異世界転生 南の島で玉砕間際の帝国陸軍が剣と魔法の世界へ転生したら 作:みなぽん
「うむ、異世界にきて間もなく一年、だいぶタバログの城下町も発展して来たな。」
鬼塚 一貴 はサンゴ礁の丘をくり抜きコンクリートで補強した要塞の頂上部から町を見下ろした。
華族 鬼塚男爵家の嫡男、貴公子ぜんとしているが、怜悧酷薄なサディストだ。捕虜の虐殺容疑で南方の小島、タバログ島の守備隊長になり、アメリカ軍に上陸され玉砕間際にこの正体不明の地に転移したのだ。
その後、ゴブリン討伐や亜人狩からの亜人の解放、それに続くトルファンでのゼーゼマン軍との対決と勝利。
今ではタバログ守備隊から名前を日輪兵団に改め、傭兵団としてトルファンや周辺の開拓村を庇護し税収を得ている。
鬼塚兵団長が提唱したとされる、あらゆる民族の融和と互恵の大東亜共栄圏(東方辺境における亜人の共栄圏)の理想は今ではカルザス辺境地帯で多くの賛同を集めている。
「鬼塚兵団長 タバログの日本人も亜人達も今ではすっかり馴染んで、町割りも簡易な上下水道も整い、開拓民も次々に治安のいいタバログ周辺に入植して農業や牧畜、手工業、飲食業、造り酒屋、両替商、質屋、など町としての機能も整ってきましたわ。
」秘書官(准尉兼愛人)の兎山 美月が暖かいお茶を鬼塚に差し出す。
鬼塚は日輪兵団が拡大し、かつ異世界で長期的に暮らしてしていくことを見越して、組織の一大改革に臨んだ。
巨大化する組織に合わせて野戦任官による大規模な昇進を行ったのだ。
異世界にいる彼らが大日本帝国陸軍の参謀本部の意向など考える必要はない。
それに影響力を拡大し巨大化する組織の中でいつまでも階級は軍曹や伍長ばかりではどうしようもないからだ。
まずは自身の階級を二階級特進し少佐とし、日輪兵団長として最高権力者の座に置いた。
蛇穴軍医少尉を2階級特進させ大尉に、その補佐官としてミーシャロキシアを軍医少尉とした。
そして野戦軍の総責任者として猪突 凸夫少尉を大尉に、その副官として熊田軍八、志茂兵平 両軍曹を中尉にその他の軍曹、船坂、伊達 斉藤、 林を少尉に昇進させた。そして輜重隊の広田軍曹も中尉に昇進させた。鬼塚は補給の重要性をかねてから理解していた。
ことに絶海の孤島と異なり広大なカルザスにおいては補給部隊の充実も急務だった。
さらに砲兵科の鹿賀 砲助軍曹に至っては大尉に昇進と3階級の特進になった。
技術学校の教師であった彼の知識がこの世界にあって近代的な技術を再構築する要と目されたからだ。
地位に執着しない淡々とした人柄の彼は以前と変わらず精力的に近代化の提案書を描いてくる。そして彼の提案は逐一、正論であり、鬼塚は彼に一目二目も置いていた。
そしてこの世界の他国と技術的格差を保っていくことが日輪兵団の優位性を継続するために必須であった。先ごろのトルファンの戦いで鬼塚はその思いを強くしていた。
鹿賀はタバログ兵器工廠の責任者だけでなく産業の機械化全般を担当することになった。
彼の元には腕の良いドワーフの鍛冶屋やトルファンの錬金術師を集めて、開発と生産力の向上に努めている。
また、クラーラゼーゼマンはベルゲンの街を統治するベルゲン候の肩書きはそのままに部隊内では中尉(但し性奴隷兼務)とした。副官のハイジア アーデルハイドを少尉に、獣人のべロス ペーターゼンを軍曹に任じた。
そして、亜人による部隊、大東亜挺身隊はディードリット バリーを少尉にし、その配下にクレア ランバート、ミリティア ユークリッド アリス ゾロキアの傭兵3人娘を置き、3人を軍曹とした。
飛行機を持たない航空隊を率いる鷹田少尉に昇進の話はなく、空を飛ぶ飛行機もなく、彼は部隊の中でやさぐれるばかりだ。
「うむ、広大無辺とも思えるこの辺境世界に我らの旗はたなびいているぞ。」
春の風に日章旗が翩翻と翻っている。
「鬼塚様、ご下命のあったこの世界の地理、民族、国家についてまとめてきましたわ。」
クラーラ ゼーゼマン、金髪碧眼の美女、白銀の鎧をつけた姫騎士は西洋人形のように美しい。彼女が革張りの分厚いレポートを差し出した。
