アズールレーン。それは、海と世界の脅威であるセイレーンに対抗するため結成された組織。KAN-SENと呼ばれる艦船少女たちの連合艦隊だ。
だが、やがてその組織は分断されることになる。既存の戦力でセイレーンに対抗するアズールレーン。セイレーンの技術すら利用して戦いを続けるレッドアクシズ。両者の隔たりは激しく、やがて同士討ちとも呼べる戦争にまで発展した。
「ちょっとオイゲン、あんた……!」
「いいから。私もすぐに追いつくわ。姉さんは味方の撤退を援護して。そのまな板じゃ、ロイヤルの魚雷一つ満足に防げないでしょう?」
「誰がまな板よ! っ……絶対追いつきなさい、いいわね!」
アズールレーンとレッドアクシズ。両陣営をさらに噛み砕き、ロイヤルと鉄血。その戦争の真っ只中、とある艦船姉妹が二方に別れた。金髪の少女は味方の撤退を援護するため後退を。
「我々メイド隊を前に一人で殿をお勤めになるとは。敵となった今となっても、その意思に感服いたします」
「あらそう。彼の女王陛下の子飼いに評価されるだなんて、『第三帝国の奇跡』も堕ちたものだわ」
銀髪の少女は、その身を賭けた囮役という前線に躍り出た。鉄血のエース、プリンツ・オイゲンを囲むは、オイゲンと同等のエースである艦船ベルファストを筆頭としたロイヤルメイド隊。
負け戦というものがあるなら、オイゲンが携わったこの戦いはまさにそれだ。ロイヤルの策略にまんまと嵌り、攻勢を翻し撤退を余儀なくされた。が、味方から捕虜をロイヤル側に与えてやるつもりは毛頭ない。それはベルファストの言葉にオイゲンが皮肉で応えたことからも伝わってくる。
「参ります。お覚悟を」
「私の守り、お前たちに貫けるかしら?」
斯くして、ロイヤルメイド隊とオイゲン、追撃と防衛の凌ぎが始まった。
数は当然ロイヤルメイド隊が勝り、その連携も驚異的なものだ。しかし、鉄血のエース足るオイゲンの防御と装甲は伊達ではない。鉄血の家族を守る。それは飄々として捉えどころがなく、それでいて戦場では苛烈という本心を掴ませないオイゲンであっても変わらない信念だった。
数十分と続く長い戦闘。砲弾と魚雷に晒され、傷ついていくオイゲンの軍服と艤装――――だが、その勝負を制したのは撤退防衛を死守したオイゲンであった。
(……!! 撤退完了の信号、これで)
遥か先で打ち上がる信号弾。戦場に残ったオイゲンへ向けられたものであり、完全に追撃の範囲内から逃れた証明だった。でなければ、あれほど目立つ砲弾は打ち上げられないだろう。
「じゃあね、ロイヤルのメイドども。今日の美酒は、そっちに譲って――――――」
「いえ。もう一つ、いただきとうございます。シェフィールド、ハーマイオニー!」
「な……!?」
もうオイゲンが戦場に留まっている理由はない。傷ついた艤装であっても、単独での撤退が可能な能力が彼女には備わっていた。が、それはロイヤルメイド隊の予想外の動きによって封じられることとなった。
撤退を開始したオイゲンをベルファストの指示で素早く取り囲んだメイドたちが、外周を取り囲むように旋回する。その手には、細い針金(ワイヤー)のようなものが繋がれていた。
「鉄線? そんなもので……」
くだらない。自分を拘束し、捕獲するつもりなのだろうが、単なる鉄線がオイゲンに通用するはずがない。彼女は動きに合わせて半透明の盾を現出させ、それを鉄線が取り囲む周囲に浮遊させた。
これでメイド隊の用意した鉄線は盾に阻まれ、オイゲンに届くことなく彼女はロイヤルから優雅のお株を奪う撤退を完了するはずだった。それが普通の鉄線であれば――――エネルギー体である盾をすり抜けるものでなければ。
「な……くぅ!?」
盾をすり抜け、否、触れた部分を消滅させた鉄線がオイゲンへと迫り、彼女の身体に食らいついた。
海上を突き進んでいたオイゲンを制止させ、両手と両足を真っ直ぐに縛り上げ、ぐるぐるぐるぐると全身に絡み付く。その横乳のホクロから扇情的な鼠径部、艶めかしい太股にムチィ♥ と鉄線がくい込み、オイゲンは立ったまま鉄線に鹵獲されてしまった。
「任務完了ですね」
「縛られたハム……いえ、縛られた豚肉でしょうか」
「ち……まさか、こんなものを用意していたとはね」
ハーマイオニーが可憐に笑い、シェフィールドがオイゲンの肉々しい女体を嗤う。しかし、当人はまだ慌てることなく、ロイヤルが見せた新技術を見て言葉を発していた。それに対し、ベルファストがスカートを摘み優雅な礼を返す。
「技術開発は鉄血に限るものではありません。こちらの技術も日々進歩しています――――鉄血艦、プリンツ・オイゲン。捕虜として、アズールレーンの基地に連行させていただきます」
「……扱いは丁重に頼むわよ。女王陛下の子飼い豚さん」
これは、とんだ失態ね。この妙な鉄線は艦船の力を制限しているのか、引き千切ることも艤装を新たに出現させることもできなかった。
こうして鹵獲されたプリンツ・オイゲンは、その紐で縛られた豚肉のように惨めな姿でアズールレーンの拠点へと連れていかれることになった。
(万が一にも逃げられないため、っていうのもあるんでしょうけど……恨まれてるわねぇ)
その風習からロイヤルが捕虜の扱いをこれほど乱暴にすることはなかなか考えられない。であるならば、着の身着のままで連れていかれる理由は単純、レッドアクシズが〝やりすぎた〟からだろう。重桜共々、鉄血もまたアズールレーンの再三に渡る説得に応じず戦争を繰り返した仲だ。彼らにも守るものや情勢があるのだから、当たり前といえば当たり前のことだろう。
さて、どう逃げようかと思案している間に、オイゲンはある場所へと連れてこられた。そこは王城の如き玉座があり――――ロイヤルの女王陛下、クイーン・エリザベスが拘束されたオイゲンを見下ろしていた。
「陛下、鉄血の捕虜をお連れ致しました」
「ご苦労さま。さて、先日は色々とお世話になったわね、鉄血のオイゲン」
「これはこれは、女王陛下。ご機嫌麗しゅうございます。生憎、おまえのメイドにこんな格好にされて、傅くこともできなくてごめんなさいね?」
――――ざわりと殺気立つ。まあ、敵地のド真ん中で生意気な口を開けばそうもなるだろう。しかし、これで怒り狂ってオイゲンを始末しようとするのなら、どの道アズールレーンに未来はないだろう。
「そうね。闇雲な破壊活動に加えて、セイレーンと手を組むような陣営の女にはお似合いの姿じゃないかしら」
しかし、女王陛下様は思いの外冷静なようだとオイゲンは内心で舌打ちをした。皮肉には皮肉で返す、幼い見た目や頭に血が上りやすい性格ながら聡明なクイーン・エリザベスらしいと言える。
