やむを得ない事情から多額の借金を抱えるアビドス高等学校。砂漠化した街に囲まれたアビドスを救うため、数少ない残留生徒である『アビドス廃校対策委員会』の面々は、日々手を尽くして学校の存続を目指していた。
それはキヴォトスらしい過激な方法から、銃火器を用いらぬ穏便な方法まで極端な振り分けがされていると言っても過言ではない。
対策委員会の一人である十六夜ノノミが選んだ〝バイト〟は、完全に後者であると言えるだろう。
「十六夜ノノミでーす。みんな今日はよろしくね〜☆」
『はーい、ノノミお姉ちゃーん』
いつも以上に砕けた挨拶は、相手が自分より幼い子たちだからであろう。数は十人前後、山海経高級中学校にあるという『梅花園』に属する子と変わらぬ幼児だ。
しかしかの園児たちと比べても身なりはかなり上質に揃えられ、初対面のノノミに対して年端に見合わぬ礼儀を見せている。彼女たちの世話をする場所も、アビドス郊外でなければありえない広さの別荘だ。
ノノミが引き受けた高額バイト。それは、金持ちの女児たちの世話係だった。
文字通りの高額バイトではあるが、些か条件は難しいものとなっている。当然、女児たち全員をしっかりと見届けなければならない。次に、生徒が銃を持つことが当たり前の世界で、珍しいくらいに銃火器と無縁な幼児たちを傷つけない前提が必要だ。さらに年端もいかぬ無邪気な子たちの機嫌を損ねない包容力。
これら全てをクリアできる生徒は、キヴォトス全体を探してもなかなかいない――――――
「ノノミちゃんはどこからきたのー?」
「私はアビドスって学校からやってきましたー」
「それってどこー? 面白いところなの?」
「はーい、とっても面白いところ……ふふ、みんなに負けないくらい可愛い子がいる、大切な場所なんです」
そこで、奇跡的に噛み合ったノノミがこのバイトを見つけられたのは、繰り返すようだが奇跡的としか言えなかった。
女児たちを相手に丁寧な物腰。かく言うノノミ自身が同じ名家の出であり、裕福な少女の気持ちを誰より知っている。その上、武力を持たない女児たちを守ることができる力もある。
何より包容力。ノノミの温厚な微笑みは、あっという間に女児たちの心を掴んでいった。
「みんなー! 今日は思いっきり遊んじゃいますよー☆」
『おー!』
ノノミ自身、借金返済という目的はあれど小さな子たちと戯れることは嫌いではない。むしろノノミは、彼女たちのように無邪気な笑みが大好きだ。
数日間のお世話係だが、出会って数時間でノノミは女児たちと打ち解けていた。女児たちも、普段はあまりやれない身体を使った遊びをノノミが着いているから、と遠慮なくできて解放感で胸がいっぱいだった。
「ねーねーノノミちゃん! ぷーる、ぷーるはいろー!?」
「えへへ、もう入っちゃおっか?」
「うん、入る入るー!」
女児たちの家と言える別荘にはあらゆるものがあった。ともすれば廃校寸前のアビドスより余程揃っているかも、とノノミが内心苦笑をしてしまうくらいには。
女児がノノミを誘った備え付けのプールもその一つだった。事前情報から知ってはいたが、そのプールは同じ金持ちの親を持つノノミですら目を見張るほど、別荘に付けるには大きすぎるプールだった。
「わー、大きいー! これなら沢山遊べちゃいますねー」
「うん、はやくお水であそぼー?」
「えへへ、慌てちゃだーめ。プールで泳ぐなら、みんなで水着にお着替えしなきゃですよー」
恐らくは家の者が事前に準備をしてくれていたのだろう。さんさんと照りつける太陽の光を反射させながら、プールの水は緩やかに揺れている。その中に今にも飛び込んでしまいそうなお転婆な女児たちを柔らかく止めたノノミは、準備をしていた水着を取り出した。
私有地の中で女児と自分だけということもあり、ノノミは満面の笑みでシャツのボタンを外し、大胆な行動を取る。
「じゃーん☆ みんなでお着替えターイム☆」
どったぷんッッッ♥♥
『……!!』
なんとノノミはプールの真ん前で水着に着替え始めた。シャツを脱ぎ、ブラジャーを勢いよく外したノノミの乳房が凄まじい勢いで暴れ回った。
制服の上からでもわかるほどの特大サイズ。シャツがパツパツに張っていたノノミのおっぱいは、しかして放たれた衝撃で視覚で感じた以上の大きさを主張する。
張りの良い胸が『ばるん♥』『ぶるん♥』と揺れる様に興味を引かれ、目を奪われる女児たち。無論、プールで遊ぶ気分に夢中、あるいは同性の小さな子供が自分を邪な目で見るなど考えてもいないだろうノノミは、そのままスカートとショーツまで引き摺り下ろしてしまう。
「んー、良いお天気〜」
