陰気な街に陰気な雨が降っている。
どうせなら景気よく降ってダムを満杯にでもすればありがたくもあるだろうに、日を隠し、視界を悪くするだけのような、ただただ陰気な霧雨だ。
「滅入るわね……」
姫木ルナはその空を窓越しに見上げて、溜め息をついた。
天気なんて本当は大して気にするタチではない。
濡れるのは嫌いではない。身体が冷える……なんてそこらの小娘と一緒のことは言わない。もっと激しく動けばいいだけのことだった。
それでも気にしているのは、他に興味を持つに値するものがないからだ。
両手、両足に錠をかけられ、ドッグカラーとリードで柱に繋がれ。
倉庫の管理事務所などという湿気た場所に押し込められては、楽しいものの見つけようもない。
「それで? ステキな恰好させてくれてありがと。これで満足? ボウヤたち」
目の前に幾人も居並ぶ学生服の男たちに視線を向ける。
「んなわけないじゃん、おねーさん」
「ボクたち健康な青少年ですんでェ。そういう刺激が強い恰好されちゃうとドキドキしてェ、たまんないんですよォ」
「全くだ。っていうかもうその恰好、犯してくれって声張り上げて歩いてるようなモンだよな」
「ま、なんだ。諦めろ。助けなんて来ないぜ」
男たちの雰囲気が変わった。
滅入るわね。とルナは溜め息をついた。
その依頼を受けたのは、そこそこの仕事同士の間、スケジュールがポッカリと空いて暇だったからだ。
「要はその、お宅のぼっちゃまを不良グループから足抜けさせろ……ってことね」
「足抜けとは人聞きの悪い。当家の賢介様は元々カリスマのあるお方。そこを面の皮の厚い連中に利用されているだけでございます」
「はいはい。つまりその悪い奴らを張り倒してぼっちゃまを連れて来いってことね」
「極端に簡略化すれば」
「あのね、あたしにタテマエとかソトヅラとかめんどくさいこと言わなくていーの。お宅はミッションを設定する、あたしはそれこなす。OK? 心配しなくても、多少乱暴な言い方したってちゃんと加減はするし、最低限の守秘義務ぐらい心得てるわよ、これでもプロだもの」
うんざりした口調のルナに、気持ち悪いほどキッチリとスーツを着こなした執事はムッとした顔をする。
「プロを名乗るのであれば多少の形式は踏まえて話をしていただきたい。失礼ながらあなたの態度からはそれを感じませんな。大体、天下の広尾家と契約を取り交わそうというのに、そのコールガールもどきの恰好で来るとはいかがなものか」
「あら、じゃあメイド服でも着てくるべきだったかしら」
「何故に!」
「……いい? ウラっかわの賞金稼ぎに話を通すのが初めてなら覚えときなさい、執事さん? こっちは腕前以外に売るものはないのよ。礼儀も趣味もやり方も、一切ね。その代わり、どんな気まずい仕事でもきっちりやってあげる。そーゆー相手と話してるって、自覚しなさいな」
「むぅ……」
ミッションは富豪の御曹司・広尾賢介を不良グループから引き離すこと。
できれば不良グループには打撃を与え、解体することが望ましい。
(……っていうかね。なーにが利用されてるだけ、よ)
御曹司がグループの中心にいるのは想像に難くなかった。
背景となる「家」の権力財力が一定以上となると、いかにハネた不良といえども大きな態度は取れない。むしろ尻尾を振って甘い汁にありつくのがアウトローの性質というものだ。
御曹司の方はそうして得た個人的な擬似権力に酔いしれ、暴走する。
よくある話だ。
しかし、中心位置にいたのは彼だけではなかった。
(三田重工業の跡取りの三田正志……大門銀行頭取の息子、大門小次郎……あっちはなんだっけ、代官山グループのとこの副会長の子供? チェックしといた大物二世勢揃いじゃない)
富豪の息子が通う学校といえばそれなりに格式があり、他の富豪も集まるものだ。
事前調査で要注意と考えられる学友を調べておいたのが、まさか全部揃っているとは思わなかった。
(世も末ね。鷹からトンビしか生まれない世の中か)
