通学路で出会った二人と別れ、学校へ行く。そして考える。
「悠乃?俺たちが戦うことになったら、何か顔を隠すものが必要だよな」
「そうだね~仮面?ならうちにあるよ」
「それを付けておくことでいいか。それをいつも常備しなきゃな」
そんなたわいもない話をしながら学校の授業を受け放課後になる。
「よし、あいつらに会いに行くか」
「早く……行こ?」
最近は悩殺を覚えているのか、可愛らしいことばかりをしてくる……それは困るのだが、それよりも俺を殺したいくらい愛していることについては……後で考えよう。
「は~い士道く~ん。朝ぶりだね~」
相変わらずの能天気パペットよしのんである。帰り道にある神社で会う約束をしていた。それで、あの魔女っ娘は?
「四糸乃?あの魔女さんは何処に?」
そうして指を指した先には気に隠れこちらを伺っている魔女の姿があった。
「なによ。ストーカーみたいだった?」
「頼むから普通にしてくれ。こっちが困る……とりあえず家に来てくれ、お前らと話がしたい」
そうして二人を家に呼び、悠乃は魔女さんを綺麗にする物を持ってくると言って自分の家に戻った。
「ただいま~って誰も居ない……あれ?デジャブ感じるなぁ」
「士道さんは……一人じゃありませんよ」
「ありがとな、四糸乃」
そうして頭をわしゃわしゃと撫でてやる。気持ちよさそうに照れている。
「四糸乃はいつもそんな感じの待遇なの?」
「いえ、一回来たことがあるだけですから」
二人を上がらせ、いつもの親子丼を作り始める。手慣れてき始めたので作るスピードが速くなっている気がする。
「ねぇ四糸乃?あの人ってあんなに料理するの早いの?早すぎて見えないんだけど」
「私も初めて見ました……悠乃さんは知ってると思いますけど……」
ものの数分で親子丼を作り終える。
「毎度~親子丼出来たぞ」
二人が食べ始める。「なんでこんなにおいしいのよ……」とスプーンを進める魔女っ娘ちゃん、そして四糸乃は喜んでるようで何より。
「お邪魔しまーす、士道君?また親子丼作ったの?」
「いや、晩飯で大体の食材使うからな……余ってるの親子丼の材料しかないんだよな……」
「それなら!明日買い物行こうよ!明日休みだし、二人を泊まってもらえばいいんだけど大丈夫かな?」
「私は……大丈夫です……七罪さんは?」
「四糸乃がいるって言うんだったらいいわよ」
「やったね!士道君?今日は家に帰ってくる人はいない?」
「今日も「お友達の家にジェットストリームアタックしてくるのだー!!」とか言って他の子と一緒にお泊りだよ」
何でうちの妹は機動戦士にご執心なのかとそんなことを考えながら、洗い物をする。そうして聞きたいことを聞くことにした。魔女っ娘ちゃんの方は七罪。精霊は空間震を起こす原因で、AST(アンチ・スピリット・チームの略)とDEM(デウス・エクス・マキナの略)によって実験か殲滅を目的とする二つの勢力によって脅かされているらしい。空間震は精霊が出たときに勝手に出る余波なので自分の意志とは関係なく出てしまうが偶に自分自身で空間震を起こす奴もいるとか……
「ざっとこんなもんね。後聞きたいことは?」
「あと、そのDEMに居る金髪の強い女って知ってるか?」
そいつはエレン・M・メイザース。最強の魔術師らしい。恐らく勝てないということだが……
「俺そいつの腕斬って落としたんだよなぁ……何だっけ随意領域?だっけ。そいつごと斬ったんだと思うんだが……」
「あの時はすごかったねぇ……」
「あんたらそんなことあったの!?」
昔の話をする。そうすると納得をしてくれた。
「二人は精霊の力を使えないと思ってたけど精霊の力を覚醒し、あのエレンをフルボッコにして退散させたと……あんたら今、精霊の中でトップクラスに強いわよ」
「でもさ、皆なんかしゃべってるんだよな……何だっけ。天使?の名前を言ってるんだっけ?」
「ちょっと出してみなさいよ」と言われ俺の刀と悠乃の二丁拳銃を取り出す。
「あんたらアホなの?馬鹿強いじゃない……今からこいつの使い方を教えてあげるから目瞑りなさい」
そうして、目を瞑ると……情報が入ってきた。俺の刀は<絶望ノ王>で悠乃は<希望ノ王>という天使らしい。
「あんたらの天使はいわゆるチートよ、チート。悠乃の銃撃ったら辺り一帯が吹き飛ぶわよ。あいつ等なんて目じゃないわね」
「使い方は分かったけど、二人はどういう天使なんだ?」