さんさんと降り注ぐ陽光が負けるのではないか。そんな風に思えてならないノノミの裸身が、元気よく反り返る。野外で裸になるなど普段ならしない、できないこと。ノノミも少しばかり気が昂りすぎているのかもしれない。
だが、その甲斐あってノノミの一糸纏わぬ美貌は女児たちの目にくっきりと映り込んだ。ピンクの乳首と乳輪のみならず、下乳から柔らかそうな腹を下った丘には、髪色と同じ茂みが風に靡いていた。綺麗に手入れされながら中々の剛毛の下には未使用の陰裂。その下にはムチムチの太股が互いの肉を押し合い、反対側には胸に負けない巨大な臀部がプルンプルンと小刻みに揺れていた。
ムチムチの爆乳デカ尻お姉さんに女児たちの目は夢中だ。
「さーさーみんなも〜。一緒に仲良く着替えて、お水と戯れましょー!」
『はーい!』
しかも、テンションが上がりきっているノノミは真っ先に服を脱いだにも関わらず、その格好のまま女児たちの着替えを手伝い始めてしまう。
裸の爆乳美少女が全裸で着替えを手伝う。人によっては垂涎物のシチュエーションだろうが、女児たちはそうした態度をおくびにも出さない。当然だ。彼女たちはれっきとした〝女児〟なのだから。
「〜〜〜〜♪」
しゃがんで女児たちの服を脱がせていくノノミは非常に機嫌がいい。冷静になれば自分が恥ずかしいことをしていると悟るはずなのだが、子供しかおらず完全な私有地で羽を伸ばせるバイトであるため、相変わらずそのことに気づく様子がなかった。
眼前でしゃがみ、膝に押し潰される爆乳。その背中に回れば小さな窪みになった可愛らしいアナルが丸見え。女児たちの視線は着実に強くなった。
「……あ。あは、あはは。まずは私から着替えないとですねー☆」
と、女児たちの視線にノノミもようやく気づいたのだろう。着替えを手伝う手を止めると、頬を僅かに染めてバカンスにも使ったお気に入りのビキニを着け始めた。
とはいえ、さしものノノミといえど女児たちの視線が〝どういう意図〟だったのかまでは、察することができなかった。せいぜい着替えないことに疑問を持たれた、という程度の想像しかできていないはずだ。
裸のノノミを見て、女児たちの視線はあらゆる場所に注がれた。爆乳に剛毛の女性器。健康的な肉を付けたグラマラスな身体ながら、締まるところは締まった素晴らしいボディライン。
「ねーねー……いいね?」
着替え終わった女児の一人がポツリと呟いた。それは隣の女児に伝達され、彼女もまたノノミが聞き取れない小さな声で呟いた。
「うん、すごくいい。でも、さわってみないとわかんないよ?」
「ならさわって確かめようよ」
「そうしよー。ノノミお姉ちゃんなら、きっと大丈夫だよ」
「うん、うん。欲しいかどうか、ちゃんとさわって決めなさいって、パパたちも言ってた」
――――だからちゃあんと、確かめなきゃ。
無邪気な笑みに邪気が入り交じり、蔓延していることなど露ほども知らずにノノミはバイトを進行する。
「んん、ぷはー! 冷たくて気持ちいいー☆ みんな、ごーごー♪」
イエローカラーのビキニに身を包んだノノミが率先して水に浸かり、子供たちが怖がらないように両手を広げて笑顔で号令を発した。
『ノノミお姉ちゃ〜〜ん!!』
「わわ、うひゃあん!?」
が、プールでも怖がる子がいるかもしれないなどという懸念は全く必要がなかった。手を広げたノノミに正面からと言わず、四方八方から女児たちが泳いで集う。
プールの水から器用に顔を出しながらノノミの太股に。ノノミの尻に。ノノミのお腹にノノミの胸に――――これではプールで遊んでいると言うより、ノノミの身体を泳いでいるように思えた。
「み、みんなー。お姉さんに飛びついてばかりじゃなくて、ちゃんとプールで泳いで……うひゃっ!?」
「ノノミちゃんのお尻やわらかいねー」
「え、あ……んひゃあぁ! み、水着の下に手を入れたら、ひゃっ♥」
思わずおかしな声が飛び出したノノミはハッと口を塞ぐも、女児はまるで自分たちがその声を気にするのは〝おかしい〟と言わんばかりにスルーし、胸と水着の隙間に手を入れて揉みしだく、どころか強く引っ張って遊び出した。
夢中になった子供の力を引き剥がすことは容易ではない。大人役のノノミがあくまで世話係で、女児たちは傷つけてはいけない対象ならば尚更だ。銃火器とは無縁の少女たちであるなら、いつものような軽い脅しも使えないだろう。
「ノノミお姉ちゃんのおっぱいすごーい! こういうの〝すたいる〟が良いって言うんでしょ? おっぱいがクッションみたーい!」
「んひゃっ♥ んん、そ、そうかもしれないですけどー、これはちょっと恥ずかしいから止めて……ひゃあぁんっ♥♥」
その上で女児たちの手つきが妙にいやらしいことが問題なのだが、ノノミは原因を女児ではなく自分であると考えてしまっていた。
