※この作品はR-18です。

なんのチートもないけど私は元気です   作:神谷涼

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 新キャラ登場(本番)。



11:給仕アンダーグラウンド

――3日目、グリムファングの砦街、黒竜の酒蔵亭

 

 

 目の前に立っていたのは、エプロンドレスでトレイ持った女性店員。

 頭にヘッドドレスあったら、まさにメイドだったが、残念ながらつけてない。

 身長は同じくらい。

 年はたぶん、あっちの方が若い。

 全体にほっそりしてスレンダーで、胸もルーネ様や自分ほど大きくない。

 少し茶色がかった金髪を、後ろで縛ってまとめてる。

 整ったやさしい顔立ちに対し、青い瞳はなんだか冷たい。

 まあ……この状況では冷たい視線になるのも、やむをえないのだけど。

 ハイ、現実逃避に観察してました。

 

「……何してるんすか?」

「あ、あ……」

 

 アバーッ! どないしょ!

 オナニー見られた! 盛大に声出してた!

 ちゃうねん! 別に入って来た人に見せつけようとしてたわけじゃないの!

 

「ここ、そういう宿じゃないんすけど。首の刻印ってコトは、奴隷さんで?」

「ひ……そ、そうですぅ」

「ふーん」

 

 朝ごはんとか言ってたし、宿の店員さんですよね?

 ぜんぜん動じてなくて、こっちがいたたまれないんですけど!

 しかも、なんで後ろ手でドア閉めてんですか!

 

「あの……ドア……」

「開けっ放しだと、誰に見られるか聞かれるかわかんねーっすよ。おねーさんは見せつけたいかもだけど。ホントここ、そういう宿じゃないんで。勘弁してくれないっすかねー?」

「ご、ごめんなさい」

 

 第一印象のせいか口悪い……親近感持ちやすい口調っすけどね。

 って、あれー?

 薄暗い部屋の中、トレイを持ったまま、店員さんがベッドに座る。

 窓から漏れる光が逆光になって、シルエットしかよく見えない。

 気まずいんだし、ごはん置いてさっさと出てくトコでは?

 ベッド見たり、臭い嗅いだりしてるのなんで?

 

「んー、臭いも汚れも雌のばっか。雄の臭いはナシ……お嬢様に抱かれなかったっすか?」

「お嬢、様?」

 

 メイド喫茶的な宿だったのかな。

 

「ルーネ様っすよ。あの人、おねーさんみたいな女見たら即ヤっちゃうでしょ?」

「あ、はい。昨夜は、別に」

「昨夜は、ね」

 

 え。何この人。

 ただの店員じゃないの?

 なんでサスペンスの探偵役みたいなこと言ってんの?

 

「ま、あたしもちょーど、これで仕事は終わりっす。お嬢様のことも聞きたいし、ちょっーとお話しないっすか?」

「うぇ? え、まあ……いいですけど」

 

 再び硬直してしまう。

 オナニーくらいしかすることないし、ヒマだけど!

 唐突に出会った人と会話とかハードル高い……いや、できるけど、たいてい距離感ズレたこと言って嫌がられるパターン! でも断るのもこわい!

 

「おねーさん、お名前は? 私はヴェノミナ。ミナでいいっすよー」

「あ、アルマです」

「へぇ。宿帳には、マールって書いてたっすよね?」

 

 しまったあああああああああああああああああああ!

 街の中は偽名でって、ルーネ様いってたじゃん!

 バカバカバカバカバカ! やっぱ今日の自分は昨日よりバカ! オナニー練習見られるし、ろくなことないわ! 己自身が一番信用ならんわ! 今日生きてるんじゃなかった!

 

「な、ナイショにしてください……」

「んー。あたしも、うっかり屋なもんで。探してる人がいたら、ぽろっと教えちゃうかもしれないっすねー」

「お願い、です、ミナ」

「あれれー? お願いなのに呼び捨てっすかー?」

「うう、お、お願いいたします、ミナ、様」

「くひっ」

 

 えっ。

 なんかめっちゃヤバイ系ヒロイン臭する笑い声聞こえましたよ。

 やりとりも、外道っぽかったよね?

 顔が逆光でよく見えなくて、なおさらコワイんですけど。

 

「あ、あの……」

「いつまでその下品なカッコしてるんすか。ごはん、持って帰るっすよー?」

「あ、あう、ごはん、ほしいです」

 

 おなかはすいてる!

 しかも、ずっとエロ蹲踞のままだったわ!

 慌てて足を閉じて立ち――

 

「何立ってんすか?」

「え?」

「奴隷らしく食べないとダメっすよ♪」

「は?」

 

 トレイを、床に置いた?

 え? スプーンを……取った?

 差し込む光に照らされた横顔の口元、すごい三日月笑いだったですけどー!

 ガチな悪役がよくやるやつー!

 つまりアレですよね! 雌犬らしく食えってやつですよね!

 

「ほら、こっちきて食べるっすよー、奴隷ちゃん」

「ま、待ってください、昨夜は普通に食べ……」

「んー? アルマちゃんがここにいるって言いふらして大丈夫? 宿帳と違う名前名乗って、ルーネ様は……」

「ひぅ、奴隷らしく、いただき、ます」

 

 初対面でなんなの、この人!

 でも、おなかはすいたし……のそのそと、床を四つん這いで這って、トレイに。

 このくらいのプレイは許容範囲だし!

 小学校の頃いじめられてたトラウマとか、かすりもしねーし!

