五河琴里(媚薬、オナニー、純愛)
「……精霊を堕とす媚薬?」
ちゅぽっ、と少女の瑞々しい唇から弾けるように飛んだ飴玉が、少女自身の手で掲げられ、訝しんで歪んだ唇に再度含まれる。
一連の動作に含まれた熟練の癖。赤髪をツインテールに括り、真紅の軍服を肩掛けにし、荘厳な司令席に腰をかけた司令官――――五河琴里は、聞き慣れない議題に耳を傾け、艦橋下の解析官兼、琴里の親友である村雨令音に向かって言葉を続けた。
「何かしら。令音、ゲームの作りすぎで媚薬まで作っちゃったわけ? まさかね、中津川じゃあるまいし」
「司令!?」
「……ああ、私ではないよ。どうやら、精霊の存在を利用しようとする者たちが、そういった薬を開発している、という情報が入っているんだ」
言って、眠たげどころではない深い隈が刻まれた顔を上げて琴里に言葉を返した令音。
精霊。隣界より空間を削り取る振動、空間震を伴い現出する未知なる生命。特殊災害指定を受けた少女たち。目的、存在理由、共に不明――――確かなことは、その精霊の霊力を封印し、保護することが組織〈ラタトスク〉の使命であり、実行部隊の司令官が琴里であり、
ついでとなるが、黒リボンを白リボンに切り替えた彼女は、精霊封印の切り札である兄に甘える妹モードにもなれる。いや、妹ちゃん属性盛りすぎじゃにゃーい……とは、後に霊力を封印されることになる二を冠した少女の感想である。
「ふーん……ちなみにその媚薬、本当に効くの?」
「……ふむ。効くようなら、シンの精霊攻略に少しは役に立つかもしれなかった、かな」
「つまり、話にならない、と」
あっさりと首肯が返され、琴里は肩を竦めて息を吐いた。
精霊という存在は一般的には秘匿。しかし、琴里たちのようにその存在を知る者は少なくない。その異次元とも言える奇跡の力を利用しようとする者も、だ。実際、精霊に比類し得る技術力を行使する組織は琴里たち以外にも一社が該当こそするが、その一社は媚薬など遠回しなやり方はしない――――つまるところ令音が語ったのは、精霊の存在を聞きかじって利用しようとする身の程知らずということになる。
「無謀ねぇ……ま、こっちで対処しておきましょう」
チュッパチャプスの棒をくるりくるりと回し、身の程知らずな者たちに呆れた声色の琴里。彼女からすれば、媚薬を作る情熱を他に回せば目をつけられずに済んだのに、という思いしかないであろう。
「しかし、少し残念ではありますね」
「? 何よ神無月。あなた、いつの間に媚薬で誰かを狙うような変態になったのかしら」
司令席の近場で控える空中艦〈フラクシナス〉副司令、神無月恭平。彼は整った顔立ちが様になる神妙な表情で呟き、琴里はそんな彼の言葉を広い辛辣に返した。
一見して見ると、黒リボンの琴里が非常に苛烈というだけなのだが、
「いえ! 何かの拍子で媚薬が司令に降りかかり! 発情で身悶えする司令に士道くんがやさしくぶべらっ!!」
立ち上がりの腰が入った右ストレートが土手っ腹に。
「死ね!!」
「ありがとうございます!!」
飛び上がり右足のキックが顔面に。
中学生にして凄まじい身体能力であり、兄が絡んでいるため罵倒もシンプルイズベスト。しかし、
というより、琴里からご褒美を受けるためにわざとおかしな言動をした彼は、彼女の制裁に笑顔で親指を立てながら艦橋上段から転がり落ちていった。
「まったく……わ、私と士道は兄妹よ! そ、そんなことになるわけないでしょ! ま、まあ? 将来的に考えてないわけじゃないけど……」
『…………』
「……うぉっほん!」
愛すべき部下たちから温かい視線を琴里が咳払いで流し、腕を組んで小柄な身体を司令席に戻す。思わず溢れ出た本音は、口が滑ったというものだ。
「……しかし、副司令の言うことも一理ある」
「ちょっと、令音まで何言って……ああ、今の十香たちへの影響ってことね」
何を言いたいのかを理解した琴里の返答に、令音は首肯と言葉を次ぐことで返した。
「……ああ。媚薬が通じないのはあくまで霊力を持つ精霊だ。とはいえ、こちらで保護している精霊たちの情報が伝わっていることはないだろう。……媚薬に可能性があるとすれば琴里、君だけだ」
「そうね。――――ま、そう心配することはないんじゃない? 危ない薬の管理を誤って誰かにかけるなんて展開、成人漫画の中だけよ」
ぽたり、ぽたり。大事な黒のリボンから自慢のツインテールの先まで。天空から琴里の頭の上にダイレクトに飛んだ薬品が、彼女のブーツの中までびっしょりと。
「……大丈夫かい、琴里?」
「これが大丈夫に見えるかしら?」
「……見えないな」
ちなみに、横を歩いていた親友は一滴たりともかかっていない。見事な防御だと言えよう。圧倒的なのは胸部装甲の差か、と琴里は八つ当たりのように考えた。
「し、司令!?」
「申し訳ありません!」
まあ、彼女にも色々と言いたいことがある。あるだろうが、彼女は一言叫びを上げた。
「――――漫画か!」
「……事実は小説よりも奇なり、だね」
「……具合はどうかね?」
「特に変化はないわ。検査の結果は?」
〈フラクシナス〉内部。
「……こちらも特に異常は見られない。が、あれが媚薬だったという可能性は否定できるものではない。
