公爵家次期当主好色物語 作:ルペッタ好き
あの後いっぱい、おせっせした。クリームと冷めてきたチョコとその他いろいろをぐちゃぐちゃに混ぜて、三人でねちょねっちょぐちゃぐちゃしまくった。
「あ゛ー、楽園は
現在はそのまま、部屋に備え付けの風呂に入浴中だ。右手にレイヴェル、左手に朱乃。『嫐』って漢字のような感じ。
ほどよく疲れた後の風呂は良い。おまけに美少女二人を左右に侍らせてとなれば、もう人生勝ったようなものだろう。まぁ、その手のお店でそこそこ金払えば出来るだろうが。
三人で事後の余韻に浸りながら、お湯に浸かるひと時。
「はぁ……朱乃のことが少し分かったような気がしますわ」
「えっと……ごめんなさい。こんな性格で」
「まあ、いいですわ。ただし……表では出さないようにしてくださいまし」
俺の評判に関わるのか? いや、うちのメイドたちは、朱乃にいろいろヤル準備を頼むと嬉々として用意してくれるが。
「なぁ、レイヴェル。『僧侶』なんだが」
「ええ、どなたか候補がおありなのですか?」
「いや、父上と兄上に眷属の構成について相談したんだけど。一人は魔法使いを入れた方がいいんじゃないかって話になってな」
父上はハインリヒ・コルネリウス・アグリッパ。兄上にはマグレガー・メイザース。どちらも魔法使いの界隈では伝説的な人物だ。
「なるほど、確かに悪魔と魔法使いの関係は古くからの習わし。眷属に一人召し抱えておこうというのも理解できる考えですわ」
一般的に、『僧侶』駒の眷属は知恵袋的な働きが期待される。そこから考えると、魔法使い達とのつながりや、好奇心と探求心、そして生来寿命の長い悪魔には不足しがちな想像力に満ちた人物の多い魔法使いはうってつけの人種だ。元々悪魔との関りがあるため、転生悪魔となることへの抵抗感が少ないというのも良いところだ。むしろ、『魔王の弟にして、超越者となる可能性の高い赤龍帝』という俺のステータスを考えれば、募集をかければいくらでも向こうから手を上げてくることだろう。人間にとっては、転生して悪魔の寿命を得られることはいくつかのデメリットを考慮してなお余りあるメリットでもあることだろうし。
ただし、俺が魔法使いに求める条件はやや厳しいものだ。
「それで、とりあえず兄上の『僧侶』のマグレガーに良さそうな相手を見繕ってもらおうかと思っている」
「たしか、マグレガー・メイザースさまは、魔術結社『
「兄上の『僧侶』の駒が二つも必要だった大物だな」
「名の知られた魔法使いは、ときに上級悪魔すら上回る力を持っていますから」
そう、魔法使いという連中は『強い』のだ。純血悪魔フェニックス家の長女レイヴェルであっても、眷属にするのに最低限必要な駒価値という観点でみれば、並の上級悪魔が『王』となるとしたら、駒価値『3』程度でいけるだろう。『僧侶』か『騎士』一駒で良い。
それが、マグレガーの場合、冥界最強の悪魔だろう兄上の『僧侶』を二つ必要とした。駒価値の合計は『6』だ。
「それで、だ。俺の眷属集めの方針と合わせて考えると……」
「将来性の期待できる、しかしまだそれほどの力を得ていない。
「まぁ……そうなる。知識と技は、悪魔になった後でも磨いていける。となると、力をつけて必要な駒の数が増える前に手元に欲しい」
「それは理解できますが、外した場合が怖いですわ」
魔法使いの青田買いとでも言えばいいのか。ああ、この子は将来きっと偉大な魔法使いになる、とハッキリ分かるような娘さんを、まだ力の弱い未熟な内にモノにしてしまいたい。一旦眷属としてしまえば、その後にどれだけ強くなってくれても駒の消費数としては問題ないからな。
「そこで、蛇の道は蛇ということで、マグレガーにこれはと思う人材を見つけてもらえないかと思っているわけだ」
「それは……大変贅沢な……。リアスさまのお立場でないと、なかなかできないことです」
「コネと金は、使うためにあるものだろう」
レイヴェルとは政略結婚のための婚約だが、これにしても我が家の権威とコネ、フェニックス家のコネと金、それを目当てにくっついているワケだし。
コネは使った分だけ、相手からも求められるのだけれど。そこは必要経費だ。
魔法使いの女の子、あるいは若き魔女──なかなか良い響きじゃないか。
『僧侶』の駒を二つ、亜空間から取り出す。
