馬車で揺られること半日以上。もうすっかり夜が更けた頃に、馬車はとある町へと到着した。
しかしその町は目指すホムラの国ではなく、ただの経由地である。占い師によれば、ここから船で海を渡り、そこから更に馬車で数時間揺られてようやく火山地帯へ到着するという。
火山地帯はさすがに馬車で通れないので、ホムラの国へは徒歩で向かうしかないらしい。火山地帯に差しかかればホムラの国はそう遠くはないらしく、徒歩で数時間程度とのことだ。
しかし、聞くだけでそれなりに大変な旅路となるのが容易に想像できる。
夜更けに出港する船はさすがに無いので、あなたはひとまずこれからの旅路のため占い師と共に宿で一泊する事にした。
占い師と同じ部屋で泊まるとなると、当然彼女のみずみずしい肌を放っておけるはずがなく、夜明け近くまで彼女とのセックスにふけることとなる。
そしてやや寝坊気味に目を覚ましたあなたは、占い師と共に軽く朝食を取り、船に乗って海路を横断した。
その後海を渡った先の町で首尾よく馬車に乗りこんだあなたと占い師は、そのまましばらく長い道のりを揺られることになる。
しばらくして昼時を大分過ぎた頃、ようやく馬車は火山地帯へと差しかかった。
あなたはそこから徒歩で、占い師に案内されながらホムラの国への道程を歩きはじめる。
火山地帯ということもあり、周囲には大小様々な山がたくさんあった。歩く道も整備されたものではなく、でこぼことした獣道となっている。
そんな道を歩くと結構体力を消耗するもので、しかも火山地帯は気温が高いため喉も乾いてくる。こまめに水分補給をしながらも歩き続けるあなただが、慣れない気候に精神的な疲労が蓄積していった。
ホムラの国出身という占い師はさすがに暑さに慣れているのか、あなたほど精神的に参っている様子はない。しかし体力はあなたよりも少ないからか、互いの歩くペースはわりと同じくらいだった。
「……見えてきました……あれがホムラの国です」
日が落ち始めてきた頃、占い師が遠くの方を指さしてそう言った。
指さす方向には、なにやら垣根のようなものがおぼろげに見える。あれはホムラの国の周囲を守る障壁だろうか。
しかし……あなたは少し自分の目を疑ってしまう。占い師がホムラの国だと指さした場所は、そこそこ大きい山の中腹辺りにあるのだ。
あなたは視線で占い師に訴える。まさか、あの山を登るのか、と。
「……はい、登ります……」
あなたは思わず肩を落とした。火山地帯に入ったあたりから薄々嫌な予感はしていたものの、まさか山を登るはめになるとは。
「大丈夫です……山のふもとからホムラの国までは……きちんと階段が敷かれていますから……その階段は数千段にもわたり、ホムラの国の名物となっています……」
あなたはもう聞きたくないとばかりに首を振った。数千を超える階段を登るなど、想像するだけで疲れてくる。
「……不思議です。階段を登るくらい……グリュイエールと戦うよりもはるかに簡単だと思いますが……勇者様は階段の方が嫌なのですね……」
それとこれとは完全に話が違うと言うしかないが、占い師からすれば同じなのだろう。
もうここまで来て引き返すことなどできるはずもなく、あなたは腹を決めて階段を登ることにした。
数千を超える階段を登る旅路は、肉体的にも精神的にも辛い過程だった。階段を登っても登っても果てが見えず、かといって振り返ってみれば、長い階段が地面へ向かって奈落のように伸びている。
進むも戻るも地獄。同じ地獄ならせめて目的地にたどり着きたいものだ。あなたはそうやって自分を慰撫し、階段を登り続けた。
「……到着、です」
あなたはようやく階段を登り切り、ホムラの国の入口へとたどり着いた。時刻はもうすっかり夜になってしまっている。