至極真っ当な理屈だ。大人ではない子供のノノミより遥かに小さい女児たちが、そんな目で自分を見て触っているなどと思えるはずがない。まさに常識的に考えて、だ。
しかし、キヴォトスの過激な常識に適応しているノノミでさえ、ありえないという考えでその常識外を見逃した。彼女の曇った目はその身体を握り、感触を楽しんだ女児たちの思いを見抜くことができない。
「……やわらかかったー」
ノノミを囲む輪から外れ、両手を広げては握る仕草を繰り返して感触を思い出す女児が一人。
「うん、すごくやわらかくて、楽しかったねー」
「それに、ノノミちゃんはとってもかわいいよ」
「うんかわいい。すごくすごく大人っぽくて、とってもとっても優しいもんねー」
「ぜんぜん怒らないからうれしいね。それなら――――――」
一人、また一人と伝達されていく。個を集めて群れになる女児たちの意志はハッキリと統一された。
豊満なスタイルに寛容で優しい包容力のあるお姉さん。女児たちが気に入るのは当然の結実。しかしノノミが不幸だったのは、この女児たちに気に入られるということの意味を知らずにいたことだ。
『――――わたしたちのペットにしちゃおう♥』
純粋無垢な悪意は、残酷なまでに何の躊躇いも持たない。
何とか子供たちの興味を自分の身体からプールに変えることができたノノミは、おかしなことにならなかったことにホッと息を吐き、最初と同じく温厚な雰囲気で女児たちの世話を焼いていた。
「あれ?」
と、ノノミが辺りを見て小首を傾げた。数人の女児を預かり、世話をしていた彼女の視界からそのうちの一人が消えていたのだ。
「ノノミお姉ちゃーん」
だが、慌てる前に女児は見つかった。一人でプールから上がり、ノノミに向かって片手を振っている姿に彼女も合わせて近づく。
「はいはーい、どうしましたかー?」
「わたしねわたしね! お世話をしてくれるノノミお姉ちゃんに、プレゼントがしたいのー!」
「あらら〜。もう十分貰ってますよー。可愛い子たちの笑顔をたくさんもらって、ノノミお姉さんは元気いっぱいです☆」
同じようにプールから上がって、視線を合わせるようにしゃがむ。扇情的な身体から水が滴り落ち、その女体美が如実に現れる。
豊満な身体に温厚な笑顔。自分たちに優しい年上のお姉さん――――女児はノノミのことをとてもとても気に入ったから、特別なプレゼントをした。
「でもこれがあれば、ノノミお姉ちゃんはもっと元気になれるんだよ〜。これはぁ――――ヘイローを絶頂させるソーチだから♥」
ガチャンッ♥
「へ?」
ヘイローを絶頂させる装置。無邪気な女児の口から飛び出したものとは思えない意味の羅列に、ノノミは素っ頓狂な声を漏らした。
呆気に取られて無防備な姿を晒したノノミの頭上に、女児があっさりと〝装置〟を取り付けてしまう。
ノノミの瞳とそっくりな色のヘイロー。まるで天使の輪のようなそれは、キヴォトスに住まう少女たちに欠かせない特別な輪だ。その本来であれば不可侵であり触れることの敵わないヘイローに、物理的な干渉が行われた。
十字の鉤爪が丸いヘイローの四方に音を立てて嵌められ、その爪が光の輪に深く喰い込む。
バチンッ♥
「ん゛お゛ッ♥♥♥♥」
瞬間、ノノミのヘイローがノイズを混じえた明滅を繰り出し、ノノミは〝絶頂〟した。
何の比喩表現でもない。包容力のある微笑みを浮かべていたノノミは、口をだらしなく開いて頬を蕩けさせ、一瞬にしてマジイキ顔を披露したのだ。しゃがんだ股から吹き出す粘り気のある水は、明らかにプールから持ち込んだものではない。
「ん゛お゛っ、お゛、ほお゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛?♥♥♥♥」
ブシュッ、ブシュッ、ブシュッと三度愛液が吹き出す。その間、ノノミは寄り目を上擦らせたマヌケな瞳で虚空を見つめ、喉奥から潰れた嬌声をわけも分からずひり出すことしか出来ない。
そして、それをノノミの脳が理解した頃には――――彼女の全身を焼け焦げるような絶頂感が襲った。
「ん゙オ゙ッほお゙お゙おおぉぉぉ~~~~~〜〜〜〜〜ッッ!!?♥♥♥♥ ン゛ォ゛ッ、ホオ゛ッ、オ゛ッォ゛♥♥♥♥ お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛お゛ーーーーッ!!♥♥♥♥」
床に倒れたノノミは股を開いてのたうち回る。お気に入りの水着が解けるほどのイキ潮を吹き上げ、表現し難い雄叫びを轟かせた。
