パペットそれは、二人
中学2年。俺は彼女とともにいたので、世間的に言われる中二病にはならなかったが興味があるかといえば、ある。しかし、そんなことより俺はやらなければならないことがある。精霊を救う……そんな自分勝手なエゴを。
「ねぇ?士道~君!一緒にかーえろ!」
「言われなくても一緒に帰るよ、俺の彼女さん」
最近甘えてくる俺の彼女は俺の身を案じているのだろう。最近のことを言うのであれば一緒にお風呂に入る。そんなことをして、仲が深まった?と思う。そして帰路に着く。
「はぁ……学校の勉強全部やったんだよね……テストはまだかなぁ……」
「授業つまんなそーにしてるもんね。私も士道君に教えてもらったから勉強は全部終わったしね」
二人は高校生の勉強を暇だからという理由で全て終わらせている。中学校の勉強は二人で教えあいながら終わらせた。最近、テストでは100点ばかりなので学校に天才児が二人も、と騒がれている。
「平和だねぇ~士道君こっち向いて……」
「ん?何……」
突然のキス。最近多い、不意打ちにやってくるものはいつもドキドキさせられてしまう。
「ん……ちゅ……」
「ん……っぷは!!なんでディープキスなんですか?」
「いや~舌絡ませるのなんか気持ちいんだよね。何か感じるものがあるの」
そんなことを話していると……
「あれ?雨降ってきた。折り畳み傘を持ってきて正解だったな」
そうして傘をさすが悠乃が差さない。そうして俺の傘の中に入ってきた。
「相合傘しよ!」
「まあ、いいんだけどさ……」
そうして歩く、帰る道の途中にある神社で不思議な子を見た。
「何だ?あの子……合羽にパペット?」
「でも……あの子精霊の感じしない?」
二人とも精霊じゃないかという感じがして、観察していると……ずるべったぁぁぁぁ!!
「助けに行くぞ……大丈夫かな?」
「あんな風に転ぶ子初めて見たよ」
そんな風に話ながら、転んだ子に近づく。
「え……あ……い、いたく……し、しないで……ください」
怯えている。あのパペットと一緒に居れば安定するのか?それだと二重人格って線もあるなぁ。お、悠乃がパペットを持ってきて渡した……
「いや~助かったよ。おにーさんとおねーさん。よしのんもうっかりだね~」
けらけらと笑うパペットは腹話術ではないような話し方をする。それならば確定だな。
「大丈夫だった?ケガしてない?」
「は……い大丈夫です」
「君の名前は?」
「四糸乃……」
なるほどなぁ。あのパペットは自分のことをよしのんと言っていたので、二重人格であることが分かりやすく出ているなぁ。
「士道君?どうしたの?」
「いや……四糸乃にとってよしのんはヒーロー的な存在なのか?」
「はい……よしのんは私にとってのヒーローです。私が……できないことをやってくれるので……」
彼女は俺達と仲良くしたいとのことで家に入れることにした。
「ただいま~って誰も居ないんだけど……」
「そんな寂しいこと言わないの!私が居るでしょ!」
「そうだったな……じゃあ飯の用意するからくつろいでくれ」
「四糸乃ちゃん!あっちでお話しよ!」
そういって荷物を置き手早く手を洗い、支度する。冷蔵庫の中は卵と玉葱、鶏肉。いつかの親子丼を作ることにした。
「でね~四糸乃がさ~」
「いや~こっちもね~」
と楽しそうに話している……さながら姉妹の様だ。そうした時、何かとタブる。
「< >?ちゃんと食べないとだめだよ」
「は~い。ママ!パパもちゃんと食べるんだよ?」
「< >?悪いないっつも作ってもらって」
「いいの。< >が< >に構ってあげないとダメなんだから、私たちの娘なんだもの」
ザーーーー
立ち眩みがし、膝を落とす。そうするとこちらに悠乃がこっちに来る。
「大丈夫!?いきなり倒れてびっくりしたんだから!」
涙目でこっちに抱きついてくる。どれだけ俺のことが好きなんだか……
「ごめんな、でも大丈夫になったから。話を続けてくれ」
そして立ち上がり料理の続きをする。今のは?俺の記憶なのだろうか?そんなことを考えながら料理をする。
「~~~♪~~~♪」
「士道さんは……何を歌ってるんですか?」