こんな山の中腹にあるからか、ホムラの国の入口らしい門には見張りなどいない。
エルフの国や王都とも違う不思議な意匠の鉄製門は開ききっている。占い師は気にすることなく中に入っていくので、あなたもそれに続いた。
門の中に入ると、ホムラの国の営みがあなたの目に入ってきた。
整備された石畳に、柔らかなせせらぎが聞こえる水路。その水路にうっかり落ちないよう設置された手すりは朱色に染められ、アーチ状の石橋がところどころに伸びていた。
石畳には、柔らかな光を放つ小さなかごのような不思議な照明器具がところどころに置いてある。水路にはその光が灯るかごが流れているらしく、水面が流れていく光をきらきらと反射し、まるで宝石の川のようだ。
「あれは灯篭と呼ばれるものです……ホムラの国の伝統的照明具ですね……木枠で囲いをつくり、側面には薄い紙を貼りつけ、中に炎の魔力がこもったロウソクを入れるのです……するとあのように、ゆらめく炎が辺りを彩ります……」
王都やエルフの国と違いながらも、どことなく幻想的な雰囲気を感じさせる灯篭に彩られたホムラの国。エルフの国へ初めて入った時も思ったが、異文化の意匠が新鮮だった。
道を行きかう人々はヤトメという小柄な種族だ。彼女たちは長い布を帯で固定する着物という衣服を身に着け、わら草履を履いて歩いている。
「あの衣服は珍しく思うでしょうが……ホムラの国ではごく普通のものです。ホムラの国の人々は基本的に……あのような着物か……あるいはもっと動きやすい袴などを……自分なりに着崩してお洒落していますね……」
占い師が言うには、着物は上衣と下衣が一体化していて足を動かす幅が小さいらしい。一方袴は上衣と下衣が分かれていて、下衣部分はズボンのように股から左右に分かれているので動きやすいのだとか。
占い師が言う通り、ホムラの国のヤトメたちはそれらの衣服を自分なりに着崩して個性を主張しているようだ。赤色や水色、ピンク色など様々な色の着物があなたの目を楽しませてくれる。
物珍しいとばかりに視線をせわしなく動かすあなたへ主張するよう、占い師がある一方を指さした。
占い師の指は、とある一角、もうあまり見たくない石階段の更に上を指している。どうやら山の中腹にあるホムラの国は階段で上下に街並みの起伏を作っているらしい。
「あの階段の先に……赤い門構えが見えますか……? あれは鳥居と言い、この国の姫であるミコト様がいらっしゃるお社への門となっています。ミコト様に会う時は、あの鳥居を目印にしてください」
そして占い師は次に別の方向を指さした。指さすその先、石畳が伸びていった到着点には古めかしい大きな建物があった。
「そしてあれが……件の温泉です……ミコト様に会うにはもう遅い時間ですので……今日のところはひとまず温泉に入って疲れを癒してはいかがでしょうか……? あちらは宿にもなっていますので……泊まることもできます……」
確かに、長い階段を登っているうちに、もうすっかり夜になっていた。疲れも溜まっていることだし、言われる通り温泉へ行き癒されるのがいいだろう。
「私は……ひとまず実家へ戻りたいと思います……なにかありましたら、いつでもお尋ねください……」
占い師はぺこりとあなたへ頭を下げ、灯篭のか細い炎がうつろうホムラの国を、慣れたように歩いていった。彼女の姿はすぐ暗闇に溶け込み、消え去った。
あなたは占い師に言われた通り、まずは温泉に入ろうと決めた。とにかく慣れない旅路のせいで肉体的にも精神的にも疲れてしまっている。件の暖かい温泉とやらに浸かるのが今か今かと待ち遠しい。
あなたは期待を胸に温泉へと向かった。