舌根は突き出され鼻の下は大きく伸び、瞳は遂に真っ白になって剥き上がり、ヘイローが処理速度を超えてジジジとノイズを発している。だが、ヘイローの姿が確認できるということは、ノノミが意識を失っていないことに他ならない。
彼女は全身が跳ね上がるほどの絶頂感を与えられ、マジイキ顔で白目を剥きながら気絶を許されない地獄へ突入したのだ。
「どべッ♥♥ ごれ゛ッ♥♥♥ どべでッ゛♥♥♥ やべでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ッ゛ッ゛!♥♥♥♥」
ノノミ一人ではどうしようもない。絶頂に苛まれたノノミは身体を自由に動かすどころか、指の一本でさえ満足に使えないのだ。ヘイローに喰い込んだ鉤爪を外してもらうには、女児たちに助けを求めるしかなかった。
「あははは、すごいすごい〜〜♥ ノノミお姉ちゃんきもちよさそー♥」
「んほーんほーって、ウシさんみたいでかわいい〜〜♥」
「おっぱいたくさん揺れてて、すっごくいやらしー♥」
しかし、集まった女児たちは誰一人としてノノミの言葉に耳を貸さない。ノノミの知っている笑顔で、知っているはずのない言葉を使ってのたうち回る雌牛もどきを見下ろしていた。
女児たちがノノミを助けるはずがない。なぜなら少女たちは〝ペット〟が欲しいのだ。いくら優しいと言っても、ノノミほどしっかりとした相手では頷いてはくれないだろう。諭されてしまうだろう――――だから、助けない。
「う゛お゛ッほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーッ!!♥♥♥♥♥」
タイルに淫汁を撒き散らす雌牛もどきの声は、十数分に渡って続いた。
「ぉ゛……ん゛ォッ!♥♥♥♥」
「すごかったね〜」
「うんうん、とってもすごかったー」
「ノノミちゃんのぜっちょー、おもしろかった〜〜♥」
――――呑気な言葉を吐く女児たちだが、ノノミの絶頂は全く終わってなどいない。
そもそも終わるはずがない。ノノミのヘイローに喰い込んだ鉤爪は、天使の輪そのものを性感アクメに導く特殊な装置。巷に流れる【ヘイローを絶頂させる弾丸】と同じ材質であり、外部から取り外すか、喰い込みを緩めなければノノミは死ぬまでイキ続ける。
今は体力が尽きて両手をバンザイしながら股をみっともなく広げているが、少し経てば今のように下品な声を上げて腰を高々と痙攣させることだろう。
「じゃあ連れていこ〜〜〜〜!」
「うん、行こ行こーー!」
そのまま放置をしていれば時期に〝屈服〟しそうなものだが、女児たちはヘイローを絶頂させる機械をあくまでノノミの無力化に使う算段のようだ。
とてもそこまで細かなことを考えている顔と言動ではないが、絶頂し続けたまま倒れて動けないノノミを数人がかりで引き摺って〝連れて〟行くのは、明確な目的意識と計画がなければできないことだ。
「――――ついたー」
「うん、ついたついたー」
水着が解けて裸になったアヘ顔の少女を強引に引き摺り、連れ込んだ場所は別荘の真下に設えられた地下室だ。無様な姿で引き摺られたノノミを尻目に、女児たちは相変わらず息のあった応答を繰り返す。
無論のこと、絶頂しっぱなしのノノミには教えられていなかった秘密の場所だ。女児が動き回るには十分すぎる広さの地下室には、様々な機械が大量に鎮座している。
「これとこれと〜、これも使っちゃお〜〜♥」
「ノノミちゃんはこっち〜。これからたくさん〝ちょーきょー〟してあげるから、ちょっとだけゆるめてあげるね〜♥」
「ォ゛♥ ……は、へ?♥♥ ちょう、きょう……?」
機械のサイズは女児が持つには少しばかり大きいが、椅子に座らされたノノミに使うにはちょうどいい印象だ。
鉤爪の喰い込みが緩み、過負荷をかけていた絶頂から僅かに解き放たれたノノミが呆然と言葉を吐く。絶頂に支配されていた彼女の脳は、未だに女児たちの考えが理解できていないようだ。
機械の椅子に座らせられ、ベルトで戒められてもまだわからない。
股を大きく広げられ、愛液で椅子を湿らせる剛毛マンコと前から見えるデカ尻のアナルを見せつけてもまだわからない。
女児たちが〝調教〟という言葉を使い、思い思いの機械を持ち出してノノミを取り囲んで――――ようやく彼女は目を見開いた。
「そうだよ? だって、ノノミちゃんはこれから」
それはノノミが聴き逃した言葉だった。そのことをノノミは後悔する。否、後悔する暇さえ与えられないかもしれない。
『わたしたちのペットになるんだもん♥』
邪気のない女児の責め苦というものは、ノノミが想像する何倍も恐ろしいものなのだから。
「ン゛お゛ぉ゛ォ゛ッ!♥♥♥♥」
ヘイローからの絶頂が緩やかになった代償とでも言うのか、ノノミは脳の絶頂に代わって肉体の絶頂を余儀なくされていた。