「さて。ここから先はあなたの処遇についての〝会談〟を開かせてもらうわ」
「へえ……会談、ね。興味深いじゃない」
ボロボロの身体を鉄線で彩られながら、オイゲンは微笑を返してエリザベスの言葉に耳を傾けた。
その内容は至極単純――――アズールレーン側に従い、その力を貸せという命令だった。
「身の安全は保証する。条件は悪いものじゃないと思うけど」
「ふぅん、そうね。わかったわ」
確かに、散々とアズールレーンや彼らが守る民間人に破壊活動で驚異となった軍の捕虜に対して、彼女は破格とも言える条件を提示した。それを手に取れば、少なくともオイゲンの身の安全は保証される。頷き返したオイゲンに、エリザベスは上機嫌に微笑み言葉を発した。
「そ。あなたが案外素直で――――――」
「そこまで口が回るなら、一枚くらい舌を噛み切ったらいいんじゃない? そうしたらその貧相で魅力の欠片もないまな板も、少しはましな見た目になるかもね?」
「――――――――」
今度こそエリザベス自身の空気を凍らせた。ざまあみろ、とオイゲンはちろっと舌を出して凍りついた笑顔のエリザベスを嗤う。
従うと見せかけてのカウンター。実に見事な奇襲と言えるだろう。
「ベル」
「はい」
ただし、相手がロイヤル最高権力者クイーン・エリザベスに対して、捕虜の狼藉でなければの話だ。底冷えするようなエリザベスの声に、前に出たベルファストが淑女の礼を以て応える。
「そいつ、こっちで使えるようにしなさい。手段は問わないわ。最悪、例の実験体にしても構わないわ。その生意気な口を矯正することから始めなさい。それまで、私の前に出さないことね」
「かしこまりました、陛下」
「?」
使えるように、というのはオイゲンをアズールレーンへ引き込むことを示唆しているのだろうが、どんな拷問にも屈するつもりはないオイゲンには関係のない話だ。が、彼女は『例の実験体』という単語に小首を傾げた。例の実験体、噛み砕けば例の装置の実験体……になるのだろうか。様々な技術研究を行う鉄血からすれば、アズールレーンにもそのような技術があるというなら――――その技術の結晶たる鉄線によって、オイゲンは顔面から赤い絨毯に叩きつけられた。
「ぶべっ!? っ〜〜〜〜、な、何す――――ッ!?」
引きずられ、間抜けな悲鳴を漏らしたオイゲンが顔を上げると、その目が驚愕に染まる。
「では、躾を始めましょう。聞き分けのない〝家畜〟には相応の罰を与えることから、ですね♥」
それは確かにベルファストだったが、オイゲンの知るロイヤルの完璧なメイドであるベルファストではなかった。
オイゲンを家畜と呼び、見下ろす瞳はもはや彼女のものではないと思えるほど冷たく、彼女をして恐ろしいと思えたのだ。
アズールレーン・ロイヤル陣営の捕虜プリンツ・オイゲン。誇り高き栄誉ある肩書きから、惨めで無様な肩書きを与えられた彼女は――――本当の意味で無様とは何かを、これから知らされることになる。
◆
アズールレーン陣営の基地、その近辺には人が住まう街が多くあり、それを守るのもKAN-SENが持つ役割の一つとなっている。そのため、KAN-SENが街を騒がせることがあってはならない。まして、それがロイヤルという誇りある陣営であれば尚更だろう。
「皆様、お騒がせして申し訳ありません」
しかし、例外は存在する。たとえば捕虜の処遇。日頃から危険が付きまとい、ストレスが溜まる民衆への対応に、その原因の一つである敵国の捕虜などうってつけではなかろうか。
「本日はこの基地に〝悪戯〟を行い、捕らえられた〝子供〟への公開〝お仕置き〟を執り行わさせていただきたく、この場をお借りさせていただきます」
「…………っ!!」
たとえばそう、パツパツの軍服で大衆の前に引きずり出され、ガニ股を開く下品な女の晒し芸などうってつけであろう。
顔を真っ赤にしたオイゲンが身動ぎをする度に零れそうになる巨乳。元々から横乳が非常に魅力的な軍服であったが、今は横乳のホクロどころか乳輪がまろび出そうだ。おっぴろげられた下半身に関しても同じで、セクシーな下着は丸出し肉尻は前から見えるなど、恥さらしも良いところだろう。
そんなデザインは同一ながら〝子供用〟の服を着せられたオイゲンが、鼻フックに両手両足の拘束具の無様な装飾を付け足されて悔しげに歯噛みをしていた。
「わ、悪かったわね……急に押しかけちゃって。おかげで、レンタルのドレスコードもこの有様よ」
強がりを口にする顔はふごふごと開かれた鼻からは液体が垂れ流され、ギロチンに掛けられたような木板が彼女の両手と首の動きを纏めて大きく制限する。その木板と同じ素材に『鉄血の負け犬艦船』と書き記された看板が、ハミ乳輪した乳房に乗せられていた。
(この程度の拘束が振り解けない……それに、私の鼻によくもこんなものを!)
鼻フックに負け犬看板から恥は下半身にも及び、膝に付けられた長い開脚バーと足首を短く戒める木板の存在が、オイゲンにガニ股立ちという女として、人として惨めな立ち方を強要していた。
「ちっ……ここまで下衆になっていたとはね。それとも、これがおまえたちの本性かしら、ふごっ……〜〜〜〜っ」
街中でメイドに連れられ、ザワザワと騒がしい大衆の前でパンツ丸出しの晒し上げ。皮肉の一つを投げかけようと、服の圧迫感と鼻フックの豚息で自分の恥を加速させてしまう。
そんなオイゲンを一歩引いたベルファストは、彼女の躾係である女はくすり笑い、民衆は鉄血の負け犬を見て嘲笑い始めた。
「あれが例の……」
「ああ、あの鉄血の――――無様だな」
「ッッ!!」
力無き民衆に嘲笑われる艦船。彼らの性根が守る価値がないほど腐っていることは事実だが、そんな連中に見下される自身も惨めで、オイゲンは素直に立場を認めることなく睨みを利かせた。
「弱った乙女を見て陰口だなんて……いい気になるんじゃないわよ……!!」
それは戦場で獰猛なオイゲンの強烈な殺気。力のない人間が真っ向から浴びれば、気絶してしまいかねないものだった。しかし、凄んだ顔すら醜く歪ませる鼻フックに加え、木板〝程度〟で戒められガニ股でパンツを見せつけるオイゲンでは彼らの肩を竦ませることが精々。
「か弱き民衆に対する態度ではありませんね」
「なに――――――うぎゃあ!?」
しかも、そのプライドを守る行為で得られた結果が尻への折檻というのは、些か間抜けが過ぎるものであった。
「自分の立場を弁えなさい。自分が彼らより勝っているとでも思っているのですか? 今のあなたは悪戯をして仕置きを受ける子供、身の程を知りなさい」
「く、おまえいぎゃあ!?」
バチィンッ!!
