あくまで彼女はヤンデレじゃないと思うんだ
『心はゴムマリ。押さえつけられれば押さえつけられるほど強く反発する』そんな台詞をどこかで聞いたような覚えがあった。
ケンドラ・イングリスは悶々としていた。彼女は偶然とはいえ思いを寄せていた異性、サンディレに告白され、晴れて交際を始めた。そして半年以上前になるが肉体的にも関係を持ち彼女はその時確かに幸せの絶頂にいたのだ。しかしそれからはや八ヶ月が経過しようとしている今。彼との肉体的関係はあれ以降一度として行われていない。確かにお互いやりすぎたと反省し当分自粛するとは言った。しかしそれ以降一度もあちらから求めてこないのはあまりにも脈がなさすぎる。自分はハロウィン、クリスマス、正月、節分、ひな祭り、ディレの誕生日。それらすべてを対応して避妊具やら媚薬やらなにやらを片っ端から用意していたのに。あったのは食事、遊園地デート、水族館デートばかり。
「まさかディレさん、わたくしに飽きてしまったのでは…」
そんなことを考えていた中ついに彼女の中の何かが切れる出来事があった。
それは円卓がボランティアイベントに参加してその中で劇をやるという内容だった。題目は白雪姫。しかしそこで問題があったのがその配役。要約は省くがつまるところ問題だったのは白雪姫がディレ、そして王子様役がカレンだったのだ。ちなみにケンドラは小人役である。
草むらの中で振りとはいえキスをする二人を見てケンドラの中の何かが切れた。普段なら頬を膨らませてディレを後ろからぽかぽかするだけだったがこれまでのレス、そしてかなりダイレクトな接触。ケンドラの中でどす黒い感情が生まれた。
それを引きずったままその晩、拠点内の自室で飲もうとするケンドラ。
「はぁ…ディレさん…」
そう言って水で割った飲み物をぐいとのどに流し込む。悪酔いを避けるためほぼ水レベルで薄めたお酒。瞬間酔いとは違った火照りが体を包む。下半身が熱くなり頭の中でディレとカレンがキスの演技をするところが反芻する。
「まさか…これ!?」
ケンドラがボトルを手に取る。それは酒なんかじゃない。いつかのために用意していた媚薬だった。
(…!しまった…!)
体を抑えるケンドラ。すでにズボンにシミができるほどに体は火照り頭の中で八ヶ月の体験がフラッシュバックする。
「ちが…これは…薬のせ、い…」
何とか自分を律しようとするケンドラ。しかしそうしようとすればそうするほどに頭の中を黒い感情が支配する
これはくすりのせいいまならなにしてもぜんぶゆるされるそもそもうわきしたのはあっちこれまでたくさんがまんしたンダアナタヲヨロコバセタイアナタノカイラクニオボレルサマヲミタイアナタワワタクシダケノモノアァアナタノコドモガホシイ
(ディレさん…これはお仕置きが必要ですわ)
ケンドラはさとられぬようにズボンを履き替えると顔を赤らめ部屋を出た。
「サー・モードレッド、お疲れ様です」
「あぁサー・アグラヴェイン。お疲れ様です」
キッチンだけに電気がついている食堂、そこでサンディレは一人料理をしていた。服装はなぜか白雪姫。
「何を作っていますの?」
「あぁこれですか?アップルパイです。あの劇やった後なんか食べたくなっちゃいまして今日はもう終わりなので夜食にでもと」
ケンドラが少しムッとした顔をする。それに気づかないディレ。
「なんでその格好で?」
「私が出る最後の公演がついさっきだったんですよ。サー・アグラヴェインは何を?今夜はもう上がりでは?」
「ちょっと飲みすぎてしまいまして。ちょっと風にあたろうかと」
嘘である。彼女は酒など一滴も飲んでいない。
「ちょうどいいです。一緒に食べます?」
「ええぜひ」
ディレがコップを二つ取り出しテーブルに置く。そこにレモンティーを注ぐとアップルパイを取りに厨房に入っていく。ケンドラはそのすきに片方のコップに小瓶からそれぞれ少しずつ液を入れる。
「お待たせしました」
ディレがアップルパイをテーブルに置いた。
「ありがとうございます。申し訳ありませんがお先に頂いていますわ」
ケンドラは細工をしていない方のレモンティーに先に手を付けて自然に仕込み入りレモンティーをディレに勧める。
「ありがとうございます」
ディレは疑うことなくレモンティーを飲む。ケンドラの口元がわずかに吊り上がる。
「?なんかいつもと味が違うような…」
「気のせいじゃないかしら?わたくし特に何も感じませんでしたよ」