「押収した薬品の中で最後に見つかったもの、ねぇ。きな臭いことこの上ないし、せめて成分を調べて終わってから落としてほしかったわ」
琴里が〈ラタトスク〉のとある基地内で、足を滑らせた機関員に頭からぶちまけられたのは、もちろん件の媚薬だ。
しかも、裏から取り締まった研究所の中で隠されていたものだったらしく、偶然見つけた新人の機関員が慌てて回収した媚薬の解析に回そうとして――――運悪く基地に来てきた琴里に、頭からぶちまけてしまったというわけだ。
「……あまり叱らないでやってくれたまえ」
「わかってるわよ。新人なんてミスして当然なんだから。これで気合いの一つでも入れてくれたんなら言うことはないわ」
押収した媚薬は逸品物。しかもあまりに複雑な成分から〈ラタトスク〉の技術でも解析に時間を要する――――案外、精霊を堕とす薬というのは眉唾物ではなかったのかもしれない、と顎に手を当てて思案する琴里。
とはいえ、大元は潰し終えた。これで精霊たちに手出しをされることもなり、媚薬に関しても捕らえた者たちから直に情報が入ってくることだろうと、彼女は本来の雑務に戻るため乾いた制服に袖を通し始める。
「……私としては、経過観察を行いたいところだが」
「そうね――――ん、けど仕事も溜まってるし……」
一通りの検査を終え、一旦は異常なしと判断された。しかし、彼女を案じる令音に琴里は司令官の多大な仕事を引き合いに出しながら、
「士道に、心配かけたくないわ」
己の優しい兄の姿を思い、しっかりと乾かした髪を括る彼からの贈り物に指で触れ、ぽつりとそう呟いた。
「……そ、それだけ。士道が不安になるのが嫌とか、そういうんじゃないわ! あくまで、精霊攻略の足を私が引っ張るわけにはいかないっていうだけよ!」
「……まだ何も言っていないが。まあ、君がそう言うなら止めはしないさ――――ただし、何か身体に変調があればすぐに連絡を。……もしくは、シンに頼るといい」
「……!! そんなことしないわよ!」
冗談か本気かイマイチわかりづらい令音の助言に顔を真っ赤にして返しながら雑務に戻った琴里は、その後〈フラクシナス〉の転送装置を使い地上へと降り立った。そうして、変わりない我が家の扉をくぐってリビングへの戸を開いた。
「まったく、令音ったら……ただいま!」
「おう、おかえり琴里」
「――――っ!」
ドクンと心臓が高鳴り、下腹部が一瞬疼いた。だが、琴里の変化はほんの一瞬のことであり、その後はいつも通り彼女を出迎えた兄の顔が正常に映ってほっと一息を吐く。
「お疲れ様。今日は遅かったな」
「ええ。あいにく、司令官っていうのは暇じゃないのよ。士道みたいに呑気に構えてられないわ」
「呑気っておまえな……ま、強がるのもいいけど、何かあったら何でも言えよ。俺にできることは引き受けてやるからさ」
変わらない優しい兄の手が、ふわりと琴里の髪を撫でた。エプロンをつけて、夕食の支度を終えた士道の日常の香りが琴里の鼻腔をくすぐり、ふと無意識に彼女は頬を緩ませた。
「……何よ。今日はやけに優しいじゃない。こういうのは十香たちにしなさい。それが――――」
「精霊の精神を安定させる、だろ? わかってるけど、琴里も精霊の力を持ってるんだ。大変な時は俺に頼っていいんだからな」
「む……ふん、口が上手くなったわね」
「誰かさんたちのせいでな。――――ちょっと待ってろ。すぐ夕飯にするから」
日常の香り。士道の笑顔。それを守ることも琴里の役目だ。何も琴里は、彼を危険に晒したいわけではない。彼がそういう人間だから、精霊という悲しい者たちを放ってはおけないから――――そんな彼に心配をかけたくない気持ちは、掛け値なしに本当のことなのだ。
「私も手伝うわ」
「いいから。……お忙しい司令官様の手を煩わせるまでもないですよ」
「ぷっ、何よそれ――――これならいいでしょ! おにーちゃん!」
冗談めかして笑う士道に合わせて白いリボンを結び直せば、司令官から人懐っこい妹へ。直に精霊たちも集まり、最近では珍しくもなくなった大所帯の夕食が始まる。そうして一日が終わる――――大切な兄の顔を見た琴里は、自身の身体に染み込んだ薬のことなど忘れてしまっていた。
「ぅ……ん……」
ふと、目を覚ます。琴里が身体の熱に魘され、安らかな寝息を妨害されたのは深夜のこと。
まだ十四歳。育ち盛りの琴里が浅い眠りのはずがない。それほどまでに火照った身体に、風邪を引いたなどと思えるほど琴里は鈍感ではなく――――素早く黒のリボンを手にして、吐息を吐き出しながらベッドの上で上半身を起こした。
「……きたわね」
身体が熱い。じわじわ、ジリジリと情欲が身を焦がす。
琴里も子供ではない。そして精霊を
(間の悪い時間に……とにかく、言ったからには自分で処理して……)
時間は深夜も深夜。令音ならば起きている可能性があるが、意地を張った手前――――否、彼女は司令官とはいえ少女。純粋に、口ではどう言おうと
ならば、と琴里は
「ふぅ……仕方ないわね」
琴里の眼下には、
――――だからだろう。知識と経験はまるで違う。知っているようで、人間という生き物は経験しなければ理解しない。特に性的な快感を琴里が経験するにはまだ早すぎる。想い人も血が繋がらないとはいえ兄ともなれば、尚更だ。