子供用の服で鼠径部どころかケツ丸出しの臀部に、ベルファストが手にしたスパンキングラケットが叩きつけられた。その名の通りスパンキング、SM用の大きなラケットの表面には鉄鋲が取り付けられており、それが炸裂したオイゲンの尻は、勢いでパンツが破れて見えた生肌にハンコ注射の跡にも似た腫れが広がっていた。
「ぐっ、この……あぐぅぅ!!?」
「さあ、仕置きを続けます。このまま街を歩き、皆様への謝罪をいたしましょう」
「こ、こんな格好で歩けるわけぶぎぃっ!? わ、わかっいぎゃあぁん!? あ、歩く、歩くわよ!!」
バチィン、バチィンと加減のないスパンキングにオイゲンが慌てた様子で歩き始めた。対艦船拷問用のスパンキングラケットだ。そのデカケツ全体を叩き、その上細かな鉄鋲が追撃の激痛を与える。これには彼女も堪らずという様子で前を向いて足を動かす。
ヘコ♥ ヘコ♥ ヨタ♥ ヨタ♥
「〜〜〜〜〜っっ!! くそ、くそ……!」
だが、短い木板と長い開脚バーで矛盾したガニ股開きをさせられたオイゲンが、まともに歩けるはずがなかった。尻の痛みに耐えながら腰をヘコヘコと動かし、ろくに広げられない足元は仕方なく爪先立ちでヨタヨタ歩き。姿勢を維持するため、あるいは無意識でスパンキングを恐れて胸を張ることで、ゆっさゆっさと揺れる巨乳に乗った『鉄血の負け犬艦船』を大衆によく知らしめることができていた。
無論、オイゲンにとってはとてつもない屈辱だ。無力極まる民衆に嘲り笑われながら、尻を振って胸を揺らして鼻の穴まで広げて引き回し。これが『第三帝国の奇跡』を自称する艦船少女の末路か。
「遅れていますよ」
「あ゛ぁッ! た、叩くなぁ!!」
理不尽にも歩行が遅いと叱責されれば、激しい痛みを伴うスパンキングで仕置きを受ける。これで倒れでもすれば、もはや立ち上がることが叶わずオイゲンはひたすら尻をぶたれるやもしれない。それだけはさせまいと、ブルブルと震えるみっともない爪先立ちでデカケツへの殴打を彼女は耐える。
そしてようやく街の外周を五分の一ほど進んだ時、理不尽なスパンキングが十を超えた頃。
「――――きゃうんっ!?♥」
プシッ♥
オイゲンは突如として甲高い嬌声を上げ、丸見えのパンツから愛液を小さく吹き出した。
「な、な……きゃひぃん!♥♥」
「ですから、足が止まっていますよ。家畜と言えど、歩行程度は自力でこなしていただかなければ困りますね」
「ま、待て、待ちなさひぎゅう!?♥♥♥」
バチィン♥ プシャッ♥ バチィン♥ プシャァァ♥
されていることは変わらない。歩くことを止めたオイゲンに対し、ベルファストがそのメイド服に似合わない無骨なスパンキングラケットで尻を叩く。違いと言えば、オイゲンが履いていたパンツが千切れ、点々と真っ赤に腫れ上がったデカケツを丸出しにしていることくらいだ。
だと言うのに、オイゲンの喉からは悲鳴ではなく嬌声が。オイゲンの秘部からは目に見え、地面を濡らすほどの愛液が吹き出した。千切れた下着が愛液の勢いで流され、事実上下半身を丸出しにしたオイゲンがガニ股で愛液を吹き出すおかしな光景が作り出されている。
「おいおい、ちょっと気が強いと思ったらただの淫売じゃないか」
「ふざっ、ふざけ――――きゅぅん!?♥♥♥」
街の人間の笑いに新たな侮蔑が加わる。それを聞いてなお、オイゲンは否定の言葉を吐き出し切ることができず、美しく下品なO字を描いた脚に飛沫を輝かせ、舌根を突き出して官能の声を上げた。
――――これはオイゲンが知らぬことだが、彼女を無力化するため密かに対艦船鎮圧用の薬が投与されていた。それはどんな艦船であろうと一時的に能力を抑制する効果を持つが、同時にある副作用をもたらす。
「いひぃぃぃぃぃん♥♥♥」
その艦船の性感が鋭敏化し、約数十倍から数百倍の感度を得るというものだ。オイゲンはその効果で、知らずに尻を叩かれて官能に悶える雌豚へと変えられていたわけだ。
その効果はあくまで一時的なものではあるが、投与を続ければ実質的に永続――――囚われたオイゲンが一時的か永続かは、当然言うまでもないことだ。
「ま、待て、やめひゃあっ♥♥♥ こ、これ以上は、ぐぶひぃ!?♥♥♥ も、もう――――ひきゅうぅぅぅぅぅぅっ!!♥♥♥♥」
プシャァァァァァァァァァ♥♥♥♥
やがて、オイゲンが戸惑い鼻や口から体液を吹き出す間に、ガックガックと腰が痙攣し剥き出しの秘部から水分が吹き上がった。絶頂による潮吹き。それを屈辱の尻叩きで味わわされ、大衆の笑い声に包まれながらオイゲンは披露してしまった。
「あぎぃっ!♥ ぐっ、ぎぃ!♥ やめな、ぅいぃ!♥♥ あんたたち、ぜっ、絶対にただじゃおかなっ、い゛ぃっ!♥ 民間人でも、容赦しない゛ぃ゛ぃっ!?♥♥♥ やめっ、叩くの止めなさいっ! この、似非メイド! あんたも堕ちたものね! 品格も茶葉の出し殻と一緒に捨てたのかしら!? えぎぃ!♥♥ この、このぉぉぉお゛ぉ゛!!♥♥♥」
その後も彼女の引き回しは続けられたが、何度目かの絶頂で力尽きて倒れた後、集った民衆たちの手でスパンキングラケットを使い回す連続スパンキングが行われた。オイゲンの想像を絶する彼女の歓迎の躾は、そうして一晩中続けられたという。
◆
プリンツ・オイゲンの処遇はメイド隊に一任されている。昼間の引き回しのように、彼女たちの調教に容赦というものはない。世界を、人を脅かす存在となった陣営に慈悲の心は一度切りだ。
「ふー、ふぅーっ♥ く、うぅぅぅ♥」
「さて……そろそろ素直になってくださいましたでしょうか。ふふ、自慢の臀部がこんなに赤く……良くお似合いですよ♥」
「はっ。誰かさんの、くだらないお仕置きとやらのっ♥ おかげさまで、ねっ♥ くそ……喰らえよ!」
豪奢な部屋にオイゲンが両手を纏めて天井に吊るされた縄で縛られ、中腰の姿勢でベルファストに毒を吐く。
視線だけは大したものだ。つい数時間前まで無力な一般人からのスパンキングで悲鳴を上げ、未だ腫れが引かないデカケツを痙攣させているとは思えない。だが、一糸纏わぬ姿で縛られた状態では、鼻フックが取り外されたとはいえ無様には変わりない。
「ベル、言われたもの持ってき……ひゃあっ」
「な、ぶぎぃぃぃぃぃいッ!?♥♥♥」
