元旦から古くからの知り合いである三鷹さん夫妻に招待されて自宅に御呼ばれした五代君一家。
三人姉妹のお嬢さん達からも含めて家族総出で、とっても歓待を受けてその邸宅を後にしたのでした。
自宅のマンションに全員で一緒に帰り、響子さんが沸かしてくれたお風呂に旦那の五代君がゆっくりと羽を伸ばして浸かっていた時刻・・・。
居間にいた響子さんは春香ちゃんに連れられて娘の部屋にいた。ここからなら風呂場に声が漏れることは無い。
だから今なら・・パパに内緒で聞きたい話をママに聞ける!そう考えた春香ちゃんは母親の響子さんに聞いてみたい、確かめたいことがあったのだ。
[ね、ママ?今日会ってみて今更ながらに思ったけど、三鷹さんって格好良い男性だよね?しかも年齢もママより2つ年下のパパと違って、きっちりママより適度に年上だし、それにさ、かなりのお金持ちだよね?それも真っ当な資産家だし]
ベッドの上には春香ちゃんと響子さんが肩を並べて真ん中には愛用のぬいぐるみが鎮座した形で、男子禁制である母娘の秘密の?会話が始まる。
[え、ええ。そうね(何を言ってるのかしら?・・それとも何が言いたいのかしら?)]
響子さんも真面目な話があるのと連れて来られ娘が何を突然言い出すのかと驚きながらも心の動揺を抑えて返事をした。
[残念だけど三鷹さんはパパよりハンサムだし、頼り甲斐はあるし・・お金持ちだけど全然ひけらかさないし、他の人をね・・典型的な庶民のパパとかを見下したりしない、ちゃんとした人だよね]
春香ちゃんも案外容赦は無い。自分の家庭の経済水準を考えれば、パパのことは”貧乏人の甲斐性無し”とまでは流石に思っていないが、三鷹さんとは比較対象にするのが・・いささか憚れるなと思ってしまうから正直に感想を言ってしまう。
[それは・・そうよ。だからあたしたちと今でも夫婦同士でね、お友達付き合いをしているのよ]と冷静に応じる響子さん。
○・・・もっとも『甲斐性無しの貧乏人』という台詞ならば実際に五代君は響子さんに一度だけ言われたことがある。大学の先輩である黒木さんに頼まれ幼稚園での催し物で創作人形劇に響子さんと二人で特別にゲスト出演した時のことだ。
○題名は『3つのお願い』で響子さん演ずるのはやはりお姫様(少々我が侭で気が強く無邪気な性格)の役であったが五代君演じるのはとっても貧乏で無職の不幸な青年の役(板に付き過ぎて演技ではなくて彼の地で上手くやれた)という現実の世界をまるで再現したかのような設定。
○貧乏な青年は神様の力を借りて3つのお願いにより、お姫様に必死の思いでプロポーズをするが、その神様の力が無能で3つのお願いを使い果たしても結局は綺麗なドレスも美味しいご馳走も用意できない為にあっさりと振られてしまうという身も蓋も希望も無い悲惨な物語で
○(黒木さんの彼氏・現旦那で人形クラブの元部長による創作童話) 最後、その振られて失恋する最悪のラストシーンにて、お姫様の台詞が『こ、この、甲斐性無しの貧乏人!』であり、そこで響子さんに劇の台詞としてだが結構大きい声ではっきりと叫ばれてしまったのである。
○もちろん人形劇での台詞なので本人に面と向かってその意味で言った訳ではなかったのだが、余りにも現実と似通っていて五代君は大いに気が滅入ったものだったし・・劇の終了後は暗く元気が無い様子を見て、響子さんは凄く母性本能をきゅんと刺激されてしまったのだ。
○ただ気分転換にと人形劇でのささやかなバイト料をはたいて屋台であったが五代君が奢りますからと誘って響子さんと二人だけの打ち上げ会を開いた。
○そこで五代君は日本酒を飲みながら呟いたのだ。『3つのお願いか・・そんな大それたものじゃなくてもいいから適えたいですね。ちゃんと卒業して、就職して、そして・・・』と、そこで言葉を発せず押し黙り・・凄く真面目な顔で響子さんを見詰め続けたので・・・
○響子さんも『ひょっとして・・あたしへの愛の告白でプロポーズ?』と一瞬ドキッとしたのだが・・・・人形劇のバイト料がささやか過ぎて、つまり少な過ぎて二人分の飲み代に有り金を足しても足らず、
○『あの、お金貸して下さい』が五代君からの3つ目のお願いとなってしまった。
○響子さんは呆れながらその願いを適えてくれて飲み代を立て替えて払ってあげたのだが、その時に内心でだが思い切り『この、甲斐性無しの貧乏人!』と文字通りの意味で悪態を呟いてしまった。
○でも、”五代さんったら頼りなくて危なっかしいからホントに目が離せない男の人なのね!”と、ぷんすか怒りながらも響子さんに改めて五代君という男性の本質的な部分を認識させたのだから、その後に五代君たちが夫婦となる現実へ影響を与えた可能性はあるかも知れない。
[うん・・・だからね、疑問に思っちゃた。・・・どうしてママは三鷹さんじゃなくてパパを選んだの?・・いや、もちろんパパが凄くママのことを本気で大好きで・・すっごく大切にする男性なのは分かっているけれどね、でも三鷹さんだってママに本気だったんでしょ?]
[不思議に思うのは流石にパパに悪いって考えるけど・・・う~ん・・あたしはパパの娘だから当然、パパに味方したいんだけど・・少々どころか不利過ぎて・・ね?]
[あ、もちろんね・・例えばだけど、もしママが三鷹さんと結婚していたら、あたしだって・・萌ちゃんや芽衣ちゃん達だって産まれていない訳で・・この世に存在していないんだから、現実に不満なんかないけどさ・・こんな話をしちゃ駄目かな?怒っちゃうかな、ママ・・]
少し母親の気分を害してしまうかも知れないのが心配なのか、上目遣いで不安な表情を浮かべて春香ちゃんは尋ねる。でもとっても真面目な様子の雰囲気だ。
(だってさ・・・ママは娘から見ても身贔屓なんか無しで今でも凄く綺麗だし・・・若い頃なんて、もっとすっごく美人だったろうし・・それに優しくて世話焼きな女性でね、慎み深くて上品だからね?・・こんなに魅力的で素敵な女性がさ、自分の母親なのは素直に嬉しいけれど)
(お料理の腕前だって絶品で名人の域に達していると思うよ!だって、ごく普通の家庭料理なのにさ・・常にすんごく美味しいし・・お菓子とかだって見栄えも綺麗で美味だし、お弁当も可愛く作ってくれるんだけど友達に羨ましがれるもんね・・味の水準が高過ぎて!!)
(娘として、素朴な疑問も感じるんだ・・・本当によくぞ、パパってばママと結婚出来たわね?って。・・うん、パパがママに一目惚れしたのはある意味当然で理解出来るけれど・・・・美貌の管理人さんは一体どんな風に口説かれたのかな?・・実はすっごくね、興味あるんだ!)
(中学高校の入学式でも噂の的だったもん!女優さんかグラビアモデルかって言われたしさ・・娘からしても自慢のママだと思うけど・・・パパにとっては自慢どころか感激しているし・・熱愛を通り越して溺愛しているからね?・・・だからさ、とっても不思議に思えるんだよね)
(同じ女性として客観的に見てもさ・・スタイルも超絶に抜群のボインだしね・・・落ち着いた大人の女性で奥ゆかしくて・・う~ん・・古風なね、大和撫子だから・・・ええっと、お世辞抜きで文学的に表現すれば『立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花』だと思うよ!!)
