失われた王家の歴史を取り戻すため、先祖がえりによって得た焔と伝えられし舞を伴い旅をする少女、ユエル。
しかし彼女本来の好奇心が災いし、いつも何処ともしれぬ場所で方向と目的地を見失ってしまう、いわゆる迷子癖がユエルにはあった。今回もその例に漏れず、ユエルはふらりと一人で行動して陰鬱とした森林の真っ只中、半ば遭難に近い状況に陥ってしまっていた。
「アカン、もう日が沈んでしもうたわ……ま、いざって時は狐火で暖を取って魔物を追い払えばえぇもんな!」
日が沈んでから数時間が経ち、そろそろ真夜中と呼ばれる時間に突入しようと言う時でもユエルは快活に笑っていた。放浪癖で何度も自身を行方知れずにしているユエルからすれば、陰鬱とした森林だろうと好奇心をくすぐる道の世界だ。
ジメジメして叶わんわぁ、と言いながらも笑みを浮かべて野宿の準備をする。朝になればまた放浪を再開し、いずれは別の場所へと辿り着く――――だが、今日ばかりはそうならずに済んだようだ。
「……ん? こないな場所に明かり……?」
森林の奥にユエルの狐火とは異なる光が差し込み、彼女は小首を傾げて疑念を抱いた。まさか、自分と同じような旅人が二人といるとは思えない。
賊か、あるいは本当にユエルと同じ旅人か。そもそも狐火と異なる光といっても、色合いがどこか怪しげで、それでいてなぜか心が惹かれそうになる。
「何やろう。とりあえず、行ってみよか!」
そんな不可思議な光を好奇心旺盛なユエルが見逃すはずもなく、野宿を放り出して足が引き寄せられたように向かっていってしまう。エルーンの中でも特に大きいユエルの耳と尻尾は、興奮と期待で激しく揺れ動いていた。
加速度的に膨らむユエルの期待は、思いの外すぐに、そして裏切られることなく弾けることになった。
「わぁ……立派な御屋敷やなぁ。けどホント、なんでこないな場所に建ってるんや?」
巨大な外観はユエルの知る中でどんな建物よりも大きい。彼女の言う御屋敷もあながち間違いではない、大層な館がそこに立っていた。
思わずユエルが見蕩れてしまうほどの外観美を擁した立派な館だが、いくつかの疑問がユエルの中に浮かび上がった。どうしてこのような場所にこんな立派な屋敷を建てたのか。魔物が彷徨いている割に、外観に汚れらしいものが見受けられないのもユエルの疑念に拍車をかけた。
しかしながら、ユエルはそういった疑問をさして重要なものと考えていなかった。それほどまでに館の外観に心を惹かれ、中も是非に拝見したいとさえ考えていた。森をさ迷ってこれだけのものを見つけられなかったことを、彼女は何らおかしいと考えていない。
既にその術中であることをユエルは察することもできず、やがて見惚れる彼女の目の前に男が立っていた。
「……あれ? お兄さん、それともおっちゃん? まあえぇわ、アンタ誰なん?」
青年のようでもある。中年にも見える。もしくはユエルの知る騎空団団長ほどの若さかもしれない。そしてなぜか心を許して気楽に接してしまう温厚な雰囲気を纏う――――狐に化かされているようだ。男への印象にそういった抽象的で漠然としたものを感じたユエルの前で、彼はニコリと笑って声を発した。
「ようこそ、お若いエルーンの娘さん。お困りのようですね」
「へ? そら、道がわからんくて困ってるけど……」
何か調子狂うわぁ、と指で頬を掻くユエル。彼女の心のどこかで、何かが警鐘を鳴らしている気がした。心臓が嫌な心音を立てていると言い換えても良い。
だが、男の顔と立派な館を見ていると、そんな嫌な予感がどうでも良くなっていくようだとユエルは実感した。
「ええ、この場所に来たということは、そういうことなのでしょう。これも何かの縁です。こちらで宿泊していかれては?」
「えぇの!? ありがとうな、気前のえぇ……あれ、アンタ名前はなんて言うん?」
「支配人、とでもお呼びください」
あえて名前は名乗らず、宿泊施設の長という意味合いだろう『支配人』と名乗った男にユエルはふぅんと相槌を返し、ニコリと笑って言葉を発した。