それに、鼻孔が伸ばされておらずともその豚声は癖になっているようだ。エディンバラがカーペットの上で器用に足を滑らせた途端、オイゲンが大きく首を仰け反らせて嬌声を上げる。
「姉さん」
「わ、わかってるから! ちゃんと気をつけますよー!」
「ふ、ふぎっ♥ それ、はな、せぇ♥♥ ちくびっ、とれるぅ!?♥♥♥」
その原因は、エディンバラが不器用に転けた際に掴んだオイゲンの乳首に付いた重りを、両方とも引っ張ったことにあるのだが、ベルファストもエディンバラもオイゲンの悲鳴には耳を貸さない。傾けるどころか、日常のような会話をしながらオイゲンの巨乳を下へ下へと引っ張り続ける。
ただでさえ重りが付き、ずっしりと重さを感じさせて長く垂れた乳房。その先端を千切れんばかりに引っ張られ、感度が数百倍に増幅されているオイゲンはたまったものではない。
「――――お゛ぉぉーーーーッ!♥♥♥♥」
そして、数百倍の感度と化した性感帯を犯されでもしようものなら、オイゲンの皮肉は全て官能の嬌声となるだろう。
パン、パン、パンとオイゲンの真っ赤な尻肉とシェフィールドの細く柔らかい腰肉がぶつかり合う。シェフィールドの腰にはバンドが取り付けられ、その中心の突起はオイゲンのマンコに挿入されている。女同士のセックスに使われる擬似男性器、ペニスバンドによるオイゲンの凌辱調教だ。
「おっおぉぉっ♥♥♥ おぐっ、ぅお♥♥ おぉーっ♥」
「ふぅ。客人であるのなら、もう少し良識を持った言葉遣いをオススメいたします。ああ、失礼。客人ではなく家畜の豚でしたか。それなら仕方ありません」
「だれが、豚だっ! 豚はおまえたち、ひぐっ!?♥♥ やめ、やめなさいっ、うごぉぉっ!?♥♥ お、むぅ、おごっ、おげっ♥♥」
マンコだけでなく口もペニバンでじっくりと犯す。ツーサイドアップで括られた髪をベルファストが掴み上げ、口内にムラなく擬似ペニスを擦り付ける。尻肉の表皮より、口の中は余程感じやすいことだろう。
感度の上昇によって、擬似的な輪姦すらオイゲンの精神を蝕むものになる。つまり――――ロイヤルメイドが本気になれば、こんなものでは済まされない。
「ぎっ、ブヒッ♥ ブッヘ♥ や゛め゛♥♥ 私のがらだっ、に……おかしなもの、お゛♥♥ こする、な゛ぁ゛♥♥♥」
拘束を解かれ、大の字で施術台に乗せられる。拘束具の必要がなく、手足を素手で掴むだけで十分だと判断された屈辱。そんなプライドの高いオイゲンへの侮辱さえ、彼女は敏感な部位を擦られることで洗い流されるような快感。
「うふふ、ロイヤル特性オイルのお味はいかがでしょう? そのご様子では、お気に召していただけたようですね♥」
「さい、あ゛ぐッ!?♥♥ オッ、どげ、どげろ゛♥ あ゛♥ どげ、どげるッ゛♥♥ あ、が……き、ブヘッ♥♥♥♥」
ゾリュ、ゾリュ♥ コリ、コリ♥ ヂリ、ヂリ♥
オイゲンの乳首を、乳輪を、秘部を、クリトリスを。あらゆる性感帯を擦り扱く大きな歯ブラシと指サック。怪しげなオイルを塗られ、浸透させられながらオイゲンの身体は洗浄される。
歯茎が剥き出しになるほど食いしばったばかりに鼻水が勢いよく吹き出し、秘部からはプシャプシャと潮が吹き上がる。擦られた部位が溶けるような快感。それら全てがオイゲンの頭に絶え間なく快楽物質を届ける。有り体にいえば、気が狂いそうだった。
「うふふ、いけませんよ。せっかくの可憐な顔が台無しです……んっ♥」
「ぶひっ、ぶっべ……んんーッ!?♥♥」
その狂いそうな気を豚のような悲鳴で発散する唇が、ニューカッスルの唇によって塞がれる。
(こいつ、うま……っ!?♥)
舌を絡め取り、口内を蹂躙し、歯の隙間まで洗い流すような舌使い。一瞬とはいえ、身体を擦り上げられ溶ける感覚を凌駕する濃厚なキスにオイゲンが目を蕩けさせる。
が、そんな夢見心地はすぐに冷めた。
「おや、こちらも負けていられませんね……次はこの赤く見窄らしいお尻を、陛下に見せるに相応しい綺麗なものにいたしましょう」
「!? ん、んんんんんっ!♥♥♥」
グッと脚が持ち上げられ、ジンジンと真っ赤になって疼くオイゲンのデカケツと菊門が露になる。
元総括への対抗意識があるのか、ベルファストが優雅な笑顔でオイゲンの尻へとオイルとブラシを向ける。メイドの争いに巻き込まれてたまったものではないオイゲンは声をあげようとするが、ねっとりと唇を嬲るニューカッスルによってそれも封殺された。
「あらあら、そのように喜んでいただけるとは……陛下への忠誠心が芽生え始めているようですね♥」
「んおっ、あふまっ! ――――ぶぎょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♥♥♥♥♥」
悪魔のような所業を優雅な微笑みで。平和に害をもたらす存在、ロイヤルレディに仇なす者に制裁を。
ロイヤルメイドたちの洗礼に、プリンツ・オイゲンはか弱い罵倒と底抜けに無様な声と絶頂を響かせることしかできなかった。
◆
「へぇ、見ない間に少しは良い格好になったじゃない」
「く……ふぅっ♥」
金髪まな板の女王陛下と執務室で二度目の対面を果たしたオイゲンは、しかし一度目のような罵倒を繰り出す余裕はなかった。
背中でベルファストは目を光らせている、というのもあった。だがそれ以上に、真っ赤な顔で目を細めて睨みつけるだけでやっとなのだ。
「よくやったわ、ベル」
「いえ、お褒めのお言葉はまだ……しかしながら、躾の経過報告を陛下にお届けすることが叶い、嬉しく思います」
「そうね。この無駄肉のじゃじゃ馬にメイドとしての自覚を芽生えさせるなんて、大したものだわ」
「誰がメイドの自覚なんて……あ、んんっ♥」
ベルファストとエリザベスの会話にボソリと言葉を発するも、小刻みに震える刺激によって自ら言葉を遮ってしまう。その丸出しの乳首を挟むローターと膣にくい込んだバイブによって、オイゲンの反抗心は著しく制限されていた。
その上、エリザベスの言うメイドの自覚とやらを衣服に被せられている。その乳首は切れ込みで丸出し、スカートは股下どころか股上でノーパンの股間をこれでもかと明かしたド変態メイド服をオイゲンは着せられていた。
こんなものを着せられて抵抗をしないのは、もちろん薬品による能力制限もある。
(くそ……引き回しか、メイドの真似事の脅し如きに……っ!)
