転移後即死したら美醜逆転ロリ&ムチ肉長乳竜人族に保護されて主様(ヒモ)になりました。 作:hentai提督
ご愛読いただき本当にありがとうございましたァ!!!!!
「……んで、えぇっとお名前は――」
「ひぅっ!? い、いきなり名を名乗れとは、す、少し性急すぎやせんか……?♡ あ、あと儂の真名は、ちょっと……そのぅ……♡」
「えぇ……」
なんか妙に既視感のあるやり取りだなこれ……。
あ、そうだ、これネラと初めて話した時と似てるんだな。この人……人? まあいっか、この魔王様も背格好がネラと良く似てるし。やっぱ角と羽と尻尾が生えてるし、竜人族のそれとは違うけど。あと背が低いのとか他と比較して大分ちっぱいとか。ただし下半身、特にお尻は誠にムチムチしておられて大変よろしい。何より肌が青色でこれぞ魔族、って感じ。御髪は漆黒って言った方が良いくらい真っ黒かつくせ毛なのかぴょこぴょこハネまくってるのがこれまた可愛い。そんな感じのちっぱいロリ青肌魔王様の服もこれまた服と呼んでいいものか相当怪しく、複雑な意匠が全身に絡みつくような感じのドえらく高そうな布に煌びやかな刺繍が施され、んで肝心な部分はまあなんとか隠れてる気がせんでもないレベルだけれどもそれがまたエロい。
ほんまこの淫乱ドスケベクソ強ポンコツ種族どもはさぁ……。
「――――む、そなた今少しばかり失礼なことを考えとりゃせんか?」
「へ? あ、いやまっさかぁ。そんな訳ないですよ、ハハッ」
「ほうか? むぅ……何やらとっても腹立たしい感じがしたんじゃが」
「ただちょっとネラに似てるなって思――」
「この儂がそこのクソ生意気なちんちくりんと同じじゃとぉ!?」
「私がこんなチビロリBBAと一緒だって言うんですか主様?!」
「あ?」
「お?」
「Oh..」
え、なにこれは。この2人もしかしなくても仲悪いん?
あといつものことだけどのじゃキャラ忘れてんぞネラ。んやまあもう1人のじゃキャラ増えたから紛らわしくなくていいけど。
「やはり貴様とは決着をつけにゃならんようじゃなぁ……? こンの小娘が」
「――ぷっw」
「何を笑っとるんじゃこのチビトカゲめがっ!?」
「え~? だってぇ?? 妾はもう究極に完璧で素敵な殿方様に手籠めにされてしもうたしぃ??? しかもぉ……いのい・ち・ば・ん・にぃ???? お子種を仕込んでいただけてぇ♡ ふへっ♡ 赤ちゃんもぉ――ほらぁ! こぉんなに可愛いんじゃもんなぁ????? 主様に似て、主様に似てッ!! 雌として最っ高の幸せ♡ 手にしちゃったんじゃもんなぁ??????」
「んなっ……が……こ、き、貴様ぁ……」
(((うっっっわぁ…………)))
クッソ憎たらしい笑みで俺の腕にしな垂れかかって絡みつき、大層誇らしそうに頬ずりして我が子をいつものように羽と尻尾であやしながら見せびらかす外道っぷり。あーあー魔王様青いお肌なはずなのにお顔真っ赤、カンカンのぷるっぷるに震えてるよ……。
とりあえずこの場にいる全員でネラのアレっぷりにドン引きした。ていうかネラってこんなキャラだっけ……? あと俺には欠片も似てないっつってんだろ脳内どないなっとんねんこのくそちょろりゅーじんおーさまは。
「ま、そういう訳で」
「ちょ待っ――」
「もう勝負ついてるから♡」
「ガーン!?」
(((古い……)))
(((憐れ……)))
さっきまでの圧倒的強者感はどこへやら。それはそれは見事な古典的反応で頭を抱え、orzなポーズに移行した魔王様の御姿からは途方もない哀愁と絶望が漂っている。ひでぇ……オーバーキルってレベルじゃねーぞ……。
