「はぁあ……」
妹が玉兎たちに猛訓練を施しているさなか、姉たる豊姫は私室で気怠い午後を過ごしていた。ぐうたらするのは普段どおりだが、今日は特に動く気がしなかった。身体の中でじくじく疼く熱のせいだ。
出所たる腹を撫でる。ぞわぞわと、奥から官能がこみ上げてくる。子を成す悦びに、子宮がうち震えているのだ。
頬は紅潮し、唇はいつも以上に艶めいている。ほう、と漏らす吐息は熱い。衣服の上からでも、乳首が勃起している様をうかがえる。
正直いって、あまりにもアダルティだ。自室だからまだいいが、人が見ればちょっとぎょっとする姿だ。すべて、数日前に受けた施術のせいだった。
穢れにまみれた地上と違い、月の平均寿命は非常に長い。人口調整はシビアな問題だ。なので、たいへん厳しい出生管理が行われている。
勝手に孕むのは重罪、かといって孕まなくても罰せられる。最適な相手の子を最適なタイミングで宿すことが義務づけられていた。すなわち、出生管理法第七二四九条に基づく、「妊娠作業」である。
ちょうど数日前、豊姫にも制度が執行された。遺伝子的な相性によってのみ選ばれた、顔も知らぬ男のスペルマを、無機質な機械によって注入してもらった。生々しい本当の性交などする必要はない。穢れを忌避する月面において、セックスはありうべからざる行為だった。
出して終わりの無責任な地上と違い、月ではアフターケアまで万全だ。排卵誘発剤をはじめとして、母胎に興奮を促し妊娠確率を高める媚薬まで投与されていた。難点を上げるなら、少しばかり効きすぎることか。効果のほどは、今の彼女を見れば明らかだ。
妊娠作業による受胎・出産義務の遂行は、これで二度目だ。前回も、薬の効果で疼く身体を抱える羽目になった。今回はその反省を活かし、しっかり準備してある。
部屋の入口に鍵をかけ、隅に置いた棚をずらす。現れたのは隠し扉だ。妹に内緒であつらえた、秘密の地下室へ繋がっていた。海と山を繋ぐ程度の能力を使えば、朝飯前だった。
日常を過ごすための部屋ではないので、調度品などは置いていない。天井灯が白い壁を照らす、無機質な室内だった。いくつかの大型機械が置いてある。こっそり搬入するには大変な計画と苦労を要したが、甲斐はあったと思っている。
「さて、と」
おもむろに、衣服に手をかけた。一枚一枚、衣装を脱ぎ捨てていく。躊躇いもなく、生まれたままの姿になる。
月の都の住人は、総じて見目が整っている。醜さの原因となる穢れが極めて薄いからだ。
特に、豊姫はずば抜けていた。垂れぎみの穏やかな瞳、柔らかな鼻筋と艶めいた唇。チークも不要な色めく頬に、すっきりとした顎。仮に地上を歩いたなら、どんな男も目を奪われ求婚するだろう。月面有数の美女だった。
肉体も負けていない。たっぷり肉を纏った、ムチムチとしたダイナマイトボディだ。どこを見てもはち切れんばかりであり、見るからに柔らかだ。それでいて、くびれるところはくびれた、理想の肉体美だった。
すらりとした首は見る者の視線を惹きつける。肩の稜線の優雅さは、なにかの絵画を思わせる。鎖骨の窪みは実にフェティッシュで、吸い付いて唇の痕を残したくなるほどだ。
大きな乳について「こぼれる」と表現するが、まさしくこぼれんばかりの乳房だった。カップでいえばIにも至っており、間に頭を挟めそうなほどたわわだ。柔らかな山型で、垂れそうで垂れないギリギリのラインを保っている。瑞々しさと弾力を両立させ、ツンッと上向いた様は、いっそ芸術的ですらある。
乳輪はこんもり膨れた、いわゆるパフィーニップルだった。やや色が濃く、見る者に吸い付きたいと思わせてやまない。先端は、ぴんと尖っていた。じくじくと疼く媚薬の効果が、責め苛んでいるのだ。
腹部はくびれつつも皮下脂肪を整えて、柔らかな曲線を描いている。臍付近は面積が広く、一方で起伏が少ないため、肌の美麗さをよく伝えてくる。きめ細かで白く、思わず撫で回したくなるほどだ。
そうして魅惑の肉体上で、視線を下へと滑らせていくと、明らかに不釣り合いなものに出くわす。無慈悲な金属の輝き、貞操帯だ。