彼女の股間には野太いモノが突き刺さっている。それは子供の手で秘部に沈めるのは難しいものだが、ネジを捻ることで押し込む仕組みの特殊ディルドとなれば、女児の手でも容易いことだ。
「ん゛あ゛ぁ゛ッ♥♥♥ やめてっ♥♥ もうやめてっ、奥に挿入れ、ないでぇぇぇぇぇぇっ♥♥♥」
それが如何に残酷なことか、ノノミの泣き叫ぶ声を聞けば理解ができよう。
ゆっくり、ゆっくり、ゆっくりとネジが回り、ズリュズリュと鈍い音を立てるディルドが膣穴へと押し込まれていく。イボが引っかかった膣壁がノノミの脳髄に火花を散らす。けれど、その緩慢さからイクことはできない。
イキたいわけではない。むしろイキたくないからノノミは懇願をしているのだ。快楽を与えられながら、絶頂を示唆され続けながら、まだイけない。でも、何をされたイッてしまうかはわかる。このディルドが奥まで到達したその瞬間に、ノノミの脳髄は今と比べ物にならない火花を散らしてイク。
「どうして〜?♥ ノノミちゃん、すっごくきもちよさそうだよ〜?♥」
「ねー、そうだよそうだよ〜♥ 楽しいことをたくさんしようって、ノノミちゃんも言ってたでしょ?♥」
「ちが、う……それは、ちがいますっ♥ だって、こんなの、楽しくな――――」
ドチュンッッッ!♥♥
「お゛っっ♥♥♥♥」
ぐるりとネジが回される。玩具のネジを巻くのと何ら変わらない光景で、ノノミの子宮が押し潰された。
目を上擦らせたノノミの肩にそっと乗った女児の一人が、クスクスと笑って声を発する。
「楽しい、よね♥ だって〝ノノミ〟は、わたしたちのペットなんだから♥」
飼い主が手ずから与える遊びが、ペットにとって楽しくないはずがない。
「ん゛お゛ぉ゛っ♥♥♥♥ お゛ぉぉッ♥♥♥♥ あ゛お゛お゛ォ゛オ゛オ゛ッッ!♥♥♥♥」
ネジが回されディルドが抉る。ノノミの子宮を、膣壁を行き来して深く激しく穿つ。ノノミはその絶頂ピストン遊びを〝楽しい〟と思うまで、飼い主の手で与えられた。
「ノノミちゃん、これも面白いよ〜♥」
「ひゃ、ひっ♥♥」
突如として眼前に突き出されたのは小さな金属の棒だ。先端が小さな球体になっており、よく見れば微細な振動を起こしていた。
ノノミは漠然と思った。思ってしまった――――大きな乳房の先端に、ちょうどいいサイズをしていると。
「これね〜、おっぱいさんの粒に当てるとすごくきもちいいんだって〜♥ ノノミちゃんのおっぱいさんはとっても大きいのに、お粒さんは小さいから、これできもちよくなって大きくしちゃおう?♥ いいよね?♥」
「っ! っ、っっ!!」
嫌だ嫌だとノノミは首を横に振る。女児相手に言葉ではなく頭を振って訴える姿は、必死さが滲み出て無様なものだ。
「そっかー……そんなに嬉しいんだね♥」
それに言葉のない激しい仕草は、飼い主からすれば〝嬉しがっているペット〟にしか見えないのではないだろうか。
「あひっ♥♥ うひぃぃぃぃぃぃぃっ♥♥♥」
振動する棒の先端が問答無用に乳首を襲う。乳房全体がプルプルといやらしく揺れる中、ノノミは首を反って喉を見せつけ甲高い声を上げる。
振動から逃れようと戒められた身体を右往左往させるも、それは爆乳を揺らしながら玩具で遊ぶ大型犬、あるいは活発な雌牛に見える。少なくとも、ノノミの無様をクスクスと笑う女児にとっては、だが。
「ノノミちゃんのちくびさん、ムクムク動いてかわいい〜♥ おおきくなーれ、おおきくなーれ♥」
「おおきくなーれ、いやらしくな〜れ〜♥」
「立派なメスウシ〜♥ 立派なメスウシ〜♥」
「んひっ、ひゃめっ、あっあっあ♥♥ あっひぃんっ♥♥♥ ちくびだめ、らめっ、らめぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜♥♥♥♥」
ムクムクと膨らむ爆乳の乳首を的確に追い詰める振動棒。その数は女児の気分だけ増える。ビンビンに張ったノノミの乳首は遊ばれる度に膨らみ震え、その甲高い嬌声は地下室に絶え間なく響き渡った。
「あはっ、あはははははははははっ♥♥ あひゃひゃひゃひゃ、ひゃはははははははははははははは〜〜〜〜ッ!?♥♥♥」
野太くも、けれど先ほどのような甲高さはない独特な声が壁に反響する。それは間違いなく笑い声だ。十六夜ノノミの腹の底から溢れ出した大絶叫の笑い声。
「ぶひゃっ、ぶひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ♥♥ んひっ、ぶほっ、うほほほほほほほほっ♥♥ ひゃめっ、やめっ、ひゃめえへへへへへへへへへへっ、おひょひょひょひょひょ〜〜〜〜〜♥♥」
「笑ってる〜、ノノミちゃん笑ってる〜♥」
