公爵家次期当主好色物語 作:ルペッタ好き
「『騎士』……。私が、若さまの『騎士』……ああっ、そんなことって……」
うんうん、思った通りめっちゃ嬉しそうな顔をしてくれた。これで、おまえ、「えー、嫌ですよ。何勘違いしてるんですかぁ? 仕事でヤッてただけですよぉ」とか言われたりしたら、俺はチンポが勃たたなくなってしまうところだ。
「ああ、お前はメイドとしてよくやってくれている。少しばかり休みが多いが、それも事情を聞けば仕方がないことだったんだろうな」
「あの……事情を聞いたというのは?」
急に不安そうになったリュイの頭を撫でながら、父上に聞いたことを話した。
「すまないな。あまり詮索するのはダメだったんだろうが、お前のことが気になって仕方がなかったんだ」
リュイが元々は俺の性行為の教師となるはずだった、純血悪魔であること。そして、魔力によって姿を変えていること。
それから、父上がリュイがどこの誰なのかまでは教えてくれなかったこと。
俺が聞いたのはこれだけだ。
休みが多いのは、まぁ、純血悪魔=貴族なのだから、何かしらの付き合いがあるのだろう。
「若さまが……私を……」
「リュイは純血悪魔なんだろう?」
「……はい」
「純血悪魔なら、ある程度の強さがあることは確実だ。それならリュイを俺の『騎士』にしてもやっていけるだろう……一度そう思うと、どうにもお前を自分のモノにしてしまいたくて仕方がなくなった。だからな、ずっと俺の傍らに仕えていて欲しい」
『女王』が『王』の片腕、相談相手としての役割を持つなら、『騎士』は『王』の護衛であり従者として付き従う者。そんな考え方、文化がある。『悪魔の駒』が開発され、運用されるようになって以来、いつしか悪魔の中に生まれたものだ。
実戦での能力だけを考えるのならば、プロモーションの制限がないに等しく『女王』同様の効果を簡易に得られる『兵士』の方が有用なのだろう。
だが、近年生まれたそんな伝統に則るのならば、俺のメイドの頭を務めているリュイに与えるのは、やはり『騎士』の駒が相応しい。それに、なんとなくだが世の中には『騎士』=テクニックタイプといった風潮がある。テクニシャンなリュイにはバッチリだ。
「若さま……」
「俺のモノに、俺の下僕騎士メイドなるんだ、リュイ」
すっかり快楽漬けにして堕とした女にこんなことを言えば、そりゃあもう嬉しがるに決まっている。
そして俺は、まだリュイのメイド服を脱がしていない。メイド服はいいものだ。完全装備のままズラして挿し込んでも良い。半脱げにして愉しむのもまた良い。おおむね脱がした上で、ホワイトブリムやストッキングのみを残す、あるいはそれプラス俺が趣味で着させている清潔感の中にも色気を感じさせる系統の下着姿にするのもありだ。
個人的にはメイド服はロングスカートでクラシカルが基本。魅惑のふともものミニスカやエロさに寄せたフレンチタイプがダメとは言わないが、やはりベースとはなりえない。ヴィクトリアンや和風、チャイナも捨てがたいが、やはり基本こそが至高な嗜好なのだ。
エプロンドレスの中身は、上下セパレートの前開きブラウスが良い。なぜって、脱がし方のバリエーションが増えるからな。ワンピースも悪くはないが、上だけ着衣とか、下だけ着衣が出来ないし。前開きでないとおっぱいポロンが出来ないではないか。いやいや、後ろ開きで前から見たら普通に着ているのに、後ろは開いていて、その隙間から手を差し込んで揉んだり、背筋を舐めたりも良いのだが……実に悩ましい問題だ。
最終的には、ホワイトブリムとエプロンさえ着けていれば、大体メイド服っぽく見えてくる気がするのだから、やはり基礎を抑えておかねばな。うむ。
となると、裸エプロンにブリムを乗っけたら、それは裸メイド服ということに……? うん? 着ていないのにメイド服……。エプロンだけを残して、中の服だけを抜きとり脱がすような技も覚えてみるべきか……。うーん、道は遠い。