妊娠作業自体においては、母体へ負担をかけないことが重視される。作業自体が体力を消耗するので、あまり回数をかけない工夫が施される。貞操帯もその一つだ。膣内射精された精子を留め、受胎の確率を上げるための処置だった。
壁端に埋め込まれたパネルを操作する。今日はフルコース、強度は強めにしておく。部屋の中央へ戻れば、天井から無機質なマシンアームが伸びてきた。両手両脚を絡め取ると、豊姫の美体を吊り上げ、空中で四つん這いにさせる。抵抗することもなく、身を委ねた。
こうしたアームを中心とした一連の機械群は、妊娠作業用に開発された機材だ。一般所有は禁じられているのだが、コネでこっそり手に入れた。ついでに技術者を雇って、ちょっとした脱法チューニングも施している。ハメを外したいとき使う、豊姫専用の「大人の玩具」だった。
新たなアームが下りてくる。先端に取り付けられたディルドが、口元に突き出される。母胎の性的興奮を促したのち精子注入というのが、妊娠作業の基本的な流れだ。ここでいう「興奮を促す」手段として、疑似前戯――ディルドへのフェラチオが採用されている。改造版マシンでも同じだった。
本来の規格なら、さほど大きくも太くもない。母胎を疲弊させては元も子もないからだ。今はアタッチメントを付け替えているので、えげつないサイズになっていた。太さでいえば赤子の腕ほどもあり、長さは三十センチ近くもある。
穢れに満ちた地上ですら、上級者向けにあたる逸品だ。月面においては、所持しているだけで軽犯罪にあたる――悪いことは、大抵は気持ちよいのだ。
「えぁっ」
大口を開く。穢れまみれの地上の連中でもやらない、下品な仕草だった。品性をかなぐり捨てることには、独特な快感がある。
「あむぅうん」
根元まで、ずっぽりと咥え込む。喉付近ぎりぎりまで、玩具のために捧げる。口内をいっぱいにする感覚は、蕩ける恍惚をもたらす。
「ぢゅるっ、んふぅッ、くぷ、ぢゅるるッ、ぐぷ、んぶ」
頭を前後させる。無機質な玩具に、情熱的なフェラチオを奉じる。
ぐっぽぐっぽと、口端から卑猥音をあげながら、ディルドをしゃぶりたてる。喉奥まで使いながら、口壁で扱き上げていく。
「んぐぽぅっ、ぐぷ、んぢゅるんっ、ぢゅるる、れろれろれろ……」
ひょっとこのごとく頬を窄め、内圧をかけてバキュームする。唇の端から、空気の抜ける間抜けな音が響く。れろりれろりと、ヌルついた舌が舐め回す。
穢れから目を背けたとはいえ、肉体が本来の機能からは逃れられない。女の本能が昂ぶり、奉仕を熱烈にしていく。
妊娠作業中に同じことをすれば、補導される。興奮し受胎確率を引き上げるのは被作業者の義務であるが、そもそも性的行為は月においてタブーである。むやみと積極的であってはならないとされていた。
言い換えれば、今の豊姫が繰り出しているのは、犯罪級の口淫というわけだ。
「んふッ、んくっ、んくっ」
白い喉が、時折蠢いている。鈴口にあたる先端部位から分泌された汁を、嚥下しているからだ。専用にあつらえられた、濃厚な媚薬だ。効果は覿面で、すぐさま身体中を巡り始める。
肉が熱を孕む。全身、熱した泥に浸かっているかのようだ。ぶわりと汗が浮かんでくる。ふぅ、ふぅと、漏れる息は荒かった。
天井から、さらに二本、新たなアームが垂れ下がる。吸引用のカップが先端にあつらえられている。ソレを見る視線は、蕩けきっていた。
「ンッ、ふ――んぅうううんッ!」
新たに現れたアームは、無防備に放り出された豊姫の乳房へ取り付けられる。さながら牛の搾乳だ。実際、そういう目的のために作られた玩具だった。
無感動なモーター音とともに、パフィーニップルが吸い上げられる。カップ内部に設けられた極細毛ブラシが、乳頭を柔らかくも激しく擦り上げる。昂ぶりきった状態で、神経の集中した性感帯を容赦なく責められる。
「ぉっ、んぉっ、ぉんッ、んぅう」