おとなしくベルゲンに入れば性奴隷にされることもないのに彼女はちょくちょくと鬼塚の
もとを訪ねてくる。
鬼塚はクラーラのレポートを読みながら感慨深げに周囲を見渡す。
広大なトルファン草原、北側にカルザス山脈の天嶮がそびえ、そこに源を発するダン川の清流が見える、この川を下れば流れは大ゴムール川に合流して、海に注ぐ河口部には自由貿易都市国家 アーゼル ハイドラドがある。
海と河に沿って水棲人 マリナーの部落も点在している。
北に遡ればカルザス山岳地帯は裾野にナタリア大森林地帯を有し、エルフやドワーフ、ホビット、巨人族の村が多数存在する。カルザス辺境地帯に巨大国家は存在せずまさに人種の坩堝だ。
草原を東西に貫くカルザス街道を西に行けば開拓民達の小集落が続き、交易都市トルファンへ、更にその先に進めば帝国の東端の辺境城塞都市、クラーラゼーゼマンの治めるベルゲンの町だ。その先は神聖ラーマ帝国、海を挟んでそれと対立するアズラエル教を信奉する砂漠の国々、アーミターヴァ教国、魔導都市 アリア88 軍事国家 ジルメキア 遊牧民の国 ブラドスタン 奴隷王 ガガーリンの治めるガガーリン人民国、遥か遠くには大漢帝国、、その果てに文武と礼節の島国 ヤポニカ帝国、まさに世界は混沌としているのだ。
カルザス街道を東に進むとライデラバード ロゼリア タウン アレイブゲーブルズ など冒険者の攻略拠点 となる小さな村が点在、その先は魔物達の跋扈する世界 闇の版図といわれる果ての見えない未知の辺境がある。
冒険者とは魔石を集めるだけでなく、開拓民に先んじてこの闇の版図を探検し魔物を討伐し入植地を切り開く役割も持っているのだ。 それらの知識をクラーラがわかりやすくまとめてくれたのだ。
鬼塚はタバログ要塞の戦時体制を解き、長期的視野での自活と継戦能力の保持を目指す
「異世界における日輪兵団 新常態戦略」を発表した。
その一つが教育の強化 だ。
学問の場を無料で開き、有識者の知識や技術、知見をまとめて、わかりやすい教科書を作り、印刷して市民に広く共有する事だった。国家は人で決まると鬼塚は考えている。そして知識階層が偏在する事なく、市民全体の知的水準の引き上げがこそが大切だ思っている。大東亜共栄圏の思想と大日本帝国の修身の教科書を生き方の規範として定め、科学や技術、数学や天文学や地理、広範にわたる知識と技能の教育を行い、未来を担う人材を育てていくのだ。
これを彼は日の丸学問所と名付けた。今はまだタバログとトルファンの二か所だが辺境地帯の隅々から志のある人々が集まろうとしていた。
「鬼塚軍団長、半年間の軍事教練をまもなく第1期生が卒業します。日本の一般住民が10名、辺境民が150名、捕虜の騎士達の再教育が90名、合計250名が新たに兵士として軍務につけます。3日後の朝、彼らに訓示をお願いします。」
志茂兵平中尉が背筋を伸ばして敬礼した。
10の新常態戦略のその2、兵士の現地徴募による兵力の増強だ。
従来のタバログ守備隊の兵力200名に新規の250名の大幅増員だ。カーキ色の軍服に歩兵銃と手榴弾という基本装備。兵力倍増だがタバログ島のストックの歩兵銃はこれで使い果たす。
「うむ、大東亜挺身隊や新ゼーゼマン騎士団にもいずれは我らと同じ武器を与えたい所だな、、38式歩兵銃と銃弾の製造の進捗はどうなっている?」
鬼塚は最新の九十七式小銃ではなく、構造が簡易且つ堅牢で生産性に優れた三八式歩兵銃の現地生産を鹿賀 砲助大尉に命じていた。
初速762mで打ち出された弾丸は最大射程約4,000m、400mで厚さ8mmの鉄板をも貫通し、生身では人間3人を貫通する。この時代では充分な威力だ。
彼は自ら鹿賀 砲助大尉を工廠に訪ねた。
「鬼塚兵団長!これがカルザスにおける最初の生産分の三十八式歩兵銃!三八式小銃 亜式と呼んでいるものです。ドワーフの熟練した鍛冶屋の技術は大したものですよ!実に素晴らしい!彼らはものづくりが分かっている!