・・・・・・(春香も思春期だし、幼い好奇心で聞いているんじゃないわよね・・もうこの娘も今年で17歳だから・・話しても大丈夫で・・理解してくれるわよね)・・・・
響子さんも決心して腹を括り、娘の質問と疑問に真面目に返答しようとしてくれている。
[春香・・あなたももう高校生なんだし話をしても理解できると思うから・・詳しく・・・具体的にお話するわね]
[そう・・あたしがあなたのパパと知り合った時・・既にあたしは未亡人だったの。この事は知っているわよね?・・そうしてしばらくして三鷹さんとも知り合って・・・二人とも凄く、そう物凄く真剣にあたしに気持ちを告白してくれて、恋人になって欲しいと言われたわ]
[だけど・・二人とも誠実に真面目に気持ちを伝えてくれたけど・・・その頃ママはまだね、吹っ切れなかったの・・どうしても・・・亡くなってしまった夫だった男性を・・・だって本当に好きで愛していて結婚したのに半年も経たずに亡くなってしまったから・・・]
[そうして一年二年三年と時が過ぎてもまだ・・あたしは二人のうちどちらかになんて決め切れなくて・・・優柔不断というよりもきっと・・臆病だったのね。・・・そう、弱虫とも言えるかも知れないわ]
[自分が本気で好きになった男性が恋人になってくれたとしても・・ひょっとしたら目の前から急に消えてしまうんじゃないかっていう恐怖にね・・・その恐怖心に対して・・どうしても勝てなかったの]
[うん、ママなら・・ママのような女の人なら、そう考えてしまうのも・・あたし、娘だから全部ではないけど大体何となくは、うん、分かるよ。それで?]
春香ちゃんは食い入るような表情で母親に話の続きを促す。
[それで・・ようやく四年目を迎えて再婚しようという気も芽生えた時にね・・・三鷹さんは『亡くなられたご主人のことは忘れて僕と新しい生活を築きましょう。幸せにします』って、何度もね・・言ってくれたわ]
[そしてね、”経済的にも苦労はさせませんよ”と、そこまで露骨には言わなかったけれども『お金が全てではないけど余裕があれば生活も潤います』くらいの台詞は言われて、暗に五代よりも将来の心配は無いですよって訴えられたわ。だからパパは本気で困ってた]
[でもパパはまだ学生だったし、その後に実は就職活動にも失敗してしまって就職浪人だったし、バイト生活から抜け切れなくて・・でもやっと目指す道を見付けて保父さんになるために夜間学校に働きながら通って勉強していて・・・]
[パパもね、焦ってくれて『まだ何も出来ないのが申し訳ないです。だけど、もう少しもう少しだけ待って下さい。おれ、管理人さん、響子さんの心を大切に守りたいんです。亡くなってしまった惣一郎さんという男性を大切に大事にされているのが響子さんという女性ですから]
[おれ、その気持ちを一緒に大切にして守ります。けっして壊さないように力になります。ですから、もう少しだけ待ってて下さい。おれの気持ちは初めて会った時から変わりませんから』って、そこまで具体的に言われた訳じゃないけれど・・そう態度に出していてくれたわ]
響子さんの一刻館での独身時代、既に未亡人となっていたから独身であったのだが・・五代君と三鷹さんとの三角関係・・彼らがどんな形で交際を求めていたのか、それらを娘に語り続ける。
ベッドの上で腰掛けて両腕を後ろに突いて天井を見上げながら、もう20年以上も前の三角関係であった恋物語を呟く響子さん。あの頃は三人とも若かったわねと思いながら・・・そして更に話は核心へと続く。
[そう、本当に凄く悩んだわ・・あたし、ママは・・・どちらの男性が本当に好きなんだろう?三鷹さん?それとも五代さんなの?・・自問自答を繰り返し繰り返し、でも結論が出なくて苦しんでた・・・でもね、ふと思い立ったの]
[あたしの気持ちは・・本心は・・本音は一体どうなのかって。あたし・・自分がどんな女のか改めて考え直してみたわ。過去も含めてね・・・そうしたら・・・意外と自然に答えが出ていたの]
[人間の記憶って機械と違って完全に忘れ去ることなんて絶対に不可能で出来ないわよね。そしてね、ママの亡くなってしまった旦那さんの記憶は・・忘れようとしても忘れ去れるものじゃない・・・だってその男性は確かに居て存在したんだから]
[その人との記憶・・思い出って幸せで一杯に満ちていたわ・・・でも、亡くなってしまった悲しい記憶もだけれどね。ママは・・あたしには忘れるという考えが無かったのよ・・。だから忘れて欲しいという気持ちには応じることが出来ないって確信したの]
[そうしてね・・・そんなね、割り切れなくて融通が利かない、面倒臭い女性そのものが・・自分の好きな女の人なんだと言葉でも態度でも示してくれた男性が・・あなたのパパ、五代さん、裕作さんだったの]
[あたしが本質的にどんな女なのかを分かって理解してくれて・・あたしの気持ちとか、どう考えて行動するのかを見守ってくれていてね・・『何も変わらなくていいんです、それが響子さんという女性で・・おれが好きな女の人なんだから』って言ってくれたの]
[・・そんな男の人って、あの人だけだと思えて・・それが事実だったから・・だからあたしは五代という男性がどんどん好きになっていって・・・ママはね、パパと恋人として結ばれて結婚したの]
[パパは恋人になっても結婚してママの旦那さんになってくれても、その前にあたしに言ってくれていたことに嘘とか見栄とか偽りなんて全然無かったのよ。・・本当に本心を包み隠さずに・・裏表無しに包み隠さず打ち明けてくれてたから・・・結婚しても何も変わらずにね]
[そう、だからママは女として本当に嬉しかったし、今でもパパがママに意思表示してくれているのと全く同じで・・あたしも・・ママもパパのことがとっても大好きなままよ]
どうして五代君という男性を選んで結婚したのかを整理して話しながら、果たしてどこまで理解してくれるか不安だが考えてみればここまで正直に娘に話すのはこれが初めてよねと響子さんは思う。
((あたし・・響子という女の気持ちや感情を全て含めて・・物凄く大切にしてくれて・・大らかな心で優しく包み込んでくれる五代裕作という人が・・あたしにとって素敵な男性と感じられて、そう思えて・・知らない間に・・無意識に好きになって・・大好きになったのよ))
((だからね・・一緒に傍に居てくれるだけで嬉しくて幸せに思えて・・あたしは・・あの人の恋人に・・・お嫁さんに・・・奥さんになりたいなあって自然に思えて・・ずっと幸せにしてもらえるって確信も出来たから・・・そうしてやっと知り合って5年が過ぎて・・・))
((ようやくね・・恋人になることが出来て・・何とか無事にね・・結婚して夫婦になることが出来たのよ。そうして・・そうね・・今でも夢見た通りに・・ずっと幸せなままだから・・幸運で嬉しいことに・・あたしは裕作さんと幸せになりたいって夢が適って実現がしたわね))
((初めて結ばれて気持ちを確かめ合ってから・・凄く自然に寄り添えて・・甘酸っぱい嬉しい感覚が味わえて・・もうずっとそのまま・・大好きな愛する男の人が傍に居てくれる幸福に・・あたし本当に酔い痴れているわ・・・だからこのまま続いて欲しいなってね思っているの))
((三鷹さんは色々と楽しい場所にエスコートしてくれたけど・・高級なレストランとかコンサートとかね・・大人の男性らしい落ち着いたマナーで・・・それなりに楽しいデートではあったけれど・・でもそれは結局ね、余所行きの着飾った自分しか・・あたしは出せなかったわ))
((でも、あの人には・・五代には何故なのか分からないけれど・・ほとんど最初からね・・あたしの地を出して・・生の心を・感情を・気持ちを出して・・ぶつけてしまっていたわ・・しかも・・・暫くしたら嫉妬心を丸出しにヤキモチまで妬いて、ね・・膨れ面までして・・))
((本当にあたしの女の部分を・・融通が利かなくて弱い女の本性まで曝け出してしまって・・・でもそれなのに・・そんなあたしをあの人は・・『好きです・大好きです・オレはあなたしか見ていない・響子さんしか女として抱きたくないんです!』・・とまで言ってくれて・・))