が、やはり屈しないと言ってもメイド隊の調教はオイゲンの心を着実に蝕んでいた。今日の調教は街中で引き回しか、メイドの研修か――――オイゲンはベルファストにこう問われた。初めて選択権を彼女は与えられたのだ。
以前までのオイゲンであれば〝両方〟ではないのかと皮肉交じりに応えたことだろう。しかし、連日の激しい調教と以前引き回しにあった恥辱の記憶。それがオイゲンに弱気な選択をさせた。その際に見たベルファストの含み笑いを思い出すだけで、オイゲンは腸が煮えくり返る思いをさせられる。
「じゃあオイゲン。私に紅茶を入れてくれるかしら?」
「…………かしこまりました、女王陛下」
一部分とはいえプライドを捨てさせられた。だが、プライドのためだけに身を捨てていては耐えられるものも耐えられない。今は、多少従順な面を見せてやらねばとオイゲンは短いスカートを摘み上げ、地面に向けた視線には笑みの殺意を滲ませる。今は、今だけはと快感と屈辱で震える手でメイドの真似事を行う。
「――――拙い紅茶ではございますが、女王陛下のお口には合うと思います。臭いも同じく、ドブのような香りですし。もしかしたら、その下の口からお出しになられる紅茶の方が、美味かもしれませんが……っ!」
しかし、反抗心の全てを差し出してなるものかと、オイゲンは密かに研いだ牙を剥いて執務用のテーブルに紅茶を差し出した。
背後のベルファストを含めたメイド隊、エリザベスが眉根を顰めた雰囲気が下げた視線の上から伝わってくる。ざまあみろ、とオイゲンはニヤリと唇を歪めた。彼女たちのプライドに一矢報いることができるのなら、躾と称される下品な調教を受けようと安いものだった。
「いただくわ」
「っ!」
だがオイゲンの予想に反して、罰より先にエリザベスは紅茶に口をつけた。下の口から出した方が美味かも、などと品のない揶揄をされながら紅茶を嚥下して言葉を返した。
「なんてひどい味の紅茶……いえ、これはお茶ではないわね。あなた、私にお小水を飲ませたんじゃないでしょうね? 鉄血の犬がやりそうな陰湿な手ね」
「……なぁ!?」
仕込んだ罵倒を打ち返され、オイゲンは驚きのあまり顔を上げながら大声を発する。返される予想をする余裕がなかったのもあるだろうが、まさかあのロイヤルの陛下がこのような下劣な皮肉を打ち返すなど思いもしなかった。
しかし考えて見れば当然のことだ。彼女はロイヤルのメイドたちにオイゲンの調教を命じた張本人。エリザベスの言葉に便乗し、オイゲンを捲し立てる卑しいメイドたちの上に立つ者なのだ。
「まぁ、鉄血の艦船という者はなんて下品なのでしょうか」
「これは厳しい躾が必要です」
「それに、掃除程度もまともにできていないようですし」
彼女たちもオイゲンが紅茶を注ぐ瞬間を見ていたであろうに、わざとらしく小便カップに注いだと言いがかりをつけ、さらにはオイゲンの股間と床に滴った愛液の汚れを指で指す。それが誰のせいでなっているのかは明白であり、彼女はカッとなって反論の声を荒らげた。
「だ、誰が自分のおしっこを飲ませるかっての! それに、この床のはおまえたちが――――」
「己の粗相を誰かに擦り付けるなど、メイドの風下にも置けませんね」
その瞬間、ヒュンッと風を切り裂くような音がオイゲンの鼓膜を震えさせた。悪寒と言い換えてもいいそれに、彼女は咄嗟に身体を動かそうとしたものの、制限された身体の動きは緩慢極まる。
「あんぎゃああああああああッ!?!?♥♥♥♥♥」
バッッッチィンッ!!
これまでのスパンキングの比ではない。艦船ベルファストが繰り出す本気の平手打ちをオイゲンが避けられる道理はなく、部屋中に響く凄まじい殴打の音と背骨を折れんばかりに反って白目を剥いたオイゲンの絶叫が合わさり、その数秒後に彼女の股間から小便のような潮が吹き出した。
「あらやだ、執務室が汚れちゃったわ」
「これはいけません。メイドの躾はこのベルファストにお任せを」
「あ、お……? ま、まて、待って――――待ってください!!」
バイブがすっぽ抜けるほどの深い絶頂。それ以前に、尻への平手でイクという恥。それを捨ててまで、オイゲンは尻を両手で守りながら言葉を発した。初めて、彼女はロイヤルの者たちに本気で丁寧な言葉を使ったのだ。
「おや、いかがなさいました?」
「お、お願い……そ、それだけは……許して、くださいっ! 陛下の御前で粗相をして、申し訳……ありません……でしたぁ……っ!」
ガクガクと膝が震えて、見るも情けない顔でベルファストに許しを乞うオイゲン。
それも仕方がないことだろう。艦船の本気を知っているのはオイゲン自身でもあるのだ。その本気の力が込められた平手打ちが、スパンキングとオイルブラッシングを受けて真っ赤に腫れ、戻らない尻に直撃する――――本当に、逝き死ぬかと感じる衝撃だった。
「ふむ……ですが困りましたね。汚水茶と粗相の分は躾を受けてもらわねばならないのですが」
「ああ、紅茶の分なら〝これ〟でいいわよ」
またもや白々しいベルファストの困り顔に、エリザベスが女王らしくメイドに椅子を移動させ、女王らしく脚を組んで差し出した。
「っっ〜〜〜〜!!」
誰へ、などとは言うまでもない。オイゲンへ、エリザベスが靴の先を差し出したのだ。それが示す意味を理解できないような愚者ではないが、理解したのなら愚者にならなければいけない。
だからオイゲンは――――ゆっくりと、恥辱に震えながら頭を垂れて、犬のように這いつくばった。
「ぶ、無作法な礼儀をお見せしてしまい、失礼いたしました。目利きの悪い目と鼻の所為で、女王陛下に不躾な物言いをしてしまいました……この口、陛下のおみ足で……綺麗にっ、濯がせていただきます!」
そうして、舐めた。屈したのではない。生き残るためだと言い聞かせ、敵の靴をぺろぺろと舌で舐めて媚を売った。プリンツ・オイゲンは、自らの意思で、しかも尻への平手打ちを避けるためにクイーン・エリザベスの靴を舐める屈辱を選んだのだ。
「ふふ、うふふ……ちょっとは態度が良くなってきたじゃない♪ なら次は床を拭いてちょうだい。不細工な悲鳴で漏らした女の汁が臭って、これじゃあ執務に集中できないわ」
「っ、ぐ……はい、ただいま……っ!」
「ああ、それと――――掃除は、その尻でやりなさい」
どこまでも、どこまでも馬鹿にされ、プライドを踏み躙られる。
「ふ、く……う、うぅぅぅ……ひぐっ♥♥」
くすくす、くすくす。地面にしゃがんで、腫れて押し付けやすくなった尻でカーペットを擦り、その快感で嬌声を零すオイゲンを見て嘲笑っている。
日に日にその嘲笑だけで身体がおかしなくらい痙攣をし始めていた。身体が彼女たちに屈し始めているようだった。
(殺す、殺す殺す殺す殺す殺す殺す……ッ!!)