大企業の財力を背景に、揃いも揃って恐喝、暴行、強姦なんでもアリのリトルギャングを率いるボンクラ息子ども。
そして自分は声をかけてたった十分で囚われの身。
「しかしアレだな、キレーな顔してる割にすっげえ乳だな」
「三田の方から回ってくるスケはおっぱい大きいけどドブスとかザラだもんなぁ」
「てかこの女パンツ穿いてるのか? なあ広尾サン、見ていいっスよね?」
不満顔で座り込んでいる彼女をナメ切って、不良少年たちはすっかり股間を膨らまし、これから始める若さの暴走の合図を今か今かと待ちながら、ルナの全身を舐めるように見ている。
「モテなそうな目つき……」
ぼそっと呟いたルナを、近くにいた少年が突然蹴る。
「っぐ」
「おおっとゴメン、失礼なこと言うからついつい足が出ちゃったよ」
「顔はやめろよ。せっかくの上物なのに」
「俺、気の強いオネーサンがレイプに耐えるのって嫌いじゃないんだ。あんま脅かしてやんなよ、つまんなくなる」
ニヤニヤと笑いながら、ルナが悶絶するのを見下ろしている。
不良グループの中心たる四人の少年はどれも大物。広尾だけ残してあとを半殺しで全滅させるのは、後々の商売を考えると危険だ。
とはいえ。
(あたしの銃だとゴム弾でもホネ、イッちゃうからなぁ……)
本来、現代のアーマージャケット着用の兵士と戦うべく開発されたルナの銃は大口径である。
そのさらに上の存在である『ヴァンガードプリンセス』、場合によりほとんどの現代兵器の直撃に耐えるという機導魔術士との戦いにおいても有効なその拳銃は、今も隠し持ってはいるが、傷つけたくない常人には使えた物ではない。
気軽に取り巻きをそれで殲滅してミッション完了の予定だったので、今のルナにはちょうどいい手段がないのだった。
「げふ、けふっ……」
蹴られた腹のダメージは実はほとんどない。
機導魔術の一端はルナにも扱えるものであり、大威力の軽火器を用意できるルナはもっぱら防御にのみ使っている。
だが、それを悟らせると面倒なので、わざと痛がるフリをする。
「……やっぱりモテないタイプよ、アンタ。今のに気の利いた切り返しもできないうちは、札びら以外で女の子なんて捕まらないんだから」
「う、うるせえなこのアマ!」
「広尾サン、もうヤッちゃいましょうよ、チンポ突っ込んだら関係ないっしょ?」
「だな」
「せっかくサービスの利いた恰好してんだ、もうちょい媚びるまでいじってやるつもりだったけどな」
男たちは一斉に、争うようにベルトを外し、スラックスを脱ぎ落とす。はっきり言って恰好の悪い光景だ。
が、ルナは怯えてみせる。
「な、ちょっと、本気っ……!?」
「ったりめーだろ」
「ドコの女か知らねえが延長無制限、怖いおにーさんも割り込んできちゃくれないぜ」
「運が悪いねえ。俺たちゃ激ラッキーだけど」
「さて、とりあえず三田、いけ。わかってんだろーなおねーさん。変な真似しようとしたらすぐにコレモンだぜ」
ずいっ、と、ひときわ体格の大きな少年が進み出て、蹴られた時のまま横に転がっているルナに後ろからかぶさる。
「や、やっ、ちょっとっ……!」
「へへっ……ホント無防備なカッコしてんよな、おい……ほら、おっぱい御開帳ーっ」
『ヒューッ』
「や、やあっ!!」
ルナの大胆な服が少しずらされ、その豊満な胸がぷるん、ぷるんっと晒される。
大きさも自慢だが形と弾力、そして乳首の色も申し分ない完璧なバスト。
なんだかんだで本物の「大人の女」というのには免疫がないらしい少年たちは一様に大喜びだ。
「くっ……お、おっぱいごときでそんなに大喜びとか、ホント恥ずかしい子達ねっ」
「おー、つまりおっぱいなんか序の口ってこったな」
「三田、脱がせ脱がせ、全部剥いちまえ」
「オッケーイ」
「カメラ出せカメラ。ハメ撮りだ」
「い、ち、調子に乗らないのっ!! そこまでっ、それ以上はっ!!」
嫌がってみせるルナの首筋に大きな顔を近づけながら、少年はズルッとワンピースタイプの服を足まで下ろしてしまう。
「お、おい、見ろよ、この女マエバリだぜ!」
