※この作品はR-18です。

エロ短編集   作:いかじゅん

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有償リクからこの姉妹、八舞耶倶矢と八舞夕弦になります。ちなみに半レギュラーになりそうなよその子アクラくんも添えてって感じです。

文字数に関しては依頼内容による。あとは値段のブーストでモチベが上がるかどうかっていう私が制御できるやつじゃないんですが、ないんですけど……それにしたってデアラだけ伸びるのはちょっとその、許して欲しい。さすがに素の知識量と資料が他の原作に比べて冗談抜きに10倍はあるし、精霊なら冗談抜きに何も読まずに書ける。
つまるところ、盛っちゃった(はぁと)






八舞耶倶矢、八舞夕弦(催眠、調教、肉体改造)

 

 

「む、我らの眼前を歩むは八舞の共有財産ではないか。我らに許可なく歩を進めるとは頭が高い……どれ、少しお灸を据え」

「制止。耶倶矢、こちらへ」

「ぐぇ」

 

 今日もまた一段と芝居がかった耶倶矢の前語りを無視し、彼女の夏制服の襟首を軽く掴んだ後、豊満な胸元で受け止めて電柱の影に隠れた夕弦。

 

「な、何すんのよ夕弦!」

「指摘。よく見てください。今日は士道一人ではないようです」

「へ?」

 

 と、隠れたことで自然と小声で向き合った姉妹が、夕弦の指差しで再び視点を共有した。

 

「………………だれ?」

 

 まあ、共有したところで士道の隣で彼と仲睦まじく話をする少年の正体がわかるものではなかったが。

 純粋に訝しむような視線を向ける耶倶矢。士道が男の学友と通学していることが相当と言えるほど珍しいのだろうが、彼女と一緒に隠れている夕弦も半目をより鋭くして声を発した。

 

「不明。士道に新たな交友関係の匂い……しかし、耶倶矢はニブチンです。まさか士道しか見えていなかったのですか? 肯定、耶倶矢は士道が大好きですから、仕方がありませんね」

「自己完結しないでくれる!?」

 

 フッ、と無気力そうな半目が常にも関わらず、そうした嘲笑が妙に上手い夕弦に耶倶矢が叫びをあげた……実際、耶倶矢が士道しか見えていなかったのは本当のことなので、その頬に朱色が差しているのは言うまでもない。

 

「じゃあね士道、俺は先に行くよ。また学校でな」

「ああ、またな悪乱(アクラ)」

 

 すると、姉妹がそうこうと仲睦まじく言葉を交わしている間に、見知らぬ少年が二人の視界の端で早足に通学路を駆けて行った――――僅かに目が合った気がした姉妹だが、特に印象に残るものはなく、今度はのんびりと通学を再会した士道の元へと足早に駆け寄った。

 

「くくく、士道よ、我らより夙くに登校するなど頭が高いのではないか?」

「うおっ。おお、おはよう耶倶矢……別に登校順は気にしなくてもいいと思うんだが。夕弦もおはよう」

「会釈。耶倶矢のオマケのように扱われてプクー、と膨れてしまいそうな夕弦です」

「挨拶にオマケも何もないだろ……」

「微笑。冗談です。……ところで士道、先ほどは誰と言葉を交わしていたのでしょう?」

「然り。……ていうか、士道が新しい男友達を作るとか珍しくない?」

「おまえらは俺を何だと思ってるんだ?」

 

 関係性の深さを感じさせる気持ちのいい会話から、彼がどう見られているのか理解ができる一幕。まあ士道自身の引き攣った苦笑から、学内でどういった立場にあるのかは誰であれ察することができるというものだが、彼はコホンと咳払いをして先の少年について軽く紹介を始めた。

 少年の名前は無月悪乱(むつきあくら)。転校生で、ここ最近はよく話しかけられて仲良くなった。今日は珍しく登校時間が一緒になったので、悪乱が用事で先に向かうまで歩みを共にしていた、という話を聞いて姉妹は揃って顎に手を当てて納得がいったと頷いた。

 

「なるほど。この時期に編入とは、何か裏があるとしか思えんな」

「首肯。事件の匂いです。転校生は変転の合図……そう昨日耶倶矢と観たテレビで言われていました」

「……耶倶矢、夕弦。おまえらも元はと言えば転校生だろ」

『あ』

 

 むしろ、一般的な転校生より遥かに謎めいた存在、精霊。しかも二人揃って絶世の美少女なのだから、顔立ちが整っているとはいえ立ち振る舞いは高校生らしい悪乱の方が余程事件性がない。

 馴染みすぎてすっかり忘れていたと笑い合う姉妹に、士道は呆れながらも嬉しい思いで息を吐いた――――そうしてすっかり新しい転校生から興味を失った姉妹は、せっかくなのでと士道を伴い通学を共にするのだった。何が〝せっかく〟なのかは、特別言うまでもないことだろう。

 

 クラスの違う転校生。社交性のある八舞姉妹とはいえ、クラスの異なる男子とはそう縁が結ばれるものではない。せいぜい、士道を通じて言葉を交わすことがあるかどうか――――そう、姉妹は思っていた。

 

 

 

『……?』

「こんにちは。いや、もうこんばんはになるかな?」

 

 夕暮れ時、居残り組さえ帰ってしまうような時間帯に、耶倶矢と夕弦は悪乱という少年の眼前に立っていた。

 二人ともわけがわからないと、編み込みと三つ編みで分けられたそれぞれの髪がこてんと角度を変える。そんな可愛らしい姉妹を見ながら、悪乱は悠然と言葉を発した。

 

「俺は悪乱って言っても士道から聞いてるかな?」

「私は……八舞耶倶矢、だけど」

「紹介。八舞夕弦、です」

 

 どうしてか、耶倶矢と夕弦は彼に応えなければいけないと思った。

 漠然と感じた疑問、疑念。そういった悉くの思考が薄れ、違和感が成り立たなくなる。激しい頭痛を覚えるような――――――

 

「俺は君たちの勝負の立会人。俺が審判役なら、実に公平に白黒を付けることができる、でしょ?」

 

 そういった不快感が消えていく、靄が晴れるとも思える悪乱の声に八舞姉妹の思考はスイッチがパチリと切り替わったように覚醒を果たした。

 

「む……そうであったな。今日こそ、我ら颶風の御子のどちらがより相手を〝愛しているか〟。雌雄を決しようぞ!」

「呼応。胸が高鳴ります。たとえ夕弦の勝利が決まっているものであったとしても、この戦いには大きな価値があるというものです」

 

 八舞姉妹が何百戦と重ねてきた勝負。その中で大切な一ページとなる〝お互いをどちらがより愛しているか〟を競い、その判定を悪乱に判断してもらう。

 どうして悪乱を呼び出したのかを思い返した二人が、腕や指を絡ませ合って闘志を燃やす。

 

「なにおう、夕弦の方が凄いんだから、私が夕弦を一番愛してるのは当然だし!」

「否定。パーフェクトなのは耶倶矢。耶倶矢こそ夕弦が一番に愛する存在であることは明白。即ち、勝負に負ける理由がありません」

「なによー、このこのー」

「応答。負けません。つんつん」

 

 ……闘志を燃やすというよりは、甘々のカップルが身体を密着させてお互いの二の腕をつつきあう光景を披露しているだけかもしれなかったが。

 士道であればどこかで見た光景だ、と彼女たちが精霊として活動していた際に何をしていたのかも思い出して曖昧な笑みを浮かべるところであろうが、悪乱はそんな愛し合う姉妹を愛でるが如く微笑みを蓄え声を発した。

 

「勝負は公平に、が君たちの決まりだ。なら、俺の言うことには〝絶対に従う〟……ってことで構わないよね?」

「受け入れよう」

「首肯。問題ありません」

 

