※この作品はR-18です。

グランが○○を寝取る話   作:四方山噺

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1 グランがジュリエットを寝取る話

「んッ!」

 

客室でグランとジュリエットの唇が交わった。

 

背筋がゾクッと震える。

唇が熱い。

それは今まで感じた事のない恍惚だった。

 

これはいけない。

瞬間的にグランは危機感を覚えたが身体は止められなかった。

 

どうして、こうなったんだろう。

 

 

 

 

モンタギューとキャピレットの戦争から二年。

内政が落ちついた頃に、グランとジュリエットは再会した。

とはいえ、それまでも内政の合間に一緒に冒険もしていたが、顔を見るのは数ヶ月振りになる。

 

終戦記念日のお祭りの貴賓として招待されたが、気心知れた間柄。曲者揃い宴会好きな団員たち。

城内の二次会では既に無礼講の地獄絵図と化していた。

 

グランは酔った団員たちを介抱してるウチに酒を勧められ、もう一杯もう一杯と煽られた所までは覚えていた。

 

 

同じ頃。

執務室ではジュリエットが息を殺して身体を震わせていた。

 

「はぁ……はぁ……っ……ロミオっ……ロミオっ……」

 

髪を解いて机に突っ伏しながら、ドレスの中に指を這わせる。

 

瞼の奥に浮かぶのは愛しい恋人。

最近、騎空団も抜けて祖国モンタギューに戻り神王として即位したらしい。

もう長い間会えていない。

 

必死に彼の体温を思い出し、自分を慰める。

政務に追われるジュリエットのささやかな秘密の時間。

 

 

ドサッ

 

不意に物音がしてビクッとジュリエットが硬直する。

 

「ど、どなたですか?」

 

扉の向こうに声をかけるが反応は無い。

中庭からはまだ楽しそうな宴の音が聞こえるだけ。

 

ゆっくり扉を開き廊下を見渡すと、そこに一人の男性、グランが倒れていた。

 

 

 

「もう、ダメですよ。ちゃんと断らなければ」

 

グランが気付いた時にはジュリエットに支えられ、部屋まで運ばれていた。

胸や太ももが当たり、その生々しい肉感に少しずつ意識が戻ってくる。

 

 

「どうぞ。お水です」

 

「あ、ありがとう。ジュリエットさん」

 

酩酊したアタマでぼんやり受け取り一気に飲み干す。

 

「……ふふっ」

 

不意にジュリエットがグランを見て笑った。

 

「ごめんなさい。何だか酔いつぶれているグランさんって初めて見たので」

 

「…面目ないです」

 

「可愛らしくて私は好きですよ」

 

そう言って屈託なく微笑む。

 

いつもの白く清楚なドレスだが、髪は解いている。

バランスの良い胸と安産型のお尻が何度も目に入る。

グランはなるべく目を逸らしながら呟く。

 

「僕も髪をおろしているジュリエットさんは初めて見ました」

 

「あ。す、すみません。無作法でした」

 

「可愛らしくて僕は好きですよ」

 

「……もぅっ」

 

少し頬を膨らませるジュリエット。

それから二人でクスクスと笑った。

 

「グランさんもサオウの新作、ご覧になったのですね」

 

大人気劇作家のワンシーンのパロディ。

ガチ勢なら誰でも反応する。グランでも。ジュリエットでも。ロミオでも。

 

「えぇ。僕はやっぱり終盤の口喧嘩が一番好きです」

 

「わかります!序盤の口喧嘩と立場も考えも意味も反転する所、素敵ですよね?!」

 

嬉しそうに隣に座り、前のめりになって同調するジュリエット。

その無防備さに動揺するも、グランは微笑み、会話を繋げる。

ロミオと会えない間、ジュリエットと演劇の話題が忌憚なく出来るのはグランだけだった。

 

「僕も完全に没入して声出ちゃいました。あの演出ずるいですよねw」

 

「ふふっ。お揃いですね!私もなんです。それからあの音楽もー……」

 

「わかりますわかります。あの照明もー……」

 

……

……

…

どれくらい、サオウについて語り合っていただろうか。

 

初めての酩酊。

久しぶりの共通の話題。

髪をおろしている無防備なジュリエット。

生々しい体温。

 

