俺とエリスはラノア王国の南方、赤竜山脈の近くに来ていた。
――ギャア、ギャア!
遠くで鳥の鳴く声が響く。
仲間を呼ぶ声ではない。
危険を知らせる声だろう。
なぜそう思うかって?
先に知らされているからだ。
バキバキ!
少し先で木が倒される音が響く。
土煙が上がる。
もうまもなく姿を現すだろう。
――はぐれ赤竜が。
「ギャアアアアアアアアアアアッ!!」
何度見ても慣れることのない、偉容。
この大陸でも最強を誇る生物が、そこにいた。
横にいるエリスを見る。
エリスは高揚した笑みを浮かべていた。
獰猛そうに口元をゆがめている。
倒す気なのだ。この、はぐれ竜を。
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「ここにはぐれ竜が現れる」
オルステッドはラノア王国の地図の一点を指さすと、いつものように重々しい口調で俺にそう告げた。
指がつ、とその近くにある点を指す。
「近隣にある、この街の住民を逃がせ」
おそらくは街の住民の中にのちのちの世の中にとって重要な人物がいるのだろう。
オルステッドはいつも余計なことを語らないので、それが誰かまでは言わない。
「――何か質問はあるか?」
「いえ、何も」
「――あるわ!」
俺は後ろを見た。
いつの間にか部屋の中にエリスがいた。
後をつけてきていたのだろう。エリスは特に意味がなくてもそういうことをする。
その目はらんらんと輝いている。
紅潮した頬は、抑えきれない興奮を示していた。
「住民は逃がすけれど、
……どこかの弓兵みたいなことを言い出した。
いや、はぐれ赤竜だよ?
普通なら、40人近い冒険者のパーティが必要と言われる存在だよ?
オルステッドの顔を見る。
さすがのオルステッドも言葉を失って……ないな。
彼にしては珍しく、面白がるような顔だ。
「ああ、問題ない。……やってみるか?」
「やるわ!」
ぎゅっと、エリスが俺の腕を抱える。
――ふたりでやる、という意思表示のようだ。
俺は苦笑しつつ、オルステッドに顔を向けた。
「やります」
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「ギャアアアアアアアアアアアッ!!」
はぐれ竜は俺とエリスを視認したのだろう。
威嚇するように巨大な顎を開き、狂ったような吠え声を上げた。
――でかいな。
以前に倒したことのある赤竜。
アレも巨大だったが、今目の前にいる赤竜は更に一回りは大きい。
でかいということは、それだけ攻撃の威力も高く、鱗は固いのだろう。
まずは観察をする。
身体のあちこちに傷が付いている。
赤竜は本来群れで行動する生き物だ。
それが乱気流などに巻き込まれることによって群れからはぐれたのがはぐれ竜だ。
おそらくこの赤竜は乱気流に巻き込まれ、山脈の岩肌に叩きつけられるなどして傷を負ったのだろう。
傷の痛みが正気を失わせ、怒りを呼び起こしている。
――その冷静さを失った心につけ込む!
「泥沼!」
はぐれ竜が姿を現す前から準備していた魔術を発動させる。
はぐれ竜の足が大きく沈み込む。
後ろ足を慌てたようにじたばたとさせているが、大地を踏みしめられず大きく体勢を崩している。
そして、それを確認することなく、矢のようにエリスが駆け出していた。
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エリスの手には剣。
愛刀であった『鳳雅龍剣』はビヘイリルの戦いで失われている。
剣神ガル・ファリオンから死に際に託されたという『喉笛』はエリスの部屋に飾られている。
今エリスが手にしているのはオルステッドにもらった無銘の剣である。
オルステッド曰く、切れ味だけは超一流らしい。
「ガアアアアアアアッ!!」
エリスが獣のように吠え声を上げると、剣を振りかぶり、そして降ろした。
はぐれ竜はエリスの動きに気づいていたのか、彼女の突進を止めるかのように前脚をエリスに向けていた。
その前脚がどさりと音を立てて落ちた。
エリスの剣は、エリス自身ほどもある太さの前脚を、事もなく両断したのだった。
「グギャアアアアアアッ!!」
痛みにはぐれ竜が苦悶の声を上げる。
失われた前脚から血がどばりと噴き出す。
「――エリス!」
俺もエリスの突進を黙って見ていたわけではない。
次に用意した魔術は
かつて魔王バーディガーディを爆散させた一撃だ。
ドリルの如くに猛回転するこぶし大の
その射線上にエリスの背があった。
が、エリスは俺の声に反応すると、振り返ることもなく右に身体を投げ出すとごろごろと地面を転がった。
バァンッ!!