「そーゆー下着なのっ!! ひ、ヒモとか出ないようにそーゆーのあるのよっ!」
「ハハハ、ま、どっちでもいいよ」
「こんな淫乱なカラダでこんな淫乱な服とかもうさ、犯したらじゃなくって、犯さないと捕まるって」
「大門いいこと言うーっ」
「じゃあ日本の平和のために犯そう」
「おう、日本の平和のためじゃ仕方ないよな! こんなの外に出しといたら大変だもんな!」
少年たちは勝手なことを言いながら、ルナの股間を覆う下着を剥がして捨てる。
そして、その女として極上のボディを前に、下半身裸の少年たちは一斉に襲い掛かった。
「ハハッ、AV女優でもこんな上物いねえんじゃねえ?」
「しゃぶれ。歯ァ立てたら一本ずつ折るぞ」
少年たちは手かせ足かせで芋虫のようにしか動けないルナを四つんばいに組み敷き、好き勝手にいじっている。胸を荒々しく揉むものもいれば尻をぺたぺたと触るものもいる。
そして、保護対象の広尾はちゃっかりとその尻の後ろに陣取り、後背位でのセックス一番乗りを果たそうとしていた。
「おい三田、ケツもっと突き出させろ。入れづらい」
「おい広尾サンの言うとおりにしろよおねーさん。ケツ突き出せ。こっちもしゃぶれってんだよ」
「諦めたほうがいいよ、お姉さん。広尾サンに逆らったっていいことねーんだ」
「い、いやっ……せ、せめてゴムくらいっ……」
「はっ、そんな非生産的なことできねえよ」
「ヒュー、広尾サン社会派ーっ!」
「ほら生産的行動してくれるってよ、あの広尾財閥の跡継ぎの広尾サンだぜ」
「認知はしねえけどな! あー、でも具合がよかったら便器として飼ってやってもいい」
「カッコイー! 広尾サンじゃなきゃサマになんねーよその台詞」
好き勝手に言う少年たち。
そして少年たちの手の圧力でルナの腰がはしたなく突き出され、そこに広尾が逸物をねじ込んでいく。
「く……あんま濡れてねえなっクソッ」
「おら、広尾サンがいい顔してるうちに濡らせよエロ女」
「そんな恰好して歩いてるぐらいだからいつでもオトコ咥えてんだろ? 素直になっとけよ」
「や、やあっ……!」
ルナが身をくねらせる。そうして嫌がりながらも、しつこく侵入を試みようとする広尾の逸物に反応して愛液が分泌され始める。
それを感じ取った広尾は快哉を上げる。
「ハハハッ、こいつ濡らしてやがるぜっ! やっぱエロ女だ!」
「やっぱっスか! やっぱそうっスよね!」
「ほら休んでんじゃねえ! しゃぶれって!」
「もう手錠外しちまえ、手コキの邪魔」
「おら、おら、おら、おらっ! っく、やっぱ思った通りだ、そのへんの売りの制服女なんか比べモンになんねっ!」
「いーなあ広尾サン、次俺っスよね」
強引なストロークでルナの膣内を荒らす広尾の逸物。
無理矢理ねじ込まれる三田の肉棒。残りの二人は胸を触ったり足を撫でたり。
手錠を開放すると申し合わせたかのように両側に立って逸物を握らせようとする。
「んぐ、んふぅっ……ん、んぅっ!」
「嫌がってるくせに随分フェラが上手いじゃねーか、やっぱりプロか」
「今日から俺たち専用の奴隷女っスね」
「馬鹿、奴隷なんていいモンじゃねえって。ガッコで習っただろ、金払って買うんだぜ奴隷って。……こりゃただのオナホ女だ」
「へへっ、極上のオナホだな! おら、おらっ!」
そして、自分勝手に腰を振った広尾はそのまま射精。
「んぐぅぅぅっ!! げふ、げふっ……いやっ、にんしん……しちゃうっ……」
「知るかよ」
「ま、これから俺たちもそのエロマン使うから。頑張ってね」
「誰のガキになっかなー。ま、妊娠しても邪魔だから堕ろさせるけど」
「さっすが。そうこなきゃ」
「お前らのうちの誰かのチンポで突き殺すかもしれないけどな」
「まっさか、殺るとしたら絶倫広尾サンのチンポでしょ!」
「飽きてなかったらな……っく、なあ大門、もう一発続けていいよな? やべ、止まんね」
「えー。じゃあ俺も続けて犯らせて下さいよねー」
「俺は口だけでいいっ……ってか上手ぇ……あ、出ちまったっ……あ、あーっ……あー」
