※この作品はR-18です。

なんのチートもないけど私は元気です   作:神谷涼

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 再び主人公視点に戻ります。



07:主体プライスレス

――――2日目:黒竜山脈ふもとの小川

 

 お父さん、お母さん、恋愛も結婚もせず童貞のまま生きて幾星霜。

 私はすっかりメス堕ちさせられてしまいました……。

 うーん、そう思うと感慨深いかも。

 でも一晩中ハメっぱなしで、朝からあんなに求められたってことは、黒騎士さんオチたな。奴隷として売り飛ばすなんて考えられなくなったはず。

 拙いながらも言葉責めしたり、しーしープレイもしてきましたからね。こりゃもう、冷たいフリして中身はデレデレでしょ。夜毎、この体に溺れてしまうに違いない。

 ま、こっちがヤられる身で。

 今も腰ガクガクで立てないんだけど。

 異世界で美女にTS、ふたなり騎士にメス堕ちさせられる……まあ、アリでしょ。

 TS前の描写をどのくらい入れるかが、読者嗜好によって分かれるところかな。転生直後のゴブリン輪姦シーンもどのくらい入れたものか。実際みたく白濁まみれで目を覚ますより、真っ最中に目を覚ました方がエロの挟みどころとしてはいけてる気がするけど……うーん、ふたなり目的の読者を逃すかなぁ。

 最近のエロは、読者の嗜好ごとに先鋭化されてて、ジャンル違いが混ざると怒られるんよね。

 すると前半サクッと飛ばして、転生前もちょっとだらしない系女子ってことにしてTS要素はオミットした方がいいかもしれん。

 悩みどころだな。

 それにしてもリアルからのエロ連想とか、一切しない方だったのに。どーも現実離れした状況すぎて、エロに思考が偏るなぁ……この体がエロいせいだろか。

 

「さて、今日は日暮れまでに街に着かねばならん。早朝の内に水浴びをし、服を着たら出かけるべきだが……」

「はい」

 

 あ、なんか真面目な話っぽいっすね。

 立つには腰がキッツイので、正座して聞きます。

 いつでも全裸土下座できるね。

 

「貴様は私の従者という体裁でついてこい。私の名はジークルーネだ。ルーネでかまわん」

「承知いたしました、ルーネ様」

 

 ドイツ語系かぁ。

 中二っぽい名前だなぁ。

 無難に頭下げて、メイド風に答えとこ。

 

「これから向かう街では、暗黒騎士とも呼ばれている。名誉な名でないことはわかるだろう」

「あ、あんこくきし……」

 

 マジ中二かよ!

 ヤバイ……噴き出しそう。

 せっかく懐柔したのに、怒らせたら無礼討ちされちゃう。

 歯を食いしばって震えて耐えるけど……大丈夫かな、バレないだろな。

 

「この黒い鎧と、己の所業が招いた名だ。呪われた私にはふさわしかろう。魔物を使役したりはできん」

「ソウデスネ」

 

 そういうセリフ、真顔で言うのやめてwwwwwww

 死にゅwwwwww

 相槌うつのもたいへんなんだよwwww

 うぐぐぐ、これは昨日の死体漁りや山道歩きよりひどい試練……!

 その真面目な顔で言われると、しょうもないことでも笑っちゃうよ!

 し、しんこきゅう……ダメだ!

 むせて噴くのが目に見えてる!

 息を止めてやりすごすしか、ない!

 下を向いてぷるぷる震えておく……!

 

「貴様は……そのまま、アルマと名乗っておけ」

「えっ?」

 

 あ、なんか話変わったね!

 そっちに意識を……ん?

 アルマって誰? どっから来た名前なの?