ずっと昔になるが、今回とはまた別の機会に、妊娠作業で子を孕んだことがある。以来使われていなかった乳腺が、刺激によってこじ開けられる。母の象徴たる乳が、びゅるびゅると勢いよく溢れ出る。
牛を思わせる、品のない声を上げて、射乳の悦びに浸る。今、自分がどれほどみっともない姿を晒しているか、想像するだけで愛蜜が溢れてしまう。
「んぅーっ、んふぅッ、んぅッ、ぉッ、んぅッ」
Iカップの暴れ乳をぶるんぶるんと揺らしながら、官能の声を上げる。搾乳カップからかけられる圧によって、とても月の住人とは思えぬ下品な乳首に仕立て上げられていく。誰かに見られでもすれば一気に汚名として広がるだろう。
自らの身体を造り替えられていくのを、豊姫は嫌がるどころか、むしろ積極的に受け入れる。口腔を犯す疑似ペニスに、熱烈なるフェラチオを捧げる。ぢゅっぽぢゅっぽと猥褻なるリップサウンドをたてながら、滲む媚薬を嚥下する。するといっそう興奮が高まり、奉仕は輪をかけて過激になる。
「んぶぅううッ……!」
繰り返していれば、ディルドの刺激許容限界を超える。
どくどくと、口腔に粘っこい汁がぶちまけられ始めた。射精を模した現象だ。
「んっくッ、んぐっ、んくぅ……」
女としての本能が、どうしようもない肉の疼きをもたらす。欲望の命じるままに従い、嚥下していく。
白い喉が蠢いている。
通常よりも粘度高めで調整された媚薬汁は、なかなか食道を下っていかない。
いつまでもへばり付く不快な感覚に、彼女は、堪えがたい官能を見出した。
「んぽっ……げふぅ」
疑似射精を終えたディルドが引き抜かれる。最後まで律儀に吸い付いていた唇は、風呂の栓を抜くときに似た音を鳴らした。
軽いげっぷが漏れる。月面においては許されざる無作法であり、今だけは実にふさわしい行いだった。
更なるアームが、下半身に近づいてくる。冷たい金属で戒められた下半身にだ。
妊娠作業で装着される貞操帯には高度な電子錠がかけられており、通常の手段では解除できない。が、そもそもこの機械は、まさにその妊娠作業で用いられる機材だ。ロックを外すくらい、わけもなかった。
電子音が響き、錠前が外される。重力に従い、床に落下した。
「あはぁあ……っ」
疼き続けていた恥丘が、ようやく解放される。漏れたのは、雪の降りしきる真冬で一日外作業をした後、肩まで熱い湯に浸かったときに似た声だった。
肌には毛の一本も生えておらず、つるりとしていた。陰毛を剃り上げられているからだ。
長期にわたる貞操帯着用によってかぶれないようにという、道徳的処置の一つだった。青々と残る剃り跡によって、たっぷりした下腹の卑猥さが増している。
裂け目は、説明するまでもなく、どうしようもない姿を晒していた。数日間焦らされ続けたことでとろとろに解れきっており、むわりと濃厚な雌臭を漂わせている。陰唇はヒクついて、今すぐにでも貫いてほしいと主張していた。
月面において、これほどの痴態は処罰の対象となる。軽犯罪に該当する下半身をくねらせながら、あろうことか更なる快楽を求めていた。
細いアームが、くねくねとうねる腰へ近づく。だらしなく濡らす淫ら穴を、左右へ割り開いた。
「あぁんッ――」
秘められるべき粘膜が、思い切り暴かれる。無数の襞がうねうねと動き、ヌラヌラ輝きながら雄を誘っている。穢れなき月の民といえど、膣穴の猥褻さばかりはどうしようもないのだ。
期待を感じながら腰をくねらせる。奥から、こぽり……と、白い汁があふれてくる。数日前の妊娠作業で注がれた精液だ。
誰とも分からぬ遺伝情報は、今頃卵子に到達して、己を孕ませているのだろう。腹の奥からじくじくとこみ上げてくる官能は、母となった悦びに由来しているに違いなかった。
「あはッ」
また、新たなるマシンアームが下りてくる。期待に弾んだ声が漏れる。
先端にあつらえられているのは、男根を模した張型だ。今から自分を貫いてくれる玩具だった。
作業における精液注入のフェーズで用いられる玩具は、被作業者の膣形状を考慮して選ばれる。「膣形状を考慮する」とは、母体に悪影響を及ぼさない程度のサイズ、という意味だ。あまり大きくもないし、快感などは度外視だ。