爆発音がした。
「アギャアアアアアアッ!!」
びくん、びくんとはぐれ竜の身体が痙攣する。
だが、それでもまだはぐれ竜は死んでいなかった。
はぐれ竜が大きく顎を広げる。
その奥にちろちろと輝きが灯る。
赤竜の最大にして最強の攻撃方法。
ファイアブレス。
それが口腔から放たれる、その刹那。
「ッガアアアアッ!!」
体勢を立て直したエリスが、流星の如くにはぐれ竜の首筋を飛び抜けた。
……時が止まったかのように、はぐれ竜の動きが止まる。
数瞬の後。
エリスが剣を振りかぶった体勢のまま着地をした。
それが合図だったかのように。
はぐれ竜の頭がぐらり、と揺らいだかと思うと地面に落ちた。
――頭だけが。
エリスの剣ははぐれ竜の首を見事に断ち切っていたのだった。
はぐれ竜の首の切断面から噴水のように血が噴き出した。
「エリス!」
俺はほっと息を吐くとエリスに向かって駆け出す。
エリスは剣を振るって血を飛ばすと剣を鞘に収めると、俺に顔を向ける。
「ルーデウス!」
その表情は満面の笑みだ。
エリスも俺に向かって駆け出した。
エリスは俺にタックルするかのように飛びついてくると、そのまま俺を押し倒すようにして倒れ込む。
「やったわ! 私たち、竜を倒したのよ!」
倒れ込んだ勢いのままに、抱き合ったままごろごろと転がる。
ちゅっ、ちゅっ。
エリスはよほど嬉しいのか、転がりながら俺の顔に雨のようにキスをしてくる。
「あははっ!」
エリスは俺の顔をその豊かな胸に抱え込むと、ぎゅっと抱きしめてきた。
俺も抱きしめ返す。
「あははっ! あははっ! あはっ!」
エリスはいつまでも嬉しそうに笑い続けた。
---
気づくと俺もエリスも土まみれだった。
そりゃ地面をごろごろと転がったからね。
しかもエリスははぐれ竜の返り血もふんだんに浴びていた。
これで不死身になったりしたらどうしよう。
とりあえず近くにあった小川に移動した。
あたりに人のいないことを確認して、服を脱ぐと身体を洗う。
すっかり身体が綺麗になると、エリスは自分の身体を抱くようにして、身を震わせた。
「ああ……、今でも信じられないわ。竜を切ったなんて」
「さすがエリスだよ。あのサイズの竜の首が切り落とせるなんて」
俺は川に足を浸しながら、近くの岩に腰掛ける。
エリスを見る。
エリスはまだ興奮が収まらないのか、ぎゅっと自分の身体を抱きしめている。
頬は紅潮している。
濡れた身体からは熱を持ち、湯気が出るかのようだ。
あらわになった豊かなおっぱいはきらきらと輝いている。
日の光を反射して、深紅の髪が光を放っている。
「……ねえ、ルーデウス」
「何だい」
「……ここで、してくれない?」
少しもじもじとしながらエリスが言う。
何がとは言うまでもない。
興奮が収まらないのだ。
エリスはベッドの中では野獣になるが、意外とそれはベッドルームの中に限られる。
複数で楽しむ時も恥ずかしがるし、ましてこんな野外でとなると初めてだ。
「いいよ。おいで」
俺は岩に腰掛けたまま、両手を広げる。
「ルーデウス!」
エリスは俺に駆け寄ってくると、手の中に飛び込んできた。
---
ちゅっ、ちゅぱっ、ちゅるっ。
長くキスをしながら、舌を交わし合う。
「ん……ルーデウスぅ……」
甘えるようにエリスが囁く。
俺はエリスの身体を強く抱きしめる。
「ね、もう……凄く、濡れちゃってるの……」
エリスが自分の秘所をはずかしそうに晒す。
そこはエリスの言うとおり、川の水ではない液体でてらてらと光っていた。
「早く……ちょうだい……」
「わかった……」
エリスの腰を両手で抱えると、座った状態になっている俺の腰の上に誘導する。
エリスはもどかしそうに位置を合わせてきた。
にゅるっ。
抵抗は全くといっていいほどなかった。
エリスの秘所は熱く、そして濡れていた。
「はぁんっ……!」
エリスが切ない声を上げた。
真っ赤な髪が振り乱される。
エリスがしがみついてくる。
俺はエリスの乳首をそっと口にふくむ。
「ああっ!」
びくんとエリスが反応する。
「ダメ、ルーデウス、私、すぐ、イッちゃう」
はぁはぁと息をつきながらエリスが言う。