 

「どうした」

「あ、いえ。私の名前……」

「指輪に刻まれていたぞ。あの二人組も、アルマという名を口にしていたしな」

「えっ……あ、そ、そうですか」

 

 おわ、ホントだ。

 指輪とかしてたんだ……おお、ちっさくなんか字刻んである。

 メガネもコンタクトもしてないのに、この体は視力いいなぁ。

 なになに『愛するアルマへ』……明らかに日本語じゃないけど読めるのね。

 やっぱ、アルマってのは人妻か。

 しっかり熟れた体してるもんな。でも、旦那に返却されるよりはルーネ様といた方がいいよな。リアルセックスに興味なかったけど、見知らぬオッサンよりは、中二病でもふたなり騎士だよ。

 

「何か、大っぴらに呼ぶべきでない理由でもあるのか」

「いえ、その……ルーネ様は、ア……私について他に何か……?」

 

 あぶね、アルマは自分の名前だっけ。

 他に事情知ってたら教えてもらっとかないと。

 

「知らん。だが事情があるなら、街が近づいたらフードをかぶっておけ。街では、名前をなるべく呼ばんようにする」

「は、はい……ありがとうございます」

「門を通る時には……偽名でよかろう。あそこの門衛どもはたいして真面目でもない」

「わかり、ました」

 

 うーん、この体の事情がわからん。

 ついでに社会常識もわからん。

 今わかるのは、女性の体になったということだけ……あれ?

 そうだよ女性だよ。

 今はおっぱいがあって女性器があって子宮があって生理があって……あれ?

 れれれ?

 ルーネ様の中二病を笑ってる場合じゃないぞ……そうだよ。

 ゴブリンに思いっきりマワされてたんだよな。

 苗床ってか、孕み奴隷になってたわけで。

 ぞわんと、背筋が冷たくなる。

 お約束的に考えて、もしかしなくても……ヤバい?

 アイツらっていっつも、卵子に即命中させてるよな。

 やばいやばいやばいやばい。

 事情よりそっちなんとかしてもらわんと!

 

「あ、あの……私やっぱり、ゴブリンの子を孕んで……ますか?」

「…………」

 

 うっ、深刻な顔して黙ってしまった。

 

「三日間もゴブリンに捕まって犯されてたんですよね。じゃあ、やっぱり……」

「…………」

 

 こ、これはもしやルーネ様、どうせゴブリンで孕んでるしヤリ捨てるつもりだったってこと!?

 売り飛ばされる可能性ありってこと!?

 ていうか、妊娠状態にTS憑依転生ってイヤすぎるんですけど! 

 

「わ、私、ゴブリンの子供を産むことに……?」

 

 うそ……だろ……。

 出産ってめちゃ痛いんでしょ? 痛いのヤダー! しかもゴブリンの子を出産とかハードル高すぎるんですけどー!

 堕ろすにもお金かかるんだろし……この人が親切にお金くれる展開とかありえん!

 考え込んでるけど、いらんことに気づきやがってって感じだよ!

 まさかヤるだけヤって、身重と知らせず奴隷商人に売るつもりじゃ……。

 と、ルーネ様が深々と溜息をついて。

 ごそごそと荷物から何か取り出した……ん? 薬?

 

「三日程度なら後からでも効く避妊薬がここにある」

「えっ、本当ですか!」

 

 まじか。

 

「私も一応、女だからな。用心は必要だ」

「ください! お願いします!」

 

 信じてたよルーネ様!

 全裸土下座するから、お願いします!

 イラマしてもいいから、お願いします!

 

「だが、それなりに値のはる薬でな。タダでやるわけにはいかん」

 

 やっぱりそう言いますよね。

 一晩とはいえ、ガッツリ体の関係になったおかげか、なんとなくキャラがわかってきたよ……。

 

「ゆ、指輪! この指輪でどうです、ルーネ様!」

 

 そうそう、この指輪って値打ち物っぽいじゃん!

 見知らぬ(たぶん)オッサンのくれた指輪より、目の前の避妊薬だよ! 

 

「足りんな。貴様は三日三晩犯されていたのだ。胎内には既に相当数のゴブリンの子が仕込まれている。このまま十日もすれば、腹を食い破ってゴブリンの群れが飛び出し、お前の肉を喰らい尽くすだろう」

「えぇぇ……そんな死に方いやです……」

 

 マジか。

 この世界のゴブリンって、そんなエイリアンみたいな生き物なのかよ。

 怖すぎる……それ以上にイヤすぎる。

 別に今日死んでも気にしない身だけど、そんなクッソ痛そうな死に方はヤダー!

 うおおおお、これはもうなんでもしますからって言うしかないの!?