ケンドラのレモンティーは普通なのだから当たり前といえばそうである。少し顔が赤いことを除けば表面上いつも通りのケンドラ。だがその脳内でははやくディレとつながりたい、独占したい、犯したいという願望が渦巻いていた。
そんなケンドラの様子なぞいざ知らずディレはアップルパイを口に運ぶ。
「うん、我ながらいい出来ですよ。サー・アグラヴェインも…どう…で…」
サンディレの目がかすみ視界は暗転する。睡魔に襲われた彼はテーブルに倒れ込む。
ケンドラの口元からはよだれが垂れていた。
「あらあらサー・モードレッド。こんなところで寝てはいけませんよ…♡」
ケンドラが仕込んだ薬、それは睡眠薬だった。
「う…ん。これは?」
次にディレが目覚めたときにはそこは少し暗くてでも整理された部屋だった。本棚には本がびっしり詰まっていたがそれいがいに余分なものはほとんどない部屋。その真ん中にディレはいた。ここは見覚えがある。ここはケンドラの部屋だ。次にディレが感じた違和感。椅子に縛られているのだ。
「これは…?」
「あらやっと起きましたのね」
上ずった声と共にさっきまで自分の後ろにいたであろうケンドラが自分の前に立つ。彼女が異常なのはすでに彼女の変えたはずのズボンにシミができている時点で明白だった。
「サー・アグラヴェイン、これはいったい」
「あら、もうお互い任務外ですし名前でいいですわよディレさん」
「ケンドラさんこれは何の悪ふざけムグッ」
問いただすディレの口を自分の口でふさぐケンドラ。戸惑うディレの口に舌をねじ込み彼の舌に自分の舌を絡める。その後、歯の奥に舌を回し彼の口を蹂躙しつくす。
「プハッこれはいったいなんの真似ですか…!」
長いディープキスから解放されたディレが尋ねる。
「これはお仕置きですわ」
顔を赤めたケンドラがディレの体に手を伸ばす。
「お仕置き?」
「そうですわ、わたくし以外の人といちゃつくなんて許せませんわ」
「いやあれは劇であって」
「それだけじゃありませんわ」
ケンドラがコートを脱ぎ捨てる。ボディラインがわかる白いシャツが露わになる。
「わたくしずっと待っていましたのよ?それなのにディレさんは一向に求めてくれなくて…」
ディレの服に手を突っ込み柔肌を撫でまわす。
「わたくし知ってますのよ?ディレさんはわたくしより腕力もないし肌もすべすべ。まるで女の子のようなのに。女心はわかってないのですわ。こんなドレスを着てとてもかわいいのに」
「ケンドラさん…?」
「なので、そのお仕置きですわ。覚悟してもらいますわ」
ケンドラはその場でシャツを脱ぎ捨て黒いブラのホックを外すとこれも足元に脱ぎ捨てる。ブラが胸を離れると胸がぷるんと揺れた。上半身に一糸まとわぬ彼女はディレの下半身に手をかけドレスのスカートを乱暴に破った。そしてテントを張った下着を手早く取り払う。
「ふふ、これを見るのも二回目ですわ♡だけどわたくしたちもう付き合って長いのにまだ二回目って寂しくありません?」
ケンドラは手でディレのそれをこねくり回す。すでにディレも興奮し顔を赤らめて息も荒くなっている。当然それもがちがちに固まっている。
「ケンドラさん、自重するって約束」
「わたくし勉強しましたのよ?激しく吸えば感じてくれるかしら?」
「んいッ!」
ディレの棒を加えるケンドラ。最初は先端部分だけを、しかに徐々に奥までくわえ込みそのまま頭を上下にゆっくりと動かし始めた。
「ケンドラさんそれ以上は!」
ディレはなんとか逃げようと足掻くがどう頑張っても逃げれない。というかここまでくるとディレも正直その気になっている。それを認めようとしていないだけだ。
ケンドラのストロークが激しくなる。
「ズズッズッブ、ズズズ、ジュブブ、ブジュル、グッボグッボ!」
彼女の口からは品のない音が漏れる。ディレは快感で彼女の顔を見るどころではなかった。しかし彼女の顔は普段の上品さからはかけ離れた顔だった。時たま動きを止めては彼の性器を吸引し彼からすべてを搾り取ろうとする。
「!ケンドラさんそろそろ!」
ディレが言い終わるより先に彼の精はケンドラの口に解き放たれた。大分処理していないのか篤農の白濁汁。ケンドラはそのすべてを口で受け止めるとさらに吸引。ストロークを止めるがあくまで一滴残らず搾り取る気だ。
「ジュルルル…ぷはぁ♡」
射精から十秒、搾り取ったと感じたケンドラは萎えたディレのそれから口を離すと口内の液をよく噛んで味わう。そしてそののちにごくりと飲み込む。美味とは言えないが幸福感と支配欲求が満たされ子宮の奥がキュンキュンするのを感じた。こんなものでは足りない。
