日中のシャリーア街中。
俺はザノバの工房から帰るところだった。
繁華街を通らないと家には行けないので、食料品店や洋服屋が軒を連ねる中を歩く。
……おや。
視線のだいぶ先に見覚えのある帽子姿が見える。
『千里眼』を発動。
……やっぱりロキシーだ。
彼女は基本、大学と家を行き来する生活なので、こんな街中で見かけるのは珍しい。
しかもなんかキョロキョロしている。
挙動不審だ。
俺は『千里眼』で遠くから見ているからロキシーは俺には気づいてないようだ。
と。
ロキシーはそっと裏道に入る。
あれ、そっちは歓楽街だよ?
何探してんの?
男娼とか買ってたら俺泣いちゃうよ?
慌てて後を追いかける。
裏道なので何度も曲がられるともう行方がわからなくなるところだったが、幸い、曲がってすぐのところにロキシーはいた。
ある店の前。
そこの前で入ろうか入るまいか悩んでいるそぶりだった。
そのお店は。
大人のオモチャ屋だった。
---
意外にもこの世界にも大人のオモチャ屋は存在する。
媚薬もここで購入している。
それ以外にも、魔力を流すと動くあれやこれやな魔道具がある。
この手の技術はだいたいアスラ貴族が元だ。
彼らの研究熱心さには頭が下がるばかりだ。
しばらく見ていると、ようやく意を決したのかロキシーは中に入る。
俺はすばやく後を追いかける。
ロキシーに気づかれないように店の入り口前で様子を見る。
ロキシーはどこだろう。
俺は『予見眼』を発動。
ロキシーが突然姿を見せない場所を選んで潜む。
今日はロキシーの日だ。
何か夜の生活に彩りを持ち込もうというのだろうか。
こっそり媚薬とか飲まされちゃったらどうしよう。
でも俺は媚薬飲んで欲しい時はそう言うし、ロキシーも無断で飲ませるようなことはないと思いたい。
と、ロキシーを発見。こちらには気づいていない。
……む。手に取っているのは魔道具だ。
前世の世界で言うところのピンクなローターだ。
もしやロキシーはひとり遊び用の道具を求めてきたのか。
どうやっても3日に1回しか俺は相手できないが、それでは物足りずにたまった劣情を発散しようというのか。
手に取って説明書きを真面目な顔で見ているロキシー。
あれはリモコン型だな。
ぶるぶる振動する本体と、魔力を流す部分はコードで繋がっていて、本体を当てたり入れたりできるタイプだ。
と、そこで、俺に天啓が下る。
ひらめいた!
前世では存在することは知っていたが、この世界ではやったことのないプレイ。
今ロキシーを捕まえればそれが可能になるに違いない。
俺はロキシーに向けて歩き出した。
---
「じゃあロキシー、それ買おうか」
「うええええええええっ!!?」
いきなり登場した俺に超びっくりするロキシー。
手に持っていたローターを落としてしまう。
「いや、あの、違うんです、ルディ、ちょっとですね、その、興味があったというか、あの」
なんだか懸命に言い訳しているが、無視してレジに向かう。
ローターを手に。
「ね? ルディ、別に欲しかったわけじゃないんです。買うのやめましょう? ね?」
ロキシーが腕にしがみついて止めてくる。
だがもう遅い。
俺はこれを使ったプレイを思いついてしまったのだから。