それが、どうしても不満だった。健康食品の味付けよろしく、物足りなかったからだ。健康に悪い食べ物ほど美味いのと同じで、身体に負担がかかるくらいでないと、真に気持ちよくはなれない。
というわけで、アタッチメントは付け替えられていた。長く太く反り返った大業物は、ペニスを模しているとはとても言えないほど立派だった。無数のイボがあつらえられており、禍々しさすら感じさせた。
こんなのが、今から己の中に入るのだ。自分で選んだとはいえ、軽く戦慄すら覚える。安全管理の徹底された月面で、滅多に感じられない感情――スリルに、口元がへらりと歪んだ。
「あっ、はっ、あぉっ」
ディルドの先端が、淫裂に擦りつけられる。ぬちっ、くちっと、卑猥音が鳴る。途中から、むしろ自ら擦りつけていた。たっぷりした腰をくねらせ、膣口オナニーに浸る様子は、とても他人には見せられない。
「アッ、ぉ、ッ、はぁあああああッ!」
ずぶんッ! と、泥沼に杭を打ち立てるような音とともに、ディルドが肉穴にねじ込まれた。めりめりと、肉襞を割り開いて、異物が侵入してくる。快楽神経を思い切りめくり返しながらだ。
背筋を反り返らせ、じくじくと搾乳の快感に疼く乳房をぷるんッ! と跳ねさせる。上がる声は高く切なく、はしたなく淫らだった。
「あはッ、ぉ、お、あぁ――ッ」
妊娠作業でほじられたよりもはるかに深く、最奥までずっぽりと埋められている。なかなか味わえない、身体の中から押し広げられる圧迫感。苦しくもあったが、それ以上に強い性感をもたらしてた。
「アッ! おッ、ひッ、はッ、あぁッ! あっは、あぁあ!」
素晴らしいのは、挿入して終わりではないという点だ。あらかじめ定められたプロトコルに従い、ピストン運動が開始される。
ぢゅぼッ、ぶぽっとえげつない音をたてて、肉穴がほじくり倒されていく。妊娠作業ならあり得ない激しさだ。出力にももちろん改造が加えられていた。
ストロークには容赦がなく、中身を抉り出す勢いだった。
「ひぃッ、あぉッ! ぉひっ、あっはッ、あぁッ、あぁんッ!」
突き込まれるたび、肉襞が蹂躙される。引き抜かれる瞬間にめくり返される。目の裏がチラつくようなエクスタシーに身悶えしながら受け止める。
ゴリッ、ゴリッと、体内から音が聞こえてくる。あしらわれたイボに、容赦なく擦り上げられている。子を孕み育み産むための器官が、快楽器官として造り替えられている。
「はひぃッ、ぉッ、っはッ、あぁッ、あぉおっ、ひぃいんッ!」
あがる嬌声はだらしなく、みっともなく、情けなかった。どぢゅッどぢゅッと突き込まれるたび鳴く姿は、そういう楽器であるかのようだ。
ムチムチとした腰が、本能のままくねっくねっと踊っている。猥褻では済まないダンスだった。さながら娼婦だ――月面においてはるか昔に廃され、今でも禁止されている職業だった。
「ぉおんッ、あっはッ、ぉうッ! んぉッ、あっあっ、ぉおんッ!」
妊娠作業中、あまり乱れると注意される。不必要に体力を消耗すべからずとのことだ。おかげでフラストレーションが溜まってしかたなかった。
だから今は、ハメを外しまくっていた。ずちょぬぶぐぷと、淫音をまき散らしながらよがり狂う。
乳房に取り付けられたカップが、ぢゅうぢゅうと搾乳を繰り返す。抽送は激しく、えげつない。涎すら垂らして、快楽に浸っていた。
本来のプロトコルでは、このままディルドから精子注入が行われて終わりだ。無論、ばっちり改造済みだ。貪欲な豊姫が、そんな無味乾燥な流れで終わらせるわけもなかった。
何本目かも分からぬアームが天井から垂れ下がり、今度はムチついた両尻たぶを割り開く。排泄のためのおちょぼ口、肛門を露わにさせる。秘められるべき背徳穴は、外気に触れてキュッ、と窄まる。さながら、晒し出されて恥じ入っているかのようだった。
見る者が見れば、使い込んでいるとすぐ気付くだろう。縦に割れた、柔軟性のあるアヌスだった。月の民にあるまじき好色家たる豊姫は、アナルでの快楽ももちろん知っていた。
