ここまでわけわからん頭エロゲだった主人公の、真面目な内心編。
最初に書くと、みんな読んでくれないのでは……と思ったのでこのへんでオープン。
――3日目、グリムファングの砦街、黒竜の酒蔵亭
昨日はあれから慌ただしくて。
街が近づくと、人とすれ違ったり、脇道から来る人が合流したりで。さっさとフードで顔を隠しました。
商人だか農家だかのオッサンばっかりで美人は皆無。男の娘も皆無。
白ローブでは隠しきれない、このエロい体に性的視線を向ける連中もいたけど……ルーネ様が明らかに避けられてっていうか怯えられてて、手出しはされず。声すらかけられず。じろじろ見てた連中も、ルーネ様がそっち向くと、すげーわかりやすく離れてくんよね。
いったい何したんすかルーネ様。
昼過ぎに着いた街の門には、いかにもな衛兵さんたちがいたんだけど。
特に「ぐへへ、女二人で旅とはあやしい奴らだ。詰め所で隅々まで調べねぇとなぁ」とか言われることもなく。ルーネ様が覚えられてて、ハレモノ扱いであっさり通過。名前すら聞かれないじゃん。
周りも見てたけど、衛兵さんって立ってるだけでみんな素通りやん。
そして、街の中でも人の視線は変わらず。
どっかに立ち寄りも挨拶もせず、通りですれ違う人も避けて通るよルーネ様。
ちらほら見えた、娼婦っぽいお姉さんらもルーネ様見たらこそこそ隠れたよ。
ホントに何したんだルーネ様。
とりあえずルーネ様がぼっちってことはわかった。
でも、これからは二人!
マンコだけじゃなくて、心の傷もなめ合いましょう!
そんなわけで。
黒いドラゴンが酒樽の上に寝転がってる看板の、いかにもな酒場兼宿に来て。
単調な味付けの、一応あったかいご飯たべて。
お酒飲んで。
部屋に入ったらヤるのかなーと思ったんだけど。
いやぁ。
思ったより疲れてたみたいで。
即、寝落ちしました。
ルーネ様も何もせず寝ちゃったのね。
起こされもせずぐっすり。
徹夜でもなく、心身の疲労で寝たのは何年ぶりやら。
はぁ。
おかげで、目が覚めたら頭の中クリアだよ、チクショー。
就職して最初の数日とか。
高校や大学入った最初の数日とか。
思えば、こんな感じだったなぁ。
じきに仕事がイヤになって夜通し原稿とかゲームに耽って、仕事中にうとうとするようになったけど。あの頃にもうちょっと、世渡り器用だったら兼業作家してたのかなぁ。原稿料と同人で暮らすのしんどい……実家に仕送りねだっては、アレコレ言われるのが習慣になってるし。
あ、異世界きたから、もうそれは考えなくていいんだっけ。
体も全然違う美人さんにTSしたしな。
でもどうせ、自堕落になってエロボディも維持できず、維持してもトシとったら魅力なくなって野垂れ死ぬんだろな。はぁ。あっちでも潮時は見え始めてたけど、こっちだと……外見値を客観視して、ほどよい潮時で自殺すべきなんかね。ゴブリンに捕まるとヤバイのわかったし、剣とかで殺されるの痛そうだし。死ぬのはいいけど、痛いのはヤだわ。なんか眠ってるうちにふっと死ねないかな。毒とか買っとくべきか。昨夜寝て、今朝起きなかったら、それでよかったんだけど。あるいは今夜そうなってくれてもいいんだけどなぁ。
どうせ未来は、ろくなことない。
ひょっとしたら避妊薬が効いてなくて、腹からゴブリンがコンニチワするかもだし。
うーん、さっさと死んどくべきかも。
明日が楽しみって生きてる人らは、ホントに自分が好きなんだろな。自分が好きだから恋愛とかできるし。自分が好きだからリアルに性欲を持ち込めるんだろ。洗脳アプリとか持ったキモ男が、リアルで使いだすのとか理解できん。そういうチートが欲しいとか、人生やりなおしたいとか、異世界転生したいとか、ハーレムほしいとか……ぜんぜん共感できん。そんなに自分に自信あったんだったら、もっとうまく生きてりゃいいのに。ハーレム維持できるコミュ力あったら、そんな面倒なもん作らなくてもうまくやってけるだろ。
