ホシノ、ノノミ(洗脳、戦闘員化)
「いやぁ……ごめんねノノミちゃん。私がヘマしちゃった」
「気にしないでください。私こそ、足を引っ張っちゃいましたー……」
広い地区で破棄された廃墟ビル内で、根城として整備された空間。体躯の差が激しい二人の少女が背を向けあった椅子に縄で括り付けられ、一筋の汗を流しながら言葉を交わしていた。
アドビス高等学校、対策委員会所属。先輩にあたる小さな少女がホシノであり、後輩にあたる豊満な胸を持つ少女がノノミ。彼女たちは今、とある組織に襲われてこうして捕らえられてしまった。
「油断すんなよ。こいつらいつ何をしでかすかわからないからな」
「はは、リーダーはいの一番にやられちゃいましたからね〜」
「うるさい! 少し油断しただけだ!!」
高校の制服にヘルメットを被った奇っ怪な少女たちの集団。カタカタヘルメット団――――の派閥のようなものである彼女たちは、既に廃校寸前であるアドビスからホシノたちを排除するため行動していた。
大量の人員と物資。彼女たち一人一人では歯が立たなくとも、孤立無援の状況ではいくらでも〝偶然〟は存在した。
(いたた……流石に近距離で丸々三弾倉分を撃ち込まれるのは効いたよ〜)
(うぅ……身体がまだ、思うように動かないですねー)
二人が互いにだけ聞こえる小さな声で確認をし合う。痛みが残り、まだ上手く動けそうにはない。
分断包囲、情報遮断からの集中砲火。制圧した際であっても油断せず、ホシノたちの意識を確実に刈り取ってきた。銃弾の一発や二発は平気な顔で耐えられるキヴォトス生徒の彼女たちも、さすがに近距離で銃弾の雨を浴び続ければ意識を持っていかれる。
ヘルメットの色が赤いリーダー格は少しばかり間抜けそうだが、人員の練度は大したものだとホシノたちも認めざるを得ない。
(とりあえず、助けを待つしかなさそうです)
(そだね。こうなったら素直に救助を待とう。相当離れた場所に連れてこられたみたいだけど、こっちにはアヤネちゃんが着いてる)
とはいえ、その練度に敗れたからと言って諦めるホシノたちではなかった。苦難や窮地というのなら、アドビスが多額の借金を抱えている時点で〝そう〟なのだ。
けれど自分たちには仲間がいる。如何にこの地区が広いと言えど、ホシノたちの痕跡を見つけられないはずがない。が、リーダー格の少女はメットの下から笑い声を上げて声を発した。
「助けを待っても無駄だぞ。学校の方は私たちの仲間が足止めしているからな」
「……うへー、なるほどね〜。でもそれ、おじさんたちが君らに〝屈服〟しなければ無駄に終わるってことだよね?」
赤ヘルメットの言葉から読み取ると、恐らくは籠城戦のような戦いを仕掛け、勝てもしないが負けもしない戦いをダラダラと続けているのだろう。故にそれを見切っているホシノは、彼女たちの狙いについても大まかにだが把握をしていた。
彼女たちがヘイローの〝破壊〟にまで行き辿り着いているかは定かではないが、まだ学生の息を脱していない者たちだ。何もそこまでの〝リスク〟を負う理由はないと仮定し、ならばホシノたちをどこかへ連れていくか――――或いは〝屈服〟狙いだろう。
しかし銃弾をものともしないホシノたちが、高々と学生の拷問に根をあげるとはお互いに考えていない。だがどこかへ連れていくというのであれば、痕跡はさらに辿りやすくなる。どう転ぼうと、この危機的状況を乗り越える手段はある。
「くく、くくく……それはどうかな! おまえたち、例の物をくれてやれ!」
『了解!』
「んえ? なになに……いぎっ!?」
「や、なんですかぁー! ひぎゃん!」
バチッと頭の上から身体の中に火花が散るような感覚に二人が悲鳴を上げる。しかも火花が散るというのは揶揄ではなく、頭の上の光の輪っか……ホシノのピンク色、ノノミの緑色が眩しい〝ヘイロー〟に似つかわしくない機械仕掛けのカバーを取り付けられ、拒絶を示すようにスパークが走ったのだ。
「いたたた……ちょっとちょっと、大事な物なんだから乱暴に扱わないでよ〜」
「クハハハ、聞いて驚け! それはヘイローの洗脳装置だ!」
「聞いてませんよ〜☆」
ホシノたちの話を聞いていないし、これが何なのかを聞いてもいない。二重の意味で自由なリーダーは高らかに【洗脳装置】とやらの解説をし始めた。
「その洗脳装置はおまえたちの心が弱るほど効果を増す! ただし、着けてから十二時間で完全に洗脳できなければ自壊して洗脳も解けてしまう優れものだ!」
「リーダー、それ優れものって言わないっすよー?」
「まあ、ブラックマーケットで吹っかけられたものだからなぁ……」
どう考えてもメリットではなくデメリットを自慢するリーダー格の少女に、他のヘルメット団員が呆れ気味な声を発する。
(……どう思いますー?)
(んにゃ、どう考えても玩具かジョークグッズでしょ。ヘイローに干渉できるなんて在り来りな売り文句だし、ブラックマーケットならそういうギリギリの商品をこうやって売りつけてそうじゃない?)