もちろん、とは表現したが、実際のところ大事だ。肛門とは排泄器官であり、穢れの象徴たる部位だ。そんな穴で快楽を得るなど、月面の倫理観に照らし合わせればもってのほか。考えるだけでも罰せられるほどだ。
それでも、彼女は肛門快感を諦めようとは思わなかった。なんといっても、悪いことは気持ちがよいのだから。
ディルドアームが下りてきて、退廃のおちょぼ口に押し当てられる。禁固刑相当の行為を前に、期待が止められない。早く早く、とばかりに腰をうねらせる。事前にプログラムしたとおり、張型は尻穴をも貫いた。
「ぉッ――、ひッ、ぉっほぉおおおッ!」
裏返りきった、間抜け極まる声が室内に反響した。普段のおっとりとした態度とは裏腹の、焦がれた声色だ。
直腸が野太い玩具に押し広げられ、めりめりと音を立てる。感じたのは、背骨を引っこ抜いてホットチョコレートを流し込むような快感だ。今まさに貫かれている最中の雌穴からもぶしぃっと汁が噴き出した。
「あぉッ! ひッ、ぉお! ぉんッ、アッハッ、ぉぅッ、あぁああッ!」
強烈なトルクで、ストロークが繰り出される。ぬぼぐぽずぼと、粘っこい音を響かせながら、排泄粘膜をほじくり倒していく。ムチついたヒップをぷるんぷるんと弾ませながら、太い糞を連続でひり出すような感覚に悶える。
さらには、膣穴にねじ込まれた張型も抽送を始める。容赦ない激しさで、二つの穴を抉り抜いていく。
どぢゅぬぢゅぐぷぬぼぐぶと、えげつない音が響いている。二本の玩具は、時に強調し、時に反目する独特なリズムで豊姫を責め立てる。
「ひぃーッ、ひいッ、んぅうッ、ぉッ、ほッ、あぁッ、あっはッ、あぁッ」
誰もが泣きを入れておかしくないダブルピストンだ。彼女も例外ではなく、おんおんと鳴きながら卑猥に腰を躍らせる。
搾乳され続ける乳房がゆっさゆっさと揺れて、母乳を噴き出している。雌臭い汁と汗が飛び散っては、床を濡らしていく。今の姿を見て、月の重要人物だとは誰も思うまい。穢れまみれの地上においてすら滅多に見られない、どうしようもない雌がいた。
そうこうしているうちに、機械の繰り出すストロークはどんどん激しくなっていく。ごすごすと、深いところを容赦なく小突き上げてくる。豊姫も、あわせて腰を振りたくる。勢いが最高潮に至った瞬間、作業プロトコルは最終フェーズに突入した。
「ぉッ、あぉッ、ぉ、ぉおおおおんっ……!」
どぢゅッ、と、体内から肉の潰れるような音が聞こえた。一瞬遅れて、熱い汁が解き放たれる。秘密裏に仕入れたスペルマが、無慈悲に注ぎ込まれていく。
無数の精虫が、子宮・直腸を汚していく。うぞうぞと鞭毛を躍らせて、彼女に快楽を叩きつけていく。
「あッ、んぉおおおおおおおおおッ!」
もちろん、絶頂するに決まっていた。はしたないでは済まない太く高い声をあげて、アクメに至る。
背筋を反り返らせて、全身の筋肉を痙攣させる。目を見開き、舌を突き出し、がくがくと身体を震わせる。まるで、危険な病の発作だ。
視界では白い閃光がバチバチと火花を上げている。快楽神経で受容しきれなかった信号が、視覚神経にまで流れ込んでいるのだ。思考も吹き飛んでおり、ただただオーガズムを受け止める肉塊に成り果てていた。
「ひッ、ぉッ、お――あはぁあ……」
やがて、ぐったりと身体を弛緩させる。緩んだ尿道から、しょろろ……と黄金水が漏れる。おもらしなど、月面においては末代までの恥となる失態だ。だからこそ、ゾクゾクとこみ上げてくる快感をもたらした。
「アッ、は、あぁあッ――」
まったく大満足の自慰行為だった。何より素晴らしいのは、まだまだ続くというところだ。
事前改造のとおりに、マシンが再起動する。Iカップの乳房が再び吸われ、えげつないピストンが繰り出されはじめる。
「おッ、ひッ、あゥ、あぉおおんッ!」
達したばかりの両穴が、めくり返されていく。翌朝になるまで、地下室内にどうしようもない声が響き渡り続けた。