肩で息をするディレの顔に自分の胸を押し当てる。ぎゅっと抱擁してディレの顔がケンドラの谷間に挟まれる。最初は抵抗していたディレだがいつのまにかケンドラのぬくもりに身をゆだねていた。ディレはケンドラの豊満な胸にキスをする。ケンドラの口から甘い声が漏れ抱擁する力が弱まる。ようやくあちらから求めてきたことに喜びを感じる。ディレの舌がケンドラの右胸をなぞる。ツツ…と外周から時計回りに彼女の体を堪能する。徐々に胸の内側を目指す舌だが肝心の乳首には中々到達しない。ケンドラにとって切ない時間が続く。
ついにディレの舌はケンドラのピンク色の乳首をとらえた。ディレは舌が乳首に触れると胸に吸い付き彼女の乳首を吸い始めた。その間舌はディレの口の中で乳首をこねくり回す。
「~~~~~~!!♡」
ケンドラが達する。媚薬の効果入りとはいえ舌だけで達した。その次は左胸。先ほどと同じようにじらしを受けその後は激しく吸われこちらも簡単に達してしまった。
「ハァ…ハァ…♡フフフ、ここももうカチカチに♡」
ディレを離し床にへたり込んだケンドラが目の前の肉棒を見て甘い声で誘惑する。自分のズボンのベルトに手をかけてそれを外す。続いてズボンにてをかけてそれを下すとぐっしょりと濡れた黒いパンツが露わになった。それを下すとケンドラの陰毛一本生えていない性器がディレの前に現れた。
「もう我慢できませんわ…♡」
ケンドラはすべての衣類を脱ぎ棄てるとディレに近づき抱き着き熱いキス。それからディレにまたがるとお互いの性器をこすりつけ始めた。
「ディレさん♡わたくし二度目をずっと待っていましたのよ…」
ディレは興奮したように息を荒げるだけで返事をできない。
「入れます…わ♡」
腰を上げてディレの性器を自分の中に迎え入れる。亀頭が入ったあたりでケンドラが
「ああああぁ♡」
と甘い声を上げる。そしてそこから一気に腰を落とし下の口で深くくわえ込む。背骨に響く快感。一瞬ケンドラの目の前が真っ白になる。大きくのけぞったケンドラは体制を立て直す。
「わ、わたくしが、動きますわ♡」
腰を回すように動かす。性器が膣のいろんな所にあたりそのたびにケンドラが甘い声を上げる。ディレは動くこともできずケンドラに搾り取られるばかりだ。しかし彼の頭もすでに快楽で埋め尽くされている。また出る、そう思った瞬間ケンドラの腰が止まる。十秒程止まったのち突然ケンドラは体を激しく上下に動かした。
「いいぃ!?」
「ハッハッ♡いいですわ♡アァア!」
ケンドラの嬌声。お互い限界が近い。腰の動きが加速する。
「ケンドラさん、出ます!」
「アァ!膣中に!このまま膣中に!」
ケンドラが強く腰を打ち下ろす。瞬間ディレは達しケンドラの中に白濁液がぶちまけられる。先ほどより濃く量も多い。ケンドラはがくがくの腰で何とか立ち上がりディレのモノを抜くと床に倒れ込んだ。
「もうしわけありませんわ…」
一通り行為を終え媚薬が抜けたケンドラはディレを開放しそのまま全裸で土下座していた。その気になればまだ続けられるがさすがに今は罪悪感の方が強い。ディレはディレで結局楽しんでいたし気持ちよかったし乱れるケンドラさんかわいかったし寂しがらせてしまったことに負い目を感じるわで結局彼女を怒れずにいた。
「いえ、僕にも悪い部分はありましたし…とりあえず服を着たいんですが…」
「はい!今持ってきますわ!」
ワタワタと脱ぎ捨ててあった服を着てケンドラはディレの部屋まで彼の服を取りに行った。それから数分、ケンドラから服を受けとったディレは服を着るとふらふらと立ち上がった。
「それじゃぁ僕は失礼しますね」
「この埋め合わせはいずれ…」
「埋め合わせ…そうですね…」
顔を赤くしてディレが俯く。
「じゃぁ、その…今度やるときは…僕が主導権握る感じで…お願いします」
消え入るような声でそう言ったディレ。ケンドラはきょどった声で返答する。
「ひゃ、ひゃい!わかりました!メイドでもスク水でもなんでもしますわ!」
「ハハ…」
ふらつくディレが部屋を出ていく。
それを見送るケンドラの膣中には直接出されたディレの精液が溜まっていた。
幸い妊娠はしなかった。
許可出してくれた村氏さん本当にありがとうございます!
ケンドラさんは私はヤンデレじゃないと思うんです。今回は全部媚薬のせいです。