((だからね、あたしは・・あの人と恋人になって・・結婚してから・・ずっと心が穏やかで落ち着いたままで・・嬉しくて幸せな気持ちのままで過ごせているわ。あたしが裕作さんの奥さんになりたいって思ったことは・・だから正しくて最良の選択だったの!そう確信してるの))
((それにね今でも挨拶のキスを交わすのが・・あの人に真正面から抱き締められて髪の毛を優しく撫でられるのが・・あたし本当に大好きなの・・裕作さんもね、今でも言ってくれるわ・・『響子とこんな風に挨拶のキスをして抱き締めて髪の毛を撫でるのが夢だったんだ』ってね))
((うふふ・・あたしもね・・同じ気持ちよ。大好きな男性と毎日一緒に暮らして、凄く自然に挨拶をね・・愛する気持ちを込めてキスをすると・・とっても素敵な気持ちになれて嬉しくて仕方が無いわ。だって・・あたし・・裕作さんを心の底から大好きで愛しているから♪))
[どうかしら、春香?ママが三鷹さんじゃなくてパパを旦那さんに選んだ気持ち・・少しは理解してくれるかしら]
[それにね、付け加えるなら・・パパって優柔不断だからか強引なところが無い人だけど、三鷹さんは良い意味で男らしいとは思うけれども・・自分でどんどん決めて強引に相手を引っ張っていく人だから・・もしもママが三鷹さんと結婚していたら絶対にね、衝突が絶えないわ]
[ママも無意識なんだけど、自然にね・・男性を尻に敷いてしまうというか、主導権を握ろうとする性格だから。それこそ直しようが無いくらい、それって本質で性格だから。そんな男女って上手く行くと思う?流石にそうは思わないわよね?]
[単なる痴話喧嘩ならいいけど、そのうち擦れ違いとかが起きてしまって・・・ママが亡くなった夫の惣一郎さんという男性の記憶を忘れていないことに対して・・・三鷹さんが自分の妻への愛情も薄れて気持ちが離れて・・・別れてしまうことも可能性として有り得るかも]
[それって結局は不幸への道のりよね。・・もちろんどうなるかは予想と現実の生活は異なるから断言できないけど・・・]
もしも三鷹さんを選んでいたら未来はどうなっていたのか、それがある程度想像できていたからこその話だ。
経済的な面から言えば文句無しで選択するのは三鷹さんだ。
だが性格と言うより考え方や生き様の面で不一致が生ずる可能性が高いとの危惧が有り、それがお互いに不幸をもたらすのであれば・・との不安を感じていたからこそ深い男女交際に対する承諾の意を、それだけが理由ではないが響子さんは三鷹さんに最後まで伝えなかったのだ。
[ふうん・・・成程なあ。ママってば娘のあたしから見ても・・・あ、怒んないでね。この話の感想だから・・面倒臭い女なんだね。でも、そう考えるのも・・やっぱり分かる。だってあたしもママの血を引いてるから・・ママがパパを好きな理由だって少しはね・・・]
[パパってば娘から見ても、悪く言えば子供っぽいけど・・良く言えば可愛いところあるもん。・・ちょっぴり偉そうに言わせて貰えばね、放っておけなくて目が離せない感じにさ・・うん、面倒をあれこれ見たいようにさ・・・母性本能を刺激されるんだよね・・えへへ]
春香ちゃんは大好きなママがそこまで色々と考えて旦那様としてパパを選択したのかと、ある意味で感嘆していた。
そしてパパである五代君のことも自分なりに色々と分析はしていた様子だ。少々生意気かも知れないなとは思いつつ、自分の父親にだって人間的魅力はあるわよって考えて娘として彼女なりに探し当てている気でいる。
[ふふ、本当かしら?・・でも、まだ恋人同士じゃない時期にね、ママがパパにお弁当を作って渡し続けていた日々があるの・・ゆかりお婆ちゃん、春香の曾お婆ちゃんがね『裕作は大学出ても仕事探してバイトしてまた別の学校に通っていたら、面倒で碌に自炊もせんじゃろう。
管理人さん、申し訳ないが材料費を送るから、不肖の孫の裕作にしばらくでいいから弁当を持たせてやってくれんか?』って、お願いされてね・・作っていたんだけれど・・・もちろん、パパも毎回受け取る時に凄く喜んで受け取ってくれてたんだけど・・・
あたしも何故かパパに喜んでもらえるのが同じくらい嬉しくて・・同じ内容のお弁当を2つ作って・・お昼の時間にパパはアルバイト先の保育園、ママは自分の部屋でお弁当を食べながら・・一緒の時刻に同じ料理を食べているのが何故かこう面白くて楽しくて]
[あたしも食べながら『どうかな?五代さん喜んでくれるかな?可愛らしさを目指して作ったから保育園の園児たちに大評判だったりして・・だったら嬉しいな』って思っていて、ママは一人で食べていたのにずっと自分でもニコニコしていたのを覚えているわ]
[だから・・・もうその時から、ママはパパのことが好きで・・大好きだったのよ。そうでなければ、あんなにお弁当を作るのが楽しいわけないわ。そう、結論って意外と早くから出ていたのね。そう思うわ・・本当にね]
響子さんは今でも思い出すたびに・・くすくすと笑ってしまう幸せな、くすぐったくて楽しい過去の出来事を娘に教えてくれた。好きな男の人の為に作る、お弁当こそ自分にとって最高に嬉しい作業。だから今でも愛妻弁当の為に腕を振るうのが楽しいのよと思いながら。
[はは、まあね・・パパがママに餌付けされてたのは完璧に予想できるよ。実際に事実だしね・・・。ママの手料理が無いと全然力が入らない、気力が湧かないって・・・今現在でもね、あの年齢でも平気で言うんだから・・・もう世話が焼けるよね]
一人娘は笑顔で父親を茶化す。毎朝ママが愛妻弁当をとっても楽しそうに作って笑顔でパパに渡す・・パパも本当に嬉しそうに受け取る・・今現在でもずっと続けられている五代家の日常。本当に自然な動作で見慣れた光景。(娘の高校生である自分にも同様に作ってくれるが)
恐らくパパが定年退職するまで続けられるであろうし、それ以後も会合などで出掛ける機会があればママは必ず愛妻弁当を作って渡す。そう命ある限り永遠に続けられるであろう情景。その始まりである逸話を聞けて何故だかとっても嬉しくなってしまう春香ちゃん。
パパがママを大好きなのは分かる。そしてママもパパが大好きなのが分かる。その二人の結婚前、そんな微笑ましいエピソードが有ったのかと思うと素敵で楽しいなあと素直に感動もしていた。
[うふふ、だからママも料理を作り甲斐があるのよ。・・話が遡るけど、やっぱりかなり昔からね、あたし・・ママはパパのことが気になっていて好きだったのよ。理由は上手く説明できなけれど・・何故かこうね、あたしだけの心の琴線に触れる男の人で惹かれていたの・・・]
[パパも若い頃、何人か別に近付いてくる女性は数多くないけど、やっぱり居たわ。頼りないけれど優しくて馬鹿みたいにお人好しだから、興味を持ってしまう女性も居たし、中にはママと同様にね・・真剣に好意を持っている人も実は居たわ]
[そんな風に他の女性がパパに近付くと・・最初は何故なのか不愉快になっていって、パパにも冷たく接したりして・・そのうちこれはヤキモチだ、嫉妬だって自覚できるようになって・・・でもね、三鷹さんの場合は・・今の奥様の明日菜さんとお見合いしたって話を聞いても
驚いたのは確かだけど悲しくなんかならずに淡々としていたから・・・だから、もうママが嫉妬してヤキモチを妬く男性はずっとパパだけだったのよ。だって無意識に逆上して激怒するなんて好きな男性でないと有り得ないから・・だからもう結ばれる何年も前からね、
ママはパパが好きだったのは間違いの無い事実なの。だからね、選ぶとか選ばないとかの問題では実はなくて・・・いつあたしが、ママが勇気を出してパパの胸に飛び込んでいけるのか、それだけが問題だったの]
少し遠い目をしながら・・過去の自分と夫を振り返り、やはり自分の選択というより気持ちは既に決まっていたという重大な発言をする。
[そうか・・じゃあ、パパもだけどママもね・・本当に大好きな相手と恋人になって結婚が出来て夫婦になったんだよね。・・ま、それはね・・・普段でも見ればその・・ホント一目瞭然なんて言葉使わなくても、その通り仲良し夫婦だもんね。文字通り、おしどり夫婦かな]
[うん、でもその結果としてあたし・・この世に生まれて来ることが出来たんだから社交辞令とか、お世辞じゃなくて感謝してるよ。ホントにホントだって!!]