鉄を作る反射炉や板金、穿孔、切削などの製造機械を作ったのはこちらですが、あとは部品を示したら、僅か3ヶ月で生産にまでこぎつけました。
合わせて三八式野砲を改良し小型軽量化した四一式山砲、いわゆる連隊砲も作りましたぞ!
口径75ミリ、射程は5500メートル、もうすでに5門ほどができていています。
大宝大好きな私としてはいろいろ作りたいところですが、製造工程やこの世界での運用を考えて最もシンプルかつ有効なものを選びました。」
「鹿賀大尉!想像以上の進捗だ!ありがたい!ガソリンエンジンや発動機はそれほどストックは無いはずだが、どうやって工作機械を動かしているんだ?」
「はっ!自分もその部分には苦心したであります!とにかく生産には発動機が不可欠ですが、発電や高度な電気部品は作れない状況なので、、工廠ではプラグなどの必要ない蒸気機関や小型で簡便な焼き玉エンジンなどで機械を動かしています。」
「焼き玉エンジン?なんだそれは?」
「安い漁船なんかで使われているやつですよ。タバログ島には南洋漁業の船がいっぱいあったので、そいつを参考にしました。焼玉エンジンは焼玉の熱によって燃焼を行うレシプロ内燃機関、焼玉機関とも言われるもんです、セミ・ディーゼルともいいますが、蒸気機関よりも簡単で小型化できるところが取り柄ですね。もちろんプラグも入らなければガソリンも必要ありません。
芋から作った工業用のアルコールや魚油、菜種、松の木の根の油、ほどほど燃えれば何でも動きます。誰かが石油を見つけてくれればより効率的な運用ができますがね。」
「そうか、石油か、、近く私は調査兵団を作ろうと思っている。この世界にある産物や制度、それを実際に見てくるための偵察部隊だ。彼らに石油の件は言っておこう。他にも必要なものがあれば言ってくれ!」鬼塚は目を輝かせて答えた。
「調査兵団ですかそれはありがたいですね。できればドワーフを大量に雇用したい。それと、鉱物資源について調べてきてほしい、それと石炭、石油、、。いちどまとめてレポートで提出します。」鹿賀はうれしそうにいった。
彼らが談笑していると工場の奥から悲鳴が上がった。どうやら作業中のドワーフが負傷したようだ。
するとしばらくして蛇穴軍医大尉とミーシャ ロキシアがやってきた。
青年医師とホビットの女、ホビットは外見的には中学生のように見えるが立派な成人だ。永遠のロリータと言われている。
その中でもとびきりの美少女のミーシャ、青い髪と青い瞳、小さな体でちょこちょこと蛇穴軍医の後をついてくる。
髭面のドワーフが火傷を負ってうめいている。
「ねえ、奏人さん❤️この火傷だったら薬よりも回復魔法の方が向いてますね。」
「そうだねミーシャ❤️こちらで傷口に麻酔薬を打ち、痛みを取り除いてやってから回復魔法だね。」
阿吽の呼吸で治療を進めていく2人、彼らは医術と魔術の連携、医魔混成治療を掲げて優れた治療を確立している。
無医村だらけの辺境地帯で医者を教育する彼らの学校には多くの亜人たちが集まっている。
医療を通じて村を救うことも日輪兵団の宣撫工作の1つとなっている。
「異世界に来てから1年、だいぶこちらの水にも馴染んできたな。元いた世界に戻ることもかなわんが、戻ったところで待っている運命は玉砕。ならばこれは天佑神助といって良いだろう。」そんなことをぼんやり考えながら鬼塚が街を歩く。
微妙な距離を置いて秘書の兎山美月、鬼塚兵団長の後を護衛としてクラーラがついてくる。白銀の鎧を着た美しい姫騎士、その後には漆黒の鎧をまとったハイジアが主人であるクラーラを守るように続く。そしてそのまた後には灰色狼の獣人、ベロスが漆黒の夜位から覗くハイジアの生足を眺めながら続く。
焼鳥屋の香ばしい匂い。湯気を立てる握り飯、トルファン名物の焼肉、様々な屋台が並ぶようになった。1年前には想像もできなかった平和な光景。乾パンをかじりながら壮絶な戦死だけを念じていた南の島の戦場の思い出は次第に遠ざかっていく。
「鬼塚軍団長殿!市中の視察ですか?もしよかったらうちの店に寄っていってくれませんか?」
声をかけてきたのはプラチナブロンドの美しいエルフの女。ミハルシャ ミッターマイヤーだ。大東亜挺身隊のディードリット バリーの妹だ。彼女はトルファンの代表としてタバログの街に常駐している。代表団としての仕事は毎日あるわけでないので兼業だ。
タガログ初の大型店舗「トルファンズ」の店主として魔法雑貨を商う傍らで喫茶店のような食堂も経営している。
この季節の売り物は雪族の婦人、レイム クリームヒルトの作る氷で作ったかき氷だ。ベリーを砂糖で煮詰めたソースにメグミルクをかける。ベリーミルクかき氷が人気だ。「かき氷とは懐かしいな」鬼塚は店に腰掛ける。
「いらっしゃいませぇ!トルファンズへようこそ!」
店の中では武闘家のヴィヴィ アーチゾルテがミニスカートでフロア係をしている。
彼女の短いスカートからキュートなお尻が見えそうでみえない、そして生足、あざとい絶対領域はなかなかの絶景だ。
「んんっ!んーーー!」(いらっしゃいませ、ご注文は何になさいますか?)