 だから、そんな悪乱に違和感を持たず〝絶対服従〟の意味を持つルールにも、彼女たちはそれぞれ得意げな表情で頷いてしまった。何かがおかしいと、ほんの数分前まで考えていたはずの彼女たちが、だ。

 

「なら、まずは着替えから始めよう。制服を脱いでから、君たちの〝霊装〟に着替えてくれる?」

 

 霊装とは精霊を護る絶対の鎧。精霊が何者にも侵されない証明である唯一無二の城。

 なぜ悪乱が精霊の霊装を知っているのか。そもそも、霊力を封印された二人が霊装を展開できるのか。そうした当たり前の疑問が姉妹の思考に浮かんでは瞬時に消え、耶倶矢と夕弦が少し気だるげに言葉を返した。

 

「む、命令ならば……無用なことに思えるが、仕方あるまいな」

「了承。公平な勝負のためです」

 

 しゅるり、しゅるりと布切れ衣擦れの音。本当に出ているのか、それとも彼女たちの脱衣という背徳がそう思わせるのか。

 着替えが恥ずかしいというよりは、脱いでから霊装を着ろ、などという精霊足る彼女たちからすれば無意味に思える命令が故の気だるさ。

 これが悪乱ではなく五河士道の前であるなら相応の反応が見て取れたことは想像に固くない。たとえば耳まで真っ赤に染め上げる。身体を隠して尻隠さず、などもあろうか。

 ただ士道ではないからこそ、公平な立会人という〝皮〟を被った悪乱の前であればと姉妹は順当に脱衣を済ませていく。リボンを解いたブラウスをはだけさせ、スカートを落とす。上下揃いの下着は、双子姉妹における明確な差異である胸部までも晒し、

 

「ぶっ飛ばしていい?」

「……何も言ってないヨ」

 

 とこからかの意味深な視線に耶倶矢が怒りの籠った笑顔という器用な表情と、その殺意を隠し切れない拳を振り上げたなどありはしたが、姉妹の着替えという名のストリップはつづかなく終わった。

 瓜二つの顔を持つ精霊少女の裸身像、とでも表現しようか。世界を滅ぼす力を持つという精霊の謳い文句は、美しさでそれを成すと思ったところで誰もおかしいとは考えない。

 それほどの魅力が、八舞耶倶矢と八舞夕弦の裸身にはあった。それぞれの性格に飾られた同一でありながら対照的な面。耶倶矢の触れれば折れてしまいそうな華奢な肢体と、夕弦良い意味で女体という肉を感じさせる身体つき。

 二人がモデルのポーズを取れば、冗談ではなくその抜群のプロポーションで人間の十人や二十人は優に虜とできるだろう。

 

『〈神威霊装・八番(エロヒム・ツァバオト)〉』

 

 そんな極上のスレンダーとグラマラスな姉妹が光の粒子を身に纏う。神威霊装・八番(エロヒム・ツァバオト)。彼女たちのみが纏うことを許された精霊・八舞の城。

 二人の霊装は露出の激しい拘束衣を思わせるもので、左右対称の鎖が耶倶矢の右手右足、夕弦の左手左足を縛めているようなデザイン……だったのだが。

 

「……む。夕弦よ、我らの霊装はこのようなものだったか?」

「疑念。そう言われると、どこか動きが鈍く感じられます……神速の八舞らしくありませんね」

 

 二人が揃って小首を傾げて燈色の髪を揺らす。どこがおかしいかと言えば、〝全てがおかしい〟のだ。

 胸を隠す光の膜が消え、元々あった身体のベルトが過剰になりながら減っている。矛盾しているように思えるが、要するに肝心な部分を全く隠さないSM用のボンテージそのものになっているのだ。耶倶矢と夕弦の対照的な胸位もその影響を受け、何とか乳首だけは覆われているものの、ベルトの薄さでぷっくらと膨れ、はみ出した乳輪と合わせてむしろ卑猥に感じられた。

 下半身のミニスカとショートパンツはより単純。夕弦のミニスカは股下どころか股上にまで底上げされ、燈色の濃いめな陰毛に飾られたピンクの局部をさらけ出し、耶倶矢のショートパンツは二穴用に縦の切れ込みが施され、薄めの陰毛を零しているだけでなく少し動いただけでマンコをくぱぁ♥と広げてしまっていた。

 そして何より、二人が動き辛いと眉根を顰めた最大の要因。姉妹の片手を戒めていた錠が両手になり、引きちぎられていたはずの鎖が〝首〟に伸びて繋がっている。それなりに長めの鎖ではあるが、腕の自由を制限する首枷と手枷――――これでは被虐快楽者というより囚人に近い霊装だった。

 

「そうかな? 二人とも、すごく似合ってるよ」

 

 当然、そんな卑猥な霊装を姉妹が着せられた原因は淫魔の悪乱――――アクラの〝催眠〟が原因だ。

 淫魔の餌は言うまでもなく快楽である。と同時に、人種の愛情というものも極上の餌となる。特にその想いが強く、相手を慮るものであるほど――――たとえば八舞姉妹のように、自分を犠牲にしてでも相手に生きていて欲しいと思ってしまうような愛情。相手とずっと一緒にいたいと心の底から

願う欲望はアクラにとって超高級な一品なのだ。

 そういった意味では、精霊という存在は淫魔からすればハイリスクハイリターンな存在でもある。一歩間違えれば淫魔の身を破滅させる超越者であり、彼女たちの裡に秘めたるものは淫魔にとってのご馳走。

 

(ま、士道に感謝だな)

 

 だからこそ、そのハイリスクな部分を事実上消し去ってくれた少年には、嘘偽りない感謝をアクラは示していた。彼の霊力封印があればこそ、アクラはこうして精霊である耶倶矢と夕弦に容易く催眠を仕掛けることができる。

 無論、ハイリスクを取り除くということはリターンが薄まる点もある。心を開いて霊力を封印するということは、精霊の心には必ず五河士道への想いがある。アクラの能力は人の心に干渉をできるが、自由に認識を書き換えられるわけではなく、置き換える事象に見合う価値がなければいけない。

 単純な話、精霊たちの士道への想いに置き換えられるものを用意〝できない〟のだ。心の代用を用意するなら、有象無象の数千人から餌を貰う方が何百倍と労力がかからない――――恋心とは、何の冗談でもなく世界を殺すことのできる感情とは誰が言ったことか。

 

(まあ、俺にそういう趣味はないから構わないけど。むしろ〝お礼〟したいくらいだし)

 

 とはいえ、アクラは特別心の置き換えにこだわる淫魔ではない。効率的ではないし、そもそもそういった気持ちの面を餌とする淫魔からすれば、なぜわざわざ餌の質が落ちることを何千倍という労力を使ってしなければならないのか、と理解に苦しむというもの。

 淫魔王とまで呼ばれ、様々な快楽を知るアクラもその根本的な考えまで揺らぐことはなかった――――お礼をしたいくらいだ、と彼がニヤニヤと笑って思案した瞬間、どこかの少年の全身に悪寒が走ったのは全く関係のないことである。

 

「何を気味の悪い顔をしているのだ、悪乱よ」

「催促。勝負の内容を教えてください」

「ああごめん、何でもないよ。それじゃあ、着替えたところで始めよう」

 

 珍しく気の抜けた思案をしていたアクラを急かす、卑猥な霊装に身を包んだ八舞姉妹。戒めの両手がかなりの味を出し、今すぐにでも食べてしまいたい欲求にアクラは駆られそうになる。

 ――――確かに一番は不可能だ。彼女たちの互いを想う気持ち。命の恩人であり、男としても魅力を多大に感じる士道への感情。それを押しのけろというのは、淫魔王を以てしても一人を相手に命で足りるかどうかだろう。