ずるずるとロキシーを引きずったままレジを済ませる俺。
店のおっちゃんはいい笑顔で聞いてきた。
「ここで装備していくかい?」
「あ、いいの?」
「うえええええええっ!?」
ロキシーがまた悲鳴を上げる。
「そこの試着室使ってもらっていいぜ。ただし店内でおっぱじめるのは勘弁な」
「ありがとう、助かる」
「ルディ!? ここでって、ええ!?」
俺はいい笑顔で腕にしがみつくロキシーを見る。
「先生」
「はい」
「またひとつ経験を積みましょう」
「いや、いい言葉風に言ってますけど! ちょっと!」
俺はロキシーを伴って試着室へ。
逃げようとするロキシーの肩をしっかりと掴んで逃がさない。
---
予想通りこのローターはリモコン部分で魔力を込めるとローター部分が振動するというやつだ。
動くのが魔力なので、モーターは入ってない。
あの「ブウーーーーーーン」という音はしないのだ。
これは好き嫌いが分かれるところかもしれない。
あの音があってこそという人々もきっといるだろう。
俺はなくてもいい派だ。
コード長は1.5mくらいある。結構長い。
たぶんアソコと両乳首にセットして足下で一括操作とかできるようになっているのだろう。
放置プレイにも対応しております。
「ルディ、どうしてここに? いつから見てました? というか装備していくってなんですか?」
ロキシーはまだ状況に混乱している。
俺は問答無用でロキシーの服の中にローターをすべり落とす。
リモコンをロキシーの袖から出るようにして、本体は服の中を下に落とす。
ロキシーの崇高なるおパンツを引っ張り、敬虔なるお豆に当たるようにセット完了。
これで、俺がロキシーと手をつないで、その手の中にリモコンを隠し持てば、外からわからないように本体を振動させることが可能となった。
「あ、あの、ルディ、こういうのは夜に家の中で使うものじゃないんですか? こんなところで、そんな」
俺は問答無用でリモコンに魔力を流してみる。
ぶるぶるぶる。
「あっ!?」
効果てきめん。
ロキシーは慌てて口を押さえる。
「さ、行こうか」
俺はいい笑顔でロキシーの手を引く。
飛びっこプレイの開始だ。
---
シャリーア街中。
食料品店や洋服屋が建ち並ぶ中、俺とロキシーは手をつないで歩く。
傍目には仲のいいカップルに見えているに違いない。
ぶるぶるぶる。
俺が時々リモコンに魔力を流していることを除けば。
俺が魔力を流す度、ロキシーは必死な表情で口を押さえる。
こんな街中で嬌声を上げるわけにはいかないと考えているのだろう。
顔は赤らんでいる。
「ル、ルディ、やめましょう? ね?」
時々懇願するように行ってくる。
俺はそのたびに魔力を流して返事をする。
今の俺はドSデウス。
そんな言葉はむしろご褒美です。
ぶるぶるぶる。
十何度目かの振動で、ロキシーと繋いだ手に思わずといった感じにぎゅっと力が入る。
軽くイッたかもしれない。
ロキシーは真っ赤な顔でうつむいている。
よく見ると目が潤んでいる。
人混みの中をあえてゆっくり歩く俺たち。
「ああ、ルディ……」
ロキシーがうっとりした声を上げる。
そっと俺の方に身体を寄せる。
手は汗ばんでいる。
傍目にはいちゃついているように見えるかもしれない。
残念! プレイ中だよ!
