※この作品はR-18です。

異世界転生 南の島で玉砕間際の帝国陸軍が剣と魔法の世界へ転生したら   作:みなぽん

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マリーダ ハイドラドの反撃!リリューペ沖海戦。ラブラブでぐだぐだなセックス。ファサリアと沼田のやさぐれカップル

熊田 軍八率いる調査兵団は軍艦 敷島でアーゼルハイドラドを尋ねた。

友好国であるアーミターヴァ教国のディーバダッタ教皇の紹介状の効果は絶大で熊田達は

国賓として迎えられた。そしてその一団にシーナリリーマルレーンがいた事は若きハイドラド女公爵

、マリーダにとっても嬉しいことであった。

通商条約の調印がスムーズに行われ、熊田中尉は港に停泊してある敷島にマリーダを招いた。

マリーダは見た目は麗しい美少女であるが一流の海軍軍人である。彼女は一目で敷島の尋常ならざる戦力を見抜いた。

蒸気汽関の黒い煙を吐きながら敷島は海を突き進んでいく。

全長60メートル 甲板に防楯をつけた 二連装の四十一式山砲が三門!合計で6門、ちょっとした動く砲兵陣地だ。それに九二式重機関銃が4機、据えてある。航空隊のカ一式戦闘機を運用する平甲板も船の船尾についてる。

「風に頼らずに自走できる。しかもこのスピード、カティーサークよりはるかに早いではないですか。このようなものが現実にできるとは。」マリーダは息を呑む。

「続いては主砲の魅力をお目にかけましょう!左舷砲戦用意、着発信管、距離500!暗礁に座礁している廃船を狙え!」熊田の指示を受けて兵団の兵士たちが手際よく砲を操っていく。

「仰角120、炸裂弾装填、準備よし」佐藤と鈴木が汗だくで砲弾を装填する。

「砲撃準備良し!」メカニックに強い不思議ちゃん、ドワーフのマウザーマルキリウスが答える。

「各個に砲撃開始!テッ!」

「第1砲塔 ミリティア撃ちます!」ドドーーーンドドーーン

弓の名手でもあるミリティアの放った初弾は廃船を見事に直撃した。巨大なガレー船に大穴が開く。

「第2砲塔 桜花 撃っちゃうわよ❤️」ドドーーーンドドーーン

「第3砲塔 ノンナ 撃つであります!」ドドーーーンドドーーン

残る2人もそれなりの精度で着弾させ、ガレー船は完全に砕け散った。

 

「こちらカ一式戦闘機!沖合に11隻の船団!所詮改造の軍艦が10、カティーサークが1」

上空の鴨川ひばりから無線が入った。

その声を聞いてマリーダが反応した。

「それは多分、リリューペ守備隊!熊田中尉!そこまで私を乗せていってくれませんか」

「何か事情がありそうですね。お安い御用です。」

敷島はアーゼルハイドラド沖でリリューペの脱出艦隊と合流した。

最初は黒煙を吐きながら接近してくる敷島に警戒の色を浮かべたが、マリーダの座乗艦である事を

示すイルカに波の紋に薔薇十字の旗を見てそれは歓声に変わった。

艦隊の甲板の上には老若男女がすし詰めで乗船していた。

護衛のためについているのはたった1隻のカティーサーク型の快速帆船。

船番から見てタモシャンターだろう。

艦長はオルテガ アッテンボロー。こんがりと焼けた小麦色の肌、ボサボサの金髪、カラーギャングのボスだったがマリーダに雇われて今はアーゼルハイドラドの軍人となった。

彼の横には死んだ魚のような目をした寡黙な美少女が控えている。この船の切り込み隊長。相棒のミカエル セルバンテスだ。彼女は魔法騎士、その細身の体に似合わない鉄槌をもって周囲に油断なく目を走らせている。

「おおっ!オルテガとミカじゃんか懐かしいなぁ」艦橋でシーナが叫んだ。

そして彼らと合流したマリーダ達はラーマの大艦隊の侵攻とリリューペが敵の泊地になった事を

知った。

「ところでオルテガ!ノエル姉様とアーゼルロイヤルの艦影がないんだけど?」

マリーダが不安げ聞いた。するとオルテガはつらそうに答えた。

「ノエルの姉さんは島人と俺らを逃すために200隻もいるラーマの大船団にたった5隻でカチ込んだ。おそらく万に1つも生還の望みはないと思う。そしてそれは姉さんが1番よく知っていたはずだ。」

オルテガは握った拳をマストに叩きつけた。

 

「そ、そんなノエル姉様が、、、。」マリーダは絶句した。

まるで立っている地面が消えてなくなってしまったかのような喪失感、危険な前線任務をマリーダのために進んで引き受けてくれた優しいノエルの笑顔が思い出された。

「マリーダさん、顔色が真っ青だ。とりあえず個室で休んだほうがいい。」

熊田は看護兵のミナコ シスターリバーを呼び付き添いを任せた。

個室からはマリーナの号泣が聞こえてきた。

敷島はアーゼルハイドラドの港に急いだ。

港に着いた彼女は今までの狼狽を必死に押し殺して、アーゼルハイドラドの宮殿に戻り、

すぐさま市民代表による緊急会議を招集した。

その場に熊田中尉と狐宮少尉、シーナとフィフィも呼ばれた。

 

「我が軍のタモシャンターがつかんだ情報によれば、黒髭海賊団、ジャバ ザ ブラックベアードがその総力を挙げてアーゼルハイドラド攻略に乗り出したました、しかも今回はローマ帝国との混成兵力です。攻め手の総大将はラーマ12神将の一人 キャンサーのヘロドトス アンタイオス。

そこに黒髭海賊団の七人衆の一人、地のガイア ギアス、火のマグニート シュバイツァー

月のハキム デルアジズが副官として従っています。

浮かぶ要塞、旗艦ジャバ ザ リヴァイアサンに加え戦闘用の超大型ガレー船が4隻、大型が16隻、中型が50隻、兵員輸送のスクーナーが100隻、それに3000名の海賊と8000名のラーマ軍兵士が乗り組んでいます。そして今その彼らにリリューペ島は占領されています。彼らはアーゼルハイドラドの首飾りと言われる環状の港を持つ天然の良港に一大軍事拠点を築いているのです。島人はノエル姉様の機転で全員無事でしたノエル艦隊は現在その状況が不明、、おそらくは壊滅したとみられています。」

