京都駅。映画やドラマなどの部隊によく使われる駅であるこの場所に桜才学園生徒会二年のシノとアリアは付いた。
「とうとう着いたね、シノちゃん。」
「うむ。ここが京都か。京都と言えば金閣寺、二条城、嵐山、そして多くの伝統と歴史の町。」
いろんな観光名所を脳裏に浮かべるが最後には帯を引っ張って時代劇にある「よいではないか、よいではないか。」を思い浮かべる。
途中までよかったのに最後が残念な乙女である。
「そして大人の遊び。これは外せんな。」
「よいではないかーよいではないかーと言う奴だね。」
「そう。本音を言うとやるよりやられる方が興味津々だ。目が回るのが少々嫌だな。」
「あら、それなら野球拳がオススメよ。」
「ほほう。一枚ずつ脱いでいくアレだな。」
「そう言えばあれって普通上に来ている者から脱いでいくけど下着から脱ぐのもアリなのかしら?」
「それじゃあドキドキ感が足りないだろ。」
「でも、服の下からスルーッと脱いだら・・・・ドキドキしない?」
「・・・・・・・・・ありだな。」
ツッコミがいないことでボケにボケが加速されて生き止まることのないドラッグボケと変貌していた。
京都の町。
現代建物が立ち並びながらも伝統的建物も残り、古本屋には古めかしい品々も売られていたりもする。
桜才学園が寝泊まりする旅館の敷地内を歩いている道中、シノはある物に気づいた。
「どうしたの、シノちゃん?あ、まぁ////」
そこにあったのは焼き物の狸であった。
「立派だな。」
「そうね、立派だねぇ。」
なぜか焼き物の狸は袋が大きい。
二人はそこに目が行った。
旅館の大広間。
桜才学園生徒たちは荷物を下ろし足を延ばしたり景色を眺めてたりしていた。
そんな中アリアは自分のカバンの中を探っていた。
「あれ?どこに行ったんだろう?」
「ん?」
一方そのころ桜才学園生徒会室前ではスズが悪戦苦闘していた。
「萩村、どうかした?」
「それが、七条先輩から預かった生徒会室のカギなんだけど、カギ穴が合わないのよ。」
「・・・・・・・なんか嫌な予感しかしない気がする。」
「ははは、まさか。」
戻って京都
「シノちゃん、私のカギ知らない?」
「なんのだ?」
「貞操帯。」
長年の経験が津田の直感をプッシュした。
生徒会の方では職員室に予備のカギが無いかと横島に聞きに行ったが・・・・・・
「ごめーん。この前寝た時のホテルに忘れちゃったみたーい。」
恥じらいもなく言う彼女に津田は頭を抱えた。
「カギに関しては会長たちが戻ったら作ってもらうよう進言しておこう。幸い鍵自体安く作ってもらえるし。どうせなら名前付きのストラップでもつけて全体が管理しやすくするように進言しとこう。」
「そうね。それより各自家に持ち帰って生徒会の仕事するってのはどう?」
「流石に俺は・・・・」
「なに、あんたやる気無いの?」
「いや、妹がとにかく問題ばかりしたり押し付けばかりしたりして、ロクに計画が計画通りに進まない。持ち帰っても仕事に手が付かないって奴。」
「・・・・・・・流石に図書室でするわけにはいかないわね。」
「あ!」
ふとタカトシにある場所が思いつく。
「なに?どこかいい場所でもあるの?」
「ああ。丁度風通しもしておこうと思ってたし。」
「それでどこに行くの?」
「因幡探偵事務所。」
戻って京都では旅館に一気のヘリが飛び去って行った。
飛び去るヘリを生徒たちが見る中、アリアは手を振ってお礼を言っていた。
「良かった、カギが無事に届いて。」
「そうだな。」
財力がここまで来るとは誰も思っていなかっただろう。
大広間でシノとアリアは浴衣に着替えると旅館の案内図を見ていた。
「あらシノちゃん、この旅館露天風呂まであるんだって。」
「ほう、それは――――」
「楽しみですねぇ。」
カメラをレンズを輝かせる畑が二人の話に入る。
「とりあえず、風呂にカメラの持ち込みは禁止だ。」
「校則ですか?」
「一般的にだ。」
因幡探偵事務所。
少し前まで因幡洋が事務所社長を務めてタカトシ含む助手二人と働いていた場所だ。
今は土地の所有者は因幡洋のまま、経営自体をタカトシと優太に譲っている状態であるが休業中である。
「久しぶりに入るな。」
スズは少しばかり楽しみにしていた。
(探偵事務所って小説とかで読むけどどんな感じなのかしら?)