 が、そこにこだわらなければそう難しい話ではないのだ。割り込むのではなく、付ければいい。どことは言うまでもなく、八舞姉妹の関係性で大切なものとしている感情の〝下〟を狙ってしまえばいいと言うだけなのだから。

 

「まず一回戦、媚び売り勝負。一番〝卑猥〟なおねだりをした方の勝ち。もちろん、言葉だけじゃなくて身体の動きも入れて構わないよ」

「お、おねだり!?」

「……思案。非常に面白い勝負です」

 

 催眠によって様々な認識や〝植え付け〟を行われた八舞姉妹だが、正常な一面も多分に残してある。

 卑猥な媚び売りという勝負内容に対し、勝気な性格とは裏腹に初心な耶倶矢は赤面。反面に夕弦はというと、頬こそ僅かな赤みを持ったが耳年増な肉食系に恥じない動きで即座に〝媚〟を売った。

 

「誘惑♡ 夕弦のおっぱいは如何でしょう♡ 感度も大きさも十分です♡ 触れて、確かめてみてください♡」

 

 ふにゅ、ふにゅん♡

 

 たまらない感触が触れずして感じられそうな夕弦の巨乳。それを上手く主張するため、夕弦は前屈みなって胸を強調する誘惑のポーズを取る。腕と首を繋ぐ鎖も良い味を出し、前屈みで垂れた巨乳を挟む両手と鎖がおっぱいに絡んで実にいやらしい。

 

「な、それずるい!」

「反論。夕弦は夕弦の武器を使っただけです。何もずるいことはしていません。そう思うなら、耶倶矢も真似て見れば……ふっ」

「わ、笑った! 今私の胸見て笑ったでしょ! それも結構ガチなやつで!」

 

 ……耶倶矢が同じことをするとなると、少々と寂しい胸部装甲の差が勝敗を分かつことは手に取るように理解ができよう。

 耶倶矢が小さいわけではなく、夕弦が大きすぎるのだ。十センチは差をつける圧倒的な胸位は、スレンダーな耶倶矢が正面から立ち向かうには圧倒的すぎる。耶倶矢のノーマルな美乳が好ましいという人種も多数いるであろうが、今回はどちらがより卑猥なおねだりをできるか。誘惑的な魅力で耶倶矢が同じことをしたとしても、格差は決定的だった。

 

「う、くぅぅ……な、ならば見るがいい!」

 

 と、胸部装甲という埋め難い格差に戦いを挑む耶倶矢が選んだのは、夕弦にはない下半身。

 

「み、見よ♡ 我のケツ穴と、お、お、おまんこ♡ 誰が見ても卑猥であろう♡」

 

 夕弦とは逆向きで前屈みになり、自身の下半身を突き出した耶倶矢。

 運動神経抜群で無駄な肉というものがない耶倶矢の下半身は、それはそれは美しい。パツパツに張った霊装のショートパンツは、耶倶矢のギュッと引き締まった小尻をより卑猥な魅力に引き上げている。しかも股間部の切れ込みは花開き、ヒクヒクと疼くアナルと神秘的な陰裂を見せつける誘惑的な光景つきだ。

 が、下半身ということもあり、首と繋がる手枷の影響で夕弦のようなアピールには欠ける。オマケに、引き締まったスレンダーボディは卑猥ではあるが同時に肉体美に等しい感動を覚えさせる。この場においては致命的な差であった。

 二つ目のオマケは、せっかく可愛らしく羞恥色に染った耶倶矢の顔がよく見えないこと。もっとも肩口から上手く見せるという技術を今の耶倶矢に求めるのは酷というものだろう。

 

「うーん……これは夕弦の勝ちかな」

「ば、馬鹿な!?」

「勝利。えっへん」

 

 こればかりは仕方がない差だ。乳輪まで見えてしまって、乳首を浮かび上がらせるベルトの締め付けが逆にいやらしい巨乳を、勝ち誇るように張って反らす夕弦。

 

「どっちも魅力的だったけど、卑猥なおねだりって言ったら夕弦の方が上だったね」

「優越。やはり耶倶矢を想う気持ちは夕弦の方が上のようです」

「っ……ま、まだ一回戦だし! 勝負はこれからだし! 悪乱、次の勝負はなに!?」

 

 果たしてアクラを誘惑することがお互いを想う気持ちに繋がるのか……という疑問は遂に浮かぶことなく消えるようになったようだ。元から二人はよく大なり小なりの勝負を繰り返しているため、熱くなると非常に乗せられやすい。ましてや、淫魔王とまで呼ばれるアクラの催眠誘導中に違和感を持つ方が難しいと言える。

 

「ん、それじゃあ二回戦はこいつだ」

 

 勝負を一つ落とし、若干焦り気味な耶倶矢から指で急かされたアクラが教室の地面に魔法陣を二つ――――そこから、にゅるりと得体の知れない生物が現れた。

 

「ひゃっ……な、何これ?」

「観察。……触手、でしょうか」

 

 うねうねと蠢き、先端がどこか卑猥な形を思わせる口、中間に当たる竿部には細かなイボのような突起物が幾つも生えている。

 

「正解。触手のディルド、みたいなものかな。それを君たちの穴に挿入れて、先にイッた方が勝ちだ」

「? ディルド……って、なに? え、ていうかこれ本当に私の中に入るの!?」

「応答。耶倶矢はまだ知らなくていい道具の名前です。では、先手必勝です」

「ちょ、ちょっと夕弦!?」

 

 催眠によって付与された知識には多少の偏りがある。具体的には、元々性知識が薄い耶倶矢は性器や性行為を基礎的な淫語に置き換えることが主となっているが、誰かの影響か妙に性知識が広い夕弦はディルドという単語も知っているようだ。

 

「挿入。夕弦のおまんこを……触手、ディルドに……」

 

 地面から生えてきた触手のディルドに対し、迷うことなく腰を据える。一回戦を勝ち、二回戦も手早く奪取し耶倶矢への愛を証明しようと言う考えが透けて見える動きだった。

 しゃがみ、M字に両足を開く。ノーパン極ミニスカの下半身はそれだけで無防備になった。耶倶矢より肉がありムチッ♥と魅惑的な味を醸し出す太股と、さらけ出された深めの毛並みに飾られたマンコ。

 首と両手の稼働領域はディルドまで届かないため、ディルド挿入の調整は下半身だけで行わなければならない。それがまた卑猥で、うねうねと動く触手ディルドを相手に腰をくねさせるM字開脚の夕弦という図は、アクラだけでなく耶倶矢を釘付けにするほど淫猥な光景だった。

 

「追走。逃がしません。大人しく夕弦のおまんこに……んっ、あぁっ!♥♥」

「ひゃっ!?」

 

 じゅぷっ♥

 

 二人のために調整されているとはいえ、太めの触手ディルドが夕弦のマンコに沈み込んだ。その衝撃と快感で夕弦は恍惚とした声と表情を見せ、耶倶矢は見たこともない夕弦の妖艶な姿に悲鳴をあげる。

 

「吐息♡ はぁ……んっ、あっ、あっ♡♡ あんっ♡♡♡」

 

 じゅぽ♥じゅぽ♥じゅぽ♥

 

 夕弦も耶倶矢同様、身体能力に秀でた精霊だ。両手を使わず腰を上下に振り、迎え入れた触手ディルドでオナニーを始めた。

 触手ディルドは膣内で蠢き、夕弦の性感を刺激しながら出し入れを受け入れている。触手ディルドの体液だけでなく、夕弦の愛液も溢れ出し、このままでは勝敗があっさりと決まってしまう――――そこで、夕弦が妖艶な笑みで耶倶矢を誘う。

 