四糸乃の天使はよしのんが巨大化しそれに乗る、<氷結傀儡>。七罪は変身や物質を変える<贋造魔女>。使い勝手がいいものばかりじゃないか……
「あ!これ渡しとくね」
そうして俺に渡してきたのは黒の仮面。右上にはチェスのキングが書いてある。
悠乃が持っているのは正反対の白の仮面。左上にチェスのクイーンが書いてある。
「これで、対になる精霊……みたいな?一緒に居るよ~っていう印にしようと思ってたんだ~」
そんな話題を話しながら女子三人がお風呂に入る。やっと一人で入れる……最近は悠乃が入ってくるので疲れる。上がった時は三人ともつやつやした肌になっていた。
「じゃあ、二番風呂もらいまーす」
「いってらっしゃーい」
そうして一人風呂に入る。
「あ~一人っていいな~」
この頃、精霊の事ばかり考えていた……何をすべきで彼女を守る方法も同時に捜していた。しかし、彼女は俺が居ないと暴走してしまう。それを考えると一緒に居るべきになってしまう。でも精霊とは仲良くできてるみたいだしそれは喜ばしいことなんだよな……
「上がるか……長風呂しないうちに」
風呂から出ると七罪の髪をとかしつつ枝毛を切る作業を二人がしていた。
「こんなんで、変わるの?」
「変わるよ~七罪ちゃんはちゃんと整えたら可愛いどころか綺麗になってしまいますよ~」
ははは、と三人で笑う所を見るとあの時のように何かとタブった。
「< >はいっつもダメなんだから私にやらせなさいよ」
「ダメです。< >よりも私がやった方がいいです」
「こらこら、< >と< >。ちゃんとやってくれよ?」
「君には頭が上がらないからね。言うことは聞いてあげるわよ」
「ツンデレですね。ほんとに素直になったらどうですか?< >」
ザーーーーー
ばたり、と倒れる。しかし意識はあるため立ち上がる。まただ……一体何なんだ?
「士道君!?無理しちゃだめだって!大丈夫?」
「大丈夫だ……今回は長かったな……」
何か記憶の一部分を見せられているようだ。
「士道さん……?大丈夫ですか?」
「あんた急に倒れるからびっくりするわよ……」
二人に心配されつつも、寝る場所を決める。四糸乃と七罪は琴里の部屋で寝ることにして、俺と悠乃はいつも通り俺の部屋で寝ることになった。
「あんたら……い、一緒に寝てるの?いつも?」
「朝起きたら隣に居る。許容範囲だよ、まだ」
そんなことを話しながら部屋に行く。いつも通り日記を書くことにするが悠乃も書くと言ったので交代で机を使うことになった。
6月16日
今日は新しい精霊<七罪>と会い、精霊がどういうもので危険であることが分かった。でも俺のやることは変わらない。あの気に入らない奴らを全滅したいところだが殺したくはないので、とどまることにする。そして天使という存在……精霊が持っている武器、この世の理を破壊する物。それを使えれば対抗はできそうだと思う。
6月16日
今日は士道君の家にお泊り。お泊りはあの日を思い出すけど……でも新しい子に会えた。七罪ちゃん。四糸乃ちゃんと仲が良く、一緒に居るみたい。それに自分に自信がないみたいなので明日の買い物でメイクをしてあげようと思う。精霊についても分かり敵の存在を知った。私は戦わないといけない。彼を支えるために……
朝、いつもの通りにキスから始まる。どうにかしたい。
「ん……おはよう。士道君」
「おはよう、悠乃。ご飯にしようか」
そして二人を起こし、朝食にする。そして着替えて荷物を確認している最中……
「やっぱり、これは持っといた方がいいか……」
そうして黒い仮面を入れる。
「七罪ちゃんはメイクして、完璧になったし……あ!一応持っていた方がいいかな?」
私は白の仮面をバッグに入れる。
そうして、四人で出かける。精霊のお二方は目で視認したものを霊力?と呼ばれるもの服を作り出しているので着替える必要はないとのこと。
「買い物の場所は決まってるの?」
「決まってるよ。天宮クインテットで買い物が常識だろ」
本当は俺の場合商店街で買い物してる率が高いが女の子も居るのであればと思い場所を変えたのだった。そして目的地に着く。
「ここが天宮クインテットだよ」
二人は驚いているが俺たちは見慣れすぎてあまり驚きはない。そして買い物が始まる。
「とりあえずは~服見に行こ!!」
「ちょっと!?何処へ~!!」
俺は置いてきぼりされて三人は走り出す。デートってこんな感じなんですか?
