ティアムーン帝国物語、ミーア・ルーナ・ティアムーンです。
題名は知っていた作品。
依頼の内容の都合、最初の処刑前の時間軸です。
状況も若干捏造してますので、原作とは違っていても気にしないでください。
では、どうぞ。
「…………」
どうして。どうして。どうして。どうして。
その問いだけが、ぐるぐると脳内を巡り続け、どれだけ繰り返しても消えない。
「…………」
どうして。どうして。どうして。どうして。
こんなはずではなかった。こんなはずではなかった。
崩れた現実を前にしてなお、彼女はそれを否定するように、ただ問い続ける。
「…………」
どうして。どうして。どうして。どうして。
その終わりのない問いこそが、栄えあるティアムーン帝国第一皇女、ミーア・ルーナ・ティアムーンにとって、長い地獄の始まりであった。
***
「いやぁああああっ!? 離し、なさいよぉ!」
「へへっ、どんなに叫んだって誰も助けてくれやしねぇよ」
始まりは、ミーアが捕らえられていた牢屋に兵士たちが押し入ってきたことだった。
理由は単純である。
愚かにもミーアが、自分はこの国の第一皇女なのだからここから出せと、兵士たちに向かって何度も口喧しく叫び続けたからだ。
だが、そんな訴えが通る状況ではないことすら、この時のミーアにはまだわかっていなかった。
未だ現実を理解できず喚き散らす彼女に苛立った兵士たちは、その立場を、そして現実を、嫌でも思い知らせてやろうとしたのである。
「わたくしを誰だと……」
「はいはい、喧しいことですわよ、お姫様……ハハハッ!」
「ハハ、ひでぇ口調だな。お姫様はそんなんじゃないだろ」
「ば、バカにして……きゃあっ!?」
仲間同士で軽口を叩き合う兵士たちの様子を見て、ミーアは自分が完全に見下されていることを思い知らされる。
胸の奥から怒りが込み上げる。
だが、それを言葉にして叩きつけようとした瞬間、衣服が乱暴に引き裂かれ、その声は無様な悲鳴へと塗り潰された。
粗末な囚人服では、兵士の力強く乱暴な動きに耐えられなかったのだ。
「んー肌は白いが、あんまり肉付きは良くねぇな」
「お姫様は発育が悪いなぁ……良いもん食ってた癖によ!」
「ひぎっ!?」
貧乳とまでは言わないが、女性らしさに欠けるミーアの胸に落胆した兵士が腕を振るうと、バチンッという乾いた音とともに、胸に鋭い痛みが走る。
遅れて熱が広がり、打たれた箇所がじくじくと脈打つように主張してくる。
そこでようやく、ミーアは兵士に胸を平手打ちされたのだと気付いた。
「な、なにを……! 淑女に暴力を振るうなど……!」
「ちっ……」
その痛みに怯みそうになりながらも、ミーアはかろうじて残ったプライドを掻き集め、淑女として抗議の言葉を絞り出そうとする。
だが、兵士は心底苛立ったように舌打ちすると、無造作に腰の鞘から剣を抜き放った。
「この場で切り殺したって良いんだぜ? あんまりうるせぇとよ」
「な、ど……っ……!?」
ぞくりとした冷たい気配が、肌を這うようにミーアを襲う。
これはただの脅しではない。兵士は本気だ。
本気で、うるさいという理由だけでミーアを殺すつもりなのだ。
その理解が一瞬で全身を縛りつけ、ミーアの喉は強張り、言葉はそこで完全に途切れた。
「ハハハッお姫様。あんまりこいつを怒らせない方が良いぜ? 俺と違ってこいつはマジでやっちまうタイプだからよ」
「…………」
先ほど全く似ていないミーアのモノマネをしていた兵士が、軽薄な笑みを浮かべたままそんな警告を口にする。
口元は笑っている。だが、その瞳には一切の笑いはなく、ただ冷えきった光だけが宿っていた。
間近に迫る死の恐怖に押し潰され、ミーアは言葉を発することすらできず、無言のまま頷くしかなかった。
「まぁまぁ楽しもうぜ。初日は難しいかもしれねぇけどよ」
「はっ……俺は楽しませてやる気なんかねぇけどな」
軽い口調で愉快そうに言い放ちながら、どこか底知れぬ不気味さを滲ませる兵士と、抑えも隠しもしない殺意をそのまま向けてくる兵士。
性質の異なる二人の手にかかったその瞬間から、ミーアの運命はまた一つ、確実に歪み始めていく。
抗うことも許されないまま、ただ激流に呑み込まれていくように。
***
「いぎっ、ぎっ、ぎっ、ぎっ、ぎぃぃぃ……
