サイドストーリー「サウザンド・バウンド」の衣装も信頼イベントも可愛かったので。
グラン君は器用だから大丈夫w
【スタン視点】
「あっあっあっ」
「アリーザっ…アリーザっ…アリーザっ」
深夜のグランサイファー。
団員の部屋の一室で艶めかしい声が漏れている。
「スタンっ」
アリーザがギュゥッと彼にしがみつくと、スタンはビクビクっと身体を震わせて果てた。
数ヶ月振りの性行為はお互い昂り、いつもより早く終わってしまった。
アリーザの母アリシアに交際を反対された事がきっかけで起きたタルウィの呪いの騒動。現在スタンは船を降り武者修行の旅に出ている。
とは言え若い男女の恋人。
ロミオとジュリエットのように何年もの遠距離に耐えられるはずもなく、少なくとも二、三ヶ月に一度はグランサイファーに戻り逢瀬を重ねていた。
「今日も最高だった、アリーザ。あいしてる」
「……あたしもだよ。スタン、だいすき」
どこにでもある恋人同士の風景。
アリーザの声を子守唄にスタンは幸せの絶頂で眠りに落ちた。
……
…
…
朝、目覚めるとアリーザの姿はなかった。
今日こそは先に起きたと思ったんだけどな。
スタンは早起きでもアリーザに未だ勝てない。
「……っ……っ……ぁ!」
「あっ……いっ……」
「ん?」
外から何か声が聞こえる。
スタンは甲板の方に歩いていく。まだ明け方だ。
……
…
…
「もいっちょ!いくよ?団長!」
「いつでも来いっ」
「やぁぁぁ!」
「はぁぁぁ!」
そこには楽しそうに拳と拳をぶつけ合うグランとアリーザがいた。
もう一時間は組み手をしているだろうか?
二人の身体に浮かんだ大量の汗が朝日に反射してキラキラと輝いている。
スタン不在の間にアルビオンで開催された「スカイグランデ・ファイト」。
以来、毎日のようにアリーザとグランは組み手をしているのは聞いていた。
「なんか、楽しいんだよね。団長とやり合うのって」
屈託なく笑うアリーザに、その時はいつもの格闘技脳だとスタンは気にしなかった。
「あァっ!?!!」
そして、アリーザがグランに吹っ飛ばされた。
二人の動きが早すぎてスタンの目では追い切れず、更にレベルに差が開いてないか?と焦る。
「あいたたた。やっぱり強いなー団長は!」
「今のは僕もまぐれだよ。立てる?」
「ありがと!」
二人は爽やかに握手して笑い合った。
ザワッ
何故か胸が重くなる。
先程の焦りとは別の種類だ。
「団長!アリーザ!」
気付いた時には二人に声をかけていた。
「あれ、スタン。今日は早起きじゃん?」
「おはよ、スタン」
「あ、えーと。団長!今から俺とも手合わせしてくれ!」
思わずそう口にしていた。
「スーターン〜〜!?それ今言うの?団長とあたし、一時間以上組み手してたんだけど」
「い、いいだろ?!ハンデがなかったら勝負にならないんだから!」
「カッコ悪いこと堂々と言うなっ」
呆れるアリーザを手で制し、グランは優しく頷いた。
「僕なら構わないよ。木剣で良い?」
「お、応!」
「二人とも頑張ってー!」
トーン
トン
トーン
グランが軽く跳ねる。
戦闘前のいつもの癖だ。
トン
しかし着地した瞬間、さっきまで乱れていた呼吸が一瞬にして整う。
え?うそ?