「嘲笑。どうしました、耶倶矢。もう諦めてしまうのですか。ならば、耶倶矢への愛は夕弦のものですね♡」

「っ――――な、舐めんな! こ、これを挿入れればいいんでしょ! こ、こんなの余裕だし!」

 

 挑発としてはおかしなものではあるが、夕弦からの誘いを無視できない耶倶矢には効果はてきめん。

 しかし、そうは言っても声は震え、触手ディルドが本当に自身の穴に入るのかと疑念は拭えていない。耶倶矢は挿入れる経験どころか、夕弦のように動画などで〝見た〟という経験すらないのだから、当然と言えば当然の恐怖だろう。

 

「大丈夫だよ。夕弦を見ていたでしょ? ある程度は触手が勝手に入り込んでくれるからさ」

「そ、そうなんだ…………それ逆に怖くない!?」

「そうかな?」

 

 そうだろう。無機物であるはずのディルドが触手として意志を持ち、勝手に穴へと侵入するというのは身の毛がよだつ恐怖だろう。多少勢いで流せているのは催眠の力があるからで、アクラがイマイチ共感していないのは……そもそもこの触手は彼の一部なため、勝手にではなく彼が大部分を動かしているのだから、耶倶矢に共感できないのも当たり前だった。

 

「と、とにかく。これを……こうすれば、いいってこと……夕弦にできて、私にできないはずないし!」

 

 それはその通り――――なのだが、少々と体勢が危ういものだった。

 

「ん、ふ……あ、あれ? 上手く、入らな……っ」

 

 夕弦はM字開脚で股座を見えるように挿入していたが、耶倶矢はしゃがんで引き締まったお尻を斜め上から沈めるように挿入しようとしている。

 言ってしまえば四つん這い気味であり、可動域が少ない拘束された両手であっても辛うじて地面に手をついて安定を取れている。が、その分下に引っ張られる視界のせいで、ディルドが耶倶矢から上手く見えないというデメリットも抱えてしまう。

 

「……へぇ」

 

 それでもアクラが触手を動かせば容易に挿入は可能だった。けれど、それでは先に始めていた夕弦が勝ってしまう。上手く触手の刺激をコントロールし、絶頂を先延ばしにしているがそれもあと何秒持つことか。

 だからアクラの笑みは、面白いことを思いついた、という悪い悪い淫魔の微笑みであった。

 

「あ、入っ――――」

 

 ずりゅ、と耶倶矢の内側に触手のディルドが挿入される。ショートパンツの裂け目が大きく開かれズブズブズブ、と触手が捻り込まれた。

 

 極小の穴。可愛らしいアナルへと触手が潜り込む。

 

「うおっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?♥♥♥♥♥♥♥♥」

 

 見事なまでのケツアクメは耶倶矢の首を繋がった両手ごと反らさせ、彼女特有の高慢で強気な表情は目が上擦り、鼻から舌が伸びた無様なオホ顔へと変貌していた。

 〝誤って〟耶倶矢の性感帯であるアナルに挿入された触手ディルドは、耶倶矢の絶頂と共に沈む臀部に深々と刺さり、パンツの切れ込みに同化したような形になる。

 

「驚、愕。耶倶矢のあんな顔、は……っ♥」

「ふふ、これは想像以上だね」

 

 耶倶矢のケツアクメ顔に呆然としながら、秘部から触手ディルドを抜いて立ち上がった夕弦。勝敗などどうでも良いと――――股はディルドを咥え込むよりも濡れて、起伏の薄い唇は表現し難い悦楽の歪みを顕にする。

 

「お、おぉっ♥♥♥ 触手がっ、動いてっ、ぬけ、ないぃ……んほぉ!?♥♥♥♥」

 

 が、耶倶矢に他人を気にしている余裕はなかった。深々と挿入された触手ディルドはイボを結腸に引っ掛け、さらに細い副触手とも呼べるもので耶倶矢のアナルを弄ぶと、勝手にピストン運動を始めた。

 

「ぬ、ほっ♥♥ お、おっおっおっ♥♥♥ おぉうっ♥♥」

 

 立ち上がれば抜けるという考えは甘い。内部で触手を定着させたディルドは、もはや人の手で引き抜く以外に方法はなかった。しかし、耶倶矢の両手は首と鎖を繋ぎ、とても自分の尻穴までは両手が届くものではなかった。

 ガチャガチャと両手の鎖を鳴らしてアナルピストンの刺激で中腰になりながら、彼女が寄りかかったのは、

 

「ゆ、夕弦、お、おほぉ……こ、これ、抜い、てぇ♥♥ お願い、夕弦ぅ♥」

「解答。もちろんです、耶倶矢♥」

 

 当然、愉悦の笑みを蓄えた夕弦であった。未知の快感に耐えることに必死になっていた耶倶矢には、寄りかかって見上げた夕弦の笑みは天使にさえ見えたことだろう。

 

「あれ、何か目覚めさせちゃったかな?」

 

 アクラからすれば、最高にサディスティックな笑みにしか見えないものであったのだが、不幸なことに快楽が蜜の味である彼が夕弦を止める理由は存在しなかった。

 かくして耶倶矢の恥ずかしい姿が三度の飯より大好きな夕弦が、催眠の効果で耶倶矢が責め立てられる姿が五度の飯より大好きになったサディスティックモードに覚醒したことで、マゾヒストの運命は決まってしまった。

 

「ゆ、夕弦っ。この格好、恥ずかしい……」

「誘導。耶倶矢の愛らしいお尻から捻り出すのですから、相応の姿でなくてはいけません♥」

 

 誘導と言葉にしている時点で確信犯だろう。だが、一刻も早くアナルの触手ディルドを引き抜かなければ大変なことになってしまう耶倶矢は彼女の指示に従い、お尻を地面に突き出して踏ん張りの体勢になる〝排便ポーズ〟を行わざるを得ない。

 

「ね、ねぇ、やっぱりこれおかしんほぉ!?♥♥♥」

 

 ずぶりゅっ♥

 

 そして疑念を抱いた耶倶矢が腰を浮かそうとすれば、触手ディルドがまるで意志を持ったように――実際持っているのだが――奥深くまで先端を伸ばし、結腸を凹ませるように突き上げる。

 こうなると耶倶矢に抵抗の余地はなかった。夕弦も、双子といえど簡単には見ることのできない誰もが恥じらう排泄姿に物珍しい興奮顔で耶倶矢の肩を抱いて語りかける。

 

「指示。深く入り込んで、このままでは引き抜けません。呼吸。息を深く吸って、お尻に力を入れてひり出してください♥」

「う……すぅぅぅぅぅ……ふ、んんんんんんんっ!♥♥」

 

 ずりゅっ、むりゅ、むりゅむりゅずりゅう♥

 

 一瞬躊躇った耶倶矢だが、従う他ないと息を吸い込み、尻穴に力を注いで全力で息む。それこそ、大きな排泄物を力いっぱいひり出すように。恥も外聞もなく、顔を真っ赤にしながら力んで尻穴を開け、ディルドを排泄する耶倶矢に夕弦は得も言えぬ笑みで囁いた。

 

「観察♥ 耶倶矢のお尻から、大きなモノが上手くひり出されています♥ とても気持ちよさそうです♥」

「ち、力が抜けるようなこと言うなし!♥ は、んんんん……ふぁぁぁ……♥♥」

 

 気持ちいいことに間違いはないのか、強烈な排泄の解放感とも言うべきものに耶倶矢が唇の端から涎を垂らし、恍惚とした吐息を零す。

 むりゅ、むりゅっ♥と数ミリ頭を出し、ディルドと尻穴に火照った空気を冷ます風が入り込む隙間が出来上がったところで、耶倶矢が息を絶え絶えにして声を発した。

 