!」
牢屋の中に、パンパンと肉と肉がぶつかり合う音が響く。
それに重なるのは、少女の喉から無理やり引きずり出されるような呻き声。
人のものとは思えないほど苦痛に歪んだその声は、ミーアが初めてを、あまりにも惨たらしい形で奪われている証だった。
「すげぇ締まるな……クソ女の分際で」
ミーアの秘所に肉棒を挿し込み、容赦なく腰を打ちつけているのは、あの殺意を隠そうともしなかった兵士だ。
ろくに濡れてもいない腟内へと強引に侵入した肉棒が、拒絶する内側をこじ開けるように押し広げている。
逃げることも、止めることも許されないまま、ただ一方的に、ミーアは蹂躙され続けていた。
「いぎっ、ぎっ、ぎぃ、あぐぅっ!」
「あーあ、可哀想に」
なぜ殺意を隠さない兵士がそこまでミーアに強く当たるのかを知っている、軽い調子の兵士は、頭の後ろで手を組んだまま、まるで他人事のように呟いていた。
その声音に同情の色はない。ただ状況を面白がるような軽さだけが滲んでいる。
あるいは本当に冷徹なのは、この兵士の方なのかもしれない。
「っ……!」
「ぁぁ……」
そうしている間に兵士はミーアの腟内に精を吐き出した。
まるで兵士の怒りを叩きつけるかのような熱い奔流が一気に流れ込み、内側を満たしていく。
その衝撃に、痛みに呻いていたミーアの身体がびくびくと震え、支える力を失ったように力なく揺れた。
こぼれ落ちたか細い声は、もはや抗う意志すら残っていないことを示すように、深い絶望の色に沈んでいた。
「ふぅ……」
「お、ぐ……」
「あれ? もう良いのか? お前が一番長く楽しむかと思ったのに」
肉棒をミーアの中から引き抜いた兵士に、意外そうに軽い調子の兵士が問いかける。
引き抜かれた瞬間、内側に残された熱がじわりと滲み出し、力を失ったミーアの身体がびくりと小さく震えた。
だが、そんな反応には一切目もくれず、兵士は無造作にズボンを履き直してしまう。
「あぁ……なんか萎えちまったわ」
吐き捨てるようにそう言うと、兵士は面倒臭げに肩を竦めた。
つい先ほどまであれほど乱暴に貪っていたにも関わらず、その声音には欠片も熱が残っていない。
ただ飽きただけとは違う、あまりにも軽い断絶。
心底空虚なその表情は、底の抜けた容器のように、何一つ満たされてはいないように見えた。
「じゃあ折角なら頼むわ」
「……気が向いたらな」
足早に牢屋から出て行く兵士に、軽い調子の兵士が声をかける。
だが返ってきたのは、気のない短い応答だけだった。
そのまま立ち去るのかと思われたが、ふと足を止め、兵士は首だけでミーアの方を振り返る。
「ああ、そうだ……最後に一応言っておくが……苦しんで、死ね」
「…………」
それだけを言い残すと、兵士はもう二度と振り返ることなく牢屋を出ていった。
ミーアの反応など最初から存在しないもののように扱ったまま、その足取りは一切淀まない。
残されたのは、ボロ雑巾のように打ち捨てられたミーアと、終始薄気味悪いほど軽い調子を崩さない、もう一人の兵士だけだった。
「陰湿な奴。さぁ今度は俺と遊ぼうぜ?」
「……いや、よ。近づかないで」
吐き捨てるように向けていた視線の方向に悪態をつくと、粘りつくような軽薄な笑みを浮かべ、兵士はミーアへとにじり寄ってきた。
だが、そんな兵士の軽口に対するミーアの答えは、拒絶だった。
喉の奥で強張る恐怖を無理やり押し退け、掠れた声で紡がれた言葉。
それは途切れ途切れではあったが、蹂躙され、尊厳をズタズタに引き裂かれてなお残る、彼女の消え入りそうな自尊心そのものだった。
「おおっと、こりゃ嫌われちゃったかな? まぁどうでも良いけど」
「来な、いで……」
一瞬驚いた様子を見せた兵士だったが、すぐにまた軽薄な笑みに戻り、さらに一歩を踏み出す。
ミーアの虚勢など、何も恐れていないとばかりに、躊躇なく踏み入ってくる。
その不気味な気配を前にミーアは思わず後ずさりそうになるが、陵辱されたばかりの身体は言うことを聞かず、僅かに腰が動くだけで冷たい石畳の上で無様に身悶えることしかできなかった。
それでも懸命に肩を竦め、奥歯を鳴らして精一杯の抵抗を示すミーアに、兵士は嘲笑うような足取りでさらに数歩、その距離を詰めてくる。
