※この作品はR-18です。

淫辱次元ゲイムネプテューヌ 〜敗北女神の末路〜   作:ぴんころ

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消えた女神の仔

 夜、それはギョウカイ墓場を漂う亡霊たちが活性化する時間帯。

 気温とはまた別の寒さを孕んだ夜風が敏感な素肌を撫で、緑の女神は息を呑んでぶるりと身を震わせる。

 特別大したことのない、どこにでもある自然現象。けれどそれだけでグリーンハートは絶頂に至り、内腿に愛液を滴らせながら前へと進む。

 

「……っ、はぁ……ふぅ……んぅ……早く、行きませんと……」

 

 一日の性奴隷としてのお勤めを終えて、もう後は眠るだけとなった時刻。

 今はおそらく、今晩の伽の相手を務めることとなったプラネテューヌの女神姉妹が全身を弄ばれ、悲鳴のように喘ぐ声以外は響いていないであろう家を後にし、彼女は一人、ギョウカイ墓場を歩いている。

 周囲を漂う亡霊の気配に出産時の陵辱を思い出し身を竦めながらも、絶頂に弛緩しそうになる身体をいささか滑稽な格好で支えながら、がくがくと震える足を動かして、一歩一歩前に進む。

 

「私の……赤ちゃん……」

 

 そこまでして目指すのは、女神出産の会場。亡霊たちの饗宴が行われた、つい数日前の陵辱現場。

 彼女の体を支えるのはプロセッサの機能によって改造された、戦うための力を失い自慰専用に変貌したかつての女神の武器。

 信者が見れば目を覆いたくなるような光景を晒しながら、彼女が歩く理由はたった一つ。一人だけ紛失してしまった、女神子宮から生み出されたはずのモンスター。自分の血を継いだはずの子供の存在を探してのこと。

 

「ぁ……っ〜〜〜〜〜」

 

 女神としての感覚と、雌として鋭敏にされた肌の感覚。

 それらが近場に亡霊の気配を感じ、どこかに隠れなければと思うベール。半ば倒れこむように近くの茂みに隠れると、押しつぶされた胸から放出される女神乳液。噴射の勢いでさらに胸が刺激され、堕ちた体は供給が追いつかないながらも乳液を生成する。

 声にならぬ悲鳴をあげながら地に白濁乳液を振りまくベールの側を通過するのは、肉体を失った亡者の群れ。

 姿が見えずとも、絶頂音声が響き渡る今、どうあがいても幽霊に見つかることは避けられない。そのはずだったのだが。

 

「おっぱいっ、だめっ、これいじょ、これ以上出ちゃっ……たくさっ、たくさん出てっ、イっ……!」

 

 女神としての力があまりにも虚弱すぎる。女神に強い恨みを持つ怨念が、どれだけ弱かろうと女神であれば一瞬で食らいつく亡霊が、彼女を女神として認識できていない。

 もはや女神という種ですらなくなったと実感させられる時間。亡霊が通過し、貯蔵していた分の射乳も終わったベールは、乳液に身を浸すかつては敵を貫いた、けれど今は自らの膣以外貫けない棒に震える手を伸ばす。

 

「ぁ」

 

 力の入らぬ手ではつかみきれず、持ち上げようとした瞬間に乳溜まりに落ちてしまう。

 ぱしゃりと跳ねた女神乳。それを見た瞬間、グリーンハートの心の中で何かが砕ける。

 

「あ、あぁぁぁ」

 

 無様に転がったまま、その乳湖を掬い上げるように手を伸ばす。

 掬っては溢れ、掬っては溢れ、何の意味もない行動。

 

「こ、これ……ご主人様と、私の赤ちゃんの……ご主人様達に捧げるはずの、大切なお乳ですのに……」

 

 一晩もあれば、すぐにまた女神乳は溜まりきってしまうだろう。

 けれど、全てを捧げた主人との間にできた子供を探し出し、その子を抱きかかえ母乳を与える、なんて未来を思い戦闘能力を失ったまま墓場に繰り出した彼女からすれば、無駄な母乳噴出は、心に罅を入れるに十分。