「は、ぁ……もう、これ以上は、むり……♥」

「首肯。あとは夕弦にお任せを。耶倶矢、お尻から出来るだけ力を抜いていてください♥」

「わ、わかった……んっ♥」

 

 引き抜く際にも快楽は発生するだろうことを見越し、耶倶矢が何とか無用な力を抜いて排便ポーズで待機する――――中で、夕弦が唐突に数ミリ引きずり出されたディルドを〝押し戻し〟た。

 

「んほおぉぉぉぉっ!?♥♥♥♥♥」

「謝罪。少し、手が滑りました♥」

 

 力を抜け、という言葉にさえ載せられていた甘く欲求に塗れた言の葉では、些かの説得力も感じられない謝罪。

 押し戻されたディルドはイボが擦れ暴れで耶倶矢のアナルに致命的な快感をもたらし、絶頂で吹き出した愛液に濁り色の水が混じり、ぷしゃぁぁぁぁぁぁ♥と排便ポーズに相応しい聖水が弾けた。霊装のショートパンツに広がり、地面に滴る耶倶矢の失禁。

 

「失禁。お尻で気持ちよくなって漏らしてしまいましたね。耶倶矢のアナルはもうおまんこのように解れて、立派なケツマンコになりました♥ 復唱。さあ、耶倶矢、言うのです。耶倶矢のアナルはケツマンコです♥ ディルドをぶりぶりしたいので助けてください、と♥」

「そ、そんなん……言える、わけ……お゛ぉ!?♥♥♥♥」

 

 耶倶矢の口から舌が飛び出し、下半身から上半身が跳ね上がるように痙攣する。ケツ穴付近に位置取った夕弦が、より深くディルドを手で押し込んだのだ。こうなっては単に息んだ程度では引き抜けず、もはや夕弦の独壇場。

 涙を浮かべるマゾヒストを従える囚人者。耶倶矢の猛禽のごとく鋭い目も、躾を行う夕弦の前には平伏すしかなくなる。

 

「か、耶倶矢のっ♥ 耶倶矢のアナルはケツマンコです♥♥ ディルドをぶりぶりしたいので助けて――――ん゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ッ!♥♥♥♥♥♥♥♥♥」

 

 ずりゅりゅりゅりゅ、ぶりゅりゅっ、ぶぽぉ!♥♥♥♥

 

 白目を剥いて耶倶矢が唸る。無理やり引きずり出される触手ディルドが耶倶矢のケツ穴を捲り上げ、最後にしがみついたカリ首を模した部位に口が引っ張られ、きゅぽっ♥と間抜けな音を立てて耶倶矢のアナル……ケツマンコは解放された。

 

「賛美。よくできましたね、耶倶矢♥」

「お、おぉ……?♥」

「………はは、凄いな夕弦」

 

 触手ディルドを手に持って微笑を浮かべる夕弦と、うつ伏せに倒れてビクンビクンと痙攣する小尻に開いたケツ穴を収縮させて身悶えする耶倶矢。

 光景だけ見れば勝負の行方があべこべではあるが、二回戦の勝者は耶倶矢に相違ないとさしものアクラも、椅子に座ったまま苦笑を禁じ得ないようだった。

 

 

「三回戦は俺に触られて、先に五回イッた方が負けっていうのはどう?」

「二人同時に始められて、とても公平でしょ?」

 

 文字通りアクラが〝二人〟いるから公平、というのは説明するまでもない。言うなれば意識を共有した自分を二箇所に設置、意識を分裂させるのではなくアクラが見る光景、触れるものを増やすことができる共有個体。遠回しを抜きにして安直に言ってしまえば、分身とそう変わりはないアクラの特殊能力だ。

 

「受け入れよう……うー、まだちょっとお尻が変……」

「応答。夕弦は問題ありません」

 

 アクラが増えたこと、審判役のアクラが二人に介入すること。この二つの致命的な変更点に疑問を抱かない八舞姉妹。

 耶倶矢はお尻側の違和感に腰を振り、だが自由に伸ばせない手に赤面し、夕弦はその分余裕の微笑を浮かべている。お互いにお互いを意識し、あまつさえ先のようなことをしたのだから、既に勝負で何をされようと違和感がなくて当然だった。

 

「オッケー。じゃあ、二人とも俺が触りやすいポーズをしてくれる?」

「うむ、任せよ!」

「了承。こうですね」

 

 半ば命令のような形であろうと、催眠が進行した八舞姉妹に躊躇いはなかった――――あとは、どうアクラへの好意を植え付けていくか、だ。

 指示に従い、八舞姉妹は並び立って股部を触れてもらいやすいように軽く脚を開く。上部になら自由が効くことを活用に、手は邪魔にならないよう頭の後ろで組む。

 先の勝負で汗ばみ、窪みがじっとりと濡れた腋。二人で左右対称の足具が守る美脚は、グッと膝を曲げてちょうど股に手を差し込みやすい程度のガニ股になる。

 曲げさせられている、という感覚が強く感じられるガニ股屈服のポーズ。美しすぎる姉妹が行うと、より下品に魅力的という矛盾が発せられているようにさえ思えた。

 

「さて、始めようか。夕弦はいけるよね?」

「首肯。ケツマンコで絶頂するような耶倶矢に、夕弦が負けるはずがありません。より耶倶矢を愛しているのは夕弦です」

「ふふ、そっかそっか」

 

 知るはずのない淫語を口走り、普段以上に耶倶矢への愛を語る夕弦。ガニ股屈服で得意げな様は滑稽であり、背後に回ったアクラが意味深な笑みを浮かべていることに気が付けない。

 そう、このまま夕弦が勝ってしまってはアクラが楽しくないと感じている。耶倶矢側を責め立てることに肩入れをしたのなら、その帳尻を合わせるのはアクラでなくてはいけない。

 

「それじゃあ、ゲームスタートだ……壊れないでね、夕弦」

 

 囁く淫魔に夕弦はキョトンと小首を傾げた。

 

「――――っあ♥♥ は、はっ……っ♥」

 

 その言葉の意味を知ったのは、この空間での時間にして僅か数分後。胸への刺激に、乱れる夕弦の吐息が悩ましく霧散していく頃だった。

 感じすぎている、というのもあるだろう。が、それだけで夕弦にこれほどの戸惑いを与えることは不可能だ。

 

(困、窮♥ もどか、しい……っ♥)

 

 一重に、焦らされている。

 アクラは上手い。性知識だけが先行している夕弦では到達し得ない手淫の持ち主。彼の愛撫を受けて、夕弦は三秒と持たずイカされると確信を持って言える。冗談や強がりを抜きに、彼女の分析能力がそれを感じた。これは夕弦でなかろうと変わらないはずだ、と。

 そんなアクラが責め立てるのは夕弦の胸。豊満でありながら、耶倶矢の尻穴同様に性感帯である乳房……の、先端。

 

「く、ふ……ぅっ♥♥♥」

 

 カリ♥ カリ♥ カリ♥ カリ♥

 

 霊力で編まれた極薄の生地に勃つ乳首。浮き上がった性感帯の頂点を、アクラは緩慢に、それでいて休ませず指先で引っ掻くように刺激をする。その甲斐あってか、紐部で押し込まれていた乳首が逆に押し上げ、硬いしこりのような勃起を作り出している。

 だが、それは夕弦が感じていることの証明にはなれど、性的な満足に繋がるものにはならない。

 

「っ、っ……イ、くっ♥♥♥♥」

 

 ぷしゃあ……♥

 

 何度目かの指先が乳首を掻き、夕弦は高ぶった感覚を強引に研ぎ澄まし、抵抗をせずに絶頂する。ガクガクと震えるガニ股の隙間に少量の愛液が流れ落ち、夕弦の絶頂を証明した。