冒頭でマリーダがそう切り出すと議場はどよめいた。

「なんたる大軍!当方は大型ガレーを凌駕するハイドラドガレアスはマリーダ様の旗艦 ウォースパイトとベルモント伯爵麾下のラミリーズとリベンジ、の3隻、中型ガレーよりは強い新型のカティサークはタモシャンターをいれても12隻、質はともかく戦力差は絶望的です。それに商船を改造した軍船が20隻、、、周辺諸国に助けを求めるにはすぐには整わないと思います。」

議員達は不当な侵略に憤りながらも圧倒的な戦力差に手をこまねいていた。

「もともとわれらは商人の国、アーゼルハイドラドは侵略戦争の放棄をうたい、平和主義の理念を貫いてきた。戦わずとも人は分かり合える、それが道理だ。全面降伏すれば彼らも悪いようにはしないのではないか、、、。」

トハ マーヤ 名家の血を引く老政治家だ。親ラーマ系議員たちから融和論も飛び出した。

圧倒的な戦力の差に打ちのめされて議会は次第に融和に傾いていこうとしていた。

マリーダが懸命に徹底交戦を唱えても年老いた議員たちはご都合主義の融和論を語るばかりだ。

マリーダはまだ歳若い少女、剣の戦よりも難しい政治と言う戦場で彼女はまさに立ち往生していた。

 

しかしまさにその時、議場の扉を開けてオルテガとミカ、、ノエル騎士団の負傷兵4名が議場に

乗り込んできた。そして台車に乗せられた大きな汚穢壺とヘロドトスからの降伏勧告を示した。

「アーゼルハイドラドの お偉いさん方、ご大層な議論もいいがそれがこの壺の中身を見てからいいやがれ!」オルテガがど迫力の啖呵を切った!彼の目が怒りに燃えていた。

ミカが汚穢壺の蓋をとる、顔を背けたくなる悪臭、男の精液で満たされた壺にオレンジ色の髪の生首、無残にバラバラにされた肢体がつけ込まれている。、、、その変わり果てた死体はアーゼルハイドラドの花と言われたノエル ハイドラドのものであった。

ご都合主義の融和論を語っていた年寄りがそれを見て嘔吐した。

マリーダの瞳に怒りと悲しみの業火が燃える!

「議員の皆様に今一度問おう!これを見てなおも黒髭海賊団とラーマの慈悲に縋ろうと言うものはいるか!彼らとの関係に融和などはない!その先にあるのは強姦と殺戮、終わりのない服従の日々だ。私はここに徹底交戦を主張する!」マリーダが大きな声で語りかけた。

「援軍もなしでそれは無茶ではないですかな、マリーダ様、、、。」

尚も食い下がる融和派の代表 トハ マーヤ 。

しかしその時ある男の声が議場を切り裂いた。

 

「僭越ながら申し上げる!私は日輪兵団の熊田 軍八 中尉であります!非道なる黒髭海賊団とラーマ帝国を討つは人類の大義と心得えます。我が軍団の最新兵器をもって援軍させていただきます。」

熊田の瞳にも怒りが燃えていた。ノエルへの残虐すぎる仕打ちは同じ人間の行為とは思えなかった。

「ふん、たった一隻の軍艦に何ができる?最新兵器だ?バカな世迷言を申すでないわ」

トハ マーヤ が侮蔑を込めた目で見た。

それに対して熊田は無言で窓の外を指し示した。

狐宮が議会の屋外テラスに飛び出して信号団をうちあげる。

それを上空で周回していたカ一式戦闘機が確認、議会のテラス周辺を飛んだ。

「なんだあれは?空飛ぶ馬車か?あんなもの見たことないぞ」

空飛ぶ機械は彼らの度肝を抜いた。

そしてカ一式戦闘機から彼らの目の前に青と白のツートンの鎧を纏った騎士が華麗に降り立った。

敬虔なアーミターヴァ教徒の多いアーゼルハイドラドの人々は息を呑んだ。

18羅漢 第七席にして、ドラゴン退治の功から教皇代理騎士を拝命した。アリスゾロキアが

現れたからだ。アリス登場はハイドラドの議員達にとって飛行機以上の驚きだ。

中には身を震わせて合掌しているものもいる。

むっつりすけべのショタ食いという正体を微塵も感じさせずにアリスは言った。

「敬虔なるアーミターヴァの信徒たるハイドラド人々よ悪魔の策略に対抗して、神の武具を身に着けなさい。わたしたちの戦いは、聖戦です。支配と略奪 暴力と狂気 残虐と強欲を撒き散らすものたち、暗闇の世界に堕ちた魂達を相手に戦うのです。日輪兵団は神の軍です!教皇代理騎士 アリスゾロキアは日輪兵団とともにたたかいます。アーミターヴァの聖戦に光あれ!ナムアーメン!」

アーミターヴァ信徒にとって聖戦と言われれば心躍るものだ。

もはや、ハイドラド議会で戦いに異を唱えるものはいなかった。

「おお、我らの戦いは聖戦だぞ!アーミターヴァの光あれ!」

議会は歓声に包まれた。

頑固なトハ マーヤでさえアリスに土下座し、彼女の聖遺物?(脱ぎたて靴下)と引き換えに多額の戦費を軍に差し出した。

 

ノエル ハイドラドの遺体はハイドライドの人々たちの手で清められ、寸断された体を魔法で丁寧に結合された。死んだ身体にヒールをかけ、傷だらけの肌を癒した。もはや生き返る事はないがせめて美しい姿で彼女を見送ってあげたかったのだ。