「なあネラ……」
「はい、主様?♡」
それはもう喜色満面の笑みで俺を見上げて首を傾げるあざと可愛いりゅーじんおーさま、クッソかわいい。
とはいえいくらなんでもあんまりなネラのやりように少しはお小言くらい言わねば。あの魔王様可哀想すぎんだろいつの間にか隅っこで縮こまって床イジイジしてるし……やっぱネラに似てるな、うん。
「いやほら、仲悪いのか知らんけどちょっとやり過ぎなんじゃ……」
「いいんですよあんな性悪青虫♡ 昔っから私に先輩風吹かせてくるし虐めるし顎で使われるしで散々だったんですから! あ、ちなみにあそこでいじけてる憐れな魔王様(笑)はパーピーヤって名前なんですよ♡ かわいいね♡ ぷふーっw」
「きっ、貴様あろうことか儂の真名をぉ!? しかも最後馬鹿にしおったなこの名前気にしておるのにぃ!!」
「知ってるからかわいいねはーと(笑)って言ったんですけどぉ? そんなこともわからないなんてもうボケてきちゃったんじゃないですかぁ??」
「ボケ……?! こ、こンのクソガキぃ……!」
「こ れ は ひ ど い」
いやもうほんとに色んな意味で酷いなんやこの低レベルな争い。見た目が2人とも幼いから余計にそう感じるわここは小学校かしかも低学年。
何はともあれ本気でドンパチやらかしそうなくらいにヤバいオーラを纏いだしたのでここは止めなければやばいアカン脇のネラの圧だけて俺の精神的物理的ストレスがマッハで死ぬ。
「ま、まあまあ魔王様。パーピーヤだなんて本当に可愛い名前じゃないですか、僕は好きですよ」
「か、かわっ……!? す、好きぃッ?!? ――――――おふぅっ♡」
「うーんこのクソ雑魚っぷりよ……」
実際はとんでもない価値があるであろう真名を子どもじみた嫌がらせであっさり告げられた魔王様(憐)があんまりにもあんまりなので少々現実逃避しつつ雑に褒めたら鼻血噴き出しながら気絶した。なにを(ry
いやほら、わかってたけどなんか久しぶりで新鮮な感じですねあとネラさん? 嫉妬なんでしょうけどあんまり腕絞め上げるのは止めていただけませんかね筋やら骨やらがヤバい音立ててるんですけどぉッ――アカンこれ死ぬぅ!?
「まったく竜人王ともあろう者が、そのようは態度は感心しませんね」
どうにも駄々っ子で仕方のないネラをどうしようかと痛みに白目剥きつつジト目上目遣い可愛いとか思っていたら、ハープの音が鳴るかのような耳心地の良い声音が玉座の間に奏でられた。ハープの音なんて生で聞いたことなんざないけども。
もうこれぞエルフ、といった御姿は後光が差しているのかと錯覚する究極美人。クォーツァイトさんとも余裕でタメ張れる傾国別嬪さんで彼女の周囲が少女漫画ばりにキラキラと輝いて見えるレヴェル。イメージ通り艶っ艶なプラチナブロンドの腰まで届く長髪ストレートに真っ白な陶器柔肌。美しい金の刺繍が施された緑翠のローブ的御召し物は大層高貴な出で立ちを醸し出してはいるがそれがもうスッケスケでデザインされたもんだからクッソだらしない長乳がモロ見えでエロいってレベルじゃねーぞ。
そんなアルティメットドスケベエロフの吸い込まれそうな深緑の瞳は目が合いそうになった途端にふいっ、と反らしてしまった。頬+ピコピコと忙しない笹穂耳がめっちゃ紅くなっててなんやこの美人も可愛いなやっぱ中学生以下やんけ…………どいつもこいつもさァ!?
