※この作品はR-18です。

公爵家次期当主好色物語   作:ルペッタ好き

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次回は『女体ケーキ二点盛り』だと書いたな、あれは嘘だ。いや、すまんです。
導入としてちょっとヤキモチ焼いてもらおうかと、父上が上げた婚約者選びの条件にあてはまりそうな、フェニックス家とは別によくオリ主が訪問しているアスタロト家の令嬢を登場させたら思いのほか長くなってしまったのです。



1-18 ラティア・アスタロト

 レイヴェルの趣味に必要なものを買いに出かけることにした。

 別段「よきにはからえ」で済む話なのだが、よく考えてみると婚約してから会っているのは屋敷の中ばかり。せっかくなのでデートに行こうということである。

 前世において、俺はデート経験がほぼない。いや、あったような? いや、あれははたして? といったレベルなので、ハッキリ言って上手くやる自信などかけらもない。

 だがまぁ、レイヴェルは婚約者。既に結婚の約束が済んでいるのだから、自由恋愛中の彼女相手に四苦八苦というほど気を遣わないで済む。外しても、よほどでなければオッケーというのは心強いものだ。

 

「おや、これはルヴァル義兄上。お久しぶりです」

 

 でしたら、フェニックス家に帰っているときに迎えに来ていただけませんか? と婚約者殿が言うのでそれもいいなと迎えに来たところだ。

 我が家から一緒に出掛けるのも良いが、他所の家まで迎えに行くというシチュエーションはまだ完全に同居していない今しか出来ないことだ。レイヴェルも俺の趣味をよく理解してくれているようで善哉、善哉。

 

「やあ、レイヴェルとは仲良くやってくれているようだね」

「俺にはもったいないくらいの婚約者ですよ」

 

 とまぁ、現在出迎えてくれたフェニックス家の長兄ルヴァル・フェニックスさんとハハハと席について会話をしている。どうやら、レイヴェルはこういった場合の定番の一つを抑えてくれていたようで、着ていくものに悩んでアワワワというのをやってくれているらしい。実にグッド。

 

「おや? 君は……ぶほっ!」

 

 と、俺が今回のデートの際の小間使いとして連れてきた角メイドことリュイ。彼女に視線を移したルヴァル義兄上が吹き出した。

 

「リュイがどうかしましたか?」

「いや、ちょっ……なぜ、そんな……。この魔力の波長、いやいや、リュイだって? え、君は何を」

 

 ふむ、たしかリュイは何百歳だったかで、過去に数えきれないほどの男と関係を持ってきたと言っていたな。

 

「申し訳ありません、若さま。少しルヴァルさまと二人で話をさせていただけないでしょうか?」

 

 言葉通りにとても申し訳なさそうな調子のリュイの言葉を受け、俺はルヴァル義兄上に笑みを向けた。

 

「ルヴァル義兄上、なにやら、我が家のメイドとお知り合いだった様子。どうでしょう? 少し二人で話されては」

「あ、ああ……、そうだな、そうさせてもらおうか。すまないな」

「いえいえ、ごゆっくりどうぞ。俺はここで待たせてもらいますので」

 

 慌てた様子でリュイを連れて離れていくルヴァル義兄上。

 やはり、そういうことなのだろうか。だとすると、俺はいつの間にかルヴァル義兄上と別の意味でも兄弟になっていたようだ。

 悪魔の寿命は長いからな、関係者の多い女とイタすとそういうこともあるか。

 

「すまなかったね。客人を放ってしまって……」

「申し訳ありませんでした」

 

 フェニックス家のメイドを鑑賞しながら過ごすことしばし、二人は戻ってきた。

 なんとなくルヴァル義兄上はげっそりとしているように見える。対照的にリュイは、澄ましているようでいてほくほく顔を隠せていない。

 この短時間にナニがあったのだ。まさか、サクッとヤってきたのか? 