身長195センチ、見上げるほどの背の高い美少女。緑色の髪にどんぐり色の瞳、大きな体をしているのに気弱で優しいライザ タイトネイブが注文を取りに来た。
彼女もヴィヴィと同じミニスカートだが、すらりと長い足の脚線美が半端ない。身長があるだけにしゃがみ込みはスカートの中を覗けそうな。
時より落し物が落としたふりをして身をかがめる男たちがいる。
「お前ら!ライザをいやらしい目で見るな!」店の1人の客が叫んだ。そこには楢原 太一軍曹が男たちをにらみつけていた。
鬼塚一行はトルファンズに歓迎された。名物のかき氷にひき肉をたっぷり入れたパイ、
野菜をごっそり入れたスープ。鬼塚も美月もクラーラも上機嫌でそれを平らげたが、、、。
不満げな顔のものが2名いた。
「うっ!これはなんなんだ」ベロスペーターゼンが絶句した。
彼の前には生の骨付き肉が1つ。
「すいません店内に飼い犬はご遠慮いただいています。」
ミハルシャが意地悪な顔で笑った。かつての出来事を根に持っているのだ。
「何?私のかき氷?何もかかってないじゃん」
ハイジアがかき氷を口に運んでからぼやいた。
「あらあら、これは失礼しましたお客様。特別にゴブリンの煮込みをかけて差し上げますわ」
緑色の肉をじっくり煮込んだゲテモノ料理。ゴブリンの煮込み、、。トルファンの人々でも敬遠する煮込みをミハルシャは意地悪な笑みでかき氷の上にかけた。
ハイジアは腹を立てたが、黙ってゴブリンの煮込みのかかったかき氷を食べた。
あったかい煮込みと氷の冷たさが最低のコラボレーションをかましていた。
でも自分が過去にやったことを思えばこの程度の復讐で許してくれるミハルシャは優しい女だと思った。
「あらあらミハルシャ、お店繁盛してるじゃない!」
そこにブロンドの美女、ディードリットがやってきた。巨乳で抜群のプロポーション。
最近は前にも増して色っぽさが半端ない。
彼女の隣には以前よりぐっと大人びたエルフの美少女、エリス バリー。ディードの娘だ。
彼女は日輪兵団の狐宮軍曹の腕にぴったり抱きついている。
狐目の青年は少女が押し付けてくる柔らかい膨らみにドギマギしている。
その後から山のような買い物の荷物を抱えた巨漢、熊田軍八 中尉が続く。
「うむ、期せずして役者が揃ったようだな、この場を借りて貴官らに相談があるのだがいかがだろうか?」鬼塚はかき氷を口に運びながら一同に語りかけた。
「鬼塚兵団長のご相談等あれば全力で持って応じる所存であります!」
熊田が姿勢を正して敬礼した。
「そう固くならずに聞いてほしい。われわれはこの異世界に来て1年が経った。しかしこの世界のことを十分に理解しているとは言い難い。そこで私はこの世界を調査する調査兵団を出そうと思っている。期間はおおむね半年、私に代わって世界を見てきて欲しいのだ。
メンバーは熊田中尉、副官としてディードリット少尉、狐宮にクレア、ミリティア、アリス、
軍曹、ベテランの兵士5名と看護婦兵1名それにこの世界で徴募をした新兵を5名つけよう。この町にはエルフ、ドワーフ、巨人族、鬼族、いろいろな人種が集まっているからな、賑やかな部隊になるだろう。」
鬼塚は笑った。
一同は胸躍る大役に歓声を上げた。
トルファンズの店で彼らは調査兵団の設立に向けて交流を深めた。
しかしその中でうかない顔のものが1人いた。エリス バリー、ディードリットの娘だ。
彼女は調査兵団が出かける半年間の間に他の女性に狐宮 要 が目移りするのではないかと恐れている。レズのミリティアはともかく、クレアはかわいい、アリスは肉食系で男をたらし込むと言われている。しかも狐宮の部下になる新兵の中には女性隊員もいると言う。
そしてその日の夜、熊田の家、中尉に昇進してそれなりの大きさの家を与えられている。
母のディードリットは熊田と同じベッドに寝ている。