(ですよねー)
と同時に、小声でやり取りをするノノミとホシノは全く【洗脳装置】の効果を信じてはいなかった。取り付けられた際、確かにヘイローと身体に痛みは感じたが、電流を流すような仕掛けがあれば不思議なことではない。
ヘイローという物はキヴォトスの生徒たちが持つ必需品的な要素にして、最も謎が多い物の一つだ。様々な物を取り扱う違法なブラックマーケットの品とはいえ、軽々とヘイローから洗脳などできるとは思えないと苦笑気味の二人は考えていた――――今この時までは。
「よし、拘束を外せ! 早速効果を試してやる」
(! ちゃーんす、かな)
(はい。今なら少しは動けそうですー)
洗脳装置の効果を信じ切っているのか、リーダーは油断した状態でホシノたちの拘束を解く命令を下した。
まだダメージは残っているが、リーダーの不意をついて武器を奪うなり盾にするなり、いくらでもやり方は思い浮かんだ。とにかくここから脱出し、学校の仲間たちと合流する。椅子から立ち上がり、一瞬で身体の状態を確認した二人が身をかがめ――――――
「まずは……気を付けぇー!」
「「ッ!?」」
その指示を下した身体が不自然に硬直し、ホシノとノノミは目を見開いた。リーダーの大声に驚愕したからではない。硬直した身体が、それこそ自然でない動きを伴い始めたからだ。
構えかけた腕は身体の横に、飛び出しかけた両足はピタリと閉じて直立に。
「え、えぇ?」
「うそ、ですよね……?」
困惑した二人が身体に力を込めるが、痙攣や指の動きといった僅かながらの動きにしかならず、呆然と声を零す。
自分たちの意識で動くはずの身体が何かしら強烈な抑制を受け、縛り付けられているような感覚。身体の外側と内側に纒わり付く不快感――――妖しい光を点滅させるヘイローに着いたカバーに、この場にいるほぼ全員が驚愕した。
「あはは! そら見ろ、身体は正直じゃないか!」
唯一驚いていないのは、洗脳装置の力を信じ切っていたリーダーのみだ。この状況で尤もな予想を立てていたホシノたちやヘルメット団員の予想を超えた彼女だけが勝ち誇り、直立不動で立ち竦むホシノとノノミを嘲り笑う。
「リーダー、台詞が三下役の男優みたいっすよ。……けどこれ、マジだったの?」
「すっご。絶対バカリーダーが騙されただけだと思ってたわ」
「そこ、一々うるさいぞ! くく、あとは十二時間以内にこいつらを屈服させればいいんだろう? ようし、次は服を脱げ!」
手を翳したリーダーが命令を続ける。本来なら従う義務がないはずの命令だが、ヘイローを囲み駆動する洗脳装置が二人に干渉し、ありえないはずの行動を強制させる。
両手でシャツのボタンを外し、直立していた足からスカートを引き抜き……同じ少女たちとはいえ大勢の前でストリップをし始めた身体に、二人が慌てて声を上げる。
「きゃ、きゃぁぁぁぁ!? だ、だめ、だめー!!」
「っ、うへ〜、おじさんの裸を見て喜ぶ趣味があるなら、せめて私だけにして欲しいんだけどな〜」
いくら身体を止めようと、如何に庇おうと一度下された命令は撤回されず、二人の少女はあっという間にストリップを完遂する。
「でけー……てか股の毛めちゃくちゃ濃い……」
「こっちは逆に小さいしうっす。本当にこいつの先輩?」
『っ〜〜〜〜』
シャツから溢れんばかりだったノノミの巨乳に、下腹のなだらかな丘に生い茂った大草原。対になるように幼女と見紛う体型と薄い恥毛のホシノ。
どちらも自ら明かし、隠すことのできない羞恥が生まれて大なり小なり確実に顔を赤らめている。即ち、心身にダメージが入っている。
(ノノミちゃん、気にしない気にしない。何をされても平常心で行くんだよ〜。辛いかもしれないけど、私が何とか引き受けるからさ)
(ホシノ先輩……いいえ、私も頑張りますよ〜☆)
洗脳の効果は本物だった。ならば恐らくにはなるが、装置を買ったリーダーが説明した機能も正常に働いている。心が弱れば洗脳の効果が増し――――十二時間耐え切れば、洗脳装置は自壊し自分たちは元通りになる。
幸いにも縛られているのは身体のみで、言葉は自由を許されている。この状態をキープすることができるなら何とかなるはずだ、と二人は羞恥に苛まれながらも平常心を心がけた。
「ふふふ、やっと私の力を思い知ったようだな……ならば勝負といこうじゃないか。十二時間、おまえたちが洗脳に耐え切れば解放し、失敗すれば私たちの言いなりになる。公平かつシンプルな勝負だ」
「うへぇ〜、何にも公平じゃないし装置の説明まんまじゃん」
「我慢し切れなかったら、どのみち私たちは悪のヘルメット団に従っちゃうわけですよねー。……受けるしかなさそうですけど」
当然のことをさも公平のように語るリーダーに、苦虫を噛み潰したような表情を返すホシノとノノミ。しかし、彼女の言う勝負を受ける以外に道はない。
受けても受けなくてもやることは変わらない。精々解放という口約束が生じた程度だが、十二時間もあればアドビスの仲間がこの場所に辿り着けるはず。
「……ま、ヘイローを壊されるよりはマシかぁ」
相手の方が一枚上手で、さらに運が着いていた。それでもヘイローを〝破壊〟されないだけ運が良いだろうとホシノは息を吐いて勝負を呑み込む。
この時の少女は知る由もない。かつて見たヘイローの〝破壊〟より残酷な責め苦。大人ではない少女たちが持つ理性なき刃がどれほど生き恥を強要するかなど、思慮深いホシノだからこそ想像もしなかったのだ。
「はぁ、ふぅ、ふぅ……はぁ、はぁ……」
洗脳開始から十数分、ノノミは早速息を荒らげて疲労を感じ始めていた。その原因は苦痛で歪めた顔の下で勢いよく〝踊る〟二つのたわわな果実にある。
「こんなっ、ことっ、してっ。なんの、意味がっ、あるんっ、ですかー!」
ブルンッブルンッ! ボインッボインッ!