 はぁ。

 トレイに乗ってるのは、ちゃんと柔らそうなパンに、スープ。そんで、丸ごとの林檎。

 這いつくばって、四つん這いでパンをかじり。

 スプーンはもらえなさそうだから、スープを犬食い。

 

「うぅ……ぴちゃ……ぢゅる……」

「スープ飲むだけで卑猥な音~。お嬢様のもしゃぶったっすか?」

「……ぅぅ……ひゃい……しゃぶりました……」

「ふーん、帰って来る前に、お嬢様にしっかりヤられた?」

「……はい」

「ほほー。それはそれは~♪」

 

 ミナが屈んで手を伸ばし、トレイから林檎をとる。

 チラっと見ると、すっごいニヤニヤ笑ってた。

 あれ? そういやさっきから普通に言ってるけど、なんでミナはルーネ様がふたなりだって知ってんの? 鎧の上からじゃ、あのチンコも見えないはずじゃね?

 

「同じチンポ咥え込んだ竿姉妹だし……しっかり切り分けてあげるっすよ♪」

「は、はい……ありがとうございます」

 

 さおしまい?

 え? ミナってルーネ様と肉体関係ある人なん?

 ひょっとして泥棒猫と思われて、いじめられてんの?

 頭の上で、サリサリと林檎の……皮を剥く音。

 え? ナイフ持ってる? チラと上を見ようとすると。

 

「おっと……あちっ!」 

 

 え?

 え?

 

「いやー。うっかりうっかり。床にあるから、スープに足を突っ込んじゃったっすよ」

「え?」

「ヤケドするといけないし、もったいないっすよねー♪ アルマちゃん、舐めてー?」

 

 ぽたぽたとスープの雫を落とす足先を、顔に突き出される。

 白い裸足の足指が、スープで濡れていた。

 いつの間に、靴脱いだ? ナイフも……。

 

「あ……ぅ……」

 

 顔色を窺うように上を見上げると、林檎が邪魔でミナの顔は見えず。

 ギラリと、ナイフの刃が光っていた。

 さっきから逆光で表情を見せないのもぜんぶ、こちらの視界をわかった上での立ち振る舞いなのだと、思い知らされる。口でも実力でもまったく勝てる気がしない……。

 

「舐めろ」

「は、い……うぇ……れろ……あむ……ぢゅる」

 

 うう、突然言葉が冷たくなったよぅ。

 コワイよう。

 逆らえないよう。

 舌で舐め上げてから、ぱくっと足先を口に含んで。ぢゅるぢゅると唾液音を立てて舐め、吸う。

 

「味はどうっすかねー♪」

「ひょ、ひょっぱくて、ミナひゃまの、におい……ひまふ……」

 

 うう、実況オナニーの練習してたのに、初実況が足舐め。

 

「くひっ♪ くひひ……ペロペロするだけじゃなく、足先咥えて。噛みついてくるかと思ったら、歯も立てずしゃぶるなんて……ホントに、よくできた奴隷♡ お嬢様にはもったいないっすよ♪」

「うぐ……れる……ぢゅぼ……」

「そうそう、足の爪の間までしっかり、舐めまわすっすよ♪ うーん、残念。こんな出会いがあるってわかってたら、朝に風呂なんて、入らなかったのに。もっと、くっさい、足……舐めさせたかったっすね♡」

 

 くちゅ、と音がした。

 え、なにこの人、足舐めさせながらオナニーしてるん?

 声も心なしか艶っぽい。

 

「んぎゅ!」

 

 下から見上げようとしたら頭を、もう一方の足で頭を踏みつけられた。

 

「へぇ……これでも噛まない、なんて、ホント、できてるっすねー♪ いい子♡ いい子♡」

「んぶ、じゅぶ」

 

 ぐりぐりと頭を踏みつけ……というより、踏みにじられる。

 こういう時だけは、自己愛のなさで助かるわ。プライドとかあると、きついだろな。

 ただ、痛いは痛い。

 

「いい、いひゃい、れふ」

「はぁ♡ 安心するっすよ♡ 傷なんてつけたら、お嬢様にバレるっすからねぇ♡」

 

 発想がヤンキーじゃん!

 ああああ安心できねぇ……腹パンとかされるの!?

 

「うぶ……じゅぶ……」

「くひ♡ こんな扱いされても噛みつかないなんて……ホントいい子っすねぇ♡」

「ぢゅぷ……」

 

 口から足先が抜かれた……つぅ、と唾液で糸引いてる。

 うう、初の唾液ブリッジは足先かぁ。

 

「ん~~~♪ こんな子を拾ってくるなんて、お嬢様もまだまだ“持ってる”みたいっすね♪」

「っぷ……はぁ……はぁ」

「ほら、アルマちゃん、足をキレイにしてくれたご褒美のリンゴっすよ」

「ふぇ?」

 

 唾液まみれになった足先で、顎クイされた。

 見上げると、ミナがスカートをたくしあげてて……奥に何か白い……んん?

 

「ほーら、丁寧に皮剥いて、たっぷり蜜もつけたげたっすよ。だから……食べろ」

「ひゃい!」

「ん♡ いい返事っすね♡」

 

 スカートの中に潜り込む。

 ミナは下着をつけておらず。

 その秘所につぷりと、皮を剥いて切り分けた林檎が挿さっていた。

 もう、求められるプレイがわかった以上、逆らわず奉仕するしかない……相手、ナイフ持ってるし。

 




 ミナさんはフツーにヤバイ人。
 靴とかパンツを瞬時に脱ぐスキルも持ってます。
 次回は……アルマかミナか、どっち視点にするか迷い中。

 と、作者は性的な意味でのリョナ属性ないので、主人公がそういう目にあうことは、基本ありません。
 戦闘での死体描写は普通にしますけど。
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