アーゼルハイドラドの港を見下ろす弔いの丘に彼女の遺体は棺に入れられて安置された。

棺の中と外を埋め尽くす多くの花束。50万人のハイドラド市民が弔いの丘の山頂に安置された彼女に花を捧げようと並んだ。

マリーダ ハイドラドは涙で声を詰まらせながら彼女への弔辞を読んだ

「ノエル ハイドラド アーゼルハイドラドの市民はあなたと296人の勇者たちの死に心からの哀悼を表します。自らの命を盾としてリリューペの島民を救い、残虐な海賊と強大なラーマ帝国たちに立ち向かったあなたの勇気を私たちは生涯忘れないでしょう。ノエル、あなたは良き軍人であり、勤勉な市民であり、優しい娘であり、この私、マリーダにとって心の姉でした。あなたの優しい翼の下で私はこの国の首相と言う大役を果たしてきました。あなたを失った事は自分の体の半分を失ったようです。もう一度あなたに会いたい、あなたがマンドリーノとともに歌う優しい歌が聞きたい。

それも叶わぬ希望となりました。あなたの高潔な魂がアーミターヴァの元で永久の安らぎに憩う事を祈っています。そして空の上から私たちのこれからを見守ってください。最愛の姉にして勇敢なる

アーゼルハイドラド市民 ノエル ハイドラドの冥福を祈って、ナムアーメン!」

「ナムアーメン!」市民たちの声が丘に響いた。

そして沸き上がる人々の号泣、ノエルを呼ぶ声。

棺の中のノエルの顔は少しすまなそうに笑っているように見えた。

「お姉ちゃん 死んじゃってごめんね」そんな言葉が聞こえてくるようだ。

マリーダは顔を覆って泣いた。

「ノエル姉さん、、、ノエル姉さん、、おいてかないでよ、私を置いて行かないで姉さんがいなかったら私、、。」彼女は市民に聞かれないように小さな声でつぶやいた。

そしてノエルがマリーダにくれたマンドリーノを手にとって彼女は歌った。

小さい頃、ノエルが初めて教えてくれた歌だ。ノエルはこの歌が好きだった。

 

♫海の青さに空の青 リリューペ リリューペ 美しの島、楽園の島、

去りゆく旅人よ またいつの日かこの島に帰れ♫

♫ヤシの緑にきらめく魚群、リリューペ リリューペ 恵みの島 心の故郷

終の別れが来た時は わが魂よこの島に帰れ♫

 

彼女が歌い出すと彼女に助けられたリリューペの人々がそれに和した。

そしてそれは丘に集まった5万人の大合唱になった。ノエルの死がハイドラドの人々の心を1つにしたのだ

 

♫海の青さに空の青 リリューペ リリューペ 美しの島、楽園の島、

去りゆく旅人よ またいつの日かこの島に帰れ♫

♫ヤシの緑にきらめく魚群、リリューペ リリューペ 恵みの島 心の故郷

終の別れが来た時は わが魂よこの島に帰れ♫

 

人々は歌う。

丘の降り口には彼女を死に追いやった黒ひげ海賊団との戦争への寄付を募るテントが貼られ、騎士団の卵の少年少女たちが募金を呼びかけた。

ハイドラドの人々はノエルの勇敢にして悲しい死に嘆き、黒ひげ海賊団への怒りを燃やした。募金は国家予算の3年分も集まった。

またその隣にある志願兵のコーナーでは血気盛んな若者から中高年の男までこぞって志願を申し出た。

様々なスキルを持つ女性たちもこの戦いへの参加を望んだ。

ノエルの死はまさに国民の心を1つにまとめる象徴となった。

 

そんな様子を見ながら熊田が献花の帰りに呟いた。

「いわゆる軍神ってやつか、、どこの世界でもこういう扱いってあるんだよな。国がそれを利用して戦争を煽るのはどうかと思うが、ノエルさんが島の人たちを逃がすために勝ち目のない戦いを挑んだのはあーやって心を1つにする狙いもあったのかもしれないな。マリーダはノエルさんをなくして悲しんでいるが、アーゼルハイドラドの首相としては彼女の死に助けられている部分が大きいと思うよ。

自分の命を犠牲に、後に続く者に道を開くか。未熟な俺はどうにもその境地には届かないな。」

 

「親分、ノエルさんってマリーダ嬢ちゃんの姉貴分だったんでしょう?俺にはわかりますぜ、姉さんってのはそういうもんでさぁ」

任侠崩れの沼田 竜司 曹長がしんみりという。

彼はノエルの棺を見たときに思わずその場で泣きそうになったのだ。

「あははは、沼田の兄さんはお姉ちゃん子だったんだね。強面な顔してるくせにかわいいよね」

エルフのファサリア、山岳地域出身のエルフの女、やせっぽちの貧相な体つき、ぼさぼさの茶色い髪にそばかすのある顔、目つきの悪い三白眼、カーキ色の軍服をだらしなく着崩して着ている。

「ファサ公、俺はノエルさん見て、、姉貴のことが、、姉貴のことがよぉ」

今回のことが余程ツボに入ったのか沼田が珍しくボロボロと涙をこぼした。

彼には東北飢饉の時に家族たちのために身売りをした姉がいた。やせっぽちの貧相な体つき、ぼさぼさの黒髪にそばかすのある顔、目つきの悪い三白眼だった姉の文枝。いつも弟たちの面倒を元気に見てくれた男勝りの少女だった。

彼は姉を追って弘前の遊郭に潜り込んだことがある。

紅を引き化粧をした姉の姿はまるで別人のように美しかった。苦しい農村生活でやつれていて気づかなかったのかもしれない。彼は遊郭の客のかばん持ちを装って店に侵入した。襖の影から男に抱かれている姉の姿を見た。家族への仕送りのために客の変態行為に応えて涙する姉を見た。

彼女が細い体をムチで打ちのめす客がいた。そして細い腰をつかまれ太いペニスを打ち込まれていた。姉か細い声で喘ぐのを聞いた。

毎月送られてくる現金、姉妹たちの命をつなぐ米に使う金は、姉がこうして稼いでくれていたのだ。

彼の姉はそれから1年後、客に責め殺されれて死んだ。実家に帰された姉の骸が傷だらけであったのを覚えている。

姉の死は遊女のプレイ中の事故として金銭での罰金だけで済まされた。

彼の優しい姉は物のように買われて物のように弁償された。

それが悲しくて彼はヤクザの世界に足を踏み入れてその客に復讐を果たした。

そんな彼の経験がノエルの葬儀で噴出したのだ。

 