「な、なんですか急にこちらを見つめて! 貴方もやっぱり私が醜いとお考えなのですか!?」
「え、いや――」
「ええそうでしょうそうですよそうですともどーせ私は酷い顔ですよ醜悪ですよ晒して良い面してませんわよ人混みに立てばそれはもう綺麗に割れて道ができ悲鳴を上げられ泣いて叫ばれるのが私ですよ何か文句あります!? ありますか?!」
「あの、ちょ、落ち着――」
「落ち着けぇ??? 落ち着いていられる訳ないでしょうなんなんですか貴方様はあの魔王をかわいいとか好きとか正気ですか本気で言ってます信じられませんわどうせなら私にも仰ってくださいませいやしかしこれはアレですかまた私たちを騙すためのクソッタレ共の同類ですかそうですかそうなんでしょうねそうに違いありませんいやもうずぅえっとぅわぃにSAWなんですね縊り殺しますよ?????」
「おお……もう……」
「こわい……エルディールこわい……」
いきなりもいきなりな豹変っぷりに俺の腕に抱き着いていたネラと身を寄せ合ってビビり散らかす。そもそもこの俺ことヒモ男はそんなご尊顔を見つめられているんだからとかそういう思考に全く行きついてない辺りやっぱこの人も相当色々と拗らせてる。冷静になれば絶対それくらい気付ける頭は持ってると思うんだけど……なんたってエルフだし。
しかもこの人……人? もう人でええわ基本見た目人間やし。
なんにせよエルフでも上位のハイエルフとかフェアリーエルフとかそんな感じの存在なんでしょきっと、俺は詳しいんだ。
「あらあら随分と情けない御姿をお晒しになられますのねエルディール様? エルフ族の皆様が嘆いておられるのが目に浮かぶようですわぁ特に妹君のセレスティア様とか」
そんな風にいつも通り思考という名の現実逃避をしていると、またなんとも厭らしい目付きと声を垂れ流しながら死ぬほどワザとらしくモデルウォークで歩み寄ってくる水晶竜様。それはもうヤバいくらい様になってんのがまた腹立つな。
……いやてかお前もなんかい。そもクォーツさんだってこのエルフの長様――エルディールさん? とおんなじような境遇やったやろなんで致命傷に塩たっぷり塗り込むような真似しようとしてるんですかねぇ……?
「な、なんですか藪から棒に……」
「いやはや、深き者と呼ばれる貴方様がそのような醜態を晒してはいけませんわ。エルフ族の長なのですからそれはもういついかなる時でも威厳を保っていなければ、ねえ?」
「んなっ……! ぐっ……あ、貴方にだけは言われたくありませんでしたわ……」
どの口が言うんだと当の2人以外が唖然としているのにも気づかず、いっそ清々しいほどのドヤ顔でのたまってくださった最強種で四元竜の一角、水晶竜様ことクォーツァイトさん。
威厳も何も名家の当主なのに召使いに常時残念キャラ扱いされてる自分のことは天高く棚の上にぶん投げまくっている模様。その召使いさん達は心底呆れたとでもいった風でそれはそれは深い溜め息を吐き、勝手にしてとばかりに主人他四元竜の子ども達をあやしていた。流石は歴戦の召使いさん達、有能である。
ホンマこのくそちょろポンコツ水晶竜様はさぁ……。
「ええ、ええ、それはもう。わたくしとエルディール様、それに妹君のセレスティア様はそれはもうドブに包まれた泥団子みたいな扱いでしたものねぇこれまでは。……これまではッ!!」
「やめてくださいまし! おやめになられて!? こうしてここにいるだけでも本当に! 本っっっ当に!! なけなしの! 搾りカスにも満たない勇気を掻き抱いてここに立っていますのよ?! 妹のセレスティアなんて『もう無理ですお姉さま、どうか私の代わりに生贄となってきてくださいこれ以上上げて堕とされるとかほんとに無理なんです死んでしまいますいっそ殺して』とか死んだ海王魚みたいな目で虚数空間眺めながらぼそぼそ呟いてましたのよまたトラウマが増えましたわ!!」