しかし、オイゲンの心は死んでいない。尻で愛液を掃除する恥辱の中で、ひっそりと殺意を研ぎ澄ませてその時を待つ。彼女たちへの復讐を、この悪魔の巣窟からの脱出の機を。
前者は、オイゲンにとっては幸運であり不幸でもある巡り合わせが行われた。
リングを囲むロープに背を預け、煩わしい歓声にオイゲンは舌打ち混じりの声を発した。
「この豚共が……こんなものが模擬戦なんて、正気かしら?」
「ええ――――鉄血とロイヤルの艦船による模擬戦。正確な身体能力を比較するには、人の目が多ければ多いほど好ましい」
「反吐が出る理屈ね」
要するに、艦船同士を戦わせて余興としたいだけだろう。このような狭いリングで、艦船の本領ではない素手の戦闘能力を測るなど馬鹿げているとオイゲンは鼻で笑った。
「本当に、いい趣味してるわよ……っ!」
ミチッ、ムチムチッ♥ そんないやらしい音を立てるようなコスチュームに身を包むオイゲンは、下劣な客を見下し対戦相手のベルファストを睨みつけることで何とか羞恥の心を押し殺していた。
黒いレスリングコスチュームがオイゲンに与えられた戦闘服だった。無論、これまで同様に普通の衣装ではない。鼠径部どころかケツがはみ出るハイレグの股間部に、ハミ乳上等のエロユニフォーム。こんなものを身につけて大衆の前に立っていられる理由は、一重にこれまでの調教と異なりベルファストも色違いの全く同じ格好をしているからだった。
「おまえも不運ね。こんな頭のおかしい格好で模擬戦をさせられて。あの貧乳陛下を恨む気になった?」
「いいえ、これは私が志願をしたことです。鉄血のエースであるオイゲン様のお相手は、このベルファストが相応しいと」
「ちっ……今さら私を艦船扱い?」
ベルファストの溢れんばかりの爆乳や艶めかしい尻も、オイゲンと同じように大衆の目に晒され、リングを囲む中継カメラにも映し出されている。だと言うのに、ベルファストはオイゲンと違い顔色一つ変えずに応答をしている。その憎たらしさに舌打ちを返すオイゲンだったが、その表情は先日に比べて彼女らしいと思えるものだ。
「当然です。模擬戦となれば、オイゲン様は家畜ではなく鉄血の艦船……身体能力の制限はありません。その真っ赤な弱所も、この模擬戦では狙わないことをお誓いしましょう」
「っ!! 馬鹿にして……その余裕、後悔させてやるわ」
大衆の面前で模擬戦。恐らくは、鉄血とロイヤルの艦船で性能差を見せつけ、民衆の支持を掴み黙らせることを目的としている。
そうはさせるかとオイゲンはベルファストを睨みつけた。艦船の力が制限されていないのであれば、鉄血として戦闘で負けるわけにはいかない。あの撤退戦で彼女の動きは見切った――――余裕を見せたことを後悔させながら、あの笑みをリングに叩きつけてやる。
「かかってきなさい、貧乳陛下のメイド長さん――――鉄血の力、思い知らせてあげる」
「はなせ! はなせぇぇぇぇぇぇぇっ!」
数分後、プリンツ・オイゲンの叫びが大熱狂の会場に響き渡った。その股関節をおっぴろげられ、ベルファストの股間部から逆さの顔で叫びを上げた。
「くそ、ぐ、ぞ……あぁぁぁぁぁぁ!?」
「ふふ、いかがでしょう。ロイヤルメイドに伝わる格闘技のお味は♥」
恥ずかし固めと呼ばれる格闘技がある。当然ながら、艦船同士の模擬戦で扱われることは異例中の異例だろう。何しろ、痛みより股間が強調される哀れな女の辱めを優先した〝パフォーマンス〟なのだから。
だがオイゲンは脱出できない。開始数分でベルファストに組み付かれ、姿勢を反転させられ、肉のついた太股をガッチリと掴まれながら腫れの引かない下半身を大衆に見せつけられる……まさに鉄血の恥晒しとなりながら、耳まで真っ赤にして惨めに叫ぶことしかできなかった。
「うふふ。腫れた可愛らしいお尻が丸見えですね♥ コスチュームがキツく締め付けられて、さぞお辛いでしょう♥」
「なぁ……や、やめ、やめろぉぉぉぉぉっ!」
そんな逆さまの恥ずかし固めに加えて、ベルファストが太股を拘束して関節を固定したその両手で、器用にオイゲンのコスチュームをズラし、恥部を露にした。
陰毛をマン汁で濡らした秘部と、ベルファストの指で開かれた不浄の穴、アナルがリングに乗り込んだカメラマンの手で映し出される。ちょうど、オイゲンが逆さまの視界で見た会場上の大画面の中に。
「ぐ、くそ、くそっ! なんで、なんでだ! くぁぁぁぁぁっ!」
ありえない。艦船同士の戦いが、こんな一方的であるはずがない。力は戻っている。ベルファストを打倒するイメージはできていた。なのに恥を晒しているのはオイゲンの方だった。
その理由をオイゲンの後頭部からベルファストは悠然と語りかけた。
「なんで、とは? 意なことを仰いますね――――オイゲン様より、私の方が強いから。それだけのことです」
弱者は強者に喰いちぎられる。真っ当であり当然のこと。搦手の調教だけでなく、力も自分はあなたより上であると。
ベルファストはオイゲンにそう語りかけた。そして、オイゲンは愕然と目を見開くばかりで反論できない。大衆の目がある中で、純粋な戦闘能力の差で嬲られているのは――――誰でもないプリンツ・オイゲンなのだ。
その後も模擬戦は一方的な展開が続いた。バックブリーカーで股間だけでなく胸も強調される。ペニバン調教を思い出させるようにバックで腰突きを受け、何も無いのに喘いでしまう。そう、彼女から薬物による抑制が消えたところで、その身体に刻まれた調教の跡は消えない。
「さあ、我がロイヤルに伝わりし技をお見せしましょう」
「ひ、ひぃぃぃぃぃっ!?」
鉄血とロイヤルの艦船の関係ではなく、家畜と調教師の関係を思い出してしまったオイゲンに、もはや勝ち目などない。
華奢なその手で信じられない力を見せたベルファストは、オイゲンを頭の上に抱えて再び彼女の視界を反転させながら飛び上がる。股を大きく開いた両足。銀髪が翻る勢いで――――オイゲンは地面に衝突した衝撃で白目を剥いた。