「一つ、変異していますね」
「ああ、俺の変異の駒は、他に『騎士』が一つと、『兵士』全部だ。今のところは」
『兵士』の変異数がとても多いが、ただただありがたいだけなので何の問題もない。通常なら『騎士』や『僧侶』の必要な人材を、『兵士』一つで眷属に出来るかもしれないのだ。ハーレムの人数をガッツリ増やせそうで、まったく嬉しすぎる駒の変異である。
「できれば、通常の駒に収まる範囲の内に引き入れたいところだが……」
「それは、なかなか厳しい条件になりそうですわ」
今はまだ弱く、それでいて将来性があり、面食いの俺がグッとくるレベルの女性魔法使い。うん、こんな娘がいたら引く手あまたってヤツだな。
「まぁ、急ぐ話じゃない。マグレガーに探してもらっている間に、他所で良い出会いがあるかもしれないしな」
『赤龍帝の籠手』が招くという争いと異性との出会い。グレモリーの魔力特性の一つである、お宝に出会う運命力。これらに期待しようじゃないか。
「ああ、それから今度兄上のところに挨拶に行くから、レイヴェルも朱乃もそのつもりで用意しておいてくれ」
「ルシファーさまのお城に……ですよね?」
「あの? 私も……でしょうか?」
魔王サーゼクス・ルシファーと言っても、俺からすれば兄なのでそこまで緊張する相手ではない。レイヴェルも普段そう話す機会はないだろうが、これからはちょくちょく会うことになるだろう。
貴族の間では『王』には『女王』か『騎士』が付き従うもの、といった考えが広まっているので、レイヴェルには他の俺の知り合いにも会っておいてもらうつもりだ。
「朱乃はまだ礼儀作法が不安かもしれないが、兄上ならそうそう怒ったりはしない。それこそ目の前で、ヤってる最中のようなことを言い出さなければ大丈夫だろう。公式な行事でってことではないし。レイヴェルは、まだいくつか一緒に回ってもらうけどな」
兄上はどうも朱乃の眷属化を喜んでいたようなので、まぁ連れて行って媚びを売っておこうと思う。兄上の『僧侶』であるマグレガーに手を借りるし、既に朱乃の教育に『騎士』を借りているわけだから。
「いくつかというと、レヴィアタンさまのところなどでしょうか?」
「そこもあるが──」
俺の知り合いはそう多くない。学校行ってないので、級友繋がりで増えて行かないし、社交パーティーなどでもちょっと怖がられているところがあるしな──ゼファードルくん事件のせいで。
関りが深いのは、兄である魔王筆頭サーゼクス・ルシファー。
家ぐるみで付き合いのある、四大魔王の紅一点セラフォルー・レヴィアタンとシトリー家。
アスタロト家とはディオドラと交友があるので仲が良いが、ベルゼブブさまとはそこまで話したことは無い。
ドラゴン繋がりで元龍王のタンニーンとはちょくちょく話すか。気のいい
シーグヴァイラとは公式の場ではともかく、私的には結構交流があるのでそこも顔を出しておいた方がいいだろう。
で、とりあえず魔王派トップの兄上のところの次に「このレイヴェルが俺の『女王』なので、これから代理として連絡してもらったりすることもあるかと思いますので、どうかお手柔らかにお願いします」と後輩社員を取引先に紹介する先輩のようなムーブをしに行くのは、
「まずはバアル家かな。当主の叔父上には嫌われているから適当に済ませて、俺の消滅魔力の師匠でもあるゼクラムさまのところがメインだ」
俺の暴走させたら危険すぎる巨大な消滅魔力と『赤龍帝の籠手』の組み合わせ。それの制御を指導してくれているのが、消滅の特性との付き合いが一番長いバアル家の始祖さまになるワケだ。
サイラオーグのところは祖父さんにお願いしてお目こぼししてもらって、こっそりと行っている。「バアル家に出入りできるのなら、サイラオーグとミスラのことを頼みますよ」と我が家の権力トップである母上から頼まれているのでな。母上からの援助を、俺がこそこそと運んでいるという。
叔父上がそれを知らないはずもないので、余計に当たりがキツクなって困る。
「また、なんというか……私も気合を入れておきませんと!」
「いや、そんなに気張らなくてもいいと思うよ。叔父上ぐらいだから、キツイのは」
俺はどっちかというと、フェニックス卿の方が緊張する。今日も娘さん連れてきちゃったし……ムラムラしたから仕方がないんだ!
