閃乱カグラ、鴇です。
最多書き上げヒロイン、鴇さんまたもや登場。
今回のお相手はスライムとなりました。
わりとしっかり異種姦なので、苦手な方はご注意を。
では、どうぞ。
「いやぁ……カガクって怖いなぁ……」
言葉とは裏腹に、一片の恐怖も滲んでいない声。
まるで冗談のように軽く、むしろどこか楽しげですらある。
その声の主は片腕を軽く振っただけで、目の前のそれを吹き飛ばす。
スライムのように蠢くそれは、壁に叩きつけられると粘液の飛沫をまき散らしながら崩れ落ちた。
その声の主の名は鴇。
かつて封印され、今なおカグラとしての力を持つ彼女にとって、人間の科学力が生み出した妖魔モドキなど相手にすらならない存在だ。
「これで全部……かな? あ、居た!」
ファンタジー作品に出てきそうなスライムを視界の端に捉えた瞬間、鴇の刃が疾る。
斬撃の軌跡が残る間もなく、スライムは切り裂かれ、粘液の飛沫をまき散らしながら吹き飛んだ。
紆余曲折あって忍基地のシノビとなった彼女の今日の忍務は、暴走した妖魔モドキの殲滅。
弱くはあるが、不定形が故にどこにでも潜める厄介な相手。
隠れているこいつらを一匹ずつ狩るのは、ただひたすらに面倒だった。
「ん〜……今度こそ、気配はない……かな?」
ぽよんっと弾力ある胸が揺れるのを、鴇はまるで気にした様子もなく、ひとつ軽く背伸びをする。
弱いが面倒な相手というのは、無駄に疲れだけを呼ぶものだ。
それは、カグラである鴇とてそう変わりはない。
そんな軽い倦怠を吐き出すように吐息を洩らすその姿には、鍛え抜かれた肉体とは別の、しなやかな色気が滲んでいる。
布の内に収まりきらないほどの胸が、重みを揺らして弾み、腰回りの曲線が自然と浮かび上がるたびに、見る者の目を惹きつけていた。
「まぁ忍務完了、だね。さぁ、帰ろうかなぁ……」
そう呟いて鴇は捜索を切り上げ、帰路につく。
この選択自体は間違いではない。
間違いではないが、一つの懸念に対して鴇は気付かなかった。
もしも彼女が、今の時代の娯楽にもっと触れていたなら、その懸念に思い至ったかもしれなかった。
***
「ん……」
忍基地にある、鴇の私室。
深夜の空気に包まれ、あたりはしんと静まり返っていた。
しかし、その静寂の中に、わずかな異変が起こっていた。
何かが、そこにいる。
影のように床に広がり、音も気配も発さず、ただじわりと膨らんでいく。
小さく、さらに小さく身を縮めていたそれが、ゆっくりと音もなく巨大化していく。
「…………」
やがて、その輪郭がはっきりと姿を現す。
それは、鴇が確かに倒したはずのスライム。
切り裂かれ、吹き飛ばされた痕跡はどこにもなく、粘体の身体は床を這い、壁を伝い、部屋の一部に溶け込むようにゆっくりと広がっていく。
「…………」
ある程度の大きさまで膨らんだスライムは、音もなく粘体の身体を伸ばしていく。
狙いは、何も知らずに眠る鴇。
意外と可愛らしいピンクの寝間着を纏った彼女の、柔らかな肢体へと触れようとした、その瞬間。
「私に夜襲を仕掛けるなんてね……無駄だよ!」
「………!」
突如、鋭い風切り音が空気を裂いた。
次の瞬間、スライムの伸ばした触手が、斬り払われるように一閃される。
ばちん、と鈍く粘ついた音とともに弾け飛ぶ肉片。
ちぎれた粘体が壁に叩きつけられ、飛沫のような体液が天井や床までも汚し、ぬらりと広がっていく。
そう、鴇は気付いていたのだ。
真夜中に忍び寄る、異形の気配に。
「どうやって生きてたのかは分からないけど……私に勝つならもっと腕を磨かないとね」