「お゛ぉっほぉ!?♥♥♥♥」
痛みが快感に変換され、すっかりマゾ豚と化したオイゲンが逆V字を描いて潮を吹き上げる。模擬戦というよりは、女体を辱めるプロレスという方が正しいか。ベルファストの背で絶頂シャワーを吹き上げるオイゲン。鉄血とロイヤルの代理戦争は、圧倒的な力の差でロイヤルの勝利となった。
「ロイヤルバスター。ふふ、絶頂するほどの痛みを味わわせたこと……メイドとして、大変名誉な勝利でございます♥ では」
「お、へ……おぐぶっ!?♥」
反転した視点でアヘ顔を浮かべたオイゲンの視界が正常に戻ったかと思えば、即座に塞がれる。
吸い込んで芳醇な香りと強い刺激的な汗の香り。それがベルファストの谷間、胸を顔に押し付けられているためだと理解できたところで、脚を力なくリングの上で痙攣させたオイゲンにはどうしようもなかった。
「……っ、ぐっ……、~~~〜〜っ、ッ゛!♥♥」
ちょろっ、ちょろろろろろろろろろ〜♥
「あらあら、淑女が粗相をするとは。はしたないですね♥」
「……お゛ッ♥」
四肢をだらけさせ、股間から溢れてリングを汚す小便を垂らす。失禁KO。鉄血の威信をかけて啖呵を切ったオイゲンの無様極まるノックダウンは、大衆の歓声によって大々的な敗北へと消化されたのだった。
――――プリンツ・オイゲンに対するロイヤルの調教は気が遠くなるほど続いた。
無論、実際の日数は数ヶ月ほどだ。けれど、オイゲンにとっては数年、あるいは永遠にも思える拷問だった。
お茶会のテーブル代わりにされたこともあった。女体教育の題材として教本のように使われたこともあった。実験薬を投与され、改造された身体を晒し者にされたこともあった。恥辱のリングに再び立たされ、一度目以上の辱めを受けることもあった。
しかし、耐えた。プリンツ・オイゲンはどれだけ辱められようと、身体を作り替えられようと耐え忍んだ。身体はボロボロになりながらも、心は鉄血のオイゲンとして屈しなかった。
「は、はは……今日は、大人しいじゃない。ロイヤルの冷血メイドも、ついに万策、尽きたって……こと、かしら」
「ええ……少々、オイゲン様の精神力を見くびっていたようです」
「へ、ぇ。オマケに、随分殊勝なことを、言う、わね……っ」
機械仕込みの椅子に座らせられ、加えていくつものケーブルが取り付けられたメットを被せられたオイゲン。座らせられたというが、実際は手首と足首を機械椅子の枷で無理やり接着させられただけ。衣服はなく、当然のように全裸だ。しかし、それでもおかしな衣装を着せられるよりは何十倍マシだと彼女は身に染みていた。
身体は息苦しく、どんな調教を受けるのか恐怖している。だが歯がカチカチと鳴って震えていようと、オイゲンの心が屈していないことは言葉から如実に伝わっている。それを誰より知るベルファストが、ケーブルと繋がった操作パネルを自ら叩いて応えた。
「ここまで〝優しく〟して心を入れ替えていただけないなんて……過小評価をしたお詫びとして、これよりは貴女の意志を一切無視してお相手いたしましょう」
「は、ぁ? とっくに無視して何を――――おぴょっ♥☆」
ふと、素っ頓狂な声がした。オイゲンはそれを自分の口からひり出したものだと認識した。正確には、次に叫び上げた声によって認識させられた。
「おげろべべろりりょららんぎょぎょぎょ♥☆♥☆♥ いへひひゃひょひょひょろみょみょみょのみょぉぉぉ!!☆♥☆♥☆♥☆」
意味不明な言葉の羅列が喉から迸り、これまでの調教で培われた豊かな表情筋が無様な表情を演出する。目元が見えないのが残念だが、無様というだけなら突き出した舌根にぶちまけられる鼻水で十分すぎるだろう。
『洗脳改造プロトコル実行指示を確認。最大出力による危険性を警告……継続命令を受諾しました。洗脳改造プロトコル、開始』
「こ、こここここんなななな♥☆♥☆♥☆ あべ、えべべべべべべっ♥☆♥☆♥☆ ブッヘ☆☆ おぎょ〜〜〜〜〜♥☆♥☆♥☆♥☆」
こんな小細工で、鉄血の足元にも及ばない技術で私の意思を変えられると思うな……とでも言いたいのかもしれない。数々の強がりを聞いてきたベルファストは、細めた冷酷な視線で洗脳処理を実行され、愛液と尿を撒き散らしながら全身を跳ねさせるオイゲンを眺めていた。
いつまでも従わないなら、調教は諦めて洗脳してしまえばいい。幸いなことに、ロイヤルには鉄血をも上回る開発技術があり、艦船の洗脳さえ可能としていた。
『洗脳改造プロトコル継続、洗脳改造プロトコル継続――――エラー。対象の抵抗を確認。出力限界突破。それによる被験者への副作用は想定されません。実行、実行、実行』
「おげっ、おげげげげげげ〜〜〜〜☆♥☆♥☆♥ ほっ、ほっ、ほほおおおおおおおおおおおおおッ!!??♥☆♥☆♥☆♥☆♥☆♥☆」
『――――洗脳改造プロトコル、終了。被験者の重大な戦闘能力低下を確認。拘束を解放します』
恐らく、その機械アナウンスはオイゲンの耳に届いていないだろう。でなければ、真っ先に食ってかかるはずの〝成果〟を洗脳装置は報告したのだから。
間抜けで無様で下品な悲鳴を上げ続けたオイゲンは、立ち上がった。だがすぐに脚が崩れ、自分の糞尿と愛液が溜まった地面に顔から転んでしまう。
「は、ふーっ! けほっ、ごほっ……は、はははは! ご自慢の兵器は、不発だったようね。あの陛下の貧相な胸にお似合いの、底辺の技術力……ねッ!」
鼻水や涙、自身の尿と愛液でぐちゃぐちゃになった顔を上げ、ベルファストを睨み上げるオイゲン。これほどの醜態を晒しておきながら、不発に終わったと思っている兵器ごと憎き仇敵を詰る。
確かにこれだけの精神力ならば、どんな責め苦にも耐えられるだろう。彼女を葬り去るのなら、死を以てしかありえないと思わされる。故に、ベルファストはそんな高尚な精神に敬意を評し、悪態にこう返した。