 

「は、ふー……♥」

 

 だが、そんなお零れの絶頂にどれだけの価値があるというのか。蕩けた半目に食いしばった歯は、甘く弱い絶頂などより気まぐれに訪れる乳輪を優しく撫でる刺激の方が余程ご褒美だ、と告げていた。

 

「どうかした、夕弦。お得意の二字熟語は忘れちゃった?」

「っ……吐、息。はぁ……ひぅ!♥♥♥」

 

 カリッ♥

 

 言葉のために息を整える余力も、もどかしさにねじ伏せられる。狙いすました乳首へのほんの少し強い刺激が、夕弦の削られる精神力に拍車をかける。

 今すぐにガニ股を閉じて股を擦り合わせて堪えたい。今すぐ両手の屈服を止めて勃起乳首を抓りたい。

 

「は、は……絶、頂♥ イ、く……っ♥♥♥♥」

 

 プシッ♥

 

 〝四回目〟は気持ち強めに。噛み締めるように夕弦はそれを受け入れる。だが、もどかしさが加速するだけの絶頂でしかない。

 湿り張り付いた陰毛からはもどかしさを象徴する愛液が滴り落ち、夕弦の腰がほんのりと動いているように見えた。もどかしい、乳首が痛くて熱い、もっとして欲しいと。

 

「これで四回目。あと一回、だね?」

「っ……」

 

 耳に口元が当てられて、脳髄を直に揺さぶるような蠱惑の声に夕弦は息を呑んだ。

 あと一回。通常の解釈ならば、あと一回で負けてしまうという忠告だ。

 しかし、夕弦は別の意味を聞き取った。あと一回しか、イけない。あと一回イッてしまえば、夕弦は極限の焦らしを解消しないまま勝負を終えてしまう。

 

「もっと強くイきたい?」

「……否、定。夕弦は、イきたくありません……♥」

「本当に?」

 

 カリッカリッ♥♥

 

「くひぃ!♥♥♥」

 

 乳首を強く引っ掻かれた巨乳が跳ね上がり、遂に霊装から零れ落ちる。極限まで快感を研ぎ澄まされた乳首は、巨乳の名に恥じないデカ乳首として腫れ上がっている。

 

「嘘を吐いたら、とっても気持ち〝よくない〟やり方で五回目をさせてあげるけど、どうする?」

「しゃ、謝罪。イきたいですっ♥ 夕弦は、おっぱいでイかせてほしいです♥♥」

 

 嘘がバレてしまう。ここでの支配者はアクラである、と夕弦は認めるしかない。勝ち負け以前の問題で、アクラに触れられた瞬間から夕弦は快楽によって自らのポーズと同じように屈服させられるような感覚に陥ってしまっていた。

 ビンビンに張り詰めた乳首を、焦らした分だけ激しくイかせてほしい。何十日と欲求不満を拗らせたような欲情の渦が夕弦の思考を絡め取り、彼女に精神の均衡を失わせる。

 

「それならもっと具体的に言わないと。夕弦はいじめられて悦ぶ女の子なんだから、しっかりマゾのメスだって自分を認めてあげないとでしょ?」

「反論。夕弦は、いじめられて悦んでなどいません……」

 

 その反論にはどこか力がこもっていなかった。彼女自身、とっくに気づいているのだろう。夕弦の抱いた感情は、彼女の癖と相反はしない。両立できるものだ、と。

 

「そう? 君とあの子は色々と共有するところが多いから、とても気に入ると思うけど。ほら♪」

「……あっ♥」

 

 髪を撫でるように手を当てられ、そっと向けられた視線の先で、夕弦は自分とそっくりで自分と違うものを見た。

 

「んほっ♥ んほっ、おほぉ!♥♥♥♥ わ、我のケツマンコをも゛っどぉ゛♥♥♥♥ お゛♥お゛♥お゛ぉぅ♥♥♥♥♥ わたひっ、ケツマンコで、イグゥ!♥♥♥♥♥♥」

 

 耶倶矢が、腰を振っている。突き出されたアクラの指に、さらに開いて腰を据えたガニ股を打ち付けるようにスクワットさせ、ショートパンツの後部に広がった〝淫紋〟を輝かせるケツ穴で絶頂を感じている。

 その表情は夕弦に〝も〟極上品。今すぐに夕弦の手で耶倶矢をあの表情にしたい。鼻下から桜色の唇を引き離し、舌をだらしなく突き出すようなアヘ顔。

 

「…………請願♥」

 

 けれど夕弦は、それと同じくらいに感じるものがあった。

 自分も、耶倶矢のようになりたい。あんな風に快楽を貪りたい。してほしい。

 

「夕弦を♥いじめてください♥ だらしないおっぱい乳首をフル勃起させた♥変態ドマゾ女を限界絶頂させてください♥ 共有♥ 夕弦を耶倶矢と同じように、お願いします♥」

 

 ぶるん♥ぶるん♥ぶるん♥ぶるん♥

 

 より深くガニ股を押し広げ、上半身を激しく揺らして媚び売りダンスでアピール。起伏は薄いが感情は案外と読み取りやすい夕弦の顔が淫らに蕩け、立会人でしかなかったアクラに自らの欲求と女体をひけらかす。

 

「ああ、いいとも。君たち姉妹はとても可愛くて――――いじめがいがあるからね」

 

 ――――むぎゅっ♥と夕弦の豊満な乳房が握り上げられた。

 

「んっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!♥♥♥♥♥♥♥」

 

 平静な夕弦のものとは思えない嬌声は、乳房を握られたからだけではなかった。耶倶矢が臀部の全体に淫紋を灯したように、夕弦も胸の中心からハリのある巨乳全体を侵食するように淫紋が広げられ、脳髄が焼き尽くされるような鋭い絶頂感に襲われているのだ。

 同時、最大まで勃起していたはずの乳首がムクムクッ♥と横幅を取り、今度こそ正真正銘のデカ乳首と化した。夕弦のデカ乳首をアクラは指先で挟み込むと、先端から乳輪まで扱くように落とす。

 

 シコッ♥

 

「んひぃ!?♥♥♥♥」

 

 薄さが崩れ落ちた面が飛び跳ねるように反り、夕弦からこれ以上ない幸福感を伴った嬌声が上がった。先に比べれば天国のような、否、天国の中の極楽に浸かるような絶対的な快感だろう。

 

 シコッ♥シコッ♥シコッ♥シコッ♥

 

「ひ、いひっ!♥♥♥♥ 乳首♥ 扱かれ……イクッ!♥♥♥♥♥ ん、ほぉ♥♥」

 

 硬く大きな乳首を待ちに待ったアクラの手淫でイかせてもらえている。もはや勝負の絶頂回数などには興味を失い、耶倶矢と同じ多幸感の快楽に浸りたい気持ちでいっぱいになる。

 

「ん、はぁ……疑、念。胸が、張って……っ♥♥」

 

 と、乳首で絶頂し続ける夕弦が、僅かに胸の重量を増すような感覚に襲われる。

 乳房に何かが注ぎ込まれ、膨張するような。何か大きなものがせり上がり、刺激を受ける乳首から放たれるような。未知だが、夕弦はそれを知っている気がした。いいや、これから知るものだと感じた。

 

「絶頂♥ イク♥イクイクイク……夕弦のおっぱいが、大きく、なって――――――」

 

 ギュッ♥ と、張り詰めた乳房を解放するようにアクラが乳首を押し潰す。潰されてなお反発するデカ乳首に性感が極限まで上り詰め、夕弦は声高々と叫びを上げた。

 

「解放♥ 母乳♥ おっぱいザーメンで、イクゥゥゥゥゥゥゥゥゥ――――ッ!!♥♥♥♥♥♥♥」

 