「おい沼田、とにかくすぐ休め。戦場の兵士はたまにそういうことがあるんだよ。不安定な精神の波が来た時は無理しちゃいけねぇよ。」

「あーあ、沼田の兄さん大丈夫かい?隊長ちょっと私は兄さんを休ませていくよ」

「すまんな ファサリア、俺はこれから作戦会議に出なきゃいけないんだな。帰りは明日の朝でいいぜ。みんなには任務だと伝えておく」

熊田中尉はファサリアの意図を汲み取っていた。おそらく彼女は沼田の慰み者になるつもりだ。

兵士が動揺したときの最高の治療薬は女と肌を合わせることだ。

「ホテル キューピッド、まぁここでいいか」

ファサリアはハイドラドの街のはずれの連れ込み宿を目指とく見つけた。

ラーマ帝国の売春宿で育った彼女はその辺の鼻が利く。。

「おいおいファサリア、、こんなところに二人っきりなんてヤベェぞ。今日の俺はどうかしてる。お前を襲ってしまうかもしれないぜ、俺に犯されたくなかったら早くこの部屋を出ろ」

普段仲の良い飲み友達のはずが今日は抜群にいい女に見える。宿に着くなりシャワー室に消えたファサリアが薄くではあるが化粧していることに気づく。姉の文枝と似た彼女はやはり化粧映えした。

ファサリアはエルフの耳をピコピコさせて答えた

「ねえ、沼田の兄さん、トラウマ思い出しちゃったんだろう。寂しくてたまんないんじゃないの。こんな色気のない私だけどさ、私はあなたの為なら、犯されたっていいから、、、それで、あなたが満たされるなら、ファサリアを犯してよ」

彼女が両手を挙げて近づいてくる。優しい三白眼がさらに姉を思い出させる。

「やめろ!ファサリア、俺、もう我慢できない」

しかし彼女は恐れることなく優しく沼田を抱きしめた。

「怖がらなくていいんだよ。私が沼田になら何をされたって構わない。」

「俺なんかのために無理しなくていいんだぜ」

「いいから抱いてすっきりしなよ、見ての通りペチャパイだしもったいぶるような体でもないんだ。好きにしていいからさ」、

「俺も馬鹿だけどお前も大概だな。でもチッパイには希望があるんだぜ。それに俺は断然、貧乳派だ。」

抱きしめた瞬間、ファサリアの口から吐息がもれる。

「あああ、ファサリア!」沼田はファサリアの小さな乳房にしゃぶりついていた。

彼女の胸の膨らみに顔を押し付けて乳首をしゃぶってくる。

母性本能くすぐられて彼女の乳首が勃起した。

 

「いいよ、沼田の兄さん、好きにしなよ。私の体に切ないの全部出しちゃいなよ。私はどうなってもいいからさ」

「ああ、ファサリア、、面目ねぇ、、こんな形で抱いちまって申し訳ねぇ」

「嫌なら抱かれたりしないさ。すまないと思ってるなら私も気持ちよくさせてよ」

沼田は彼女のふっくらとした尻に優しい母性を感じてさらに興奮した。

もともと彼はファサリアに好意を持っていた。サバサバした性格があっていたし、男勝りなところも姉にそっくりだった。

この世界は因果地平の彼方にあるとクリサリス神父に聞いたことがある。

事実、蛇穴中尉とミーシャロキシアにはその縁がつながっていたという。

もしかしたら彼女は姉の文枝の生まれ変わりなのかもしれない。

とにかく今は強く彼女の体を欲しいと思った

ファサリアのすらりとした足を強引に押し開いて彼女の蜜壺に舌を突っ込んだ!

「ああ、沼田の兄さんそこはだめぇ!」

優しいクンニ、羞恥にファサリアは抵抗した。

「見たいんだよ!俺、ファサ公のおまんこが見たいんだよ!俺おファサリアのおまんこが欲しいんだよ!それに俺の事は竜司と呼んでくれよ」

 

沼田は彼女の割れ目を見た。やさぐれぱ雰囲気とは対照的な清楚な割れ目。かすかな甘い匂いがする。

「おい、あんまり見ないでくれよ。そんなに見られたら恥ずかしいじゃん。」

「可愛いぜファサリア」

ファサリアは顔を真っ赤にして恥じらっている。

彼の指が柔らかな肉ヒダを押し開き小さな蕾を舌がこねくり回す。

そして彼女の淫唇から溢れ出る蜜をジュルジュルと啜った。

「ああああ、そんな、激しく、いやぁああ、ああん、私、おまんこ舐められて感じてる!ああああ、いぎぃ」

ファサリアがスレンダーな体をくねらせて腰を振った。

彼女の小ぶりな釣鐘型の乳房の桜色の蕾も沼田の大きな 手の平の中で勃起した。

彼の股間の中にぐらぐらと沸き立ったた熱は天を突くように彼のペニスを勃起させた。

彼女はほれぼれとしたような顔で沼田のペニスを握った。

どくどくと脈を打つ感触が愛しいと感じた。

「私なんかでこんなに勃起させてくれて嬉しいな。ファサリアを抱いて、私はあなたになら抱かれてもいいの。中に来て!」

「ファサリア、、俺、俺、、、」

沼田は彼女の優しさに心がいっぱいになった。

ファサリアはいい奴だ。そして最高に優しくて素敵な女だ。

子供のように涙ぐむ沼田を優しくあやして彼女は彼のペニスを優しく自らの体内に誘った。

ファサリアは沼田の心を慰めたいと思った。そのためならセックスなどいくらさせても構わないと思った。

いつも気の良い飲み友達、一緒にギャンブルをしたり、馬鹿をしたり、男など皆、女のセックスの道具としか思っていないと思っていた彼女。ヤサグレた雰囲気で男を遠ざけていた。しかしそんな彼女に声をかけてくれたのは沼田だった。

だから今は恩を返す時なのだ、愛してくれなくても構わない。今はとにかく沼田を癒してあげたかった

「あああ、あなたの分身が 入って くぅ、、私の中に、あ、、入ってくる。ひぅ、あいぃ、私、沼田とつながって、、んあっ❤️」

「ファサリアの中、暖かい、すべての悲しみが溶けていくみたいだ、優しい優しい感触、あああ、いい気持ちよすぎる!」

沼田は腰から下が消失しファサリアの肉体に溶け合ったような感覚を感じていた。

腰を振るほどに甘美な快楽が彼の脳髄を突き抜けた。

彼がピストンするたびにスレンダーなファサリアの体が揺れた

「あああ、気持ちいいよ、ファサリア、ああ、ちんぽが溶けるぅぅ!」

 

「ああ、竜司❤️遠慮なく動いていいよ、、お姉ちゃんの代わりでもいいから私で気持ちよくなって、、あああ、いい、ダメェ、あなたのおちんちん私と相性がよすぎる。さっきからイッちゃってるぅ、、くる、きちゃう、イクイク、イグゥ❤️」

「あああ、射精るぅ!出るぅううう!」ドビュドビュドビュドビュ!