そしてスタンの視界は暗転した。
「団長すっごい!!!今の動きどうやったの!?」
薄れゆく意識の中でアリーザの嬉しそうな声がやけに耳にこびりついた。
……
…
…
『スタン?……スタン?』
アリーザに呼ばれた気がして目が覚めた。
どうやら自分の部屋まで運ばれていたらしい。
アリーザは部屋にいなかった。
脇腹がズキズキ痛む。
まだまだ未熟だ。
アリーザに幻の黄金の花を渡すには程遠い。
「アリーザには悪いけど……もう行くか」
昼前だろうか。
船内は閑散としていた。
主力となる団員たちは依頼や冒険に出払っているんだろう。
今船内に残っているのはいわゆる『待機組』と呼ばれるスタンと顔なじみの団員たちだ。
とは言え彼らも料理、裁縫、整備、交渉、情報収集といったサポート特化の能力を持つエキスパート。
何も持ってないのは、俺だけだ。
暗澹たる思いに駆られ、スタンは早足でアリーザの部屋に向かった。
スタンが戻る日は非番にしてもらっているはずだ。
「アリーザ?今、大丈夫か?」
ガタガタっ。
部屋の中で僅かに物音がした。
「す、スタン?!ちょ、ちょっ、ちょっと待ってね」
バタバタとあわてている音、程なくして僅かに扉が開いた。
「いきなりで悪いけど俺また修行の旅に」
そこまで言いかけて、スタンは固まった。
ボサボサの髪。上気した顔。乱れた呼吸。薄手のキャミソール一枚という部屋着。
スタンは気付かなかったが、乳首は勃起しており股はうっすらと濡れていた。
「わるい。寝てた?」
「う、ぅうン!だ、あっ……あはは……だらしなくて、ごめんねッ」
モジモジと居心地が悪そうなアリーザ。
何となくその姿が色っぽくてスタンは顔を近付けキスを
「や、」
アリーザに拒否された。
「え?」
「あ、ち、ちがうの。ね、寝起きで、口すすいでないし、は、恥ずかしーんだよっ」
「あ、あぁ。そっか。俺は気にしないけどアリーザは女の子だもんな」
「スーターン?それどーゆう意味?」
「わ、悪い意味じゃないって!」
僅かな違和感は束の間。
いつも通りのやり取りにスタンは安心し、アリーザと笑い合う。
「じゃ、いってくる。団長たちにもよろしくな」
「う、うん。気をつけてね」
そして、再びスタンは修行の旅に出た。
今や空域を越えて冒険するグランとは二度と埋められない修行の旅に。
【アリーザ視点】
「はぁぁぁ」
「後ろからだと丸見えだったよ」
ベッドで裸になって腰かけていたグランがイタズラっぽく笑った。
「ばか!スタンと話し中にグランのが垂れてきたんだか……っ?!」
そこまで言いかけて、アリーザはグランの股間が膨らんでいる事に気付いた。
「グランって元気すぎない?」
「自分でもびっくりしてる。スタンがきた時、なんか、その、興奮しちゃって」
「……あ……あたしも♡」
ちゅぷ。
小さく頷いて、アリーザはグランの股間に唇を這わせた。
ジュポジュポ。
ジュポジュポ。
慣れた手つきでグランのそれを吸引する。
「あっ……アリーザ、そこ……〜〜っ……それ、きもちぃ~」
ビクンビクンと可愛く反応するグランにアリーザも昂る。
「んっ。んっ。ン♡」
僅かにニコッと笑って更にグランを咥えこんでいく。
ごめんね、スタン。
最初は本当にただのマッサージだったはずなのに。
大量に放出された精液を咀嚼しながら、アリーザは回想する。
……
…
…
始まりはスタンが幻の黄金の花を求め、失踪した時まで遡る。
「どうして?!スタンはまだ見つかってないのに!」
タルウィを捜索するもスタンは見つからず、グランたちが一時引き返そうとした際に、衝動的に叫んでしまった。
結局ルリアやビィに窘められ帰宅したが、
「団長たちにひどい事言っちゃったなぁ…」
風呂上がり、夜中に一人客間で反省している時だった。
ガチャン
鎧が軋む音が聞こえ、顔を上げると血まみれのグランが気まずそうに笑っていた。
「団長!?!どうしたの?!その格好」
「しーー!こ、声大きいって」
「と、とにかく手当てするから!来て!」
「あ、ちがうよ。コレ全部返り血だから」
「いーから来るの!」
アリーザはぷりぷり怒りながらグランを部屋に引っ張っていった。
……
…
「信じらんない。夜にこっそりタルウィまで探しに行くなんて」
「ごめん、行くならせめてアリーザも誘うべきだったね」
「そうだよ!私だって行きたかったのに!じゃなくて!ほら脱いで。拭いたげる」
「アリーザも汚れちゃうよ」
「いーの!」
半裸になったグランに付着した返り血をアリーザがタオルで丁寧に拭き取っていく。