本当に真剣な表情で母親に感謝の気持ちを宣言する春香ちゃん。その言葉遣いと表現方法はパパの五代君そっくりだ。余りにも似通っているので響子さんも内心では、ぷっと吹き出して笑いたくなる。
普段の生活でもそうだ。悩みを相談する時、お願いがあるからと甘えて来る時の口調、何か失敗してしゅんと謝りに来る話し方、それらの表情も全て本当に父親の五代君にそっくりで生き写しだ。
顔の造作は自分の若い頃と瓜二つなのに内面は夫にそっくりそのままで物凄く良く似ているから、そのギャップが見ていて楽しくなる。まるであの人に手取り足取り教わっているかのようだ。だから別の意味で娘のことが可愛くて可愛くて仕方がない。
昔ほど頻繁ではないが今でも娘のことを抱き締めると愛しさが余計に増して嬉しくなってしまうのは事実であり、自分のお腹を痛めて産んだただ一人の存在である娘の春香を母親として愛しているのだという自覚が出来る。
[うん・・ありがとう・・・春香。そう言って貰えてママも・・親として嬉しいわ。・・・さあ、もうそろそろパパもお風呂上がっちゃうわよ。そうしたら先に入りなさいね]
[は~い、ママ。うん、でも・・ありがとね、ママ。あたしの疑問に答えてくれて]
”お~い、響子!春香!パパはお風呂上がったぞ~。どっちか入れよ~!”
[あ、パパが出たね。じゃあ。あたし先に入るね!]と言うや、腰掛けていたベッドから立ち上がり入浴の準備をさっとして浴室へと春香ちゃんは向かう。
[ええ、そうしなさいな]
そう笑顔で娘を見送りつつ響子さんは言わなかった、否、まだ言えない大人としての男女関係における話の内容を内心で呟いていた。
((あたしがどうして三鷹さんじゃなくて五代を生涯の伴侶に選んだのか?・・か。そう・・一言では説明できないけれど、五代もあたしを好きでいてくれて・・何年もずっと・・手も握らせてあげなかったのに、それでもずっと一途に好きでいてくれて・・・))
((あたしも五代のことが気になって仕方なくて・・目が離せない人ねって思い始めて知らないうちに・・あの人の優しさ、誠実なんて言葉では足りないくらいの心の大きさに魅力を感じて・・それに年下の男性の自然な可愛らしさが素敵で・・既に選ぶというより決めていたのよ))
((知り合って5年が過ぎてようやく・・あたしが真剣に本気で大好きだから、あの人と結ばれたい・・大人の男女関係になりたいって覚悟が出来て・・でもラブホテルであたしが変なことを言ったから・・飼い犬の惣一郎さんのエサが気になってだなんて・・))
((ホントに犬のことを言ったのに、あの人ったら人間のことかと考えちゃって・・結ばれることに失敗してしまって・・・あたしも女としてショックだったけど・・でも、あの人だって傷付いたわよね・・あたしの無神経さで・・・だから最後まで・・結局・・出来なかった))
((深夜になって管理人室で二人きりでずっと本音を・・本心を曝け出して・・惣一郎さんのことを大切に考えている女性があたしだから、あたしの言葉に動揺したと告白されて・・・。でもあの人も、五代も心の奥からの言葉を生の気持ちを言葉にして紡いでくれたわね))
((『おれは惣一郎さんじゃないから同じ幸せはあげられない。だけど、おれにしか出来ない幸せを響子さんにあげたい・・おれにはそれしか出来ない』って・・心からあたしという女が好きで本気でなければ、そんな言葉は出て来ないって直感したわ、あたし。だから・・))
((『それでいいじゃありませんか。あなたは惣一郎さんの代わりなんかじゃない』『お願い、あたしのことだけ考えて』って、覚悟を決めた言葉をあたしも言えたわ。そうしてあの日、やっと・・本当に男と女として結ばれて身も心も繋がったわね))
((あたしは未亡人だったから処女じゃなかった・・でも本当に久し振りに6年振りに男性とセックスをして・・快感とは無縁で正直に言うと・・・痛いとしか最初は思わなかった・・本当に繋がったけれど五代も気持ちだけ空回りしていた部分もあったから・・・でも))
((女が好きな男に抱かれたい、男が好きな女を抱きたい、その素直な気持ち・愛情・・・色んな感情が交じり合って・・・ちゃんとしたセックスが何とか出来て・・五代があたしの体内に・・挿入した膣内に射精をして果てて・・最後まで出来たから・・単純に凄く嬉しかったわ))
((それから朝までずっと裸で抱き締め合って・・何度か性交をして・・終わったらキスしたり抱き締め合って体温を感じて・・・本当にあたしたち、性交が・・セックスが出来て大人の男女関係、大人の恋人同士になれたと・・それを確かめるために又セックスして・・・))
((体力が果てるまで・・・痛さは多少和らいだけど、気持ち良さとかじゃなくて・・ただただ互いのね、惚れている・好きだ・大好きって感情を身体で確かめたわね。・・そうして明け方になって朝日が差して・・・あたしがようやく・・やっとね、あの人に告白出来たわ))
((『あたしね・・ずっと言えなかったことがあるんです。本当はね・・・五代さんのこと・・ずっと前から好きだったの』・・・五代は『ずっと前からって、いつから?』って聞いてきたけど、あたし・・『忘れちゃった』としか言えなかった))
((それから五代も保父試験に合格できて・・なかなか一緒に夜を過ごす機会が作れなかったけれど・・・一刻館のみんなには気恥ずかしくて恋人になったことを公言できなかったから・・でもそのうちにバレちゃって・・・もうそれ以降はね、結構マメに夜を一緒に過ごして))
((最初のうちは慣れなくて、お互いに・・男の人は射精すれば満足でも、女はね違うのよって今更ながら実感して・・性的な満足感ってなかなか感じるまでいかなかったけれど・・でもそんなに苦労とまではいかないくらいで・・4回目の夜くらいからかな、あたしもやっと・・))
((そうよ・・絶頂を感じて女として性的に満足が出来るようになれて・・・そうして段々と五代もそれを理解して二人で一緒に気持ち良くなれるように一生懸命に色々考えて奮闘して頑張って・・やっぱりあの人は自分本位じゃないんだなって再発見できたから嬉しかったし))
((あたしは・・響子という女は自分が真剣に好きで好きで仕方のない男性が相手じゃないと肌を触れられたくないから・・それこそ性行為は心から愛する男性とでなければ出来ないって、頭で考えて動けない鈍い女だから・・五代裕作という男性としか性交渉なんて出来ないのよ))
((だから本当に結ばれて肉体が繋がったとして・・・心の想いと愛情と・・それに身体での感情と反応が結び付いて繋がって・・・涙が零れるくらい嬉しくて、凄く幸福だと感じたら・・それが身も心も結ばれるってことなんだって、あたしは信じてる))
((こんな話までは春香にはまだ・・言えないし出来ないわね。だから言わなかったけれど・・あの娘が結婚する前か・・・結婚したら理解して貰えると思うから・・10年くらい後になるのかな?その時が、言うべきで言える時が到来したらお話しするわね、春香))