琴里は心底面倒だが、という表情を面に浮かべてそっと、その未成熟な割れ目に細い指を這わせた。
「――――んおっ♥」
ぐちゅ♥
喉が震えて声が響き、甘い蜜の音を立てた秘部に指が沈んだ。
「は、へ……?」
――――意味がわからない。
誰にも見せたことがない少女の驚愕と、深夜の部屋に広がった自身のものとは思えない声。自分で発して耳にした声と、他人から聞いた自分の声は違うものに聞こえるが、今の声が琴里のものならどちらもさぞ〝下品〟だった。
その驚き共に琴里は慌てて指を秘部から離す。
「あぅっ♥」
ビクンッ♥
肩が跳ね上がる。身体が飛びそうになる。視界が一瞬白く染る。秘部から離した指に粘り気のある液体がたっぷりと付着し、それが少量の蛍光灯に照らされて琴里の赤い瞳に反射して映った。
「うそ……なによ……こんな、気持ちいいこと……」
琴里は知らない。知っているはずがなかった。同時に、彼女の指はひとりでに動いていた。上半身に残った寝巻きのボタンを緩慢な指遣いで外していく。
「っ」
震えた指遣い、というのが正しいか。そんなはずはない。まさか。けどもしかして……そんな意識をしない琴里の驚愕と思考が重なって、ひらりと衣服の下の乳房が顕になった。
下半身同様に未熟で、琴里も口にはしないものの気にしている小ぶりな乳房。その先端の、乳房同様小さな乳頭を、さすりと、指が掠めた。
「んおっ!?♥」
首と足が逸れて、はしたない声が上がる。絶対に聞かせられない野太く汚い声――――今度こそ、琴里は閃光が散る己の世界で肉体の変質に目を見開いた。
(これ、は……はやく、令音、に……)
急いで連絡を。彼女のそう思考は考えた――――彼女の指は秘部をまさぐった。
「あおぉっ!?♥♥」
内側から膣分泌液を多量に吐き散らし、吸水シートに染み込ませた秘所に指が行き来する。上に下に、こねるように回し、ぐちゅ、ぐちゅぐちゅ♥と鼓膜を震わせるだけで恥ずかしさが募る粘液がかき混ざる音を鳴らしてオナニーしてしまう。
「あっ、あ、あ、あ、あっ♥♥ おっ、おぉ、あおっ♥♥♥ ふっ、ふっ、んおっ♥♥」
止まらない。指に愛液が絡み付いたのをいいことに、琴里の指は無我夢中で秘部を撫で回した。擦り撫でる挙動の一つ一つが、以前の琴里が知っていた
「あっ、こえ、……おっ♥♥ なん、でぇ!♥♥ あ、んあっ♥ あぁ〜〜〜〜〜っ!♥♥♥♥」
以前までの自慰行為は、愛しい人を思い浮かべて、秘部を擦って声を抑えて絶頂する。事務的で、必要なことだとわかっていても、根本的に五河琴里という人間であるため黒いリボンの彼女であろうと終わった時には罪悪感が広がっていた。
しかし、今の琴里は違う。気持ちいい、気持ちいい、気持ちいいということしか考えられない――――
「お……おおっ、ふぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥」
プシッ、プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!♥♥♥
逸らした顔からは舌が唾液を飛ばし、突き出すように掲げられた股からは吸水シートを大きく飛び越える特大の潮吹きが――――五河琴里の初めてとも言える深イキの体験となった。
「――――とり、こと――り。琴里!」
「……!!」
「大丈夫か? 何かボーッとしてたぞ」
「ん、何でもないわ。ちょっと、昨日は眠れなかっただけ」
家でソファーに座っていた琴里が、ふと意識が飛んでいたことに気づき眼前に迫っていた士道の顔と声にハッと目を見開く。
意識を飛ばしていたというより、意識が熱で浮き始めている――――予兆に腰を浮かせた琴里を抑えるように、士道が彼女の額に手を当てた。
「な……!」
「……ちょっと熱っぽいんじゃないか?」
「そん、なこと、ないわ――――ん」
琴里がすぐに席を立ち、慌てた様子を悟らせずリビングから離れるように動いた。
「どこ行くんだ?」
「前にも言ったけど、レディが席を立ったときに行き先を訊くような真似、私以外にしたら死刑よ」
「……肝に銘じてマス」
士道の表現し難い表情の反省に満足を得た琴里は、そのままリビングを出てトイレへと向かい、しっかりと内側から鍵を閉めた。
「――――はっ♥」
琴里の口から吐き出される信じられないほど熱い息遣い。彼女は脇目も振らずスカートと下着を引きずり下ろした。そこには恥も外聞もありはせず、顕になった下半身を便座に置き、引き上げたシャツを唇で噛み締めながら
「ふぎっ♥♥」
瞬間、黒リボン特有の鋭い目付きが歪んで剥けて、シャツを噛むことで必然的に食いしばった唇がどこか淫靡な色を見せた。さらに、乳首を上下に弾くように指を使ってオナニーを始める。
「ふ、ふっ♥♥ ふー、ふー……ふ、ふっ、ふぅっ!♥♥♥」
赤眼が上擦り、声と共に仰け反り、乳首に集中しているにも関わらず秘部からは愛液が溢れて便座の内側に流れ落ちていく。
――――既に秘部への
「う、ぅっ♥♥ ふぅぅぅぅぅぅッ!♥♥♥」
五河琴里の身体を蝕むのは、遅延性ながら後続の影響力が凄まじい
無論、〈ラタトスク〉は世界でトップクラスの、否、