 

 

「私たち、本当に気が合いますね」

 

至近距離でそう言われた時、グランの中で何かが弾けた。

 

 

「んッ?……ンっ!……んッ!?」

 

何度も啄むようにジュリエットの唇を奪っていた。

 

ジュリエットは驚きのあまり目を白黒して硬直している。

しかし、グランがジュリエットの尻肉を両手で軽く掴むと、ピクッと彼女は抵抗し顔を逸らした。

 

「ろ……ロミオが」

 

そこまで言いかけ、紅潮した顔と目が合う。

 

「ジュリエット」

 

「ぐ、グランさ……ンっ?!」

 

グランは初めて彼女を呼び捨てにして、再び唇を塞いだ。

 

今度は舌も絡めた深い深い接吻だった。

 

にゅるにゅる。

グチュグチュ。

 

耳朶に響く卑猥な音。

ロミオより強く引き締まった鍛え抜かれた筋肉。

そして何より、相性。

 

だめ

 

「い、いけません。グランさん。このようなこと。私にはロミオがいるんです。忘れられないんです」

 

そう言って必死に拒絶した。

 

何故、私なのか。

団内ではナルメアさんを始め見目麗しい女性たちが大勢いるではないか。

しかしグランが団員と一定の距離感を保ち続けている事はこれまでの付き合いでも明白だった。

それどころかアリーザさんとスタンさん、私とロミオのように団員同士の恋愛はむしろ率先して応援していたのに、何故。

 

 

「僕は聖人君子じゃありませんよ」

 

強引に指を握られる。

 

 

だめ

 

 

「好きだよ。ジュリエット」

 

 

愛してる。ジュリエット。

 

瞼の向こうでロミオが優しく微笑んでいる。

 

 

「あいしてる」

 

ジュリエットの腕から力が抜けて、二人は激しくキスを再開した。

 

 

何度も歯と歯がカチッカチッとぶつかった。

その度に頬に手を添え、ぎこちなくやり直す。

 

優しくスマートな王家のロミオとは何もかもが違う。

雄々しくも温かいグランの体温。

 

お芝居と現実。

 

ジュリエットは無意識の内にロミオとグランを比較していた。

 

「だ……だめっ。失礼しますっ」

 

ドンッとグランを突き飛ばし、ジュリエットは逃げるように部屋から出ていった。

 

一人残されたグランはゆっくりベッドに倒れ込み、唇を押さえた。

今更、酔いが覚め始め自分がした行為に蒼白となっていく。

 

団長は団員に手を出さない。

 

それは騎空団を結成した当初から決めていた事だった。

先輩騎空士たちが恋愛で拗れて内部崩壊したのを、冒険序盤にたくさん見てきたからだ。

 

よりにもよってロミオの恋人、ジュリエットさんに手を出すなんて。

 

最低だ。

 

とにかく明日、謝罪しよう。

唇に残ったジュリエットの感触。体温。

グランは必死に忘れようと目を閉じた。

 

 

しかし翌日。

モンタギュー領が宣戦布告したという知らせが飛びこみ、グランたち騎空団はそのままキャピレット領に残り事態の収束に奔走する事になる。

 

 

「…もう止めてください、グランさん。私は大丈夫ですから」

 

キャピレットがモンタギューを併合して以来、ロミオは失踪し、グランは頻繁にジュリエットの元に顔を出していた。

騎空団としての依頼はこなしているものの、冒険はダイダロイトベルトで足踏みしている状態だった。

 

 

「僕がジュリエットに会いたいだけですから」

 

「やめて、ください」

 

「ロミオの代わりになれるとは思いません。でも僕は…」

 

「っ……これ以上、優しくしないでください。私、甘えてしまいます」

 

「甘えてください。僕も甘えますから」

 

「……だめっ……」

 

執務室でグランはジュリエットを優しく抱きしめた。

 

 

そして、一年が過ぎる頃。

 

 

 

「アンッアンッアンッアンッアンッアッアヒッ」

 

ジュリエットを知る者が聞いたら即倒するような嬌声が寝室で響いていた。

 

かつてあった罪悪感は、今はもうない。

 

 