汗を散らして上下左右に揺れるノノミの巨乳。全裸ガニ股腋見せという乙女を侮辱する恥ずかしさの塊を作る姿勢で、彼女は卑猥なダンスを延々と踊らされ続ける。
果実が右へ左へ、上へ下へ。だぷんどたぷんと身体を叩き、荒ぶる巨大なメロン。ガニ股おっぱいダンスを踊る身体、向けられる視線にノノミは顔を真っ赤にして叫びを上げた。
「そーれいっちに、いっちにー!」
「いいよー。順調に恥ずかしがってるんじゃなーい? 素っ裸でおっぱいぶるんぶるん♥ ぶるんぶるん♥ ほら、おまえも言ってみたらぁ?」
「そんなことっ、言うわけっ、ないですっ!」
音を立てるほど激しい胸揺れダンス。股間の茂みをおっぴろげ、汗で蒸れ始めた腋を晒して踊る羞恥は精神の衰弱へ確実に一役買っている。初めは下手に触れるより、自分で踊らせた方が操られる恥辱と羞恥で心が痛むものだ。
「ちぇ、まだ中身は素直にならないみたいだな」
「けど身体の方は私らの自由なんっしょ? なら――――おっぱいを揺らす度に身体が敏感になるとか、どうよ?」
ヘルメット団員の一人がポツリと言葉を発した。すると、ノノミのヘイローに取り付いた洗脳装置が点滅し出した。ある程度の指向性を持った命令であれば、洗脳装置は柔軟に命令を受け入れるらしく、ピカピカと光る機械部品からバチンッと少し強めのスパークが走った。
「あ゛ぃッ☆☆ きゅ、急に、なに……」
ブルンッ♥
「ひぃんっ♥」
ボインッ♥
「ほひぃ!?♥♥」
ブルンッブルンッボインッボインッ♥ たぷたぷっどたぷんっ♥ バルンバルンッブルンッボインッ♥
「ひいっ、あひっ、くひっ♥ ひっ、ひあっ、あひいっ、くひぃぃぃぃぃぃっ♥」
ノノミが電流の衝撃に呻いた時を境に、反応が一気に変化した。
怒りと疲労だけだった表情は歯を食いしばり目を上擦らせ、何かを我慢するようなおかしな顔に。胸が揺れる度に声の高さが増していき、残像を見せるほど揺れる胸の先端がムクムクと膨れ、さらにはガニ股で開いた股の間にたらぁー♥ と透明な糸が垂れ始める。
「お、身体をおかしくする命令ならいける?」
「へぇー、便利な装置……」
「あっ、やめっ♥ ひぃっ、うひぃ♥ とめっ、とめてっ、身体、熱くて、とめて、くださいっ♥ ひぃーッ♥♥」
胸を揺らす度に感度が上昇する。意識でどうにかなる問題ではないその命令は、ヘイローという脳に干渉する洗脳装置によって叶えられ、ノノミはおっぱいダンスを踊る度に全身が鋭い感覚を得て悲鳴、否、嬌声を響かせた。
「……ノノミちゃん、ごめんね」
そんなノノミの声〝だけ〟を聞いていたホシノがポツリと謝罪の言葉をこぼした。助けられない不甲斐なさと、自らにそのような余裕はないという焦り。
ホシノの視界は逆さまであり、自ら開いた足の隙間を前屈の姿勢で覗き見ている。つまり全裸で尻を掲げ、ヘルメット団員たちの足を見ることしかできない。間抜けな姿勢を取らされ、これから何をされるかすら見ることができないでいるのだ。さしものホシノと言えど嫌な額から地面に落ちる中、少女が掲げた尻の前に立ったヘルメット団リーダーが声を発した。
「ふはは、無様だな小鳥遊ホシノ! 怖いだろう、恐ろしいだろう!」
「ん〜、怖いっていうか引いてるかな〜。いたいけなおじさん少女にこういうことさせるとか、君たちの性癖ってものはどうなってるのかな〜、とか」
「減らず口も……ここまでだ!」
何かを振りかぶる気配にホシノが眉根をピクリを跳ねさせる。尻でも叩いて悲鳴を上げさせるつもりか、と予測した少女は唇を噛んで衝撃に備えた。
ズボォッ♥
「お゛う゛ぉ゛っ!!?♥」
だが、少女が受けた衝撃は想像を絶するもので、思わず目を剥いたホシノから同一人物の声とは思えない濁声が迸った。
「ハハハ! 随分面白い声を出したな」
「ん、ぐぎ……そ、そりゃあ、お尻の穴に〝そんなもの〟入れられたら、誰だって変な声出すと思わない?」
何とか息を整えて余裕を見せた応答をするホシノだが、尻穴に突っ込まれた異物の違和感が拭えないのは下半身の本能的な震えから読み取れてしまう。
小ぶりな尻から飛び出した紫色の棒。持ち手にはON/OFFのスイッチと、入り切らない本体の部分にはブツブツとしたイボのようなものが誂られている。
(……というか正気? これ、普通はお尻に挿入れるものじゃないでしょ。それでちょっと感じちゃったのも恥ずかしいけどさ〜)
しかしながら、そのバイブは本来もう少し下にある穴に挿入れるものであって、間違っても繊細な肛門に挿入するものではない。銃弾を受けてもものともしない身体であるため、尻穴の筋が切れるなどの被害はなさそうだが、それ故にアナルの刺激で僅かとはいえ官能の声を混ぜてしまったことにホシノは内心で舌打ちをした。
「ふふん、言っただろう。減らず口もそこまでだと……小鳥遊ホシノの尻の中は、これからおまえの身体のどの場所より敏感になる!」
だがそれ以上に素っ頓狂な命令を下すリーダーに対し、ホシノは呆気に取られてしまった。
「へ? 何言って……ん゛ぎょッ☆」
素っ頓狂、要領を得てはいるが意味不明な命令。けれど命令を読み取るのはホシノではなく洗脳装置であり、それを介して少女の身体は命令を実行する。
つまり、ホシノはノノミが悲鳴を上げた原因を正確に把握させられる。
「そして、スイッチON!」