「ひぃ、うぁ……やめ……やめて……お願い……だから……」
「はいはーい、怖くないからね〜」
「ひっ……あっ、あぅぅ……」
ミーアの必死の懇願も空しく、兵士の歩みを止められない。
無造作に伸ばされた腕が、抵抗する力すら失った彼女の肩を掴み、そのままバカにしたような軽い口調で語りかけながら、冷たい石畳へと再び押し倒す。
少しばかり気を取り直したところで、抗う術など何一つ残されていない。
絶対的な力の差という絶望を、肌に直接刻み込まれるかのように、ミーアは再び陵辱の地獄にその身を投げ出されるしかなかった。
「中に出されちゃったんだから、二本目を入れられても、もう変わんないよね」
「あぎっ……!? あぐぅぅ……」
兵士はそのまま容赦なく、ミーアの膣内へと自身の肉棒を突き入れる。
すでに一人目に蹂躙され尽くした内側は、まだ裂けるような痛みを残したまま敏感に震えており、そこへ新たな異物がねじ込まれることで、逃げ場のない圧迫と焼け付くような痛みが一気に押し寄せた。
そのせいで、一度は乾ききったはずのミーアの瞳が再び滲み、ぼやけた世界の中で、自分が壊されていく現実だけが、嫌でもはっきりと浮かび上がっていた。
「やっぱり痛そうだねぇ。ただ、俺はこれだけじゃないよ?」
「あぐ、うぐぅぅぅ……」
ニヤニヤと軽薄な笑みを浮かべた兵士は、先ほどの兵士とは違い、すぐさま激しく腰を使わず、ゆっくりとした抽送を開始した。
既に一度吐き出された精液によって滑りを帯びた内側を擦り上げられることで、こじ開けられるような激痛はわずかに薄れている。
それでも、ミーアの身体への負担が軽くなったわけではなかった。
その分だけ、異物が入り込んでくる感覚が生々しく残り、逃げ場のない圧迫がじわじわと内側へと広がっていく。
力任せに蹂躙されるのとは違う、ゆっくりと侵されていく感覚に、ミーアは苦悶の表情を浮かべ、呻き声を漏らすことしかできなかった。
「ん〜お姫様は、本当に顔は可愛いんだよなぁ」
「ひぎっ、いっ……んっ……くぅ……!」
ミーアの顎を掴み、無理やり自分のほうへと向かせながら、兵士はしみじみとそんなことを呟く。
ミーアは視線を逸らすことすら許されず、揺さぶられるたびに苦鳴が漏れ、言葉にならない声が喉に引っかかる。
恐らく、その言葉そのものに深い意味はない。
ただ目の前の獲物を眺めながら、弄ぶように吐き出しただけの軽口に過ぎない。
ゆっくりと腰を振りながら、兵士はとある瞬間を待っていた。
「ひ、き……! くっ……♡」
やがて一瞬だけだが、ミーアの声にほんの僅かに艶が混ざる。
それは痛みに歪んだ声の中に、意図せず滲み出た、ごく微かな変化だった。
だが、そのわずかな揺らぎを、兵士が見逃すことはなかった。
「このくらいか。よっ……!」
「ひぎっ!?♡ な、なに……!?」
ミーアの僅かな変化を見落とさなかった兵士は、突き方をただゆっくりとしたものから、速度や角度に規則性を持たせた動きへと変える。
その途端、内側をなぞっていた感触が一か所へと収束し、これまでとは明らかに異なる刺激が、一直線に背筋を駆け上がった。
不意に走ったその感覚に、ミーアの身体はびくりと跳ね、押し殺そうとしたはずの声が、抑えきれずに小さく漏れ出てしまう。
「お、見つけたぞ。ここがイイんだな」
「ひぎっ♡なん、のっ♡はぐぅっ♡」
皇女であったミーアに性的な詳しい知識は殆どない。
ましてや女としての快楽を知る機会などあるはずもなかった。
だからこそ兵士の言葉の意味を理解することなど到底できず、ただ何を言われているのかも分からないまま、痛みと快楽が無理やり混ぜ合わされた声を吐き出してしまう。
拒絶しようとしても、そこを正確に抉られるたびに身体がびくりと跳ね、否応なくその感覚を繰り返し刻み込まれていく。
「あぐっ♡ふぐぁっ♡あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡」
「ははは、いい声で鳴くようになったね。ただまぁまだイクのは難しいかな。そろそろ射精させて貰うとするかね」
「まっ、待って……これ以上は無理……あぁ……!♡」
弱々しく首を振り、必死に懇願するミーアの姿など意にも介さず、兵士は笑みを崩さぬまま腰の動きを変える。