「あああ、熱いのいっぱい出されちゃってるぅ!」

ファサリアは口元を緩ませ、涙を流し、惚けた顔でアクメした。

普段見せない彼女のアヘ顔はとても可愛かった。

 

しかし屈強な男の性欲はこの程度で収まるはずはなかった。

両足を投げ出してうつぶせになってぐったりする彼女の上に沼田は覆い被さり逞しい肉槍で彼女を後から貫いた。

尻を掲げて獣のような体位で犯されるファサリア。

腰を打ち付けるたびに彼女の小ぶりな乳房がぷるんぷるんと揺れた。

「ああ、そんなに優しくおっぱい触るのはだめ、ああ、、感じちゃう、くふぅ❤️」

沼田はそれを手のひらに包んで感触を楽しんだ。

「あーファサリアのおっぱい、可愛いぜ、前からいちど触ってみたかったんだ。小さなおっぱいは感度が良いって言うじゃないか。お前ほんとに感度よすぎ❤️ずっといじっていたくなるよ」

「もう、かわいいかわいいって言うんだよ。今まで一言もそんなこと言ったことないじゃん。」

「悪りぃな、実は俺、ガガーリングラードで飲んだ後、酔いつぶれたお前の顔を見てムラっときてオナニーした。ベッドに寝かせてスカートまくり上げてパンティー見ながらセンズリこいたんだぜ」

「お前そんなことやってたのか。竜司❤️」

「それだけじゃないぜ、お前が洗濯に出していたパンティーの匂いを嗅いでオナニーしたこともある。

ぶっちゃけ出会った頃から俺のオナネタはお前が8割だ!まぁ見捨てないでくれよ」

「10割と言わないところが正直だね、、もう!絶対見捨てたりしないけど軽蔑してやる❤️」

「ああ、そのお前の三白眼大好き、汚いものを見るような目で見てくれてもいいんだぜ。すげえゾクゾクする。」

2人はすっかり打ち解けてグダグダの楽しいセックスになっていた。

沼田は心に秘めた欲望をだだ流しに垂れ流した。

沼田は小さな彼女の乳房をがっちりとつかんだ。

「ああ、竜司、そんな、、私のことを、あああ、いいよ私の体を貪り尽くして!実はさ私もこないだトルファンで飲み潰れた時あなたのシャツの匂いでオナニーしたことがあるんだよ。」

ファサリアは沼田に自らの隠していた秘密を暴露した。

 

「ああ、なんだよお前も俺と同じじゃないか。そういうエッチな女はちんこで思い知らせてやる」

パーンパーンパーンパーンと沼田は激しくファサリア尻にペニスを打ち込んだ。

そして下からえぐり上げるように射精した。

「ああああーーーーファサリア、射精るぅうううーーーーーーーーー!」

ドビュウウウウウドビュウウウウウ

「あん、竜司のおちんちんに射精されてまたイッちゃう!イクーーーーーーー!」

彼女の甲高い絶叫が響いた。

 

「ハアハアハアハア、俺、。幸せ、、幸せすぎる。」

仰向けに大の字に寝転ぶ沼田、満面の笑顔だ。

「ふふふ、これで終わりだなんて言わないよね。次は私のターンだよ」

ファサリアが妖艶な微笑を浮かべて彼のペニスを口に含んだ。

「あああ、ファサリアが俺のものを、ああああ!」

沼田のペニスがボッキする。

彼女は頭を揺らしながら激しく沼田のペニスをフェラチオした。

「んんくじゅぶじゅぶ、おいひぃ、んんく、んんく、ちゅぷ、お口にあなたのおちんぽミルクを飲ませて。ちゅぷちゅぷ」

「あああ、ファサリアの舌がちんぽに絡みついて、絞られる!しぼられちまう!やべぇああああーーー射精るぅ!」ドビュドビュ、

沼田はたくましい腰を激しくうちふってファサリアの口の中に射精した。

 

「あああ、竜司の濃くて美味しい、、、私の下の口にも、もっと飲ませてよ。」

そういうと射精したばかりの彼のペニスのフェラチオを再開した。

震える沼田の尻の穴に細い指をねじ込んだ。

「ああああ、ファサリア」沼田が再び勃起を取り戻す。

「フフフまた元気になったわね、あなたの腰の上でダンスしてあげるわ」

彼女が乳房を揺らしながら騎乗位で沼田の身体の上で乱れた。

髪を振り乱して腰を振り肉槍をしごきあげる彼女は怪しくも美しかった。

「あああ、ファサリア、愛してる❤️あああああーーーー射精るぅううう!」

ドピュウウドビュウウウウウ!