しかし、さしもの〈ラタトスク〉と言えど精霊を想定して、馬鹿な話であるが本気で媚薬を使って彼女たちを利用しようとした者たちの隠し玉には手を焼かされていた。だからこそ、琴里の身体を治せる薬が開発されるまで、彼女を空中艦〈フラクシナス〉で集中治療する話にもなった。が、
(だめ、だめ……士道に、おにーちゃんに……こんな、こと♥)
長期で家を空けるとなれば、士道に何も言わないわけにはいかない。こんなことを士道に知られたくない。琴里に媚薬をかけてしまった新人たちにも、これ以上の責任を追わせたくはない。
そんな数ある
(なら、どうして……こんな、場所で……っ!♥)
それでも、わざわざトイレで乳首を嬲ってオナニーすることはないはずだ。股を開いて、背を反らして一心不乱に乳首を弄ぶ哀れな姿。食いしばり過ぎたシャツが伸び切り、声を抑える哀れな姿――――そんな惨めな境遇に、ゾクゾクとした快感が琴里の背筋を駆け抜ける。
背徳という快感。新鮮味を噛み締めるような乳首の味わい。内側から突き上がってくる快楽の奔流――――コン、コンと、ノックの音が僅かな正気を琴里に取り戻させた。
「琴里?」
「ふぁっ!?♥♥ ……な、なに、何の、用?♥」
士道の声。言うまでもなく、琴里を案じている声だと彼女にはわかった。わかっていながら、彼女の指遣いは
「いや……なかなか戻ってこないから大丈夫かな、って」
「へ、平気♥ ちょっと、気分が悪くなっただけ♥ すぐにイくから、心配しないで、ちょうだい♥」
止まらない。琴里を案じる士道の声に、彼女は兄の声に乳首を弄ぶ指が止まらなかった。収まるどころか乳首は固くしこりを作り、指が擦れる度に目が使い物にならなくなるような光が散る。
「そうか、わかった。けど、辛いなら言ってくれ。琴里にとっちゃお節介かもしれないけど……兄貴が妹を心配することくらいは、許してくれよ」
「だから、平気よ♥ でも――――ありがとう、おにーちゃん♥」
優しい言葉。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!♥♥♥♥」
何度も腰が跳ねてガタガタッ♥と音が鳴り、便座に座った意味がないほど股の放水は幾度となくトイレの扉にプシュッ♥プシュッ♥と弾け飛ぶ。
声ではなく身体で絶頂を表した琴里のオナニーの頂点は、幸いにも彼女を気遣って離れた士道には届くことはなかった。
「は、はー♥ う、うぅ……♥」
遅延性の媚薬は言い換えてしまえば浸透していく
今も彼女は、特殊な防音が施された自室で一糸纏わず、しゃがみの姿勢で地面に手を付き、掲げたお尻を恐る恐る下方に沈めようとしている。あられもない姿で、真っ赤な顔で琴里がお尻に挿入れようとしているのは――――地面に吸着し、男のペニスを思わせる歪曲を描いて立つ淫具、ディルドだ。
「すぅー、はぁー……大丈夫。準備は、したのよ♥」
素っ裸で四つん這い紛いのポーズでディルドを尻穴に沈めようという琴里の姿は、誰もが認めるほどの可憐さを持つ美少女であることを思えば、当然ながらありえないほど卑猥に輝くものであった。
しかし、もう普通では満足できない。秘部も乳首も、このディルドの前には尻穴を指で穿り返すことさえ彼女はした。けれど、琴里の身体を蝕む人並外れた者のための媚薬は、少女の細い指だけでは満足しきれなくなっていた。
細さこそ初心者に向けたものだが
「う、ぐぅ……ぅ、ぅぉぉ……♥ き、つ……いぃ♥」
尻穴を圧迫する異物感。指を数本束ねるものとは程度が違う。琴里はか細い声を漏らし、苦悶と快感の顔でディルドを沈めていった。
いいや、沈めるという表現は正しくない。
「ぅ、ぅぉぉぉ……♥ ぉぅ……♥♥ ほ、ぉぉ……♥♥」
お尻をいやらしく右へ左へと振りながら、イボを結腸に引っ掛けて深く沈めていく。今琴里がどんな表情をしているのか、彼女自身は想像でしか知ることが出来ない。きっと、酷い顔をしているのだという
「おほぉ♥ は、はいっ、たぁ……♥」
ごりゅ♥と最後に音を立てた際の表情は、琴里でさえも理解ができたほどだ――――恍惚として、唇の端から涎を垂らして、犬のような姿勢でケツ穴の異物感に酔いしれる司令官失格の雌顔をしているということを。
挿入れることができた。が、それで満足するような身体ではもうない。イボを引っ掛けた結腸が疼くような感覚に、異物感はもどかしさに変わる。そして、琴里は地面に近づけた腰をおもむろに引き上げ始めた。
「ふ、ん……!♥♥ ふ、ぐ、う、おぉぉぉぉぉ……っ!♥♥ ふんぎぃぃぃぃ……!♥♥♥」
ずりゅ、ずりゅりゅ、ずりゅぅ♥
しかし、挿入れることに一苦労したディルドが奥まで沈んだ状態で、簡単に引き抜ける道理はない。そのため、琴里は尻穴に、はしたない例えにはなるが
徐々に姿を見せる腸液で光る淫靡な色のディルド。
「お、お、おぉぉぉぉぉ……♥♥♥」
無論、引き抜く際には異物感の挿入とは異なる異物感の
だが、初めてのディルド挿入に力みすぎたのだろう。圧迫と解放感――――ぷぴっ、ぷびぃ!♥♥♥
「ひっ、きゃっ――――!」
結腸のガスが、尻穴の隙間から恥ずべき音を立てる生理現象となる。意識外からの放屁に驚き、琴里は思わず手でお尻を隠そうとしてしまう。