それまでのように様子を見ながらではなく、自らの欲望を満たすため、射精へと向かう動きへと切り替えたのだ。
突き込みはこれまでよりも強くなり、間を置かずに繰り返されるたび、ミーアは快楽と痛みに翻弄されていく。
「んじゃ、お姫様おまんこに俺も失礼しま〜す!」
「ぁぁぁぁ……♡」
結局、軽い調子の兵士もまた、先ほどの兵士と同じように、ミーアの膣内へと欲望を吐き出した。
どろりとした熱が下腹部の奥を満たしていく感覚が、内側へと広がっていく。
だがミーアは、それを拒絶する声すらまともに上げることができず、ただ口をわずかに開いたまま、虚ろな瞳で虚空を見上げることしかできなかった。
痛みがそれほど伴わなかったとしても、絶望感が薄れることなどありはしないのだ。
「さて……そろそろかな」
肉棒を引き抜いた兵士が、ズボンを整えながら呟いた言葉の意味を、霞のかかったミーアの意識はまともに捉えることができない。
ただ荒く乱れた呼吸を繰り返しながら、焦点の合わない瞳でぼんやりと前を見つめることしかできない彼女を、兵士は見下ろしながら、どこまでも軽薄な調子で言い放つ。
「さーて、壊れないように頑張ってくれよ?」
「ぇ……」
「お〜やってんじゃん」
「ハハハッ! こりゃ楽しそうだな!」
軽い声と笑い声が、次々と牢の中へと流れ込んできた。
足音と共に、複数の兵士たちが遠慮もなく中へと踏み込んでくる。視界の端で増えていく人影を、ミーアはただ鈍く追うことしかできない。
あの殺意を隠さない兵士に、軽い調子の兵士は、この兵士たちにあらかじめ伝言を頼んでいたのだ。
楽しみが始まる、と。
「へへへ、じゃあまずは俺から行かせてもらうぜ!」
「おいおい待てよ、俺が先だ」
「ぁ……ぁぁ……」
ミーアを取り囲んでいるのは、あくまでもその場にいる一部に過ぎない。
地下牢の外からはなおも足音とざわめきが絶えず、兵士たちが次々と集まり続けていた。
その光景が意味するものを、ミーアは否応なく理解してしまう。
終わりではない。むしろ、これからが始まりなのだと。
(逃げ、なきゃ……)
全身を震わせながら、ミーアは石畳の床を爪で引っ掻くようにして、わずかでも距離を取ろうと這いずる。
だが、連続した陵辱によって体力を完全に奪われた身体は、思うように動かず、逃げるという行為すらまともに成立しなかった。
伸ばした手は虚しく空を掻き、進んだ距離はわずか数寸に過ぎない。
それでも止まることもできず、ただ必死に床へと縋りつくようにして、無様に身体を引きずることしかできなかった。
「頑張ってね、お姫様」
「い、い……いやぁああああっ!?」
長い地獄の始まりは、ミーアの悲痛な叫び声から始まったのだ。
***
「ぁ……ぁ……」
「うわぉ……くっさいなぁ……」
一人終わりのない問いを投げかけ続けるミーアの耳が久しぶりに声を捉えた。
輪姦され続けている間に耳へと流し込まれていたのは、下卑た笑いや乱暴な怒鳴り声ばかり。
だからこそ、その軽薄で間の抜けた声は、今のミーアにも嫌でもはっきりと聞き分けられる。
間違いなく、あの兵士の声だった。
だが、それでも今のミーアにとっては、まだマシだと思えてしまう。
「ハハハッ、随分と良い格好になったなぁ」
「…………」
兵士の紛うことなき皮肉にミーアは答えられない。
その身体は、まるで全身から精液の匂いが立ち上ってくるかのように穢されており、秘所だけでなく、手や顔、髪に至るまで無造作に白濁が飛び散っている。
呼吸すらまともに整わないその状態では、言葉を返すことなど到底できるはずもなかった。
そして兵士もまた、それをわかった上で、あえて言葉を投げかけているのだった。
「ま、答える必要はない。お姫様は、今日からずっと、俺たちに使われることが決まったのが分かればね? ただ一つだけ」
しかしその兵士は、汚い、臭いと口にしながらも、まるでそれを気にも留めないかのように、躊躇なくミーアの側へとしゃがみ込んだ。
大事なことを告げるために。
「生き残りたいなら従順になることだ。少なくとも今はまだ、お姫様の処刑の日は決まっていないんだから」
「…………!」
今までの軽薄な態度ではなく、真理を告げる預言者のようなハッキリした口調で兵士は囁いた。