少年たちは、気づいていない。
肉棒を咥えるルナの密やかな微笑みに。
(……こんな子供チンポで偉そうにあたしをどーにかするなんて……)
「百年早いっ、てね」
じゅるっ、と口元に垂れた精液を啜るルナ。
「あ、あーっ……や、やめっ……」
「あれー? あたしをオナホとか便器とかにすんじゃなかったっけ?」
「ま、待ってよお姉さん、もう、出なっ……ていうか、動けなっ……あーっ」
死屍累々の様相を呈した室内。腰が抜け、あるいは快楽の果てに気絶した少年たちが息も絶え絶えに寝そべっている。
それでも残った少年に馬乗りになってルナはグイグイと腰を振る。たっぷり精液を受け止めた膣からはぶちゅぶちゅと白濁がとめどなく溢れるが、ルナの動きは軽快そのものだった。
「ほーらほら、モテないクン? オカネ払いもせずに女をオモチャにしたかったらそれなりにコッチ強くなくっちゃ駄目だぞー?」
「そ、そりゃ、おねーさんみたいなのじゃっ……どうにも……」
「ま、今まで相手にしてもらってた女の子たちも多分その足癖の悪さを嫌がってたのか、そうじゃなければオカネに免じて喘いであげてたってとこでしょうね。キミらのセックス全っ然駄目。オナニーは一人でやんなさいって感じ」
「っく、あっ……ごめんなさいっ、ごめんなさいっ……ひああっ」
少年が射精する。瞳が霞む。意識が朦朧としているのだろう。
その射精を醒めた目で受け止め、ルナは息を荒げる少年にニッと微笑んでみせる。
「謝って済むなら賞金稼ぎいらないっての♥」
「ひ、うあ、うあああ!?」
出涸らした少年の逸物は、最後の赤い一射を余儀なくされた。
少年たちは完全に制圧された。性的な意味で。
捕まった時点からルナの目論見はこれだったのだ。
この方法なら傷もつかない、カドも立たない。ヤリ潰された本人たちも、逆襲しようにも公言できたものではないだろう。
「ふーっ。ま、たまにゃいいけどね、こーゆーのも。……でもなー」
ルナは中途半端に火がついたカラダを指で慰めながら溜め息をつく。
彼女は実にセックスアピールの強い見た目通り、性欲にもオープンで経験豊富である。
それゆえに、下手糞かつ持久力もテクニックもない粗末な逸物では、合計して両手両足の指の数では足りないほどの射精をされながら、結局一度もイケていなかった。
そこに、ガチャリとドアの開く音がする。
反射的にルナは身構えた。『ヴァンガードプリンセス』の一翼に数えられるその身体能力は瞬間的には猛獣にも匹敵する。
隠し持っていた拳銃を掴み、一瞬でドアの裏に移動。相手の視線が向かないうちに死角から銃を突きつける。
「ビー・クワイェット。 ゴム弾だけどこの距離なら死ねるわよ」
「!?」
ルナに壁に押し付けられ、ビクッとなったのは気弱そうな少年だった。
年の頃も広尾たちに比べ幾分幼い。不良グループの末端に取り込まれたパシリといったところか。
「あ……っっ」
何かを言おうとして、凶悪な大口径の銃口の圧力に口をつぐむ。
「…………」
見つめるルナ。
銃を突きつけはしたけど、さあどうしようか、と真剣な顔の裏で悩んでいる。
出て行って、と言うべきか。この室内のことは見なかったことにしなさい、と言うべきか。
何しに来たのかそもそもわからないのに命令もしづらい。
「…………」
そして、少年の方はというと、ルナの恰好を見て顔を赤くしつつ両手をそろそろと上げていた。
「?」
ルナは自分の恰好を見る。さっきまでセックスしていた状態でそのままオナニーに耽っていたので、当然ほぼ全裸で、股間からはダラダラと量だけは多い精液が、激しい動きに押し出されて流出していた。
主犯格の四人は頻繁に乱交をしていたようなのでまあともかく、この少年には刺激が強すぎるだろう。
「……ごめん」
苦い顔になり、意味もなく謝ってしまうルナ。
「い、いえその、僕もその、ごめんなさい」
少年も謝る。何に対してかは、ルナの謝罪も含め互いにさっぱりわからない。
が。