その仕草は非常に可愛らしい。だが、両手を突いて重心を上げている状態でそんなことをすれば――――足を滑らせて、尻もちをついてしまうのも仕方がないことだろう。
「ん゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ッ!?♥♥♥♥」
ずぼぉ!♥♥
尻穴を奥まで突き上げる衝撃。強制的に転んだ勢いを付けられて押し戻されるディルド。捲れ上がった尻穴が引き戻され、琴里は衝撃の余り濁った声を上げて舌で天を突くような舌出しアクメを味わう。
「お、ぉ……おぉ?♥♥ ん、ほぉ……♥♥♥」
プシャッ♥プシャッ♥ ――――ぢょろろろろろろろろ♥
地面にお尻がつくほど捩じ込まれ、思考が定まらず絶頂で半分以上の意識を破壊された琴里。その開かれた股から愛液が吹き出し……熱い濁り色の水が失禁となって解放感されていった。
――――だが、そんな激しい快感もやがては琴里にとっての〝普通〟となっていた。
「おぉっ♥♥ おほ♥おほっ♥♥ ほ、ほぉ!♥♥♥」
ずりゅ♥ずりゅ♥ずりゅ♥ずりゅ♥
M字で広げた股の間にディルド。赤いツインテールの先と後ろ手は地面をつき、M字開脚の下半身が上へ下へと
そう、他ならない五河琴里が、彼女自身にアナニーをする自分を見せている。開いたケツ穴から腸液をディルドに塗りたくり、寂しさを覚えたマンコからは尻穴を深く突く度に愛液が飛び散り、想像を超える
「お、ほっ♥♥ お゛♥お゛♥ こ、こんな、みっともない……のぉ♥♥♥ おしり、きもちいい、んほぉ♥♥」
単なるオナニーの快感では足らなくなる。琴里を蝕む
凛々しく部下を従え、精霊を救うため、士道の助けとなるための
「んっほぉ!♥♥ おしり……け、ケツ穴!♥♥ ケツ穴気持ちいいのぉ!♥♥♥ だ、だめ、こんなのだめ♥ こんな下品なこと、私が言ったらだめなのに――――ケツ穴、イクっ!♥♥♥♥」
マゾヒストか、或いはナルシストか。淫語紛いの言葉を口走りながら、琴里はずりゅう♥とディルドを中間まで引き抜いてブリッジで身体を逸らし絶頂を果たす。
アナニーだというのに股からはシャワーのように潮吹きが放たれ、その直後に小便と見紛うような量の愛液が放物線を描く。
「ま、だ……足り、ないぃ!♥♥ アソコが……おまんこ♥寂しい♥ おまんこでイきたい!♥♥♥」
それでも足りない。というより、たった今足りなくなった。秘部の名称をわざと恥ずかしい淫語に切り替えながら、琴里は左手で地面を探り当てて
鏡に映る琴里の行動は全く変わらない。彼女の正面、M字開脚で広げられた股に備わったもう一つの穴。鮮やかなピンク色の未熟だった陰裂。指を挿入れることで精一杯だったそれに、反り返ったバイブが突き刺さった。
「ぬほぉ!!♥♥♥♥ お、お、おおぉぉぉぉぉぉぉっ!♥♥♥♥」
膣内を振動が穿つ。左右に上下にバイブが暴れ狂い、アナニーによって尻穴を制圧するディルドを膣内から伝わる振動で共鳴させ、二穴のオナニーが融合する。
「イクっ!♥♥ おまんこイクっ!♥♥♥♥ いくいくいくっ、ケツ穴イクっ!♥♥♥♥ じゅぼじゅぼぐりゅぐりゅして、全部、ぜんぶでるっ!♥♥♥ お、おっ、んほおぉぉぉおおおお!!♥♥♥♥♥」
淫語絶頂宣言と可憐な面が、愛らしい笑顔と冷徹な微笑みを使い分ける顔が崩れたアヘ顔。股からあらゆる体液が弾けて、性臭と小便の臭いで部屋が満たされていく。
どうしようもなく惨めで、下品で――――けれど、満たされない。
「たり、ないっ♥ おまんこも、ケツ穴も、乳首も……たりない♥♥ やだ、やだ、やだ――――士道ぉ!♥♥♥♥」
「はぁ、は……ぁ♥」
ひた、ひた、ひたり。琴里の素足が家の廊下に僅かな足音を立て、赤いジャケットを握り締めて飴の棒が口からの吐息と共にそれ以下の音を鳴らす。そしてそれら以上に、琴里の声は深夜の家に――――
「しどう、し、どぉ……おにー、ちゃん……♥」
防音が確実な自室を飛び出し、こんなところまできた理由はただ一つ。そのただ一つの
もう何もかもが足りない。刺激だけでは気持ちよくない。いつもは肩掛けにした真紅のジャケットに袖を通し、前のボタンを留めた琴里。だが、その下半身にはいつものスカートは〝ない〟。それどころか――――留めたボタンを外したジャケットの下にも、何も着ていない。
「はー♥ あ……ぁ……士道に見つかったら、だめ、なのに……♥」
――――気持ちがいい。
彼女を蝕む毒が引いていく。壁の一枚先に士道がいる。それを考えた琴里の脳髄を快楽物質が満たし、風通しの良い身体に冷たい風が吹き抜け、股からねっとりといやらしい粘液が滴る。
引いていく。が、
(戻らなきゃ……戻りなさい。戻るのよ、五河琴里♥ はやく、士道の部屋から、離れ、て……)
これで満足しなければならない。琴里は解毒薬が作られるまで耐え抜くと誓った。士道にこんな恥ずかしい姿を見せないと誓った。迷惑はかけられないと誓ったのだ。
ならば――――恥ずかしげもなく股を開いた彼女は、どうして口に含んでいた飴を秘部に突き立てたのだろう。
「あんっ♥♥♥」
甘い雌の声。バイブのような威力はないとはいえ、日常の好物、それも司令官としている際には常に舐めているものをマンコに捩じ込む快感は、ある意味で彼女だけのものだ。
