ロウラットに転生したのでヴェルミィーナと結婚したい 作:とある槍男
ルーン売りの姉妹と別れるとまずは空き家に入った。
家の中は整理されていて埃ひとつ落ちてない綺麗な空間だった。
入ってすぐ右にはベッドが4つ並んでいてルナがチラチラとそっちを見ていたが今はスルーで。
協会直通の本とか興味しかないが、酒場で何が出来るのか確認するのも必要だ。
元々知っているものとだいぶ違うから酒場も何かしら変化があると見ていいだろう。
ガチャリとドアを開け、中に入る。
まず見えたのは受付に並ぶ男性と女性だった。
「いらっしゃい」
男性が柔和な笑みで出迎える。
「こんにちは」
「食事をするなら向かって右に行くといいよ。左は資料室だから調べ物ならそっちだね」
親切にも男性はそう教えてくれた。
「貴方、夢魔を連れているのね。もしイイコトをしたいなら私に言いにおいで♡」
隣りの女性も面白そうなものを見る目でそう伝えてくる。
「あはは、機会があれば……」
なにか不穏な気配を感じたので笑って誤魔化しつつ、酒場の方に向かう。
酒場は人間とモンスターが食事をしたり、話をしたりしていてガヤガヤと少しだけ騒がしいところであった。
レンディカにいた頃は酒場とは無縁であったため、前世のファミレスのような感じがして少し懐かしい感じがした。
「ご注文はお決まりかい?」
「いえ、特には……」
カウンターに立っている男性が声をかけてきて条件反射でそう答えてしまった。
昔からの癖みたいなものである。
「そうかい。ああ、食事をしたら君の能力を一時的に上げることができるから何かする前は食べて行くといいよ」
「はい、ありがとうございます」
酒場を見渡すと、奴隷を連れているご婦人や魚みたいな人もいて気になることは多かったが、資料室に向かうことにした。
資料室に行くと本棚にたくさん本が並んでいたが、ところどころ本が抜き取られた後のような、空いている箇所があった。
誰かが読んでいるわけでもないが、なぜか一部の本が無い。
ほとんどの本は背表紙には何も書かれてなく、内容もいわゆるエロ同人みたいなものだった。
いくつかは一般的な生活の知恵みたいなものが書いてあるだけである。
ここに有用なものは無いと思って酒場を出た。
「さっきの資料室て何の資料を保管する場所だったんだ……」
「え?気持ちいいことをしたりされたりする方法が書いてあるんじゃないの?」
思わず呟いた言葉にルナが反応する。
ああ、そうだった。
ここはエロゲの世界だった。
「そうか、そうだね」
さすがエロゲー。
書物までエロいのばっかりだったとは驚き通り越して半分呆れである。
まあこれで今見るべき場所はもう無さそうだな。
「でもなぁ…」
「どうしたの?」
パタパタと羽を動かして飛んでいるルナが心配そうな顔でこちらを覗き込んでくる。
「えっと…」
この世界に来て初めての戦闘が敗北だったんだよ、チュートリアルで、とは言えない。
けれど、このまま何も言わずにいてそのまま次の戦闘でも負けるわけにもいかない。
「…相手を気持ちよくさせるのに自信が無くてね」
「そうなんだ……それじゃあ私がエッチの練習相手になるよ」
ルナが励ますように言った。
「いいの?」
「もちろん」
負けた相手に勝つことができれば自信も付くのだろうか?
「わかった、ありがとう」
「ううん、全然いいんだよ。むしろ私こそありがとうね」
やはり夢魔だからかそういうことをされたいのだろうか?
そうして笑顔で抱きついてくるルナをさせたいようにしたまま家へと帰るのだった。
ほぼ存在を忘れてて今更戻ってきました。
まじで続くかどうか不明です。