※この作品はR-18です。

あまいぞ!男吾SS集   作:TANASOUKO

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男吾先生の恋愛講座~おかしな ふたご・2

 

 

 

 

 

 

誰しも原体験というものがあるという。

 

 

 

 

 

ゆきのなか。

 

ふたり、てをつないであるいていた。

 

どうしたらいいのかわからなくて、いもうとはないていた。

 

どうにかしなきゃ。

 

そのきもちだけで、いもうとのてをひっぱってすすむ。

 

おなじかおのふたごだけど。

 

あたしはおねえちゃんなんだから。

 

 

 

 

 

年が明けてお正月。

学園長の家での巴戦を終えて、二階堂乱と舞はまだ学園長の家にいた。

 

 

昨晩あれだけ降った雪はもうやんでいた。

窓の外、雪解けの水がぽたり、ぽたりとたれていた。

 

変わらないこともある。

妹は今も泣いていた。

いろいろな感情がないまぜになっているのだろう。

 

それは自分にも理解できた。

だが、どうしたらいいのか。

 

まだ、答えは出なかった。

 

いや。

 

答えを持っているのは、きっと自分ではなかった。

 

 

 

──────────────────────

 

 

「男吾先生の恋愛講座~おかしな ふたご・2」 08/04/27 by TANA

 

 

──────────────────────

 

 

 

「うお~ス! 調子どうだ!?」

 

がらり。フスマが開いた。

 

 

どすっ!!

 

 

「おわっ?」

 

乱の繰り出したケリを、すんでの所で十字受けでブロックする。

 

「あ……師匠」

 

フスマを開けたのは、言うまでもなく男吾だった。

 

「あ……じゃねえ! オレだったから良かったけど学園長のオッサンだったら危ねえだろ!」

 

「……すまない。考え事をしていたから、無意識に」

 

「考え事ォ?」

 

と、眉をひそめる男吾。

 

「……って、舞!? どうした!?」

 

 

 

男吾の見つめる先。

 

布団に横になった舞が、ときおりしゃくりあげながら泣いていた。

 

 

 

「調子悪いのか? ……どっか痛いのか?」

 

慌てて駆け寄って聞くが、返事がない。

 

「乱! 舞、どうしたんだ!?」

 

「……」

 

乱は迷っているようだ。どう話したらいいのか。

 

「具合……悪いんじゃないのか?」

 

「──カラダはだるいが、苦しいほどじゃないと思う」

 

ぽつりと、乱が答える。

 

「じゃあ」

 

「──舞は、いつもこうだ。気持ちの行く先が自分でどうしたらいいかわからなくなると、

自分のカラに閉じこもって、涙が止まらなくなる」

 

「気持ちの、行く先……?」

 

「そうだ」

 

「どういうことだ?」

 

「……師匠。アタシたちのことをどう思っている?」

 

「へ?」

 

「それが今の舞には必要なんだ。……教えてほしい」

 

「むう……」

 

ついさっき、操に言われたコトバを思い出す。

 

 

──師匠なら相談に乗ってやんなさい。

 

 

慎重にコトバを選ぶ。

 

「オマエたちは……そうだな。腕も立つし、気持ちもまっすぐだ。いいヤツだと思う」

 

「好きか、嫌いか?」

 

「へ……!?」

 

みるみる男吾の顔が赤く染まる。

こんな質問、他の誰かにも言われたことはあるけど──いつまでたっても慣れやしない!

 

 

「教えてくれ。──好きか、嫌いか」

 

乱の瞳がまっすぐに男吾を見つめている。

本当にこの答えが必要だとその目が言っている。

 

「む……そ、そうだな……」

 

あたふた。

流れる汗を拭こうと思ったが、あいにくハンカチなんか持ってない。

 

「……好きだ。オマエ達が髪を切って挑戦してきたときから、すごいヤツらだと思ってる」

 

ようようやっと、それだけ言った。

 

「……そうか」

 

乱がかみしめるように答えた。

 

「アタシたちも、師匠──アンタのことが好きだ」

 

「……お、おう」

 

わかっていた。

弟子入りを申し込んできたあたりから。

 