「バカ竜司!3回目の射精で初めて愛してるって、そういうことはもっと早く言ってよ❤️」

ファサリアがエルフの耳をピコピコさせて怒る、それがたまらなくかわいいと思った。

「ファサ公、、実は会った最初から好きなんだけどさ、俺みたいなやくざ者は迷惑だと思ってた。」

「迷惑だと思ってたら酒場でぐでんぐでんになるまで付き合わねーよ。この鈍チン、男らしいくせに変なところヘタレなんだからね、沼田の兄さんはさ、、❤️」

2人は射精しても離れる事なく交尾し合う蛇のように絡み合い。唇を重ねあった。

 

ハイドラド海軍会議室

赤レンガの港湾施設に関係者が集まっている。

「敵は1万人、船の数は約200隻、それに対して当方はハイドラドガレアスは私の旗艦 ウォースパイトとベルモント伯爵麾下のラミリーズとリベンジ、の3隻、新型のカティサークはタモシャンターをいれても12隻、それに日輪兵団の敷島、、質はともかく戦力差はいかんともしがたい。今回義勇軍に申し出てくれた市民は一万人近くいるが、商船や仮装軍艦では数がいくらあってもどうにもならない。」マリーダは状況を説明した。

卓上にはリリューペの地図

南の楽園、海底火山の噴火で作られた直径8キロ円形の湾、腕の出口はわずかに200メートルほどの幅しかない。この周囲を完全に陸に囲まれた地形が外海の波を遮りリリューペを天然の良港にしていた。海底火山の後だけに水深も深く大型の商船も難なく停泊できる。

ここには200隻の艦隊が投錨し一万の兵が島に拠点を築きつつある。

その地図を見て狐宮が呟いた。

「まるで旅順港やな、開口部は狭いから、閉塞作戦はできんやろか?」

「おう!そいつはいいな。商船改造の軍船は長さ100メートル、そいつに石を詰めて港の出口に沈めたら、、世紀の大艦隊も袋のネズミだ。」熊田はニヤリと笑った。

「ついでに敵の補給路も断ったら1万人の兵士は水も食糧も充分でない小さな島で飢え死にするのでは?卑怯な手には思えるっすけど、正面からぶつかってたくさんの犠牲を出して勝つよりはいいと思うっす」フィオナ フィットチーネが冷静な声でいった。どうやら彼女には作戦参謀としての才能があるらしい。

「うむ、まさに異世界番ガダルカナルになるわけだな!敷島が護衛して中古の武装商船と夜襲を敢行

。そして湾の出口に商船を沈めてトンズラというわけだな。」

 

「それではベルモント伯爵にはラミリーズとリベンジ、カティサーク10隻で敵の補給艦隊を洋上撃破を頼むとして、私のウォースパイトと敷島、タモシャンターともう一隻、カティーサークの

エムデンを連れて行こう!閉塞に使う武装商船はリリューペ脱出に使った10隻でよいだろう。

しかし自沈する船の連中は夜の海に飛び込んで我々のもとに帰ってこなくてはならない。それはとても危険な任務だがどうする。」

マリーダが悩む。その時、作戦会議室にノエル兵団の突入組の生き残りの四人の老兵とマリーナの長老が現れた。

「閉塞船の乗組員は我らリリューペのマリーナにお任せください。我らであれば夜の海でも難なく泳いで回収船に帰ってくることができます。われわれはノエル様に恩を返さなくてはならんのです。ー」長老は固い決意を込めて陳情した。

「私は分隊長のコーウェンです。ノエル様を死なせてその亡骸を持ち帰る不名誉な行いをしたものです。どうかエムデンのクルーは我らノエル兵団のコーウェン分隊にお任せください。おめおめと生き恥を晒した我ら、この願いが聞き届けられなければ我ら四人は今ここで自決する覚悟です。」

こうして突入部隊のメンバーが決まった。

石を詰め込んだ武装商船には敷島から持ち出したダイナマイトが船底に仕込まれた。導火線に火をつければ船底を破壊し一気に自沈することができる。

ウォースパイトとタモシャンター、エムデンの三隻にはカ1式戦闘機の25キロ爆弾が配られた。

これを投石機で放り投げれば強力な炸裂弾になるはずだ。

 

ボーーーーボーーーーーアーゼルハイドラドの港、朝の港に汽笛が鳴る。

いよいよ閉塞部隊が出稿するのだ。

旗艦はウォースパイト マリーダが乗り込み将軍旗を掲げた。

「本日天気晴朗なれど波高しアーゼル ハイドラドの興廃この一戦にあり、総員奮励努力せよ」

大将旗につづいてはためくはZ旗!

「それでは軍艦敷島!出航するよ!」

「蒸気出力30%、微速前進ヨーソロー」

燃えるような赤い長髪に海賊帽、プルシアンブルーの瞳、操船を指揮するのはシーナ、梶を握るのは相棒のフィフィだ。

敷島に続くのは旗艦 ウォースパイトとタモシャンター、エムデンの三隻、さらに閉塞船10隻だ。

港ではハイドラドの人々が声をからして声援を送っている。

マリーダの艦隊を見送るように小さな漁船までが彼らに並走して沖合までエスコートしていく。

今日の夜半にはリリューペに到着し作戦を開始する予定だ。

 

こうしてマリーダの艦隊はリリューペを目指して突き進む。

途中で黒ひげ海賊団の前哨艦隊とであったが小型のガレー船で構成された彼らは敷島の圧倒的な火力とカティーサークの快速の前に本隊に連絡に戻る隙も与えられずに壊滅した。

そして彼らは黒ひげ海賊団本隊に気づかれることなくリリューペ沖合に到着した。

「いよいよリリューペ港口の閉塞だ、閉塞船を鎖で繋ぎあわせろ。自沈用の火薬をもう一度チェック。」メカニックのドワーフ、マウザーが兵団に指示を出す。

「砲撃担当は砲座について待機、ミリティア指揮を頼む。」

「斬り込み隊はアリス隊とクレア隊の二隊に分かれて待機」

熊田が矢継ぎ早に指示を出す。訓練に次ぐ訓練を重ねた日輪兵団の練度にマリーダは感心した。

「おにぎりは樽に入れておくだよ。ラムネ水もツボに入れとくから好きなだけ飲んでいいだよ」

ナーガとミナコが戦の前に食事を配る。

 

後部甲板では鴨川ひばりがカ一式戦闘機の発艦準備に追われている。

「焼き玉エンジンヨーソロー 鴨川 ひばりいつでも行けるよ」ひばりが叫んだ。

カタンタタンyタタンタタンタタンタタンタタンタタン

焼き玉エンジン独特の不定期なエンジンを響かせる。

ガルン!ガルン!ガガガガガガガガとプロペラがまわる

「へ号ガス注入開始!」

タンクからヘリウムが注入され機体に浮力を与える。

そこにプロペラの回転と翼の揚力が空を飛ぶ力を与えるのだ。

最高時速150キロ、実用高度3000メートル、異世界に生まれた翼は若干、海風にヨロヨロとしながらも大空に舞い上がっていった。

 

