※この作品はR-18です。

公爵家次期当主好色物語   作:ルペッタ好き

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駒王学園一般女子生徒のオリ主への反応って適正なのだろうか?
そんな疑問を覚えた私は、ちょいちょいと検索してTRPG「ガープス」の反応判定なるものを発見した。
それによると、6面ダイス3個の出目の合計+修正値が

0以下:最悪「憎まれていている。最大の敵意を向けてくる」
1~3:とても悪い「嫌われている。不利益がない限り刃向かってくる」
4~6:悪い「相手にされない。そこに利益があるのなら攻撃してくる」
7~9:良くない「無関心。助けを求めるには大きな見返りが必要」
10~12:中立「普通。通常の取引」
13~15:良い「好意的。無理のない範囲でなら助けてくれる」
16~18:とても良い「尊重してくれる。非常に協力的」
19以上:最高「人生、財産、評判を犠牲にしてでも尽くしてくれる」

となるらしい。
で、オリ主くんのダイス目にプラス修正する特徴は……

容貌(最高:TSリアス部長なので)+6 性的誘惑時は+12
地位(大富豪の学園理事長)+3
カリスマ(龍のオーラ)+?? 性的誘惑時は+??
美声(父親譲り)+2 

合計+11+??……性的なことに誘う場合は+14+??以上
これにダイス目(期待値10)を足すと、粉かける時はほぼ20オーバー。

理事長先生に声をかけられたら、人生投げ捨てちゃう女子生徒多数ってことでいいらしいです。ゲーム的には















DX-4-5 援助交際の饕餮 -SLASHDØG-

 思えば、家族以外の男性と二人きりで食事というのは初めてかもしれない。

 シグネはいつもより控えめに箸を運びつつ、そんなことを考えた。

 

「どうしたんだ? 遠慮しなくてもいいんだぞ」

「え、あ、その……でも……」

 

 理事長は話しかけるとき、瞳をじっと見つめてくる。シグネはそれが照れくさくて目をそらしてしまうのだけれど、でもやはり気になって一度逸らした後にまた視線を戻してしまう。

 結果として、チラチラと目が合うことになり、シグネの頭の中はグルグルと回りっぱなしで、心臓はドキドキとしっぱなしだ。

 

(余裕のある表情に……細身に見えるけど、よく見るとたくましい身体つきで……、それになんだか……うう……なんでこんなにかっこいいの)

 

 駒王学園理事長リヴラクス・グレモリーは、シグネの眼からは凛々しさと自信に満ち溢れた大人の男性に見えた。

 そんな人と二人で店の奥の個室の中、「何から注文しようか?」などと相談し、一緒にお肉を焼いたりしながら食事をしてしまっている。

 それだけでシグネの胸はいっぱいだ。知らず知らずのうちに、ひとりでに動いた箸が口にものを運んでしまっているが、胸の中は大好きな食事とは別のことでいっぱいなのだ。

 

「ああ……。少しじっとしていろ」

「え……?」

 

 頭の中がもやもやとしたピンク色に染まり気味なシグネは、突然の理事長の行動にドキリとした。

 それはテーブルを挟んだ向かいに座る彼がシグネの方へと身を乗り出し、彼女の頬へと手を伸ばして来たからだ。

 

(え? なに? ……え? ふわわわわわ! さわられ……え?)

 

 シグネの頬を撫でたのは、理事長の手ではなく手拭きの感触だった。

 

「タレがついていた」

「あ……」

 

 カーッと顔が熱くなる。シグネは左右色違いの瞳を羞恥で滲ませ、上目遣いで理事長を見た。

 どうしたんだ? とでも言いたげな彼の表情にはどこか小さい子を見守るような雰囲気が感じられる。

 口元を拭かれたことにシグネはこそばゆい様な嬉しさと、自分でも出所のわからない不満を覚えた。それは、子供扱いされてしまったことに対するシグネ自身でも意識していない心の奥の方から来る反応だ。

 現代日本の高校生。大人と子供の境界線の上をフラフラとしている年頃の少女の内面には、失って久しい庇護者を求める部分と、ほぼ成長を終えた身体の相(・)手(・)を求める部分とが同居していた。

 

 小さい頃、シグネはよくからかわれていた。

 国際化が進んできた昨今だが、それでもまだこの日本の学校では純日本人といった容姿の者の比率が多い。ダークブロンドの髪に白人系の肌色、そしてオッドアイ。周囲から浮き上がるシグネの特徴的な容姿は格好の的になったのだ。

 

「理事長先生は……」

 