「でも、アタシたちは、今まで誰かを好きになったことがない」

 

「うん?」

 

「アタシたちは、ずっとプロのボディガードとして生きてきた。「普通」の学校生活なんか

送ったことがない。好き嫌いとかと縁のない世界だった。……だから、好きになっても、

……その、やり方が分からない。伝え方も分からない」

 

「……」

 

「だからどうしていいか分からなくて、舞は泣いている。……私も、どうしていいか」

 

「──手ェ出せ」

 

「?」

 

「舞」

 

びくっ、と舞が顔をあげる。

涙でくしゃくしゃになった顔。

 

「……師匠」

 

「舞もだ。手ェ出せ」

 

そっと舞が男吾の前に手を出す。

少し遅れて、おずおずと乱も差し出す。

 

 

……がしっ。

 

 

二本の手を、男吾はまとめて両手で包み込んだ。

力強く、しかし優しく。

 

「わかるか?」

 

「──」

 

「他人に気持ちを伝えるのは、コブシだけじゃない。手のひらだってそうだ」

 

「師匠……」

 

「体温とか、ぬくもりを伝えあう。そうするとな」

 

にかっ。

男吾が笑う。

 

「相手がどれだけ自分のことを想ってるか、わかるんだ」

 

「……うん。師匠、わかる……」

 

そっと、舞がその男吾の両手にもう一方の手を添える。

続けて、乱も。

 

「こういうことするの、初めてか?」

 

「うん……」

 

どこかうっとりと、舞が答える。

 

「じゃあ、男吾先生の恋愛講座といくか!」

 

 

 

 

 

「フム」

 

フスマの外。

どうなるかと聞き耳を立てていた学園長がそっと立ち上がる。

 

舞が泣いているときから気づいていたが、これ以上は野暮というものだ。

 

知識には、三段階あるという。

知らないコト。

知っているコト。

そして、知っていても、知らないフリをするコト。

 

三つ目を選んだ学園長は、そっと居間に戻っていった。

 

 

「あれ、学園長のオッサン、アニキまだ帰ってこないの~?」

 

布団に寝込んだままの陣八が、待っていた。

 

「ホッホッホ、お前さんは若いのにカラダが弱いのう」

 

「……うるさいやい!」

 

「ほれほれ、ワシと一緒に「オールスター隠し芸大会」でも見るがよい」

 

学園長はテレビをつけると、ボリュームを上げた。

 

 

 

 

 

「……師匠、次はどうしたら」

 

顔を赤くして、乱が聞く。

 

「そ、そうだな」

 

えーと。

よく考えたら、いつも押されたり流されたりしてて、自分が主導権をとったことなんか

あまりないことに気がついた。

 

「……よし、こっちこい」

 

ぐい。

 

ふたりの手を合わせて引っ張る。

 

 

すとん。

 

 

あぐらをかいた男吾のひざの上に、乱と舞のふたりがおさまる。

 

「……抱っこだ」

 

さっきまで手の接触だったのを、全身で感じられるようにする。

……自分の顔が赤くなってるのも感じる。

 

「師匠」

 

……必然的に声が耳元で聞こえる。

 

「……なんだ、舞」

 

「……手、回してもいいか」

 

「おう」

 

そっと、舞の手がカラダに回される。

 

「ん、乱はいいのか」

 

「あ、アタシも、いいのか?」

 

「もちろんだ」

 

すっ。遠慮がちに乱の手がまわされる。

 

「……どんな感じだ?」

 

「うん……なんか、気持ちいい……」

 

「安心できるカンジ、というのか」

 

「そうか」

 

とか言って本当は男吾自身のほうがもうドキドキが大変なことになっているのだが。

 

 

「……師匠。もっとくっつきたい」

 

どきん。

 

またひとつ鼓動が跳ね上がる。

 

「そうか……じゃ、じゃあ、こうだな」

 

 

ごろん。

男吾はふたりを抱えたまま、後ろに倒れると、足を伸ばす。

 

乱と舞も横になると、そっと足をカラダに絡めてきて──もう限界だ!!