(……この勢いでこのコ、いただいちゃおうかな)
ペロリ、と舌なめずり。
物足りない、火が収まらない。
中途半端に盛り上がった女の欲は、少年の性欲に敏感に反応し、体の芯を震わせた。
「……あのさ。まあ、モノは相談なんだけど」
「は、はい」
怯えている少年の前で、カシャンと銃を手放して落とし。
ぐいっ、と身を翻すようにして少年を壁に押し付け、自分でもいやらしいと思える笑みで囁く。
「えっちしない?」
「えっ!?」
「しーっ! ……アイツら下手糞すぎてさー」
少年の耳を甘噛みしながら、ルナは裸の胸を押し付ける。
「ちょっとだけ手伝ってよ。おねーさんのぜ、っ、ちょ、う♥」
ルナの淫蕩な笑顔を見て。おそらくは初めてであろう、妙齢の女の裸体に密着して。
少年は怯えの抜けない顔でゴクリと喉を鳴らす。
「OK?」
「……は、はい、オッケーです」
「素直な男の子はおねーさん大好き♥」
ちゅ、と頬にキスをした。少年は硬直した。
別にルナは不感症というわけではない。
その気で刺激すればイケるし、イク気でセックスすれば問題なく絶頂に至れる。
ただ、その合意がなく、盛り上がりもなかった不良少年たちには、まともにあわせてやりたくなかっただけだ。
だから、協力的な童貞少年相手に、イカせてもらうつもりで筆下ろしというシチュエーションは、それはそれで好物である。
「……おちんちん、出すわよ?」
「は、はい……」
少年のジッパーをちーっと下ろす。
ベルトを緩め、パンツを引き。
ポロン、と顔を出した逸物は。
「……結構、おっきい……」
「そ、そうですか」
少なくとも粋がっていた不良少年たちに比べ、格の違いを感じる大きさだった。
ルナは極端な逸物でなければだいたいアリだと思っているので巨根主義者ではないが、その立派さには少し胸が高鳴る。
「……あ、あの」
「なぁに?」
「その……お願い、して、いいですか?」
おずおずと尋ねる少年。さっきからルナの巨乳にばかり目がいっているので、ルナは小さく納得しつつ囁いた。
「えっちは男と女の共同作業よ♥ 言うだけ言ってみたらいいじゃない」
「……あの、胸で……一度、挟んでもらっていいですか?」
男がルナの胸に執着した視線を送るとき、まあ半分くらいはこの結論に至る。
オマンコの方がお互い気持ちいいと思うが、男にはロマンがあるらしい、というのもルナはその豊富な経験から理解しているので、少年の頼みに快く応じる。
「可愛い顔してえっちねえ。いいわよ♥」
「そ、そうですか……あっ」
ルナは舌から唾を垂らし、自らの胸をぬめらせる。
そして、少年を壁に押し付け、その豊かな胸でふにゅふにゅと刺激し始めた。
「は、ああっ……や、やわらかい……こんなぁ……」
「いい顔♥」
少年は至福の表情をする。ルナは優しい気持ちになって胸での愛撫を続ける。
巨根はルナの胸でも隠れきらず、また童貞らしい恥垢の濃厚な匂いもする。ルナはその頼もしさと可愛らしさに舌なめずりをしながら胸で肉棒をしごき続ける。
そして、その肉棒がだんだんと緊張を増し、先端を膨らませる。射精の合図だ。
「はあ、……あ、ああっ……」
「イキそう? でも、だーめ」
少年が腰を振るわせてイこうとするのを、ルナは止める。
顔射されるのが嫌なわけではない。ただ、初物は子宮で味わいたい。
「キミが初めてイくのは、こっち♥」
ルナは立ち上がり、くい、と腰を振って、そのドロドロに汚れた尻を突き出す。
股の下からくぐるように少年にウィンク。
少年はゴクリと唾を飲み込み、そして射精を待ちかねる、先走りまみれの自分の逸物を見つめる。
「い……いいん、ですか?」
「ま、今日に限っては今更一度や二度増えたって、ね? ちょっと汚くて申し訳ないけど」
「……っ」
再度、ごくりと少年が唾を飲み込む。
そして、ルナの腰に手をかけようとして、何を遠慮したのか手を引き、そして自分の逸物を握ってルナにあてがう。
そして。
「い、いきますっ……」
「!?」
少年は。