「あぁん……♡」
「リュイ、お前の子宮に『騎士』の駒を挿れてやる」
もぞもぞとメイド服を脱がしながら、亜空間から『騎士』の駒を取り出す。
当ててみた感覚だが、通常の『騎士』駒一つではリュイを従えることが出来そうにない。ならばと、変異『騎士』に変えてみると、どうやらこちらは容量が足りていそうだ。
「リュイ……、お前、素質があるぞ。変異していないと受け入れられないなんて」
「ああっ、あんぅぅ……待って、お待ちください、若さま……」
膣に駒を挿入しようとすると、リュイが待って待ってと手で塞いでくる。
リュイのくせに俺に逆らうとは、これはオシオキが必要だな。
『赤龍帝の籠手』を発動させ、リュイの角の感度を大幅に上げて噛みつく。
「んあぁっ♡ 響くぅぅぅっ……頭の、な、か……ごりごりッってぇぇ……♡ あっ、あっ♡ おまち、を、若さまぁ、どうか、おゆるしをぉぉ……♡♡」
頭部から突き出ているこの角をいじってやると、頭蓋骨に直に振動がいくらしい。頑丈なので普通ならなんてことのないどころか、防具代わりにすらなるそうなのだが、感覚を急上昇させてやればこの通り、敏感な性器官に早変わりよ。ガリガリゴリゴリと歯を立てて
「ほら、その手をどけろリュイ。俺の『騎士』になりたくないなどとは言わせんぞ」
「ああっ、なり、たい! なりたいです! 若さまの『騎士』! でも、ああっ、でも、まって、まって下さい!!」
「まだ言うのか、確かに子宮にぶち込まれるのは恥ずかしいかもしれんが、お前なら存分に悦べるはずだ」
「んんっ……ダメぇっ! ダメなんですっ……しんじゃ、わたし、死んじゃいますっ……!!」
「ハハハ、よーし、ほら、手を退けろ……、死ぬほど感じさせてやる」
「ああっ、あっ……ちがっ、ちがうんですっ、ダメぇ、それ、それしたら、ろい、ろい、死んじゃいますっ……!」
嫌がるそぶりをして楽しませてくれている、という感じでもないのか? いつもと違って本気というか、イヤンイヤンという遊びの感じがないというか。
「はぁ……はぁ……、んはぁ……、わか、さま……?」
「言ってみろ、何をそんなに嫌がっているんだ。リュイ」
自分でも不貞腐れた声を出していると思う。絶対いけると思っていたお姉さんメイドに、本気で抵抗されてしまって不機嫌な若さま登場である。年齢考えて、と自分でも思うが……まぁ、身体年齢に釣られてってことにしておこう。
「あぁん……♡ 若さまぁ……♡」
仰向けのリュイに伸し掛かっている態勢で、彼女に抱きしめられた。半脱げ状態のはだけたメイド服の胸元に顔が埋まる。半ばまでズリ下ろしたブラの上からのぞくピンと勃った乳首が頬に擦れて心地よい。
この着衣の感触と、柔肌の感触を同時に味わう至福。股間がムクムクしてくる。
「挿れるぞ、リュイ」
変異『騎士』の駒をリュイの胸の谷間に挟んで置いて、まくり上げたスカートの奥へと肉棒を突き進める。ついさっきまで倍化チンポで味わっていたその裂け目は、元に戻った俺のモノでも存分にしゃぶりついて楽しませてくれる。
「あんっ……、はぁ……♡ 若さまのが……奥に、届いて……♡」
人間ならばガバガバになっていたかもしれないが、そこはさすがの純血悪マンコ。すぐにいやらしく窄まってきゅうと締め付け、俺もリュイも腰を動かしていないというのに、にゅるにゅると扱く様に肉襞が蠕動し始める。なんて淫らな穴なのだろうか、この淫乱メイドの裂け目は! ああ、そんな女を俺はこれから下僕にしようとしているのだ。
「それで、なにを嫌がっている? まさか、俺の他に『王』と仰ぐ相手がいるのか? 他の誰かに仕えたいと考えているとしたら、そんなことは許さんぞ」
串刺し状態だ。下手な言い訳をしやがったら、子宮のドアを小突いてやる!