 

「ここに奴隷契約の羊皮紙がある。当然、私を主として固定したものだ」

 

 あ、わかりやすい。

 スゲー禍々しい感じっすね。

 見たことない羊皮紙だからってのもあるのかもだけど、それ以上にヤバげな意匠いっぱいだし。

 一見しても、よくわからん細かいことびっしり書いてるし……。

 

「わ、私に、ルーネ様の奴隷になれと……」

 

 現状、すでに奴隷みたいなもんだけど。

 条件とか内容とか説明してくれないかなぁ。この書類も読めるけど、なんか言い回しがめんどくさい上にながったらしくて、よくわからんす。

 往来でも全裸で、淫紋ついて、首輪つけて、市民様に求められたら相手かまわず股開く共有便器とかだと……ちょっとさすがに……。

 

「嫌なら、腹をゴブリンに破られて死ぬがいい。あれらは、産まれる前でも外から引き出さされようとすれば暴れて母体を殺す。薬ならともかく、堕胎ではどうにもならんぞ。ああ、そうなる前に首を括ってもよかろう」

「そんな……!」

 

 あ、書面しっかりとは読ませないつもりっすね。

 しのごの言わずに奴隷になれってことか。

 選択肢ないじゃん……。

 くそう、だったらエロ同人屋の矜持ってモンを見せたらぁ!

 

「無惨に屍を晒すか、私に服従するか。さっさと決めろ。際どい日数が過ぎている。わずかでも飲む時が遅れれば……手遅れかもしれんぞ」

「わ、わかりました、ルーネ様!」

 

 真の全裸土下座を見せてやる!

 まずはしっかり地面に、おでこをすりつけるように土下座して!

 尻を後ろから掴みやすいよう、上にやや浮かして!

 ぷるぷる震えながら少し顔を起こし。

 顔のすぐ下! 二の腕でこの巨乳を挟んで谷間を強調しつつ!

 潤んだ目で上目遣いに……悔しそうにしつつも媚びて!

 震える腕で胸を揺らし、自然と尻も振ってる風に装う!

 

「ど、どうか、私を、アルマをルーネ様の奴隷にしてください……!」

 

 どうよ!

 

「……よ、よし、では」

 

 おっしゃ。

 ルーネ様ちょっと焦ったぞ。

 クラッときて、同情しそうになったな。

 この調子で鬼畜ふたなりから、ツンデレにシフトさせよう。

 いけるいける。これも現代知識チート。

 

「――この羊皮紙の最後に血でサインしろ」

 

 え。

 インクとか羽ペンとか、ないんすか。

 ナイフ取り出すのやめて。

 奴隷にはなるからやめて。

 手つかまないで。

 自分、注射とかもダメなんですよぉ。

 あーっ! あーっ!

 

「っ……!」

 

 ちょ、指が! 指が!

 思いっきり血ぃ出てるよ!

 痛い!

 デジタル化したって、タッチペン使うんですよ!?

 漫画書きの右手指先に傷つけるとかアカンでしょ!

 

「早く書け」

「ひぃぃ……」  

 

 書くからはやく治して……って、字書けるのか?

 

「あ……え? 字が……名前……え?」

 

 名前書かなきゃって焦って指を契約書につける。

 なんか、ごく自然に書けた。

 元の名前じゃない『アルマ』って名前で。

 んんん?

 なんで、ほぼ反射的に書けるの?

 日本語でもなんでもない字で、しかもこの体の名前……おかしくない?

 と、契約書が光ってる。

 なんか頭にぼわっときた。

 首がちょっとチリチリするけど、切られて血でてる指先の方が痛いっす。

 名前のことはまた後で考えるか……おぼえてたら。

 

「これでアルマは私の奴隷だ。立場を忘れるなよ」

「はい……」

 

 淫紋は……ついてないな。エロ系じゃないってことか。

 契約ってことは、逆らったり逃げたりすると動けなくなったり苦しんだりするのかなぁ。首になんかついたっぽいし、首絞め系はヤだなぁ。

 

「そら。薬だ。飲んでおけ」

「は、はい! ありがとうございます!」

 

 そうだよ薬!