---
「あれ? お兄ちゃん、ロキシー姉、珍しいね」
声をかけてきたのはアイシャだった。
でかいバスケットを手に持っている。
晩ご飯の買い出しと行ったところだろうか。
「アイシャ、買い物か」
「うん。……お兄ちゃんたちは、デート中?」
「まぁ、そんなところだ」
と、アイシャは首をかしげてロキシーを見る。
「ロキシー姉、なんか具合悪い?」
ぶるぶるぶる。
「んっ、いや? わ、私は、なんともない、です、よ?」
懸命に言葉を紡ぐロキシー。
「ふぅん?」
アイシャはロキシーを上から下まで見る。
赤い顔。
熱い吐息。
俺と繋いだ手。
足は少しぷるぷると震えているかもしれない。
と、アイシャは突然「はぁ……」とため息をついた。
「お兄ちゃん」
「なんだ」
「だいたい状況は察したから、早く帰ってあげなよ。ロキシー姉がかわいそうだよ」
「な、なんの話だ?」
すっとぼける俺。
「帰ったらお兄ちゃんとロキシー姉が寝室に直行するだろうってこと。晩ご飯までには降りてきてね」
そう言うとアイシャはさっさと歩いて行ってしまった。
む、アイシャ。なぜだいたいわかった。
エスパーか。
ぶるぶるぶる。
「ル、ルディ。も、もう帰りましょう? ね?」
あ、ずっと振動させっぱなしだった。
---
時々振動させたりして、ロキシーがしゃがみ込むというトラブルがあったものの、無事家に着いた。
「る、ルディ、寝室に、寝室に行きましょう」
ロキシーに無理矢理手を引かれて俺は寝室に行く。
まぁロキシーったら大胆。
部屋に入るなり、ロキシーは防音の魔術をかけて俺をベッドに押し倒す。
「ルディ……もうダメです。私、我慢できません」
ロキシーはこれ以上ないくらい切ない顔をしていた。
ちゅっ。ちゅぱっ。
俺に覆い被さったロキシーはキスをしてくる。
のっけからハードなやつだ。
舌が俺の口腔内を舐め回す。
ロキシーが顔を離す。
ふたりの口の間に唾液の糸が引く。
と、そこで、俺はリモコンがまだ俺の手にあることに気づく。
ぶるぶるぶる。
「ああーーーーーーーーーっ!!」
ロキシーがもう遠慮はいらないとばかりに大声を出す。
すごいなロキシー。
こんな大声出すくらい感じているのを我慢していたのか。
「もう、ルディ、そのぶるぶる、やめてください」
再度キスをしてきながら、ロキシーが言う。
「でも、ロキシーが買おうとしていたやつだし……」
「ちょ、ちょっと物珍しさで見ていただけですっ! あんな、街中で使うなんて……!」
ぶるぶるぶる。
「んあっ!! ……ずるいですよ、ルディ!」
リモコンを俺の手から奪おうとするロキシー。
だが俺が魔力を流すのをやめないためか、なかなか手に力が入らず、俺の手から取ることができない。
ぶるぶるぶる。
「あっ! ああっ! ルディ! だめっ!」
びくんびくんと身体を震わせるロキシー。
もう絶頂も近そうだ。
そこで俺は魔力をちょっと多めに流してみる。
どうなるんだろう。
ぶるぶるぶるっ!!
振動が強くなったようだ。
「ああっ!! ルディ! イク! イキますっ! あーーーーーーっ!!」
ロキシーはぐわっとのけぞるような動きをすると、最大級に身体を震わせた。
がくっと力が抜ける。
---
ローターで遊ぶのはこれくらいにしておくか。
ドSデウスのSゴコロは十分満足したし。
ロキシーの神聖なるおパンツから本体を取り出す。
うわ、おパンツもうびっちゃびっちゃだ。
袖の中を通してリモコンも回収する。
枕元の辺りに放り投げる。
ロキシーの服を脱がせる。
俺も服を脱ぐ。
これだけ濡れちゃっているからすぐ入るかな。
ロキシーを正常位の体勢にすると俺はゆっくりと腰を進める。
ぬちゅり……。
十分に濡れているロキシーのアソコは俺の息子を飲み込んでいく。
「ああ……」
ロキシーがうっとりとした声を上げる。
さっきの絶頂で失神したかと思ったが、イキすぎて力が入らなかっただけのようだ。
ずりゅっ、ずっ。
腰を振る俺。
ロキシーは俺の身体に手を回してきた。
「ああ、ルディ、すごい、気持ちいいです、いいです」
ロキシーが夢うつつのような口調で言う。
かわいい。
キスをする。
ロキシーの口腔内に舌を送り込む。
ロキシーの舌が迎え撃つ。
ふたりの舌が絡み合う。
「ルディ……好き、好きです、ルディ……」
「俺も好きだよ、ロキシー」
ちゅっ。ちゅばっ。
キスをしながら愛を確認し合う俺たち。
腰の動きも止めない。
と、そのとき。
ぶるぶるぶる。
尻の辺りで謎の振動が発生した。
「うわっ!?」
見ると、ロキシーが手をいっぱいに伸ばしている。
その先にあるのは……さっきまで大活躍していた、ローター君だ。
反対の手にはリモコンがある。
「ふふふ……ここのあたり、いいんじゃないですか?」
ローターは尻の下。蟻の門渡りの部分にあてがわれている。
振動が息子の付け根に伝わる。
むむむ。
……確かに、気持ちいいかもしれない。
びくんびくんと身体が反応してしまう。
……腰が動かせない。
「ロキシー、気持ちよくて動けないんだけど……」
「あぁ、それなら、さっきまでの私の気持ちがよくわかってくれそうですね……」
ロキシーは笑う。ちょっと凄みを感じる。
ぶるぶるぶるっ!!