その一言に、虚ろに沈みかけていたミーアの瞳が、わずかに揺れる。
意識は曖昧なまま、それでもその言葉だけは確かに届き、底へ沈みかけていた思考の奥へと、ゆっくりと沈殿していった。
「じゃあな。また来るぜ〜」
「ぁ……」
もう二度と来るな。
そう言いたくなったミーアだが、やはり言葉は出ない。
これが地獄の初日であると知ることすらないまま、ミーアは意識を失った。
***
「んぐっ、ふぐっ、んぐぅぅぅ……」
暗い地下牢の中で、くぐもった悲鳴が響く。
それが誰によるものかなど考えるまでもない。
「ほら、しっかりしゃぶれよ」
「んごぉっ!? おごぉぉっ!」
口内へと無理やり突き入れられた肉棒が、遠慮なく喉の奥まで押し込まれ、ミーアの呼吸を奪う。
空気を求めて身体がびくつく中、それでも歯だけは決して触れないようにと、必死に力を抜いて押さえ込む。
むせ返りそうな苦しさに涙を滲ませながらも、喉を犯されるたびに反射的に閉じかける顎をこらえ、わずかに開いたままミーアは耐え続けている。
そうしなければならない理由があるのだ。
(あんなの……もう……)
地獄が始まった次の日。
あの兵士の言葉など信じるわけもなく、ミーアは体力があるうちにと、必死に抵抗した。
押さえつけられても、引き剥がされても、それでもなお抗おうと全力で抵抗し続けた。
しかし、力の差の前にあまりにも無力で、その全てはあっけなく捻じ伏せられ、兵士たちの思うがままに犯されるだけで終わってしまった。
だが、それでもまだ、この時のミーアは理解していなかった。
本当の問題は、次の日だったのだ。
「いやぁ素直になって良かったよ。ミーアちゃん」
「俺らだって心苦しかったんだぜ?」
(良く言う……!)
ヘラヘラと笑う兵士たちに、内心で毒づきながらも、ミーアはそれを口に出すことはできない。
何故なら抵抗した、その次の日。
ミーアの粗末な食事は、例外なく精液で塗り潰され、口にすることすら許されない状態に変えられていた。
さらに、わずかな救いだった面会も完全に断たれ、外との繋がりは容赦なく切り落とされる。
挙句の果てには、夜通し犯され続け、身体は限界まで酷使され、まともに眠ることすら許されなかった。
その一つ一つが、抵抗したミーアに対する明確な制裁であることは、もはや疑いようもなかった。
(あぁなるくらいなら……)
あまりに酷い待遇を味わったミーアは、仕方なく抵抗をやめ、受け入れることを選んだ。
あのまま逆らい続ければ、同じ制裁をまた繰り返される。
それだけは、どうしても避けなければならなかった。
だからこそ、咥えさせられた肉棒にも歯を立てず、言われるがままに舌を使い、形だけでも従順に振る舞うようになる。
その結果、待遇はわずかに変化した。
カビの生えたパンが、ただ古くなっただけのパンへと変わる。
それだけの違いでしかないが、それでも、確かに効果はあった。
嫌で仕方がない。吐き気すら込み上げてくる。
だが、それでもやらないという選択肢だけは、もはや残されていなかった。
「べろっ、むちゅ、れる……んぷっ……」
「そうそう上手上手。しっかり舐めろよ?」
「うぷ、うぅ……れろ……」
口内に広がる雄の匂いが鼻の奥まで突き抜け、思わず吐き気が込み上げる。
それでもミーアはこみ上げる嫌悪を押し殺し、震える舌を伸ばして、肉棒の先端をなぞるように舐め続けていた。
慣れない動きはぎこちなく、ただ触れているだけに近い拙い奉仕に過ぎない。それでも、かつて皇女であった自分がこうして肉棒を咥えさせられているという事実そのものが、兵士にとっては何よりの興奮だった。
だからこそ、多少動きが足りなくとも咎められることはなく、むしろその不慣れさすら愉しむように見下ろされている。
その視線を感じながら、ミーアはただ言われた通りに舌を這わせ続けることしかできなかった。
「よし、出るぞ……! そら、飲めっ!」
「んぐぅぅっ! うぶっ、んぅ……!」
やがて限界が訪れたのだろう。
兵士の怒張が一際大きく脈打ったかと思うと、次の瞬間には大量の精液が一気に吐き出された。
勢いよく流し込まれた白濁は瞬く間にミーアの口腔を埋め尽くし、喉の奥へと押し込まれていく。