「ん?」と聞き返してくる理事長の瞳に見つめられて、シグネは続く言葉を失った。何か言いかけたはずなのに、それが上手く言葉に出来なくなってしまう。

 小学校低学年のころはよくからかわれていたシグネだが、年齢が上がってくると周囲からの見る目も変わってくる。簡単に言えば周りが色気づき始め、男女ともシグネにそれまでとは別の意味で注目しだした。

 シグネ自身も理解しているところだが、七滝詩求子という少女はかなりの美形だ。転校前の学校で、校内で一番の美少女などと言われていたことを考えると、最低でも千人に一人くらいの美少女レベルはある。そんな彼女は、男たちから大変にモテた。同じ学生からはもちろん、ときには教師からさえもその手の視線を受けたことがある。

 その手の視線──つまり、男が女を性的な対象として見る眼だ。もしかしたら、小さな頃にもあったかもしれないが、シグネがその意味を理解し始めたのは中学生の頃からだった。

 

「その……私の目、気持ち悪くないですか?」

 

 心の中から湧き上がって来るモヤモヤとした正体の分からない感情。それに促されるまま、シグネは言いかけた言葉とは違うことを口にしていた。

 目の前の男の同情を誘うような言葉を。自分に関心を持って欲しい、そういった想いが心のどこかにあった。

 

「そうは思わないが……学園で何か言われたのか?」

 

 理事長の言葉に含まれる、自分を心配する響きにシグネは喜びを覚える。

 血のように紅い髪がサラリと流れ、見つめてくる紫の瞳。ハーフの自分よりも白い肌をした人間離れした美貌の彼から向けられる視線が心地よかった。

 この喜びがもっと欲しい。そんな意識の裏側からの囁きに流されるようにして、シグネは小学生の頃に特異な容姿のために体験したことを理事長に話し始めた。

 

「駒王に来てからはそういうのはないんですけど──」と前置きをして。

 

 

 …………。

 

 

 左右異色の瞳は、見つめていると不安な気分になる。

 鏡に映る自分自身の顔を見つめながらシグネは、以前に誰かから聞かされた言葉を思い出していた。

 あのあと──しっかりと焼き肉を食べながら──理事長に昔語りをしてしまったシグネは、ふと恥ずかしくなってトイレに逃げ込んだ。

 

(なんであんなこと話しちゃったんだろう……。おかしな子って思われてないかな?)

 

 シグネの話を黙って聞いてくれた理事長の瞳は、話の最中にも、話し終わった後もシグネをじっと見つめたままで──その視線は先生が生徒に向けるものでしかなかったように思える。

 そのことにホッとしつつも、どこかに残念な想いがあった。彼から見たらシグネはただの生徒の一人で、義理の妹の友人に過ぎないのだろうか、と。

 

(ほんと……どうしちゃったんだろう)

 

 これまで、シグネは男性から情欲の乗った視線を向けられることに抵抗があった。それらは、あまり気分の良いものとは感じられなかったのだ。

 誠実な告白を受けたときもあったが断ってきたし、あからさまにそちらの方面の誘いを受けたときもハッキリと拒絶してきた。

 

 恋愛に憧れがなかったわけではない。シグネは自分の容姿が男性から好かれるものであると自覚していた。

 そ(・)う(・)い(・)っ(・)た(・)こ(・)と(・)に興味がなかったと言えば嘘になる。シグネは自身にそ(・)う(・)い(・)っ(・)た(・)価値があることも理解していた。

 その上で、どうしてもこれまでに出会い、会話し、誘われた相手とそ(・)う(・)な(・)る(・)自分を想像できなかったのだ。

 

 何かが足りない、と拒み続けてきた。そのせいでトラブルになったこともあったけれど、これまでは何故かそのトラブルの相手に良くないことが起きてどうにかなってしまってきている。

 

 それなのに、今は理事長からそ(・)う(・)い(・)っ(・)た(・)目で見られたいと心のどこか奥の方で思ってしまっていた。

 

 見た目だろうか? 地位だろうか? お金持ちだからだろうか? それとも──それ以外の何かがあるのだろうか? 