駒を入れること自体は可能な感触だったのだ。だから、今現在、リュイに『王』がいるということはない、はずなのだが。
「いいえ、そんなことはあり得ません! わたしの、リュイの『王』は、主は……若さま、リヴラクス・グレモリーさまだけです」
ぎゅうっとより強く締まった。おお、いいな。この俺だけだって言いながら、締め付けてくるなんて……胸を揉んでやる。
「そうか! そうか!」
「ふぅうん♡ ああっ、まだっ、はな、しが……」
「聞いてやるから、言ってみろ」
「わかっ、さまはっ……『王』の駒を、ご存知でしょう、かっ」
『王の駒』というと、アレだ。低俗な雑誌なんぞを取り扱っているような、クソ平民どもの会社なんかが時折話題に上げるレーティングゲーム関連の噂話だ。
愛撫を止めて、ぐっと顔を近づけた。
「都市伝説程度には聞いたことがあるが、それがどうかしたか?」
リュイの頬に手を添えながら聞くと、彼女の姿が変化し始める。髪型が変化し、髪色も桜色に、見た目の年齢も二十代後半ほどになる。目付きや口元、その他の顔の部位も微妙に変わっていく。
ひとつひとつは些細なそれらが合わさって顔全体の印象が大きく変化した。
「ロイガン・ベルフェゴール?」
「……はい。私は、ロイガン・ベルフェゴールです……んんうっ♡ ああっ、若さまのが、おっきく……」
不思議と大きな驚きはなかった。ただ、代わりに肉棒がググンとデカくなった。
ロイガン・ベルフェゴールと言えば、大変な有名人だ。そんな者が俺の「おせっせ先生」として名乗り出てきて、お手付きメイドでもいいからと寝所に忍び込んできていたわけだ。
「話し方が、テレビで観るのと違うな……ああーっと、違いますね?」
「どうか、このまま……メイドのリュイとして扱ってください……んあっぁぁ♡」
おっと、腰が勝手に動いていた。膣内の感触は変わっていないな。
「
おお、なんだろう。この感じ、同じ女のはずなのに……。
さっきまでと違う。同じなのに、違う。
「んあぁっ♡ あっ、あっ、イイっン♡ あっう、こんな、若い子に、ああっ♡ すきにされちゃってるのぉ……♡ ああっ、もう、もう、ろいは、ろいはぁ……♡」
「イイのか? 籠手もなにも使ってないのに、イイのか!?」
「はひぃ……♡ あっ、イっん♡ さからえなく、なっちゃった、……ああ、んう、わたし、ぜんぶ、わかさまのぉ♡ ものに、されてるのぉ♡ ああっ♡」
媚肉を引きずり出しては押し戻し、引きずり出しては押し戻す。
乱れたメイド服を着た、レーティングゲームランキング二位の女。彼女は、メイドのリュイとして扱われることに快感を覚えているようだ。
「俺の『騎士』になるんだな? ロイガン・ベルフェゴールが」
「はいッ! なりたい、なりたいです! わたしを若さまの、んあんっ♡ 下僕騎士メイドにしてぇ……♡♡」
「リュイ! リュイでいいな!? お前は俺の前では朝勃ちをなめしゃぶるのが大好きな、ご奉仕メイドってことだな!」
「はぃい……♡ わかさまの、わかさまのリュイになります。なってます……ィィん♡」
年下の若い男に組み敷かれて、命令されて、逆らえなくされて、逸物を咥えるのが大好きとは恐れ入る。とんだショタコン女じゃないか。
将来、俺が外見年齢をいじれるようになったら8歳ぐらいの姿で犯してやろうか。モノだけ倍加でクソデカにして!
