大陸の西側にマーベルスという大国がある。
ほんの8年前までは西方の一中堅国家でしかなかったこの国は、弱冠10歳で即位した新女王の手によって瞬く間に大陸No.3の大国へと成長した。
女王の始めた新しい農法によって農産物は倍増し、経済政策の悉くが成功した。更にはそれによって獲得した資金を投入する事で周辺国をあっという間に飲み込む程の軍事力まで手にしたのだ。
彼の女王は国民から『賢王』と呼ばれ親しまれる一方で、周辺国からは『侵略王』と恐れられている。
そんな賢王マーガレットもまたこのパーティーに出席していた。大陸No.3などと言ってもガリア聖神国との間には埋めようのない差が存在しており、不快に思いながらも出席しない訳にはいかないのである。
現在18歳のマーガレットはその覇王と呼ぶべき経歴に反し、華奢で美しい容姿をしている。大陸で最も多い金色の髪は、絹の如く滑らかで光を浴びると黄金の様に輝く。その美しさは同じ髪色の女性と並んでも月と石ころ程も違う。
小さな顔にスラリとした体型は貴族女性の間で理想的であると言われており、マーガレットに憧れた女性達によって小顔ブームが大陸西方より広まり始めている程だ。現在最も有名な女性王族である事は間違いないだろう。そんな女王が裸体を晒せば注目を集めるのは当然と言えた。
それ程大きくはないが形が良く、ツンと上を向く乳首をのせた乳房。細く引き締まったウエストから見事なくびれを見せる腰回り。臀部には張りがあり見ただけでその滑らかな触り心地を想像出来る。
股の間には綺麗に整えられた黄金の茂みがあり、髪と同様に会場の照明を反射してキラキラと光っていた。そしてその下にあるのは美しい一本筋である。
結婚をしていないマーガレットの割れ目は未だ誰にも暴かれたことが無い新品そのものだ。まるで幼子の様にピタリと閉じられた女性器の持ち主が西の覇者・侵略王と恐れられる人物なのだから、そのギャップに思わずペニスを固くする男も少なくなかった。
パーティーが始まってからマーガレットの元には絶え間なく男達がやって来たが、その全てが至近距離から彼女の裸体を視姦し、彼女を不快にさせた。
中には事故を装って秘所に触れてくる者もいる始末だ。パーティーが終わったら、その男の国は滅ぼしてやろうかとマーガレットは内心で考えていた。
「やあ、捜しましたよマーガレット女王」
そこに一人の男性貴族が話しかけてくる。
40歳程の、この会場においては少し歳のいった男の事をマーガレットはよく知っていた。
「バーレーン公爵。まだ引退していなかったのか」
男の名はバーレーン。大陸No.2の南の国の公爵で、南下を企てているマーガレットのマーベルス王国とは小競り合いの絶えない敵国の人間である。
このパーティーでは30歳を超えた人間は出席を控える様になり、後任に譲るのが普通である。北の国のユリア王妃の様に美貌で知られる女性ならば別だが、中年と呼べる人間がガリア王に挨拶をすれば『神に醜い物を晒した』と処罰される危険性があるのだから、どの国も敏感になっている。
実際、腹の突き出た公爵の身体は見るに耐えなかった。しかし、そんな彼が少なくとも8年以上前からこのパーティーに出席を許されている事をマーガレットは知っている。
流石のガリア聖神国も大陸No.2の大国相手では不用意に処罰出来ないという事か。
毎年パーティーに出て来ては他国の姫の裸体を舐め回す様に眺め、時には手を出しさえするバーレーン公爵の事をマーガレット女王は苦手としていた。
「私はまだまだ現役ですからな。毎年このパーティーでは若い王族達からエネルギーを貰っているのです」
「そうか、ご苦労な事だな。それで私に何か用か?生憎と此方には敵国の人間とする話などないのだがな」
「そう邪険にしないで頂きたい。くふふ、マーガレット女王にはこのパーティーでのマナーを教えて差し上げた仲ではありませんか」
バーレーン公爵が愉しそうにそう口にした瞬間、マーガレットの脳裏に思い出したくもない記憶が蘇り、思わず舌打ちをしてしまう。
そんな女王の様子を気にした風もなく、公爵はマーガレットの身体を見下ろした。
「おやおや綺麗な陰毛が生え揃ってますな。女王もすっかり大人の身体になったという事でしょうか。初めてお会いした時はまだ毛が生えておらず可愛らしい割れ目が丸見えでしたのに」
「ふん。もう8年も経つからな。まさか公爵が8年後も出席しているなどとは思わなかったよ」
「くふふ、女王のパーティーデビューを覚えているのはもう僅かでしょうな。それで、貴女に下の毛が生え始めたのは13歳の時でしたっけね。数本だけいじらしく生えていたのを覚えてますよ。黄金に例えられる貴女の陰毛を最初に見たのは私でしたな、マーガレット女王」
「……どうだったかな。公爵、それくらいにしておけ私も怒るぞ」
バーレーン公爵の声は周囲の者達にも聞こえている。自らの下の毛がいつから生えているかなど、知られて嬉しい話ではない。マーガレットは羞恥を感じながら公爵を睨みつける。
しかし、そんな女王の様子を愉しそうに眺めるバーレーンは口を閉じる気配はなかった。