「ああ……あれね……最近多いんだ。悲しい歌ばっか鼻歌で歌うんだよね……」
「どうして……ですか?」「よしのんも気になる~」
「士道君はね。私の前以外では笑わなくなっちゃったの、私のせいでもあるんだけどね……だからそれが士道君の生活に反映されちゃってるだよね」
そんな悲しい過去を話す。四糸乃とよしのんは聞き入るように耳を傾けていた。
「できたぞー」
士道君特性親子丼はいつも通りのおいしさだ。四糸乃ちゃんは机を叩き、グッジョブする。可愛いなぁ。
「あ、時間になりそうなので……帰りますね」
「じゃーね。士道君と悠乃ちゃん!!」
そうして、目の前で消えた。これが精霊が突発的に出る理由が分かった。
「士道君?これって……」
「多分そういうことなんだろ。急に現れたりする理由が分かったな……」
洗い物をしながら言う、次は何処にあらわれるのかも分からない。また会えると嬉しい。
「士道君は今日は誰も帰ってこないの?」
「今日は妹も「友達の家でパジャマパーティーなのだ!!」とか言って泊まりに行ってるからな」
「うちは士道君と一緒で親が海外行っちゃってるし、今日は士道君の家に泊まっていいかな?一緒に居ようよ」
「え!?よ、喜んで……」
そうして俺の家に泊まることになった。二人でお風呂は……慣れたと言ってもいい。もう諦めた。そうして二人でテレビを見るが悠乃が飲み物取ってくると言って冷蔵庫の方へ行く。こんなことになるとは……彼女を持って人生は変わるんだなぁと思う。
「士道君?何飲む?」
「ああ、そっち行く」
そうして台所に行くとズキとした痛みが腹に来る。何だ?とみると包丁が刺さっていた。それを刺していたのは……悠乃だった……。
「ごめんね。もう我慢の限界。抵抗されると困るから……」
と言って、床に倒される。そして床には血だまりができ始め、それを気にせずにこっちに体重を掛けながらキスをする。
「………ん……ちゅ……」
甘いキス、しかし俺はもう……意識が……
「士道君たら、抵抗しないなんて……よっぽどキスが気に入ったの?……」
「………」
返事がない。目を閉じたまま動かない、血だけが溢れ出す。体は段々と冷えていき温もりを感じられなくなる。
「士道君?士道君?寝坊助さんはここじゃなくてベットで寝るんだよ?」
いくら体を揺らしても起きることはなかった。いや、私は理解したくなかったんだと思う。そうして、理解し始める。
「あ、あ、あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
頭がオカシクなる。何も考えたくない。士道君しか目に入らない。死んだの?嫌、私は認めない。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
幾ら謝ったとして彼はもう目覚めない。私のせいだ。彼の力になると言ったのに私利私欲のために彼を殺してしまった……こんなことなら彼にこの体を捧げればよかった……
「ごめんね……私が最後まで傍に居るから……」
そうして、風呂場に行き体を洗い包帯で体を巻く。そうして、ベットに横にならせて血が付いた場所を掃除する。匂いは塩素系の物で消臭した。
「せめて、最後まで居させて……」
そうして彼の布団にもぐり一緒に寝る。彼は目覚めない、もう二度と。証拠はない。私が罪に問われることは恐らくない。でも私には一生の罪が付きまとう……それでもいい彼を感じたかった。
ピピピピピピピピと目覚ましの音。それを消すと目覚める、彼は目覚めない。そうすると彼の携帯が光り、メールが来ていることが分かる。内容としては一週間は家に帰らないということだそうだ。両親の所に行ってお手伝いをしてくる……いい妹さんだ。
「ん?」
私の携帯のも連絡が入ってきた。私が寝てる間に中学校が空間震の影響を受け1週間休校をする。ということが友達から回ってきた。なら丁度いい、彼と一緒に居れる。
「もう離さない。貴方が死んでしまったら私もあなたと一緒に……」