いつの間にか布団から立ち上がっていた鴇の手には、二振りの刀がしっかりと握られていた。
今まさにそれを振るい、スライムを霧散させたのだろう。
忍転身こそしていないため、鴇は寝間着姿のまま。
そのピンクのパジャマは可愛らしいデザインこそされているが、明らかにサイズが合っていない。
上着は圧倒的な乳を包みきれず、ボタンの隙間からは谷間が覗き、押し上げられた布地は今にもはち切れそうなほど膨らんでいる。
だが、その姿のどこにも、隙はなかった。
刀を構える鴇の視線は鋭く、どこか微笑すら浮かべる余裕を見せながらも、全身に漂う気配はまさしく強者のそれ。
どれだけ淫靡な衣装を纏っていようとも、その芯にある力の輝きだけは、微塵も揺るがない。
さらに冗談を言うくらいには、余裕もあるようだ。
「とにかく、もう一度……」
だが、その余裕はあまりにも予想外な出来事によって、一瞬にして崩れ去ることになる。
「え……?」
スルッと手にあったはずの二振りの刀が、まるで意思を持つかのように指の隙間を抜け落ちる。
シノビにとって、武器とは命。
一流の者ならば、たとえ気絶しようとも手放すことはないはずの獲物が、無情にも床に転がっていく。
それが何よりも信じられないのか、鴇は目を見開き、硬直した。
「っ……!?」
それは確かな隙だった。
だが、それでも鴇はカグラと呼ばれるだけのシノビである。
硬直した一瞬を狙い、スライムが迫る。
反応が遅れたはずだが、脳が危機を察知するよりも早く、身体が本能的に動いた。
飛び退くことはできない。足に力が入らない。
それでも、転がるようにして間一髪、スライムの攻撃を回避する。
しかし、それで危機が去ったわけではない。
(身体が……痺れてる? 毒……いつの間に)
鴇が知る由もないが、彼女を襲うこの痺れはスライムによるものだった。
気付かれぬよう衣服に小さく付着し、その間に静かに、確実に毒を体内へと染み込ませていったのだ。
大きくなればともかく、指先より小さな状態で遅延毒を仕込まれるなど、流石の鴇も察知できるはずもない。
もし、スライムが再生する可能性を知っていたならこの事態を防げたのかもしれないが、もはや後の祭りだ。
(でも……まだ!)
しかし、鴇は諦めない。
痺れに気付かず獲物を取り落としたのは、ただの不覚。
だが、気付いた今なら調整すればいいだけの話だ。
痺れや脱力ごときで、スライムとの戦力差が覆るはずがない。
ならば、もう一度刀を手に取れば勝てる。
そのはずだった。
「なっ……!? うそっ!?」
その希望は、あまりにも呆気なく打ち砕かれた。
原因は、先ほど鴇が切り裂き、吹き飛ばしたスライムの破片。
床を転がった際、その破片が気付かぬうちに身体に付着していた。
そして今、そいつらは無数の小さなスライムとなり、粘つく感触とともに鴇の全身へと絡みついていく。
普段ならば、こんなもの驚異にもならない。
だが、今は違う。
痺れと脱力で満足に動けない今の鴇にとって、それは十分以上の敵だった。
「ちょ……は、離しなさ、きゃあ!?」
一匹一匹の力は弱い。
だが、無数のスライムが絡みつけば、それはまるで粘つく縄のように鴇の身体を絡め取り、容赦なく自由を奪っていく。
鴇も縄抜けの要領で絡みつきを抜け出そうとしたが、その努力も虚しく、絡みつくスライムは抜け出しても抜け出してもすぐに絡みついてくる。
もがけばもがくほど、四肢はジワジワと絡め取られ、まるで底なしの泥沼に沈んでいくかのように動きが鈍くなっていく。
そしてほんの数十秒後、鴇は、自らがいつも寝ている布団の上に、まるで磔にされるかのように仰向けに押し倒されいた。