そして司令席に座り、彼に優雅な足組みを見せる美脚は膝を折り、股を広げた恥ずかしいガニ股。チュッパチャプスは下の口に含ませ、衣服は真紅の軍服だけを着て、下半身は恥辱という他ない股をおっぴろげたガニ股。
どこに出しても恥ずかしくない痴女となり、幼い身で培った威厳を捨て去った琴里。愛液に塗れたチュッパチャプスを右手で抜き差ししながら、左手は陰裂から飛び出した小粒の
「ん゛……♥♥ ふぅ、ふ……ん、んっ♥♥♥」
ビクビク♥と細やかに痙攣している琴里のクリトリスは、恥毛の一本すら生えていない未熟な秘部の中で唯一人より
人並みより少し大きな陰核に、少女の小さく細い指。それを合わせることで、ようやく陰核を
「あ、んっ♥♥ あっあっ、あぁ……♥♥♥ し、どぉ♥ しどう♥♥ しどう♥♥♥ しどうっ♥♥♥♥」
ヘコッ♥ヘコッ♥ヘコッ♥ヘコッ♥
兄の名を呼び、彼女は無自覚に腰を前後に振って
「しどう♥しどぅ♥♥ しどぉ♥♥♥ あ、あっあっ♥♥ おにーちゃん、おにーちゃんっ♥♥♥♥」
それ以外は完璧だ。兄の名を呼び、ガニ股をはしたなく振って、マンコに好物を突き立ててクリトリスを扱いて絶頂を繰り返す――――虚しいだけの自慰行為。
「おにー、ちゃん――――たす、けてぇ♥」
だから、零してしまった。助けを求めてしまった。
「――――琴里? いるのか……?」
――――誰かが救いを求めたのなら、必ず手を伸ばしてしまう五河士道という少年を、琴里はこの世の誰より知っていたというのに。
そこから先は、彼女にとってもうなし崩しだった。
絶対に見られたくなかった恥知らずなオナニーを見られて、それでも疼きは止まらなくて。そんな恥ずかしい姿を前にしても、妹を信じて異常があったと信じる純粋な兄に飛びついて――――――
「おね、がいっ!♥♥ はやく、挿入れ、て……!♥♥♥ もう、我慢できないの!♥♥」
兄のベッドの上で恥ずかしげもなく股を開いて、息を呑んだ彼を迎え入れようとしている。
「琴里……本当に……!」
士道には、琴里がどういう身体になっているかを言葉にしていた。だが、錯乱した琴里の言葉がどこまで彼に通じたのか彼女にはわからない。
それでも、士道は一刻を争うことだと、彼にしかできないのだとわかってくれた。わかってくれたからこそ、琴里が待ち焦がれた
あまりにも急性で、わけがわからない。それでも涙らに発狂した琴里を前にして、
「いい、から♥ 士道じゃなきゃ、だめなの♥ 全部、試したのよ♥♥ 誰に相談したって、変わらない!♥ 頭がおかしくなりそうなの!♥♥ おにーちゃん大好き!♥♥ 愛してる!♥♥♥ だからお願い――――おにーちゃんじゃなきゃ、いやぁ♥♥」
その理性を剥ぎ取る。媚薬の効果で雄を誘うフェロモンが発せられているのか。琴里の精霊の力にそういうものが備わっていたのか。それとも案外、士道は琴里を〝女〟として見ていたのか。
「こと、り――――!!」
「あ――――あぁあああああぁああああああああああああああああああッ!!♥♥♥♥♥♥」
どの道、士道の熱く煮え滾る肉の塊が琴里を貫き、彼女が十を束ねた絶頂より深い多幸感と果てを見た結果に変わりはない。
待っていた。待ち焦がれていた。心を満たすものがようやく得られた琴里は、女としての悦びを声に変えてこれ以上ない絶頂を得ていた。
「琴里、っ……おぉ……!」
そして士道も、肉棒を締め付ける膣内の蠢きに言葉を失っていた。歓喜の絶頂に肉棒を揉みしだくように蠢き、士道をも果てへと導かんとする。恐らく、一瞬動かせば果てる。妹の膣内で果ててしまう。
射精が行われなかったことが奇跡だった。兄としての自制心か、絶美の精霊たちを幾人も目にしていたことで耐性というものがあったのか。その耐性をもってしても、別物の快感は士道の動きを止めさせた。腰を引くことも、押すこともできない――――お互いに
「こ、とり……おまえ、なんで……こんなに、なるまで……!!」
妹の豹変。この際、彼の中で兄妹での性交渉への忌諱など二の次で、これほど豹変するまで必死に耐え抜いていた琴里へ疑問を投げかけた。
もう少し早ければ、別の形があったかもしれない。射精を耐え抜く限界の快楽の中で、彼に琴里の心情を読み取る余裕などない。
「――――言えるわけ、ないでしょ」
だから、快楽の中で涙を流した
「言いたく、なかった……でも、好きなの。私は士道のことが好きなのよ。愛してるの。こんな形で、こんな私をみてほしくなかった。なかった……のに。ああ、気持ちいいの。満たされて、幸せよ――――さいあく」
心のどこかで期待していた。同じくらい、心の底で拒絶していた。愛しているから飛び込んでしまいたい。愛しているから見て欲しくない。彼はきっと拒まない。悩みに悩んで、琴里を救おうとしてくれる。
――――初めの決断、自慰行為からの決断も。彼女がその気になれば誤魔化すことなど、兄に嘘をつくなど簡単なことだった。長期の検査は士道にバレてしまう、なんてことこそが彼女の嘘偽り。あわよくば、もしかしたら、そんな思いで琴里は士道の傍にいることを選んだ。
嬉しい。琴里に女を感じてくれている。それが嬉しくて、無自覚に望んでいたことが現実になって。