少しドキドキしながら事務所に入ると目に映ったのは、明らかに高そうな感じ家具やインテリアがある事務所だった。
「・・・・・・・・・・結構儲かってたのね。」
「いや、そうじゃないんだ。因幡さんが行方不明になって溜まっていた仕事を俺たち二人で終わらせて、暇になって部屋掃除したら綺麗にありすぎて家具がその部屋に合わせようと変身しちゃったんだよ。」
「そんなバカな話があるか―!」
「気持ち分かるよ。でも実際目の前で起こってしまったから仕方ないじゃん。」
流石に信じてもらえなかったが本当にあったことなので仕方がない。
「てかホントキレイにしてるわね。」
「埃っぽくなるからたまに掃除しに来たり空調動かしたりとか、まぁたわいないよ。お茶とか賞味期限切れるから置いてないけどね。」
「まぁ妥当ね。それじゃあ始めましょうか。」
スズはそう言うと椅子に座り作業を始めタカトシも続く。
着々と作業する二人。
しかしタカトシが一部の書類を他所に置く。
「どうしたのよ?」
「資料が無いといけない奴があったんだ。これ。」
そう言うとタカトシは書類を差し出す。
「ああ、これね。確かにこれはあの資料がいるわ。生徒会室以外だったら私の家にあるから明日来なさい。」
「ありがとう。出来る範囲だけでも作業しようか。」
二人は夕方になるまで作業をした。
結構作業は進んだが資料が無いといけないのが結構残った。
戻って京都の露天風呂。
風呂の時間になり桜才学園修学旅行生は皆露天風呂に入っていた。
頭を洗っているシノの隣でアリアは茫然としていた。
「?」
気づいたシノだが一旦髪を洗う方に戻るがやはり気になり声を掛ける。」
「アリア、どうしたんだ?」
「そっか!自分で体を洗わなくちゃいけないんだ!」
「・・・・・・」
天然ブルジョワにここまでくると流石である。
因みにその光景を浴衣を着た畑が収音マイクも使って盗撮していた。
夕食の時間稲荷生徒一同行儀よく食事を取る。
「おいしいわね。」
「薄味だな。これが京風味か。」
食事をしていると先生が生徒一同に声を掛ける。
「はーい、注目―!」
一同先生の方を見る。
「お風呂に忘れ物があったわよー!これー!」
そう言って先生が手にしているのはブラであった。
「なっ!?」
シノはそのブラを見て自分の胸と比べるが明らかに大きいブラであった。その現実にショックを受ける。
「あ、わたしのだ。」
「ええっ!?」
「普段家で付けてないからびっくりしちゃった。」
そんな天然な反応をするアリアにシノは言った。
「その方が育つのか!その方が育つのか!」
非常な現実に彼女は涙を流すのであった。
「他の忘れ物でーす!」
そう言って先生が手にしているのはブラと同じ柄のパンツであった。
「あ、私のだ。」
『っ!?』
その言葉に一同驚く。
「普段家では付けてなかったらびっくりしちゃった。」
「全裸?」
ヌーディストでも思ってしまう発言に流石のシノも驚いていた。
「次の忘れ物でーす!」
そう言って先生が手にしたのはカメラ。
それ以外にもデジタル一眼レフカメラオプション装備、望遠鏡レンズ、広角レンズ、各種レンズ、各種機材全収納バッグ、集音機、TVカメラ、ステディカムゴンドラ、ドリー+クレーン、モーションコントロールカメラと明らかに特定の人物を現すものばかりである。
生徒一同一斉に畑の方を見るが畑は冷や汗をかきながら言う。
「わ、私は知りませんよ。」
そして生徒の手によって没収されるのを涙を流しながらシノによって羽交い絞めされる畑なのであった。
なお、機材は修学旅行終了時に新聞部に返されたが反省文が言い渡されたことは言うまでもない。
「明日はいよいよ金閣寺か。」
「ホント、楽しみね。」