 

 

「……おい」

 

「?」

 

「?」

 

「きょ、今日はこのくらいにしておかないか? ……その、色々とこっちにも事情が」

 

「……続けたい」

 

「……へ?」

 

「この先どういうことがあるか、知っている」

 

「知ってるって……?」

 

「そういう現場を警護することもあった。そういう命令をされたこともある。断ったが」

 

「……でも、師匠となら、……そういうことをしたい」

 

どくん!

 

心臓がひと跳ねした。

きっと検査したら心臓に異常があると言われるに違いない。

 

「……後悔しないんだな」

 

「もちろん」

 

「するわけない」

 

 

 

 

 

くっつく。

さっきよりも、はるかにドキドキする。

 

「……師匠、キズだらけだな」

 

「……あと、意外に筋肉がついている」

 

「そそそ、そうか?」

 

三人、服を脱いだ。

乱と舞は、かなりスレンダーな操よりもさらに一回りほそい。

しかし、まぎれもない女のカラダだ。

 

すべすべしていて、やわらかくて、しろい。

 

「……師匠の心臓の音が聞こえる」

 

「ホントだ」

 

「どきどきしている」

 

「……当たり前だ。可愛いオンナふたりがかりで、緊張しないわけないだろ」

 

「か、可愛い、ってアタシたちか?」

 

「他にいないだろ」

 

「う……」

 

「どうした」

 

「……いや。そんなコト言われたの初めてだから。なんか電気が走った」

 

「そ、そうか」

 

コトバでも感じるときがある。と、いつか操に言われたことがある。

それだろうか。

 

「……師匠、その、く、くちづけしていいか?」

 

「お、おう」

 

ちゅ。

先に舞がキスしてきた。と、舞が離れたかと思うと、すぐさま乱がキスしてきた。

 

ちゅ。ちゅちゅ。

ちゅちゅ。ちゅ。

 

エサを求める小鳥のように交互に求めてくる。……責めてくる。

 

 

 

……。

 

はっきり言って、辛抱たまらん。

健全で健康な男子がこんなのガマンできるわけがない。

 

しかし、相手ははじめてなのだ。

下手なコトをしてイヤな思い出にさせるわけにはいかない。

 

死にものぐるいで暴れ出したくなる衝動を抑える。

 

 

 

「乱、舞……その、カラダ、さわってもいいか」

 

「いい。けど……アタシたちのカラダ、魅力ないんじゃ──あっ!」

 

さわっ。

軽く胸のふくらみをさすっただけで、舞が嬌声をあげた。

 

「んっ!」

 

くちっ。

手を股の敏感な箇所に走らせただけで、いやらしい音と、乱の嬌声があがった。

 

「……どっちも、かわいいカラダしているぜ」

 

こっちも、あふれ出しそうな興奮を押さえ込みながら、やっとそれだけ言う。

 

 

 

ぬる。

 

どこで覚えたのか、口づけに舌を入れてきた。

 

ぴちゃっ。

 

「って、ふたり同時に舌入れてくるなー!!」

 

「……気持ちよくないか?」

 

「いや、気持ちよすぎて、だな──んむ」

 

ぴちゃり。ぬるっ。

ぴちゃっ。ぷちゅっ。

 

しばし、淫猥な音だけが響く。

 

 

 

「次は、どうしたら、いい?」

 

すっかり上気した顔のふたりが男吾に問いかける。

もうどっちが教えて教えられているやら。

 

「そうだな……ビンカンな部分を、手や舌で刺激して──」

 

「ここか?」

 

「ちょっと待て、ピンポイントでそこだけするなー!」

 

遅かった。

一気によっつの手が、ふたつの舌が男吾のペニスを這い回り、もうさっきからこっちは

興奮がもう限界だというのに──

 

「……!!」

 

どくんっ!

どくん! どくん!

