※この作品はR-18です。

魔法科高校生達のもしもの話   作:kamisato

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エロ描写あります。


入学編~<結>

桐原(きりはら)は目の前のモニターの映像をた(・)だ(・)見(・)る(・)こ(・)と(・)しかできなかった。

 

桐原を拘束する類の道具はない。

しかし、今の彼はただ椅子に座り、目の前の映像を見(・)る(・)こ(・)と(・)しか許されていない。

 

『あぅ♥ はぁあん♥ ダメぇっ♥ もう…ゆるしてぇ…!♥』

 

映像を通して喘ぎ声が響き渡る。

そこに映るのはベッドの上で1組の男女が交わる映像だった。

 

女性のほうは無駄な脂肪がなく、全体的に引き締まった身体をしていた。

男性のほうは、女性とは対照的に線が細く、骨ばった印象だ。

現在、モニターには正常位による性交の場面が映し出されている。

 

男の腰の動きに合わせて、女性の慎ましやかな胸が上下に揺れる。

女性の肌は画面越しでも紅潮しているのが見て取れ、うっすらと汗ばんでいた。

 

桐原が映像を見始めて既に1時間以上は経過していた。

映像の起こりは、画面に映る男女が恋人であることを確認するようなピロートークから始まり、ディープキス、その後、女性が男の性器を口に含み、女性の頭が揺れる映像が一定の間続いた。

そして、女性が男の性器から口を離すと、男は乱雑に女性を押し倒し、性交を始めた。

 

最初は正常位、そのあと後背位と続き、再度、正常位に戻って、今の映像に繋がる。

 

性交が始まった当初、女性の顔は強張っており、声を上げることは無かったが、今映る彼女の顔はだらしなく口が開き、快楽を感じるままに声を発していた。

 

桐原は映像に映る女性が誰だか知っている。

しかし、桐原の記憶の中の彼女と映像の中の彼女が同一人物だとは信じられない。

映像の中の女性は、今まで桐原が目にしていた顔、そして声からはあまりにもかけ離れており、桐原の記憶の中の彼女が持つ、凛々しさや、気恥ずかしさといった部分は一切ない。

 

今の彼女の表情、仕草は、見る者全ての男を高ぶらせる色香があり、人によっては嗜虐心をそそられるだろう。

画面の中で彼女に腰を打ち付ける男は、まさしく嗜虐心に火をつけられたのか、腰を打ち付ける力は強く、音声は彼女の喘ぎ声と、肉と肉がぶつかり合う音で占められている。

 

そして、画面の中の男の腰が一段と早まった。

 

『んぅぅっ♥ んぅぅっ♥ はぁっ♥はぁっ♥はぁっ♥―――』

 

女性の喘ぐ間隔も早くなる。

 

『あっっ♥あっっ♥イっっ♥イっっ♥イっっ♥―――♥』

 

そして、男がひと際強く腰を打ち付けると、今度は腰を引かずに突然止まった。

 

『んぅっっっ―――――♥!』

 

女性の腰が二度三度と大きく跳ねる。

女性の腰が大きく浮いたまま硬直した。

時間にして数秒。

足はつま先立ちで、太ももが強張っている。

彼女の下半身に相当な力が入っているのが分かった。

 

そして、数秒経った後、彼女は突然脱力し、ベットへと倒れこむと、彼女からは荒い息遣いが聞こえてきた。

 

男は満足そうな表情を浮かべている。

そして、ゆっくりと女性から腰を離すと、力なく垂れた性器が姿を表した。

男の性器は白い粘液がまとわりついていた。

避妊具はつけていない。

 

男の性器の先端からは太い糸が伸びており、糸は女性の性器へと繋がっていた。

男はその糸を女性のうっすらと茂った陰毛へと擦り付けると、そのまま女性の口へと運ぶ。

 

モニターに映る女性はうっとりとした表情を浮かべ、目の前に差し出された男の性器を大事そうに口へと含んだ―――

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

モニターの映像が切り替わった。

豪華な一室に全裸の男女が映し出される。

先ほどの部屋とは違い、品のあるソファと机が並べらているだけでベッドの類はない。

 

女性は前の映像から変わらなかったが、男性のほうは別の人物だ。

眼鏡をかけており、髪は短く刈り上げられている。

身体は先ほどの男と違い、全体的に鍛え上げらていた。

 

桐原には、今映し出されている男と少なからず面識があった。

男のほうは現在、行方不明となっている司甲(つかさきのえ)。

 

この映像がいつのものか分からないが、抱き合いながら舌を絡める二人の姿に桐原は一段と心が沈んだ。

 

熱い口付けが終わると、女性は男の身体に沿って舌を這わせながら、ゆっくりと下に降りていく。

女性の動きはなめらかで、一度、男の胸の先端で立ち止まると、舌で先端の周りに円を描いた。

 

女性とは対照的に男のほうは、困惑の表情が見て取れ、女性の行為に戸惑いっているようだ。

男はされるがままに立ち尽くして、女性の一挙一動を目で追っている。

 

そして、女性が床に膝をつき、男の性器を口に含んだ途端、男は情けない声を出し、目を硬く結んだ。

男は女性の行為に抵抗があるのか、口から性器を離させようと、必死に女性に呼びかけるが、女性はそれに応える素振りがない。

それどころか女性は、男の腰に手をまわして、腰を引かせないように固定していた。

次第に男の声はか細いものへと変わり、女性の名前を呼ぶばかりだ。

 

そして、その映像の最中、桐原の隣に気配が生じた。

 

「これは甲(きのえ)の童貞卒業時の映像だよ」

 