「…………うわぁ…………」
またとんでもないこと言い出したぞこの2人……ほんまにどんだけ虐げられてきてんねん……。
「件の3名は本当に……その、何と言いますか……主様から見れば群を抜いた美女、ということになるのでしょうから、まあ――」
「僕らも大概だったとは思うけど、あの3人は特にね……」
「あぁ、いや、うん……」
側に控えていたローゼさんとクッションさ――もとい、ネフライトさんが今にも泣きそうなくらい神妙な面持ちで語った内容に俺はもう天を仰ぐしかなかった。何回言ったかわからんくらいの美人美女美少女しかいないこの楽園で、クォーツァイトさんとエルディールさんはほんとに抜けて綺麗なんだよな。
イコールこの世界だと…………なにこれやっぱつらい。
遂にお互い抱き合って膝をつきオイオイ泣きじゃくりだした絶世の美女2人にどうしたもんかと頭を抱えるのも束の間。今度はいつぞやのクッションさんみたいに俺の目の前にフワッと浮かんで覗き込んでくるこれまたドチャクソ顔の良い女。
顔面偏差値メーター振り切ってるのが多すぎて色々とゲシュタルト崩壊してしまいますわほんま最高です。スカウター何個あっても足りひんやろがいどないなっとんねん今更やけど。
「ふーん……顔は――――ま、まあ良いんじゃない? きょうだい点! そ、それなりにはね! ほんとよ!? ビビってなんかいないんだから!!」
「何勝手に喋って勝手に狼狽えてるんですかねこの超絶美少女は……? あときょうだい点じゃなくて及第点(きゅうだいてん)な」
「あ……う、うるさいわね! なによ!? なんか文句…………ん? 今なんて?」
見るからにビビり散らかしてるというか焦ってわちゃわちゃしてるというか、まあそんな感じでいきなり矢継ぎ早に捲し立ててきたとんでも美少女ちゃん。綺麗な目があっちゃこっちゃと泳ぎまくってんぞ。
これが地球だったらその容姿だけで一生遊んで暮らせるくらい稼いで何不自由なく暮らせそうなハイパー美少女は、急にハッとしたかのような表情を見せたかと思うと身を乗り出して何やら問い質してきた。
うーん顔立ちが整い過ぎててすげぇわ……毎度のことながら語彙力が壊滅してしまいますねクォレハ……。
「え、うん? 勝手に一人芝居してる?」
「あと! そのあとぉ!?」
「超絶美少女?」
「……」
「……?」
「…………」
「あの~……??」
「……………………」
「…………もしもーし???」
「ちょうぜつびしょうじょ?????」
「アカン、IQが逝ってしまわれた」
本来ならあらゆるスペックがチート飛び越してマジヤバレベルな筈の眼前のちょうぜつびしょうじょ様は完全にフリーズを起こし、壊れたカセットテープみたいに同じ単語をひたすら真顔で反復復唱し続けている。……最近の子にカセットテープとか言ったところで伝わるんだろうか?
何はともあれ絵面がヤバいしこわい。
「――――――んぐぷっ♡ ぉっ?♡ ぢょ、はなぢがっ♡♡」
「うーんこの……」
いったい何回目だよこのやり取りなんて思っていると、漸く理解が追い付いたらしい目の前のちょうぜつびしょうじょ様はド派手に鼻血垂れ流しまくってアタフタしだした。てかこの娘もめちゃくちゃ乳デカくてクッソ長いなゴルト並やぞあと尻もでっけぇな!? おお、ほんとにデっけぇな!! 太ももも太いね♡
そしてこれまた見事なまでに桃色一色のくせっ毛気味な良い匂いのする長髪。ピンクは淫乱だってはっきりわかんだね。ついでに蝙蝠を彷彿とさせる真っ黒な翼と先端がハートの形をしてふりふりと忙しなく振りたくられる細長い尻尾に羊のようなドデカい巻角と口元から覗く鋭い牙もまた良い。