その頃には、四肢はまともに動かせなくなっていて、もはや縄抜けすら試みることもできない。
(あ〜もうっやっちゃったなぁ……私も気が抜けてたのかも……)
しかし、そんな状況にも関わらず、鴇の内心は存外に冷静だった。
命の危機を感じることなど、過去にどれほどあったかわからない。
無論、今の彼女に死ぬつもりなどない。
過去の苦しみが晴れた今、まだ生きていたいという意志はある。
だが、それで取り乱すほど鴇は弱くはなかった。
命の危機に瀕してなお、彼女は揺るがぬ精神力を持っているのだ。
「………」
だが、事態は彼女の思いもよらぬ方向へと進んでいく。
「ちょ……!? な、なにして……!?」
驚愕する鴇の目の前で、スライムは彼女のパジャマだけを静かに溶かしていった。
肌に直接的な痛みはない。それはすぐに分かった。
だが、そんなことは些細な問題だった。
「あぁ……みんながくれたものなのに……」
鴇の声が悲しげに震える。
それは単に気に入っていたから悲しいわけではない。
仲間の温もりが込められたものを奪われた。
そんな喪失感が、胸を締めつける。
だが、そんな思いとは裏腹に、今の彼女は何も身に纏わない、生まれたままの姿を晒してしまっていた。
隠れることを許さない3桁に届くほどの圧倒的な膨らみ。
豊満という言葉すら生温い爆乳が揺れ、空気に晒されるたびに微細な震えを見せる。
健康的な肌には、うっすらと脂肪が乗り、柔らかさと張りを兼ね備えていた。
安産型のたわわな尻と、しなやかにくびれた腰のラインが織りなすシルエットは、まるで女の美を極限まで凝縮したかのようだ。
どこを見ても、魅惑的。
まさに絶品の女体がそこにあった。
「ぜ、絶対に許さ……ひゃん!?♡」
羞恥よりも怒りが先に立ち、声を荒らげる鴇。
だが、その言葉は無慈悲にも中断させられることとなった。
スライムたちが、己の身を震わせ、鴇の全身をマッサージするかのように、ぬるり、ぬるりと蠢き始めたのだ。
「ひゃああっ……ふわぁ……♡」
全身が包み込まれ、まともに身体を動かすことすらできない状況で決して痛みを与えない、絶妙な力加減で、肌を優しく揉みしだかれる。
ぬるりと滑る感触が、じわじわと肌を撫でるたびに、甘い嬌声が零れてしまう。
鴇は、戦いに明け暮れたシノビ。
色事には不慣れどころか、ほぼ経験のない初心な少女に過ぎなかった。
だからこそ、この未知の快楽に抗う術など持ち得るはずもなかった。
(なにっ……なんなの……♡身体が……なんか、ヘンッ……♡)
快楽をまともに知らぬ鴇にとって、あまりに巧みすぎるスライムの手淫。
それはまるで快楽というものを知り尽くしているかのような動きだった。
まだ、直接的に性感帯には触れない。
焦らすように、じわりじわりと撫でていく。
胸の付け根、腰回り、そして秘部の周囲を這うような感触。
その動きは、まるで愛撫そのもの。
けれど、それを行うのは男ではない。
自由自在に形を変える、無機質なスライム。
だからこそ、余計に性質が悪かった。
「ぁ♡はぁ♡んんっ……!♡」
口から漏れ出るのは、普段の余裕を纏った態度からは想像もつかないほど甘く蕩けた声。
一切の我慢を許さぬ、巧みな愛撫。
鴇が翻弄されるのは、もはや必然だった。
だが、これで終わりではない。
これはまだ、前準備に過ぎない。
女を堕落させるシノビ殺しとして作られたスライムにとって、本気を出すのは、ここからなのだ。
「ひゃああんっ!?♡♡」
その瞬間、スライムの動きが明確に変わった。