 女神らしからず呆然とし、地に広がった乳の海に身を沈めたまま滑稽にもその液体を掬い続ける、そんな女神の後ろで。

 

 風の音か、あるいはまた別のモンスターか。何かがうごめいたような音がした。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

「えっなんで、ご主人様まっ――ぴっっ!? や、やぁっヌルヌルやめ――!?」

 

「なっ、なんで――むぐう!?」

 

「おねが、ご主人様許してっ、此処はダメなの、開けて――ひっ、いやあやめて、こわれちゃうからあ…!」

 

 その日、目覚めたばかりの男の機嫌は最悪だったと言えるだろう。

 原因となったのはグリーンハート。男の奴隷として、その四女神一の大きさを誇る胸部から大量の女神乳を噴出し、その朝を彩るミルクサーバー。その役目を、彼女が放棄したことが理由。

 別に飲まずとも問題はないのだが、奴隷としての自覚がなっていない、自分に逆らおうとしたグリーンハートに機嫌は最悪。そのしわ寄せは何も知らない他の女神たちに。

 

 前日、姉と共に主人である男に、抱き潰されるという表現が似合うほどに犯され続けたネプギアは、主人からの許可を得た触手たちによって囚われの身となり放置され、シャワーを浴びていたブランは湯船に張った液体と入れ替わったスライムに突如として呑まれて溺れ、部屋で眠っていたノワールもまた、自らの生んだケモノたちの寝床となる部屋に放り込まれ、一切の容赦のない自らの子供に犯されることになる。

 

 そして最後の一人、パープルハートは──

 

「まったく、アレには奴隷の自覚がないみたいだね。君もそうは思わないかい?」

 

「わ、わん……っ」

 

 ベールを探す犬として、男とともに家の外にいた。

 もはやまともに歩けないはずのベールがぽたぽたと溢す愛液の匂いを追え、と笑う男に妹の散歩時と同じような格好をさせられて、彼女は地に鼻をこすりつけながら震える足で前に進んでいる。

 

(でも……)

 

 その瞳にあるのは、希望と呼ぶにはあまりにもか細い光。もしも本当に逃げられたのならば、あるいはこの状況を脱することができるのかもしれない。

 そんな小さな、吹けば飛んで消えそうな可能性。女神としてはそれでも掴もうとする小さな希望も、今や堕ちてしまった彼女にとってはこれ以上堕ちることを躊躇して手を伸ばせない。

 何より、男はあくまでイラついているだけ。女神が逃げ出したことに怒りを覚えているけれど、その思考に焦りがあるようには見えない。

 だから、彼女の歩みは遅くなる。それは、ベールが逃げたのならば逃げきって欲しい気持ちと、このまま捕まればベールに待ち受けているのは八つ当たりを受けている仲間よりもひどい陵辱であろう予測が混じり、そして何よりもベール同様に調教されきった肉体では下手な動きをするだけで絶頂してしまいそうだから。

 

「ん? この花……なんだ?」

 

 男の声に、そういえばとネプテューヌも思う。周囲に咲き乱れる花の数々は、調教散歩で一度も見たことがないような気がする。

 一箇所だけではない。咲いている場所は視界に映る範囲の半分を占めており、これを見逃していたとは考えづらい。

 自分が見たことのないだけ? いや、それならご主人様の言葉はおかしいな、とそう思ったところで。

 

「あぁっ、あ……っ、あぁぁぁっ!」

 

 それらの花が一律に震え、弾丸のように固められた花粉の塊がネプテューヌただ一人を狙って放たれる。

 当然、全く予想外の行動を避けられるはずもない。常から絶頂寸前の過敏な体は激突の強烈な刺激で絶頂を迎え、それによって砕け、宙を舞う花粉がさらに取り付き彼女の絶頂を促し、それに遅れて着弾する別の花粉弾が絶頂を極めさせる。

 

「……ああ、なるほど。つまりこれがベールの子供ってことね」

 