 

 未だ本人に自覚はないが、シグネの心の奥、魂の内には災いを呼び寄せる怪物が宿っている。力なき者と親密になることは、双方にとって良くない結果にしかならない。

 そのことを、シグネは知らず知らずのうちに、夢にさえ見ない無意識のどこかで悟っていた。

 

(誰も……みんな……だいじょうぶじゃない。でも……先生は……だいじょうぶ)

 

 よく分からない。でも、なぜだかそんな風に思えてしまう。

 自信に満ちた彼の紫色の眼差し。そして、表層の意識では理解できていないながらも、シグネの中のどこかが感じ取っている強大なオーラの気配。

 それらを思い出しシグネは、熱の籠った息を吐いた。

 

「理事長先生……」

 

 誰かと親しくなりすぎると、不幸にしてしまう。ちょっとした友人くらいならいい……でも、それ以上の親密さは……きっと……。

 

 はっきりとしないながらもずっと抱えて来た、漠然とした、しかし確かにそうだろうと確信できてしまう不安。

 やっと出会えた……と何処か思う。

 すると、フッと同級生に見せてもらった着物を着た美女の姿が脳裏によぎった。

 

(理事長先生の奥さん……綺麗だったな)

 

 途端に湧き上がる言葉にならない感情。もやもやと霞のかかる思考。

 鏡に映る自分がシャツのボタンを一つ開ける。それをシグネは止めもせずに見つめていた。

 

「すいません」

 

 理事長に長く席を外したことを謝るシグネは、上体ごと軽く頭を下げた。

 今のシグネは、膝上丈のチェック柄のスカートの上に、緩くシンプルな白いシャツを着ている。

 元々は白音と出かける予定だったから、上は襟の付いた硬い生地のシャツで少しカッチリとした印象にしていた。だけど、その印象はボタンを一つ外すだけで随分と変わってくる。

 こうすると、前かがみになったときに開いた胸元が見えてしまう。

 

「ああ、気にするな……」

 

 男性を誘うような仕草。こんなことをするのは初めてだった。バクバクと鳴る心臓の音が聞こえてしまっているのではないかとさえ思えてしまう。

 下げた頭を上げながらシグネが理事長の顔を伺うと──彼の視線が自分の胸元へ向いていたことが分かった。

 

(あ、う……)

 

 羞恥と、それ以上の言い表せない感情。つま先から頭のてっぺんまで、少女の身体に熱が奔る。

 

(見せちゃったわ。私、自分から……)

 

 白シャツの間からは、シグネのブラジャーとその内に収まっている胸の谷間が見えたことだろう。

 自分から望んで、そんなことをしてしまった。信じられない。理事長と出会う前には、こんなこと決してしなかった。

 何よりも信じられないことは、そうして得た理事長の反応に自分が悦びを覚えていることだ。

 

(嬉しいって……思ってる)

 

 子供、生徒としてではなく──女として見られたことを。

 

 食事の時間はその後もしばらく続いたが、その間シグネは幾度か理事長の前に無防備な姿を晒していった。

 そうする度に感じるどこか甘い期待と、じわりと広がる悦びに密かに身を震わせながら……。

 

 

 学園へと帰るはずの車中。シグネは車の向かう先が違っていることに気付いた。学園へと向かうのならば通るはずの道、曲がるはずの角を運転手は選ばなかったからだ。

 

「七滝(ななだる)は悪い子だな」

 

 少女がそのことに気付いたことを悟ったらしい理事長の腕が、シグネの腰に回された。

 

「理事長先生……」

 

 力強く引き寄せられ、身体が密着する。

 季節は夏だが、冷房の効いた車内は暑くはない。でも、理事長の体温を感じたシグネの身体はカアッと熱くなっていた。

 

「後悔はしないか?」

 

 そう口にする理事長の息を、少女の鼻が吸い込んだ。

 

(なんだろう、いい匂いがする……)

 

 間近にある理事長の顔。

 それを見つめながら、シグネは「しま……せん」と返した。

 

「目を閉じるんだ」

 

 あとほんのわずかで唇が触れ合いそうな距離。感じる理事長の息遣いに、少女の胸は高鳴り叫ぶ。

 

(あっ……キス……初めて……。あっ!)

 

 言われるままにまぶたを落とす寸前、シグネはあることに気付き、理事長の肩を手で押し返そうとした。

 

「あの……いや、じゃないんですけど……。歯、磨かせてください……」

 

 ファーストキスが焼肉の臭いだなんて、そんなのちょっと嫌だった。相手がいつの間にか口の中を綺麗にしていたとなればなおさらだ。

 

「ハハッ、アハハハハッ……!」

 

 シグネの拒否の理由に一瞬キョトンとした表情を見せた後、理事長は大笑い。

 少女の身体を抱きしめながら肩を震わせる男の姿に、シグネはぷうっとむくれた。

 

「ひどいよ、先生」

「くっ、ハハハ……、すまん。ふっ……くくっ……」

 

 でも、シグネは理事長のそんな姿に親近感を覚えていた。素の一面を見られたような気がして、嬉しさを感じてしまったのだ。

 

「ふふっ、あはははっ!」

 

 ツボに入ったのかその後も理事長があまりにも楽しそうに笑うので、シグネまでつられて笑ってしまうのだった。

 

 

 

 

 ―○●○―

 

 

 