「ここが好きだろう? ここも、こっちもイイんだよな!」
「はぃ……ああ、若さま好きぃ、大好きでぅ……下僕にしてくださいぃぃっ♡」
「ああ、してやる。下僕にして、何度も何度も中に注いで孕ませてやる!」
「んぅぅ……うれし、イイっ♡ あんぅっ、孕ませてぇ、若さまの赤ちゃん……♡ 産ませてくださいぃ♡」
俺にも人数は少ないながらに付き合いのある者がいる。そうすると、必ず話題に出るのがレーティングゲームだ。
そうなると話の中で贔屓にしている選手の話題も当然出てくるわけで、そんなとき、俺はロイガン・ベルフェゴールの名前を上げていた。
スポーツなどでどうせファンです、とか応援していますといったことを言って観戦するのならば、強い選手やチームがいい。俺は弱いチームを応援して「ああ、また負けちまった。しゃーねーなー」などと言えるような通な楽しみ方はできないのだ。
真剣ではないにせよ、応援するのならそのチームが勝つに越したことはない。その方が気分よく過ごすことが出来るってものだ。
それをレーティングゲームでやるのなら、上位者を選んでおけば間違いない。成績がはっきり出てくるからな。
ならば、一位のベリアルか? ない。 三位のアバドン? ない。 どうせ観るのなら美女が良い。ということで俺は第二位の女ロイガン・ベルフェゴールのファンですよーということにしているのだ。
俺がロイガンの試合映像の録画などを観ていたとき、それを脇に控えて一緒に見ていたリュイはどう思っていたんだろうな?
敢えて聞き出しはしないが、それを想像するとなんだか面白くなる。
「ああ、んああっ好きにしてぇ……♡ わかさまの、わかひゃまのぉ……♡ イッく……イクんん♡」
「くぅっ……出すぞ。リュイの子宮に注ぎ込むぞ」
「はひぃ♡ ひらきまいた、子宮のくち、あけて、まってるますぅ♡ 突き込んでぇ、ああっ、イイっ、イツっく♡ あっ、イクっ、来てる、い、いっぱい、きてるっん♡ 注がれてぇ、んっしゅごいのぉくるぅぅぅぅ♡♡ いぐううう♡♡♡!!」
…………。
ふぅ。
「それで、『王』の駒がどうしたんだ?」
リュイの正体に興奮して、またヤってしまった。まぁ、リュイも大悦びしていたしいいだろう。
挿入しておくとまた始めてしまいそうなので、今度はイチャイチャしながら話を聞くことにした。リュイのチャームポイントはやはり角だな。
あと、ピンク髪は淫乱というのは事実だったらしい。それもまた良いのだが。
「『王の駒』はあるんです」
そう言ってリュイは、俺がぶっかけた跡の残る自身の胸をさすった。
「私は『王の駒』を使っています。レーティングゲームが好きで、でも、才能が足りなくて、長い間……どんなに頑張っても目指す場所に届かなかった。だけど、諦められなくて、どうしても……あの舞台で戦えるだけの力が欲しくて、それで……」
リュイが使用した『王』の駒というのは、なんでも使用した者の力を十倍から百倍以上にまで強化することを可能とする性能を持っているらしい。
ただし、最初期に少量製造されたきりで数は少なく、さらに他の『駒』と同時に使用しようと重複・融合させると何かしらの危険な動作不良を起こす可能性があるようだ。
「それで、リュイは『王』の駒が入っているから、俺の『騎士』を受け取れない、と」
「……はい。私は、これを摘出する方法を知りません」
「知っていそうなのは……また、ベルゼブブさまか……」
だいたい、悪魔の力を強化するだけなら全部『女王』の駒の能力でいいじゃないか、とは思っていたんだよな、前から。変異とか妙なシステム組み込まないで、最初から変異状態の容量の大きいモノを用意した方が扱いやすいだろうに。あの方、遊びを入れるからなー、『悪魔の駒』制度自体があの方のお遊びなんだろうな。
「しかし、そうなるとリュイは、元の力を数十倍にして、それでようやく今の力なのか」
