※この作品はR-18です。

ツゴウノイイファンタジー   作:アーチ/arech

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74、ヤトメ少女たちと花見

 ランガたちと別れた後、あなたは今日一日羽根を伸ばすためホムラの国をぶらぶらと観光していた。

 通りがかりで買った温泉まんじゅうを一個頬張りつつ、まだ昼を過ぎたばかりの町中を当てもなくさ迷う。

 

 いずれ来たる魔王ファリシアとの対決に備え、ホムラの国に住む小柄なヤトメたちを抱いてレベルを上げるのも良いだろう。

 あなたは技術を備えつつあり、レベルという指標を超えた実力をすでに持っている。だが、それでも単純な力というのは有効だ。レベルをできるだけ上げれば、それだけ総合的な強さを手に入れることができるのだ。

 

 そうやって目的意識を持つと、当てもなくさ迷っていた時とは目に見える風景が変わる。石畳の道路に綺麗な水が流れる水路。そしてそこにかかる橋を歩く小柄なヤトメたち。

 勇者であるあなたは日常を過ごすヤトメたちを抱く権利を当然のように持っている。小柄な体に着物を羽織り、慎ましく歩く彼女たちを好きにすることができるのだ。

 

「あら、勇者様、こんにちわ」

 

 向こうからやってきたヤトメの一人があなたに気づき、にこりと微笑んで会釈をする。あなたはちょうど良いとばかりに、早速彼女へ近づいた。

 ヤトメは小柄で、身長はあなたの胸程をゆうに下回っている。そんな見た目ロリな彼女の着物の隙間に手をすべり込ませ、胸元をはだけさせながら薄い乳房を揉み始めた。

 

「あんっ♡ くすぐったいです♡」

 

 そんなことを突然されても、ヤトメはにっこりとした微笑みのままあなたを見つめている。当然だ。彼女たちにとっても、勇者であるあなたに抱かれるのは当たり前のことなのだから。

 そしてこんな行為をされていても、そのまま日常を過ごすのが普通なのである。胸を揉むあなたとすれ違う何人ものヤトメたちは、何も言わず驚きも現さず、ただ静かにあなたへ会釈をするだけで通り過ぎてしまう。

 胸を揉まれるヤトメもその行為を受け入れて、そのままあなたへごく自然に話しかけてきた。

 

「んっ、あっ♡ 勇者様、実は私、これから花見に行くんです。よろしければ勇者様もご一緒にいかがですか?」

 

 このヤトメは温泉旅館の双子女将とは違い、まだ見た目相応の年齢のようだ。屈託のない笑みで誘われ、あなたはせっかくだからと一緒に花見をすることにした。

 

「嬉しいっ。では参りましょう。私の友達は、もう先に着いているはずです。皆で楽しみましょうね」

 

 あなたは花見の場へと向かうヤトメと肩を並べて歩き出した。当然彼女の胸は揉み続けたままだ。連れ立って歩きながら片手を彼女の肩に回し、そのまま着物の隙間に手を忍び込ませたままである。これ以上の直接的行為は、花見をしながらするのがいいだろう。

 道中、あなたは彼女に花見という行為が何をするものなのかを質問することにした。あなたが知る機会が無かっただけかもしれないが、王都やエルフの国では花見という行事は見かけなかったのだ。

 

「花見とはホムラの国の伝統的な行事で、綺麗なお花を見ながらお酒や料理に舌つづみを打つんです。ホムラの国は綺麗な赤いツバキの花を国花にしていて、温かい気候のおかげで年中花見を楽しむことができるんですよ」

 

 胸を揉まれながらそのヤトメは丁寧に教えてくれる。彼女の頬はちょうど話題にしたツバキの花のように朱に染まっていた。吐息も荒く、あなたに与えられる胸への刺激がそうさせているのだろう。

 花を眺めながら酒や料理を楽しむとは、風流なものだとあなたは思った。ホムラの国はそういった風雅な行為を好む傾向にあるらしい。

 