「蒸し暑い嫌な夜だぜ。こんな夜に夜間警備なんてとんだ貧乏くじだ。」

黒髭海賊団の七人衆の一人、火のマグニート シュバイツァーは真っ暗な海面を見つめて愚痴を言った。火のマグニートは剣士で炎の使い手、炎弾を生み出しそれを50メートル以上飛ばすことができる。粗暴で陰険な中年男だ。

彼は自分の船、マグニート マグニチュード号で港の外をパトロールしている。全長120メートルの超大型ガレー船、それに部下の大型がガレー船が5隻、中型が10隻付き従っている。

アーゼルハイドラドの主力艦隊がきたとしても十分に渡り合える戦力だ。

彼の愚痴の原因は他にある。島に住む女たちの凌辱を楽しみにしていたがリリューペはもぬけの殻だった。もちろん金目のものも食料もほとんど残っていないすっからかんの状態だ。

こんなことならノエルを殺さずに生かしたまま性奴隷として買っておけば良かったと思った。

あの気高い女を犯した時は最高の気分だった。生かしておけばもっと楽しめただろうにヘロドトスの変態にも困ったものだ。

 

彼は暗闇の向こうに突き進んでくる白波を発見した。夜光虫で船は白く輝く航跡を残す。

目の良い彼はそれを発見したのだ。

「何かくる、総員戦闘配置!ハイドラドの連中がお礼参りに来たのかもしれないぜ」

部下たちはキビキビと配置に着く。歴戦の海賊、彼らが海の上で遅れを取る相手はそうはいないと思っていた。

バババババババババババババババ、上空から風車が高速回転するような音が聞こえてくる。

空を見上げると見慣れない物体が艦隊の上空にいた。そしてその空飛ぶ馬車のようなものから

小さな魂が投下されるとまばゆいばかりの白い光を発しながらゆらゆらと降りてきた。

カ一式戦闘が照明弾を投下したのだ。

マグニートの艦隊が闇夜に浮かび上がる。

 

「左舷砲戦用意、着発信管、距離800!敵艦の先頭狙え!」熊田の指示を受けて兵団の兵士たちが手際よく砲を操っていく。

「仰角120、炸裂弾装填、準備よし」佐藤と鈴木が汗だくで砲弾を装填する。

「砲撃準備良し!」

「各個に砲撃開始!テッ!」

「第1砲塔 ミリティア撃ちます!」ドドーーーンドドーーン

弓の名手でもあるミリティアの放った初弾は大型ガレー船を見事に直撃した。

巨大なガレー船に大穴が開く。

「第2砲塔 桜花 撃っちゃうわよ❤️」ドドーーーンドドーーン

「第3砲塔 ノンナ 撃つであります!」ドドーーーンドドーーン

残る2人もそれなりの精度で着弾させ、先頭の大型ガレー船は完全に砕け散った。

 

「一体何が起きてるんだ!あの光、あの雷みたいな音と光は何だ!」

「マグニート様 大型ガレー船 一番艦 ガレリア沈没!」部下が報告する。

そして次の瞬間再び雷のような轟音が響き二番艦のカサレリアが真っ二つに折れて沈没した。

「投石カタパルト準備、弩もだ。とにかくまだ遠すぎる。間合いを詰めろ!」

マグニートが叫んだ。

すると次の瞬間、右隣を進んでいた中型ガレー船の甲板が吹き飛んだ。

激しい炎に包まれながら沈んでいく。

「あれはベアトリーチェの船か、ちくしょう!」

沿海州の貧乏な村から一緒に出てきた同僚のベアトリーチェ、恋人未満友人以上の関係をずっと続けてきた相手だった。

目の前で沈没していく黒ひげ海賊団の軍船、荒くれ者であったが皆、マグニートと同じような

貧しい村の出身だった。今回の遠征に勝利すれば神聖ローマ帝国の正規軍に取り立ててもらえると言う話もあった。そんな幸福の絶頂から今不幸のどん底に彼らは落とされようとしていた。

 

 

敷島が敵の主力を引き付けている間に

ウォースパイトとタモシャンター、エムデンの三隻に守られた閉塞船10隻は湾口に到達した。

湾口を守る中型ガレー10隻と同航船に入る。

ハイドラド側三隻と十隻の殴り合いだ。

投石と弩が交錯する。

しかしハイドラド側の投石は一味違っていた。

25キロ爆弾を代わりに使っていたからだ。

チュドォーーーーーーーン!

甲板を突き抜けたそれは船底で大爆発を起こし中型ガレー船を一撃で真っ二つにたたき折った。

最初の応酬で二隻のガレー船が沈没。

約1分後に行われた2度目の投石機の応酬では3隻が沈没した。

「うわぁハイドラドの投石機の石は爆発の魔法がかけられている!逃げろ!あんな奴らにやられたらひとたまりもないぞ。」敵艦隊は浮き足立った。

 

こうして彼らはリリューペの湾口に閉塞船を並べつつあった。

しかしここにきてとんでもない敵が現れた。

黒髭海賊団七人衆、月のハキム デルアジズ 元アズラエル教団の戦闘神父が沖合に漂うただならぬ戦雲を感じ取って

自らの超大型ガレー船 ハキム デスムーン号で湾口向かってきたのだ。

完全に想定外の援軍だ。

「なんだ、あの鎖に繋がれた船は、、、、?、いかんっ!あいつらあれを自沈させて 港を塞ぐつもりか!させるか!ワシの船で蹴散らしてやる。」

デスムーンが閉塞用の商船改造の戦艦に攻撃をかけてくる。

デスムーンに突入され鎖を切られれば閉塞作戦は失敗だ。まさに危機的状況となったその時、湾内のハキム デスムーンに向けてカティーサークのエムデンが突っ込んでいったのだ。

側方舷からエムデンの乗員が海に飛び込み脱出していく。

決死隊が船に残り操船しているようだ。

閉塞ラインの内側、もはや生還は叶わない。

それでも迷うことなくハキム デスムーンに衝角を叩き込んだ。

ズズーーン、したたかに横っ腹を抉られてデスムーンが停止した。

 