「たのしいね、たのしいね!♥ わらってるってことは、すごくたのしいんだね〜♥」
当然それは心の底からではない。拘束され、女児に調教されるような環境で笑える少女はいない。
全身を隈無く弄る白い機械の手。ともすれば人の手より細やかで精巧かもしれないそれが、椅子の中から片手で数え足りないほど現れ、ノノミの裸身を〝くすぐって〟いるのだ。
腋の下に潜り込み、下乳の隙間に潜り込み、椅子と巨尻の間に潜り込み、とにかく拙僧なくノノミの身体に潜って張り付いた手の指がこちょこちょとくすぐる。手のひらから足の裏、腋腹や首元。どれ一つとして逃さぬよう徹底的にくすぐり、笑わせる。
初めは俯いて耐えようとしたノノミだったが、数十秒足らずで息を吸う暇も与えられず、真っ赤な顔でみっともない大声を上げてしまっていた。
「あはははは、はひっ♥♥ ふひっ、うひょひょひょひょひょひょっ♥♥ おっひょ!?♥♥ おほほほほほほほほほほほほほほほほほほっ!!?♥♥♥」
マジックハンドのくすぐりはどこまでも追い縋る。何よりも容赦がない。ノノミの尻で窄み、ヒクヒクと脈を打つ愛らしさすら感じるサーモンピンクのアナルまで細い指で弄り出し、彼女の情けない笑い声を引き出す。
もはやくすぐりで悶えているのか気持ちよくなっているのか、ノノミにも判断ができないのだろう。涙と鼻水と涎を吹き出した不細工な笑い顔を真っ赤にし高と思えば、呼吸が出来ず真っ青に染める。
「お尻きもちいーの?♥ わかった、もっとくすぐってあげるね〜♥」
「ほらほら〜♥ こちょこちょー、こちょこちょこいょ〜♥」
「おほほほほほっ!?♥♥♥ かひゅっ、ほひょっ、んほほほほほほほほほっ♥♥ オ゛ほひょひゃはははははははははははははははははははははははははっ!♥♥♥♥」
訂正しよう。何よりも容赦がないものは、やはり女児の無垢な遊びだ。
女児はノノミと遊んでいるのか、それともノノミで遊んでいるのか。あるいは女児たちにとっては、どちらも同じ意味合いであるのかもしれない。
「たのしいね♥」
「たのしいね、たのしいね♥」
「たのしいねたのしいねたのしいね〜♥」
『たのしいよね、ノノミ♥』
女児たちはノノミと〝楽しいこと〟をしているのだ。飼い主がペットに同意を求める。ただその答えが〝楽しい〟しか許されていない、たったそれだけのことだ。
「ぶごっ、ぶごぉぉぉぉぉぉぉっ♥♥ はにゃっ、ひゃにゃとれるっ♥ とれちゃいまふごおおおおぉぉぉぉぉぉっ♥♥」
鉤がノノミの鼻穴の裏に喰い込み、リールを巻くように引っ張りあげられる。銃弾も悠々に耐える生徒の身体といえど、鼻の穴を真上に引っ張りあげられる痛みには呻き声……いいや、喘ぎ声を上げてしまう。
「ぶごぶごかわいい〜♥ でもでもぉ、メスウシさんの鳴き声は『モー』でしょ♥」
「うんうん、『モーモー♥』って鳴かないとメスウシさんじゃないもんね〜♥」
『たのしいなら鳴かなきゃだよ、ノノミ♥』
楽しくない。楽しいはずがない。全身を責め立てられ、わけのわからないアクメに泣き叫び、挙句の果てに鼻を引っ張られて牛どころか豚のような鼻孔を晒して楽しいと思えない。
「も、もォ゛♥♥♥ もーもー、もおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥♥」
でも言わないと、言わないと。鼻水を吹き出してでも〝楽しい〟と言わないと。もっと酷いことをされる。もっと酷い声を出す。もっともっと、女児たちが考える無邪気で残酷な責め苦を味わうことになる。
それは嫌だとノノミは鳴いた。包容力のあるお姉さんの皮を破り、女児に飼われる雌牛として鳴いた。
「鳴いた鳴いた、ノノミが鳴いた〜♥」
「たのしいから鳴いた〜♥ たのしいから鳴いた〜♥」
『よくできました、わたしたちのメスウシさん♥』
女児は笑う。クスクスと笑う――――従順で可愛いペットに、楽しく嬉しく笑っていた。
◆
ひやりと冷たい空気が身体を撫でた。一糸纏わぬ状態である以上に、あれほど入念に調教された事実にノノミは身体を震え上がらせた。
首の圧迫が苦しい。裸の身体が恥ずかしい。けれどノノミは反抗どころか、口を開くこともしない。ただにへらにへらと笑うノノミを、長いリードを引いた女児たちがクスクスと笑う。
「ぁ……」
外の陽光がノノミの瞼を閉じさせた。そして、何日も調教されたように思えたあの時間は、僅か数時間にも満たないことだったのだと愕然とした。
ノノミはペットになった。それだけの時間で、女児たちに〝楽しいこと〟を躾られた。
「んぎっ♥」
その証拠に、リードを引かれて跪くことに圧迫感は強まれど、抵抗する気力は全くと言っていいほど湧いてこないのだ。