本当に自分に自信がなくて、自分が嫌いで、自分がどうでもよかったら……自分がエロするなんか萎えるだけじゃん。
はぁ。
ま、この新しい体はエロくていいと思う。
元基準から言っても、ヌケる外見ってやつだわ。
アルマっていう、知らん名前もついてるし。
そーゆーキャラでアバターと思えば、なんとかいける。
でも、中身はどうしようもない、愛想も尽きた自分自身なんだよな。
自己管理できんだろし、自己鍛錬する気もない。鍛錬して欲しいものがない。だから、この体の維持できん。今は他人の体って意識が強いから平気だけど……そのうち身も心も、イヤーな自分自身に変わるんだろ。変わらないよう努力ってもどうせ、努力自体やりきれるはずもない。そんなことできるなら、受験勉強も就職活動も会社業務も……真面目にできたろ。できない、したくない、しない、やるだけ無駄。
好きでやってた絵と話づくりだけが、一応は人に見せられるものになったけど。逆に言えば好きでもないことに、ぜんぜんリソースをつぎ込めん。金も時間も意識も。
その絵だって、羊皮紙と羽ペンで慣れるのめんどそう……。
ペンタブに手だすのも、さんざんためらって文句言いまくったもんな。
アレで仲良かった絵師も減ったよなぁ。
はぁ。
黙って努力すりゃいろいろできるんだろよ。
うん。
恋愛したくてしてる奴は、そのために努力してる。それは知ってるよ。でも、自分はその努力をする気なくて、得られるものにも価値を感じてない……親は結婚しろってうるさいけど。そもそも前提が無理なんだよ。セックスレスの仮面結婚以外できる気がしねぇ。性欲あっても、自分自身で実践するとかありえんわ。一回だけ風俗いったけど、話だけちょっとして、その会話も続かなくてさっさと出たわ。やっぱ、自分が介在しない二次元のカップリングが最高だろ。
ああ、その意味でこの体と……ルーネ様はリアルと二次元のいいトコどり感あるわ。
VRエロゲとか、こんな風にできるようになるといいな。
はぁ。
ほんっっと変わらんな。
体が変わっても頭の中は、なんも変わらん。
セックスしたら世界が変わるとかいうらしいけど、なんも変わらん。
こういう異世界転生したら前の体にノスタルジー感じたりするらしいけど。
正直、男で視力悪かったくらいしか思い出せん。
自分の顔をよく見る趣味とかないし……集合写真見ても、どれが自分か消去法で探してくしかなかった。人の顔覚えるの自体苦手だもんな。美醜はなんとなくわかるが、見分けがつかん。
ルーネ様が美人ってのはわかるけど、鎧脱いで私服で街に出たら、見つけられんかもしれん。
昨夜見ただけでも、金髪っていっぱいいたしな。
でも、そうだな。
うん、ルーネ様は当たりだ。
あんな状況だったせいで、勢いで会話もできてる。
売られて娼婦とか、接客業は絶対ヤだ。会社も営業に回されたから辞めたんだし。
ていうかオッサンとかクソ貴族に買われるのも、ストレス多そうでヤだ。
ルーネ様の個人奴隷でいたい。
この体とルーネ様は、観賞用としていい。自分の体ってのはアレだし、やたら感じやすいけど、実感が薄いから今のところは……大丈夫。
……はぁ。
さっきからこんな思考ばっか。
こんなイヤーな思考に入り込むのも。
肝心のルーネ様がまだ、ぐっすり寝てるからなんよな。
こっちは起きて一時間くらいは経ってるのに。
ルーネ様、ぜんぜん起きねぇ。
締め切った鎧戸から朝日が差し込んで、街はいろんな音がし始めてる。
さっき部屋の隅のおまるに、トイレしてきたんだけど……薄目すら開けん。
そらね。
狭いベッドでぴったりくっついて、抱き枕にしてくれたのは嬉しいし。
いい匂いするし。
寝相もお互い悪くなかったみたいだし。
ルーネ様も鎧着てない質素な下着姿だし。
黙ってりゃホントにキレイな寝顔してるけどさぁ。
人の寝顔なんざ1分で飽きるわ!