 花見をしながら食事をし、更にヤトメたちの体も楽しむ。まさに今日一日の羽根休めに相応しいと、あなたは期待を胸に抱いた。

 しばらく会話と胸の感触を楽しみつつ、花見会場へとあなたはやってきた。

 そこは広場になっていて、そこかしこに木々が生えている。その木々はどうやら話題にもなったツバキのようだ。あなたの背丈を少し超えるくらいの木で、緑色に息づく葉の中に真っ赤な花が咲いている。

 

 あなたはしげしげとツバキの花を眺めた。

 ホムラの国の国花というだけあって、まるで燃えるように赤い花びらだ。幾枚にも重なる花びらは力強く、それでいて可憐さも持ち合わせている。あなたは自然と、まるでミコト姫のようだと思った。

 

「勇者様、こちらです」

 

 ヤトメがぼうっとツバキを見つめるあなたの手を取った。意識を戻され、彼女に連れられるがまま歩みを進める。

 ツバキの木が生える一角の地面に畳みのような薄いシートを置いて、そこに行儀よく正座をする三人のヤトメたち。どうやら彼女たちがあなたを連れてきたヤトメの友人のようだ。

 

「遅いよ、ユキ。……あれ、その人は?」

 

 あなたたちに気づいたヤトメの一人が、そう声をかけてくる。どうやらあなたを連れてきたヤトメの名はユキというらしい。

 

「遅れてしまってごめんなさい。その代わりと言っては何ですが、勇者様をお誘いしたんです」

「へえ、この人が噂の勇者様なんだ。いつでも咲いてる花よりも珍しい人が来たら、花見どころじゃないね。勇者見だよ、勇者見」

「もう、失礼ですよトモカ。ごめんなさい勇者様」

 

 友達をたしなめながら、ユキと呼ばれたヤトメはあなたへ申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「まずは紹介をしますね、彼女はトモカ。今見た通り、少し態度は悪いですが、これで優しくていい子なんですよ」

「ちょ、ちょっと、勇者様に恥ずかしい紹介しないでよっ」

 

 先ほどからユキに親しく話しかける彼女の名は、トモカというようだ。喋るたびにツインテールにした髪が揺れて可愛らしい。彼女は見つめるあなたに気づいて、照れたように視線を逸らした。

 

「そして後の二人が……」

「私はミユコよ」

「……サツキ」

 

 ミユコと名乗ったヤトメは他の三人と比べて発育が良いのか、着物を押し上げる大きな胸が目立っていた。視力は悪いのか眼鏡をかけていて、しかしはつらつとした明るい笑顔を浮かべている。

 それと対照的なのは、最後に名乗ったサツキという名のヤトメだった。彼女は一番小柄で、声は冷たく、無表情を描いている。

 

「さて、それでは遅くなりましたが、花見をしましょうか」

 

 それぞれの自己紹介を済ませた後、ユキは張り切った声で言った。

 

「遅くなったのはユキのせいだけどね」

「そ、それは言わないで……」

 

 からかうトモカにユキは肩を落とし、ミユコは楽しげに笑ってサツキは無表情のまま頷く。それぞれ全く違う性格の四人のようだが、その様子だけで仲が良い事が分かる。

 

「……どうぞ。まずは一杯」

 

 四人と同じく畳のような薄いシートの上に座ったあなたへ酒を注いできたのは、意外にも一番クールな印象を抱かせたサツキだった。

 サツキは無言であなたを見つめている。なにかを期待している目だ。

 ……まさか、早く飲めと無言のうちで言っているのだろうか。そう考えたあなたは、戸惑いながら酒を一口飲んだ。

 甘くて口当たりの良いお酒だった。アルコール特有の焼けつくような風味はほとんど無く、かなり飲みやすい。

 

「度数は高くないですが、甘くておいしいお酒ですよ。甘酒と呼ぶんです。私たちくらいの年齢から飲めるお酒はこれくらいしかなくて」

 

 どうやらホムラの国では年齢によって飲めるお酒の度数が定められているらしい。彼女たちの年齢は見た目からそれほど離れていないらしく、やはりまだ少女のようだ。

 

「しかもこういう機会でもないと飲めないんだよねー。あたしはもっとこう、大人なお酒も飲みたいんだけどなー」

「一番子供口なのに勇者様の前だからって大人ぶっちゃって」

 