呼吸を奪われ、肺が空気を求めて軋む中、ミーアは反射的に顔を引こうとするが、その動きはすぐさま後頭部を掴まれているため、引けない。
逃げ場を失ったまま、流し込まれるそれを受け止めることしかできず、口内に溜まりきれなかった分が喉へと流れ込み、むせ返りそうになりながらも、ただ飲み込まされていく。
(ほんとに、酷い味……)
喉の奥で射精されると、今でも反射的に逃げ出そうとしてしまう。
だが、最初に無理やり飲まされてから三、四日が経った今では、その苦しさは以前ほどミーアを苛むものではなくなっていた。
「んっ……くっ……」
嫌悪は消えないが、ミーアは、喉に流し込まれた精液を、以前のように激しくむせ返ることもなく処理できてしまう。
喉奥のものを飲み下した後は、舌に残った分もまとめるようにして、少しずつ嚥下していき、最後は唾液とともに小さく喉を鳴らした。
「ふぅーすっかり、飲めるようになったな」
「げほっ、うっ、えほっ……うぅ……」
ようやく口から抜き取られた肉棒の先からは、精液が糸を引き、滴り落ちる。
喉を荒らされた反動で咳き込み、まともに呼吸すら整わないまま、それでもミーアの視線はその動きを追ってしまう。
まだ口で奉仕を求められるのなら、躊躇わず口を開く。
本番を望まれるのなら、力の入らない脚でもなんとか開いてみせる。
それが、ミーアが兵士たちに叩き込まれた、男を喜ばせるための作法だった。
「なぁお姫様……」
「なっ……!?」
そんなミーアの背後に立っていた、あの兵士が、耳元に息がかかるほどの距離で、囁くように静かに語りかけてきた。
その言葉の内容は、ミーアの目を見開かせるには十分すぎるものだった。
だが同時に、それは決して無視できない現実でもあった。
(そんなことしたくない……けど……)
この兵士の忠告に従ったからこそ、今の状況がある。
そう理解してしまっている以上、拒絶するという選択肢は最初から存在していなかった。
どれほど屈辱的であっても、従うことこそが生き延びるための最善であると、ミーアはすでに思い知らされているのだから。
「っ……」
だから、ミーアは躊躇しながらも口を開く。
「へ、兵士の皆さん……きょ、今日も、私のお、おまんこを……いっぱいおちんぽで、可愛がってください……」
「っ……」
それは、ここまでミーアが一度もしたことがない、おねだりの言葉。
羞恥に歪み、崩れかけた声に、あの兵士から囁き込まれた淫語が無理やり混ぜ込まれることで、その響きは艶を帯びていく。
普段は泣き叫び、ただ壊されるだけだった皇女が、自ら求めるような言葉を口にする。
その異様な光景に、その場にいた兵士たちは一瞬言葉を失い、思わず息を呑んでいた。
「お、お望み通り、たっぷり可愛がってやらぁぁぁ!」
「ひぎっ!? んくぅうううぅぅぅ!!♡」
沈黙を破ったのは、先ほど射精したばかりの兵士だった。
ミーアのおねだりに強く煽られたその兵士は、間を置くことすらせず、乱暴に腰を掴んで引き寄せると、そのまま躊躇なく膣内へと肉棒を叩き込んだ。
押し込まれた瞬間、身体がびくりと大きく跳ね上がり、奥を突き抜けるような痛みが走る。
だが、その痛みは、かつてミーアを絶叫させていたそれとは、明らかに違っていた。
その理由もまたあの兵士にあった。
(痛い、けど……ほんとに、解れて……♡)
実はあの兵士は、連日のように朝と晩、他の兵士が集まる前にミーアのもとへと訪れていた。
そしてその度に、ミーアは何度も何度も身体を犯されていたのだ。
だがその行為は、他の兵士たちのような一方的に蹂躙するだけのものではなかった。
繰り返される中で、少しずつ、確実に、ミーアの身体を解し、女としての感覚を目覚めさせていくものだったのだ。
「ミーアちゃんはいつも締まりがいいなぁ!」
「くっ♡あっ♡あぐっ♡ふぁっ♡あんっ♡」
おかげで、兵士の自分よがりな激しいピストンにも、徐々にではあるがミーアは快楽を感じるようになってきていた。
それが良いことなのかはわからない。
だが、拷問のような日々を送らされているミーアには、そんな快楽すら救いに感じられた。
(私……♡なん、か……♡)
ミーア自身、はっきりとした形ではないにせよ、その変化を自覚していた。
兵士たちを受け入れ始めてから、身体だけでなく、内側の感覚までもが確実に変わり始めている。