 

ダメだった。

さっきからいっぱいいっぱいだったカラダは、集中攻撃にひとたまりもなく陥落した。

 

一気に吹き出した白濁液が乱と舞の顔を汚す。

 

 

 

「……師匠、気持ちよかった?」

 

「よ、よかった。……よすぎてどうにかなるかと思った」

 

「……そうか」

 

嬉しげに笑うふたり。

って、そんな顔に精液がついているのを見ていたら。

 

「……もう元気になった」

 

「師匠はさすが最強だな」

 

「最強の意味が違うー! ……えーと、ちょっとこっちにも攻撃させろ」

 

 

 

ふたりの顔を拭いてやって、そっと並べて横たえる。

 

ぺろり。 「んっ!」

さわっ。 「あっ」

 

なるべく平等になるように、ふたりのカラダを交互にもてあそぶ。

ふたりのカラダはこれまでの誰よりも敏感なようで、軽く触れただけで声が上がる。

 

 

やがて、ふたりの身体はすっかり上気し、伸ばした手がしとどに濡れるほどになっていた。

準備が出来たようだ。

男吾のほうもすっかり復活している。

 

 

「……どっちからにする。舞からか?」

 

「うん」

 

乱が答える。

と、舞が、

 

「……いや。姉さんからにしてほしい」

 

「──舞?」

 

「いつもどうしていいか分からなくなると、アタシの手を引いてくれたのは姉さんだった。

……だから、姉さんが先に気持ちよくなってほしい。姉さんに師匠を譲りたい」

 

 

「……舞」

 

 

ぽたり。

 

 

「……あれ?」

 

 

ぽた。ぽた。

気づけば、乱の目から滂沱のように涙がこぼれ落ちていた。

 

 

「……なんで」

 

乱自身にも、わからないようだ。

 

「──きっと、ずっとアタシが泣いていたときに一緒に泣きたかった分の、姉さんの涙」

 

「……舞」

 

「さあ、師匠」

 

「……おう」

 

そっと、乱を抱きかかえる。

頭をそっとなでてやる。

 

「今まで、ずっと舞を引っ張ってきて、大変だったな。……すごかったな、偉いぜ」

 

「……う、うぅ……うー!」

 

ついに声を上げて泣いてしまった乱。

と。

 

ずっ!

 

「──あんっ!!」

 

男吾の肉棒が、一気に乱を貫いた。

 

 

 

「ん……んん……」

 

「……痛かったか?」

 

「イヤ、あまり……すごい、気持ち、よかった……」

 

「そうか」

 

ずっ。

 

「んっ!」

 

「すごい、ビンカンなんだな……可愛いぜ」

 

ぺろり。軽く乳首を舐める。

 

「あっ!」

 

 

 

ひとしきり嬌声をあげた乱が、そっとカラダを起こす。

 

「──次は、舞も……」

 

「……そうだな」

 

ずるり。

乱の内部からそっと男吾の肉棒が引きずり出される。

 

破瓜の証の血が流れる。

 

 

 

「舞……」

 

「師匠……アタシも、気持ちよくしてほしい……」

 

「おう」

 

ゆっくりと男吾は舞に覆い被さっていった。

 

「ん……」

 

と、舞は男吾の頭を抱えると激しく深い口づけを始めた。

一心に求める姿が、またいとおしく見える。

 

「行くぜ……」

 

ぬるり。

そっと秘所に男吾の自身を押し当てる。

 

「うん……師匠、来て……」

 

 

 

ずっ!!

 

「んあっ!!」

 

びくんっ! と舞のカラダが跳ねる。

 

「舞?」

 

「ん……痛くない……初めてなのに、気持ちいいの……」

 

「そうか」

 

とは言え、初めての膣内はぎちぎちに男吾を締め上げる。

ずる、と動かすたびに電気が走るように男吾に刺激が走る。

 

「師匠……アタシ、オンナになったんだね……」

 

「そうだ」

 

「嬉しい……相手が師匠で……」

 

舞はぎゅっと男吾を抱きしめた。

 

 

 

 

 

そこからは──いや、たぶんもっと前から──天国だった。

 

 

 

 

 

その名の通り、ふたりは乱れ、舞う。

片方を突けば、もうひとりが激しく舌を絡めてくる。

 

ふたりは反応がいいだけでなく、学習能力もやたらに高かった。

的確に快楽のポイントを見つけては、激しく攻撃してくる。

 

