1話
上原歩夢は、マンションのエレベーター内に閉じ込められてしまった。
一緒に乗り合わせてのは、宅配の配達員だった。
(あ……ねっとり見られてる……)
歩夢の事をじろじろと舐め回すように見ている配達員に嫌悪感を感じながら、距離を置こうとする。
(さっきの様子だと復旧には時間がかかりそうだよね)
エレベーター内の表示板を見てみると、故障中という文字が光っていた。
「あぁ~あ、ついてないな……」
「えっ?何か言いました?」
「いえ、何でもありませんよ」
独り言を聞かれた事に気まずさを感じたのか、愛想笑いを浮かべて誤魔化す。
(何だか近付いて来てる……)
先程よりも配達員の距離感が近くなっているような気がした。
そんな時だった。
サワサワ……。
突然、お尻から太ももの辺りまでを撫でられる感覚に襲われる。
「ひゃう!?」
予想外の出来事に変な声が出てしまう。
後ろを振り返ると、配達員がニヤついた顔でこちらを見つめていた。
「いやーすみません!お嬢さんのお尻が魅力的だったのでつい触ってしまいました!」
悪びれもなく謝罪の言葉を述べる男。
「ちょっと止めてください!」
男の手を払い除けようとするが、逆にその腕を掴まれてしまい身動きが取れなくなってしまう。
「おっと、抵抗しない方がいいですよ。怪我をしたくなかったら大人しくして下さいね」
男はそう言うと、もう片方の手で歩夢の胸元に手を伸ばしてきた。
「ちょ、どこ触ってるんですか!」
咄嵯の出来事に反応できずにいると、ブラウスのボタンを外されてしまう。
そしてそのままブラジャーの中に手を入れられ揉みしだいてくる。
「いやっ……あっ……んっ……」
あまりの気持ち良さに身体がビクンっと跳ね上がる。
(なんでこんなことされて感じちゃってるんだろう……?)
自分で自分の事が理解できなかった。
「可愛い声で鳴きますねぇ。もっと聞かせてくれませんか?」
耳元で囁かれゾクッとした快感を感じる。
「いい加減にしてください!!」
これ以上好き勝手にされるのはごめんだと思い、渾身の力を込めて突き飛ばそうとするが、びくともしない。
それどころか逆に押し倒され、床に仰向けになってしまう。
「あぁ……良いですねその表情!最高です!!もう我慢できません!!」
興奮しきった様子の男の顔が目の前に迫ってくる。
(キスされる!?)
迫りくる恐怖に耐えきれず目を閉じてしまう。
すると次の瞬間首筋をレロレロと舐められ始めた。
「ひぃっ……」
生暖かい舌使いに思わず吐息のような声を出してしまう。
ペロッペロッ……。
今度は鎖骨の方へと移動していく。
その間も執拗に胸を揉み続けられている為、快楽から逃れられない。
「ふぅ……ちゅぱっ……れろぉ……」
「んぐっ……」
耳たぶを甘噛みされると、背筋がゾクゾクする。
「ぷはぁ……美味しかったですよ」
満足そうな笑みを浮かべると、再び顔を近づけてきた。
(今度こそキスされちゃう!?)
今度こそ唇を奪われてしまうと思い、反射的に口を固く結ぶ。
しかし予想に反して男が取った行動は全く違うものだった。
ベロォ~ン……。
なんと男は頬っぺたを舐め上げて来たのだ。
予想外の出来事に一瞬呆気に取られてしまう。