((おしどり夫婦か・・そう言われるのは嬉しいし自覚もあるわ。だってあたしもあの人も凄くお互いが好きで大好きで愛しくて・・。毎日のように今でもセックスしているし・・。でもね肉体関係だけが全てじゃないわ・・・感情も気持ちも心も重要で同じくらいに大事なの))
((考えてみれば五代が初めてあたしに告白してくれた時・・もしも状況が少しでも関係を進める方向に傾いていたら・・あの夜じゃなくても、直ぐに結ばれていたかも知れない。恋人に成れていた可能性が大だった・・そのまま結婚へもこんなに5年も6年もは不要だったかも))
((でも・・今と同じ未来には成らなかった可能性だって有るわ。あの頃はもっと若かったから、その若さだけで相手を求めて盛んに性行為に励んで・・もう他人じゃないと思えば尚更よね。でも、でも・・性行為以外では相手の気持ちを思いやれなくて衝突してしまって))
((あたしも未熟だったし、あの人だって二十歳くらいじゃ自分の感情を制御出来なくて・・そう、あたしの過去を理解するのに頭では分かっていても心では・・自分の女の内面に別の男が存在するなんて・・・普通の人なら拒絶か拒否か・・今のあの人みたいにはとても・・))
((もしかしたら好きな感情は同じでも・・三鷹さんとか他の人と同様に”忘れてくれ、思い出さないでくれ”って言われたかも知れない・・でもそれは誰しも普通に持つ感情で我が侭じゃない。我が侭で割り切れないのはあたし・・あたしは面倒臭い女でそれを変えられないの・・))
((だからもし・・あの時に結ばれていたら・・知り合って1年くらいで、本当に気持ちを確かめ合った5年後じゃなかったら・・・好きであっても深刻な喧嘩して・・男女の肉体関係があったとしても・・精神的には結ばれなくて・・ひょっとして別れてしまったかも知れないわ))
((そんな風にあたし・・思えてならないの。だから目一杯に痴話喧嘩を繰り返して、時間が掛かって遠回りして、泣いたり怒ったり・・でもどんなに仲違いしても相手のことが気掛かりで・・そうして5年以上の歳月を経て相手のことを分かる範囲で心底理解して納得して))
((やっとやっと初めて結ばれて・・でも直ぐにはハッピーエンドにならなくて・・でも大人として何とか成熟して考えて、行動して、心から打ち解けて・・・遂に生涯の伴侶として決心して結婚が出来たんだから・・この道順が結果的に一番正しかったのよ))
((正真正銘の夫婦になれるのに6年以上!正直長過ぎよね・・でも、でも、だからこそ今現在もこんなに好きで大好きで・・毎日のように”愛している”って言葉でも身体でも告白して愛し合って溶けてしまいそうに嬉しくて凄く幸せなんだから))
((あたしたちの夫婦までの過程は普通じゃないのかも知れない。・・でもあたしとあの人が夫婦になるには多分これしか無かったのよ。だから何の後悔もあたし無いわ・・・でもここまでの話って将来、春香に出来るかしら?ちょっと複雑すぎて難解で理解不可能かもね))
響子さんは春香ちゃんとの会話で”月日が流れるのって本当に早いのね”と感慨深く感じていた。大人の恋愛について、あの幼くて小さかった娘と語り合う日が来るなんて・・・と。新年早々に五代家の時代が動いたみたいって大げさかしら?とも考えていたのでした。
そして今自分が居る娘の部屋という空間。趣味で集めたぬいぐるみがベッドに鎮座し、横の衣紋駆けには高校の制服が架かり、勉強机には学校の教科書や辞書などが並んでいるが本棚には漫画が中心。お気に入りの服は衣装ケースに仕舞い込まれて配置も母親の自分は知っている。
超がつく健康優良児で風邪や水疱瘡くらいしか病気にならず、発熱で寝込むことすら滅多に無かった。それでもその時は結構大騒ぎをしたのが今では楽しい思い出だ。一刻館の管理人室に間借りしていた、春香ちゃんが9歳の時まで夜は親子三人で川の字になって寝たものだ。
ちゃんと娘専用の子供用布団が夫婦の真ん中に敷かれていたのだが時として「今夜はパパと一緒がいい!だってパパの体って大きくてあったかいんだもん!」「ママと一緒に今夜は寝るの!えへへ、ママの体って柔らかくて大好きなんだぁ!」なんて手足を可愛くバタバタさせて、
呟きながら渡り鳥のように寝る場所を日毎に変えたりして・・でも結局どちらの布団で添い寝をしたとしても・・・そんな無邪気な娘の寝顔が愛しくて可愛くて・・・あたしも、あの人も凄く嬉しい幸せを実感していたわね。
五代と心から愛し合って身篭り出産した娘・・そう17年前の出来事だ。それが昨日のように思い出せるのに、赤ん坊だったその娘が・・もう高校生。不思議なようで不思議じゃない現実。自分が一刻館の管理人を引き受けたからこそ今の夫となる愛する五代と出会えたのだ。
((6年以上もの歳月を経て結婚した新婚の当時・・毎日のように実感していたことがあるわ。五代と一緒に夫婦として暮らし始めるとあたしは自分自身の心の中で・・簡単で単純明快、だけど重大な事実にはっきり気付いたのよ・・・・))
((『ああ!あたし・・この人のことが今は勿論、去年も一昨年も、ずっと前から・・ずうっとずっと好きだったんだ!だからあたし、あの人と・・五代と結婚したんだ!』・・・そんな気持ちを日々、再発見して素敵な嬉しい・・幸せな気分になれたものだったわ・・・))
((だから毎日ニコニコと上機嫌でいたら、あの人から『何かいいことでもあったの?だって、ずっとニコニコしてるから』って尋ねられたの。あたし、答えたわ。あたしがあの人と、五代と結婚した理由を再発見したからって。そうしたらね、とってもとっても喜んでくれて・・))
((唇だけじゃなくて顔中にキスされて・手にも指にも・腕にも足にも・髪の毛にも首にも・・乳房にも乳首にも・お腹にもお臍にもお尻にも・恥毛にも大切な女性器にも・・身体中全部にいっぱいキスされて・・・あたしを可愛がって愛してくれて簡単に寝かせてくれなかった))
((赤ちゃんもきっとすぐに身篭ってママになれるって思っていたら半年足らずで妊娠が判明して・・結婚して1年で娘を出産していたわね。育児だって、あの人は本職だから凄く協力してくれて本当に助かったわ。夜鳴きする乳児の娘を真夜中でも優しくあやしてくれて・・))
((あたしが睡眠不足にならないように気遣ってくれたから熟睡して安眠も出来たのよね。結婚する前だけじゃなくて後からだって、あたしあの人のことが益々好きになって、ずっと・・ずっとね・・大好きな、愛しい気持ちを抱いているわ。五代があたしの夫なのが嬉しいなって))
((それは今でも全く同じ。最初は本当にアパートの管理人と住人、それだけの関係。だけれど挨拶を交すだけで日常の世間話をするだけで知らないうちに楽しくて嬉しくて・・いつからか正確な日付だけはどうしても記憶が無いけれども、あたしは五代のことが好きになっていた))
((だから嫉妬してヤキモチ妬いて、痴話喧嘩して言い争いをして、本気で泣いたり怒ったり・・でも、あたしが五代を好きな気持ちには何年経っても何も変わりは無くて大きくなる一方。やっと結ばれて、心から愛し合えて結婚して・・もう今年で果たして何年になるのかしら?))