「ウチはユエル。よろしゅうな、親切な支配人さん♪」
こんな立派な館を見れただけでなく、好意で野宿まで避けることができた幸運にユエルは感謝をしながら一歩踏み出した。
従業員がいるならば、恭しく礼をして客を迎え入れるのであろう立派なフロントが見える。宿泊という言葉に偽りはなく〝旅館〟と呼称しても差し支えないだろう。
そこに上機嫌で足を一歩踏み入れたユエルは、ふとある【ルール】を思い出して足を止めた。
「せやった! ここに入るんなら、余計なもんは捨てへんとやんな」
――――そしてユエルは衣服を脱ぎ捨てた。
元々から露出が激しく、ストリップ紛いの脱衣が挟まることで痴女のような印象を抱かせる好かのユエルが男の前で裸になる。
「はい。エルーンは何も持たずに入るのが当たり前です」
「ウチとしたことが忘れとったわ。さすがに常識くらいは守らんとな」
いくら男が親しみやすく、長年の付き合いがあるとさえ思えると言っても、一宿一飯の恩をその場で忘れるほどユエルは恥知らずではない。定められた【ルール】を守らねばと慌てて全裸に身体を剥き上げる。
「これでよし、と」
大きな耳に結ばれた鈴だけを残し、立派な尻尾をフリフリと振りながら館の入口に衣服と武器を投げ捨てる。自身の身を守るものを館に入るためとはいえ捨て去る。
並大抵の常識では図ることができない所業だ。それを図面でやってのけたユエルに、男は満足気に頷いてあるものを彼女の首に取り付けた。
カチャン♥
「ん? これ何なん?」
「館では暴力的な行為は御法度です。この首輪はユエルさんの力を抑えてくれるマジックアイテムになります」
「んん〜……ほんまや。狐火が出ぇへんわ」
ほえー、と自分の首に取り付けられた黒い首輪を眼下に収めるユエル。その首輪はどこからどう見ても動物を躾けるための道具であり、ユエルの力を封じられる高尚なマジックアイテムには見えない。
それもそのはず。その首輪は本当に単なる首輪でしかなく、狐火が出ないのは彼女の無意識下に【暴力的な行為を避ける】という考えが組み込まれているからだ。
「ではご案内させていただきます」
「はーい。よろしゅうな、支配人!」
案内とは名ばかりに、じゃらりと伸びた鎖のリードを引かれて歩かされるユエル。しかし彼女は首の根を掴まれたような状態を疑問に思うことなく、裸首輪の姿で羞恥心すら感じずに歩いていくのであった。
「うふふ。そないにジロジロ見てどないしたん? ウチに惚れてもうた?」
「ええ。とても素敵なお身体をしていますね。その格好、よくお似合いですよ」
「うっ、そう来たかぁ。普通に返されると、ちょっと照れてまうなぁ」
首輪を引かれて裸で歩くユエルの姿は辱められる囚人か、エルーンという種族を鑑みれば〝ペット〟と呼ぶに相応しいだろう。
しかしユエル自身は辱められたなど思いもせず、その減り張りがしっかりとした細身の裸体を自慢げに見せつける。確かな膨らみのある美乳。黒毛が程々に生い茂り、尻尾と合わせて獣の体表にも思える秘部。全てをさらけ出したユエルだが、彼女が恥ずかしがったのはあくまで格好を素直に褒められたから――――裸に首輪という奴隷ペットの姿を、だ。
「なぁなぁ。なしてこないな場所に住んどるん?」
「いつもここにいるというわけではありません。ユエルさんのようなマヌケなエルーンを呼び込むため、この館は様々な場所に転移するのです」
「ふーん。けったいな御屋敷さん何やなぁ」
館、屋敷が転移するという常識外れな回答。その館に取り込まれた形になるマヌケな自分。そういったことに何ら疑問を挟まず、ユエルは己の中で正しいものだと認識して受け入れる。
彼女がおかしいと思わなければ、誰もおかしいと指摘をすることが叶わない。ここはユエルと、誰ともしれぬ男だけしかいないのだから。
「本日はお疲れでしょう。こちらエルーン用の宿泊部屋になりますので、遠慮なくお休みください」