「いいよ。気持ちよくなって」
エリスの腰を上下に動かしながら俺が答える。
「んっ! ああっ!!」
びくんびくんとエリスの身体の震えが激しくなる。
「ああっ! 気持ちいい! ルーデウス!」
ずちゅっ、くちゅっ、ずりゅっ。
結合部がいやらしい音をたてている。
だんだんとエリスの秘所が締まりを強くしている。
「あっ!! ああっ! だ、だめっ!!」
エリスは髪を振り乱すと、小さくぶるぶると震え出す。
「ああっ! い、いく、イッちゃうっ、あっ、ああーーーーーっ!!」
エリスが大きくのけぞる。
ぎゅうっとエリスのあそこが俺を締め付ける。
真っ赤な髪が日の光を反射しきらきらと光った。
---
「はぁ、はぁ……」
エリスは今まで俺が腰掛けていた岩に両手をつくと、その大きな尻を俺に向けてくる。
太陽の光に照らされたエリスのあそこはぬらぬらと光り、ぴくりぴくりとうごめいている。
頬の紅潮に負けないほどに赤く染まった陰唇が俺を誘う。
「ね、ねえ、見てないで……ちょうだい……」
エリスが切なそうに俺を見ている。
「ああ……」
俺はそっと息子をあてがう。
ぬちゅっ……。
濡れた肉と肉がこすれる音がする。
エリスの
「あっ、あっ、んんっ」
エリスがいやいやをするように首を振る。
「ううっ」
エリスの
それに負けないように、抽送を開始する。
ぐちゅっ、ぬちゅっ、じゅるっ。
「いやっ、ああっ! だめっ!」
肉と肉と摩擦が互いに快感を生む。
目の前に火花が出るかのような快感に襲われる。
足が砕けそうになるのを必死に堪える。
「ううっ、また、またイッちゃうっ!」
「俺も……!」
ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ。
「あっ! ああっ! る、ルーデウスっ!!」
「ああっ、あっ、エリスっ!!」
落雷に打たれたかのようにふたりの身体が震える。
俺の腰の奥から吹き出した熱い塊がエリスの奥へとたたき込まれる。
エリスはそれを絞り尽くすかのように飲み込むと、更に奥へ奥へと引き込む。
「~~~っ!」
「ん~~っ!!」
絶頂は、長く続いた。
数十秒も続いただろうか?
ほぼ同時にふたりの身体から力が抜ける。
ばしゃっ。
音を立ててふたりして川の中にしゃがみこむ。
「あ……」
エリスの腰が川につかると、流れが腰を洗い、やがて白濁液が川の流れに混じり始めた。
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シャリーアに帰ると、シルフィもロキシーも家の前で待ってくれていた。
「ルディ! 大丈夫でしたか?」
「うん、ロキシー。ちゃんと倒してきたよ」
「ええっ! ホントにはぐれ竜を倒してきちゃったの!?」
居間に移動して、戦いの内容を話すとシルフィもロキシーも目をまん丸にして驚いていた。
「……いや、ルディが昔ほぼひとりではぐれ竜を倒したのは聞いていましたが、まさか最初からふたりだけのパーティではぐれ竜に挑んで、倒すなんて」
「ちょっと聞いたことのない活躍だよね……」
ふふん、とエリスが鼻を鳴らす。
「ルーデウスが凄いのよ!」
「エリスも凄かったよ」
俺も苦笑しながら返す。
「それで、これは」
いつの間にか背後にアイシャが立っていた。
俺の首筋をつつく。
「はぐれ竜にかまれたの?」
アイシャのつついたところには、歯形があった。
「「あ……」」
シルフィとロキシーが同時に声を上げた。
その目が俺の首筋の歯形を見ると、揃って俺の横を見る。
視線の先でエリスが小さくなって顔を真っ赤にしている。
あれからエリスが俺の上で腰を振りながら、感極まってかみついてしまったのだ。
「そ、そうなんだ。小さい竜も近くにいてさー」
「ふーん、その竜って、赤い髪してた?」
……アイシャ、わかってて聞くなよ。
お久しぶりです。
無職転生に関してのみならかなり色んなシチュで書いたと思ってましたが歓喜の極みエッチって書いたことないな、と思って書きました。
歓喜の極みエッチというシチュがさも一般的であるかのように偽ってみたり。