「海賊のクソ野郎ども、ハイドラドから手土産もって帰ってきたぞ!」

分隊長のコーウェンが髭を震わせて叫んだ。

ノエル騎士団のアーゼル ロイヤル号の生き残りの四人の老騎士たちだ。

もはや手には武器を持たず身体に3つの25キロ爆弾を縛り付けている。

彼らがデスムーンの甲板に乗り移る。

チュドドドドーーーーーン

敵の大群が彼らを囲んだ瞬間をねらって老騎士たちは轟音をあげて自爆する。

デスムーンは火の海、一発で百人以上が死傷した。

その爆発は三回響いた、もはやさすがのデスムーンも沈没寸前だ。

船尾から脱出しようとするハキム、、。

彼らの背後から血まみれのコーウェンが迫る。

「や、やめろ、、おまえら、まともじゃない。」ハキムは動揺した。得意の洗脳も

ハキムは耳栓をしていてかからない。

「ノエル様、ワシらも涅槃への旅、ご一緒いたぢますぞ。」

ニヤリとわらってコーウェンは信管を押しハキム諸共吹き飛んだ。

沈みゆくデスムーンとエムデンは10隻の閉塞船に魁るように湾口に沈んだ。

 

「閉塞船、完全に並びましたぜ、マリーダ様」オルテガがマリーダに連絡する。

「よし、マリナーの皆様、閉塞に向けた自沈を始めてください。」

マリーダが命じた。

「ノエル様の仇め!」マリーナ達は船に仕掛けた爆薬の導火線に火をつけて退艦した。

そしてマリナーは夜の海を泳ぎきりウォースパイトとタモシャンターに回収された。

ドドドドドドドォォォーーーーーーン 石を満載した旧式の商船改造の10隻の大型船が連結されたまま沈みゆく。幅200メートルの狭い湾口を完全に閉鎖した。

無理に出ようとすれば船底が引っかかり座礁するだろう

大勢のマリナーの助けでもなければ閉塞された湾口を元に戻す海中作業は不可能だろう。

一方、敷島とマグニート艦隊のワンサイドゲームも終わりを迎えようとしていた。

マグニートの艦隊は大型ガレー5隻、中型9隻が轟沈し逃亡した1隻を除き壊滅。残すは

旗艦マグニート マグニチュードを残すのみ、それもカタパルトも弩も全て潰された

状態だ。甲板には海賊がそれでも抵抗をしようとウロウロしている。

「なんだあの船は!ちくしょう、近づいてきたら斬り込んでやる」

「甲板で海賊どもが喚いているな、矢の射程外から機銃で思い知らせてやれ、

ダダダダダ ダダダダダ ダダダダダ ダダダダダ 四門の九二式重機関銃が4機、火を噴く。

巨大なナタでl斬られたように手足がちぎれ、胴体に大穴があく、彼らが経験したことのない見えざる殺し屋

「なんだこれは、見えない礫が飛んでくるみたいだ!うわぁ、、盾も突き抜けてきやがる!」

甲板の上で彼らは必死に逃げまわるが敷島からの機銃掃射の餌食になり哀れな骸とかした。

 

マグニートは部下の死体の山を前に呆然としている。

周囲をいつしかハイドラド艦隊囲まれている。

敷島とウォースパイト、タモシャンターがほぼ接舷し降伏を勧告してきた。

「われわれはアーゼルハイドラド海軍だ!リリューペ港はすでに閉塞した。お前らに援軍は来ない。

おとなしく降伏しろ!」

マリーダハイドラドが凛とした美しい声で告げる。

彼女の周囲はミカエルとオルテガ ナーガ アリスとクレア 熊田率いる38式歩兵銃を構えた兵士たちががっちりと護衛している。

船の端っこ、生き残りの海賊たちがマグニートの周りに集まっている。

マグニートがそれに答えて叫んだ!

「ふざけるなハイドラドの淫売め!俺はノエルを犯してやった!お前らのノエルハイドラドのマンコに射精してやったぜ!泣き叫んで楽しかったぜ。そしてあいつは俺たちの前で見世物みたいに殺された。それは無様で滑稽だったぜ!」

一方的にやられた腹いせにマグニートはノエルの死を辱めた。

「おのれ下郎!ノエル姉様を今なお辱めるか!」マリーダが唇をかみしめた。

「悔しかったら俺と一騎打ちしてみろ!卑怯な武器で一方的に俺たちを殺したお前らは

戦いの尊厳を傷つけた。この甲板の上を見てみろ!ノエルの死とこいつらの死、どちらも同じだぜ。お前らの方がよっぽどいっぱい殺しているじゃないか!」

マグニートが半泣きで叫んだ。

 

「わかったその一騎打ち、受けてやろう!マリーダ ハイドラドの名誉にかけて誓う!

これは決闘だ他のものは手を出すな。」

マリーダがサーベルを抜いて構える。船の上での剣術はノエルが彼女に厳しく教えてくれたものだ。

「ふんっ感謝するぜ。お前ら俺が負けたら潔く降伏するんだぞ!」マグニートは手下達に命じた。

2人は20メートル離れて向かい合う。マグニートの火球の必中距離だ。

彼は勝利を確信していた。開始の合図とともに火球を生み出す。

よければ追い打ちをかけてアウトレンジから一方的な展開に持っていける。

しかしマリーダは放たれた火球を避ける事はしなかった。

正面からサーベルを大きく振りかぶって、斬りおろした!ナーガが使う真空斬と同様の技を

マリーダはノエルに教わっていた。ノエルはこれをふざけて、「ノエルお姉ちゃんアタック」

とよんで笑っていた。

真空斬は火球を真っ二つに切り裂いた。左右に切り分け切り割られた炎の間からオレンジ色の髪のマリーダが突撃してきた。 そして剣を抜いて迎え撃つマグニートを一刀のもとに斬り伏せた。

肩先から肋骨を切り裂いて心臓が露出するほどの一撃だ。

血の泡を拭いてマグニートが信じられないと言う表情で膝をつく。

断末魔に薄れゆく意識の中で彼はマリーダの声を聞いた。

「見たか!これがノエル姉様の剣だ!ノエル姉様は私よりずっとずっと強かったんだ!一対一ならお前たちなんかに絶対負けない人なんだ!思い知ったか!」

マリーダの瞳からはボロボロと涙が溢れていた。

 

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