「16歳の時には美しい茂みが出来ていましたな。ですが、今と違って整えられてはいなかった。長さの不揃いな陰毛は中々に厭らしい物でしたがレディーとしては落第点でした。だから私が整える事をオススメしたのでしたね」
「そんな醜い身体を晒しておいてよくも人の身体を落第点などと評せるものだな」
口でこそ強気で言い返すマーガレットだが、内心では屈辱を感じていた。2年前、下の毛を整える風習など知らなかった彼女は公爵によって、多くの人の前で「下の毛がだらしない」と嘲笑されたのだ。
言われて周りの女性の物と比べて見れば確かに自分の物が不揃いだと分かり、しかし隠す事も出来ずにそのパーティーの間中、自らのだらし無さを晒す事になった。なんとも癪な事だが、公爵に指摘された為に侍女に下の毛の処理を頼む様になったのは事実である。
「醜いとは失礼ですな。こうして出席を許されているのですから神は私の身体を醜くないと判断したという事ですよ」
「本当にそう思っているのなら哀れな事だ」
「はぁ…。まだ8年前の事を根に持っているのですかな?あの件は感謝こそされ恨まれる覚えはないのですがな」
「黙れ…!」
『8年前の事』という言葉にマーガレット女王は強く反応を示す。それは彼女にとって最も屈辱的で消してしまいたい記憶だった。パーティーの参加者はその多くが入れ替わり、当時の事を知っているのはバーレーン公爵やガリア王、北のユリア王妃を含めた数名だけとなった。だが最も忘れて欲しい目の前の男がいつまでも出席し続けているのだからマーガレットの苛立ちは収まる事はない。
「くふふ。未だに覚えていますよ。女王の大切な場所の触り心地も、私の指を濡らした厭らしい汁の味も、そして私の指でイキ果てた貴女の顔もねえ…」
周囲の者達に聞かせる様にバーレーン公爵はかつてマーガレットが味わった屈辱を口にした。耳にした貴族達は「侵略王と呼ばれる女王がまさか…」とマーガレットに視線を向ける。そこで表情を歪めるだけで公爵の言葉を否定しない彼女を見て、その話が事実であると悟るのだった。
当時10歳の小娘でしかなかったマーガレット。国も吹けば飛ぶような、とまでは言わずとも決して強国ではなかった事もあり、初めて出席したこのパーティーでは多大な緊張を強いられていた。
そんな彼女に目を付けたのが今と変わらず醜い身体を晒したバーレーン公爵だった。彼は幼女王の目前に立つと、彼女の幼い身体を気持ちの悪い笑みを浮かべて視姦した。
膨らみかけの胸や小さな女性器に無遠慮な視線を浴びせ、おまけに目の前で禍々しいペニスを膨らませる公爵の姿に、幼いマーガレットはつい、身体を隠してしまう。
その瞬間、大きな騒めきと共に会場中の参加者達が緊張した様子でマーガレットへと視線を向けた。神童と呼ばれていた彼女と言えども100人近い大人達から一斉に浴びせられる視線に恐怖を抱き、顔を青くさせた。
どうすれば良いか分からずオロオロと目を彷徨わせるマーガレットを助けたのは元凶であるバーレーン公爵自身だった。
──『マーガレット女王。もし神に隠し事がない事を証明したいのであれば自分で秘所を割り開き、私に差し出して下さい』
──『バーレーン公爵様…。ひ、秘所……ですか?』
──『さあ、早く…!』
──『わ、分かりました…!』
マーガレットは公爵に言われるがまま、オシッコをする以外の使い方を知らなかった自分の女性器を広げた。
パーティーに出席し、女性の裸体を見慣れている者達にとっても10歳の少女の小さな女性器は新鮮だった。加えて、幼いながらも人形の様に整った顔をしていたマーガレットは男性から性の対象として見られるには十分であり、その結果多くの視線が彼女の秘所に集まった。
そして、羞恥と恐怖で身体を震わせるマーガレットは、そんな状況で公爵に秘所を好き勝手に弄られてしまう。
膣口に指を入れられる恐怖。クリトリスの皮を剥かれる痛み。無理矢理快感を味わわされた屈辱。その記憶は今もマーガレットの中に鮮明に残っている。
マーガレットが多くの人に囲まれながら涙を流し、初めての絶頂を迎えた事で、凍り付いた会場の空気は戻り、その場は何事もなかった様に賑わいを取り戻した。
この時パーティーでのタブーを犯したマーガレットが処罰を免れたのはバーレーン公爵のお陰である事は間違いない。だが、そもそも彼が幼い女王の身体を無遠慮に観察しなければこんな事にはならなかった事も確かである為、マーガレットは公爵の事を恨んでいるのである。
バーレーン公爵が得意げに8年前の出来事を周囲の者達に語る間、マーガレットはその場を離れる事もせず、ただ無表情で佇んでいた。
実情はどうであれ公爵の言っている事は全て事実である。「無作法を働いた幼い日のマーガレットを公爵が助けた」この事実は覆しようがなく、助けられた彼女が話の途中で去る事はあまり良くは見られないだろう。
それが分かっているからこそ公爵は毎年の様に多くの人の目を集め、この話を自らの武勇伝の如く語るのだ。敵対する国の生意気な女王を堂々と辱めることが出来るのだから彼としては楽しくて仕方がないに違いない。
マーガレットには、来年こそはこの醜い公爵が引退してくれる事を祈る事しか出来なかった。