それは確かに「才能がない」な。今のリュイから感じる力がいわゆる『魔王級クラス』ってやつだ。つまり、俺の素の力の何分の一ってレベル。
そのまた数十分の一しか元々の能力がないとなると、うん、まぁ、相当弱い。少なくとも基礎スペックには恵まれていない。
そう考えると、このまま普通に育っていけば最上級悪魔クラス、血反吐を吐く思いで潰れるリスクを飲み込んで励めば魔王級クラスを狙えそうなマグダランは才能に恵まれている方なのだな。
「これがなければ、今の力も地位も、ゲームを楽しむこともできなかったので、後悔はしていないつもりだったのですが……。今は……」
「『騎士』を挿れると、どうなるか分からないか」
「ええ……若さまは、その……私が『王』の駒を使っていたことについては……その」
「ん?」
「いえ、不正行為ですし……」
「いや、それ不正行為になるのか?」
俺は一応レーティングゲームのルールブックは把握しているつもりだが、どこにも『王』の駒の使用禁止なんて書いては無かった。法律関係でも覚えがない。
というか、どこかに明文でハッキリと『王』の駒のことが書かれていたら、噂だの都市伝説だのといった扱いにはならんよな。
「ですが、ベルゼブブさまが最初期に僅かに製造しただけで、使用禁止にしたものだ……と」
「それ、誰から聞いたんだ?」
「私に『王』の駒の話と、その見返りに八百長試合への参加するようにと言って来た大王派の方ですが」
「なぁ、リュイ。俺たちは悪魔だぞ。文面にはっきり書かれていないところは、勝手に解釈して好き放題する悪魔だ。その悪魔が、どこにも使用禁止と明示されていないものを使ったからと言って、どうして後ろめたい想いを抱く必要がある」
ダメならダメでハッキリと分かるように書いておけ! という話だ。
だいたい神が製造した神器はオッケーで、魔王が製造した『王』の駒がダメとかオカシイし。
それで処分されるってことは通らないだろう。何かしらのドサクサに紛れてならともかく、供給元に大王派が絡んでいるのなら平時なら無罪で通せるな。だって、ダメだと書かれていないし。
大王派が問題なしと言う、その上で魔王派が「いいや、これは使用禁止にしている。だから処罰する」と返すとして、でもそこに処罰の根拠はないのだな……兄上たちの私情しか。
何故って、使ってはならない理由も、その存在自体も秘匿していたから。後付けで罪を作ったことになってしまう。
それが通るのなら、貴族なんか自身の領地でやりたい放題よ。貴族には貴族領独自の法を敷く権利があるからな。
魔王が後出しでルールを作って、それに則って罰を与えたなんて前例を残してしまうと、貴族が同じことをしても問題がなくなる。
それは兄上たちの望むところではないだろう。
「その駒、俺が使うとヤバイんだったか」
「はい、元々の力があまりに強い方が使用するとオーバーフローを起こして命にかかわると」
「はぁー……となると、兄上かベルゼブブさまかが、『王』の駒を表に出さなかったのは……貴族の力を高めないように、か?」
「おそらく、その……サーゼクスさまたちは、元々の魔王家を、その……」
リュイは言い難そうにしているのは分かるが、俺はそんなことをいちいち気にしたりはしない。人間の歴史なんてそれの繰り返しばかりだった。教科書を読むには。
むしろ、悪魔が妙にピュアなんだよなぁ……。
「まぁ、簒奪者だからな兄上たちは」
武力で旧い魔王の一族を追い出して、その名と立場を奪い取ったのが兄上たち現四大魔王だ。
そこには色々と事情があったのだろうが、武力で地位を奪い取った前例が自分たち自身なのだ。同じことをされるのではないかと危惧するのは当然だ。
『王』の駒で自分たちの力も百倍にできるのならともかく、それが出来ないとなると、『王』の駒は現魔王とそれ以外の純血悪魔との武力の差を縮めてしまう。武力=権力で現在の立場にいる兄上たちとしては、なかったことにしたい代物になるのかもしれないな。