桐原の隣で声がした。

桐原は映像から目を離すことができない。

いますぐに声の主(ぬし)へと殴り掛かりたいという気持ちがあるはずなのに、身体は動かず、声も発することができないでいた。

 

「ほら、甲(きのえ)の射精を耐える姿w...なんとも情けない姿だろ?」

 

男の口調には嘲りが多分に含まれていた。

 

「紗耶香のフェラチオは私が念入りに仕込んだからね。まぁ童貞の頃の甲(きのえ)には酷だったか...」

 

桐原が喋れないからか、男は自分で発した言葉に自分で納得している。

男の言うように画面に映る甲(きのえ)は限界が近いのか、表情が強張っている。

 

途端、甲(きのえ)はバランスを崩して、尻もちをついた。

突然の出来事に紗耶香の口から性器が離れる。

 

そして甲(きのえ)の性器から白い液体が飛び出すと、それは弧を描いた後、床へと飛び散った。

 

甲(きのえ)の息は荒い。

しかし、甲(きのえ)は息を吐く間もなく、新しい刺激に目を細める。

紗耶香は、尻もちをつく甲の股に向かって身体を乗り出すと、ぐったりとした性器を再度口へと含んだ。

 

そして今度は1分も経たずうちに口を離すと先ほどまで力なく横たわっていた性器が屹立した性器に変貌した。

 

紗耶香はその性器に腰を落そうと膝立ちの姿勢を取る。

甲は、紗耶香の次の行為が分かったのか制止の声をかけたが、紗耶香はそれに取り合わず、甲の性器を手で固定すると、そのまま腰を降ろしていった。

 

『んぅぅぅぅっ!!♥』

 

腰を深いところまで降ろしたところで、紗耶香の口から嬌声が上がった。

紗耶香と甲は対面座位の姿勢でお互いの性器が繋がっている。

 

そして、紗耶香は甲の顔に手を当てると啄むようなキスを繰り返す。

紗耶香とは対照的に余裕のない甲だったが、キスを受け入れることで、気が安らいだのか、今度は甲のほうから舌を差し出し、紗耶香の口内を貪り始めている。

そうして、今度は甲がイニシアチブを取ると、甲は紗耶香の腰に手を当て、紗耶香の腰を前後に揺らした。

 

腰の動きに合わせて、紗耶香の口から吐息が漏れる。

キスをしながら抱き合う二人の姿は恋人以外の何物でもない。

 

映像の経過に比例して桐原の精神(こころ)が削れていく。

映像が終わった頃には、桐原にまともな精神(こころ)は残っていないだろう。

 

桐原はすでに、紗耶香と過ごした思い出を失っていた。

彼女が自分に向けてくれた表情、声がどんなものだったか思い出せない。

 

桐原の心はそれほどまでに壊れかけており、桐原が知る紗耶香という女性はこれまでの映像で上書きされていた。

 

ふいにモニターの映像が止まった。

隣から声が聞こえる。

 

「やはり、今の彼氏としては紗耶香が元カレと情事に励む映像は心に刺すものがあるのかな?」

 

ここまで映像を見せておきながら、司一(つかさはじめ)が今更ながら問いかける。

 

「ふふっ...男の涙は見苦しいものがあるよ」

 

司は桐原の顔を見て呟いた。

桐原の目からは大粒の涙が流れている。

 

桐原はそれを拭うこともせず、止まったままの映像をただただ見つめていた。

 

「さて、君には二つの選択肢がある」

 

司は芝居がかった口調で問いかける。

 

「一つはここでの記憶と紗耶香に関する記憶を無くして、いつもの日常に帰るという選択。」

 

―――■■■■■■■■■

 

「もう一つは、紗耶香との関係はこれまでと同じことを保証する代わりに、私に絶対の服従を誓うという選択。」

 

―――■■ぅ■■ぁぁ■■

 

「さて、正直に答えるんだ。君はどちらを選ぶ?」

 

男からの発言の許しが出たことにより、桐原はゆっくりと口を開く。

そして、桐原の答えを聞くと、司は笑みを浮かべ、モニターの映像を再開させた。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

「お兄様。深雪です。今宜しいでしょうか...」

 

「入っておいで」

 

達也は扉から聞こえた声に対してそう告げた。

声をかけてから、少しの間を置いて扉が開く。

 

深雪の声には恐れや不安といった感情が含まれていたため、達也は扉の前まで移動していた。

 

「どうした...何があった?」

 

達也は確信に近い形で深雪に問いかける。

 

「先ほど、生徒会から緊急連絡を受けました。内容は桐原先輩と壬生先輩が昨日からご自宅に帰っていないようです。」

 

深雪の震える声を聞き、達也は顔をしかめた。

達也と深雪は昨日、桐原と壬生が校内のカフェでお茶しているところを目撃している。

ということは、その後に何かのトラブルに巻き込まれたのだろう。

 

達也の脳裏に四月の事件が蘇る。

 

深雪はそれだけ告げると達也の胸へと飛び込んだ。

 

「心配するな...今回も必ず見つかるさ...」

 

根拠はない。

これは深雪を落ち着かせるための方便だ。

 

「本家のお力を借りられないでしょうか?」

 

「それは無理だろう...俺たちは本家に対して、何かをお願いできる立場にない」

 

深雪の言う通り、本家の力を借りることが出来ればこの問題は片付くだろう。

しかし、深雪に降りかかる火の粉をはらうだけならば、達也だけで事足りる。

深雪に実害がなければ、本家が力を貸すことは無いだろう。

 

達也は妹の頭をそっと撫でると、深雪だけは何としてでも守ると強く誓った。

 

 

<了>

 

 

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