「お座り」
犬に対する命令。事前に脅しを受けたのならいざ知らず、洗脳装置による脳へのダメージを抱えたオイゲンが応えられる理由は。
「――――ワン!」
そこにあった。ペちゃんと水音を鳴らして、プリンツ・オイゲンが犬の如き『お座り』を鳴いて行う。手のひらをつき、股間を開き、舌根をベロンと出してベルファスト(ご主人様)の前に座る。
「は? ――――っ、な、なに、なんで!?」
「その心の強靭さ、脱帽いたします。それが貴女にとって良いこと……とは限らないようですが」
言って、犬の姿勢で困惑するオイゲンに向けてベルファストは手のひらを差し出し、こう言った。
「お手」
「わふ!」
「おかわり」
「わふわふっ」
「チンチン」
「きゃう~ん! ……なっ、がっ!?」
ベルファストの手に自身の手を乗せ、次に反対の手を乗せ変え、さらに犬の服従ポーズで汚い水溜まりに髪の毛と背中をつけてチンチン――――犬の曲芸を命じられるまま一通りこなし、瞠目したオイゲンにベルファストは微笑を返した。
「まあ、なんて従順な畜生なのでしょう。ですが、あなたに求められるものはこちらではありませんね――――プリンツ・オイゲン。アズールレーンの下級兵士として、忠誠を誓いなさい」
「っ!? そんなことするはず――――はっ!!」
ビシッ♥
犬のチンチンポーズで這い蹲っていた……かと思えば、悪態を返すべきベルファストの命令にオイゲンは即座に立ち上がると、見惚れるような敬礼を見せながら堂々と声を発した。
「私は! アズールレーン所属の家畜兼下級兵士、プリンツ・オイゲン!! 皆様の模擬戦用サンドバッグと性処理玩具として忠誠を誓います!! ………………な、な、何を! 私の身体に何をした!?」
本当に見事な敬礼だ。全身が汚水に塗れていることを感じさせない、直立不動の敬礼姿は誰が見てもアズールレーンの忠実な兵士にしか見えない。もっとも、身体の中にあるオイゲンの精神は全く納得をしていないようだが、先ほどから指一本動かせず、微動だにしない敬礼姿のままでベルファストに怒鳴り声を上げた。
「たった今、貴女が言葉にした通りでございます。アズールレーンの下級兵士……それに相応しい洗脳を施させていただきました。しかし、貴女の精神力で洗脳装置に少しばかり〝バグ〟が生じてしまった様子……精神は縛られず、戦闘能力は著しく低下しています」
「そんな馬鹿な……は? 待て、おまえ……今、なんて……」
怒鳴られているにも関わらず涼しい顔をしたベルファストに、オイゲンは再度声を荒らげようとして、止めた。彼女が先ほど聴き逃した言葉を聞いてしまったのだ。
「ええ、ですから……貴女の強靭な精神力によって、実験は失敗いたしました。心は縛られることなく、肉体は過剰洗脳の反作用によって弱体化。艤装を展開するどころか、物を持ち上げることさえやっと――――耐久度以外は駆逐艦以下の能力値でしょう。知能の低下はございませんが、ご理解いただけましたか?」
「ふ、ざ……ける、なぁ!! 戻せ! 私を元に戻せ! 戻しなさい!!」
鉄血艦プリンツ・オイゲン。鉄血のエースに恥じぬ力を、こんなにもあっさりと奪われた。事実が信じられない、信じたくないオイゲンが我を失い激昂する。が、相変わらず身体は忠誠の敬礼から解かれず、命令の戒めが健在であることを彼女に刻みつけていた。
「不可能です。現在の技術で、失われた艦船の能力を戻すことまでは想定しておりませんので。……しかし、これは私も考えを変えねばなりませんね。鉄血のエースのお力、このような形で失われてしまうとは」
「おまえが……したことだろうが!!」
「ええ。ですので、代案を考えなければなりません。その間、貴女は――――良いというまで、イキ続けなさい」
精神は無事だ。けれど、調教で育てられた女体と洗脳でロイヤルの下僕と化した脳は。
「まっ――――いぎゅぅぅうぅぅぅぅうぅぅ!!♥♥♥♥♥」
このように、何の刺激もなく脳イキすることができる。
咄嗟に我慢をしようと歯を食いしばったため、口を窄めて白目を剥きかけたおかしなイキ顔となる。そんな敬礼絶頂をするプリンツ・オイゲン(ロイヤルの下級兵士)に、ベルファストはせめてもの慈悲とメイドの礼を以て応えた。
「では、これで失礼します。これより貴女の処遇を決める案を……そうですね、一日ほど掛けてお茶会を開かせていただきますので。ああ、絶頂の回数を数えることもお忘れなく――――それではご機嫌よう、我がアズールレーンの下級兵士様」
「ま゛って、イグッ!!♥♥♥♥ お゛、イグッイグッイグッイグッイグッイグゥ!?♥♥♥♥ ぐぞ、ごろずイグ♥♥♥ ぜっだい、ごろじにイグゥゥゥゥゥゥッ!!♥♥♥♥♥」
股間から連続で潮吹きが止まらず、ぷしゅっぷしゅっとスプレーのように吹き出し続ける。かつての冷静さの片鱗も見られない顔面までも、吹き出す体液に彩られたオイゲン。
「もっとも――――次に会う時には、アズールレーンの備品であるかもしれませんが♥」
彼女の殺意に満ちたアヘ顔を後目に、ベルファストはゆっくりとその扉を閉ざした。もはや決まった未来を、これから決めるのだと嘯いてオイゲンを地獄へと叩き落として。
「イクッ! イクッ! イクイクイグッ!!♥♥♥♥ ぐぞ、イグッ!♥♥ こんなことで、イクッ!♥♥ ぜっだい、ごろず、ごろじに゛イ゛ッグゥッ゛!!♥♥♥♥♥ ん゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛♥♥♥♥ イグイグイグイグーーーーーーッ!!♥♥♥♥♥」
無限絶頂地獄を味わいながら、決して狂えない正気こそ地獄なのだとオイゲンが気づくのはいつになるか。
最弱の艦船となり、アズールレーンの備品へと堕ちたプリンツ・オイゲン。その地獄すら生温く思える責め苦の中にある慈悲は――――そのアヘ顔を伴った快楽であるのかもしれない。