母は生理中らしくいつもの夜の営みの声は聞こえてこない。
エルザは夜だと言うのにパジャマも着ないでとっておきの服を着て、足音を忍ばせて外に出ようとしていた。
扉に手をかけたところ母に呼び止められた。振り返るとネグリジェ姿のディードリット。
「こんな夜に夜遊び?お仕置きされたいの?エリス!」
母の緑色の瞳が咎めるように彼女を見た。母に言い訳は通用しないし嘘はすぐにばれる。
エリスは直球で答えた。
「狐宮のお兄ちゃんに抱いてもらいに行くの!」
目の端に涙を溜めてエリスは言った。
その瞬間にディードリットは全てを悟った。狐宮は熊田の副官として調査兵団に同行する。半年に及ぶ任務の中でもしかしたら命を落とすかもしれない。
それは彼女自身が熊田に感じている不安でもある。
明日をも知れない恋しい男に女ができる事は何か、それは自分を抱かせることだ。男の子供を孕むのも良い、愛と言う鎖で男を縛り付けるのだ。そしてこの女がいるから絶対に生きて帰りたいと思わせることだ。
自分の娘は本能的にその道を選んだのだろう。
今までプラトニックな交際をしていた娘が決断をするには大きな勇気が必要だった筈だ。
ディードリットは答えた。
「狐宮さんが好きなのね。いいわ!いきなさいエリス。狐宮さんは紳士よ、だからあなたから積極的に迫る覚悟を持っていきなさい。あなたの心の中の思いを全部、吐き出して大好きな人と結ばれていらっしゃい。ママは応援してるわ」
ディードリットは彼女の金髪にとっておきのリボンを巻いて送り出した。
狐宮は眠る前に小説を読んでいた。要塞の酒保に置いてあった谷崎潤一郎の「痴人の愛」その主人公の小悪魔的な少女 ナオミ、そこにエリスの姿を重ねた。エリスと言う最愛の美少女と恋愛関係にある狐宮は若い男独特の性的な想像力を走らせて
妄想の中で彼女が裸にし、彼女の乳房に唇を寄せ、彼女の花の匂いをかいだ。そして小さな体を抱きしめて自分の欲望を彼女の中にねじ込んだ。
「エリス!あと2年の我慢、、ああ、。エリス!好きだよエリス!」
トルファンの戦いに赴く時に2年待ってくれと彼女に言われた。
成長期の彼女の体は次第に小さなつぼみが花を開くように美しく開花してきている。
無邪気に狐宮に抱きついてくる彼女の胸の膨らみ、膝の上に乗るときの柔らかいお尻の感触。
彼は小さく呻きながら自分のペニスをしごいた。
そこにエリスが窓からひょっこり顔を出したから驚きだ。
「狐宮お兄ちゃん、エリスのこと呼んだ?」
金色の美しい髪に優しい緑色の瞳、そして幾分女の子らしくなった未熟な体つき。
彼女は窓から部屋に入ってベッドの方を見てフリーズした。
ズボンを半分おろし、勃起したペニスを狐宮が握っていたからだ。
慌ててそれを布団に隠し、顔を真っ赤にして狐宮は言った。
「あのごめん、エリスちゃん、これは、これはね、男の生理現象でね」
狐宮はエリスの軽蔑の視線を覚悟した。しかし彼の小さな恋人は無邪気に微笑した。
「あはは、お兄ちゃんもエリスと同じなんだね、すごく嬉しいよ。私もお兄ちゃんのことを思うと胸が苦しくなって、どうしようもなくなっちゃうんだ。だからお願いぎゅってして!」
「あはは、どうしたんだい、今日はずいぶん大胆だね。エリスみたいに可愛い子に乗っかられると、俺、ドキドキしちゃうなぁ」
狐宮は少女の甘い匂いにクラクラした。ずっと抑えてきた翼号が決壊しそうだ。
狐宮の大きな手のひらがエリスを撫でた。うっとりと目を細めるエリス、
しかし、早熟なこの少女はそれでとまらなかった。
「ねぇ、お兄ちゃん、約束には早いけど、エリスをあげる。だから、遠征に行っても浮気しないでね。」涙目で顔を真っ赤にして見上げる少女、狐宮はエリスを心から愛しいと思った。
「エリスちゃん、俺には君だけだよ。本当にいいの?こんな俺で」
「お兄ちゃんがいい、初めて私とママを助けてくれた時からずっと好き❤️」