「あひっ!?」
ロキシーが込める魔力を増やしたのか、振動が激しくなる。
「ろ、ロキシー?」
ぶるぶるぶるっ!!
「うっ、こ、これでイッちゃいそうなんだけど……?」
ぶるぶるぶるっ!!
「なんか、こう、無理矢理イカされる感じがして、ね?」
ぶるぶるぶるっ!!
「ふ、普通にしない?」
ぶるぶるぶるっ!!
「あっ、イッちゃう。ロキシー、待って、イッちゃうから」
ぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるっ!!
「あ、ああっ!! イクっ! 出るーーーーーっ!!」
どくん、どくんっ。
あえなく散る俺。
がっくりと力が抜ける。
ぶるぶるぶる。
「いや、もうやめて。ロキシー。俺が悪かった」
「反省しましたか?」
「しました。本当です。嘘じゃないです」
じっと俺を見るロキシー。
と、ローターが離れていく。
「……はぁ。もういじわるはやめてください。私、街中で3回くらいイッちゃいましたよ」
ローターを枕元に回収しながら、ロキシーが言う。
「でもおかげで街中でプレイできたじゃないか」
「したくてしたわけじゃありません!」
むきー、という感じでロキシーが怒る。
「アイシャに会った時、私泣きそうでしたからね? 知っている人の前でイク気持ちとか考えてください」
なるほど確かに。
残念ながらロキシーには見られて興奮するという才能はないようだ。
「で、ロキシーはなんであんなお店にいたの?」
俺が聞く。
ぐっ。
そんな顔でロキシーが言葉に詰まる。
「……いつもルディにイカされてばかりだから、もっとルディに攻撃できる道具がないか、探していたんです」
おお。さすがは知恵のロキシー。
テクニックを磨こうと言うだけではなく、必要とあらば道具の使用もいとわないんだね。
「はぁ……。まさかルディに見つかるとは思ってもみませんでした。悪いことはできませんね」
うーん。もし今日たまたまロキシーを発見してなかったら、どんな風になっていたのだろう。
ロキシーが俺に効果的な道具を見つけて、ひーひー言わされる羽目になっていたのだろうか。
怖いような。
楽しみなような。
ちょっとだけドMデウスな乙女デウスが顔を出す。
「あの、ロキシー」
「はい」
「いい道具があったとしても、お手柔らかに」
「今日のルディがそれを言いますか……はぁ。まぁいいですよ。次の日以降に支障が出るようなのだとシルフィやエリスに悪いですからね」
よかった。とりあえず強制プレイ的なものは避けられそうだ。
「それで」
ちょっと顔を赤らめて、ロキシーが言う。
「まだ晩ご飯まで時間がありますが、……こ、今度は普通にしませんか?」
「――喜んで」
そう言って。
俺は再度ロキシーに覆い被さるのだった。
六面世界って超すごい魔力駆動のオナホールとかありそうですよね。
多分私の話には登場しないでしょうけど。