 テクニシャンだからなこのメイド。あるいは、きゅーれろれろれろちゅぽんじゅぽあぁー、うっびゅるびゅりゅびゅるという可能性もあるか。おそろしい。

 

「お待たせしました!」

 

 といった一幕の間に、レイヴェルの服装も決まったようだ。うん、いつものドレス姿ではなくこういうのもいいものだ。

 おそらく、料理での使い勝手を確認するためなのだろう、動きやすそうな格好をしている。

 

「うふふ、ありがとうございます」

 

 一通り褒めたあと、では出かけるかと言うことになった。目的地は首都リリスだ。出来るだけ領内の店を使ってやりたいところだが、やはり首都の方が品ぞろえがいい。

 転移魔方陣を通り、お手々繋いで微笑ましいローティーンカップルの風情で王都の街並みを歩み、目的の店へと入った。

 

 

 生まれながらの上級悪魔の中には下賤の者と同じ場に立つことを嫌う者も多い。そのために貴族専用の場を設けている店舗は結構ある。ここはそういった下級悪魔や転生悪魔のお客様は基本お断り場となっている。

 俺としてもゴチャゴチャしたところよりも楽でよいので、専らそういった店を利用しているわけだ。使う額の桁が違うので、店側としても特に損はないらしい。

 商人側が用意して城まで運んでくる方が普通なので、保管スペースも兼ねているのだろうが。悪魔には魔力で空間をいじる技術があるので、スペースの問題がないに等しいからこそなのかもしれない。

 

「少し高いですわね」

 

 高いのは値段のことではなく、まだ背の低いレイヴェルに対する流し台の高さのことである。成人女性の平均に合わせたのであろう品を、つま先立ちになって確かめている仕草は、なんとも可愛いものだ。

 

「低く作らせようか」

「いえ──」

 

 とレイヴェルが何かを探すような仕草をしたところに、角メイドが踏み台を用意した。

 さっそくその上に乗って具合を確かめるレイヴェル。やばい、裸エプロン着させて料理中のところを後ろからいただきたくなる。それでもって、事後に焦げてしまった目玉焼きを「もう、あなたのせいですわよ」とか言われながら食したい。

 幼な妻、裸エプロン、立ちバック(五・七・五)。これは一度はやってみたい男の夢のひとつだろう。異論はないと思う。

 

「お嬢さま、こちらの最新式のものなどは如何でしょう? 料理の種類を設定すれば自動で──」

「手間がかからなすぎるというのも、あまり面白くありませんわ」

「でしたら、こちらなどどうでしょう」

 

 担当の店員とのやり取りを聞いていると、レイヴェルの好みが見えてくる。

 一人である程度まわせるが、しかし完全に器具任せは味気ない。その辺りか。

 

「あまりに手間のかかるものでは、使用人に手伝わせる必要も出てまいります。かといって、機械任せでは私が作ったと胸を張って言いづらい。リアスさまに食べていただくのですから、出来る範囲で手をかけたいのですわ」

 

 ほぉ、可愛いことを言う。抱きしめたいな、うちの嫁さん。

 なんだかもう、正妻と愛人一人と、あとはたくさんのメイドでいいような気がしてきた。俺のハーレム道に再び危機が訪れている。

 

「ごきげんよう。お久しぶりですね、リアス」

「ん? ああ、ラティアか。久しぶり、前にアスタロトの本家で会って以来か」

 

 親し気で、それでいてどこか冷たさを感じさせる声に振り向くと、そこにいたのは毛先だけが青みがかった長い金髪の美少女。

 キツイ目つきと冷たく厳しそうな雰囲気のオーラの持ち主の名前は、ラティア・アスタロト。

 アスタロト家分家の娘で、魔王アジュカ・ベルゼブブさまの姪にあたる我が友ディオドラ・アスタロトの親類だ。分家の者といってもその地位は高く、アスタロト家の継承順位としては、ディオドラに次ぐものを持っている。グレモリー家にあてはめると、ミリキャスのような立場だ。兄上のルシファー家をグレモリーの分家と呼ぶのなら。

 なお、最近の彼女のおっぱいの成長は目を見張るものがある。まぁ、俺はおっぱいより顔派の面食いなので、視線はどちらかというとそっちに行くのだが。

 上級悪魔の女性は美形がデフォルトで大変よろしい。エロス神の提唱する三大性域たる乳・尻・ふとももと違って、顔はボケーっと眺めていてもあまり嫌がられないしな。

 

「ごきげんよう、ラティアさま。ラティアさまも料理をされるのですか?」

「そうでもなければ、わざわざ足を運ぶわけがないでしょう。レイヴェル」

 