―○●○―
Naberius Branch
純血の上級悪魔ナベリウス家。その分家の長であるエダーギ・ナベリウスは行き詰っていた。かつての主筋にあたるネビロス家より任された、栄誉ある仕事の進捗がはかどらない。
そうそう簡単に実のなる研究ではないことは分かっている。しかし、何かしらの成果を上げねばならないという気持ちは、抑えられるものではない。
『後天的に、超越者を作り出す』
悪魔のイレギュラー体である超越者を作ること、それはまだ誰も成しえていない非常にやりがいのあるテーマだ。ただ、なかなか進んでいないのも事実。
「せめて、もう少し何かしらのサンプルがあれば……」
リゼヴィム・リヴァン・ルシファー。真なる魔王の王子。
サーゼクス・ルシファー(グレモリー)。超越者としての力をもって、かつての政府を打ち倒し新しい悪魔の国を造った男。
アジュカ・ベルゼブブ(アスタロト)。『悪魔の駒』の作成などに代表される高い技術力を持ちながらも、同時にサーゼクスに匹敵するほどの戦闘能力をも備えた傑物。
これら現在知られている先天的な超越者たちの生体情報を入手できたならば、あるいはさらなる進展を望めるかもしれない。
だが、いずれも守りの堅い存在。あるいは畏れ多き存在。そう簡単にそのようなモノが手に入るはずもない。
少し、休んだ方がいいのかもしれない。研究以外の何かしらに目を向けることで、新しいひらめきを得られることもある。
研究者は、頭を振りながらしばしの休息を取ることにした。
研究施設から出て、通常の生活を送っていることになっている屋敷へと戻る。ここで働く者の多くは、エダーギの研究のことなど知らない。
下僕とした転生悪魔達も含めて、せいぜい知っていることと言えば『眷属の強化に熱心な上級悪魔』といったことくらいだろう。
表向き、エダーギの研究は一般的な悪魔の強化方法を探っているということになっている。眷属を鍛えて強くし、それをトレードに出して対価として資金を得る。
一部では『ブリーダー』などと呼ばれてさえいるくらいだ。
「おかえりなさいませ、エダーギさま」
出迎えた使用人の頭に、エダーギは目を向けた。
「何か変わったことはあったか?」
研究施設に籠っていると、余計な情報に煩わされたくないこともあって世間に疎くなる。
「そうですね。ああ、そういえば……グレモリー家の次男、次期当主のリヴラクスさまとフェニックス家の長女であるレイヴェルさまのご婚約があったそうですよ」
「ほう……」
グレモリー家は長男のサーゼクスが魔王ルシファーを襲名したことで、現在隆盛を極めている家だ。
そして、フェニックス家はアジュカ・ベルゼブブのもたらした『悪魔の駒』とそれを用いた戦闘遊戯『レーティングゲーム』の流行によって、大きく力をつけてきた家である。
よくある政略結婚。自身の携わっている偉大な研究とは比べ物にならない些事だ。
「他には何かあるか?」
「ああ、その話題のグレモリーのリヴラクスさまについてですが、少し前にちょっと面白い募集が密かにあったようで──」
聞いてみると、別に面白くもない話だった。貴族の子息が下賤の女に溺れて道を誤らぬよう、それなりの身分と信頼のある者に依頼して性交の勉強をさせておく。これもまた、別になんとも──。
「いや、待てよ……」
エダーギは急いで研究施設へと戻った。