脳髄に炸裂した電流と、パチンと音を立てて切り替わったバイブのスイッチによって。
「……ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?♥♥♥」
ヴィィィィィッ、とバイブの振動音が鳴り響き、それを上回るホシノの嬌声が反響した。ホシノの尻穴入口を広げながら回り、踊るバイブ。
「おほっ、ほぉ!?♥♥ ほっ、んほっ、おぉぉぉぉ……ん゛ッほぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ♥♥♥♥」
おかしな顔でおかしな悲鳴を上げるホシノは、明滅する視界で自身の股座から滝のように床を打つ水を見た。
身体の中で〝最も〟敏感になった尻の穴。それを貪り喰うように棒で穿ち、イボを擦るバイブの蠢き。ホシノはわけもわからず尻穴で達した。
「ぬぉほッ♥♥ お゛ぉ゛ッ♥♥ お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ッ♥♥♥ ん゛お゛、う゛ほォ゛〜〜〜〜〜〜〜ッ♥♥♥♥」
「うひゃー、凄い声。ヘイロー操作されるとこんなになっちゃうんだ……すげー。あとリーダーお気にのバイブも良い味出してるぅー」
「ふふ、そうだろうそうだろう……って、誰のお気に入りだ!!」
軽快なやり取りを行うヘルメット団員たち。けれどそのやり口は決して軽いものではなく、あのホシノが減らず口を全て野太い嬌声に変えてしまうほどの破壊力がある。
それほど洗脳装置の力が圧倒的なのか、彼女たちの無邪気で無知な責め苦がノノミとホシノの心を折りに来ているのか。
二時間後、それは両方であると二人は悟る。
「ふぅ、ふぅぅぅぅっ♥」
「は、ひぃ♥ も、もれ……ちゃう……♥」
アヒル型の【オマル】に跨ったホシノとノノミ。幼児体型のホシノはまだしも、高校生ながら大人びた身体付きのノノミが跨るには些か間抜けがすぎる。
相変わらず裸で子供用の排泄器に跨り、ギュッと取手を握らされる。さらに『尿意を全開』『おしっこに凄まじい解放感を覚える』という命令を重ねられ、今にも漏らしそうな中で曲がりなりにもトイレに座っている二人の精神は、屈辱と欲求でぐちゃぐちゃになっていた。
ノノミは内股気味に跨り涙と鼻水を流し、ホシノも普段ののんびりとした表情を引っ込めて鼻息荒く歯を食いしばり続けている。初めに崩壊したのは、やはりホシノより余裕がないノノミだった。
「――――あっ♥」
ちょろっ♥
「あっあっあ♥ だめ、でる、でるぅぅぅぅ♥♥」
ちょろろろろろっ、じょぼぼぼぼぼぼぼぼッ♥
股から勢いよく飛び出した水が小さな排泄口に黄色い池を作り、飛沫が弾ける音を立てる。数十分の我慢と洗脳装置から植え付けられた解放感も相まって、ノノミの頬はだらしなく伸び切って唇は弧を描く。
「ノノミちゃん、しっかり!」
「ご、ごめんなさい先輩♥ でも、おひっこきもちいいんれすぅ……♥」
「ッ!」
心が弱まれば洗脳装置の影響をモロに受ける。さっきまでのノノミなら、その口から間違っても〝おしっこ〟などとは言わなかった。興奮と快感を認めることもしなかった。
「へへ、後輩ちゃんは素直だねぇ。ホシノ先輩も素直になっちゃおうよ……〝それ〟、捻り出していいからさ」
「な……おぐッ!?♥☆」
――――最も、ホシノもその認識のズレを持ち続けられるかは定かでない。
ホシノの尻穴に挿入されたままのバイブの回りからミチミチと肉の音が鳴る。捻り出せ、という命令によって肛門がバイブの排泄準備に入った。
「ま゛ッ♥ それ゛♥ は、だめっ、でしょ……反ぞグッ♥♥ う゛お゛、お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛?♥♥♥」
バイブの排泄。要約すれば擬似的な排便行為。排泄の感覚に舌根を突き出して唸るホシノ。ミチミチムリムリと肉の口が捲れ上がり――――――
「……あへっ♥」
ブボッ――――ぶしゃぁぁぁぁ♥
尻穴がぽっかりと開く解放感にアヘ顔吐息を漏らしたホシノの股から、オマルに向けて小便がぶちまけられた。
そして勝負の開始から六時間が経過した頃、ホシノとノノミの反応に明確な変化が生じ始めていた。
「はぁぁぁ……まだ続ける? 私おじさんだからもう疲れちゃったよ〜」
「私もですー☆ 無駄なことを続けられるのが一番辛いんですよねー」
全身は汗や愛液、唾液といったものに塗れて火照り、疲労はピークに達している様子だ。精神的なものと肉体的なもの、どちらも確実にホシノたちを蝕んでいる。
そんな中、簡単なものとはいえ囃し立てる気力があるのは流石と言える。しかしホシノとノノミの変化を見ていた団員たちは焦ることなく、彼女たちにハッキリと命令をした。
「まだまだ折り返しだ。それよりおまえたち……散々私たちヘルメット団の邪魔をしてくれたな。これまでの狼藉、今ここで謝罪してもらおうか」
邪魔をするも何も、理不尽な喧嘩を売ってきたのはヘルメット団の方で、そもそも派閥が異なる彼女たちとの交戦経験はほとんどない。それ以前に、彼女たちに謝罪をしろなどという命令にホシノとノノミが不快感を覚えたに違いない。
「はぁ……面倒くさいけど、仕方ないかぁ。これで寝かせてくれる?」
「我儘な人たちですねー。はい、どうぞー」