((ずっと嬉しくて幸せなままだから・・・。時計なんて、暦なんて見なくてもいいわ。あたし本当の意味でなんて・・数えてなんかいないから。何も、ね))
((今のあたしは・・この世であの人のことが、五代のことが一番好き。一番愛している。あたしという女の中に居る男性は100%が五代だけ。そしてそれはあの人も同じ。五代という男の中に居る女は100%があたし、響子だけ。それは確信してるし信じてる))
((だからあたしたちは周囲からおしどり夫婦どころか、途轍も無く仲が良過ぎるねって驚かれて冷やかされるのよね。でも常に傍に一緒に居て暮らす夫婦で男と女って、あの人とあたしのことなんだから冷やかされても全然何も恥ずかしくないわ))
((そうよ、そうだからキスだって息をするように交すんだし・・・性行為を・・セックスだって大好きな気持ちを伝える言葉と一緒で凄く自然に営むのよ・・だってあたし、いつだってあの人に愛しているって伝えたいし・・あの人も同じように考えてくれているから))
((あたしたち・・愛しているって言葉を交したら知らないうちに性交渉を・・セックスして愛し合っていて・・心地良い疲れでそのまま安眠して翌日を迎えているわ・・・それがあたしとあの人との日常で夫婦生活・・このままずっといつまでも続いていけたら、それでいいわ))
((でも20年以上前のプラトニックな・・手も握らせない微妙な恋愛関係の頃からは想像も出来ない日々ね。あの人から求められると嬉しいし、あたしからも求めるし・・いざ愛し合い始めたら、もう互いに遠慮無く積極的に求め合って体力と気力の尽きるまで励んでいるから))
((時として火が点いたら恥ずかしいくらい貪欲に快楽を求めているの・・絶頂を感じてあの人が精液をあたしの膣内に放つと・・一滴も残さず呑み込んでしまいたいから搾り取るみたいに膣全体を締め上げて・・破廉恥な嬌声を喘いで五代に甘えている女があたし・・響子よね))
((羞恥心も恥じらいも忘れた訳じゃないけど・・あたしはあの人の、五代の女で妻という意識が強いから求められれば・・どんなに猥褻な格好でも体位でも披露してる・・だって喜色満面に喜んでくれるし、もう、凄く可愛がって愛して・・あたしを満足させてくれるから))
((あたしは・・あの人の、五代の顔、頬、唇、舌も・髪の毛も・背中・逞しい肩・胸板・腕・手の平・指もお腹・お尻・太腿・脛・足も、そして逞しくて素敵な男性器を・声・汗・体温・心臓の鼓動も、その味も匂いも感触も全て・・愛された証しの精液の熱さ・匂い・味も))
((そう、全て知っているわ。全身で五感で覚えているもの。あたしが生きる為に絶対必要なものだから。それは五代も同じ考え。あの人はあたしの全てを知っているわ。あたし、響子という女の体を全て知っている。髪の毛・顔・肩・腕・手・乳房も乳首もお尻も両脚も全部))
((恥毛も女性器も全て知り抜いている。そんな男の人はあの人、五代だけ。五代の体の全てを知っている女もあたしだけ。あたしは五代に寄り添って触れているだけで・・密着していたら、それだけで安心。心が穏やかになれるの。あの人だって同じと言ってくれているわ))
((前に何度かセックスの前だったり後だったりしたけど・・あたし、あの人の男性器と睾丸を観察するみたいに手や指で触って唇で接吻して舌で舐めて、鼻で香りを嗅いだりさせて貰ったわね。性行為とは少しだけ違っていて、自分が大好きで愛する男性自身を確かめたかったの))
((その行為ってね・・性的快感じゃなくて精神的な充足感が味わえて・・脳髄がじんわりと痺れる感覚がして・・あたしが五代の、五代だけの女だからって確認が出来たみたいで・・所謂ご奉仕とも違うと思うわ。満足した溜め息が奥底から出て来たから、特別な行為なのよ))
((五代もその気持ちを理解してくれたから"響子の好きなように、やりたいだけね、してくれていいよ”って優しい眼差しで見詰めながら囁いてくれて・・凄くね、嬉しくて、あの人の男性自身をじっくりと堪能させて貰えたの。だから、あたし心から五代が好きで愛している))
((本当にこれまで何回、何十回、何百回、何千回も愛し合ったわね。愛しい異性としてのセックスをね。これからもそう。でも義務・・ではないわ。お互いにね。そうしたいのよ・・あたしたちは愛し合いたいの。ずっとずっと。だから恋人であり夫婦なのよ。永遠にね))
((あの人との愛の交歓は雌雄同体の生物みたいに繋がって離れて又何度でも繋がって、体力と気力と精力の続く限り愛し合って、気持ちを体で確かめ合って。セックスはとっても大切な儀式。愛する心を伴って性交渉をして身も心も繋がっていることを確認することこそ最も重要))
((あの人、五代裕作は・・あたしにとって唯一の男性。そしてあたし、響子はあの人にとって唯一の女性。だからあたしがセックスをするのはこの世で五代裕作という男だけ。あの人もこの世でセックスをするのはあたし、五代響子という女とだけ。他には誰も居ないわ))
((そうよ、そうだからお互いに何も隠さない。遠慮なんてしない。この世で唯一の組み合わせの男女なんだから当然よ!夫婦、夫妻、連れ添う男女、旦那さんと奥さん、カップル、恋人・・名称は別に何でもいいの。どちらかが命が尽きて亡くなるまで常に傍に居て一緒に暮らす))
((でもあたしたちはひとつだけ違う。あたしの命が尽きるまであの人は生きていてくれる。だってそう約束したから。結婚する時に交したひとつだけの約束。それを絶対に果たすと誓って約束してくれたから。それさえ実現してくれたら他は何も構わないわ。本当に何も))
((でもやっぱり昔の反動も有るのかしら?あんまりにも・・キスだって最初は偶然だったし・・あたしも流石に思い起こせば・・・良心が咎めると言うか、その・・あの人だって健康的な若い男性だから性欲だって当然あった筈なのに・・あたしってば何にもさせなかったし・・))
((あの人は毎日のように思う存分に愛し合う今が最高で夢みたいだって言ってくれる・・あたしが大好きな気持ちを込めて、あの人の男性器を口内に包みながら愛でている時に『響子はおれの、おれだけの女で妻なんだからな』って叫ばれて射精されると・・嬉しくてあたしもう))
((全部を一滴も残さずに、あの人の精液を飲み干したくなるから素敵。五代の男性器は・・あたしの女性器と口内にだけ挿入して嵌め込んでいいの。あの人の精液はあたしの体内にだけ排出するものなの。あたしだけのものなんだから誰にも渡さないわ。だから当然だけど・・))