 ボビュッ!♥ ブビュル、ブビュッブビュルルルルルルルッ!♥♥♥♥

 

 淫紋が刻まれた乳房が飛び跳ねるように抓り上げられ、先端からザーメンと見紛う膨大な塊の母乳がぶちまけられた。

 乳首の小さな穴から吹き出したとは思えない濃さ、量が束になって淫魔の射精にすら負けない射乳を行う。

 

「イクっイクっイクっ♥♥♥♥ 乳首、千切れてしまいますっ♥♥ あ゛っ、あ゛っ、あ゛ぁーーーーッ!♥♥♥♥♥♥」

 

 吹き出す母乳の重さ、乳首を容赦なく抓り上げられる痛み。だが、絶頂を感じる夕弦の表情に憂いはなかった――――ただひたすらに、与えられる被虐の快感に酔い知れているトロ顔だった。

 

 

 三回戦は引き分け。両者ともに規定を超えた絶頂によって、測定不能となり四回戦までもつれ込んだ。

 四回戦は〝セックス勝負〟。どれだけアクラを射精させ、対して自分たちは絶頂を抑えられるかの勝負となる。

 身体に触れられるならまだしも、身体を重ねて交合うなど少女であれば引き受けるはずがないものだ。が、八舞姉妹はもうただの少女ではなく〝ドマゾ〟の変態姉妹。

 

「セックス勝負など、我が負けるはずがなかろう♥ さあ、早く我のおまんことケツマンコに……おちんぽぶち込んで♥♥ セックスで私たちを気持ちよくしてぇ♥♥」

「挑発♥ この勝負、夕弦の勝利は決定しています♥ 夕弦の母乳ザーメンおっぱいで、悪乱のおちんぽが何本あろうとイかせて差し上げます♥ 懇願♥ だから夕弦たちを沢山イかせ返してください♥」

 

 耶倶矢は身体の柔らかさを見せつけるまんぐり返し。淫紋が臀部の全体に及んだいやらしい下半身を掲げ、ショートパンツの切れ込みからマンコと、その鮮やかな割れ目と同じほどに〝縦割れ〟したケツ穴を見せつけている。

 夕弦は一回戦同様の誘惑ポーズだが、淫紋を刻まれビュルッ♥ポタッ♥と白濁液を垂らす僅かな増量をされた巨乳は、かつての淫靡すら超越した淫猥な魅力を纏っている。

 

「うん、もちろん」

「俺も沢山、楽しませてもらうよ」

「耶倶矢と夕弦……どっちも、ね♪」

 

 至極当然、これほどまでに熟した暴力的な美貌と淫気を纏う最高のメスを前にして淫魔王とて加減はなしだ。

 複数の少年に取り囲まれた生贄の雌。だがその表情は手を伸ばされてなお崩れることなく、肉棒を突き立てられてなお不幸に歪むことはなく――――ひたすら快楽を追求する牝犬の双子としての顔だけが、そこにはあったのだ。

 

 

「あっ♥あっ♥♥ もう、がっつきすぎっ、だしっ♥♥♥」

 

 パンッ♥パンッ♥パンッ♥パンッ♥

 

 軽やかな腰突きが肉の重なる音を絶やさない。アクラの一人に跨った耶倶矢が、腰を上下させながら差し出された左右の肉棒を両手で扱いていく。

 ビュルッ♥ドビュルッ♥ と次々に射精してぶちまけられるザーメンが燈色の髪に絡まり、顔に塗りたくられ、肌色に滴り落ちる。純然たる勝負の場で、身だしなみまで気にかけている余裕はないと見るべきか、この期に及んで勝負の体を保っている姉妹に驚くべきなのか。

 

「そうかな? 夕弦の方はもっと凄いけど」

「あっ♥んっ♥ 夕弦が、なに……てぇ!?♥」

「じゅぼっ、じゅるじゅるっ♥♥ んぼ、おぼっ!♥♥♥ あむっ、ぶちゅるるるっ♥♥」

 

 同じ騎乗位で競い合っているにも関わらず生じるありえない淫らな音色。耶倶矢が何かと目を向ければ、夕弦は肉棒を口に咥え込んでいた。それも二本、両頬が膨れ上がるダブルフェラという形で。

 

「ちゅっ、ぢゅう……ぷぴゅっ♥♥♥ ……んっ♥」

「っ!」

 

 しかも当てつけのように手コキまでこなし、鼻から吹き出すザーメンすら勝負師としての卑猥な化粧のようだ。その中で、まだイけると微笑の瞳を耶倶矢に向けているのだからタチが悪いことこの上ない。

 それで耶倶矢がどうするかなど、夕弦は手に取るようにわかっているのだから。

 

「あ、悪乱!♥ ふ、んんんんっ♥♥♥」

 

 両手はシコ♥シコ♥と巨根を扱くことで手一杯。秘部はとっくに塞がっている。口では夕弦に叶うまい。

 そうして耶倶矢が選んだのは、淫紋を刻まれたケツ穴だ。息むことで縦割れアナルを押し広げ、グリっ♥グリっ♥と膣内の肉棒を掻き回すように刺激しながら腰をくねらせ新たな肉棒を誘う。

 

「私のケツマンコに、悪乱のおちんちん突っ込んでっ♥♥ ケツ穴セックスで膣内射精たくさんして――――おほぉぉぉぉぉぉぉぉっ!♥♥♥♥♥♥」

 

 返事は言葉より雄弁。アクラ自身、耶倶矢が最も感じるアナルを弄びたいと感じていたのだろう。淫紋の効果で元々素晴らしい感度だけでなく、性器としての優秀さも底上げされている。男であれば魅力を感じざるを得ない、耶倶矢のケツマンコの味は凄まじい。

 

「っ、これは凄いね……耶倶矢、射精すよ」

 

 極上に恥じない締め付けと蠢き。アクラの巨根を容易く咥え込みながら、その収縮で刺激を加えたケツ穴に精巣から引き抜かれるようにザーメンが放出された。

 

「んほぉ……あ、あついの、きたぁ♥♥ ケツマンコにザーメン……きもち、いいのぉ♥♥♥♥」

「……請願♥ 悪乱、夕弦の胸マンコを使ってください♥」

「ん、いいの?」

「許可♥ 耶倶矢に勝つには、夕弦の全てを差し出す必要があります♥」

 

 耶倶矢がケツ穴でよがり狂えば、夕弦が対抗するように胸を解禁してよがる。そうしてまた耶倶矢が強がりを口にすれば、夕弦が応答して激しすぎるセックスを繰り返す。

 ――――淫魔の精液というものは一言で語り尽くせない効果を持つ。

 人を狂わせる魔力。人を昂らせる淫力。人を作り替えるような精力。それをもし、元々から優れた肉体を持つ精霊のような存在が身体中にぶちまけられ、あまつさえ身体の中に取り込もうものなら。

 

「あ、あぁぁぁっ!♥♥♥♥ これ、すきっ♥♥ ザーメン、しゅきぃ!♥♥♥ イクゥ!♥♥♥♥」

「吸引♥ もっとください♥ 夕弦に、悪乱のおちんぽザーメンかけて、気持ちよくしてくださいっ♥♥♥」

 

 有り余る霊力が身体中に行き渡り、経験してしまった快感を忘れられない雌奴隷が完成する。

 これが複数人で彼女たちを囲い込んで乱交に及ぶことが出来るアクラで幸運だったろう。もしアクラではなく、強烈な恩義と好意を抱く少年が相手だったのなら……不幸なら押し倒して少年の精魂枯れ果てるまで、幸運なら流れ込む霊力で三人揃ってセックス狂いになっていたに違いない。

 

「悪乱、すきっ!♥♥ すきぃ♥♥」

「好意♥ 夕弦も、悪乱が好き、ですっ♥♥」

 