それまで、身体をほぐすように滑らかに撫でていた粘体が、突如として鴇の胸元に集中し、まるで獣が獲物に喰らいつくかのように襲いかかってきたのだ。
今までのマッサージのような優しさは跡形もなく、快楽だけを目的とした過激な愛撫に変貌する。
鴇の爆乳は、そんな貪欲な蠢きに翻弄され、スライムの中でぐにゃりとひしゃげながら、弾力を持って跳ね返していく。
「あっ♡♡ふぁあんっ!♡♡ や、やめ、んあああっ!♡♡♡」
押し返してくる反発に負けじと、スライムが圧力を込める。
あまりにも豊かな質量と弾力を持つ爆乳は、その力に抗うように形を変えながら、スライムの中でひしゃげた。
しかし、それだけでは終わらない。
今度は、円を描くように、こねくり回しなてくる。
緩急をつけながら、螺旋を描くように撫で回されるたびに、形を変える双丘。
その光景は、ただ見ているだけでも飽きさせぬ美しさがあった。
「あっ♡♡ああっ!♡♡ はぁっ、んううっ!!♡♡ こん、なぁぁ……♡♡」
何をされているのか、その本質は理解できない。
だが、それでも鴇にも痛いほど分かることがあった。
それは乳を弄られるだけで、無様な声を上げさせられているという事実。
そのことがあまりにも悔しく、あまりにも屈辱的で、鴇は涙を流しながらも、喘ぎを抑えようと必死に歯を食いしばる。
だが、それすら嘲笑うかのようにスライムたちは、さらなる責めへと移る。
「ふぅぅうんっ!?♡♡ あっ、ああっ!♡♡ んんぅぅうううっっ!!!♡♡♡♡」
今度は根元から尖端まで、徹底的に搾り上げるような動き。
まるで牛の乳搾りのように、上から下へと容赦なく圧迫しながら、揉み潰す。
実際に母乳が出ることはない。
だが、そんなことは関係なく気持ち良すぎる。
柔らかな肉の塊と化した乳房を、好き放題に弄ばれながら、鴇は、完全に快楽に支配されつつあった。
「んんんっ!?♡♡♡ あっ♡あぁああああああああーーーーッ!?♡♡♡」
そして遂に鴇は、自らがされていることの意味を理解する間もなく、強制的に快楽の頂へと押し上げられた。
全身が痙攣し、動かぬ身体を限界まで仰け反らせる。
頭の中が真っ白になり、思考すら溶かされていく。
今まで感じたことのない、強烈な刺激が、一気に駆け巡る。
(目の前が、真っ白に……!?♡ な、にが、起こっ、てぇ……♡♡)
視界が何度も点滅し、まるで意識が引きずり込まれるかのような錯覚。
なんとか意識を繋ぎ止めようとするが、全身に残る快楽の余韻が、それすら許さない。
こんな感覚、生きてきた中で、一度たりとも味わったことがない。
だからこそ、自分の身に起こったことを理解できなかった。
だが、いつまでも呆けているわけにはいかない。
休む暇など与えないというかのように、スライムは次の行動に移ったからだ。
「ひゃ!? ちょ、嘘……そこは……!?」
スライムの次の狙いに気付き、流石の鴇も顔を赤くする。
軟体であるはずなのにその方が動きやすいのか、足を大きく左右に開かせてくる。
それはまるで、幼子に用を足させるような格好。
なら、狙いは一箇所しか思い当たらない。
「だ、ダメェ!? そこは、い、あぁあああっ!?♡♡♡」
まるで普通の少女のように、悲鳴を上げてしまう鴇。
それも仕方ない。
スライムの狙いは既に濡れそぼってしまっていた秘所。
いくらシノビでも、こんな怪物が入り込んでくるなど、許せるはずがない。
それなのに、ヌルッと抵抗する間もなく、滑るように秘奥へと入り込んでくるスライムに思わず鴇は快楽の悲鳴を上げてしまった。
「はぁん♡んっ!♡ あぅっ!♡ は、入って、来ちゃダメなのにぃいっ!♡♡ んあああっ!♡♡」