 

 サーゼクスホテル。

 駒王学園を経営する一族が世界各地、特に日本に多く建設しているホテル。その一つが駒王町の近隣にある。

 そんな理事長の一族が所有するホテルの最上階特別室にシグネはいた。

 

「むぐ……じゅぶっ……んんっ……むんぅぐ……」

 

 少女の口の中は、唾液混じりの白い泡でいっぱい。激しく早く出入りする硬い棒状の物体が、シグネの口内を蹂躙しようとする。

 口の中に自分の意志によらず異物を入れられると、多くの者はそれを追い出すために舌で押し返そうとしてしまう。

 

「ほら、大人しくしないか」

「むーっ……うう゛っ……うぐっ……」

 

 シグネを後ろから抱きかかえるようにして、理事長は右手を素早く前後させてくる。彼の左手は少女の顎に添えられていて逃げ出そうにも逃げ出せない。

 

(どうしよう……これ、気持ちよくなってきちゃってるわ)

 

 少女は歯を磨かれていた。小さい子ではあるまいし、高校生にもなって他人に歯磨きされてしまうなんて……しかも、それがなんだかとても気持ちいいから困る。

 歯茎や舌、口の中のあちらこちらをブラシで擦られると力が抜けてきて、されるがままになってしまう。

 

「すまないな。前にちょっと小説で読んだことがあって……一度やってみたかったんだ」

「ふうぅっ……そん、んんぐぅっ……」

 

 車の中で笑い合ってから、シグネに対する理事長の態度は変わった。学園の理事長先生というよりも、年上のお兄さんのような雰囲気だ。

 そのお兄さんは、ふざけ半分にシグネに悪戯をしてくるのだけれど。

 

「もう、先生ひどいよ!」

 

 ペッとして、口をすすぎ終えると、少女は彼の胸をポカポカと叩いた。

 またやってもらいたいな、などと内心で思ってしまっていることは秘密である。

 

「まぁ、これだけ笑えているのなら安心だな」

「あっ……先生」

 

 ふざけて笑いながら彼の胸を叩いていたシグネは、急に抱きしめられ頭を撫でられた。

 

(いつだったかな……前にこんな風に笑ったのって)

 

 理事長の背に両手を回す。

 見上げると、情愛を感じられる紫の瞳が真っすぐに見下ろしていた。

 

(あったかい)

 

 男性に抱きしめられたのは、幼い頃に父親にしてもらって以来。その父はもうこの世にいない。

 ふざけて笑い合ったのは、たぶんあの事故以来。長いこと過ごしたあの町はもう遠く、同級生たちは海の底。シグネと仲良くしていた友達は……不幸になった。

 

「先生……、せんせ……」

 

 ぎゅっと強く抱き着くと、彼も優しく抱き返してくる。

 頼る相手はもういなくて、新しく誰かと親しくなるのは心のどこかが拒否していた。

 

「ひっ……うっ……ぐすっ……せん、せぇ……」

 

 涙が止まらなくなる。

 理事長の胸に顔を埋め、シグネは長く長く泣き続けた。

 

 

 …………。

 

 

 窓ガラスの向こうに夜景が広がっている。

 泣きはらした目を閉じ、踵を浮かせたシグネの唇にやわらかな感触が当たる。

 

(ファーストキス……先生と……)

 

 シグネの初めての口づけは、少し涙の味がした。

 数秒が過ぎ、触れていたやわらかさが離れていく。もっとしていたかった……と思いながら少女は目を開ける。

 優しく微笑む先生の顔が飛び込んできた。湧き上がってくる幸福感に押され、シグネは彼にギュッと抱き着く。泣いている間、ずっと感じていた温かさが心地よい。

 そうしていると、頭や額、耳にやわらかな感触が続けざまに降って来た。

 

「せんせい……?」

 

 驚き見上げるシグネの耳に、理事長が囁く。

 

「続きは向こうだ」

 

 彼の視線の先にベッドを見つけたシグネは、耳を赤らめコクリとうなずいた。

 

 

 

 




スラッシュドッグ編の入口なので、ゆっくりめのシグネ編

















『十二国記』という小説のシリーズがあるのですが、これが寿命の長い人々が国を運営している話なので、ちょいちょいこの作品で影響を受けております。
その中に、親や周囲から迫害される無自覚で制御できない異能者の話がありまして……うん、この状況から曹操に声かけられて仲間になって救われたら、そりゃあ原作の英雄派モブ構成員みたいになるよなーと


七滝詩求子:原作(三巻時点)では過去などが全然出て来ていないので、饕餮使いってことで『十二国記』の饕餮使い泰麒くんを参考にして設定を捏造しました。

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