彼女が狐宮を見上げて目を閉じた。
「優しくするからね、、」
狐宮の唇が重なり、彼女の小さな舌と絡み合った。
男女の抱擁のように優しい口づけ、エリスの方からも狐宮を抱きしめて、
自分から唇を求めた。
「お兄ちゃん抱いて、私を奪って!」
「エリスちゃん」貴之はエリスの小さな体をぎゅっと抱きしめて、ディープキスをした。
そして優しく抱き上げてベッドへ、悠然としたお姫様抱っこ、エリスの心臓はドキドキ
とした。
自分の全てを包み込んでくれるような温もりが狐宮にはあった。
ベッドに彼女を横たえる。
部屋には静かに蓄音機の音が流れている。
「エリスちゃん」と低い声で耳元で囁かれるたびに、エリスはとろけてしまうような甘い
気持ちになった。
狐宮はキスをしながらゆっくりとエリスの服を脱がして行った。
甘く唇を奪われながら、ブラジャーを外されて、まだ膨らみかけ胸を優しくさわられた。
痺れるような快感、彼女自身も気づいていない隠れた快楽の宝物殿をエリスは優しく
開いていった。
「ああ、あ、ああ、、あん、、や、、」喘ぎ声が狐宮の愛撫で自然と溢れた。
エリスは驚いていた。まるで男を誘うように自然に喘ぎ声が漏れるのだ。
そして、狐宮はエリスのパンティの上からきつく閉じた割れ目をを優しく触り始めた。
「可愛いよ、エリスちゃん、俺にはもったいない別嬪さんだ、、、ここ、気持ちいいだろ?嫌ならいうんだよ、エリスの嫌がる事はしないからね、、」
「ああん、あ、ああ、お兄ちゃん、優しくて、、気持ちいいの、、エリス溶けちゃう、、」
そして狐宮の手がついにエリスの最後の1枚の布をはぎ取った。
その動作が、ものすごく自然で巧みだったので、エリスは恥ずかしさを感じる隙もなくパンティをぬがされてしまった。
狐宮の前にさらされたエリスの裸、ウェーブのかかった金髪、おてんばで外で遊ぶのが好きなので、健康的に日焼けした肌、ふくよかな丘の上に薄桃色の乳首、少女らしいまっすぐな腰のラインと引き締まった白お尻、足はすっきりと細い。
狐宮はゴクリと生唾を飲んだ、同じ親子でもディードリットの完成された女体にはない未成熟の輝きと愛らしさがそこにはあった。
そして彼女はこれからの10年、大人の女に向かって花開くように成長していくことだろう。
狐宮も全裸になってエリスの体を抱きしめた。
全身で感じる人肌の温もり、裸で抱き合うと安心感、お互いの裸を見つめあった。
エリスも狐宮を見ている。強靭な男の筋肉、逆三角形の体、がっちりとした足の間に雄々しくそそり立つペニス。彼女の体にない硬質の個性、男のしなやかな肉体がそこに存在した。
曲線と柔らかい肉で包まれた自分との違い。この男に組み敷かれ抱かれたいとエリスは思った
この硬い直線が自分の柔らかい曲線を犯すのだ、股間には大きな矢印のようにカリのが立ったおちんちんがそびえ立っている。まもなくこれが自分の体内に入ってくるのだ。そう思うと少女の子宮の奥が疼いた。
エリスは狐宮に身をまかせた。彼の大きな手のひらの中で由佳の胸が愛玩された。
そして乳首を軽く指で繋がれてクリクリと刺激された。
「ああ、お兄ちゃん❤️いい、おっぱいだめぇ、ああ、優しくして、ああ」
狐宮の手の中で少女の乳首が健気に勃起してしていた。
「可愛いよ、エリスちゃん」
狐宮はそう言うと彼女のとんがった耳の先っぽを口に含んでぺろぺろなめた。
耳を舐められた彼女は細い体をビクビクと痙攣させた。
「あああ、それ、やああ、お兄ちゃん、だめぇ、恥ずかしいよぉ、あああ」
狐宮はエリスの反応を楽しむかのように胸を愛撫し、乳首を口に含んだ。
そしてもう片方の手でさわさわとエリスの割れ目を撫でた。
そして、エリスの敏感な部分は次第に潤いを増して、くちゅくちゅっといやらしい音を立ててしまった。
そして、次第に股間の小さな蕾が硬く勃起してきた。