「あ、あのさ。さっきはごめん。ひどい事言っちゃって」
「え??ひどい事?」
キョトンと首を傾げるグランにアリーザは苦笑する。
「グランはさ、すっごく強くなったけどそーゆーとこは変わんないね」
「そーゆーとこって?」
「そーゆー無神経に優しいとこ!」
「素直に喜べないよ、その言い方」
懐かしい古参のやり取りに、二人はすぐに破顔した。
スタンが見つからず、千々に乱れていた心がゆっくり落ちついていく。
「そうだ!あたしがマッサージしたげるよ。久しぶりに」
「えぇ……アリーザ、が?」
かつて、何度も悶絶させられたグランは思わず後退する。
「あ、あたしだってあれから上手くなってるから!ほら、タルウィに勝手に行って疲れてるでしょ!寝そべって!」
ばんばんと豪快にベッドを叩くアリーザにグランは観念してうつ伏せに寝そべった。
「んっ……ン……ん……どう、かな?いたくない?」
「う、ん……すごく気持ちいい」
「でしょー!んふふ」
意外な事にアリーザのマッサージは格段に上達していた。
以前の様に骨を抉られる痛みはもう無い。
初めは本当に他愛のないマッサージ。
しかしスタンが無事保護されるまでの数日の間に、それは少しずつ変容していった…
……
…
…
「改めて見ると、グランの筋肉って良い形してるよね。黄金比ってゆーか」
「そう?自分じゃ分からないけど」
「そうだよ!だって同じ体格のスタンと全然違…………う//////」
そこまで言って失言に気付いたアリーザは赤面し黙り込む。
「い、今のなし!忘れて!」
それは暗にスタンと肉体関係にあることの言質だったから。
「今更気にしなくて良いのに。皆知ってるよ」
「あたしが恥ずかしいの!」
「僕だって恥ずかしいよw」
初めはほんの小さな変化。
アリーザが団長呼びからグラン呼びに戻った。
しかし次の日から探索後のマッサージは二人の暗黙の日課になった。
……
…
…
「ん……ん……ンっ」
「はぁ……ン……あ〜〜そこ……いぃ」
「ちょっ、へ、変な声出さないでよっ」
「ごめんごめん……でもほんとに気持ちいいんだよ」
いつの間にか。
グランに跨ってマッサージすると、妙に熱っぽくなる事が増えた。
……
…
…
「そうだ。今日は僕もアリーザにマッサージするよ」
「え、えぇ!?グランが?」
「アリーザほど上手くないけど」
「う……うン」
何となく。
スタンに悪い気はしたが、アリーザは小さく頷いていた。
「あっ……ン……う♡………うぅ〜〜〜〜///」
グランのマッサージは予想以上に気持ち良かった。
というか、熱い?
「へ、変な声出さないでよw」
「う、うるさいな!グランが上手なんだよっ……あっ♡」
お互い、赤面していたかもしれない。
なんだろう。この言いようのない熱っぽさは。
……
……
…
「うぅぅ〜〜、スタンのばかぁ」
その日。マッサージが終わり、アリーザはグランに抱きついて愚痴ってしまった。
保護されたスタンがすぐにまた失踪したからだ。
「大丈夫だよ。スタンのしたい事とアリーザのして欲しい事がすれ違っちゃっただけだよ、きっと」
「うぅぅ……グラン〜〜っ」
ギュゥっとキツく抱きつくアリーザの頭をグランは優しく撫でた。
こうして、マッサージ後の抱擁も追加された。
……
…
…
「な、なんか、仰向けだと照れるね」
「う、うん」
今までうつ伏せだったマッサージが仰向けになった時、グランに跨るアリーザは漸く気付く。
グランが勃起している事に。
抱擁の時にも硬いモノを感じる事はあった。
しかしグランは何も言わない。
アリーザも何も言わない。
お互いにこれ以上踏み込むのは良くないと、分かっているからだ。
「ン……ん……ン♡……う♡」
それはマッサージなんだろうか?
グランに跨り腰を動かしながら、アリーザはゆっくりとマッサージする。
その度に、グランの大きくなったモノがズボンとスパッツ越しにアリーザの股と擦れ、熱くなる。
「はぅっ……♡」
力が入らず、アリーザはグランの胸に倒れ込む。
「はぁーー♡はぁー♡はぁ……ン♡」
不意にグランがゆっくりとアリーザの背中に指を這わせた。
ゾクゾクっと言いようのない恍惚が走り、震える。
なに、これ?
ただのマッサージをしているだけなのに。
スタンとのエッチでは感じた事のない、別次元の熱。
グランは勃起したからといってスタンの様にすぐに挿入しようとはしなかった。
お互い控えめに身体に触れ合う。
ただ、それだけ。
それが更に熱を高めてしまう事に、この時はグランもアリーザも気付けなかった。