吸血鬼とサキュバスを安直に合体させてぼくがかんがえたさいきょうの搾精美少女みたいなのが玉座の間で盛大に血溜まり作ってる。
なんだこれ。
「あ~もうアンタまでなにやってんのよ大事な血を……」
ツッコミが追い付かないこのカオス極まる現状に匙を投げかけてたら、それまで『アホくさ』とでも言いたげな雰囲気全開で距離置いてクォーツさんの召使いさん達と一緒に我が子をあやしていたゴルトが、まるでオカンみたいな口調で身の前の鼻血ナイアガラな吸血サキュバスにフヨフヨと浮かび寄っていく。
いやまあオカンみたいも何も立派なオカンそのものなんですけどね。ていうかこの場にいるポンコツクソつよ竜人族ママさん連中の中ではぶっちぎりでオカンしてんのが一番幼い見た目――乳と尻は規格外も良いとこだが――のこのゴルトというのもまたなんというか。んまあローゼさんもだいぶマシな方ではある、あまりにも我が子にデレッデレ過ぎるだけで……うん。
「な、なんなのよゴルト……その余裕綽々な態度……」
「いいからさっさと鼻血を止める。ただでさえ貧血気味なんでしょ? 死んじゃうわよほんと」
「ご、ゴルトぉ~~…………ぐしゅっ」
なんという爆尻長乳ドスケベロリおかん、俺でなきゃ見逃しちゃうね。
ゴルトが泣きっ面サキュバスっ娘の鼻を手で覆いぽぅ、と柔らかな光を灯したかと思うと、壊れた蛇口みたいに噴き出してた鼻血がとんと止まった。相も変わらず訳わからんな魔法ってのは……。
サキュバスっ娘は高校生くらいの見た目で女の子座りで床にへたり込み、幼女みたいな背格好のゴルトがその鼻を拭ってやってるわ、魔王様はまだ隅っこでうずくまって床イジイジしてるわ、エルディールさんは相も変わらず玉座の間のド真ん中でクソザコ当主とわんわん泣きじゃくってるわ――。
うん、いや本っっっ当に今更なんだけどさ……君らクソ強種族としての誇りとかないんか?
とうの昔にそんなもん砕け散っちゃったんかなぁ……。
「んぅ……あ、ありがとゴルト……」
「5部族の長が揃いも揃って……。ま、私もあんま人の言えないか。ね?♡ ぱぁぱ?♡」
「!?」
「あ、ゴルト! せっかく主様を独り占めしてたのに!」
「わ、わ……あわ!? ひゃっ……わァ……ァ…………」
サキュバスっ娘のお世話をし終え、ニッタァ♡ と破顔しまくって空いた俺の右腕にしな垂れかかってくる妹君様のクソ柔おっぱいの感触で現実に引き戻された。あぁ^~やっぱゴルトの長乳はいいっすねぇ^~。
そんなゴルトに即座に噛みつくりゅーじんおーさまに、どこぞのなんか小さくてかわいい畜生みたいな反応で顔を両手で覆うクソザコサキュバスさん。指の隙間からしっかりこちらを覗いて首から上が真っ赤になるほどアワアワしまくっているが。
なんでこの異世界にはこういうクソザコしかいないんですかねぇ……?
「フィラティア」
「おひゅぅ!? ちょ、な、なに!? いきなり後ろから話しかけないでよビックリしたでしょ?! …………ってイヴアールぅ!? アタシの真名ぃ!?」
「もう今更。どうせご主人様に飼ってもらえるんだから一緒」
「い、今更だなんてそんな……ていうか飼ってもらうって…………そ、そんなぁ♡♡」
えらい嬉しそうやなこの……フィラティアちゃん? 今度は両手を頬に当ててめちゃくちゃクネクネしだしたし。その度に全身のあらゆる肉がぽよんぽよん揺れまくってて最高ですよ神。
普段なら絶対背後なんか取られそうになさそうやけど、どんだけ前後不覚に陥っとんねん。まああんだけ鼻血ドバドバ垂れ流してたらそうもなる、のか……?
