逆行転生TSF 作:逆行物増えろ
「ここまで来ておいて、今更僕を裏切るっていうのかい!勇斗くん!?」
「いや、だってお前コレ……!」
この先にあるは未知の領域、僕ひとりだけでは敗走は必至だろう。なればこそ勇斗くんという心強い味方を連れてきたのだが、既に及び腰になってしまっている。
僕はどうすればいいのだろうか……?
事の始まりは昨晩、夕食の時分であった……。
その日、僕はいつも通りに学校を終え、放課後は勇斗くん達と目一杯遊んでから家に帰ってきた。
既に夏休みが終わって数週間が経っており、気候も秋らしくなってきた。しかしそれでも運動すれば汗はかく。子供の様に全身を使って全力で遊ぶのだからなおさらだ。
そしていつも通りに翔を誘ってお風呂に入る。
あの夜の出来事があってから、翔の視線が僕の胸元にくる事が多くなった。やはりまだ子供だしお母さんのおっぱいが恋しいのだろう。
ちなみに翔に身体を洗ってもらう事はもうほとんど無い。銭湯での一件でもう懲りたのだ。
流石に好意を無為にするのも可哀想なので何かのお礼という形で洗ってもらう事もあるけれど、それでもそこそこのところで切り上げている。
翔は少々不満顔だがこちらとしても年長者の威厳とか男としての矜持とか色々なもののピンチなのだ、こればっかりは勘弁して欲しい。
そんなこんなで夕食になり翔と並んでテーブルに着いたのだ。ちなみにお父さんはまだ帰ってきていない。そして正面に座ったお母さんから僕に一言。
「明日ブラジャーを買いに行きましょう?」
「―――え?」
お母さんが何を言っているのか一瞬理解できなかった。
そろそろ潮時だと思ってはいたのだが、こうも唐突に家族からその話題が飛び出して来るとは思わなかったのだ。
「だってそれ、目立ってしまっているでしょう?」
お母さんの視線は僕の胸元に向いている。
釣られて自分でも見下ろしてみるとお風呂上がりのせいもあってか、確かに胸が透けてしまっている。
今着ている服はパジャマ代わりに使っているかなり薄手のシャツなのだが、サイズが少し小さい事もあって胸の膨らみに張り付く様になってしまっている。
よく見てみれば乳首の形や乳輪の色が透けてしまっている気がする。
「……えっと、まだ大丈夫だと思うんだけど……」
「ダメよ。二次性徴が始まったみたいだしこれからドンドン女の子らしくなっていくの。今まで通りというわけにはいかないわ」
日常生活を送る上では男とか女とか関係なく、もっと子供として過ごしていたかった。
勇斗くんと一緒になるという目標はあれど、やはり変化は怖いのだ。可能であるならもう少しこのままの関係でいたい。
……だが身体の変化は待ってくれそうにない。
「というわけでちょうど明日は土曜日だし買いに行くわよ」
「え、でも勇斗くんと遊ぶ約束してるし……」
「それは午前中でしょう?なら午後から行くからそのつもりでね?」
ちなみに翔も何も理解せぬまま買い物に付いていきたいと手を上げていたが、敢え無くお母さんに却下されていた。
そして土曜日、僕は朝から憂鬱な気分だった。ところがお母さんは突然の予定が入ってしまった様で買い物に行けなくなってしまった。
当然僕は喜んだのだが、出かけるお母さんに手招きされて行ってみると無情にもお札を渡されてしまった。
「はいコレ、店員さんに聞けば大丈夫だと思うから自分で買いにいってね?」
「…………はい」
渡されたお札は一万円札二枚、小学生では中々手にすることができない大金だ。
中身が今の僕だからこそ安心して一人で行かせてくれるのだろう。本当はコレを片手にゲームでも買いに行きたいのだが、お母さんの信頼を裏切るわけにはいかないのだ……。
朝にそんな事があったせいか皆と遊んでいたときに勇斗くんに元気が無いのを気付かれてしまった。上手く隠してたつもりなんだけどなぁ……。
少し恥ずかしいので下着云々をぼやかして勇斗くんに相談してみたところ一緒に来てくれると言うからお願いしたのだ。
そして待ち合わせのスーパーで勇斗くんと合流した僕は心強い味方を得た事で戦地への一歩を踏み出す事ができたのだ。
しかし中にある服屋さんに着いたところで冒頭の状況である……。
僕等は無事にここから帰る事ができるのだろうか―――。
この話ですが無駄に長く(多分4話くらい?)になった割にはエロくならなさそうです。すみません。