なんて、卑しい。それでも、嬉しい。好意を知って欲しい。恥知らずな姿を見ないで欲しい――――矛盾した心は、五河琴里に選択を迫り続け、今日この日に天秤が傾いてしまった。それだけのことなのだ。
「――――ごめん、琴里」
「……っっ!」
次に溢れるのは、琴里の好意への返答だろうか。それを考えた時、途方のない充実感が彼女の中で反転してしまう気がして、心臓が激しく握り潰されるような痛みを感じた。
「ちゃんと、答えは出すから」
「……え?」
だが、返されたのは琴里が恐れている言葉とは違うもの。握られた両手は、優しい兄ではなく一人の男のものだった。
「こんな形で責任を取るなんて言っても、琴里は納得できないと思う。だから、今はおまえの助けになることだけを考える。……こんなことして、無責任かもしれないけど……俺も、琴里のことが好きだから。答えは、出す」
「………………――――ああ、もう」
そういう人だ。そういう、人だった。琴里の胸の内に去来した感情は、そんな呆れと幸福をもたらすものと、その言葉だった。
彼はどこまでも性根が真面目なのだ。どうしようもなく相手を思っているのだ――――その
「馬鹿ね。ほんっと、馬鹿――――そういうところが、好きよ♥」
言って、彼女は足を士道の腰に回して
「な、ば……か……っっ!!」
「あ、は……――――ッ、はっ♥♥♥♥」
どぷっ♥どぷっ、ドビュルルルル!♥♥
すると、などと続ける言うまでもない。限界一歩手前で無理やり熱を引かせていた士道の肉棒は、琴里の膣内の熱い締め付けに歓迎され、子宮付近で精液を破裂させた。
しかも、絶頂に包まれる琴里の足は固く士道の腰に巻き付き、逆に彼は目いっぱいに溜め込んだ絶頂感に耐え切れず肉棒を引きずり出す力が得られず、そのまま大量の精液を琴里の子宮に流し込んでしまった。当然、彼は余韻の中で声を荒らげて慌てる。
「おまえ! 避妊もしてないのに……!」
「ふふ、ばーか。これでも精霊よ? 霊力を封印されてたって、こういうことをしても平気なことを私が知らないわけないでしょ……大体、何だかんだ言って私に興奮してるんじゃない♥」
「当たり、前だろ……こんなことして、可愛い琴里を抱いて、興奮しないなんて男じゃないだろ……!」
――――理性が限界なのは何も琴里だけではない。
理性の糸が切れて、艶やかな裸身を晒して雌の匂いを纏う琴里を前にして、繋がり合う士道の理性は薄氷の上に荷物を持ってその身で立っているようなもの。落ちて氷に浸かって、頭を冷やして死んだ方がマシなくらいの熱が彼の中で渦巻いている。
「悪いな、琴里……初めてだから、加減なんか知らねぇぞ……!」
「いいわ♥ きて♥ 私もハジメテだから――――今日は、加減なんか欲しくないわ♥」
その先にあったのは初めての拙い交尾、などではない。
「あっ♥♥♥ んあっ!♥♥♥ は、あっ……や、あ、あーーーっ!♥♥♥♥」
「琴里! 琴里! っ、は……ぁ!」
激しい、激しい、ただ激しい。媚薬という毒に犯される琴里を救うため、彼女の女の姿に当てられた士道がひたすらに腰を叩きつけ、子宮を打ち上げ、容赦なく膣内射精する。
初めての二人にテクニックなどあるはずがない。あるのは超常的な感覚。背徳、幸福、後先を考えない若さ――――お互いの心の底にある好意が行動に移ったケダモノの交尾。
「ん、ふ……ぅ、っ、っ!♥♥♥♥」
「声、苦しいなら……我慢、するなよ! 辛いなら、言え……!」
結合部はこれでもかと感じている。その熱と脈動が伝わってくる。絶頂が重なっている。だが、士道を見上げながら琴里は自身の手を噛んでその声を抑え込む。それが今だ彼に心を隠しているようで、どうしても
「や、だっ♥♥ 出したら、抑えられない……今、聞かせたくない声、出ちゃうから♥♥ おかしいの、聞かれたくない!♥♥♥」
「こ、の……今さら、隠すことか! ああ、くそ――――っ」
「んんっ!♥♥♥♥」
それが我慢できないから、士道を頼ってきたんだろう。男としての苛立ちと、琴里の羞恥を隠してやりたい一心で、士道は荒々しく唇を重ねた――――恐らく、これまでのキスとは何もかも意味合いが違うもの。
「ふ、ぁ♥♥ ん、にゃ……ん、おっ♥♥♥♥ ――――ん、んーっ!♥♥♥♥」
琴里も、油断をすれば漏れ出る恥ずかしい声を必死に隠さんとキスに答える。気がつけば唇が深く押し込まれる。結合した肉体がより深く、何度も、何度も、何度も、
「士道、すき♥ すき♥ ――――愛してる!♥」
「俺も、好きだ! 好きだ……愛してる。世界で一番、大事な――――――」
その先の答えは、
夜が耽ける。夜が明ける。もつれ合う二つの影は一つに絡み合って、離れることはなかった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「……媚薬の目的は、そもそも精霊を従えることだ」
〈ラタトスク〉解析官、村雨令音の媚薬講座は医務室で慎ましやかに開かれていた。
「……事の本質は精霊を支配すること。支配対象に好意を抱くように仕向けられていて当然なんだ。しかし、元々から好意を抱く相手がいるのなら、そちらに流れていくことも必然だ」
「………………つまり?」
顔を俯かせて黙りこくった琴里の代わりに、気は全く進まないが士道は沈黙を破って声を発して、令音の返答を促した。