 ラティアは見た目がキツそうで、オーラもキツそうで、口調も冷たく感じさせるものがあるのだが、実は大変性格が良い。純血の貴族悪魔らしからぬと言われてしまうそうなくらいに。

 そうだというのに、見た目と口調でどうしても出てしまう高飛車オーラで勘違いされて排斥されてしまいそうな、悪役令嬢テンプレートのひとつの見本のような令嬢だ。

 

「だから、ラティア。その言い方と雰囲気」 

「変えられないのよ。だから仕方がないのです」

 

 もう少し雰囲気を柔らかく出来ないのかと勧めてみたこともあるのだが、どうにもならないらしい。

 アジュカ・ベルゼブブさまも、よく分からないがとにかく妖しい気配を常に漂わせている。そのせいで、なんだかコイツ妖しいぞと誰からも思われてしまうのだが、ご本人は「魔王らしくていいだろう」と既に気にしていないようだ。あの方は、なんというかこう耽美系が似合うというか、いや耽美とは何ぞやと言われるとハッキリ言えないのだが、まぁアレだ、悪魔の腐女子の間で密やかに少女漫画的作画の『アジュカ×サーゼクス』本などが出ているらしいとだけ。俺をそんな危険なところに混ぜるなよ、絶対だぞ名も知らぬ作者。

 

 ラティアはなんというか、ディオドラが雰囲気だけはとても温厚で優しそうな印象を与えるのとは対照的とも言える。アイツほんと、人当たりは良さそうに見えるからな。中身を知っていても、そんな風に思えるのだから不思議なものだ。

 

 本人の性格とは別の雰囲気を放ってしまうのは、アスタロト家の特色のひとつなのだろうか。

 

「ラティアさまとは仲がよろしいのですか?」

 

 レイヴェルが俺の腕をギュッと掴んだ。

 

「一応、同い年で学校の同級生だった。短かったけど」

「本当にすぐにいなくなってしまいましたね。その後は、ディオドラさまを訪ねていらした折に話す機会があったくらいでしょうか」

 

 幼年時代の俺は、精神年齢は周囲より上だしなと、コミュ力低いのにお兄ちゃん気分だった。なので、その雰囲気のせいかポツンと独りになりがちなラティアに構った。あの頃はソーナも俺に懐いてくれていたので、グレモリー、シトリー、アスタロトと魔王輩出の名家の三人になることが多かったわけだ。今思うと他の子どもは近寄りがたかった気がする。

 

 ルシファー、レヴィアタン、ベルゼブブの三大魔王の家の子供がそろって居れば、残る魔王アスモデウスを輩出したグラシャラボラス家のゼファードルも気になったことだろう。で、同じ男である俺に対してマウントをとろうとしてきたのだと思う。

 

 その頃の俺は、まぁまぁ子供のすることだしとあしらっていたつもりだったのだが、それが良くなかった。ゼファードルが調子に乗ってしまい、行動がエスカレート。結局、俺の堪忍袋の緒がプチリと切れてしまって「ひとが我慢してやってりゃあ、つけ上がりやがって、もうどうなっても知らん!」とブチギレて、ゼファードルくんのお腹がパァン(消滅)事件に至ってしまったのだ。

 ゼファードルからしてみたら、ついさっきまで何やってもハハハと流していた気弱に見えてたヤツが突然ブチ切れたのだから、訳が分からなかっただろう。

 

 うん、前世から引き継いだ本来の俺の性分は、怒りや不満を溜め込んで、貯め込んで、ためこんで、一定ラインを超えた瞬間一気にぶちまけてしまうヤツなのだ。このクソ上司と思いつつヘイヘイと仕事して、ある日突然用意していた辞表を叩きつけるみたいなタイプ。

 あのまま育っていたら『倍加』全開超魔王級消滅魔力全方位炸裂なんてことをやらかしていたかもしれない。そら思想ともども矯正されるわ。危険物過ぎる。

 

 最初っから「ナメてんじゃねえぞこのクソガキが!」と魔力なしでぶん殴るくらいの対応をしていたら、案外ゼファードルとも今頃は仲良くしていたのかもしれない。なんだかんだ、男の子は『力』で関係が出来るところあるし。

 

「あのときのヌイグルミ、今も持っているわ」

 

 そう言うと、ラティアは亜空間から首の辺りに粗い修復のあとがあるヌイグルミを取り出した。

 