狐宮はその変化をすぐにとらえて指先でクリトリスを押しつぶすようにぐりぐりと刺激した。
「あああ、お兄ちゃん、、やぁ、、ああ、い、だめ、そこ、だめ、きちゃう、刺激強すぎて、ああ、腰うごいちゃ、、、ううう」
淫唇とクリトリスを弄ぶ狐宮の巧みな指さばき、おっぱいを同時に気持ちよくされながら、
少女は細い腰を淫らに振ってしまっていた。
「エリスちゃんのここ、凄く濡れてるね。気持ちいい?」
「きもち、、いい、、」「もっとしてほしい?」「して、、」
「どこにして欲しいの?」
「あ、、それ、、やだ、、恥ずかしい」
「エリスちゃん、どこを可愛がって欲しいの?可愛い声で聞かせてよ❤️」
二人の間に流れていた緊張感が溶けてゆく、身体の交わりは心の交わりを加速する。
エリスは可愛くおねだりした。
「おまんこ気持ちいい、お兄ちゃん、いっぱいクリちゃん触って、エリスのおまんこ気持ちよくして」
と小さな声でこしょこしょと耳元で囁いた。
「それじゃあエリスちゃんのおまんこ、食べちゃおかな」
と狐宮はいうとエリスの足を開かせてクンニにしてきた。
柔らかい舌がなめらかな唾液とともにエリスのクリトリスを舐めた。
その瞬間、びくん!とエリスの腰が跳ねた。
「ああ、そんなとこ、だめ、恥ずかしいよぉ」
そして舌先でクリトリスをつかれるとビクビクとエリスのおまんこが震えた。
少女のおまんこの奥からは愛液がどんどんと溢れてしまう。
若い果実の果汁を狐宮は満喫した。
エリスはまるで自分の体が、よだれを垂らして喜んでいるようで恥ずかしかった。
「あああ、いいい、いひぃ、、やぁ、あん、あ、あ、あ、あ、あダメ、とけちゃう❤️イク、イキそう、ら、めぇ、ああ、あ」
エリスはもう狐宮に操られる人形のように腰を振りながら、おまんこを濡らした。
乳首も恥ずかしいほど勃起してしまう。
「エリスちゃんのイクとこ見せてよ❤️」
エリスは内心で驚いている。おまんこを自分から狐宮の顔に押し付けて、腰を振ってあえいでしまっている自分がいた。
「いぐーーーーふーーーふーーーーふーーーーふーーーーーお兄ちゃん❤️イキます。ああ、らめぇ、、いぐぅ、、、ああああああああああああ、、、、、、お兄ちゃん❤️、だあああ、めえええええ、、、ふーーーーふぅーーーーーーーイクッ!!!!イグぅぅぅぅ!」
少女の細い足がY字に開きつま先がピンっと上を向いた。
エリスは涙を流しながら、甲高い喘ぎ声をあげて、可憐な水蜜桃のような割れ目をぐちょぐちょに濡らしながらイッた。
「あああ、はーはー、まだイってる、おまんこがキュンキュンしちゃう、お兄ちゃん好き❤️あの瞬間、、自分でも自分じゃないような感じになっちゃうんだね、こんなの初めて、、」
猫のように体を丸めエリスは狐宮に甘えた。
「エリスちゃんかわいいね」狐宮が優しくキスをした。
そして、エリスをくるっとうつ伏せに転がすと両足を開かせた。
そして狐宮がお尻のお肉をつかんで軽く開いた。
「お兄ちゃんにおまんこもお尻の穴も、見られちゃう、恥ずかしいよぉ」
細い腰を狐宮のたくましい腕がグッと掴んでのしかかってきた。
「お兄ちゃん、この格好は恥ずかしいよぅ」
「エリスちゃんは下付きだから、この姿勢の方が楽におちんちんが入ると思うよ」
そういうと狐宮は後から抱きしめ、エリスの唇を奪った。
小さなおまんこに大きなおちんちんをおしつけて、先っぽを少し挿入する。
濡れた少女の膣穴、ビクッと震える、貫かれる緊張で身体が硬くなる。
「ほら、力を抜いて楽にしてね、エリスちゃんかわいいよ。」
そう言うと狐宮は片方の手でクリトリスを撫でた。
おまんこの力が少し抜けるのを見計らって狐宮はぐいっと一気に腰を押し込んだ。
「痛ぃ!ああぐうう、入ってくる、お兄ちゃんが私の中に入ってくる。あああ」