「フィラティア」
「ちょっと! そんな何回も真名で呼ばないでよ! は、恥ずかしいでしょ!?」
(恥ずかしいんだ)
「大体、ネラとゴルトでもないのになんでアンタになんかに! アタシにだって吸血種の王としてのプライドが云々かんぬん――――」
「そう、ならしょうがない。ご主人様に血を分けてってお願いしようと思ってたけど、残念」
「犬とお呼びくださいイヴアール様」
「プライドとは一体……?」
5部族の長は同格でそれ以外とは一線を画してるってのは聞いてたから、そういうもんなのかなとか思っていた時期が僕にもありました。
そりゃ吸血種なんて大層な名前なんだから血くらい吸うだろうし、血と精液の成分ってよく似てるそうだからまあ、地球基準の成人男性の其れなんてご馳走なんてレベルじゃないんだろうけど……それにしてもこの遜(へりくだ)りっぷりよ。
見事なジャンピング土下座をかまされたイヴアールはうむ、苦しゅうないとか言って満足そうにふんぞり返ってる。相変わらず容赦ないなこのメスガキ……。
「そこまで言うのならこの沃震竜としても吝かではない」
「ははーっ! ありがとうございます沃震竜様!!」
「……吸血種の連中が見たら泣くわね、コレ」
「ま、まあ主様の血なんて引き合いに出されたらそれはもう……」
「さもありなん、という訳ですか」
もうどないもこないもしようがないような状況にゴルトが引き攣った顔でドン引きし、ネラはネラでネラとはいえ辛うじて為政者ではあるんだからしてんまぁ分からんでもないといった風に一応の理解を示した矢先、それはもう眩いばかりの白光に煌めく輝きと荘厳な大翼をはためかせた熾天使様が割って入って来た。
いやもう威厳たっぷり感が半端ないな他のクソチョロちゃん達も本気で見習って、どうぞ。特にネラ、お前のことやぞ。
天使というだけあってこれまたイメージ通りの神聖かつ神々しさたっぷりな純金の長髪、一切感情が籠ってない瞳も金、肌は病的と言って差し支えないくらい真っ白で最早生気が感じられないレベル。その割に身体つきはどうしようもないくらい雌で極上のムチ肉がたっぷりのって大変素晴らしい。
んで例によって例の如く、これは服と呼んでいいのか……? どこぞの覚悟が決まっちゃってるシスターみたいなハイレグレオタードは殆ど肌が透けて見えるくらい極薄生地で全然隠れてないし、金でできてるっぽい高そうな首輪から所謂二つ割り暖簾みたいな乳前掛けでとりあえず乳首だけ隠しました的なドスケベ上半身に、下半身に至っては前述のスケスケレオタード以外なんにも身に着けてない。
つまり色々と丸見えである。
どういうことなの……。
「神の御前でこのような醜態ばかり晒すとは。やはり我ら天使族以外に敬虔なる誇りなど望むべくもなし、と」
なんだろう、アホみたいな特級痴女衣装着込んでるくせに涼しい顔して真面目そうな話するの止めてもらっていいですか? 別にそれはこの熾天使様だけじゃないけどさぁ……。
……まあ、誇りとかその他諸々は遠い昔にそこらの野原にでも捨てて来たんじゃないかなこのチョロインたち。
そんなもんも今更どうでもいいとして……なんか今とんでもない呼び方なさいませんでした?
「――――か、神ぃ?」
「主様のことですよ。以前にもお話したではありませんか」
「全く、彼女は本当にいつもの調子だね」
それまで黙って呆れ果て、それでいて何やら逡巡でもしていたかのような熾天使様が一歩前に進んで口を開くと、両腕にひっついていたドラゴン姉妹が殊更にくっついてきた。どうにも眼前の天使が苦手らしい。
まあそれもそうかなんて思いつつあろうことか神呼ばわりまでされて余計に頭おかしなるで状態に陥っていたら、ローゼさんとネフライトさんが玉座の前に立ち塞がる形で前に出てくれた。
ヤダ……かっこよくて頼り甲斐のある竜人族だなんて召使いさん達くらいしかいないと思ってたのに……クッションさんだなんて呼んでごめんねクッショ――ネフライトさん! キャー! ローゼさんもステキだわ!? どっちも普段は死ぬほどポンコツなクソザコドラゴンだけど!!