あれほど強く胸を締め付けていたはずの屈辱や嫌悪感が、ほんの僅かずつだが、確かに薄れてきているのだ。
「あっ♡あっ♡あぁぁっ♡ふっ、はっ、はぁっ、んんんっ♡♡」
それどころか、今はこうして、抑えきれない甘い声を漏らしてしまう。
内側を抉られるたびに広がる感覚は、もはやじわじわと絡みつくような痺れへと変わりつつあり、それに身を委ねてしまえば、今この瞬間だけは確かに苦痛を忘れることができた。
もちろん、それが一時的な逃避でしかないことは理解している。
いずれ必ず訪れる死刑という結末を思えば、この場しのぎの慰めなど何の意味も持たないことも、頭では分かっている。
それでも、抗うことをやめた身体に引きずられるように、ミーアの精神はゆっくりと、だが確実に、快楽という名の毒に侵され始めていた。
(あ、これ……♡)
「出すぞ、中に出すぞ!」
目の前で激しく腰を振る兵士の姿を、どこか他人事のようにぼんやりと見つめながら、ミーアは抗うことなくその感覚に身を委ねた。
次の瞬間、膣内へと熱い精液が一気に流し込まれる。
「あっ♡あっ♡あああ〜〜〜♡♡♡」
内側を満たしていく熱に押し上げられるように、ミーアはそのまま絶頂へと引きずり上げられた。
身体はもはや意思とは無関係に震え、何度も細かく痙攣を繰り返し、つま先までもがぴんと張り詰めたまま強張る。
誰の目にも明らかなほど、ミーアは深く達していた。
(あぁ……♡これ……♡)
実はミーアにとって、これが初めての絶頂というわけではない。
あの兵士に犯されている間に、すでに何度も絶頂させられてしまっているのだ。
その積み重ねのせいか、今この瞬間、ミーアの中に強く表面化する屈辱感はなかった。
だからこそ、外に現れるのは、それらを押し流すような、淫らなイキ姿だけだ。
「おい、次は俺だ!」
「なら、俺はしゃぶってもらおうかなぁ」
「あぁぁぁ……♡」
その淫らに蕩けきった姿に引き寄せられるように、何人もの兵士が一斉に群がってくる。
たった今、深く果てたばかりのミーアに、息を整える暇など与えられるはずもなく、間を置くことなく次の陵辱が押し寄せた。
だが、そこには、もはや悲痛な叫び声は存在しなかった。
***
「んちゅ♡じゅる♡じゅるる♡んじゅるるる♡」
薄暗い地下牢の中に、淫靡な水音と、甘く媚びるような声が絡み合って響いていた。
それはもはや少女のものではなく、女のものへと変わり果てた声だ。
そこにあるのは二つの人影。
あの軽い調子の兵士と、その肉棒に自ら顔を押し付けるようにして、一心不乱にむしゃぶりつくミーアだった。
「ハハハッ、本当に上手くなったね、お姫様」
「じゅる♡じゅ♡ちゅぅううう♡♡じゅぽっ♡」
兵士の言葉を褒め言葉として受け取ったのか、ミーアはさらに熱を帯びた動きで奉仕を続ける。
先端から溢れ出る先走りさえ逃すまいと、舌を絡めて丁寧に掬い取り、一滴たりとも残さぬように吸い上げていく。
その姿からは、最初の頃に見せていた抵抗の気配など、もはや微塵も感じられない。
それどころか、自ら進んで奉仕しているかのような、積極的な色すら滲んでいた。
だが、それも当然のことなのかもしれない。
なぜならミーアは、すでに知ってしまったのだから。
ただ従うだけでは得られない、至上の快楽の味というものを。
(やればやれるもんだ)
実の所、外ではミーアが幽閉されてから既に一年以上の時間が経過していた。
そう、ミーアはすでに処刑を免れているのだ。
だがその代償として、彼女はこの牢屋にすら存在していないことにされていた。
その事実すら、ミーア自身は曖昧にしか把握していない。
これもすべて、この兵士が裏で仕組んだことだった。
立場や地位がないからこそ、表に出ない形で動ける。
そういうやり方もあるのだ。
(あいつは最後まで嫌がってたけどな……別にお姫様が悪いってわけじゃないのに)
辞める日までミーアを恨み続けていた友人のことを思い出し、兵士は苦笑を浮かべる。
その友人だけではない。
多くの民衆は、貧困の原因をミーアや王族の贅沢にあると信じていた。
だが兵士は、それがただの分かりやすい悪役に押し付けられた幻想に過ぎないことを理解していた。