ズキッとした痛み、メリメリっと引き裂かれる感じ、その後に来る圧迫感。比ではない。
狐宮に処女を奪われていると言う事実を感じさせた。
そして、感じる狐宮のおちんちんの温かさ、グイグイと貫いてくるがそこに狐宮の優しさを感じた。
エリスの反応や呼吸を見ながらじっくりと腰を振るタイミングを見ているのだ。
「あぐうう、ふーーーふーーーああ、お兄ちゃん❤️エリスはお兄ちゃんが好き❤️」
「エリスちゃん少し動くから我慢してね」
そう言うとゆっくりと腰を振り始めた。
ちゅくちゅくという男、男性器と私の女性器が結合する音、エリスは身も心も狐宮の女になったのだ。
エリスは愛する男を気持ちよくさせたいと言う女心が芽生えた
「ぐう、くはぁ、ああぅう、あぐ、大きいの、お兄ちゃんがの私の中いっぱいに膨らんで、ああ、ぐう、もっと動いて、お兄ちゃんが気持ちいいようにエリスのおまんこを使って!」
「もうじきイクから我慢してね。ちゃんと外に出すから大丈夫だよ」と狐宮。
「お兄ちゃんなら、中に出されてもいいよ。最後はエリス、見つめられながら、出されたいから前からして、、」
「エリスちゃん!可愛い!」エリスと狐宮は正常位でつながった。
狐宮のペニスがずんずんと子宮の入り口を突いた。
そのたびにビクッビクっとエリスの細い体が反応した。
「ああ、ぐうう、いいよぉ、、お兄ちゃん❤️あああ、ああ 大きい、ああ、エリスのおまんこ、お兄ちゃんの形にされちゃう。ああ、ああ」
「エリスちゃん、可愛すぎて俺、もう抑えられない!」
狐宮はエリスの唇を奪いながら両方の手で乳房を握り締め、激しく腰を使った。
そして膣の奥までおちんちんを抉じ入れた状態で少女の体内で射精した。
「エリスちゃん!射精るぅ!」どびゅうう!どびゅ!
「ああ、お兄ちゃんのが、入ってくるぅ、イクイク❤️いぐぅぅぅ!ああぐぅ」
射精の瞬間ぴんっと張り詰めた彼女の指先がぐっと丸まってアクメに達した。
「エリスちゃん、可愛いよ 」狐宮が彼女のほっぺたや唇、指先にキスした
暖かい安堵感がそこにあった。
少女の基礎体温の高い体を抱きしめながら狐宮は思った。
何があってもどんな卑怯な手を使っても、どんなに無様な真似をしても、必ず生きて帰る、この愛しい娘を守ろうと。。
こうして2人はお互いのぬくもりを分け合うように抱き合って眠った。
エピローグ
「プップ〜」翌朝、クロガネ4輪駆動車のクラクションの音が外で響いた。
窓の外を見ると熊田中尉とディードリットがいた。
ディードリットがバスケットケースに朝食を詰めて持ってきてくれたのだ。
熊田の気遣いか、ディードリットから夕飯や朝食の差し入れがある。
普段はエリスが両手に抱えて持ってくるものだ。
2人はエリスがいないことに気づいているだろうか。
彼女はまだ狐宮の隣で天使のような寝顔で寝ている。
彼は恐る恐る外に出て、バスケットケースを受け取った。
「どうですか?狐宮さんおいしかったですか」
ディードリットがにっこり笑ってきいた。昨日の夜に差し入れは無かったはずだ。
どう答えていいかためらう狐宮に彼女がささやいた。
「私の娘のエリスはおいしかったかと聞いているんですよ?狐宮 要さん❤️」
彼女の言葉は彼女の弓矢のように狐宮に突き刺さった!
「ディードリットさん、、、失礼しました。狐宮 要!命に代えてもこの責任を取ります。」
慌てふためく狐宮に彼女はコロコロと笑った。
すると巨漢の熊田中尉がニヤニヤ笑いながら彼の肩を抱き、クロガネ四輪駆動車のキーを
握らせた。
「やってくれたじゃないかこの色男、これで今日からお前は俺の義理の息子も同然だな!
今日は1日、車を貸してやるからエリスちゃんとトルファンにでもドライブに行って来い。」
エリスの夫になると言う事はこの強烈な上官と親子となるのだ。
「あはは、熊田中尉とはどこまでも一緒らしいですね。」
狐宮は苦笑した。 次回に続く