こういう思考に入るから、散歩も、お風呂も、車の運転も、眠気ないのに布団はいるのも、ヤなんだよ!
おかげで発熱しても無理やりゲームしたり本読んだりして、治りが遅いんだけどな!
はぁ……。
あー、もう!
起こしたら怒られるかなって、我慢してたけど。
これ以上、一人でじっとしてたらクソザコメンタルで一時的発狂するわ!
お、股間まさぐってみたら、しっかり朝勃してるんすね、ルーネ様。
よし!
ちょーど仰向けになってくれてるし!
やるか!
目覚ましフェラ!
エロいことやってりゃ気もまぎれるしな!
起きたら、朝クンニしますからって許してもらお!
「ルーネ様~。失礼しま~す。朝のご奉仕ですよ~」
小声で言いながら、起こさないようにそっと身を起こす。
服を脱いで裸になって。
そーっと。
そーっと。
体の向きを入れかえて。
シックスナイン風に覆いかぶさる。
膝立ちで、ルーネ様の頭を脚の間に挟んで。
腰の横に手を置き、股間に顔を寄せる。
それだけで古いベッドがギシギシいって、焦ったけど。
ルーネ様、起きない。
外じゃかなり気張ってたみたいだし、集中が切れて一気に疲れがでたんだな。
よしよし、これは奴隷として、しっかりご奉仕で起こしたげないとね!
「っと……しつれいしまーす」
下着ってもゴムとかなくて、付いてる紐もほどいて寝てるから……既に勃起で持ち上がって、先端がチラ見えしてる。
薄暗い室内でも、わずかな光を反射してツヤツヤ。
健康的で見事な勃起だわー。
ルーネ様って、思ったより若いのかもしれんね。
敢えて脱がさず、そのまま犬が餌食べるみたいに顔を近づけて。
「……っむ♡」
歯を立てず唇で、はみ出た亀頭を啄むように咥えて。
そのまま音はなるべく立てず、ゆっくり口の中へ吸い……顔を下着の中に潜り込ませ、自然とめくりあがらさせながら……根元に唇が触れるまで、口の中に肉棒を含んでいく。
いきなり激しく舐めたり、首を使ったりはしない。
互いの体温を、まずはじっくりなじませながら。
ゆっくりと舌で唾液を塗りながら撫でて。呼吸は鼻でし、ほんの少しだけ吸引。
「ん……♡」
ルーネ様、まだ起きない。
喉にごりごり当てたら、えづいて吐き気の元。そういうプレイを求められたらがんばるけど、この状態で無理にやって吐いたら大惨事だ。
今は咽喉の奥、食道に迎えるように飲み込んで奥まで咥え。
無毛の根元に唇で触れながら、口の中の肉棒に慣れていく。
「んん……ふ♡ ん……っ♡」
全部含むことに慣れたら。
ゆっくり上半身ごと上下させ、唇で肉棒を扱き。
少しだけリズムをずらして、舌で裏スジや雁裏を撫で始める。
激しいフェラが一般化しているエロ表現界だけど、目覚ましフェラとか仕事中フェラなら、このくらいソフトな方が贅沢サービス感あるはず。
「ふ……っ♡」
そっと、自分の秘所に触れてみた。
うっ、やっぱすごい感じやすい。
なんで触ろうとしただけで、奥からじわって濡れてくるんだよ。
いやまて、オナろうとしたら即勃起で我慢汁でるようなもんと思えば、まあ……なくも……ない?かな?