だからこそ、生き残ったミーアを助けたのだ。
その結果が、今のこの歪んだ形であったとしても、兵士にとっては救っているつもりだった。
「もういいよお姫様。せっかくの精液をおまんこ以外に出すなんて勿体ないからね?」
「はぁ、ぁん♡はいぃ……♡」
ミーアの頭に手を乗せ、優しく撫で回しながら促すように声をかける。
そう声をかけられれば、従順に躾けられた身体は迷うことなく従う。
ミーアはゆっくりと顔を上げ、潤んだ瞳のまま、口内に含んでいた肉棒を名残惜しむように唇を滑らせながら引き抜いていく。
その瞳はすでに濁り切り、意識はまともに機能していない。
それでも、主人である兵士の言葉だけは確実に届き、その命令に従うことだけは決して止めないのだ。
「おまんこ……♡いっぱい、犯してくだしゃい♡」
「ああ、勿論だよ。お姫様のまんこは極上だから……ね!」
「んほぉおおぉおおおぉーーー!!♡♡♡」
媚びきった笑みを浮かべながら、自ら尻を差し出して誘うミーアに応え、兵士は遠慮なく肉棒を突き立てる。
抉り込むように押し込まれた瞬間、膣内の奥深くで絡みつくような刺激が弾け、あの頃とは比べ物にならない濃密な快楽が一気に全身へと駆け巡る。
反射的に腰が跳ね、喉の奥から絞り出されたのは、もはや人のものとは思えないほど濁りきった嬌声だった。
徹底的に開発され切った膣内が、ミーアに極上の快楽を与え続けていた。
「んおぉおぉぉぉっ!♡♡ ほぉぉおぉっ!♡♡ しゅごいぃぃぃっ!!♡♡♡」
獣のように叫ぶミーアの身体からは、一突きごとに耐えきれないほどの愛液が溢れ出し、結合部から弾けるように飛沫となって飛び散っていく。
腰を打ち込まれるたびに内側がぐちゅりと音を立てて開き、粘ついた水音が途切れることなく地下牢に響き渡った。
もはや他の兵士に犯される時でさえ淫らな声を漏らすようになっていたミーアだが、仕込まれた張本人であるこの男の前では、その反応は明らかに一段と淫らだ。
そんな反応を愉しむように、兵士は自らが見つけ出し、開発してきた弱点を、容赦なく、そして執拗に責め立て続ける。
「本当にお姫様は、ココが好きだね。おまんこからこんな涎垂らして、恥ずかしくないのか?」
「きもちいいでしゅううぅぅ!♡♡♡ もっと、もっと突いてくだしゃいいぃっ!!♡♡♡」
「全く恥ずかしいかを聞いたのに。まぁ良いか……なんだかんだ俺も限界だし」
「んお゛ぉお゛おっ!!!♡♡♡」
噛み合わないミーアの返答に苦笑を漏らしながらも、兵士の腰の動きは明確に変わっていく。
先ほどまでの弄ぶような動きではない。限界へと向かうための、荒々しく、容赦のない突き上げへと変わっていた。
ばちゅん♡ばちゅん♡と肉同士が激しくぶつかり合う音が狭い牢内に反響し、そのたびに結合部からは泡立った本気汁が押し出され、飛沫となって弾ける。
ぐちゃりと濡れ切った下半身同士が擦れ合うたびに、粘ついた音とともに熱がかき混ぜられ、互いの肌をべっとりと濡らしていった。
「んおおおおぉおおぉおーーーーーーーッ!!?♡♡♡」
やがて、一際大きな突き上げを受けた直後、ミーアの膣奥へと濃厚な精液が一気に注ぎ込まれ、子宮の奥までもを満たし尽くす。
その瞬間、ミーアは大きく背中を仰け反らせ、快楽に貫かれるように全身を激しく痙攣させた。
今までで最も強い絶頂に叩き上げられ、その表情は完全に緩み切り、白目を剥いたまま舌を突き出し、もはや理性の欠片も残さない姿を晒してしまっていた。
「あ〜あ。お勤め前にやっちゃったよ。おっと」
「お゛……ぉ……♡」
余韻に浸ったまま力が抜け、崩れ落ちそうになるミーアの身体を支えながら、兵士は小さく笑みを浮かべる。
これから、ミーアの存在を知る男たちが、次々と彼女の身体を求めてここへ押し寄せてくる。
こんなところで気を失われては困るのだ。
「さてさて、まんこを突いて叩き起こすか、軽く処理だけして、眠姦でも楽しんで貰うか……悩むねぇ」
「ん゛お……♡ぉ……♡」
たった一人の、頭の回る男の機転が、一人の女を死から救った。
だが同時に、その男によって穢された女の魂は、もはや二度と元に戻ることはない。
穢されて生きるか、それとも悲劇のまま死ぬか。
そのどちらが正しかったのか、その答えは誰も持っていなかった。