3-2
元日。
新しい1年の始まりを告げる清々しい朝の光を背に、達也はまだ眠る街を軽快に駆けていた。
ロードワークは達也の日課だ。試合当日や体調が極端にすぐれない日を除いて、もう10年以上も続けている。空手を引退して競技から離れていた時期ですら、ロードワークだけは欠かさなかった。試験期間だろうが種付け当日だうが関係なし、お正月なんてそれこそ全く関係のない事だ。
そんな人知れずの努力の成果もあって、達也は連勝街道を驀進していた。
9月25日にプロ9戦目を華麗なKO勝利で飾った達也は、およそ1か月後の文化の日(11/3)にはプロ10戦目を、そしてクリスマス・イブ(12/24)にはプロ11戦目を戦い、共に勝利を飾った。どちらの試合も実績に欠けるタイの選手が相手ではあったが、それを踏まえても試合の内容はまさに圧巻の一言。相手の攻撃を華麗にかわして自分だけが攻撃を打ち込む姿は試合というよりまるで公開レッスン、そして最後はハイキック一閃と、相手に過度のダメージを残さないような『優しい』KOで実力の違いを見せつけた。
さらに、もう一つの仕事である種付けの方も、達也は絶好調だった。
以前受けた精液検査の結果が示す通り達也の精液は受精能力抜群、10月から種付けのペースを増加させた事で勢いは更に増し、40代の女性を一発で妊娠させるなどの見事な仕事っぷりを見せたりしながら、種付けを始めてから年末までのわずか5か月間で15人もの女性を妊娠させてしまった。キックボクシングと種付け、どちらのフィールドにおいても達也の活躍はパーフェクトだった。
達也自身、どちらの活動にも確かな手応えを感じていた。キックボクシングは全く負ける気がしない。種付けも完全に慣れ、自らの精子の受精能力の高さは実証してみせた。よし、今年は1年で50人の女性を妊娠させてやるぜ!昇りゆく初日の出を眺めながら、そんな途方もない目標を掲げるのだった。
そしてロードワークも終わり、その日の午後。
年間50人妊娠という大目標に挑むべく、達也は早くも新年1発目の種付けに臨んでいた。
「んんっ、んっ、くぅぅっぅぅぅぅぅんんんっ……」
ギシギシとベッドが小刻みに軋む音と、女性の高い声。
達也に種付けを受けているのは、理恵という名の女性である。年齢は36歳、3年ほど前までは大野という姓だったが、現在の姓は中田。つまりは人妻だ。理恵の夫が男性不妊である事が発覚し、夫婦で話し合った結果、HFPに種付けを依頼する事に決めたのだ。
種付けを始めた頃はシングルマザーを希望する女性への種付けばかりを行っていた達也だったが、昨年の末頃からは人妻への種付けも行うようになっていた。一言で言うとステップアップだが、達也は人妻への種付けも問題なくこなしていた。相手の女性が旦那持ちだからといって特に意識する事はない。男性不妊と診断された旦那さんの気持ちを思うと少しばかり胸が痛んだけど…でも、所詮は少しだけ。ならば自分が理恵さんに赤ちゃんを授けてあげるしかないんだからと割り切って種付けという任務を坦々とこなす姿はまるでその道10年を誇るベテランかと思うほどだった。
もちろんこれまで目立ったクレーム等は皆無、それどころか毎度決まって「もし今回妊娠できなかったら次回以降もぜひ達也さんにお願いしたいです」とリクエストされる始末。種付けの成功率もすこぶる高く、唯一の懸案だった遅漏もかなり改善されて今ではほぼ自由なタイミングで射精できるようにもなっていた。まさにケチをつける点は何一つ見当たらなかった。
「んっ、んんっ、んんんんっっ……」
達也の腰が前後する度に、理恵の声が漏れる。声を出すまいと必死に堪えながらも口の端から高い声が漏れてしまうその様子に、種付けを受ける立場の女性の侘しさを感じずにはいられない。
そんな切羽詰まった状況の理恵とは対照的に、達也はあくまでマイペースに、自然体で腰を前後させていた。理恵の年齢相応に熟れた、しかし瑞々しさも確かに残した36年モノの女体をじっくりと楽しむように。
「どうですか理恵さん、痛くないですか?大丈夫ですか?」
腰を前後させながら、達也が尋ねる。理恵を気遣うような内容とは裏腹に、どこか鷹揚に。
「は、はいっ…大丈夫…ですっ…」
「今理恵さんの中に入ってるのと、旦那さんとの、どっちが大きいですか?」
続けざまに、そんな事を聞いてみる。ただ、これは達也が最初から聞こうと思っていた事だった。やはり人妻に種付けする際には、女性が普段受け入れているモノと自分のモノの違いは聞いておきたい。もし自分のモノが旦那さんのモノに比べて貧弱なら、恥ずかしくてあまり余裕ぶってはいられなくなるから。
とはいえ達也は、自分が人一倍太くて長い立派なモノを持っているという事を、しっかりと自覚しているから。
「た、達也さんの方が…大きいですっ…だからっ…あんっ…」
うんうん、まあそうだろうなあ…と達也は少しだけ気分を良くする。モノの大きさで勝つという事に無意味な優越感を覚える辺りは、言ってもまだ20歳の男の子な部分が滲み出ていると言えよう。
ちなみにこれまでの所、女性の口から「達也さんの方が大きい」以外の答えはまだ聞いた事がなかった。旦那さんとのペニスサイズ対決でも、達也は全勝街道まっしぐらなのである。
「ちなみに旦那さんのモノはどのくらいなんですか?」
自身の勝利を確認してから、さらにダメ押しするように聞いてみると。
「ふ、普通、ですっ…こんなに大きくない…あぁんっ…」
「ふうん、そうなんですね」
腰を前後させながら、達也は小さく頷く。ま、俺と比べちゃ可哀相か、大人げなかったな…とでも言いたげに。
実際、理恵の旦那のモノが小さい訳では決してなかった。達也のモノが大き過ぎるのである。
「でも大きい方が奥に出してあげられますから、もう少し頑張りましょうね」
「はいっ…お願いします…奥に出してくださいっ…」
理恵の「奥に出してください」に反応するように、達也のモノが膣内でまた一段と硬度を増した。
そして数分後、有言実行するように、理恵の最奥に新年1発目の射精を気持ち良くお見舞いするのだった。