彼女はうむ、と頷くと、彼の記憶に残るかつての言葉と殆ど同じものをそっくり返した。
「……言っていたじゃあないか。琴里は、おにーちゃんが大好きなのさ」
「う、う、うがあああああああああああああああああッ!」
今度ばかりは買収で否定することも出来ず、琴里は凄惨な悲鳴を上げながら頭を抱え続け、かける言葉がない士道をあえてスルーして令音だけを視界に入れ、その怒り狂って震える指を突きつけ声を発した。
「それならそうと! 初めから! 言いなさいよ!」
「……解析が終わったのはつい先日なんだ。それに、君を迂闊に刺激すれば霊力の逆流の危険性、最悪の場合は
「ぐぬ……う、う、ぁぁぁぁぁぁぁ……」
時に正論は感情を混乱させる。令音に酷くわかりやすい理論――特に琴里の天使は問題点が多いため――に、赤毛のツインテールは再び地をつくように力なく流れ落ちた。
士道は士道で、昨日の今日ということもあり感情の整理ができていない赤面した頬を指で掻きながら声を発した。
「それで、これから琴里はどうなるんです? 大丈夫、なんですよね?」
「……ああ、それは心配ない。さっき説明した通り、媚薬の主目的は果たされている。少なくとも、薬が開発されるまで君がついていれば問題はないはずさ……場所は選ぶ必要はあるがね」
「は、はは、はは……」
それはつまり、薬が完成するまでは琴里とセックスしていろ、という遠回しでも何でもない説明に他ならなかった――――それまでに〝答え〟を出せるかどうかは、五河士道と彼と共にある精霊たち次第、であろうけれど。
「……ああ、待ちたまえ琴里。これを渡しておこう」
「ん? ……何よこれ」
粗方必要なやり取りを終えて、ようやく一息ついて家に帰る兄妹のうち妹だけを呼び止めた令音が、さり気なく彼女に錠剤が入った小瓶を渡した。
「……媚薬の効能を抑える薬だ」
「えっ」
ピタッと固まり、案外と
「……それで回数は抑えられるだろう。……君にしかわからないことだから、シンを
「の、の、のの、飲むに決まってるでしょうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
余談となる錠剤の中身の増減に関しては――――彼女の名誉のためにも、世に出すべきものではないと記しておくべきなのだろう。
私が士道くん以外の竿役を精霊を相手に立てると思ったかHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!
はい。というわけで半リクエスト、デート・ア・ライブより五河琴里もとい士道くんの愛する世界で一番可愛い妹。どこに出しても恥ずかしくない五河司令でした!肩書きちょっと盛りすぎじゃなーい?
半リクエストと言うのはその名の通りで、お話してたら何かデアラでもネタがあれば書けますよ。で最終的に琴里がお下品なオナニーしてるところ読みたい、とのことだったので書きました。……普通の短編なら最後のセックスでもお下品な声でてたんでしょうが、プロット段階からキスで塞ぐ流れになっててあぁ変わらんな私……となった。
琴里は絶対にメイン格にいながら単独の章ヒロインを一度もしていなかった思えば不思議な感じでしたが、ある意味ではこれで単独の章になった、のか?デアラの好きなキャラランキング出したら不動の2位が琴里なので、それっぽく書けてたら嬉しいですね。
これそこそこの長さ(1万8000)ですけど1日で書き上げたんですよね。これノリノリでやる辺りデアラのモチベが尽きたというより設定や関係に新鮮さが欲しかったんだなぁって。ちなみに短編仕様じゃなかったら間違いなく士道くん側盛ってる。琴里が士道くんに泣きつくところもうちょい掘り下げてセッッッッまで丁寧にしてる。けどそれ100話くらい書いてるんすよデアラで。こっちのお無様より遥かに書いてるのがデアラなので。濃度と質はさすがに比べ物にならない、はず。
感想、評価、お気に入りなどなどお待ちしておりますー。こっち仕様で書いてみたかった琴里のオナニー短編、いかがでしたでしょうか。一定の方向へのサプライズになったかなぁ。
こっちのデアラで書いてみたいのは四糸乃、アナル調教回。士道、あなたは催眠が使えるの。それで精霊をデレさせなさい。は?という会話をさせたい士道くん催眠物語。短編じゃないと絶対士道くん側の葛藤と罪悪感掘り下げてキリがないのでエロギャグ感で押し切りたいやつ。
あとはVR世界夢オチで敗北ハーレムしてる精霊is士織ちゃんとか。ちなみに練っていたら竿役ガン無視で士織ちゃん総受けになってた。私にやらせるとこうなる。他には士織ちゃんがふたなり精霊とセックスしてデレさせる馬鹿なの?というネタとか……まあ拘りは捨ててませんが、設定を外してエロを書きたいなぁとは思ってます。
そんなデート・ア・ライブ全22巻、デート・ア・ライブ・アンコール全10巻。天上天下唯我独尊、我らが女王、時崎狂三の外伝デート・ア・バレット全7巻、好評発売中!みんな買ってね(はぁと)あとデート・ア・ライブ・マテリアル2も近日発売です。買え(はぁと)
……一応休憩中なので大人しくはしときます、はい。ではまた次回〜