「ああ、そういえば。そのときだったか」

 

 小さい頃のソーナは、お貴族のお嬢様っぽいわがままプリンセスなところが結構あった。それであの日、ラティアがベルゼブブさまからもらったと嬉しそうに持ってきたヌイグルミをソーナが欲しがって、奪い取ろうとしだして女の子二人で引っ張り合いになったのだ。

 そこにゼファードルがいつものように絡んできて、問題の中心となっていたヌイグルミに手を伸ばして、結局ヌイグルミの首がもげてしまった。

 ラティアが珍しく大泣きするし、ソーナもつられて泣くしで、なんとか仲裁しようとしてオロオロしていた俺はそこでかなり頭にきた。さらに(たぶんバツが悪かったのだろうが)ゼファードルがもぎ取ってしまったヌイグルミの頭を放り投げたものだから……。

 

「いや、みんなお子様だったな」

 

 俺は前世分を足すとおっさんの域に突入していたはずなのだが、まぁ身体に引っ張られてということにしておこう。幼稚舎時代の過ちよ。

 思い出してみると、ゼファードルにはスマンことをした気がする。さすがに臨死体験までさせてしまったのはやり過ぎた。

 

「そうね。そして、少し大きくなったあなたはフェニックス家を選んだのね」

 

 そう言って、相変わらずの冷たそうな雰囲気を出しながらラティアはヌイグルミをしまった。

 それから立ち去るような素振りを見せたので、

 

「じゃあ、またな。ディオドラによろしく」

「ええ、ではまた会いましょう」

 

 最後に意味深に見えてしまう笑みをレイヴェルへと向けてから、ラティアは去っていった。

 

「ううー……」

 

 そして、我が婚約者殿がひっつき虫になった。

 ピッタリくっついてくるレイヴェルを連れて残りの品を見て回りながら、俺はリュイに事前に指示しておいたものを手配させる。

 さらにお手洗いの隙に朱乃へ通信して、全裸待機命令を出し、メイドたちにも準備をさせる。

 

「どうしたんだ、レイヴェル」

「なんでもありませんわ」

 

 これまでの経験上、こういった状態になったレイヴェルはエッチなことにより積極的になる。普段よりもさらに、だ。

 主に俺が義姉上を見ながら、あらぬ妄想をしてしまったときなどに発生していたヤキモチ焼き状態だが、ラティアでも発生するらしい。

 あそこでラティアに会ったのは偶然だが、この機会を逃す手はない。

 

 フェニックス卿には悪いが、今夜は娘さんをお持ち帰りさせていただくことにしよう。

 

 グレモリー邸の俺用区画へと帰り着くと、ちょいちょいとレイヴェルに悪戯を仕掛けながら用意させた部屋へと向かう。

 

「あんっ♡ もう、リアスさま……まだ、外ですわ」

 

 そうして着いた部屋のドアをメイドが開けると、そこにはケーキのスポンジの上に乗せそうなものが一揃い用意されていて、

 

「お待ちしておりましたわ……ご主人さま」

 

 すでに裸になっている朱乃が待機していた。

 

「え? あの……リアスさま?」

 

 戸惑うレイヴェルの首筋に何度かキスをして、そっと囁く耳元に囁く。

 

「ライザー義兄上のシているところを見ながら、レイヴェルがナニをしていたのか。それを見せて欲しいな」

 

 耳をハムハムと甘く噛みながら、レイヴェルの秘所をぐにぐにといじってやる。

 

「ああ……っ♡ そん、な……、んっ♡ はず、かしい……ですわ♡」

 

 羞恥と期待の籠った吐息を感じ、俺の股間がググっと硬くなった。

 

「んんっ……ふぅ……♡ あんっ……朱乃に見られて……♡ っそんな、こと♡」

 




ラティア・アスタロト:父は魔王ベルゼブブの兄弟。母はアガレス大公家出身のエリート。
たしか原作でリアスとソーナの間にあったエピソードを流用し、適当にフラグを立てておくハーレムオリ主あるある。今後登場するかは不明。


ゼファードル・グラシャラボラス:
幼少時の彼を書いているうちになんだかかわいく思えてきた。

ジオティクス・グレモリー:『フェニックスの涙』で金とコネのあるフェニックス家と、四大魔王№2の超越者を生んだ家とを秤にかけていた父
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