そうして私は1週間彼と一緒に居た。何も食べず、お風呂ににも入らず彼の傍にいた。最後の日、彼のことをどうしようかと悩んでいた時に何かが起こった。バチバチと炎が上がり彼の体を包み込む。
「………っ……あ……」
彼は和服の格好になりながら生き返った。私はただただそれが嬉しかった。
「っ……えっ……あ……」
何が起こったんだ?おかしいな?俺は死んだはずでこの世にはいないはずなのに悠乃が抱きついて泣いてるし、なんだこの服装?とりあえずなだめる。
「悪いな、眠りすぎてたみたいだ」
「ごめん……なさい。私、貴方に酷いことを」
それから、あったことを聞かされ、これを俺達だけの秘密とした。
6月15日
日記を書くのが遅れたので、まとめて書くことにする。
1週間前に精霊<四糸乃>と出会った。そうして精霊が急に出る理由が分かった。
その後、悠乃の好意が爆発して俺は仮死状態になったが生き返ることができた。恐らく琴里の能力だと思う。悠乃も精霊であったことが分かったが、俺と同じような感じだ。今からはもっと彼女と一緒に居なければ他の人に被害を出さないようにしないと……
6月15日
日記に書くのを躊躇うけど、大事な日になるので書くことにする。私は四糸乃ちゃんに出会い、突発的に出る理由を見た。これで真相に近づいた。でも、その日私は彼を殺してしまった。でも殺した時の感覚がこびりついている。でもなんか彼と一つになれた感覚と気持ちが昂るようになってしまった。彼に嫌われないようにこのことは言っておいた方がいいかもしれない。
「っ……あ……!!」
「司令?どうされました?」
「霊力をごっそり持ってかれてるわ……令音……調べておいて」
そうして会議は一時中断となった。
「琴里。恐らく、君の兄は一度死んでしまったようだ。それから復活するために霊力を流されたようだ」
「え?士道が死んだ?誰かに襲撃されたのかしら?」
「家には目立った外傷はない。彼は友達を家に呼んでいるだけで何も起こっていない」
「じゃあ、その友達が殺した可能性が高い……か」
それを会議の主題に変える。そうして、対策を立てる。
「貴方は、何をしているの?」
ラタトスクではそんなことが起こっていた。
「ん~!!……え?何で悠乃が一緒に居るんだ?」
「合鍵はもらってるし、入っていいでしょ」
「そうだけどさぁ……そんなことしたら……」
そうして、おはようのキスをする。彼女の好意を解消するにはいいものだと思ったのだ。
「ん……れろ……」
それをすると求めてくるように背中に腕を回してくる。暫くはこうしないといけないようだ。
「ん……ふぅ。じゃあ朝ごはんにしようか」
「ん。ありがと士道君」
そうして朝食を食べ、学校へ行く通学路でそれは起こる。
「ん?あれって四糸乃じゃないか?」
「そうだねでもなんか違う気がしない?」
いつもの姿なのだが何か暗いオーラが出ている気がする。そうして、ついていくと……
「四糸乃が二人?俺は幻覚でも見てるのか……もうちょっと死んでおいた方が良かったかな……」
「そんなこと言わないで!!士道君が居ないと私おかしくなっちゃう……」
そんな二人を見つめる二人の四糸乃。本物を見極めるのは簡単だがこじつけをする可能性があるため一応質問をする。
「どっちかが偽物だな。そうして、変身しているのは精霊だな」
二人が驚く、そして偽物と思われる方に指を指す。
「お前が偽物だ。ネガティブオーラがひしひしと出てるぞ」
「なによ。なんで分かるのよ!!」
そうして、偽物は四糸乃と同じくらい背をした手入れのされていない髪、カサカサな肌。そして魔女の格好をしている少女になった。
「可愛いなぁ~士道君。この子お持ち帰りしていいかな?」
「え?か、可愛い!?私は可愛いの?」
「普通に可愛い部類に入ると思うぞ。悠乃に任せればもっと可愛くなると思うんだが」
「七罪さんは……可愛いと思います」
そんな日、二人に出会う。女神のような慈悲を持つ少女と、魔女の力を持ついたずら好きな少女。そんな二人が運命を変え出会った。
この子たちって士道君的には妹枠に入っているようです。
要するに癒し枠、安心できる存在。彼女の次に……
次回、女神と魔女が超協力プレイでクリアし始めます。