侵入してきたスライムが膣壁を擦るたび、ビクビクと身体が跳ね、嬌声が零れる。
こんな風になっちゃいけない。
そんな、本能的な予感がするのに、スライムは痛みを与えることなく、絡みつくように奥へと侵入し続ける。
拒まなきゃいけない。
だが、鴇の意思に反して、快楽は熱を持って広がっていく。
(さっきよりビリッとする感覚が、頻繁に……♡♡これ、ヘンな声、止まらない……♡♡)
胸を弄られていた時よりも遥かに強い、奥から響いてくるような、電流のような感覚。
ビリビリと痺れる刺激が、徐々に広がるにつれて、喉から甘い声が勝手に漏れてしまう。
何が起きているのか理解しようとしても、意識は波に攫われるように掴めない。
そして、戸惑う間すら与えず、スライムが、鴇の最奥で蠢き始めた。
「な、なにっ!? ひゃめへぇええっ!?♡♡ ふおぉおおおお!!?♡♡♡」
今まで誰も触れたこともない、膣内への容赦ないスライムの責め苦。
それはスライムが子宮の近くの一点だけを硬化させ、子宮の入り口を小突くものだった。
軟体であるが故に膜は破られておらず、ただ何度も何度も小突かれ続ける。
そのたびに鴇はスライムの中で身体をのけ反らせ、喘ぎ声を上げてしまう。
「なに、がっ♡もく、てきっ♡うううぅううッ!?♡♡ あぁあああっ!!♡♡♡」
言語を話さぬスライムに問いかけても無駄。
本来の鴇なら、そんな問いかけに意味がないことくらい理解していた。
けれど、冷静さを奪われた今は、言葉にならない声をぶつけるしかなく、返ってくるのは自らの喘ぎ声だけ。
むしろ戸惑い嫌がる鴇の意思に反して、その声はどんどん艶を増していくばかりだった。
(ずっと、からだのおく、ごつごつされて……♡♡なに、も……かんがえ、られなくぅぅ……♡♡)
無知であっても成熟、いや淫らに育った身体に教え込まれていくポルチオ快楽。
それが未知のものであるが故、鴇は溺れていく。
知らないものに抗う術はない。
コツコツッ♡と一定のリズムで突かれる子宮口。
そこはいつしかスライムを受け入れるように広がり始めていた。
それが、スライムの狙いであった。
「んあああっ!♡♡ は、入ってきてぇぇ!?♡♡ おおおぉぉおっ!!?♡♡♡」
突如として鴇が快楽に満ちた嬌声と共に、プシュリ♡と音を立てて潮を吹く。
スライムが何かを開いた子宮の中へと注入したのだ。
普通ならばそれは射精に思えるかもしれないが、スライムという存在は、世の理から外れている。
そんな甘いものではない。
「ひっ!?♡ あぁあああああーーーッ!?♡♡♡ おなか、のなか、でっ♡なんかふく、らんでぇえええッ!?♡♡♡」
何かが子宮に流れ込む感覚が続く中、柔らかさはあれどもスラッとしていたお腹がどんどん膨れ上がっていく。
だが、膨らむことはあっても痛くはない。
ただただ熱く、火照るような快感だけが蓄積されていくのだ。
見る見る間に妊婦かと見まがうほど、鴇のお腹は不自然に膨れ上がっていた。
「う、うそ……♡こ、これってぇ……♡」
快楽に揺られながらも、その異様な膨張に鴇は目を見開いた。
性の知識が乏しくはあっても妊娠について知らないわけではない。
むしろ、それくらいは知っているからこそ、この現象が、どれほど常軌を逸しているかを痛感する。
震える心が声にならず、ただお腹の中の脈動だけが確かな現実を主張していた。
(あか、ちゃん……? ちがう……なんか、お腹の中で、うごいてぇ……♡)
スライムが注入したのは、精液ではない。
そもそも、スライムにそんな生物としての常識が通用するはずもないのだ。
では、この子宮の奥で脈打ち、膨張し続けるものの正体はなんなのか。