『王』の駒で魔王級になった貴族が一斉に蜂起して現政府への反乱とか起きても困るだろうし。
「俺としては、悪魔の種族全体の武力を上げたいから、むしろ『王』の駒なんてのが製造できるのなら、量産して配って欲しいくらいだが」
天界とも、堕天使とも、今はどこも疲弊したってことで大きくぶつかり合っていないだけだ。悪魔という種自体の戦力は上げておいて損はないだろうに。敵はまだ外にいるのだ。内部で睨み合っていていい段階ではない。
それに聖書以外の神話勢力だってある。悪魔が己らこそが、闇と魔の頂点だと誇るためには、やはり全体的にもっと強くありたいものだ。
「魔王級の純血悪魔が大量に増えれば、他所にビクつく必要もなくなるんだがな……」
どうにもあの「クソ平民」どもも、兄上たちが敢えてそのように仕向けて作り上げているような気がするんだよな。愚民政策とでも言うのか……戦わない、戦う気はない、それでいて、声だけは上げて「貴族」を貶め引きずり下ろすことには熱心な連中。
昔はあんな連中でも、軍団に組み込んで戦力として運用していたらしいのだ。それを内戦後に切り替えて、少数精鋭の眷属悪魔による戦いといえば聞こえがいいのかもしれないが、実際は下級悪魔を戦わせない方向に動かしたような気がする。
自分の眷属に平民を選んだ『王』の話ってほとんど聞かないからなぁ……。駒を入れさえすれば元人間でも下級悪魔程度の魔力が得られる関係上、平民どもに駒を使う理由ってないからな……。
平民を眷属にするくらいなら、他の異形や、神器持ちの人間でも選んだほうがいいって話で。いや、下級悪魔でも魔法は覚えられるのだろうから、魔法使いの平民とかいるのかもしれんが。
上流階級、貴族に対するヘイトが高く。それでいて戦闘能力は削り取られて雑魚以下の雑魚と化したクソ平民ども。
不満を垂れることと、他者の足を引くことばかりのヤツラ。
そんな奴等の声でも、プライドのくそ高い純血悪魔は気にしてしまう。バカにされることが許せないのだ。といって、現政権では貴族の悪口を言ったから死刑ってのは難しい。兄上たちの方向性と外れるから。
だから、いつの間にか平民どもにおもねり、顔色を伺って、平民に聞こえの良いことばかり口にするような貴族が生まれてくる。
兄上たちの政策なのかねー、この貴族の力を削いで、平民の声だけは強くしつつ戦力は奪うって流れは。
そうだとすると、俺は兄上たちとは考え方が合わないのかもしれないな。
強く、強く、強くだ!
魔王級貴族がいくら増えたって、超越者の兄上の方が強いだろうに何をビクついているんだか。
最強の魔王が、魔王級の軍勢を引き連れて行けば、堕天使どもなんぞ楽に殲滅できそうな気がするんだがなぁ……。堕天使のトップって、たぶん強くても魔王級だろうに。
そう考えると、平民の戦力を強化しようとしているソーナと、そんなソーナを応援しているセラフォルーさんは考え方が兄上たちとは違うのかね。
アスモデウスさまは……よく分からん。深く考えているのかもしれないし、流れに身を任せているだけなのかもしれないし。うーん。
『王』の駒の扱い方。俺としては、そんなパワーアップキットがあるのなら量産して配ろうぜって言いたいんだがなー。
「リュイは、平民どもからの評判を気にするタイプか?」
「いえ、それほどには……自分が楽しめれば良いと思っています」
「なら、時期をみてその『王』の駒を使っていることを公表するか。それでもって、それが問題になったらベルゼブブさまに取り除いてもらおう。そうしたら……」
俺は変異『騎士』の駒を、リュイの裂け目に半ばまで埋めた。
「あっ……。あの、わたしの眷属ですけど……独立させて、それぞれレーティングゲームに参加させても?」
「ああ、分かっている。リュイの扱いがどうなるかは、『王』の駒がどうなるか次第でやってみないと分からないが、まぁ、リュイを俺の眷属にすることについて文句は言わせない」
