※この作品はR-18です。

双子の王と夜伽の情愛   作:翔田美琴

20 / 22
20話A アトランティカ帝国へ

「エリック陛下。俺はアトランティカ帝国に行きます」

「エミール。良いのか?」

「俺にしか務まらない役目なら、その役目を務めてみたい」

 

 エリック皇帝は確認するように言葉を選んだ。

 

「敵国のスパイとして潜伏するから大変なのは判っているな。身分を偽らないとならないし、女帝に気に入られる為に無理矢理、行為をさせられるのも」

「はい……。本当はものすごく怖いけど、エリック陛下の為なら……」

「なら……今夜は繋がろう。この肉体同士で」

 

 エリック皇帝は自ら纏う衣服を脱いだ。逞しい身体だった。思った以上に筋肉質な肉体にエミールは驚く。

 

「エミール。よつん這いになってくれ」

「は、はい……」

 

 エミールがよつん這いになると、男性の花びらにエリック自身が初めて入った。

 

「アウッ!」

「ウウッ…!エミール…!」

「へ、陛下…!」

「入ったよ…君の中に…」

「ああッ…ああッ…この感じ…何なの…!?」

「どんな感じだ…?」

「不思議な感じです。陛下の硬いのに…全然痛くない…」

「少しずつ動くぞ」

 

 エリックが腰を揺らし始める。

 腕をエミールの腰に絡める。逞しい身体を密着させた。

 艶やかな黒い長髪がエミールの後ろで踊るように動く。

 

「あハァ!アウッ!陛下…!!そんなに…動くと…壊れちゃう…壊れる!」

「気持ちいいくせに…!」

 

 ズンズン動くエリックは驚く。

 俺もやろうと思えば、同性同士でもやれるのか。なら…女性とも交じる事が出来るかも知れない。

 だけど。俺の痣を女はどう思うのだろうか?

 醜い姿と思うのだろうか?

 嫌だと叫ぶのだろうか?

 激しく腰を使いながら、そんな事を想う。

 確かな快感が下半身から来ている。

 エリックの黄金色の瞳が快楽を覚え、陶酔していく。艶やかな黒い長髪は身体と共に動く。

 そしてエミールの身体を抱き寄せ、その唇を貪り合う。

 

「んんっ…んフゥ…陛下…!気持ちいい…気持ちいい…!」

「はあっ…はあっ…エミール…私もだ…!」

「アウッ…アウッ!陛下…!頭が…頭の中まで…変になっちゃう…」

「たぶん、イクという感覚だ。抑えないで、イクんだ。エミール!」

「ああッ…ああッ…ああーっ!!」

 

 エミールは初めての快楽を味わい、そして昇り詰めたのであった…。

 

 こうして、エリックの夜伽を終わらせたエミールは翌朝。

 隣国、アトランティカ帝国に、女帝キリー・ギャレットへの下へ、パトリス帝国からの『生贄』として送られる事になった。

 その真実はアトランティカ帝国へのスパイとして彼を送るという事をエミールに話して聴かせるエリオット宰相。

 様々な注意事項を話された。

 

「まずはすべてを知ろうとはしなくていい。当分の間は女帝の夜伽を優先してくれ。女帝から信頼を得るまで、ひたすら夜伽をする事が肝要だ。それまではこちらも動かない。気に入られるようになったなら、向こうの宮殿の仕事を得るようにすると怪しまれないだろう」

「夜伽の時の話題は?」

「あまり話すとかえって怪しい。むしろ、黙っていなさい。そして女帝が質問して来たら、答えを話すんだ。女帝は基本的に焦らされるのは嫌いだと聞く。セックスしたいと言ってきたらアッサリさせろ。それでいい」

「まあ…初めはスパイという意識を捨てて、夜伽としてアトランティカ帝国に向かうという意識でいるといいだろう。信頼を得たら、まずは国の内部に探りを入れろ。いきなり女帝に切り込むのは避ける事。あまり話しても頭に入らないだろう。折を見てこちらからも諜報部員を派遣する」

「は、はい」

「……昨夜はエリックと本格的に交わったようだな。あの頃のエリックからは想像以上に変わった。感謝しているよ。双子の弟としてな」

「エリオット宰相」

「…どうした?」

「エリオット宰相の夜のスペシャルハードコースの続き……また受けていいですか?」

「任務が終わったら。受けに来てもいい。だから…生きていろよ?いいな?」

 

 エリオット宰相はエミールの肩に触れて、激励をした。柔らかい髪に触れて、エミールの額にほんの少し、キスをした。

 陛下と同じ温もりを持つ双子の宰相。

 この人ともしばらくの間、会えないのか。

 寂しいと思う。

 だけど、また会える筈だ。

 それまでは向こうで夜伽をしよう。

 まだ、この時のエミールは知らない。

 女帝の夜伽はエリックと比べると恐ろしく大変だと言う事が。

 そうして、エミールは、馬車に入り、アトランティカ帝国へと向かっていった。

 見送るエリオット宰相の胸には一抹の不安が過ぎっていた。

 

 馬車で向かう事、3日間。

 隣国、アトランティカ帝国に着いたのは既に夕方頃だった。西の彼方に太陽が沈む頃、アトランティカ帝国の兵士が彼に呼びかけた。

 

「貴様がエミールか。パトリス帝国から、『生贄を捧ぐ』という連絡が来た」

「はい。エミールです」

「我が女帝が首を長くしてお待ちだ。今夜から早速、夜伽をして貰うぞ」

「はい」

 

 非常に薄着のエミールは、アトランティカ帝国の宮殿に案内される。

 そして、指定された衣服に着替えると、女帝の夜の酒池肉林の宴へと案内された。

 既にそこは乱れた宴と化している。

 様々な美少年達が甲斐甲斐しく女帝に仕える姿が見えた。

 皆、一様に全裸にされ、女帝の下に群がっている。そして、身体を愛撫させられる。

 そしてエミールは見た。

 そこにはエリックの敵、キリー・ギャレットがいた。

 目の前にいるのは、美しくも残酷そうな顔立ちの鋭い刃のような美しさを持つ黒髪の女皇帝がいた。毒を持つ真紅の瞳がエミールを見つめる。

 

「キリー様。先程、パトリス帝国からの『生贄』が到着致しました」

「ほう…。名前は?少年?」

「エミールです。陛下…」

「おいで?早速、私にその歓びを捧げておくれ?」

「では…失礼致します」

 

 そして、エミールの仕事が始まった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。