それは、あまりにも単純で、それゆえ逃れようのない、最悪の答えであった。
「あっ♡ああっ♡いやっ! なかで、増えてる……♡♡女の子お部屋でっ♡どんどん増えて……ッ!?♡♡」
ドクンッ♡と鼓動が鳴るたび、下腹部に圧がかかる。
じわじわと増していく内部の重量感。
それが、スライムが鴇の中で増殖しているという明確な証拠だった。
体積を分割し、個体が増えるのが普段のスライムの分裂。
だが今、スライムは鴇の体内でその力を吸収することで増殖を始めていた。
つまり、鴇の身体は今、苗床として使われているのだ。
「こんなの、私の、大事な場所でっ♡♡増えちゃ、だめぇぇぇ!♡♡ こんな、変なのの、お母さんになんて、なりたく……んぁあッ!?♡♡」
拒絶の言葉を最後まで言い切る前に、子宮の奥で蠢いていたスライムたちが、一斉に暴れ出す。
痺れ、拘束、快楽。
その三重の責めに、鴇はすでに満足に抵抗すらできていなかった。
だが、それでも。
その身には、カグラの名に恥じぬ強さが備わっている。
皮肉なことに、だからこそ。
極上の餌を食するスライムが今まさに、爆発的な増殖を始めていた。
「あぁあああああッ!?♡♡♡ おなか、ぐちゅぐちゅしたらぁあああッ!♡♡♡」
こんなの、許しちゃいけない。
そう思ったはずの思考を、まるで嘲笑うように、スライムが暴れ狂う。
パンパンに膨れ上がった腹の奥から、雷のような快楽が全身を突き抜ける。
頬は真っ赤に染まり、呼吸は荒く、爆乳は興奮でひとまわり膨らんでいる気すらする。
意思では抵抗を続けている鴇の姿は、しかしその外見すべてが、完全に発情したメスそのものだった。
そして遂にその時が、来てしまう。
「ダメえぇええええぇぇーーーッ!!?♡♡♡」
鴇の悲痛な叫びと同時に、ボコリッ♡という音が内側から響いた。
直後、一際大きい衝撃が襲いかかり、限界を迎えた子宮口がついに決壊してしまう。
スライムが、ズルンッ♡ズルンッ♡と、どんどん秘所から溢れ出し、床に広がっていく。
異形の出産。
そう呼ぶに相応しい悍ましい光景だ。
(ぁ……♡ぁぁ……♡産ん……じゃった……♡わた、し……♡わたしぃ……♡)
腟内を滑るように抜けていくスライムの感触。
その感触で快楽が与えられる度にスライムを出産したという事実が、鴇の心に重くのしかかってくる。
膨らんでいたお腹は空気が抜けた風船のように縮んでいき、最終的には元のスレンダーな肉体を取り戻していく。
床一面に広がり蠢くスライムたちが、彼女の中にどれだけ詰まっていたのかを表していた。
しかし地獄は、まだ彼女を離さない。
「う、うそ……なん、で……」
お腹から出し切ったのだから終わり。
そう思っていた鴇の身体に、またスライムたちが纏わりつき始める。
まだ終わりじゃない。
むしろまだ始まったばかりなのだ。
「い、いやぁあああっ!? もうやめてっ! 入って、来ない、ひぃいいいいーーーッ!?♡♡♡」
まるで普通の少女のように鴇は悲鳴を上げる。
これが拷問ならば、彼女は大丈夫だった。
これが殺されるならば、涙は流すかもしれないが受け入れていた。
だが、これはダメだ。
快楽を伴う異形の苗床。
そのあまりに悲惨な出来事はカグラである鴇の心さえへし折ったのだ。
***
「ぁ……♡ぁ……♡ぁ……♡」
元鴇の部屋。
現スライム増殖所。
そこで未だに鴇は拘束されていた。
あれからどれだけ時間が流れたかは鴇にはわからない。
だが、四肢の痺れがなくなっても、もはや鴇に抵抗する余力はなかった。
(わた、し……は……♡)