 ふふんと得意気に笑うトモカへ、ミユコが呆れたとばかりに口を挟む。

 

「うおおぉーい、そういうこと言わないー! ミユコだっていつも大人ぶってるじゃん! もっと子供っぽく見られたいって言ってさ!」

「それはあれよ。子供っぽいトモカと一緒に居ると、自然と私が大人っぽく見えるから迷惑してるって言いたいのよ」

「なっ!? 言ったなー!」

 

 トモカはミユコに飛びかかり、もつれ合った。しかし二人とも口元には笑みを浮かべている。見守るユキも呆れたようにため息をついていて、これが彼女たちの日常なのだとうかがえた。

 

「勇者様……もう一杯どうぞ」

 

 そんな二人を見ていたあなたの隙をついて、サツキが器に酒をそそいでくる。そしてまた何かを期待する目であなたを見つめ始めた。

 

「……いっき、いっき」

 

 もはや期待する目どころか、はっきりと口にする。

 

「勇者様、サツキに付き合うといつまでもお酒を飲まされますよ。彼女はお酒をそそぐのが趣味なんです。私たちはそれをサツキの無間地獄酒と呼んでいます」

 

 どういう趣味だと言いたかったあなただが、ぐっとこらえてゆっくりとお酒を飲んだ。決して一気飲みはしない。

 

「お酒も良いですが、お料理もどうぞお食べください。今日は皆で得意料理を持ち寄ったんです」

「あ、そうだったそうだった。勇者様、あたしの料理も食べて行ってよー」

 

 ミユコとじゃれあっていたトモカが思い出したとばかりに立ち上がり、隅に置いてあった衣包みを持ってきた。

 包みを解放すると、そこには漆塗りの箱があった。どうやら料理を入れる容器らしい。

 

「じゃーん」

 

 得意気に箱を開け放つミユコ。すると現れたのは、箱一面に広がる黄色い物だった。

 

「ああ、やっぱり……」

 

 それを見てユキはがくりと肩を落とした。

 

「いまだに卵焼きしか作れないんですね……」

「なんだよー、悪い?」

 

 料理箱の中に詰められたのは一面の卵焼きだった。しかもところどころ焦げている。

 確かに一面の卵焼きは少々期待外れではあるし出来も良いとは決して言えないが、料理に不慣れな少女が作ったとなるとそれなりに愛らしいし、おいしそうにも見えてくる。あなたからするとユキがそこまで肩を落とす理由が分からなかった。

 

「勇者様はまだ知らないんです……この子たちの恐ろしさを」

「はーい、じゃあ次は私ね」

 

 気落ちするユキとは逆に、ミユコが明るい声を響かせてトモカと同じく料理箱を持ってくる。

 

「じゃーん」

 

 そして彼女が箱を開けると……そこには一面の黄色い物が広がっていた。

 

「なんと私も卵焼きでしたー」

「えー!? 偶然ー!」

 

 わざとらしく驚くトモカに、照れ笑いをするミユコ。あなたはいったい今何が起きているのか分からず唖然としていた。

 

「……次は、私の番」

 

 すると今度はサツキが料理箱を取りだしてきた。あなたは、もう開けなくていいと言いたい気持ちでいっぱいだ。

 

「……じゃーん」

 

 ……やはりそこには一面の卵焼き。ユキは先ほどよりも深く肩を落としていた。いや、もはやうな垂れている。

 

「三人ともどうして……卵焼きしか作れないんですか……聞いてください勇者様。彼女たちは花見のたびに卵焼きを作ってくるんです。もう私……夢に見そう……」

 

 ユキの悲喜こもごもな声色に、これまでの苦労がうかがい知れた。

 

「いやー、これでも色々他の料理を練習したりしてるんだよ?」

「……本当ですか?」

「うん。今回は焼き魚を作ろうとしたもん」

「……焼き魚を失敗したんですか?」

 

 戦々恐々と唇を震わせるユキに、トモカは軽い笑いを返した。

 

