芳乃様のと合わせて一つ、みたいな話になってる気がしますので詳しく知りたければツイッター探すなりメッセなり投げて下さい。
からん、と小さな音が鳴る。
蒼と翠、切り硝子で出来た色合い付きの
テーブルの上に広がる、幾つもの
互いに飲み物が尽きて、互いにそれを注ぎ、互いに好きなもので割る。
次の日に強く残さないために薄めて飲む、ただそれだけ。
その為に、昨日は俺の家で。
今日は、彼女の家で。
何が切っ掛けだったかは覚えていないけど、最近の二人のブームのような。
店で飲むようなカクテルなんて立派な物は何もない。
だから、多分。
……酒、というよりも。 こうして過ごす時間を楽しむためのお酒、というか。
何方からも、口には出さないけれど。
それが至極当然のことで、口に出してしまえば霧散してしまう夢のような物なのだと感じているからなのかも知れない。
そうすることが礼儀のように。
幾度目かのカップを、重ね合わせ。
独特の、金属音にも似た高音が室内に響いて。
軽く唇を濡らし、舌へ落とし、嚥下して。
素人が作るものだから、目分量だしその日によって合わせるものも違う。
だからこそ、その日の気分に応じて好き嫌いも変化する。
味も、出来も千変万化。
一度でも、完全な味にはならない。
……強すぎたな、と感じたのは丁度そんな時。
胃の中、喉を過ぎた辺りで熱を強く感じて。
かぁっ、と焼けるような感覚はどうにも苦手で。
口直し――――というわけでもないけれど、果実酒を作るのに余った氷砂糖を一つ口内へ。
からん、とコップの中の氷と口の中の砂糖が巡る。
粉状の砂糖とはまた違う、少しずつ溶ける甘みに口の中を浸していれば。
何を求めているのかは、何となくでも理解した。
目の前で明らかに変わる俺を見ていたから。
だからこそ、自分が飲んでいた酒を彼女へ勧めた。
当然のように、口を付け。
俺と同じように焼ける感じを味わい。
――――口内の甘みを、口付けで分かち合った。
もう一回、と彼女は言った。
同じ事を、彼女の酒で繰り返す。
もう一度、と俺は繰り返した。
同じ事を、俺の酒で繰り返す。
後一回、もう一回、最後の一回。
酒が尽きればもう一度、己の分量で注ぎ合う。
けれど、一線だけは越えようとしない。
それは、酒に呑まれるなんて事への防衛であり。
互いに溺れさせようとする、争いのようでもあり。
側から見れば、言葉にしないだけで行動が物語っていた。
――――月も無い、唯の一室での。
何処にでも転がっている、一晩の話。