少なくとも兄上が義姉上を『女王』にしている状況よりは容易い。ついでに次の就職先がグレモリー家のメイドだ。兄上自身がかばってくれるさ。
問題は、大王派だが……うーん、また相談かね。止められたら困るから事後に。
開き直って、希少な『王』の駒使ってます! それで強くなって活躍してます! 文句あるか愚民ども! ぐらいで行ったほうが貴族らしいと思うのだが。お年寄りたちは何を気にしているのやら。
「ところでリュイ、ちょっと動くなよ。お前が俺のモノだってことを刻み込んでやる。駒を入れるまでの代わりにな」
リュイの角を押さえつけ、爪先にペン先ほどの消滅魔力を灯す。
昔、そう前世で風俗に行ったときのことだ。そのときの相手してくれたお嬢さんが、肩に入れ墨を入れていたのだ。男の名前を彫り込んでいたのだ。
「盛り下がったらごめんね」なんて言われながら聞いたところによると、高校生のころに彼氏と盛り上がってお互いの名前を彫り合ったそうで……。
「はぁ……んっ……」
ふふふ、完成。我ながらうまく出来た。悪魔の身体故、消そうと思えば消せるだろうが、まぁ、うん、リュイがイイ感じになってるようだし、もう一回戦行っておこうかな……。
「ハァん…………♡ しゅごぃん……、ああっ、わたし、わかさまの、わかさまのなまえぇ……♡♡」
「ああ、そういえば……さっき言っていた八百長試合だが」
「んっ……はい? んっあっ、イイっっ♡ イ゛っあっ♡」
―○●○―
黒歌購入資金の目途は付いた。
まったく、賭け事なんて簡単なものよ。むしろ前より増えるぐらいだ。
そりゃ、こんなぼろ儲けできそうなら、お年寄りの皆さまもやめられなくなるだろうよ。
八百長なんて人間でもよくやることだろうに、悪魔のゲームでやってないなんて信じているヤツなんていないだろう。
前世の会社の上司なんて、「選挙前は荒れるからな。一攫千金のチャンスよ」とか言って万馬券当ててきて風俗奢ってくれたことあったし。
もし、悪魔のゲームには裏も何もない公平なものです、なんてことを信じ切っている奴がいるとしたら、そりゃよほど純粋なんだろうな。悪魔向いてないから、教会にでも行ったら? って感じだ。
「若さま、お金が必要でしたら、私がいくらでも差し上げますが」
「メイドに貢いでもらうご主人様はいないんだ……ちょっと惜しいけど」
リュイの方がお金持ちだった件。まぁ長年、レーティングゲームのランカーやってればね。そうだよね。
でも、雇わなければメイドではないのだ。リュイが給料なんぞどうでもいいと思っていたとしても。
どうでもいいですが、ロイガンの『裂け目』とかクイーシャの『穴』ってなんか……こういやらし……。
テュポーンのおっきいのを『裂け目』で受け止め続けたロイガンは、体力が尽き果てて失神した。
クイーシャの『穴』に雷光を打ち込んだ朱乃さんは、『穴』から吹き出して来たものをもろにかぶってしまった。
ビィディゼの『穴』に翻弄されたサイラオーグは、獣(ビースト)と化して『穴』をフィストでぶっ壊して陥落させた。
ここのサーゼクス:
民衆を大事にしてますと言いつつ、民衆の牙を削ぎ落し、さらにその民衆の声を使って貴族の力を落としに行っている。プライド高高貴族さまは、評判が気になっちゃうから……ビィディゼさんみたいに。
オリ主:
『王』の駒で悪魔みんな強くしようぜ! それで魔王級の戦力増やして堕天使滅殺!←こういうヤツが出るから秘匿したんじゃないかな
リュイ:
自身の眷属にはちゃんと説明して独立させる予定。
ロイガン眷属は全員上級昇格済みの悪魔で、それぞれにまた眷属がいるということに。
一応、リュイが『騎士』になるとランキング2位のロイガンチームがオリ主の子世代眷属になり、そのまた眷属が孫世代眷属になることに……。たぶん、全員精鋭。
時期をみて使ってる宣言してから、『王』引退表明。そのままグレイフィアの如くグレモリー家に転がり込んでメイドする。
ベリアル:ロイガンが先に自分で言ってしまうので、特に出る幕が