 ポーションじゃなくて丸薬なのね。

 確かに鎧姿で持ち歩いたらすぐ割りそうだもんな。幸い、水無しで錠剤飲むのはカフェイン錠で慣れてる。ゴブリン妊娠こわいし、さっさと飲も。

 って、でかい!

 詰まる!

 粉薬で水で飲むか、もっとコンパクトにして回数飲ませるべきでは! 座薬だったとか言わないよな!

 

 ぜー、ぜー、なんとか飲んだぞ。

 これで出産せずに済むなら、たやすいもんよ。

 ところで指が痛いんすけど。

 おねだり目線を送って、血の出てる指をチラチラ見せてみる。ついでにこっちの治療薬とか応急手当もしてもらえると助かるんですけど。

 あ、手をとってくれた。

 手当てしてくれるんだ。よかった。指先の傷は地味に痛いのが続くから……。

 

「よし。聞き分けのいい奴隷ならば、大切にしてやる……〈○○○○○○○○〉」

 

 え?

 なんて言った? 

 よく聞き取れなかったけど、指が何かに包まれて……え? 痛くなくなった? 

 血がもう出てこない。

 

「き、切り傷が……る、ルーネ様! 魔法、使えるんですか!?」

 

 ただの中二病じゃなかったのか!

 魔法使える重装備戦士とか、勝ち組じゃないですか、やったー!

 しかも治療してくれるとかやさしー! こりゃ当たりご主人様ですよ! 人格がアレだからURはいかないけど、SR間違いないね!

 

「当たり前だろうが。私が平民出身で、騎士を称するチンピラとでも思っていたのか?」

 

 あれ? わりと誰でも使えるっぽいのかな。

 少なくとも騎士だか貴族だかはみんな、魔法使える感じ?

 

「そ、そうなんですか……じゃあ私も……?」

「アルマが使えるかなど、私が知るはずなかろう」

 

 ガーン!

 そりゃそうだけど!

 こう、さっきの名前みたく自然とできないかなぁ!

 でもけっこう危機的状況になったはずだけど、そんな気配ないしなぁ!

 

「あ、あの私に魔法を教えてもらえませんか?」

 

 そう、せめて使えるように教えてもらえば!

 

「無教養な輩に教えても時間の無駄だ。役に立つようになるとも思えんしな」

「ガーン!」

「なんだその妙な呪文は」

 

 あ、今度は口に出てたのか……。

 

「いえ、ショックを受けただけです……」

「しょっく?」

 

 一部の言葉は意味が通じてないなぁ。

 アヘってた時は、そもそも言葉になってなかったし……。

 

 

 

 そして、ごはんをもらって食べてます。

 かったい干し肉と黒パンを、口の中でワインでやわらかくする作業。

 こんなでもまあ、食事は食事ですしね。

 思えば昨夜は連続アクメで失神してたので、これがこの世界初の食事……というか、この体自体が三日間ゴブリンザーメンだけで生きてた可能性が。いや、もっとひどいものを無理やり食べさせられてたのでは……。

 なーんて、ネガティブになりかけたけど。

 水浴びするからって、目の前でルーネ様が脱ぎ出したので私は元気です。

 あの鎧、盛ってるわけじゃなかったのね。

 ルーネ様、おっぱいでけぇ。

 尻もしっかりある……。

 背が高くて、ウエストも細め。

 この体だと、おっぱいはたゆんたゆんで指が食い込むけど……ルーネ様のおっぱいは、バインバインって感じ。尻もはちきれそう。体全体が引き締まってるけど、筋肉質でもない。掌とかあんまり硬くなかったし。

 昨日は股間と顔しか見せてくれなかったんだよね……今度はちゃんと全裸で抱いてほしいなぁ。

 同じ女の体だから警戒されまいと、舐めまわすように見てしまう。

 

「……私よりも周囲の警戒をしろ」

「は、はいっ」

 

 さすがに気づかれた。

 視線をそらして、もくもくと食事再開。

 

 と思ったら、全裸で目の前に来てくれた。

 ルーネ様、天使か。

 しかも、ふたなりチンポを上に持ち上げて、しっかりマンコも見せてくれたぞ。

 ルーネ様、女神か。

 早朝の川原で、ふたなりに股間を見せつけられながら食事とは。

 参ったな……前世で相当な徳を積んでしまったらしいぞ。いや、前世ってエロ同人作家じゃん! けど、知らないだけで、マイ作品で思わぬ救いを得た人がいたのかも。将来の悪人がテクノブレイクで死んだとか。

 

「生憎だな。私は男ではないぞ。この通り、呪われた身だ。忌まわしいモノで犯されたと実感したか?」

 

 は?