「全部金色だなんて、実際見たらどんなに綺麗だろうか。」
「でも、思っているほどキラキラしないのよ。」
「見たことあるのか!」
アリアの言葉にシノは驚く。
「うちにもあるのよ、全部金色の部屋が。」
その言葉に驚くがそれは風呂である。
流石にそこまで行くとなると一般人には入るのもおこがましいほどである。
夜の就寝時間、本来修学旅行生は寝ているが旅行先の修学旅行では古典的なあれをしないわけにはいかない。
シノは中心まで歩いて移動し正座をして咳払いをして話し始める。
「本来、これは禁止あれている行為だ。だが、だが、だがしかし!これをやらずに修学旅行が終わるだろうか?答えは否だ!」
その言葉に生徒一同盛り上がる。
「一見無秩序に見えるこれにもルールは存在する。まずは宿の人に迷惑を掛けてはいけない。そして消灯時間はきちんと守ることだ。」
『はい!』
「では・・・・・」
シノは立ち上がり言い放つ。
「用意はいいか?」
『はーい!』
一同枕を構える。
「制軍隊東軍、京都初夏の陣、開始!」
シノの掛け声と共に枕投げが開始される。
「アリア、親友だからって容赦しないぞ!」
「私だって!」
互いに投げ合う中、羽田は一人布団にくるまっていたかと思えばカメラを手に動き回る。
「会長ならやってくれると思ったわ!この一大イベント!他のクラスがこんな機会があるとは!いいわ、乱れる浴衣!上気した頬!これは、これは売れる!」
しかし結局掴まりデータは消された・・・・・・・・・・かに見えたが実はこっそりメモリーカードを抜き取りちゃんと保存していたという。
転んでもただじゃ起きないところは尊敬できるが悲しいとも言える。
翌日、シノは心を躍らせていた。
目の前に映るは湖の上に建てられた金閣寺。
金箔を贅沢に使われている建築物ではあるが残念なことに国宝ではない。
と言うのも一度焼失してしまったのだ。
当時大学生が「名前を残したかった」と言う今でも理解不能な理由で燃やしたことにより今我々がよく目にする金閣寺は消失当時の技術で再現されたものである。
しかしそれを差し引いても金閣寺の美しさは人々に感動を与える。
「シノちゃん、シノちゃん、シノちゃん!」
「っ!?」
感動に浸っていたシノをアリアが現実に戻す。
「写真、撮ってあげようか?」
「っ!!頼む!」
アリアが構えたところにシノが入る。しかしそこに一羽の鳥が入ってくる。
「場所を変えるか。」
「そうね。」
二人は移動するが何度移動しても、走り回って撮ろうとしても邪魔に入ってくる。
「はぁ・・・・・・と理に腹を立てても仕方ないか。」
「そうね。」
とぼとぼと移動しよとすると鳥は飛び去る。
「今だアリア!」
「オッケー!」
アリアがカメラを構えるがシノが映るところを鳥が覆いかぶさるように邪魔をした。
「鳥鍋にするぞコラー!」
鳥は飛び去って行った・・・・・・・・・・・・・・が、しかし!}
パシュン!
どこから聞こえる変な発射音。
そして鳥は森の中へ不自然に落ちて言った。
「このクソ鳥が!この私にクソを落としやがって!おいロレンツォ、コイツで合ってるよな?」
「ええ。この鳥、首領の大事な大事な蹄のマニキュアを盗んだんですから!」
「クソどうでもいい物盗む辺り鳥頭ってことか。」
個人的とはいえど必ず仕留める殺し屋ガブリエラ。
「んじゃアタシは別行動するぜ。」
「おや、どちらへ?」
「下僕どもへの新しいおもちゃを探しにな。京都だから結構いいおもちゃがありそうだ。」
「そうですか。では私も少し動きましょう。」
「なにするんだ?」
「首領へのお土産です。京都の紙すき書記人が手掛けた和紙をお土産にするつもりです。全ては首領への愛!愛なのです!」
「気持ち悪いわ!」
バーンっ!