『紫紅の龍帝』リヴラクス・グレモリー。
今はまだ超越者として認定されてはいないが、現状で既に真なるルシファーさまの五倍にもなる魔力量を誇っているというバケモノ。成熟の暁には、あのサーゼクスの真の戦闘形態の魔力に届くのではないかとさる筋からの情報にあった。
「ドラゴンが混じるのは、忌まわしいが……」
背に腹は代えられない。コイツの情報を得られたならば何かしらの進展を望めるかもしれない。その誘惑は、エダーギを動かすに十分なものであった。
「教師を求めたのが、つい先日のこと。となると、まだ色を知って日が浅いはず」
エダーギにとっては遥か昔のことだが、確かにあったあの幼き日々。己の内より湧き出る性欲に悩まされた懐かしの日々が思い出される。
あの年頃の男など、性欲に走らされるケダモノだ。ならば、よし……!
『眷属ブリーダー』などという呼ばれ方も、この際は役に立つ。それに、おあつらえ向きの下僕が丁度いるではないか。
「何か用ですか、にゃん」
とってつけたような語尾が煩わしい。近頃とみに反抗的な、元猫妖怪の下僕を屋敷の一室に呼び出した。
誰がお前を強くしてやったと思っているのだ。そう言ってやりたいところだが、今はそれも許そう。役に立ちさえすればよいのだ。研究の。
「お前に仕事を任せる」
「それで、どんなお仕事なのかにゃん? あ・る・じ・さ・ま」
ふん、と鼻を鳴らして不快感を示しておく。下僕風情が付け上がって。転生悪魔など、どれほどいじくりまわしてみてもさして役には立たなかった。
その役立たずが、ようやく本来の目的に役立つ仕事を与えられたのだから、ひれ伏して受け取るべきだろうに。
妹も強くしてやろうとしただけだというのに、何が一体気に食わないのか。強く成れるのだ、喜んで身を差し出すべきだろうに、尻尾を逆立ておって。
「まあいい、今はその態度も許してやろう」
「寛大な処置に感謝いたします、にゃん。それで……」
ふん、なんだったら、この苛立たしい猫をくれてやってもいいか。その方が清々するというもの。
「お前の仕事は、リヴラクス・グレモリーの精液を入手してくることだ。出来るだけ多くな。機会はこちらで作ってやる、上手くたぶらかして搾り取ってこい。ああ……相手は情愛に厚いと評判のグレモリー家だ、そのまま気に入られたらトレードに出してやってもいいぞ? 妹ともども可愛がってもらえるだろう」
実の兄が超越者のサーゼクス。そして本人も将来、超越者の一人に至るだろう。そんな存在の生体情報を得られたならば、きっと何か新しい発見があるに違いない!!
ナベリウス「黒歌、売るよ」
エダーギ・ナベリウス:
名前は分からなかったので枝木から。もうちょっとで黒歌に殺されそうなタイミングで九死に一生を得る。猫耳美女をオリ主のところに届けてくれるいい人。
眷属の強化に熱心だが、研究第一でレーティングゲームには興味がなさそうなので、育てた眷属をトレード(売却)して研究資金の足しにしていることに。
サンプルは多い方がいいですしね。
プリコネやっていると、だんだん黒歌とキャルちゃん(正月)が混じってくる……
あれ、なんかこの黒歌違わね? と思ったら、まだ『はぐれ悪魔』になる前(寸前)のやさぐれつつも死にそうな逃避行未経験ということで一つご容赦を
一章終わり
魔王少女DX挟んで次章は、バアル家と猫姉妹編