10月31日。優香がサキュバスだと判明してから、初めてのハロウィンである。
そんな日に拓哉は部屋のベッドで漫画を読みながらくつろいでいると、
「たーくやっ!」
彼を呼ぶ声と共に、優香が転移魔法で姿を現した。その事にすっかり慣れてしまった拓哉は、特に驚きもしない為に漫画から目を離さずにいる。
「トリックオアトリート!」
「お菓子なら、クッキーがそこに置いてるだろ」
お決まりのセリフにも、そのままの姿勢で答えた。
「ちょっとー、せっかく彼女がハロウィンコスして来てあげたんだから、少しは漫画から目を離してよー!」
「なんだよ……」
ようやく拓哉は優香の方を見る。
そこには意外と本格的な魔法使いの格好をした彼女が、くるっと一度回る姿があった。その回転によって長いスカートの
「……なんで魔法使いなんだ?」
サキュバスなのに、というのは言葉にせずとも優香にも分かる。
「私がサキュバスだからって、そのままサキュバスの格好してたんじゃ面白くないでしょ? だからここは、魔法使いになったって訳よ! 魔法も使えるんだしっ!」
得意気な顔で言う。
「そうかよ」
「反応薄いなぁ……まぁいいや、クッキーもーらいっ!」
優香はそう言って置かれていたクッキーに手を伸ばす。
「あむっ……」
小さく一口かじった彼女は、じっと拓哉の方に目を向けている。そのままクッキーを食べ進めていく優香に、拓哉も思わず「なんだよ?」と言って読んでいた漫画を閉じた。
「クッキーもいいんだけどさー……」
「……はぁ。こっち来い」
「やった!」
彼に呼ばれて、優香はご機嫌でベッドに向かう。
「拓哉もクッキー食べる?」
ベッドの上で拓哉に抱き付いた優香がそう聞きながら、手にしていた食べかけのクッキーを差し出す。
「後でな」
その返答に彼女は「そう?」と言って残りを自分の口に放り込むと、コスプレで被っていた魔法使いの帽子を邪魔にならない場所に置く。
「それじゃあ拓哉――」
優香は魔法使いの衣装を着たまま、サキュバスの身体になる。
「ハロウィンエッチ、しよっか♪」
笑顔でそういう彼女に、拓哉はやっぱりそうなるよなと思わずにはいられなかった。
――ってか魔法使いの格好してるサキュバスってなんだよ……。
彼は改めて優香の姿に目をやる。
帽子は既に置いていたので角はよく見える。翼もこの為になのか、背中側が開いていて問題はない。しかし尻尾だけは長いスカートに阻まれ、少し
「その格好のままするのか?」
「なに当たり前のこと言ってんの。え、もしかして拓哉って、コスプレエッチで全部脱がせるタイプ?」
そんなの邪道だからね、などと口にする彼女に、お前こそ何を言ってるんだと拓哉は言いそうになる。
優香の方はそんな拓哉の様子などは気にせず、彼に馬乗りになると、
「ほら、ちゅーしよ?」
甘い声で彼女は
それを拓哉が拒むはずもなく、二人は顔を寄せてキスをする。
「ん……はぁ……」
「れぁ……ちゅ、じゅるるっ……」
初めは軽いキスだったが、程なくして互いに舌をも絡ませるものになっていた。特に、優香は拓哉の舌を吸いながらも、お返しとばかりに自分の唾液を彼の口内へ運んでいく。
当然、拓哉はそれを飲むしかない。
「うっ……!」
サキュバスから放たれている気と媚薬効果のある唾液。これらには何度もしている拓哉も慣れる事は出来ず、あっという間に彼の股座は熱を帯びて硬くなっていった。
「あはっ♡ 準備完了だね♪」
「ホントこれ卑怯だよな……」
わずかに顔を赤くしながら言う拓哉に、優香はクスリと笑う。
「これでもサキュバスの力じゃマシな方みたいだよ? 強いチャーム――魅了の魔法を使ったら、簡単に理性がぶっ飛んじゃうんだって」