 その言葉は、絶頂の渦の中にいるネプテューヌには届かない。

 ぷしゃあ、と何度も噴き出す愛液がネプテューヌの体から溢れ落つ花粉に触れた瞬間、その小さな粒に吸収される。

 乾いた土を湿らせた愛液が、地に啜らせた分もまとめて吸い上げられ、それに比例してぐんぐんと育つ植物は異常だ。

 女神の愛液で受粉し、一日どころか十分と経たずに花を開かせるなんて、たとえモンスターだとしても男は聞いたこともない。

 ならば、そんな新種のモンスターに近しい生命体、といえば。やはり最初に思いつくのはそれだろう。

 

「あとで色々と確かめたいところだけど……仕方ない」

 

 とはいえ、もうネプテューヌは使い物にならない。ベールの子供であれど、女神の胎盤から亡霊に犯されて生まれた子供としての形質はまず確実に継いでいる。

 そうは見えずとも、彼女は今、男の家でモンスターに犯されている女神と同じ状態。どうあがいてもまともに進めないだろう女神を一度放置することに決める。

 別に、パープルハートを使わなければベールの居場所がわからないなんてことはない。むしろ捕まえた時点で女神の反応がどこにあるのかは確かめられるようにしておくのは当然だった。

 彼女たちのシェア反応をサーチするレーダーを取り出し、ネプテューヌを用いた余興を取りやめて歩き出す。

 

「それにしても……」

 

 ベールの位置は、今の場所から遠いと言い切るには近く、けれど近いというのは遠すぎる。実験場と家との中間地点。

 あの植物が彼女が生んだものであるなら、それはつまり実験場が始まりの場所。実験場よりも家に近い場所にまで目立つ形でその姿を見せるとは、一体どれくらいの繁殖力だというのか。

 ふと思い浮かんだ疑問の答えを示すように、ベールの反応がある場所へ向けて歩を進めるごとに花の数は増えてくる。三十分も歩けば、もう足元の地面は見えなくなってしまった。

 

「あの女、どうやってあそこまでいったのやら」

 

 別に、ネプテューヌが特別敏感だとかそういうことはない。故にベールも当然、ネプテューヌと同じようにこの花畑を超えていったはずなのだが。

 ……まさか、グリーンハートが逃げ出したであろう昨日の夜から今に至るまででここまで広がったのだろうか。いや、さすがにそれはないだろう。

 溢れ出るのは好奇心。まったく自分の慮外のところで育った子供故に、確かめるべきことはたくさんあって、歩けば歩くほどにそれらははっきりと見えてくる。

 そうして、思いつく限りの疑問点が思い浮かんだ、そのタイミング。

 

「やっと見つけたよ、ベール」

 

 広がる花畑の中心で見つけたのは、気絶し、痙攣しながらもまるで噴水のように愛液を噴き散らし続けるグリーンハートの姿。

 けれど同時に、その状況を見て持ち帰れないなということも悟ってしまう。

 ベールの秘部より溢れ続ける愛液を取り込むことで受粉を終え即座に成長する植物は、次の瞬間には花開き、先に開花した仲間と共にまた花粉を噴射。

 そうしてまた子供が増えてを繰り返し続ける植物は、その根すらも巨大であり、ベールの四肢に巻きつきながら地の奥深く、染み込んだ愛液を啜ろうと伸び続けている。

 かっちりと固定しきったベールを動かすとなれば、根をちぎる必要性が出てくるが、流石にそんな装備は用意していなかった。

 

「……しょうがない、とりあえずネプテューヌを拾って帰るか」

 

 ベールを回収しようとすれば何時間かかるかわかったものではない。

 そうすれば、その頃にはネプテューヌも今のベールのような状況となり、また回収に無駄な時間がかかる。

 そうなるくらいならば、今のうちにネプテューヌは回収し、しばらくは罰ということでここにベールを放置するのも悪くはないだろう。

 踵を返して歩き出した男の思考はそんなところ。また三十分ほど歩き、先にネプテューヌを放置した場所にまでたどり着いたところで。

 

「あらら……思ってた以上にすごいみたいだね、この子は」

 

 そこにあったのは、先ほどのグリーンハートと同じく潮をまき散らして種を産んでいたパープルハート(苗床)の姿。

 あとでノワールの子にでも回収させればいいかと、男は陥落女神をその場に残し、一人繁殖植物の園をあとにすることにした。

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