裏切られた"僕"は絶望して逃げたが、入れ替わった"俺“はその後の人生を謳歌する。 作:美味しく食べよう
「ん?」
ここは?
「はっ!」
思い出した。闘いの後、強制的に眠らされて、今気づいたのか。
それにしても、なんか調子がすこぶる良い。なんだか、カチッとハマった感じだ。無意識に鼻声で歌い出しそうなほどに気分も良い。
(目が覚めたかい?)
「あぁ、あれからどれくらい経ったんだ?」
(24時間だ。)
「大分経ったなぁ。」
あ、そう言えば、
「オークはどうなった?」
(あっちだ。)
あっちと言われても…と思ったけど、案外あっちだった。
「おぉ、ほぼ傷がない。我ながら綺麗に仕留めたな。」
(本当にね。ちなみにオークの革は革鎧にもなるよ。)
「え、マジで?ラッキー。俺武器とか甲冑とか好きなんだよね。」
(そうなのか。それはよかった。)
「あぁ。町に出たら鍛冶屋のとこすぐに行くわ。」
(そうしたほうがいい。こんなもの持ってても嵩張るだけだしな。)
「死体をこんなものって言うなよ…。」
俺はそこで合掌をした。
(?何をしているのだ?)
「祈りだ。こうやってもらった命に感謝するんだ。」
(なるほど。それは良いことだ。この世界には食いたくても食えない人がゴマンといるのだからな。)
「まぁ、そうだな。」
「よし!合掌終わり!早速この洞窟を出るか!」
(ふむ、仕方ない。この死体は我が運ぼう。)
直後、自体がブォンと消えた。
「え?どこ行った?」
(案ずるな。我の空間魔法だ。空間と空間の間に新しい空間を作り、そこに収納する。所謂、収納魔法だな。)
「ヘェ〜。…ていうか、その魔法あったら魔王瞬殺じゃねぇか?」
(生憎、生きている生物は収納できんのだ。死体は物として認識されている。)
「まぁそっか。さて、今度こそ行くぜ!」
(俺達の旅は、これからだ!)
「それ終わるやつじゃねぇか!」
ここで、おかしなことに気づいただろうか?
何故、主人公は24時間何も口にしていないのに、腹が減らないのか。
まぁただ単に興奮で、空腹を感じていないだけだけど!
閑話休題
そんなこんなで、俺達は近くの村にやって来た。
「寂れたところだなぁ〜。この村。」
主人公達がやって来たのは、ラッシュが住んでいた村である。
(のどかでいい所なんじゃないか?)
「いいや、こんな村に興味はない。すぐに立ち去りたい。」
そのまま主人公達は立ち去った。
(では、ここから一番近い都市、バーンに向かえ。)
『バーン』とは、ラッシュがいた村から一番近い町である。
歩きで、およそ3日間かかる。
何もない普通の町。仕事も娯楽も、全てが普通の町。
まぁ、普通であるからこそ、冒険の始まりにはピッタリである。
だが一つ、普通とは違うところが一つある。
(冒険者ギルドだ。)
「なるほど、冒険者のための仲介所があるのか。」
そう、ラノベでよく聞く、『冒険者ギルド』があるのだ。
(この体の元の持ち主は農民であるから、名前はあれど身分を証明するものがない。だが冒険者の手帳が最も簡単に身分を証明できる。)
「なるほどね。冒険者の手帳か。うっし!目的は冒険者ギルドだな!
そんじゃぁ、レッツラゴー!」
本当にガバガバですみません。