目を瞑って、いきなりルナの肛門の方に勢いよく巨根を押し付けてきた。
「ま、待って、そこじゃっ……!?」
ルナは制止しようとする。アナルセックスの経験はほとんどない。せいぜいアナル用のオモチャが手に入ったときに数度使ってみた程度だ。
が、少年はそんなこと構いもせず、夢中になって腰を押し出す。
ルナの制止も空しく、少年の逸物はルナの肛門に進入していってしまった。
「は、いっ……て、まって、まってよっ……そこじゃっ……」
「はあっ……はあっ……女の人の、ナカっ……女の人の、おなかのなかっ……!!」
少年は興奮で何も聞こえていない。ルナが苦しがっているのも知らずに、高ぶりのままに元気よく腰を振り出す。
さっきまで股間を垂れ放題だった精液と愛液の混合物を巻き込み、少しずつぬめりを見せる直腸の中に、少年の逸物が強引に出入りする。
いや、出入りするというほどのものではない。
腰ごと、食い締めた肛門を揺すっている。ただそれだけだった。
その苦しさにルナは息を荒くする。
まさか童貞をいただこうとしてアナルでいただくとは。予想外にも程があった。
が。
「お姉さんっ……お姉さんっ……ああ、お姉さんっっ!!」
少年のザーメンが腸内に爆発する。
その感触にゾクッとしたものが広がる。
「な、なにっ……これっ……!?」
イキのいいザーメンを注がれたことで腸内の潤滑が増し、ストロークが大きくなる。
肛門が精液に濡れ、巨根を淫乱にしゃぶり始める。
その感覚が、不覚にもルナの意識していなかった快楽中枢を不意打ちする。
「や、やめっ……やめて、そんなっ……」
その感覚の不可解さに恐怖を覚えたルナだったが、少年はお構いなしに女の体に溺れる。
さっきの不良グループとは違う、射精を覚えたてのキリのない性欲が、ルナの肛門を激しく貪る。
それは。
「は、……や、やあっ……♥」
受け入れてしまえば。
イクことを意識してしまえば。
狂おしいほどに甘美な感覚としてルナを責め苛む。
ピュアな性欲。どこか奇妙な語感を持つそれに、ルナは尻穴から染められるのを感じて、そのうち自分から腰を振りたくりはじめてしまう。
「はああっ……あ、あ゛あっ……あ゛ー、ああああああああ゛っ……♥」
まさかの主導権を握られたアナルセックスは、受け入れてしまえば意外なほどに甘美で。
少年の飽きることなく手加減もなく、必死な腰使いはあっという間にルナの意識を持っていく。
アナルを出入りする巨根の圧倒的な存在感、暴力的な肉欲。
ただ、それは強姦ではなく合意で互いに快楽を貪ろうとしていて。
夢中で。
夢中にさせられて。
「あ゛ーーーっ……あ゛、あ゛あ゛あ゛ーっ……♥」
ルナは言葉も忘れ、その愛しい快楽に耽る。
「はあっ、はあっ、はあっ……はあっ、はあっ……はあっ」
少年は最初から夢中だ。ルナの身体に溺れきっている。
どこか倒錯したその激しいセックスは、ルナを桃源郷に連れて行き。
幾度も幾度も尻穴に精液を注がれ。
「当の不良グループは幹部格がそれぞれ逃げるように散り散りに引越し、自然解散。依頼完了、ね。……まあ自分で仕事とってくるのは否定しません。変な仕事でも自分で解決できる範囲でなら結構」
賞金稼ぎとしての相棒、イズミは眉間に皺を寄せる。
「……で、そのコ何?」
「えへへ」
二人が事務所兼ねぐらに使っているマンションの一室。
ルナの隣にちょこんと腰掛けさせられている少年の姿があった。
「や、なんかすごく相性よかったんでちょっとお友達になっちゃって」
「相性って何よ! 何考えてるのよ!」
「えへへへ」
「……あの、ごめんなさい」
意味もなく謝る少年。
「あのねボク。その女は本っ当に危ない女だから。近づかないほうが人生のためよ」
「…………」
「何それ。まるで自分は危なくないみたいな」
口を尖らすルナ。溜め息をつくイズミ。
「こんなちゅーがくせー食う女が危なくないわけあるかー!!」
「あら、食うとか下品ねー」
「いーかげんにしろ馬鹿痴女ー!!」
イズミの怒声はマンション中に響き渡った。