彼女は母である佳奈からその事を聞いたのだが、曰くチャームにも段階があるという。
弱いチャームならば対象者の色欲を高める程度なのだが、チャームの強さを上げていくと相手は本能を押さえる意思が弱くなっていくのだ。これはサキュバスの姿にならずとも使用できる魔法であり、魔力の消費も強さに合わせられる事から使い勝手もいい。
ただし強力なチャームは、サキュバスの姿にならなければ使う事が出来ないのだが……。
それに、と彼女は続ける。
「一番強いチャームはさっき言った通り、使った相手の理性を簡単に飛ばせちゃうんだけど……欠点として、下手をするとその対象者の理性は一生戻らなくなる可能性があるんだって」
苦笑いを浮かべながらそう口にする優香を前に、拓哉は思わず頭を抱えてしまった。
「……そのチャームとか言うの、俺には絶対使うなよ」
「えー、どうしよっかなー」
彼女の表情はさっきとは違い、明らかに「やります!」と言っているようなものだった。拓哉も当然分かっていたが、それを言ったところで優香が聞かないというのも分かっていた。
「――って、そういう話はいいから、続きしようよ」
そう言って優香は胸元のボタンを外し、そのまま彼の眼前に程よく大きな胸を晒す。
「分かったよ……」
拓哉も彼女の胸に手を伸ばした。
まずは全体を撫でるように、そして優しく揉んでいく。
「んっ……」
くすぐったさを感じて優香は少し身を震わせる。それを見て、すぐに拓哉は彼女の桜色の突起へと指を
「あっ♡ 乳首……っ♡」
だが直接は触らず、まだ乳輪の辺りですりすりと指の腹を擦るだけだ。
これだけでも優香の乳頭は反応を示し、小さかった乳首がゆっくりと勃起していく。
「やぁっ♡ 拓哉、ちくび♡ 触ってよぉ!♡」
「あいよ」
彼女の触ってという言葉を待っていた拓哉は、返事をすると同時に勃起した両方の乳首を一気に摘まんだ。
「――ああぁぁぁっ!♡」
待ちに待った感覚に、優香は先程よりも大きく身体を震わせた。
拓哉としてはこうして乳首を摘まみ上げる前に、爪先を使ってもう少し焦らしてやりたかったのだが、あまりやり過ぎて彼女が我慢できずに襲われるのも
結果的に、優香の幸せそうに揺れている尻尾と表情を見て、これでいいかとも思っているのだが。
「ほら、まだまだいくぞ」
拓哉はそう言って、右手を彼女のスカートの中に入れる。そこで彼は違和感を覚えた。
「あ……? お前、もしかしてパンツ履いてないのか?」
差し入れた右手で優香の秘部を弄ってやろうと思った拓哉だったが、あると思っていた布の感触がなかったのである。
「えへへ♡ どうせすぐヤると思ってたからねっ♪」
「淫乱が」
「ちょっと、彼女に向かってそれは酷くな――あっ♡」
下着を履かなかった理由を得意気な顔で口にした優香に、少しイラっとした拓哉は彼女が反論するのもお構いなしに、中指で陰部の入り口を擦る。これだけで優香は反応し、もう既に愛液で濡れていたそこからはくちゅくちゅと水音が聞こえてきた。
「たくやぁ♡ 入り口だけするの、ダメっ♡ ズルいぃ♡」
もっと、もっととせがむその様子は、彼女がサキュバスという種族でなければ淫乱と言われても仕方がないものであった。
拓哉はそれに応えるように、愛液で濡れた中指を使って優香のクリトリスを撫でる。
「んんっ♡ クリはぁっ♡」
初めは優しく指の腹で撫でていたかと思えば、次の瞬間には少し力を入れて、指で彼女の陰核を押し潰す。
「ひ――あぁっ!?♡」
強い快感に優香は腰が震え、溢れ出た愛液が糸を引いて落ちる。