((あたしの顔も髪の毛も乳房も乳首も唇も口も・・腰もお尻も女性器も・・あたしの体は全てが五代の、五代だけのもの。お互いに、そう断言しているの。でも独身時代・・恋人になっていない頃って・・やっぱり申し訳無かったなって切ない記憶があるから反省もしているの))
((心根から優しい人だから全然当時のあたしを責めたりしないけれども・・実際に今更ね、過去には戻れないから・・せめて、ううん、そうじゃなくて今現在がどうなのかを思えば自ずと解答は明らかよね。とっても簡単なことで真理で真実な話だわ))
((あの人が男としてあたしを女として求める・・あたしも全く同じ・・あたしが女としてあの人を男として求める。ただそれだけ・・それだけなのに6年も歳月を費やしたけれど・・もうそれだけを大切にして生きていくのがあたしとあの人の人生で幸福、それでいいのよね))
((そうよ・・あたしがあたしという女そのもので何も変わらずに居られるのはあの人のおかげ・・だからあたし、響子という女は五代裕作という男性をあたしが愛したいだけ全身全霊で愛するの・・まだ愛したり足りないかもって思えるから、もっともっと愛したいのよね))
((だからあたしは毎日告白するの・・『あなた、愛しているわ・・あたし、あなたのことが本当に大好きで愛しているの』って言葉と行動で示すと・・あの人も全力で応じてくれるの・・『おれも響子を凄く愛しているよ』って言葉でも行動でも、ね♪・・うふふ、嬉しいわ))
((好きだから、ぴったり寄り添って愛する気持ちを伝えると・・あたし達は愛し合いたくてセックスをするの。セックスすると、もっと愛しくなって寄り添って・・また愛し合いたくなってセックスしているわ・・あたし達って、その繰り返しね・・ずっと何年も何年も))
((だからよねきっと。欲求不満になんて全然ならないわ・・だってずっといつでも愛し合っていて・・・何も包み隠さずに全てを互いに晒して・・・思う存分に・・赴くままに・・セックスしているからよ。あなたって逞しくて若々しくて・・とっても素敵よ))
((あなた・・愛しているわ♪・・響子はあなたを・・裕作さんを心から・・愛していて・・最愛の男性ってあなたなの・・だからあなたもあたしを・・響子を愛して大切にして下さいね♪・・あたしもあなたを大切にね・・・ずっと愛していきますから・・ふふふ・・大好き♪))
そう様々な思いを巡らせると響子さんはベッドから立ち上がり娘の部屋を後にしていた。そして愛する夫と愛する娘とのささやかだけれども本当に幸せな家庭をこのままあたしなりに大切に守っていこう、そう決意する響子さんであった。
((女って自分の巣を作りたがるものなのよね・・それは女の性(さが)で、あたしもそうだわ。勿論、あたしだけの力で出来上がったわけじゃないけれど・・あの人と一緒に育んで作り上げた大事な掛け替えの無い、あたしたちの家庭・・・それがあたしの・・本当に宝よね))
((毎朝目覚めたら、朝食を作って三人で食べて・・朝食と一緒に作ったお弁当を手渡すと、あの人が仕事に出掛けて春香が登校するのを見送る、夕方に二人とも帰宅するまでの間に家事を一通りこなして夕食の準備をあたしはする。そして二人を出迎えて家族揃って夕食ね))
((夕食後も家族水入らずの団欒があって・・夜はあの人と夫婦として二人だけの時間を過ごして、大切な愛を営んで一緒に眠る。その繰り返しは春夏秋冬、季節の移り変わりはあるけれど・・春香が成長して、あたしたちは歳を重ねていくけれども、それ以外は何も変わらない))
((大げさに考え過ぎかもとは思うけれど・・真面目過ぎても良くないのかも知れないけれど・・・あたしは五代の妻で、春香の母親。それはあたしが・・あたしの心臓が鼓動を停めて亡くなるまで絶対に何も、何も変わらない。だってそう決意して心に刻んでいるから))
ああ、でも・・お弁当か・・懐かしい記憶ね・・ふふふ、そう言えば一時的に中断した時期もあったわね?・・あの人が保育園のバイトを人員削減で解雇されて・・色々な事情でキャバレーなんかでバイトしながら糊口を舐め始めていた頃って・・・
あたしが勝手にね・・早とちりして保父を目指すことが嫌になって止めたのかなんて思ってしまって・・お弁当を作るのも止めてしまったわね?・・でも、本当はちゃんと報告したかったのに・・あたしが鈍感で気付かず勝手に励ましてばかりいたから、あの人も言い出せなくて
でもようやく真相が分かって・・お弁当を再開した時に作った内容が『しっかり』なんて平仮名で絵文字入りだったから・・うん、きちんと綺麗に平らげて弁当箱を返す時に『ありがとうございます!励みになりました!頑張ります!』って御礼を言われたわね♪
それが新婚の時に思い出されてね、ある日に再現して渡したら・・あたしは内容を再現するのが凄く楽しかったから上機嫌で、あの人の帰りを迎えたのに・・『響子・・おれ、何かしたかな?・・その、怒っていること無い?』なんて恐る恐る心配顔で尋ねるんですもの!
うふふ!・・本当にね、あの人ったら可愛いわ♪・・あたし、何かこう面白くなってしまって・・くすくす笑いながら真相を答えたわ!
『え?何も無いわよ・・うん、何故か今朝に思い出して・・懐かしくて作ってみたくなったから作ったの!・・裕作さん?あなたにお弁当を作りたくなった記憶が甦って嬉しくなったの♪・・あ、でも・・美味しくなかったかしら?』
『い、いや、今日もとっても美味しかったよ!・・ああ、でも良かった・・・はは、何かこう安心したな』
あたしが腹を立てた訳では無いと分かって安堵の表情を浮かべたのが、もう凄く母性本能を刺激されて可愛くて仕方なかったから・・あたしから、あなたの胸板に飛び込んで抱き付いていたわね?・・ふふふ、響子お姉さんの豊満な乳房をぎゅううって密着させて、ね♪
そして瞳に大好きな気持ちを浮かべて見上げたら・・うん・・あなたからも抱き締められて、凄く長い長い・・息をするのを忘れて呼吸困難になるくらい唇を密着させたキスを続けていて・・・帰宅直後だったのに新婚夫婦の甘い営みを何度も交わしていたわね♪
その晩は夕食の開始が大幅に遅れて・・でも、そんなことは気にならなくて・・あなたがお腹を鳴らすまで気付かなくて・・・そう、ずっと繋がったままで懐かしい思い出話を繰り広げて・・また夫婦の営みを再開して・・劇的なのか極度に甘い蜂蜜みたいなセックスだったわね♪
身も心も切なくて凄く素敵な嬉しさが溢れて・・あたしたちが相思相愛の男女であることが再認識できた感じで甘美な幸せに酔っていたの・・・あたしも・・あなたも・・・ね?