「なんか分かんないけど魚爆発しちゃった♡」

「私は煮物を作ろうとしたら炎上したわよ」

「……お肉を焼いたら……溶けた……」

 

 聞いているだけで頭が痛くなる話だった。焼き魚は普通爆発しないし、煮物が炎上するはずがないし、肉が溶けるはずない。

 頭を抱えるユキの気持ちが良く分かるあなただった。

 幸いなことにユキは料理上手らしく、彼女が持ってきた料理箱には色とりどりの食べ物が詰まっていた。どうせこんなことになるだろうと予想していたらしい。

 

 そうして酒を飲みながらユキの料理に舌つづみを打ち、四人のヤトメとの花見を楽しむあなた。

 ふと、あなたはこのホムラの国で普通に暮らす少女たちが、ミコト姫のことをどう思っているのか気になった。きっと軽い酒によるほろ酔い気分がそうさせたのだろう。

 

「ミコト様のことですか……?」

 

 藪から棒の問いかけに、ユキは目を丸くした。少し考え込んだ後、彼女はおずおずと口を開く。

 

「お綺麗な方……という印象でしょうか。拝見できる機会があまり無い方ですが、そう思います」

 

 さすがは姫という立場というか、どうやらミコト姫と月並みな少女たちでは出会う機会がそもそもないようだ。

 

「でも私たち世代ではミコト様に憧れている子は多いわよ」

「あー、分かる。綺麗だし、それに剣の腕もすごいって噂だもんね。あたしもミコト様と同じ剣術を習いたいなー」

「……ミコト様の剣は、いわゆるお留流。トモカが習うのは無理」

 

 お留流とは、他者に見せてはいけないという意味なのだろう。ランガもミコト姫の剣はホムラの国の伝統的なものと言っていたが、やはり限られた者にだけ伝承させている剣術らしい。

 しかしホムラの国の人々は性質的に武術に明るいということは知っていたが、この普通のヤトメ少女たちも極当然のように武術を学んでいるようだ。彼女たちが抱くミコト姫への憧れは、彼女自身というよりも彼女が学ぶホムラの国の伝統的剣術に対しての方へ向いているらしい。

 

 なんとなくミコト姫の立ち位置というのが見えてきたあなたは、つい先刻見た彼女の態度を思い出して、それを飲みこむように甘酒をあおった。

 それからしばらくして。大分お酒も料理もいただいた頃になると、他の四人はかなり出来上がってしまっていた。度数は低いとは言えお酒はお酒。皆肌を朱に染め、火照った体を冷やそうと着物を乱している。

 

「あー……酔っちゃった。勇者様、介抱してぇ……♡」

 

 突然あなたに抱き付いて来たのはトモカだった。乱れた着物から胸元が覗き、小ぶりな胸と先端の乳首が丸見えになっている。それを気にもせず、彼女は潤んだ瞳で見上げてきた。

 そういえばとあなたは思い出す。花見が楽しくて、このヤトメたちとセックスしてレベルを上げるという目的をすっかり忘れていた。

 

 しかしあなたが忘れていても、彼女たちがあなたを放っては置かないようだ。トモカに続いてミユコが、そしてサツキがあなたの方へとすり寄ってくる。

 

「トモカだけずるーい。私も介抱して欲しいよ、勇者様ぁ♡」

「……私も、私も」

 

 ミユコはその巨乳による谷間を見せつけてきて、サツキは着物の割れ目からすらりとした太ももをちらちら見せてくる。

 

「皆、勇者様を困らせたらダメよ。そもそも勇者様が最初に触れてくれたのは、私なんだから。エッチするなら私が一番先ですっ」

 

 一番真面目なユキも大分酔っているのか、赤い顔をしながらあなたにしなだれかかってきた。思えば花見会場に来る道中であなたはユキの胸を思うさま揉んでいたのだから、あの時からすでに発情していたのだろう。

 花見を楽しむあまりヤトメとセックスするという目的を忘れていたあなたは、今ようやくそれを思い出した。そして目の前には個性的な四人のヤトメが、あなたとの行為を待ちわびている。

 

 こうなれば、四人とこのままセックスをするべきだろう。あなたはすり寄る四人を強く抱き寄せた。

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