数時間前のホシノとノノミであれば、全裸の身体を差し出すように平伏などせず、抵抗の言葉を一つや二つ吐いたはずだ。
「馬鹿な奴らだ。謝罪といっただろう!」
「あえ〜……大変申し訳ございませんでした。ヘルメット団様に逆らったお馬鹿な私たちをお許しください〜……これでいい?」
「ごめんなさいでしたー。二度とヘルメット団様に逆らいませ〜ん☆」
汚れた床に全裸土下座で頭を擦り付けるのみならず、冗談めかした口調とはいえ二人揃って謝罪の言葉を口にする。そこに違和感や羞恥の感情を挟むことなく、ホシノとノノミはヘルメット団員に平伏した。
「まあいいだろう。次は勝負の続きといこうじゃないか。自慰行為(オナニー)で勝負だ!」
「んん? そんな〝簡単〟なことでいいんだ……まあ労働で疲れたおじさんは助かっちゃうけどね〜」
続けてオナニーを簡単なことと言い切ったホシノが、オマルの排泄口に落ちていた小便塗れのバイブを拾い上げて仰向けに寝転ぶ。まんぐり返しに近い体勢になったホシノは、素面でバイブを尻穴に構えて、挿入。
「ん゛ほぉッ♥♥♥」
目を剥いて口を窄めるホシノだったが、数時間前に尻穴を穿たれた際とは対照的に屈辱感は皆無。むしろ、アナニーが気持ちよく休憩のように感じている蕩けたオホ顔を披露してみせた。
「ノノミ、オナニーしまーす☆ んっ、あっ♥ あんっ、あっあっ♥♥ ひゃあん♥ んん……んーっ♥」
ノノミは立ったままでのオナニー。ただし自分から両足をグッと開いて腰を落とし、ずぶ濡れで張り付いた剛毛を掻き分けて陰部を擦り、胸を揉みしだく激しいガニ股オナニーに興じ始めた。
その顔はホシノと違う意味でだらしがない。濡れたマンコがぐちゅぐちゅと音を立て、巨乳の乳首を扱く感覚が堪らないと鼻の下を伸ばしている。
二人とも、偶然的に選ばれた快楽の責め苦によって生じた心の隙間が肥大化し、洗脳者たちの望む通りに認識が歪みつつあった。全裸土下座をしながらの謝罪。勝負という名の公開オナニー。どちらも、六時間前のホシノとノノミであれば羞恥と侮蔑の視線を向けていたはずだ。
「おっ、おっおっ♥♥ おっほぉ〜〜〜〜♥♥♥ お゛ッお゛ッお゛ォ゛ッ♥♥♥ な、何してるの? このままだと私たちが勝負に勝っちゃうかもね〜。う゛オ゛ッホ♥♥♥♥」
「はい♥ このまま独走しちゃいますよ〜♥ ……って、この勝負は、どうやって決着をつけるんでしたっけ? 確か、私たちが耐えれば……あれ? 何で私たち、こんなこと……あ、私たち、洗脳、されて……んあっ、ふあぁぁっ♥♥♥♥」
しかし今となってはオホ顔でアナルをほじくり返し、アヘ顔でマンコを擦って巨乳を揉みしだくほど認識が歪んでしまっていた。心の衰弱によって支配が内側にまで進み、洗脳の影響が広がり始めている。
「むくくく……あと少しだな!」
「リーダー、笑い方汚いっすよ。ただでさえやり方も変態的なのに」
「うるさいぞ。おまえたちだってノリノリの癖に! さあ、二人とも土下座しながらオナニーしろ!」
あと六時間。想像以上の力を発揮してホシノとノノミを蝕む洗脳装置。
「おっほ♥ たいへんっ、申し訳、んおっ♥♥ あ、ありません、でしたっ♥♥ おう゛♥♥ ケツ穴オナニーしながら、謝罪しま〜す♥♥♥ お゛ぉ゛ッう゛♥♥♥」
「んん……私もぉ♥ おまんこぐちゅぐちゅ気持ちいいので、ヘルメット団様に謝ります〜♥ ごめんなさいマンコ〜♥」
頭を床に擦り付けながら両手でバイブを出し入れし、股座に手を入れてマンコを擦るホシノとノノミ。
これならば余裕で洗脳できる――――ここまで恐ろしいまで順調だったリーダーの思惑が崩れたのは、そこから五時間と五十五分が経過した頃。
「ふぅ、はぁ……もう、いい加減、諦めたら〜? ほっ、ほっ♥ 私の腰ヘコダンスも飽きてきたでしょ? ケツマンコもガバガバだしさぁ、少しは労わって欲しいかな〜」
「おっぱいブルンッ♥ おっぱいブルンッ♥ 私たちはヘルメット団様になんか洗脳されませんよー♥ デカチチぼいんぼい〜ん♥ ぶるんぶる〜ん♥」
ヘコッヘコッとガニ股腋見せポーズで腰を前後に振るホシノに、ぶるんぶるんとおっぱいダンスを踊るノノミ。後者の反応から、半日前とは比べ物にならないほど洗脳が進行したことが読み取れた。
二人とも頬は紅潮し、ノノミのマンコはクパクパと寂しげにひくつき、ホシノのアナルはぽっかりと開いて腸汁を涎の如く垂らしている。言動にも異常は現れ、下品な淫語やヘルメット団〝様〟などという敬称を用いている。
さらに言えば全身には『ヘルメット団バンザイ』や『私たちは負けマンコ』など無様で下品な落書きに塗れ、尻肌には『負け犬』の文字が大きく書き記されている。辺りに散乱した鼻フックやアナルフックなども、十二時間を使い切りかけたありったけの精神攻撃が成されたことがわかるだろう。
「リーダー、もう時間ないよ? あと四分で十二時間だけど、まだ洗脳終わらないわけ? ふぁーあ……」
「わ、わかってるよ! くうぅぅ、こんなに追い詰めてるのになんで……!」
淫語のド変態ダンスに全身の落書き、それらに抵抗できない不安定な精神状態。だというのに、未だホシノとノノミの洗脳が〝終わっていない〟ことにリーダーは焦りの色を隠せずにいた。
――――快楽で責めるという点は良かった。それによって精神の衰弱と洗脳の進行が速やかなものになったのは確かだ。