「お散歩の前にー、ノノミちゃんをペットにするぎしきをしまーす♥」
「わたししってるー。こういうの、にんめーしき、って言うんでしょ♥」
「そうだよ〜♥ ノノミちゃんに一生わたしたちのペットでいてもらうために、みんなでいろんなものをあげるんだ〜♥」
「うれしいでしょ、うれしいでしょ〜♥」
「……も、もぉー♥」
従わないとあの地下室に逆戻り。もうヘイローを絶頂させる装置さえ着けられていないというのに、ノノミは涙目で震えて女児たちに情けない鳴き声を聞かせる。
女児たちへの返答は全て〝楽しい〟でなければならない。ある意味では、機嫌を損ねないための処世術というものだろう。
「ほら、うれしいって言ってるよ〜♥」
「かわいいね、かわいいね♥」
「もっともっとかわいくしてあげようよ♥ 首輪だけじゃ何だかかわいくないよ〜♥」
全裸にリード付きの首輪だけではまだ不満がある。なぜならそれは可愛くない――――無様になり切れていない。
「はいこれ♥ お鼻と乳首さんにつけるんだよ♥」
「ぶぎっ♥♥ あ゛っびィ♥♥」
鼻と乳首にクリップ仕様のリングを付けられ、裸に鼻輪と乳首ピアスをしているような雌牛が完成する。
「次はこれ〜♥ ノノミはここがお家だから、お名前は自分で咥えて教えてあげること♥」
「ポーズはこう♥ パパやママがペットによくさせるとっておきの格好なんだって♥」
「っ〜〜〜〜〜♥♥」
拙い文字で『めすうし・ノノミ♥』と書かれた紙を口に咥え、言われるがままにガニ股腋見せ全裸ポーズを取る。無様な金の輪っかに飾られた鼻や乳首、剛毛が絶え間なく滲む愛液で濡れたマンコ、前から見える蠢くピンクのアナル。
豊満な身体の隅々まで下品なポージングで晒したノノミ。言われた通りの立派な雌牛は、何と立つこともできる可愛くて頭もいいペットだ。
「じゃあじゃあ、ちかいのことばを言いながら、おしっこしーしーして♥」
そんな可愛くて頭のいい雌牛はみんなのペット。何でも言う事を聞くいやらしくて無様な女児たちのペットだ。
どんな無茶な命令であろうと、ノノミは涙を流して実行するだろう。なぜならそれが、飼い主の望む〝楽しいこと〟だから。
「ふぁい♥ ふぉふぉひは、ふんふぁの、めふうひへっほ、れすっ♥♥」
ちょろっ♥ ちょろろろろろろろろろ……♥♥
女児たちの言うことは何でも聞く。涙の笑顔を浮かべて『自分はペット』だと宣言をしながら、ガニ股で開いた隙間におしっこのアーチを描こうとも構わない。
「わー、すごいすごーい♥ そのまま腰をへこへこ〜♥ へこへこ〜♥ ってしてみて〜♥」
「ふぁい♥ ん、んっ、んん〜〜〜〜♥♥」
ぴしゃっ♥ ぱしゃぱしゃぷしゃあ♥
「あはは♥ おしっこがたくさん飛び散ってる〜♥」
「いけないんだいけないんだ〜♥ ノノミちゃんばっちい〜♥」
「でもしょうがないよね♥ ノノミはペットなんだから♥ へんなところでおしっこしても、ぜーんぜんおかしくないもん♥」
「そうだよそうだよ〜♥ ペットだから裸になったって、おまぬけなポーズしたって、おしっこを漏らしたって、なーんにも恥ずかしくないもんねー♥」
「……ふ、あい♥」
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。死ぬほど恥ずかしい。こんなものは生き恥でしかない。こんなものは人ですらない。
「んっ、んん……お゛ぉ゛っ♥♥♥♥」
なのに、イク。逆らえない恐怖に身体が絶頂する。マンコから『ブシュッ♥』と勢いのある飛沫が飛び散り、それは明らかに失禁ではない絶頂の淫汁だった。
調教中、幾度となく見てきたものを女児たちが見紛うはずもない。無様な装飾と下品なポーズ、野外おしっこの羞恥、罵倒のような褒め言葉に目を剥き野太い嬌声を上げたノノミをクスクスと笑った。
「イッた♥」
「イッたイッた♥ もっとイこうよ♥」
「お外はいっぱいきもちよくなれるよ♥ たくさん楽しいことができるよ♥」
『だからイこう♥ ノノミ♥』
年端もいかない女児たちに握られるリードは固く、彼女を蝕む恐怖は大きく――――――
「……イグッ゛♥♥♥♥」
ノノミを支配する快楽は、とてつもなく無様だった。
◆
「えーっと、ノノミ先輩が言ってた場所はここ……でっか!?」
「ん、ウチの校舎より大きい」
「あはは……何だか複雑です……」
「まーノノミちゃんの実家もこれくらい大きいと思うし、どっこいどっこいじゃない?」
巨大な別荘地を前にセリカ、シロコ、アヤネが圧倒され、ホシノが眠たげな欠伸と共に言葉を継いだ。
ノノミを覗くアビドス廃校対策委員会の面々は、そのノノミからの連絡を受けてバイト先である別荘地へと足を運んでいた。