「全く救いのない。私たちが力を行使する前提で転移し、本当にそうなっていたとして、そこにおわす神に危害が及びでもしたら――その程度も理解できないと?」
「あの、神って呼ぶのはやめてもろて――」
「例えそうであっても、我ら竜人族はあらゆる犠牲をもって主様の盾となりましょう」
「いざという時の対策も施してあるさ。主様には指一本触れさせないよ」
「その~……」
「やはり完璧とは言えません。神の身には京が一、無量大数が一、那由他の彼方に一すらあってはならないのですから。3大種族以外にとっての紛うことなき奇跡、至高至福の存在……そのような天上の御方にあるまじき無防備――竜人族には心より失望いたしました」
「えっと……」
「主様は貴女方の言う"揺り籠"には辟易されていましたよ。とても個人としての生き方ではないと」
「そもそも主様が君たちの誘いを受け入れることはないさ、善意の押し付けほど厄介で恐ろしいものもないしね。……と言っても、理解できないだろうけど」
「もしもーし……?」
「理解などできませんし、するつもりもありません。そもそも神の御霊を完全なる安寧とともにお守りして何が悪いのです? 我が主、父なる存在、病んごとなき天上神にはこの先も未来永劫、我らの頭上に光あれかし――福音となっていただかなくては」
「ウソでしょ……」
この熾天使様、というより天使族の想像以上の宗教キ〇っぷりに金玉縮みあがりますよ。永遠の存在とか言ってるし……え、ヤダよ? 無限に管理されてただ生き永らえるだけとかそれなんて拷問? 脳髄だけ生かして液体漬けにされて保存されるやつの親戚?
やべぇよ……やべぇよ……。
「主様、大丈夫ですよ」
「ローゼさん?」
「そうさ。ふふ」
「んおぉ……?」
正直ビビり散らかして両脇のネラとゴルトと身を寄せ合っていたら、ローゼさんとネフライトさんが自信満々といった顔で微笑みかけて来た。えっ……ほんとにこの2人ってこんな感じだっけ……? もうダメ、心がトゥンクしちゃう♡
なんていつも通りアホなこと考えてたら、当の2人に耳打ちされた内容に一層困惑する羽目になった。ネラとゴルトはそれに感心したのか頻りにうんうんと満足げに頷いている。
あの、俺が元はどこにでもいるしがないサラリーマンの中年おっさんでしかないってわかってらっしゃいますこの方々?
え、わかるわけない?
デスヨネー。
「それはその……色々と大丈夫?」
「ご心配なさる必要など欠片もありませんよ。なにせ主様が仰ることですもの、むしろ悦び勇んでやってくれますから」
「えぇ……」
「僕らにもっと自信を持てと言ってくれる割りに、主様にはないんだねぇ。というより、まだ自分の価値が本当に理解し切れていないだけかな」
「いやでもさぁ……」
「何をコソコソと話しているのです?」
少し不満気な声色とともに投げかけられた言葉に、玉座の間にいる全員の視線が熾天使様に集まった。
もう待つのも時間の無駄といった風な彼女。ほんとに実力行使してきそう……え、本気か?
「えっと……セラフィムさん?」
「あぁ、神よ……御身に我が名をお呼びいただけるとは、正に今生に於いて今が至福の時にございます。今暫くお待ちいただけますよう。直ちに、即座に、今直ぐに、御身を悠久の安息へとお連れいたしましょう」
「こっわ」
アカンマジやこの人……俺が名前呼んじゃったからか全身を搔き抱いてヘヴン状態な上に目が完全にイっちゃってる。なんか凄い勢いで力というかオーラというか出し始めちゃったし。それ見て周りの皆様方が臨戦態勢入っちゃったし。俺がこっわ、って思わず呟いちゃったのも全く耳に入ってないし。まあ聞こえてたとして意にも介さんだろうけど。正義って怖いね。青き正常なる世界のために!! とかと同類でしょコレ。
ええいもう知らん、なるようになれだ!