「はぁ・・・・・それにしても金閣寺のあの輝き、とても素晴らしかった。ただ輝いているだけじゃない。周囲の景色との調和、鏡湖池に映る逆さ金閣、冬は雪化粧してまた別の顔を見せると言っていたなぁ。ぜひ、また来てみたい。」
「あのぉ・・・・・ちょっといいですか?」
「ん?」
一人の女子生徒が声を掛けるが、桜才学園の制服ではなかった。
「バス間違ってませんか?」
修学旅行あるあるをやってしまうシノであった。
次に向かったのは本能寺。
しかしシノとアリアがいるのは本王子会館であった。
「あれ?本能寺は?」
「この裏にあるみたい。」
それを聞くと大きく息を吸って「そうかぁ~。」と安堵を吐く。
「なにを隠そう私は織田信長のファンなのだ!泣かぬなら、殺してしまえホトトギス!」
止して陽気な子供のように本能寺を目指すのだが・・・・・
ただいま工事中であった。
「ガッデム!」
「「っ!?」」
二人は声のする方を見るとそこには袋を被った和服の人、ロレンツォが膝を地面につけうな垂れていた。
「京都にまで来て本能寺を見に来たというのにまさか、耐震補修工事中だとは!しかもホームページにこの情報は掲載されていない!観光客のためにもこういった情報は本能寺会館入り口付近に立札を立てるべきなのに、なんたることか!一度これについて報告せねば!」
ロレンツォはズカズカと本能寺会館へと歩いて行った。
その頃の桜才学園からスズの家までの道でスズがタカトシに話しかける。
「んで、昨日予想した通りになったの?」
「ああ。餃子づくり押し付けられて、風呂掃除押し付けられて、終いには今日小テストなのに現実逃避で部屋を荒らしまくって結局夜遅くまで起きる結果になった。」
「アンタの妹大丈夫なの?」
「正直成績が心配です。」
そんな話をしながらコンビニの前に差し掛かるとスズが足を止める。
「あ、レポート用紙が無かったから買ってくる。」
「わかった。」
コンビニの前で邪魔にならないようにタカトシが待っていると外国人から話しかけられる。
「Excuse me.」
外国人は流ちょうな英語で話す。少しばかり緒方から英語を教えてもらったため少しは理解できるが話せるかと言われると不可能である。
するとコンビニからスズが出て来た。
「どうしたの、津田?」
「ああ、萩村助かった。今この人から駅はどこかって聞かれたんだけど説明できなくて。」
「仕方ないわね。」
スズは外国人に説明すると外国人は礼を言ったが最後に小さい女の子と言った。
そのことにスズは切れてしまい暴言を吐きまくるがタカトシはなんとかそれを食い止めた。
「ただいまー。」
スズの家は洋風で階段の手すりも凝っていた。
「お帰りなさい。」
家の奥の方からスズの母親が迎えに来る。
「あら?娘がいつもお世話になってます。」
「タメだよ!」
流石に勘違いされてしまうのも無理はない。
彼女は16、男の子を連れてきたら大抵の親はそう思うからだ。
「着替えてくるからちょっと待ってて。」
「わかった。」
リビングで紅茶を飲むタカトシ。
ふと彼の目にあるものが映った。傷をつけている柱だ。
だんだんと上に行っていることから成長記録だ。
しかし目標はかなり上である。
(頑張れ・・・・・・優太君に身長が伸びるツボとか教えてもらえないかな?)
余計なお世話かもしれないが力になりたいと思ったタカトシであった。
スズの部屋で二人で作業しているふとタカトシはスズの服装に目が行った。
「っ!なによさっきから?じろじろ見て。」
「いや、萩村の私服姿新鮮だなーって。」
そう言われてすれしそうな顔をするスズ。
「そうね、普段は学校でしか会わないからね。ちなみに私の服はただの服じゃないわよ。」
「すべてオーダーメイド。断じて子供服ではないわ。」
「いろんな意味ですごいな!」
そして二人は着々と作業を進めていくがスズの手が止まった。
(ボケる人がいないとなんか調子狂う・・・・・)
(あー、昨日もそうだけど因幡さんとかボケがいないから普通に仕事捗る。)
ボケに慣れている方と慣れていない方でこうも心境に差が出てしまうのか・・・・・・
戻って巨都ではシノとアリアはバスに乗って次の移動先を見ていた。
「新京極でお土産を買って次は奈良か。」
隣に座っていたアリアはバナナをカバンから取り出す。
「っ!!アリア・・・・・」
「?」
シノの反応にアリアは分からなかったが一つ摘み取ってシノに渡す。
「アリア、バナナはオカズに入らないぞ!」
「???」
「間違った!おやつに入らないぞ!」
とんでもない勘違いである。
「「・・・・・・・・・」」
そして何とも言えない雰囲気。
「やっぱりツッコミ役がいないと盛り上がりに欠けるわね。」
「なんで違うクラスの人がいるの!」
ちなみにバナナがおやつと言う話にはいろいろあるが昔はバナナやパイナップルは高級と言っていいほどおいしいお菓子であった。とても300円に含まれないものなのでそう言う言葉が生まれたとか生まれなかったとか。