が、洗脳が進んで認識が歪んだことで快楽と羞恥責めの効果が落ちていき、だというのにあと一歩で沈まないホシノとノノミの精神力にここまで粘られてしまったのだ。本人たちの認識力は著しく低下しているというのに、肝心の十二時間の経過によって解放されるという認識を寸前で取り戻されてしまう。
どれだけ追い詰めようと洗脳が完了しなければ十二時間は水泡に帰す。脳への命令で変えられるのは感度くらいなもので、彼女たちの身体や思考は洗脳が解かれればあっという間に正常なものへと戻るのだ。しかも高い金を出した洗脳装置の自壊というオマケ付きで。
「このままだとせっかく買った洗脳装置が……えっと、洗脳完了すると確か……そうだ、説明書!」
「……え? ついてたの? こんなぶっ飛んだ装置に取説あるとかウケる」
「笑ってないで手伝え! えぇっと、確か洗脳装置の具体的な解説が……」
残り時間が差し迫る中で焦ったリーダーが、付属していた取扱説明書を今更ながらに取り出して読み漁る。
中にはヘイロー洗脳装置の機能、取り付け方。
『洗脳装置の出力は低、中、高、超に分かれています。ただし超は――――――』
そして洗脳装置の〝出力〟。最後に記された注意書きを読み込む前に時間がないと判断したリーダーは、袋の中身を探って調整器を見つける。
「これだ! 洗脳装置の出力……確か付属品に……これか――――今は最低レベルだな!」
「え?」
「へ?」
取り出したダイヤル式の調整器。今は〝低〟と書かれた場所に止まっている――――つまり自分たちは、洗脳装置の低出力状態で十二時間耐えていたという事実を告げられ、ホシノとノノミは間抜けな声を上げた。
如何に認識が歪んでいようと、自分たちが洗脳されているという事実だけは忘却しきらなかった。そのため、そのダイヤルを回した際に何が起こるかをホシノとノノミは想像してしまった。
残り時間は一分。
「リーダー、そんな都合のいいものあるなら早くやっちゃわない?」
「よーし、出力最大!!」
カチカチカチカチッ☆
「待っ――――み゛ゅっ☆☆☆☆」
「やめ――――ほひょっ☆☆☆☆」
バチンッと機械がショートしたような音がホシノとノノミのヘイローから響き、咄嗟に静止を呼びかけた二人が意味のわからない奇声と形容し難い表情を重ね合わせた。
ガニ股で振り乱していた身体がピタリと止まり、洗脳装置からバチバチとスパークが弾け飛び――――大量の電流がヘイローに炸裂した。
「お゛ぴょぴょほびょお゛おぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーッ!?!?☆♥☆♥☆♥☆♥☆♥」
「おぎょっぼぎょおぉオオオオオオッッ!?☆♥☆♥☆♥☆♥☆♥」
およそ人のものとは思えない奇声が一気に鋭さを増すと、二人は仰向けに倒れながら身体をあらぬ方向に曲げ、弾ませる。その間にも最大出力の電流は威力を増し、ホシノとノノミは床の上を勢いよくのたうち回り始めた。
「ん゛おっげべべべべべべッ☆☆ だめ゛♥ ごれ゛ッ゛♥☆ あ゛だま゛イ゛グッ゛♥☆ お゛う゛おお゛お゛お゛お゛お゛お゛ホォ゛ォ゛ォ゛ォ゛♥☆♥☆♥☆♥☆」
「お゛へッ゛、おびょびょびょびょびょ〜〜〜〜〜ッ!!?♥☆♥☆♥☆♥ の゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ッ゛♥☆♥☆♥ ミ゛ッ゛、に゛ょ゛、あ゛べべべべべべべ〜〜〜〜ッ゛☆♥☆♥☆♥☆♥」
ホシノは辛うじて意識が生きているようだが、ノノミの様子を見ればそれが逆に辛いことであるのは一目瞭然だ。
白目を剥いてビルの外まで響くような奇声を上げ、涙に鼻水に涎に汗に愛液に尿に潮吹きに、ありとあらゆる体液を撒き散らして身悶えし、転げ回る。身体中の落書きが薄れていくほど凄まじい体液を絡ませながら、段々と動きが一極化していく。
「リーダー、あと十秒」
「ぐぬぬ、間に合え!」
腰が浮き上がり、逆ブリッジの姿勢になる。足をM字に開いたホシノとノノミはまるで屈服するかのようなその姿勢で、あと五秒というタイミングで渾身の叫びを上げた。
「お゛う゛ぎぃぃぃぃィイィィイイィイイィイ〜〜〜〜〜〜〜♥☆♥☆♥☆♥☆♥☆♥」
「ほぴょお゛ぉぉぉおおおおぉおおおおおおぉおお〜〜〜〜〜〜〜♥☆♥☆♥☆♥☆♥☆♥」
プシッ、プシッ、プシャァァァァァァァァッ♥♥♥♥
最大級のイキ潮を吹き上げた大小で対象的な女体は、そのままあと一秒というところでブリッジを解き放って倒れ込み、ピクリとも動かなくなった。
「……ど、どうなった?」
「さあ……?」
全身で潮吹きを被ってビクビクと痙攣するホシノとノノミ。倒れた状態だと判断ができず、リーダーと団員たちは不安げな声を発した。
そして徐に――――ホシノとノノミが立ち上がった。
「わわっ!? な、何だ急に! 間に合わなかったのか!?」
「うーん? いや、これは……」
洗脳から解放されて反撃をしようとしているのか、と慄いたリーダーだが周りの団員たちがその様子を訝しんだ。
「…………」
「…………」
「……これ、成功したんじゃないっすか?」
様々な体液でズブ濡れの裸体を晒し、どちらも直立不動。ノノミの翡翠の瞳やホシノの美しいオッドアイは中心の光を失って鈍い色で虚空を眺め、規則正しい直立と相反する様は不安を感じさせる。