 腰を振り乱し、胸が弾む乱れに乱れたセックスの場で、八舞姉妹は即席の好意を叫び上げる。まあもちろん、それは催眠と快楽によって植え付けられた感情でしかなく、不純が少なからず含まれる好意の中でこれほど大部分を占めるものはそうないだろう。

 

「ああ、俺も好きだよ。耶倶矢、夕弦」

『〜〜〜〜〜〜〜っ♥♥♥♥♥』

 

 ただ、淫魔王にとってそれはご馳走だ。快楽を貪り食う者にしてみれば、不純の塊であろうと好意は好意。実に喜ばしく、愛おしく、言葉で姉妹を絶頂させてしまうほどの言霊を紡ぐほどの情欲に偽りはない。

 

「ゆずるぅ……んっ、ちゅ♥」

「んんっ……呼、応♥ かぐ、や……ん、ちゅ……ぱ……っ♥♥」

 

 そして、何者も寄せ付けない、入り込むことを許さない姉妹の口付けが始まる。二穴を挿入されたままザーメンが絡み付く身体を重ね合い、精液の味をお互いに共有するような艶かしいキス。

 蕩けた双子の顔、双子の舌が絡まり合う。それは美しく、この世のものとは思えない倒錯的な光景。不自由な両手の行先はそれだけで十分だと重ね合うと、深く、深く唇を繋ぐ。

 

 ドピュッ!♥♥ ドビュルブビュッ、ブビュルブボビュルブビュルルルルルルルッ!♥♥♥♥

 

『んんんん〜〜〜〜〜〜〜〜っ♥♥♥♥♥♥』

 

 その美しさに惹かれたのか、それともこの世のものとは思えない淫らな女体に解き放たれたのか。

 姉妹の穴からザーメンが溢れ、四方から同じ白濁液が埋もれんばかりにぶちまけられる。淫紋が輝く尻穴から夕弦の身体にザーメンが滴り、淫紋が輝く乳房から耶倶矢の身体に母乳が溢れ染み込む。

 ドロドロと、淫らに溶けていく。グツグツと煮込まれて、変え難い快感を身体が共有する。本当に、一つになってしまいそうな悦びに姉妹は淫靡の白濁を纏う顔を、双眸を見合わせた。

 

「きもち、いい……ね♥」

「応、答♥ はい……♥」

 

 ただそれだけで、本当に一つになれそうだった。本当の自分たちに戻ってしまいそうだった。

 

「――――っと。それは、俺の出る幕じゃないかな」

 

 存在そのものが蕩けそうな快楽の中、重なり合う姉妹の手にお互いを抱くアクラの手が――――ふわりと、重なった。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「…………近いし」

「…………返答。こちらの台詞です」

 

 結論、いつの間にか共有していたベッドで寝そべりながら両手を合わせていれば、両者ともに近しいのは当たり前だろう。

 そそくさと離れ、二人は起き上がった。いつもなら起き上がりの距離に近すぎるという言葉がない二人も、どこか頬を羞恥色に染めながら視線を合わせては逸らしを繰り返してしまう。

 

(な、なんか……)

(回想。恐ろしい夢を、見てしまったような……)

 

 悪夢というより淫夢。これまたタチの悪いことに、まるで経験をしてきたかのような現実感のある感覚が二人を襲う。

 恥ずかしすぎる誘惑。したことのないオナニー。あの少年の手で抱かれ、最後には二人で快楽に興じるキス。

 

「う、うぅぅ…………ってやば! 夕弦、遅刻!」

 

 と、視線を巡らせていた耶倶矢が一足先に時計の針を視界に収め、慌てて声を上げた。いつもの起床よりかなり遅めの時間で、神速の八舞を以てして遅刻の二文字が過ぎるほどの時刻だった。

 

「焦燥。はわわ、です」

「言ってる場合じゃないでしょ! 早く着替えて学校に行くわよ!」

 

 夕弦は本当に焦っているのか怪しいが、神速を欲しいままにする風の精霊として間抜けな遅刻は免れたいという気持ちは耶倶矢と変わらないだろう。

 慌て気味に一通りの作業を洗面所で終えて、二人は学校の制服に袖を通す、

 

「……驚愕。下着が入りません。耶倶矢、手伝ってください」

「……ふんっ!」

「圧痛。いたたたたです。胸が潰れてしまいます」

「うっさい! 私への当て付けか! わ、私だってお尻に違和感があるし……って何言わせてんのよ!」

「困惑。耶倶矢、痛いです、理不尽です」

 

 間に一幕か二幕かのやり取りがあったが、兎にも角にも二人は遅刻の時間からは辛うじて脱し、足早に通学路を駆け抜ける。

 

「あ、士道……と転校生」

「目視。士道……と転校生です」

 

 ――――その眼前に、二人の少年。

 もちろん、真っ先に視線を取ったのは言わずもがな士道だった。ただ、昨日と異なるのは校門の手前まで二人を待っていたかのように士道と歩く悪乱と、八舞姉妹の視線の意味だ。

 

『ッッ!♥♥♥』

 

 あの二人を見ていると、言いようのない感覚が耶倶矢と夕弦の身体を駆け抜けた。

 何とか詰めた下着の下から何かが張るように膨らむ。今朝から違和感の抜けない後ろの穴からじわりと何かが滲む。

 

「おはよう、士道、悪乱! ……じゃなかった、くく、黎明の光を裂きて我参上! 我らより夙く登校するなど千年速いわ!」

「会釈。おはようございます、士道、悪乱。これで両手に花ですね」

「おはよう、耶倶矢、夕弦。だから登校順に興味はないし、夕弦は悪乱がいるんだからちょっと違くないか、それ」

 

 何となく、ただ何となく姉妹は二人に駆け寄り、二人に言葉をかける。

 

「ん、おはよう――――耶倶矢、夕弦」

 

 微笑みと共にほんのりと濡らした下着を擦りながら――――淫魔は悠然と、そんな二人にほほ笑みかけるだけだった。

 

 

 






ちなみに本気で盛ったらこの1.5倍は硬かったのでギリギリセーフだと思った。軽く具体例を挙げると夕弦が耶倶矢のディルドを排泄させるシーン、あそこ2、3シーン分くらいは削った。1回目押し戻させた辺りであ、これ止めないとヤベぇって慌てて〆に入りました。
あと精霊って凄いでしょ、可愛いでしょ、綺麗でしょー!を懲りずにやるの本当にどうかと思うんだけど止まらなかった。いやごめんて。実質短編の新規みたいなもんだし賛美歌しても許されるかなって思うじゃん。あと耶倶矢は普通にある方に見えるんだけどさすがに10センチ差はどうしようもないね!何とは言わないけど!スレンダーな君でいて。

若干原作やゲームのやり取りを思わせるものを入れてみたりなんだりな姉妹回でした。ちなみに普通に続く予定です。デアラとお金殴りの有償依頼は私を無敵にするぞ。いやマジで。デアラをお金で殴られて書けって言われたら兎にも角にも盛る自信しかない。ていうか盛った。

感想、評価、お気に入りなどなどありがとうございますー!デアラに気合い勝手に入ってるけど他の原作に気合い入れてないかって言ったらそんなことはないです。無償は今までの、有償は読みたいと書いてあるなら引き受けたものは私に出来うる限りの力を尽くしてぶち込んでいきます。純粋にデアラは書いてる数がダンチだから調べる手間もないって話ではある。調べる時間を加味しても速攻納品が私のモットーだがな!
今日は何だかテンションが高い日だった。ではまた次回〜……次はこっちに投げていいものか迷ってるのでどうなるかは未定です。いや、その……口から出産て、グロ判定かなぁ。
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