南無三!!
「現状戦力差は絶望的ですがどうかご安心ください神よ。この身を賭して御身を保護いたします故。直に我が天界の精鋭たちが――」
「セラフィム!!」
「は、はひっ!?」
「おすわり!!!!!」
「わんっ♡♡♡」
……。
「……」
「……」
「「「……」」」
…………。
「…………」
「…………」
「「「…………」」」
………………。
「………………」
「………………」
「「「………………」」」
どうすんだよこの空気。
「あのぉ……セラフィムさん……?」
「………………な」
「な?」
「なっ……ななっ……なん……なっ…………」
熾天使様壊れちゃった。
それまで無表情の鉄面皮だったご尊顔は茹蛸もかくやなくらい首から耳の先まで真っ赤っ赤、口はパクパク、恥ずかしさで全身が熱を帯びたのか只でさえドエロいレオタードが汗ばんで透けに濡れが加わり、それでいてガニ股蹲踞のワンちゃんポーズを崩さないんだから淫猥極まりない忠実なドスケベ雌犬熾天使様の出来上がり。
どえらいことですよクォレハ……。
「こ、こんな……熾天使である私が……こんなぁっ…………くぅんっ♡♡」
「結局悦んでるぅ」
頭おかしなるわこんなん。
――
結局、激ヤバ狂信過激派の天使族すらヒモ男の言動には一切逆らえないということが判明したため、5部族はこの冴えない元中年サラリマンを共通の主とし、種族根絶の危機を脱することができた――――とまあそうそうすんなり話が通ったはずもなく。
せっかく大人しく順番待ちしてもうすぐ自分の番だとウッキウキだった竜人族の皆さんが急な割込みを入れられる形となってしまい――しかも元々仲の悪かった魔族が盛大にやらかした――危うく内紛からの大戦争という名のドンパチ5部族☆大乱闘ポンコツチョロインズが勃発しそうになるくらいの騒ぎに陥っただの。
これまで散々足蹴にされてきたお顔が特に残念な方々(異世界基準)がヒモ男にガチ恋しすぎて神格化してしまい――殊更エルフ族に多かった――天使族と続々共鳴反応起こしまくってより一層過激な新興宗教ができちゃってヒモ男が散々な目に遭っただの。
栄養失調続出で一番危機的状況だった吸血種に緊急措置としてヒモ男を派遣し輸血――という名の直接吸血を実施した結果、極端な男日照り×そんな種族丸ごと非モテ(異世界基準)にも無駄に優しいヒモ男×地球基準の健康的な成人男性で栄養満点且つ極上な血=種族丸ごと重篤なヒモ男中毒♡ とかいうシャレにならない事態に陥りヒモ男がミイラになりかけただの。
3大種族にもヒモ男の存在がバレて世界大戦になりかけた矢先、オーク・ゴブリン・コボルト内でもヒモ男が見惚れるレベルのお顔が残念な方々(異世界基準)が、「これでもう虐げられずに済む!」と一斉蜂起して大反乱が起こってしまうだのetcetc..
兎にも角にも種々様々なイベント目白押しな異世界ではあったが、結局最後はマジカルチンポ持ちの鬼畜チートな異世界の主様が夜な夜なベッドヤクザと化し、毎朝日の出とともにげっそりした顔で死んだように寝落ちし、まるでこの異世界に対する人身御供みたいなヒモ男を膝枕してやって慈しむ竜人王ネラ(正妻)という構図ができあがるわけであるが、そこらへんはまた別のお話――――。
りゅーじんおーさまマジメインヒロイン(気さくな挨拶)
いやーほんと散々話は進まないわ更新が遅れに遅れるわ最終話なのにエロがないわでもうアレでアレしてアレしかないこの小説ではございましたが、一先ずの完結と相成りました。
これも偏に貴重な時間を割いてお読みおシコリくださった先輩読者様方のお陰でございます、ありがてぇありがてぇ……。
はてさて、またどこかでお会いできることを夢見てこれにて終了……では諸君っ、サラダバー!!