『クイック!!』
自身に反応速度を上昇させる補助魔術をかけた後、2人の男から距離を取り、リングの端に立つユウリィ。
「おっぱいプルンプルン揺らしながら逃げちゃって必死だねぇ。」
スクリーンにはリング端に移動する際に走った時のユウリィの胸の揺れがリピート再生される。
「美味しそうだなぁ。早く食べたいよぉ。」
舌で唇を一舐めするレイモンドの姿に背筋を凍らせながらもユウリィはリング端で警戒を緩めない。
(視覚的に文句の付けようのない勝利はリングアウト。少女の力で大人の男をその状態にするのは、リング端で攻撃をいなして落下させるのが最善策だ。子どものくせに雰囲気に飲まれず冷静な判断が出来ているな。)
私と同様、ユウリィの狙いを察しているレイモンドたちはリング上で攻めあぐねている。
(サクリファイスの反動があるとはいえ、油断はできない。最大限、援護してやるか。)
「観客の皆さん、スクリーンにご注目下さい。」
実況の声と同時にスクリーンの映像が切り替わり、ローアングルから撮影されたユウリィのスカートの中が映し出される。
『えっ!!』
「わざわざスカートの中を撮影しやすい位置に来てくれるなんて、サービス精神旺盛だな。」
反射的にスカートを抑え、リング下でニタニタ笑いながら撮影するカメラマンに視線を向けてしまうユウリィ。
その一瞬の隙を逃さず、レイモンドと審判の男が一気にユウリィとの距離を詰める。
「ヒヒヒヒヒッ!!」
『くっ・・・!!』
魔術で上昇した反応速度で男たちの攻撃をいなすユウリィ。
「クソっ!!」
虚を突いたことによるアドバンテージはなくなり、ユウリィに軽く攻撃をいなされながらリングアウトを狙われ劣勢に陥る男たち。
「君の強さは十分に分かった。けれど、観衆が求めているのはその姿じゃないんだ。」
『あっ!!』
リング外から私に背中を押されバランスを崩し、倒れこむユウリィ。
「今だっ!!」
すかさずユウリィの両手両足を押さえつける2人の男たち。
必死に暴れて抵抗するも、体力を消耗した少女が大人の男2人の力に敵うはずもなかった。
「もう絶対に逃がさないよぉ!!」
レイモンドと審判の男にリングの床に磔にされるユウリィ。
「ユウリィ選手、抵抗むなしく再び男たちに捕まってしまった!!」
実況の声と同時にヒートアップする観客の大歓声。
それに呼応するようにリング中央の天井から長い鎖が下りてくる。
「ヒヒヒ、これでもう勝負ありだな。」
そう言いながら興奮気味にユウリィの両手首に鎖を巻き付ける審判の男。
「準備完了♪」
『あっ!!』
2人の男がユウリィの身体から手を離したのを合図に再び鎖が巻き上げられ、ユウリィの身体はリング中央へと勢いよく引きずられていく。
「絶景だなぁ・・・」
鎖の動きが止まり、リング中央で両腕を挙げた直立状態で拘束されるユウリィ。
拘束された少女に赤いプロレスパンツ越しに股間を弄りながら一歩一歩、近づいてくるレイモンド。
『い、嫌っ・・・』
試合開始から初めて、少女は恐怖の言葉を口にした。