逆行転生TSF 作:逆行物増えろ
「ひぃー!寒いぃ!」
「あっ!待ってよ勇斗くん!先に手洗いうがいだよ!」
寒さに耐えられなかったのか、勇斗くんは家に着くなり炬燵があるリビングへと飛び込んで行ってしまった。
あまりにも僕達が頻繁に遊んでいるせいか、今では家族ぐるみの付き合いになってしまっている。
そのためそれぞれの家に僕と勇斗くんがセットでいるのは最早当たり前の光景で、家の人に会っても「あらいたのね、いらっしゃい」程度の反応だ。
「ほら、温まるまで時間かかるし今のうちに手洗いうがいしよ?」
既に炬燵に入ってしまっている勇斗くんには酷だが、手を引いて立ち上がらせ洗面所へと連れて行く。
「うぅ……分かったよ……」
勇斗くんは大人しく付いて来てくれた。
その手はとっても冷たくて、思わず両手で握って温めてしまった。
一緒に買い物へ行ってから少しだけ時は流れて既に12月。
突然なのだが、世間一般の認識として男子小学生というのは馬鹿で意地っ張りで見栄っ張りなものだろう。
勇斗くんであっても例に漏れず、そういう所はそこそこあったりするのだ。あの頃は格好良く思えていた事も今の僕からするとハラハラしてしまったりアホらしくて見ていられなかったりで止めて欲しい事はある。
今回の件もそうだ。
勇斗くんは何故か半袖半ズボンで学校に行っている。
クラスの男子達で何時まで体操服で過ごせるかというアホみたいな勝負をしているからだ。
ちなみに僕は普通に長袖長ズボンだし手袋も標準装備している。
この年は例年より寒く、年明け前にまともな雪が降ったのを覚えている。
そんな中での勝負は苛烈を極め脱落者は続出、既に勇斗くんと後一人との一騎打ちになっている。
流石に見ていて寒いので、二人切りになったタイミングで僕の使っている手袋やマフラーを渡そうとしたのだけど拒否されてしまった。
真面目というか義理堅いというか……何にせよ始まりがアレなのでアホな事には変わりないのだが……。
だからといってこんな冷え切って免疫が弱まっている状態でウィルスをもらおうものなら、絶対風邪をひいてしまうだろう。
僕はそうならないようにと、それとなくくっついて暖をとったり風除けになったりしていた。
そしてこの手洗いうがいもその一環なのだ。
二人でしっかりとそれらを済ませて。
どうでもいいが僕用のタオルが常設されているあたり一緒に遊ぶ頻度の高さをを物語っている。
それはさておき。
小走りでリビングへと駆け込み、二人並んで炬燵へと潜り込む。
勇斗くんは薄手なせいもあってかなり冷えてしまっている。対して僕は着込んでいるのでそれなりに熱がこもっている。
そして炬燵全体が温まるまでは、まだまだ時間がかかりそうだ。
僕は厚着をしていた服を脱ぎ、上はシャツ一枚になる。
「悠季?」
「ちょっとゴメンね」
少しだけ時間をかけて覚悟を決める。
えいやっ!と勢いを付けて勇斗くんに抱き着いた。
「うひぃっ!」
想像していた通りの冷たさに背筋を震わせながら勇斗くんに身体を寄せる。
「おまっ!……冷たくないのか?」
「もちろん冷たいよ……でも勇斗くんに風邪ひいて欲しくないしさ……。ほら、手出して?温めてあげる」
「ああ……ありがとな」
しばらく勇斗くんとくっついていると、ようやく炬燵も暖かくなってきた。
大人がすっぽりと入れる大きさなのだが、温まるまで少し時間がかかるのが難点だ。小学生なら二人並んで潜り込んでも大丈夫なので、温まってさえいれば最高なんだけどね。
「おっし!指も動くようになってきたし一狩り行こうぜ!」
「了解、雷のやつでよかったよね?」
「おう、そいつで頼む」
最近は寒くなってきて外で遊ぶ頻度も少なくなってきた。そのため家でゲームをする事が増えてきたのだ。やるのは相変わらずモンスターをハントするゲームだ。
クエストを数回やると僕が疲れてウトウトしてしまうのをあの時の学習したのか、勇斗くんはわりと頻繁にこのゲームに誘ってくるようになったのだ。
ただ、寝ていた(狸寝入り)僕にイタズラしてしまった事を反省しているのか、何も知らない(と思っているだけ)僕に手を出してしまった事に罪悪感を抱いているのか、そこまで大それた事はしてこない。
せいぜい寝ている(ふり)の僕のおっぱいを服の上から撫でたり、たまにお腹の上まで手が侵入してくる程度だ。
そう考えるとアレから結構な期間お預け状態だ。
僕としてはもっと積極的になってくれても良いのだけれど……。
さてさて、今日はどうなるのかな……?
この話はまだ最後まで書いてないですが待ってたら年越しちゃいそうなので見切りで投稿します。