「しっかし、ノノミ先輩が手こずる子供って一体……」
「まあ、珍しいことは確かかなー。ノノミちゃんが全員にヘルプするなんてほとんどないし」
内容は、バイトが引き受けた想像以上に忙しいものだったから出来れば助けて欲しい。要約すればお手伝いに来てくれないか、というものだった。
のんびりとした雰囲気ながら、するべきことはそつなくこなす。そんなノノミが全員に来て欲しいとまで言う女児たちの世話がどんなものか、セリカたちは僅かに訝しんだ顔で敷地に足を踏み入れた。
「おねーちゃんたちが、ノノミちゃんの言ってたおなかまさん?」
「へ……?」
と、家の中からひょっこりと女児が顔を出した。一人、二人、三人――――一体何人いるのだろうか。
「きたきた、きてくれた♥」
「遊ぼう遊ぼう、わたしたちとあそぼー♥」
「最初はかくれんぼ♥ よーい、すたーと♥」
言って、セリカたちが数え切る前に家の中から飛び出し、はたまた家の中に引っ込んだ女児たちは、あっという間に四人の視界から消えてしまった。
隠れんぼ。それは単純明快なルールだ。それは理解しているが、あまりの速度にセリカたちは口をポカンと開くことしかできない。何せ、顔を合わせて数秒足らずで〝遊んで欲しい〟と言い残し、立ち去られてしまったのだから。
「え、いや……えぇ?」
「了解。制圧する……!」
「ちょ!? だ、だめですからね!? あの子たちの親御さんは凄くお金持ちで……っていうからそうじゃなくても傷つけたらだめですよ!?」
「シロコ先輩はやい、はやいから!」
と、女児に置いていかれた狼が闘争心に火をつけたのか、愛用の銃とドローンを持ち出して大人気なく走り出したシロコをアヤネが声を上げて追いかけ、呆気に取られていたセリカも同じように追いかける。
「はーやれやれ、若人は元気いっぱいだー」
ただ一人、ホシノだけは相変わらずの態度で欠伸をしていたが、動く気がないわけではないらしく、ゆっくりとだがその足を動かし始める。
「ま、ノノミちゃんの頼みだし、おじさんだけサボるってわけにはいかないよね〜」
いつもならセリカたちに任せてお昼寝と洒落込むところだが、可愛い後輩のメッセージとあらば、たとえ女児の遊び相手でも付き合ってやるのが筋というもの。
とはいえ、他の三人に比べればやる気のない足取りでホシノは開けっ放しになった扉を潜り、締めながら内装に目を向けた。
「わはー、これをノノミちゃんとあの子たちのために貸すとか、太っ腹すぎるねぇ……ん?」
外だけでなく中もアビドスの古い校舎とは比較できない。これが別荘というのに金持ちの道楽を感じるホシノは、ふと視界の端でガタガタと動く鎧のようなものに目を向けた。
女児一人どころか、自分たち生徒の一人か二人くらいなら簡単に入れそうな女性の顔を付けた銅像――――アイアン・メイデン、と言うのだろうか。
「物騒なものを作るもんだねぇ。まあ隠れるにはうってつけっぽいけど、ちょっと詰めが甘いなぁ」
もちろん鉄の処女を模した像なのだろうが、中で大人しくできない活発な子が隠れるべきではなかった。
入口で灯台もと暗しのつもりだったのかもしれないが、遅れて入ってきたホシノの目は誤魔かせない。
「はいはーい、まずは一人。さあ、おじさんと大人しく――――――え?」
鉄の処女の像を開いたホシノの顔から、表情が消え失せた。
それは思考停止の表情だ。その〝中身〟を見て、前面以外にビッシリと敷き詰められて蠢く〝触手〟を見て。
「のの、み、ちゃん…………っあ?」
埋め込まれた大切な後輩を見て――――足を踏み外したようにその中に吸い込まれたホシノは、最後まで事態を呑み込めないままだった。
『〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥♥』
鉄の処女に呑み込まれた者の嬌声が二重になった。今頃は、全身を絡め取られてヘイローが明滅するほどの快楽を与えられていることだろう。後輩の胸に抱かれ、頭がおかしくなるまで蕩けることになるかもしれない。
「うまくいったね♥ ノノミちゃんの言う通りにしたらうまくいったね〜♥」
「ねー♥ ホシノお姉ちゃんはのんびりしてるけど、けいかいしんが一番つよいから、こうするのがはやいって♥」
それを決めるのは女児たち。クスクスと笑う女児たち――――――
「このちょうしで、みんなみーんなつかまえようね♥」
「うん♥ ペットにするかは、後でみんなで決めようね♥」
「かわいいかわいい生徒さん♥ とってもつよくてやさしい女の子♥」
『みんなみーんな、わたしたちのものだから♥』
全てが全て、残酷なまでに無邪気な者たちが決めるコト。