うん、十年振り位にね・・思い出したわ!・・『しっかり』絵文字の『愛妻弁当』をね♪・・・あら、でも?・・それって新婚の6月くらいの梅雨の時期だったかしら?・・・その頃にあたし、あの人の子供を・・春香を受胎して身篭ったのよね・・逆算すると大体合っているわ
だとしたら・・正確にはちょっと前後するから違うかも知れないけど・・でも、愛する娘を身篭った切っ掛けか引き金みたいなものかしら?
う~ん・・・もっと『しっかり』弁当を連発しておけば、春香の弟か妹を孕んで産めたかも知れないわね・・・今更・・・こんな中年の年齢じゃ・・あたしも今年で45歳だから・・もう遅いかしら?
でも・・あの人ももう不安になんてならないでしょうから・・・お正月明けのお弁当は『しっかり』にしてみようかな?・・・意図が子作りなんて悟ってくれるかしら?・・最初は分からなくても会話していれば理解してくれる筈だから・・決めた!・・今度作っちゃおう!
その夜には、あの人がプレゼントしてくれた際どい勝負下着で迫ってみようかなぁ?・・・うふふ、楽しみだわ♪・・・ただでさえ、あの人が好む下着を履くだけで喜んで張り切ってくれるから・・あたしも挑戦してみたくなったわ!
だって、あたしは・・響子は・・・あの人の・・裕作さんの赤ちゃんをまたもう一度くらい身篭って・・お腹で大切に育んで・・産んでみたいんですもの♪・・・駄目かしら?・・・いいえ、きっと承諾してくれるわよね!・・・あなたなら♪
うん、普段はあたしがあの人を尻に敷いてしまっているように見えるけど・・実は甘えて依存しているのは・・絶対、あたしの方なの!・・あの人は保父さんだから責任者の園長さんと言っても夜遅くまで残業なんて無いし出張だって日帰りすら殆ど無いし・・だからいつもね・・
朝8時頃に見送れば夕暮れから夜には帰宅してくれるし・・それからずっと一緒に過ごしてくれるわね?・・時たま、遅くなることがあるけど連絡無しはそれこそ滅多に無いから・・連絡が無かったら、あたし・・つい「あら?随分と遅かったのね?」って睨んでしまうけれど・・
昔なら、それだけで滑稽なほどオドオドして怯える様子だったのに今では割りと平然としているわね、あなたも?・・もう今じゃ慣れてしまっているのかも知れないけど、あたしは内心で無意識に不機嫌になってしまっているの!・・うん、でも直ぐに察してくれるから、ね
「ごめんごめん」って言ってくれて、お詫びの気持ちを込めて抱き締めてくれるから機嫌も直るのよ♪・・ええ、あたし・・あなたが居ないと・・一緒に過ごす時間が少ないと露骨にヤキモチ?・・じゃないけど気分が晴れないから、やっぱり拗ねた女の我が侭よね?
あなたを独り占めする時間が欲しいから・・女として独占欲が丸出しよね?・・ごめんなさい・・自分でも呆れて自己嫌悪に近い気持ちを感じてしまうから・・申し訳無い気持ちにもなるんだけど・・これがあたしの性分でどうしても・・・変わらないし変えられないの!
響子はあなたに構って貰えないと・・寂しくて寂しくて悲しい感情が沸き起こって・・全然楽しくも嬉しくもなれないのよ!・・エッチなことだけじゃなくて、手を繋いだり腕を組んだり・・少なくとも傍に居てくれないと寂しさから不安で悲しい気持ちになってしまうわ!
あたしが自分の気持ちに正直と言えば聞こえが良いけど、結局は大好きな男の人に甘えて甘えて・・もう、どっぷり依存しているのは事実なの!・・そんな面倒な響子って言う女そのものを身も心も大切に愛でて可愛がってくれる夫があの人、裕作さんで愛する旦那様なのよ!
あの人から「今日もお弁当美味しかったよ!」って言われて正面から抱き合って髪の毛を優しく撫でてくれたり・・背後から両腕で抱き締めて頭髪にキスして貰えると・・時には大胆に手の平で乳房を揉まれてしまうと・・・あたし凄く嬉しくて素敵な幸福を感じるの♪
(あなたが私の胸を特別お気に入りだから・・あたし期待感で頬が紅潮してしまって「胸を手の平で揉むだけなの?・・あなた♪・・いつもみたいにキスマークの嵐を痕跡にしてくれないの?」って逆に求めて悪戯っぽく尋ねたら、その夜は乳房への集中攻撃から営んだわね♪)
(ブラのフロントホックを器用に外すんですもの・・あなたってば手慣れているわね?・・うん、だっていつも・・あなたがあたしのブラを脱がせたがるから上手いのは当然かしら♪・・響子お姉さんの乳房に顔を埋めて熱中しているあなたが・・とっても可愛くて愛しくなるの♪)
(お返しにね、あなたの陰茎にキス攻撃をすると・・キスマークは残らないけれど・・凄く逞しく屹立したから・・あたしも物凄く熱い眼差しを注いでしまったわ・・ええ、うふふ・・・とっても素敵で蜜より甘いエッチな営みだった記憶が消えないわ♪・・大好き!あなた♪)
(後始末でね・・胡坐を掻いたあなたの股間に顔を埋めて陰茎を舐めたり口に含んでいると背中とかお尻を撫でてくれるのも心地良いんだけど、乳房を鷲掴みして揉んで貰うのも好きなの♪・・あなたも恥ずかしい位に褒めてくれるし、ね♪・・女心をくすぐるのよ♪♪)
(「響子の乳房は絶品だね?柔らかくて弾力が素晴らしいんだ!おれ、すっごく大好きなんだな!」そう言いつつ何度も射精したのに・・性懲りも無く再度勃起してしまって・・もう一度暴発するのも珍しくないから・・あなたも若々しくて逞しい男性なのが・・とっても素敵よ♪)
だからそうね・・あたしは妻として、あの人は夫として、お互いに家庭で恋愛して恋焦がれる存在なんだわって心から信じているし・・相思相愛の夫婦であり続けているから・・・あたし、あなたと結婚していて本当に物凄く幸せよ♪♪
『ねえ、どうしてママはパパと結婚したの?』
・・・・もっと単純明快な返答の方が良かったかしら?・・だってママはパパのことが好きだったから!・・結婚する前も、恋人になる前も、その前からずっとずっと・・何年も前から、あたしはあの人が・・五代裕作という男性が好きだったからよ。
あたしはあの人なら、あたしを・・響子という女を大切に愛して幸せにしてくれるっていう確信があったから・・だから、あたしはあの人のお嫁さんに・・奥さんになりたかったの。あたしは妻としてあの人を支えて、あの人は夫としてあたしを支えてくれる・・一生、死ぬまで。
そう信じることが出来て・・本当に結婚してからもずっとそのまま・・予想していた以上に凄く幸せにしてくれているわ。夢・・と言うよりも願望かしら?・・そんな願いを実現して適えてくれているから・・あたしは五代と結婚して本当に幸せよ。
あの人が・・裕作さんがあたしの愛する夫で、大切な旦那様である現実が・・・目が眩むほど・・・嬉し涙が滲んでしまうほどにね・・最高に幸福な事実なのは・・・言葉では上手く表現できないほど嬉しいの♪
だって・・あたしがあの人のことを見詰めていると・・・愛している気持ちを瞳に込めているだけで・・あの人が見詰め返してくれて・・・同じように愛情を込めた眼差しで・・あたしも愛されているのが分かるから!
『裕作さん・・響子はあなたを愛しているの!・・・そしてあなたもあたしを・・響子という女を愛してくれているのを知っているわ!・・・だからね?・・ずっと一緒に傍で過ごすのよ・・・・ずっとずっと愛し合う男女の・・夫婦として、ね♪』
(完)