ちなみにバナナは黒い斑点がある方が完熟しておいしいです。
そして新京極では生徒たちがお土産を選んでいた。
「あ、シノちゃーん。何買うか決まった?」
アリアの先には志の鉢巻きに羽織に模造刀、そして和傘と旗を背中に掛けたシノの姿があった。
「シノちゃん・・・・・・」
「わかった、何も言うな。」
売上場にあるよくある光景である。
「そう言えば津田から模造刀を頼まれていた。」
「津田君刀好きなのかな?」
「いや、知り合いが欲しいと言っていたが私たちが修学旅行に行くということで勝ってきてほしいと金も渡されている。住所付きでな。」
因みに頼んだのは夏輝です。少し前に爪切り(猫用)で折られてしまったので。
ステラからは子供用新選組セットを頼まれていてそこは緒方の方から金を貰ってちゃんと渡している。
「ふ~む、萩村には八つ橋でイイだろうか?横島先生には・・・・・・何を挙げていいのかさっぱりわからん。津田には・・・・」
その時シノの目にあるものが映った。が、首を横に振る。
「いや、断じて私が欲しいわけでは・・・・・津田にはあれがぴったりだと思う。」
因みにその本は「舞妓さんのおしろい白濁液」と、官能小説であった。
「失礼します。」
「おお!」
突然ロレンツォに話しかけられてシノは驚く。
「ああ、すみません。見ず知らずの人に声を掛けられて驚かれますよね。」
「い、いえ・・・・(なぜ袋を被っているんだ?)」
麻袋の方が気になるシノだが敢えて言わないのは良心からである。
「失礼ですがその本を異性に渡すのはお勧めしません。そう言ったのは自分で買ってからこそ価値があると思いますし。」
「確かに!エロ本は譲ってもらうより自分出るからこそより背徳感や達成感が得られる!」
「あまり大きな声で言う者ではありませんよ。」
「ああ、失敬。」
「良ければ同じ男性として相談に乗りましょう。彼はどんな人ですか?」
「そうですね・・・・・・今年は行ってきたのですが年上でして。」
「ふむふむ。」
「力持ちで頑張って動いて、なにかと私が解決できない問題に打開策を講じています。」
「それは素晴らしい。」
「後ツッコミもしてくれます。」
「なるほどなるほど。ではこれはどうでしょう?」
そう言うとロレンツォはダミーのクナイセットを差し出す。
「これは?」
「ツッコミと言えばハリセンですがそれは大阪の方がいいでしょう。扇子もいいのですがそれは女性の方がよく似合う。ならば男性が持っていても恥ずかしもなく受けがいいと言ったら武器になります。しかしあまり大きすぎると手に持ち歩けない、ならば小さいながらも万能なものと言えばクナイです。」
「しかしクナイは投げる物では?」
「それはアニメの中です。クナイは切る、削る、掘るなどに多く用いれていますので。」
「ありがとうございます。あの、お名前は?」
「単なる観光客ですよ、おせっかいな。」
そう言って彼は去る。
しかし袋の下は髭がダンディな男でヤギ愛好家の変態だとはシノは知らない。
因みの本の方を横島先生へのお土産にしました。
そしてシノとアリアは奈良県奈良公園の鹿を見ていた。
広場には多くの鹿がいて、シノは目を輝かせていた。
「か、可愛い!」
「シノちゃん、鹿せんべい挙げて見たら?」
「そ、そうだ!そうだな!」
シノはアリアに差し出された鹿せんべいを鹿に差し出す。
「ほーら、鹿せんべいだぞ。」
「お食べ。」
二人は純粋に鹿せんべいを差し出す。
鹿は匂いを嗅ぐと食べ始める。
「おぉ~!」
ぼりぼりと食べると今度はシノの手を舐め始める。
「おお、すごい舌使いだ。」
「舐めあげられるとゾクゾクするね。」
通常運転な二人である。
そのころタカトシたちはスズの部屋で作業をしていたがスズは手を止めた。
「これはあのファイルいるなー。」
スズはそう言うと立ち上がり椅子に乗って撮ろうとするが背が足っていなかった。
するとタカトシはスズの下まで行く。
「萩村。」
「余計な手出しは無用―!」
「そうじゃないって。一旦降りなよ。それ回転するから足場悪いだろ。高さは俺が調節するから固定しておくよ。勝手に取るって野暮なことしないって。」
「う、うん・・・・・ありが・・・・ありがうわっ!」
案の定回転するためバランスを崩し後ろの倒れるスズをタカトシは咄嗟に受け止めようとするが中腰の中途半端な姿勢だったため一緒に倒れてしまう。
廊下ではスズの母親が「せっかくだから津田君にご飯を食べて行ってもらいましょう。」と階段を登っていた。
するとガタンッと音がスズの部屋の方からして母親が入るとそこには、タカトシを押し倒しているスズの光景があった。
「もう満腹感―!」
その頃奈良ではシノの手を鹿がぺろぺろ舐めていた。
「こらこら、私の手はせんべいじゃないぞ。」
突然鹿は上にジャンプしてシノを押し倒すと腰を振り始める。
「はわわ!はわわわわ!もう満腹なのか!」
「「もっと他にするべき反応があるだろー!」」
二人のツッコミが響き渡った。
因みに昼はいただきました。