男吾は何度となく発射しては、再び勃たされる。

 

乱も舞も幾度となくイッた。

しかし男吾がひとりな分、適度に休憩が取れるようで男吾的には果てしなく行為が続いて

いるような錯覚に陥る。

 

いや、普通に考えて男吾にとってはずっと続いているわけだが。

 

 

 

やがて、三人、男吾を中央に、両手に花状態──見たまんまだが──で、ぐったりと横に

なっている。

 

もう、乱も舞も、その目に涙は浮かんでいなかった。

 

ただ、満たされたような笑顔でそっと男吾に寄り添っていた。

 

 

 

居間からは「オールスター隠し芸大会」を見ている陣八の笑い声が聞こえた。

 

 

 

 

 

「新年☆男吾キィッッッッック!!」

 

──どがっ!!

 

「ぐはっ!」

 

男吾の横飛び蹴り。

不破が吹き飛んだ。

 

「く、くそ……フザけた名前の技に負けたズラ……」

 

ケンカにおける男吾の強さは総合的に高いが、特に一度やりあった相手への学習能力の高さは

圧倒的である。

一見の時は圧倒されても、思い切りやり合って長所も短所も掴んだ相手には、まず負けない。

 

「へへっ、これでまたオレの勝ちだな!」

 

 

 

 

 

ががんっ!!

 

上段回し受け。

中段は足を上げてブロック。

 

「「!!」」

 

乱と舞。二階堂姉妹の必殺攻撃を受けて見せた。

と、そこから操は休まなかった。

 

 

ぶおん!!

 

 

「うあっ!!」

 

飛び込んで放った右回し蹴りに舞が吹き飛ぶ。

 

「舞!」

「──はあっ!!」

 

 

ずどん!!

 

 

「くっ!」

 

振り向きざまに放った正拳突きが乱のみぞおちに突き刺さる。

 

 

ざあっ!

 

体重の軽い乱は軽く1メートルほども吹き飛んだ。

 

 

「……だいたいアンタたち、攻撃力に頼りすぎてるのよ」

 

倒れてまだ動けない乱と舞に、操が話す。

 

「同時に必殺の一撃が放てるのがアンタたちの強み。フツー、全力の一撃は二発飛んでこない

もんね。……でも、それを知られたら、もうアウト。ある程度以上の格闘家なら二発、三発の

攻撃は受けられるし、台風みたいにカラダが頑丈だったり、男吾みたいに精神力がズバ抜けて

いる相手には、その先が必要なのよ。──ちっとは防御も磨きなさい」

 

と、言うと、操はきびすを返してその場を立ち去った。

 

 

 

 

 

「アレ? 操ー、乱と舞、見なかったか?」

 

向こうから男吾がやってきた。

 

「やっつけた」

 

「へ?」

 

「このあと、ケイコつける約束してたんでしょ? アタシが代わりにやっといたから」

 

「代わりって……」

 

「大丈夫よ、アタシ不破とは違うから。ちゃんと自力で保健室行けるくらいにしといたわよ」

 

「そ、そうか」

 

「というわけで、戦利品はもらっていくわね」

 

ずるずる。

 

「──って戦利品って、オレか!?」

 

「だってこのあとの時間空いたでしょ? アタシのものってことで」

 

ずるずる。

 

「……どこ連れてく気だ!?」

 

「アタシの部屋~♪」

 

「なんでだー!」

 

「こないだのお正月のことについて、ちょっと取り調べを」

 

「……うぐ!?」

 

「キリキリ白状してもらうわよ~ カ・ラ・ダで♪」

 

「お、お助けー!」

 

 

 

 

 

ひゅう。

 

敗者には無情の風が吹いていた。

 

「姉さん……」

 

「うん……強くならないと。師匠を手中にするためにも!」

 

新たに誓いを立てる二階堂姉妹だった。

 

 

 

 

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

 

「あーれー」

 

「なに男吾、さらわれるお姫様みたいな声出してんのよ」

 

「だって、そっちは悪代官みたいな──ぐえっ!?」

 

ごきっ。

 

 

 

 

 

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

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