逆行転生TSF 作:逆行物増えろ
―――小学校、休み時間
「そういえば悠季さん」
「……ん〜?」
「勇斗さんとはいつからお付き合いを?」
「ごふーーっ!?」
「あーっ!それ愛梨も気になってたんだよねー!」
「い、い、委員長に愛梨ちゃんも!何言ってるのさ!?」
ホントに何言ってるのさ!?
ぼ、僕と勇斗くんが、付き合っているだなんて!
「違うんですか?」
「付き合ってないって!」
そう、まだ付き合えていないのだ。
もう春の陽気も感じられそうなのに僕らの中はアレから進展していない。アッチ方面は相変わらずなんだけどね……。
「私の勘違いだったみたいですね、すみません。てっきり冬休みに何か切っ掛けでもあったのかと……新学期から突然イチャイチャし始めたもので」
「イチャイチャ!?」
「ええ、イチャイチャです。二人で一緒にいる時はいつもくっついて座ってましたし、会話は無くとも意識し合ってるのはバレバレでしたよ?」
確かに一緒にいることは多いけど実際どうなのだろう?
まぁ勇斗くんはどちらかと言えば僕へのイタズラから、気まずさが勝っているかもしれないけどさ……。
でも僕が隣に座っても逃げたりしないし無言で一緒にいてくれる。それに置いてある勇斗くんの手の指先に、微かに触れる様に自分の手を置いてもそのままでいてくれるのだ。
―――確かにイチャイチャしてるかもしれない……。
「うあぁーー……」
頭を抱えて机に突っ伏す。
精神的には大人みたいなものなのに、自分を客観視できていなかった事に悶絶しそうだ。
恋は盲目とはよく言ったものだ……。
「気付いていなかったんですか?」
「……お恥ずかしながら」
「バレバレだったよねー!」
「がはっ―――!」
……だいたい告白してこない勇斗くんが悪いのさ!!
隣に座ったなら無言で肩を抱いくべきだし、指が触れ合ったなら手を重ねてくれるべきじゃないかな!?
そんな責任転嫁をしつつ二人の好奇の視線を受け止める。
「で、好きなんですか?」
「…………はい」
「「(キャーー!)」」
僕の言葉を聞いてふたり仲良く黄色い声を上げる。気を使ってくれたのか声量は落としてくれたが、そのはしゃぎ様を見て顔が熱くなってくる。
愛梨ちゃんは兎も角、普段からしっかりしている委員長もやはり年頃の女の子の様で、恋バナには興味津々みたいだ。
ふたりの追求によって、春に初めて会った時から気になっていた事、一緒に過ごしていく内に隣にいるのは自分じゃないと嫌だと思い始めた事、夏の終りには勇斗くんが好きなのだと自覚した事、洗いざらい喋らされていた。
「半年も片思いされてたんですね」
「ながーい!」
「うん……それで中々気付いてくれなかったから新年からは積極的に動いてみたんだけど……」
「確かに二学期までなら兎も角、三学期の悠季さんの態度を受けてコレとは勇斗さんも中々に朴念仁な様で……」
「だよね!?」
やっぱりそうだよね!?酷くない!?
「こうして話してくださって何もしないのもアレですし今度から協力しますね!悠季さん!」
「ありがとう……っ!」
「愛梨も協力するよー!」
「……ありがとう」
「なんか委員長とは返事が違う気が……?」
こうして僕は、頼もしい(?)協力者を得たのだった。