 

最初は抱擁だけだった。

 

次にキス。

 

次は深いキス。

 

次は脚を広げられ、薄桃色のショーツを愛液でグチョグチョになるまで弄られた。

 

淡白なロミオとは異なり、優しさと激しさを併せ持つグランの愛撫にジュリエットは寂しさを忘れ、何度も身体を震わせて溶かされた。

 

そして遂に一線を越えてしまった時、二人は確信した。

身体の相性が抜群に良いという事に。

 

「あーっ……あ〜っ……あ〜ーーっ……」

 

空が白み始めてなお、グランの部屋からはジュリエットの嬌声が響き続けた。

 

動物のように四つん這いになり、バックでするなどジュリエットは初めての経験だった。

ロミオとは正常位のみ。

しかも一夜に一回だけ。

おとぎ話みたいに甘ったるくもキラキラしたロミオとの寝屋の思い出は

一夜にして動物じみたグランとの終わりのない交尾に上書きされてしまった。

 

「こんな……こんなことっ……動物みたいなっ……いけません……いけません……アヒンッ!?」

 

「あは。ジュリエット、おしりの穴も丸見えだよ?」

 

「い、いやぁ、み、みないで。みないでグランっ。あっ、あっ、ォゥッ!?」

 

パンパンパンパンパンパンパンパン

 

肉と肉がぶつかり合う音だけがやけにアタマに響く。

自分が今、どんな顔をして、どんな声をあげているか、ジュリエットはもう分からない。

 

分かっているは、自分が初めて絶頂を覚えたということ。

グランの体力がロミオとは比べ物にならないということ。

 

背中やうなじにキスマークをつけられたかもしれない。

 

 

キモチいい。キモチいい。キモチいい。

 

空域を越える騎空士に抱かれるという事。

それは逃れられない甘美な毒だった。

 

 

「ジュリエット。ロミオとどっちが気持ちいい?」

 

「い、いえませんっ。そ、そんなこと、いえませんっ」

 

「僕はジュリエットとするのが一番気持ちいいよ」

 

「あぃぃぃぃっ!?!お、おしりの穴ぐりぐりするのだめぇえっ!きもちいっ!イグっイグっイグっイグっ!ぐ、グランの方がキモチい、キモチいからっ!アヒンッ!?!」

 

「最高だよっ。ジュリエット!」

 

「ンぉぉおァァァァァ!!?!!ぎもちぃぃぃぃっ!ぃぃぃぃっ!いぃぃぃぃっ!しゅご!しゅご!ァァァァァァァァァァァ!オッっっっ!!!!」

 

「でる、でるよっ、ジュリエット!でるっ」

 

「だしてだしてはやくだしてぇぇぇ!もうだめ!こわれちゃうぅぅ!だしでぇ!だじでぇ!あぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」

 

 

下腹部に拡がる、熱と熱。

 

バチュンバチュン

 

果ててもなお、腰を押し付けてくるグラン。

 

ジュリエットは甘えるように自分からグランにキスをして、そのまま意識を失った。

 

 

 

「……ん?」

 

その日の朝。パリスはジュリエットの異変に気付いた。

首筋に僅かに赤い斑点が見え、震える。

 

あれはキスマークでは無いのか?

 

動悸が早くなる。

一体誰と?ロミオではない。

まさか……

 

グランと目が合った。

 

ニコッ

 

いつものはにかんだ微笑み。

 

いや、無いな?

見間違いだろう。きっとそうだ。

あの馬鹿みたいなお人好しと下衆な略奪は結びつかない。

 

ジュリエットと目が合った。

 

ニコッ

 

いつもの柔らかい微笑み。

 

うん、無いな。

この自分で抱えこむお人好しと下衆な裏切りも結びつかない。

 

パリスはそうやって自身を納得させた。

パリスは知らなかった。

ストイックな人間のタガが外れた時の反動を。

 

 

それを知っているのは、グランとジュリエットの二人だけだった。

 

もう戻れない。

隣り合わせの破滅。

仄暗い不安は消えない。

 

それでも、グランとジュリエットは目を合わせて優しく笑った。

裏切りと略奪の快楽を貪るのは、まだこれから。

 

 

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