 中二っぽい言い回しだけど、またフェラしろってことかな。

 でも、勃起してるわけじゃないし、食事中の口に咥えるのもなぁ。このパン硬いから、咥えたらたぶん当たる。

 急に飲み込める硬さじゃないし……歯が当たると怒られそう。

 舌出して舐めたら、噛みかけをこぼしそうだしなぁ。それはちょっと絵面的にイカンよな。

 とりあえずキスで許してくれるかしら。

 

「(むぐむぐ)え? いえ、きれいな体ですよ。これも、とても立派です」

 

 鈴口に唇の先で、バードキス。

 さんざんアヘらされた以上、このくらいはもう嫌悪感もないっす。

 精液と愛液でドロドロではあるけど、ゴブリンザーメンよか遥かにマシだわ。

 立場も奴隷になっちゃったしね。漫画でも、普通のキスよりこっちのキスの方がさんざん描いたし……。

 

「なっ!」

 

 あれ? 間違えたかな。

 なんかびっくりしてる風なんだけど。

 

「っ……さっさと食べておけ。私の後には貴様も水浴びをするのだ。逃げようなどと思うなよ」

「は、はい」

 

 ハハーン、デレたな。

 また下品なひょっとこフェラすると思ってたら、思わぬ清楚な亀頭キスにクラッときたわけですな。

 元の体ならともかく、今は傾国ボディだし。

 昼は淑女、夜は娼婦っヤツよ。

 おかげで、ちょっと恥じらうルーネ様を視姦する楽しい食事ができた。

 

 食後、交代でこっちが水浴びする間も、ルーネ様は気まずそうに目をそらしてた。

 照れ隠しで奴隷の刻印とやらを発動されて、めっちゃ痛かったです。

 しかし……ふふっ。

 これはもう完全にツンデレ化したな。

 立場こそ奴隷だけど、事実上はパートナーってわけだ。

 とりあえずエロ漫画知識以外のチートを手に入れるか、魔法習得を目指そうず。

 




 前話の、主人公視点。
 もちろんルーネ様はツンデレになってませんし。
 淑女は亀頭キスとかしません。
 全裸土下座にも亀頭キスにも、ルーネ様はドン引きしただけです。


●避妊薬(アイテム)
 治安の悪いこの世界では、女性の旅人ならたいてい持ち歩いている薬。特に魔法的な処理はされていないが、丸薬のため日持ちはする。僻地の薬師でもたいてい作れるし、娼館付きの娼婦ならたいてい常用してもいる。製造方法も確立しているため、薬品の中では最も安価な薬品の一つ。
 今回のルーネの所業は、我々の感覚で言えばコンドーム一箱の代わりに一生奴隷にしたようなもの。

●奴隷契約書(アイテム)
 悪名高いマジックアイテム。それなりに高額で流通しているが、生産原価はそれほどでもない。
 相当の数が裏社会を中心に出回っており、これによる“奴隷”も散見される。奴隷制度がほぼ有名無実化しても、この品による奴隷は増え続けているのが現状だ。 
 主と奴隷の署名欄があり、それぞれが己の血で署名することで発動。奴隷の首には鎖を模した刻印が刻まれる。
 主が精神集中さえすれば、奴隷は距離に関係なく主の望んだ強さの苦痛を受ける。わずかな疼痛で呼び出されたり、強い苦痛で失神させたりも可能。また、契約書があれば、その奴隷の居所を魔法的にたどることもたやすい。
 契約書が意味を為さぬよう破壊するか、片方が死ぬまで効果は持続する。
 とはいえ、不意打ちや第三者への依頼で主を殺したり、契約書を破壊すれば契約は解除される。奴隷を酷使して己の首を絞める主も多く、使い方には工夫が必要だ。
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