「士道君の似合う服を見てあげよう!」
そうして俺は着せ替え人形になったり……など、恐ろしいほど連れ回された。
「う~ん。もうお昼過ぎか~ご飯にしよっか」
「それなら、あそこがいいと思うぞ」
俺達が行ったのはイタリアンの店。悠乃と一緒に来たことがある場所だ。
「懐かしいねぇ~1年生の時に来たんだよね……」
そんな思い出話をしながらお昼を食べ、次は水族館に行きたいとリクエストがあったので、行くことになった。
「わぁ……!!」
四糸乃は興味津々に見て七罪がそれを解説している感じだ。娘たちを見ているような……お父さん、お母さん。俺は親の気持ちが分かったよ。
「士道君ー?何ぼーっとしてるの?早く行くよ?イルカショー見に行きたいんだ~」
そうして四人でイルカショーを見たり水族館を満喫し、家に帰った。
「ん?この時間ならいけるか……?」
「何の話~?」
「三人とも時間あるか?今日は天気いいし星が見られる所に連れてけると思うぞ」
そうして俺は昔見つけた、星を綺麗にみられる場所に連れて行った。
「ほぉ~士道君こんなの見つけてたの?」
「お前のデートプランを考えてるときに見つけたんだよ。連れてきて正解だった」
「こんなの見つけてるなんて士道君は乙女だね~」
話をしながら星を見る。俺は何か危機感を覚えていた。
「あれが、デネブで、あれがベガね。あれがアルタイル。夏の大三角形ね」
「七罪さん……すごいです」
「七罪ちゃんは何でも知ってるねぇ~」
「いや、調べるのが趣味みたいなもんだから」
二人が話している中、悠乃に話す。
「何か近づいてきてないか?多分あの女かも」
「そうだね。仮面被るよ」
そうして仮面を被ると暗くはならずどちらかというと視野が広がった。
「この仮面意外と使えるなぁ……そんなこと言ってる場合じゃない。二人とも臨戦態勢。誰か来るぞ」
二人が霊装と呼ばれるものを纏うと上から、見覚えのある姿が降りてきた。
「<ハーミット>に<ウィッチ>。それに人間が二人……面倒くさいですね人間の方からやりましょう」
「悠乃?準備はいいか?殺すつもりで行け。あいつは強いからな」
「分かったよ。二人でやれば怖いものなんてない!!」
「来い!<絶望ノ王>!」「来て!<希望ノ王>!」
そうして俺たちは霊装に身を包む。俺は黒を基調としたコートと鎧が混ぜ合わさったもの。悠乃は白を基調としたドレスに鎧を混ぜ合わせたものになった。
「!?貴方達も精霊ですか……捕縛してアイクに……」
「そんなこと言う暇があったら、ちゃんと前を見な」
そうして近づき前と同じように腕を斬り落とす。腕を斬り落とされると後ろに後退した。
「ちっ……またですか。腕を斬られたのはこれで二回目です」
「そんなこと言ってる暇があったら、周りを見たら?」
悠乃は俺がエレンに攻撃してる間に<希望ノ王>で周りに隠れていた魔術師を全員無力化していた。そうしてターゲットがエレンに向く。
「ほら、狙われるぞ?頑張って避けてな」
バァン!と撃たれる銃弾はホーミングしエレンに命中。致命傷ではないが動けないようにはすることができた。
「何なんですか……貴方達は?」
「名乗るほどでもない。しいて言うなら、お前に仕返しをした。って所か。二人とも?こいつを変身させて凍らせておいてくれ」
そうしてエレンは5歳の見た目にされ、氷によって動けないようにされた。
「なにをするんですか!!はなしなさい!!」
「ぶっ……そんな恰好だと説得力ないわよ……ぷぷ」
そうして四人で家に帰った。
「あんたら、手加減ってものを知らないの?ボコボコじゃない」
「一応手加減はしたぞ(よ)」
とさっきの戦いの話をする。でも……
「あ、時間ね。四糸乃も行こ?」
「士道さん、悠乃さんありがとうございました」
「士道と悠乃もちゃんと生きるのよ」
「ああ、分かってる、また会おうな」
そうして二人に別れを告げると二人は消えるようにいなくなった。
エレンさんは二回目の戦いでフルボッコです。協力プレイは5歳の体にして氷にドジ込める協力プレイでした。次回の章からは「きひひ」と笑う人。双子。だーりんと呼ぶアイドルの波乱の中学3年生編になります。