ただそれは常人が見た場合だ。様子がおかしいホシノとノノミのヘイローには洗脳装置が変わらず装着され、内側の輪もどこか淫猥な雰囲気を醸し出す色に変化している。
「ほらリーダー。確かめてみたら?」
「う、うむ……私が貴様らのリーダーだ、返事をしろ!」
団員に促されたリーダー格の少女は、赤いヘルメットの下から勢いよく号令を発した。すると、ホシノとノノミは虚ろな目のまま高々と声を返した。
「「はい!!」」
勢いがあり抵抗もない。何より気の抜けるような軽い口調ではなく、格式張った返答にヘルメットの下で密かに笑ったリーダーは言葉を続ける。
「おまえたちの名前と所属を言え!」
「はっ! 小鳥遊ホシノ、ヘルメット団専用の戦闘員です!」
「はっ! 十六夜ノノミ、ヘルメット団専用の戦闘員です!」
「「皆様に絶対の忠誠を誓います!!」」
ビシッ♥
敬礼が音になって聞こえてくる。本当に鋭い音が鳴りそうなほど見事な右手の敬礼を伴い、ホシノとノノミは生真面目な顔と虚ろな目でヘルメット団に忠誠を誓う。
「ふふ、はははは! いいぞいいぞ! ホシノ、ノノミ、おまえたちはこれから我が組織の戦闘員一号と二号だ! もっと忠誠心を見せてみろ! 小鳥遊ホシノと十六夜ノノミが絶対にしないことをして、その身の誓いを立てるのだ!」
「うわぁー、リーダーすっごく様になってるぅ♪」
あの厄介なアドビスの二人をこうも上手く洗脳できたのだ。半日かけた洗脳が身を結んだとなれば、脳内の快楽物質はこれ以上なく生成されて全能感に包まれているに違いない。
「はっ! 洗脳戦闘員一号、敗北ガニ股アヘ顔ダブルピースをします! ……あへぇぇぇぇぇぇっ♥ 元小鳥遊ホシノは洗脳装置に無様敗北してアヘ顔忠誠を誓います♥ あへっ、あへあへぇぇぇ♥♥」
「はっ! 洗脳戦闘員二号、デカケツでダンス踊ります! ……ぶりぶり〜♥ ぶ〜ぶりぶりぶり〜♥ おしりぶりぶり〜♥ 元十六夜ノノミ、デカケツぶりぶり〜♥♥」
しかも初期設定によるものかは知らないが、洗脳は自分たちヘルメット団に絶対の忠誠を誓うようになっていたらしく、とてつもなく間抜けな行動を一切の躊躇いを持たずにやってのけていた。
ホシノは脚を水平に開いて腰をヘコヘコと振りながらピースサインを顔の両横に添え、寄り目上向きで鼻の下を伸ばし舌根をベロンと出した、どこに出しても恥ずかしいアヘ顔ダブルピースを。
ノノミはホシノより一回り以上大きなデカケツを構え、中腰ガニ股でそれを振り乱す。プリプリフリフリと振り回される果実に汚らしい擬音まで加え、とことんまで恥を晒し尽くしていく。
全ては忠誠心を示すという命令のために。彼女たちはどんなことでもする。どんなことでも、だ。
「く、ククク! あはははははは!! よし、いけ戦闘員一号、二号! 私たちの敵を悉く薙ぎ払うのだ〜!」
「「了解!!」」
こうしてヘルメット団は最大の障害を最大の戦力にすることができた。
「――――どういうことだぁ!」
それが正しかったのなら、この物語におけるホシノとノノミの役目は〝終わって〟いたのだろう。敵を容赦なく薙ぎ倒すヘルメット団の私兵として。
「こいつら全く役に立たん! なぜこんなに弱くなっている!」
「むしろ私らが苦労させられたよねー……」
――――しかし何故かホシノとノノミはヘルメットを被り、汚れに塗れた全裸でアジトの床に伸びてしまっていた。
ヘルメットの影響で顔色は伺えないが、見えずとも身体を痙攣させながら失禁した跡も見える状態では意識がないことは明白。身体の汚れは物のように引きずられ、ここに連れ戻されたからだろう。
戦闘員になったホシノたちに意気揚々とヘルメットを被せ、全裸のまま街で悪さをさせようとしたヘルメット団員たち。しかし、いざ敵と交戦した途端。
『おぎゃっ!?♥☆』
『ん゛ごッ!♥☆』
あろうことか街中の住民に〝返り討ち〟にされ、一瞬にしてノックアウトしてしまった。腹を殴られ、蹴られで吹き飛ばされたホシノとノノミは隠れて様子を見ていた彼女たちに慌てて回収され、今に至るわけだ。
銃弾の雨を受けても生きていられる生徒、それも上澄みのホシノとノノミがそう簡単に負けるはずがない。
「リーダー、これじゃね?」
「んん? これは、取扱説明書の……」
その理由は思いの外あっさりと判明した。団員の一人が拾い上げた洗脳装置の取扱説明書。リーダーが読まなかった最後の一文を彼女は唇を震わせながら言葉にした。
「ただし超は……高速洗脳を可能にする代わりに、戦闘力が大幅に低下する、だと…………な、な、な、何だそれはぁぁぁぁぁぁ!!」
洗脳装置の最大出力にあった落とし穴。ヘイローに干渉できる異次元の技術の結晶と言えど、さすがに無傷では掌握できない。過剰な負荷はホシノとノノミの悲鳴と絶頂として現れただけでなく、ヘイローを通して能力の大幅低下を招いてしまった。
そのため超人の能力を持っていたホシノとノノミは、今やヘルメット団の誰よりも弱い。機銃を握る力があるならいい方で、戦場で乱暴な扱いをすれば即座に戦闘不能になる――――最大戦力がまさかのお荷物になったと理解したリーダーは、叫びを上げながらホシノとノノミを叩き起した。