こちらも拓哉はまだ焦らしたい気持ちがあった。しかし快楽を噛みしめる優香の表情を見ていると、彼の方も我慢が出来なくなってきていた。
通常、サキュバスの食事であればこのような愛撫――前戯は必要ない。だが付き合っている二人はただの精吸行為としてではなく、男女の営みとしてこうした前戯は大事にしたいと考えていた。
だから時間がない時はさっさと済ませてしまうが、今のような二人だけの時はなるべく、どちらかの我慢が出来るギリギリまで愛撫する事にしているのである。
大抵は優香の方が先に限界を迎え、捕食者になった彼女に拓哉が襲われるといった状態が多いのだが……。
「優香、そろそろいいか?」
ともかく、拓哉は軽く絶頂を迎えた優香にそう聞きながら、自分もズボンと下着を脱ぐ。初めにした優香とのキスで勃起していた肉棒は、その硬さを保ったままである。
優香も、拓哉が脱いだ事でその剛直に気付いた。
「うん、そうだね――はい♪」
彼に見えるようにスカートの裾を持ち上げ、涎を垂らしている自身の性器を、拓哉のペニスに宛がう。
「行くよ……♡」
ゆっくりと陰茎が入っていく。ゾワゾワとしたその感覚に、二人の表情が歪む。
まだ亀頭部分が入っただけだというのに、膣肉が力強く締め付けてくる。
「おい優香っ、少し力抜け……! これじゃすぐ出るだろッ!」
「アンタが焦らしたりするからでしょ? んっ、もうちょっとで……♡」
優香は肉棒が奥に進んでくる感覚を味わいながら腰を動かし始める。肉襞が一つ一つ絡み付く。
その気持ち良さに拓哉も呻き声が漏れた。
そして遂に、ペニスの先と彼女の子宮口がキスをする。
「き、たぁ!♡」
しがみ付くように腕を拓哉の首に回して、うっとりとした表情で膣内にある剛直の感触を味わう優香。腰の動きも次第に大きくなっていく。
「拓哉も、動いてっ♡」
「くッ、分かったよッ!」
言われるがままに、彼も腰を動かし始める。
しかし、優香の膣肉がもたらす強烈な締め付けと溢れる愛液の気持ち良さで、拓哉は先程から口にしているようにすぐ限界に達してしまいそうだった。
「あはっ♡ おちんちん、凄く震えてるよ?♡」
「お前が、加減しないからだろ!」
「にひひっ、じゃあ一回出しちゃう?」
拓哉の耳元で彼女の甘い声が響く。
「一回出してスッキリして、それからもっとゆっくり、長く楽しまない?♡」
囁かれる声に、拓哉の我慢も本当に限界を迎える。
ぞわり、とした感覚と共に彼の陰茎が大きく震えた。その直後に鈴口から勢いよく、濃い精液が優香の子宮口めがけて吐き出される。
「あっ♡ 奥に熱いの来てる!♡」
その射精に反応して、彼女の膣肉が未だに吐精を続けるペニスを締め付ける。
射精が終わって息を吐く拓哉。それを優香は抱き付いたまま、彼の後頭部を撫でた。
「ふふ、お疲れ様♪」
「とか言いながら、まだ腰動かしてんのは誰だよ……」
拓哉が言うように、彼女は緩くではあるが腰を前後に動かしている。
「余韻を楽しんでるんだからいいでしょ? それに、アンタだっておっきくしたままじゃん」
優香はニヤリと笑みを浮かべながら口にする。
「うるせぇ」
そう返す拓哉だったが、優香の方はその様子を気にせず、腰を上げて膣穴から彼の肉棒を引き抜いていく。それによって、膣奥に出された精液がごぽりと零れ落ちた。
「あっ、勿体ない……」
それを見た優香は残念そうに言いながら落ちた精液をティッシュで拭き取ると、今度は四つん這いになって拓哉にお尻を向ける。
「ね、拓哉。お腹いっぱいになるまで、ちょーだい?♡」
「……はいよ」
魔法使いの格好をしていても、やはり優香はサキュバスなのだと、彼女が満足するまで付き合ってやるか……と拓哉は思うのだった。