やや古めかしい色合いの木造建物は大きな看板を掲げており、色あせた文字でホムラ温泉と書かれている。入り口は開閉式の門構えで、今は営業中だと言わんばかりに開け放たれていた。
門をくぐり中に入ってみると、外観と同じく色あせた木造の内装が出迎えてくれる。古めかしい雰囲気がむしろ厳かな年季を感じさせた。
入って道なりに歩いていくと左右への分かれ道に差しかかり、立て看板が設置されていた。看板は、温泉は左、宿は右、とそれぞれの位置を案内している。
あなたは迷わず左へ向かう。まずは温泉に入りたいのだ。
そのまま木造通路を歩いていくと、小さな脱衣所へたどり着いた。脱衣所と通路は薄い衣で簡単な仕切りがされているだけだ。その薄い衣を片手で持ち上げるようにしてくぐり、あなたは脱衣所へと入っていく。
脱衣所は開けっ広げな場所だった。一人一人仕切りの中で服を脱ぐのではなく、広い空間の中でそれぞれが服を脱ぐ形式だ。なので脱衣するところが他者から丸見えである。
今もホムラの民人が数人ほど温泉に入ろうとしているところで、彼女たちは帯を外してしゅるりと着物を脱ぎ、きめ細かい肌を晒していく。無防備に脱衣するその姿は、中々に扇情的だ。
このツゴウノイイファンタジー世界で男はあなたただ一人。ゆえに男湯女湯というくくりはなく、この脱衣所をあなたが使用するのも何ら問題ない。
あなたは、そういった行為を目的とせず温泉に入るため衣服を脱ぐホムラの民人に妙な背徳感を感じながら、自らの衣服を脱いでいく。
全裸になったあなたは、同じく裸になった数人の民人に紛れて脱衣所の先へと向かっていく。その先にホムラの温泉があるはずだ。
入口と同じく薄い衣で仕切られた出口をくぐり抜けると、そこは建物の外だった。どうやらホムラの温泉は建物で囲わず、自然のまま外に開放しているらしい。
自然の中にある温泉は広々としていて、壮観な景色だった。百人以上入ってもなお猶予はありそうな温泉に、小柄な種族ヤトメたちが十数人ほど浸かっている。それはまるで天使たちのくつろぎ場のようだ。
あなたも早速温泉へ入ることにする。ゆっくりと足先から湯に浸かっていき、温泉の中へ腰を沈めていった。
おそらく小柄なヤトメ用の深さにしているのだろう、温泉の底へと座り込んでも、浸かる湯はあなたの胸元程度だ。しかしヤトメたちは皆肩付近まで浸かってしまっている。もしあなたサイズの温泉にしたら彼女たちは溺れてしまうだろう。
温泉は程よい温度だった。鼻をくすぐるような不思議な匂いがし、それがなんとなくリラックスできる。あなたは思わず深いため息をついた。それと共に疲れが抜けていくかのようだ。
あなたは温泉に浸かりながら、同じく温泉に入るヤトメたちの姿を鑑賞する。
占い師が言った通り皆背丈は小さいが、体つきも幼いかというとそうではない。もちろん胸が小さいヤトメもいるが、巨乳もいた。
見たままロリ体系のヤトメに、体つきは大人の魅力を携えた年齢不詳の見た目ロリ巨乳のヤトメ。そんな彼女たちが無防備に裸で湯につかり、表情を緩ませている。眼福でありながらどことなく癒される光景だ。
このままゆっくり温泉に浸かるのもいい。あなたはすっかり温泉の魅力に取りつかれ、そんなことを思い始めていた。
しかし周りのヤトメは普段見ることのないあなたの姿に気づいたのか、ちらちらと視線を送ってくる。
そのうちに、二人のヤトメがあなたへと近づいてきた。二人とも小柄な体に映える巨乳で、温泉の中をゆっくりと歩いているだけでその実りがゆさゆさと揺れていた。二人とも顔つきは幼いが、表情には妙齢の色香が見て取れる。
「あの……もしかしてあなたが噂の勇者様でしょうか?」