「起きろ、役立たずの雌豚どもがぁ! 起きて私に謝罪しろ!! 今回の失態を精々惨めに取り繕え!」
「お゛ッげ♥ あ、あえ……? た、大変、申し訳ございませんでした!! 無能で無様な私たちに折檻をお願いしますぅ!」
「ひぎぃっ♥ ほ、本当に申し訳ございませんでした! 私たちの頭でよろしければ、どうか存分に踏みつけてください! あぐっ、んぎっ、おごっ♥」
蹴り起こされた衝撃でヘルメットが外れ、酷い面をさらに歪める土下座の強要。薄汚れた身体に鞭を打つリーダーの足蹴にも必死に応えるホシノとノノミは、かつての人格など欠片も見れたものではない。
「あーあ、リーダーってばおっちょこちょいなんだから……てか、こいつらどうしよ? 役に立たないんっしょ?」
銃弾の雨が日常のキヴォトスで、銃弾を受けただけで気絶するような生徒は戦力になるはずもない。普通ならば足がつかないように放り出すのが手っ取り早いわけだが――――――
「んー、リーダーの気が晴れたらアドビスのスパイにでもしちゃえばいんじゃね? 何か凄い洗脳装置みたいだし、装置の表面偽装とか人格再現とかはできそうじゃん」
「なーる。そしたらこいつらを利用して次の洗脳装置を買って、今度こそアドビスの連中を使えるように洗脳するって感じね。えーっと、キレたリーダーが取説破いてなきゃいいけど……」
無垢ながら悪知恵が働く彼女たちによって、その僅かな救いを孕んだ未来は露と消えた。
――――ホシノとノノミの誘拐事件から数週間後。
拠点を移して豪華になったヘルメット団たちのアジト。
「ふぁあ〜。お待たせ〜。めんどくさいこと終わらせてきたよ〜」
「皆さんに言われた物は、ちゃーんと全部買ってきましたー☆」
ピンク髪の少女とその後輩である巨乳の少女が、敵対する彼らのアジトに悠々と入り込む異常な光景……それに疑問を持つものはおらず、迎え入れた意外なほど便利な駒、パシリに労いの言葉をかけた。
「はいはい、ごくろーごくろー。もう〝元〟に戻ってね。人格再現モード終了〜」
カチッ☆
「ほにょにょにょにょにょ〜〜〜〜☆☆☆☆」
「のへぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜☆☆☆☆」
声をかけたヘルメット団員が手にした装置のボタンを押すと、〝かつての表情〟を作り上げていたホシノとノノミが変顔で奇声を上げた。正常な色合いのヘイローが妖しく淫靡に変色し、迷彩を解除した機械的なカバーが出現。
やがて変顔が薄れて無表情になったかと思うと、ホシノたちはアドビスの制服を投げ捨てるように脱ぎ、全裸になって直立不動の姿勢を取り、最後には件の美しい敬礼をヘルメット団に見せつけた。
「はっ。擬似人格再現モード終了! 戦闘員一号、ただいま帰還いたしました!」
「同じく二号、帰還いたしました!」
全裸敬礼を繰り出すホシノとノノミの瞳は輝きを失い、以前と全く同じ忠誠心だけを覗かせる洗脳戦闘員としての姿を明かす。
ヘルメット団にとって幸運だったのは、戦闘能力を失ったノノミが資産家の令嬢だったこと。洗脳前の人格を再現しヘイローに装着された装置を隠す光学迷彩が搭載されていたこと。この二つに尽きるだろう。
「うんうん、ご苦労さま。首尾の方は?」
「学園への細工、皆様の突入ルートの確保、対象の脱出ルートの封鎖。全て滞りなく完了しています」
「よしよし。君たちが戦えないって気づかれる前に、ちゃちゃっと制圧しちゃおうじゃん。これからも協力してよ、一号ちゃん、二号ちゃん♪」
「「はいっ!!」」
計画は順調。いずれは彼女たちがヘルメット団の本隊となる日も遠くはない。その影に洗脳されたホシノとノノミの助力があることも、語るまでもない。
語ることがあるとすれば二人の顛末だ。
「お゛ッ♥ お゛ッ♥ お゛ォッ♥♥♥ んぐぅぅぅ……お゛ォッ♥♥♥」
ズボッ、ずりゅっ、ズボッ、ずりゅぅ♥
ガニ股腋見せポーズで上下運動し、巨乳を勢いよく揺らすノノミが喘ぐ。揺れているのは胸だけでなくディルドを出し入れするマンコ……その背にある『メス豚』の焼印が施された巨尻もだが。
「お、もうイきそう?」
「はい゛ッ♥ イクッ、マンコディルドスクワット二十回目で……う、ぐっ、イグッ!♥♥♥♥」
「はは、堪え性のない豚だなぁ。絶頂我慢スクワットに失敗したからぁ……追加で一万回ねー☆」
「はひぃ!!♥」
ある時はストレス発散のための性玩具。何をしても反抗しない奴隷としてヘルメット団を愉しませる。
「あートイレ近いわ。一号、ちょっと来て」
「はっ! お使いください! ふんぬぅ♥♥」
ある時は全裸土下座をした尻を向け、『ロリ便器』の焼印を表面に付けたぽっかりと空いた自らのアナルを指で開く。それを団員が用を足すための穴として用いる〝家具〟に。
じょろろろろろろろ♥
「おっおっおっ♥ おほ〜〜♥♥♥」
小便をアナルに注がれながらオホ声をひり出して喘ぐホシノ。両手で尻臀を開き、アナルから小便の湯気を立たせる少女の姿は哀れで惨めで滑稽だ。
何が悪かったのが。運か、巡り合わせか、あるいはどちらもか――――ホシノとノノミが本当の意味で己を取り戻すことは、もう二度とない。
支配された物語を紡ぐ生徒を救うものは現れず、ホシノとノノミは仲間を陥れる未来を刻一刻と近づけながら、ヘルメット団の戦闘員として過ごすのであった。