「んっ♡ んっ♡ んっ♡」
ヤバイ。
一人でする時、声出す方じゃなかったのに甘い声が洩れる。
指が止まらん。
愛液いっぱいでてくる。
クリトリスいじるとヤバイから、膣口つぷつぷしてるだけなのに、その振動だけで気持ちいい。奥が疼いて、奥まで入れたくて仕方ない。
でも入れたら潮噴いたりして、下のルーネ様の顔にかけちゃう。
いやもう、汁はぽたぽた落ちてそうなんですけどね。
気分が高まると、フェラにも熱がこもり始めてしまう。
「っんっ♡ むっ♡ んむっ♡ じゅるっ♡」
自分で興奮するためだけに、音を立て始め。
指使いも激しくなる。
愛液飛び散ってる自覚ある。
それにしてもヤバイ。回復魔法おぼえたら、粘膜回復に使って一日中オナニーしてしまいそう。オカズはルーネ様もいるし、最低限は
今度から、ネガティブ思考入ったらオナニーしよ。
「ふっ♡ ふっ♡ じゅぞっ♡ んぢゅっ♡」
「おい」
あ。
「ぢゅぼっ♡ んぢゅっ♡ れる♡ ぢゅぞぉっ♡」
「やめろ」
待って! もうすぐ、もうすぐなんで!
代わりにイラマ奉仕しますから!
後でクンニもしますから!
「ぢゅぼっ♡ ぢゅぼっ♡ ぢゅぞっ♡ ぢゅちゅっ♡」
「い、いい加減に……しろッ!」
ッぎぃぃぃぃ!
イク寸前、思いっきり膣奥まで指をねじ込まれてしまった……。
おかげで、想定以上の強絶頂。
でも、ほぼ同時で口の中に出された一番搾りの射精はしっかり飲んだし! 歯も立ててない!
これは奴隷として、褒められていいはず。
エロ漫画的にも、こんな真剣な奉仕する子なかなかいないよ。
ルーネ様は、誇っていいはず。
なのに。
めっちゃ怒られた。
解せぬ……。
思わぬ絶頂で潮吹いて、寝起きの顔にぶっかけたのが悪かったかなぁ。
でも、本当にイヤだったら奴隷のアレ使うはずだし。
ぶたれたりもしてない!
照れ隠しだな! ヨシ!
明日は自分のオナニーに夢中にならず、しっかり奉仕に専念するぞ!
エロラノベ主人公にはなれない、イヤな意味で現代適応した主人公の内心。
頭エロゲなのは、地に足ついたこと考えたくないから。
転生前の名前出さないのは、当人にとってどうでもいいものだから。
こっちもこっちで、ルーネ様に恋愛感情とかないです。
売られて娼婦になったり、金持ちの玩具になるよか、目の前の美人の奴隷の方がええやろっていう惰性的な思考回路の結果。はっきり言ってしまうとコミュ障なもんだから、勢いで会話してたルーネ様以外と新しい人間関係築くのがめんどくさいし怖い。
この異世界を“非現実”として意識しとこーってのが、主人公のムーブ。
成功する気も、無双する気も、恋愛する気も、帰還する気すらない。
目覚ましフェラはたぶん、平成に入ってからの発明。
館系のエロゲとかで、メイドの仕事としてなぜか目覚ましフェラや目覚ましックスが一般化した感ありますな。
それまでは、あってもかなり特異なプレイだったはず。
ルーネ様はもちろんそんなプレイ知りませんし、朝起きたら目の前でオナニー中の女の股があって困惑。現代から持ち込まれたこんな理解不能のHENTAIプレイを連続で味わわされ、アルマ(主人公)にある意味で苦手意識を抱き始めてます。