二人の内ショートボブのヤトメにそう問いかけられ、あなたは噂というのが何なのか分からないが頷いておいた。
するともう一人のヤトメが黄色い声をあげる。彼女は入浴用に縛っているのか、長い髪をアップにしていた。
「勇者様と会えるなんて驚きですわ。ホムラには観光でいらっしゃったの?」
二人のヤトメはあなたの正面に座り、肩を並べて話しかけてきた。二人の巨乳が温泉の中でわずかに浮いている。
「勇者様、良ければあなたの武勇伝をお聞かせください」
「王都に封印されていたグリュイエールを倒したという噂、このホムラにも届いておりますわ。きっと凄まじい戦いだったのでしょうね」
二人のヤトメがそんな大きい声で尋ねてくるものだから、やがて入浴中の他のヤトメたちも集まってきた。
ヤトメたちはあなたの武勇伝に興味があるのか、しきりにグリュイエールとの戦いについて聞いてくる。あなたは隠すことでもないので、その時の戦いがいかに大変だったかを皆に語った。すると彼女たちは熱心に聞き入れてくれる。
どうやらヤトメの人々はこういった戦闘の顛末について興味が深いらしい。そういえば占い師は、このホムラの国の姫であるミコト姫は武術に熱心だと言っていた。彼女のそういう方針が民人にも影響しているのだろうか。
あまりにも真剣に戦いの様子を聞いてくれるものだから、あなたはついついエルフの国での戦いも話し始めた。
アルメリアとの戦いがどれほど困難を極めたか。彼女に勝つのがどれほど至難だったか。そのことを話していると、当時の絶望的状況を思い出して怖気がはしる。
アルメリアとの戦いに勝てたのは、まさに奇跡とも言えた。あなたと共に戦ってくれた魔物娘たちはもちろん、リーシャやエファナといったエルフたち。彼女たちの一人でも欠けていたら、決して勝利はありえなかっただろう。アルメリアに勝てたのは、紛れもなく彼女たちの力なのだ。
さすがにエルフの国での戦いはまだ噂にはなっていないらしく、ヤトメたちは初めて聞く話に目を輝かせていた。
ようやくアルメリアとの戦いを話し終えた時、あなたは軽いめまいを覚えた。さすがに長湯をしすぎたようだ。
「勇者様、大変興味深いお話ありがとうございます。勇者様の勇姿は、このホムラの国でも語りつがせていただきます」
「ミコト様もきっと勇者様の武勇伝に興味があると思いますわ。ぜひ今度ミコト様にお会いください。ミコト様はお強い人が大好きですから、きっと快くお会いになられますわよ」
最初に話しかけてきた巨乳ヤトメ二人に礼を言われた後、あなたは温泉を出ようと腰を浮かした。
するとその二人の巨乳ヤトメが、あなたの手を優しく掴みその大きな胸を押し付けてくる。
「勇者様、もう温泉を上がるのでしたら、最後に私たちが勇者様のお背中をお流しいたしましょうか?」
「貴重なお話を聞かせていただいたお礼に、私たちの胸で勇者様の体を隅々まで洗って差し上げますわよ」
たぷんと揺れる豊かな胸をあなたの腕に押し付けながら、二人の巨乳ヤトメがそう甘く囁いた。
その誘惑を断るなんてとんでもない。小柄でありながら巨乳の、いわゆるロリ巨乳体系のヤトメの誘惑にあなたの股間はゆっくりと反応しだす。
大きくなりつつあるあなたの逸物に気づいたヤトメたちが、くすりと柔らかく微笑んだ。見た目は小柄で一見少女の様な童顔だが、この巨乳ヤトメたちはやはり妙齢なのだろう。麗らかで慎ましくも、妙な色香がある。
「さあ、あちらに洗い場がありますよ。濡れていますので、足元に気を付けて向かいましょう」
「私たちのおっぱいで優しくお洗いしますから、楽しみにしててくださいね」
二人の巨乳ヤトメにそれぞれの腕を掴まれて、あなたは誘導されるまま洗い場へと向かった。