あまりの快楽に鴇が気絶している間に部屋の壁は壊され、代わりにスライムと思われる壁が出来ていた。
増え過ぎて部屋に収まりきらなかったスライムが、部屋から出ていったのだ。
出入り口は消え、床も天井も壁も、すべてがスライムに成り代わっていた。
まるで、逃げ道すら用意されていない、生きた牢獄のように。
その中でも、不幸なことにシノビとして鍛え上げられた鴇の精神は、壊れていなかった。
「んっ……♡あぁ……♡」
叫び続けた喉は枯れ、まともな声は殆ど出ない。
汗ばんだ肌は敏感に震え、蕩けきった目元にはうっすら涙の痕が残っている。
張り詰めた乳房は呼吸に合わせて上下し、快楽に晒された腹部は微かに痙攣していた。
それでも、子宮だけでなく尻穴にまで寄生されたスライムが身体を揺らせば、掠れた声が淫靡に漏れ出してしまう。
苗床と化した身体は、腸内さえも快楽の源へと作り替えられていたのだ。
「あ゛ーー……♡♡あ゛あ゛ーーー……♡♡♡」
また、来てしまう。
鴇が最も強く反応し、最も抗えない、あの瞬間が。
皮肉なことに、シノビとして優れた鴇の肉体は回復も早い。
スライムの餌となる力が、また回復してしまったのだ。
ならば、起こることは一つしかない。
望んだわけでもないのに、身体だけが快楽と共に産む準備を整えていく。
そしてまた、鴇の腹が、ゆっくりと、歪に膨らみ始める。
(また……♡うま、れ……る……♡みん、な……♡み、んなぁ……♡♡♡)
身体が覚えてしまったその瞬間に耐えるように、鴇は仲間たちの顔を思い浮かべる。
自分を孤独から救ってくれた恩人であり仲間。
彼女たちへの想いと、きっと助けに来てくれる希望。
それが完全に快楽に堕落した身体に引っ張られないようにしている鴇に残された、最後の灯火だった。
「だずげ……♡♡♡」
かすれた喉を振り絞り、燃え尽きそうな意識の中で、鴇は助けを求めた。
それはまるで、小さな火を風から守るような、必死の祈り。
まだ、心のどこかに残っている誰かが来てくれるという想い。
だが、その願いは届くことない。
「あ゛ぁぁぁぁぁ……♡♡♡」
その瞬間、腹の奥から突き上げるような快感に意識が弾け飛ぶ。
また鴇は出産アクメに達してしまったのだ。
ずるり、と音を立てて溢れ出す異形の命。
床も壁もスライムで構成された部屋は、その産声すら吸い込むように飲み込み、鴇の愛液もまた、痕跡ひとつ残さず呑まれていった。
拘束は続き、沈黙も変わらない。
まるで今の出産が幻だったかのように、部屋は静寂を保ち続けていた。
「ぁ……ぉ……♡♡♡」
出産を終えた鴇は、グッタリと全身を弛緩させ意識を手放す。
絡みついた粘体にその身を預けるように四肢を脱力させ、希望を抱えたまま鴇は闇に落ちていく。
その希望が叶うことはないにも関わらず。
「ぁぁぁ……♡♡♡」
「ぅ……ぉ……♡♡♡」
「ふぉ……♡♡♡ぉ……♡♡♡」
鴇の希望は、元シノビ基地であった場所にうち捨てられていた。
鴇を苗床にして研究所にいた頃の何十倍にも数を膨れ上がらせたスライムたち。
その無数のスライムたちによりシノビ基地は壊滅していたのだ。
無論、鴇の仲間たちも皆、スライムに捕獲され苗床として使用されている。
希望などもうとっくに存在しなかった。
(みん……な……♡♡♡)
叶わぬ希望を胸に、鴇はただ意識なき快楽に揺れ続ける。
その希望が潰える瞬間、彼女は果たして何を思うのか。
あるいは、その時には、もう何も感じられなくなっているのかもしれない。
その瞬間は、いつか必ずやってくる。
それまで鴇は、ただただ産み続ける。
誰にも救われず、希望のなくなった世界で。