旅疲れも考慮に入れて、早めの就寝をユエルに促した。
そのペット小屋を思わせる狭苦しい部屋に彼女を案内したのでなければ、そういった配慮を行ったと考えられたかもしれない。
「ほんまおおきに。それじゃ、お言葉に甘えて休ませてもらうわ。ふぁぁ……」
言って、ユエルを部屋に押し込んだ男がリードの先を壁に結びつけ、彼女をその場から動けなくする。言葉の上だけは歓迎をするような形だが、行動は完全にペットを小屋に繋げるそれだ。
対してユエルは狭苦しく、匂いが酷く篭もりそうな閉鎖的な空間に繋がれたというのに呑気に欠伸をし、粗末なベッドで眠りこけてしまう。
「ごゆっくりお寛ぎください。今朝、お迎えにあがりますので」
「はいは〜い」
寛ぐと言っても、行動範囲は狭い部屋の中。もしエルーンが複数人泊まったとすれば、一つのベッドを数人で共有する必要さえあった。広々とした館の中だと言うのに、一人部屋より狭いエルーンの宿泊部屋(小屋)だ。
そんな家畜部屋に裸で首輪を繋がれながら呑気に手をヒラヒラとさせたユエルの視界は、男が入口の扉を閉めたことで自然と真夜中の暗闇に消える。狐火もない暗がり、野宿の方が余程快適な部屋でユエルは瞼を閉じて旅の疲れを癒そうとする。
明日になればここを立ち、新しいものを見つけに行こう。今はまだそれを考えられるユエルの頭は、ゆっくりと睡魔の闇に落ちていった。
「……ふぁぁぁぁ。んん、もう朝ぁ?」
周りは草木に囲まれていたというのに、小さな窓から差し込む陽の光で目を覚ましたユエルは、大きな欠伸をして身体を軽く伸ばす。手狭な二段はそれだけの行動も満足にできず、やはり苦しげな印象を抱かせた。
「うー、身体が汗でベトベトや。昨日は水浴びもてまきんかったからなぁ……」
裸で寝れた分だけマシではあったが、旅疲れでそのまま寝入ったユエルの身体はしっとりと汗ばみ、不快感を催す。狭く熱が籠る部屋で眠ったこともあって、ユエルは非常に〝メス臭い〟。エルーンが持つ発情期のような匂いを発していた。
それも早く洗い流したいものだが……と思案しながらベッドに座ったユエルはぶるっと裸身を震わせる。
「……あかん。しっこ行きたなってもうた」
思えば即座に寝てしまったことで、水浴び以前にトイレにも行けていない。自由奔放なユエルであろうと、肉体に訪れる生理現象は定期的に発散する必要がある。
一度意識すると今すぐ出してしまいたくなる。早う来てくれへんかなぁ、と首輪に繋がれたユエルが赤面顔で身体をモジモジとさせていると、彼女の起床を察したように部屋の扉が開いた。
「おはようございます」
「おはようさん。いきなりで悪いんやけど、御手洗の場所教えてくれへん?」
催してしまったものは仕方がないと、ユエルは部屋を訪れた支配人にトイレの場所を尋ねる。すると、リードを壁から取り外した支配人は彼女を連れて館の廊下に出た。
「構いませんよ。こちらでどうぞ?」
「? こちらって……砂しかないやんか」
彼が手で指し示したのは、壁際に置かれた砂の入った容器だった。俗に言う猫砂と呼ばれるそれは、室内で飼う猫の排泄を受け止めるための砂だ。
とても人の子が使うためのものには思えず、ユエルはそれを使うという発想に至らない。そのため、男は首を傾げるユエルに向けてさらに言葉を重ねた。
「はい、そこでしてください。この館に入ったエルーンは【私の前で放尿を宣言し、砂におしっこをする】ことが当たり前ですから」
「……へぇ、そうやったんやな。ならここでおしっこさせてもらうわ」
一瞬、ユエルの目から光が失われて虚ろになる。その瞬間に彼女の常識は全く別のものに変換されたのだ。人の子らしく排泄はトイレでするという考えが、この館にいる間は必ず猫砂で、尚且つ男の前でしなければならないというものに変わる。そうなれば、ユエルは思考に疑問を挟む余地などありはしない。
壁に沿うように両足を開いてしゃがみ、小ぶりな猫砂の容器に秘部を向ける。容器が小さいため、零さないよう足をM字にしっかりと開いて片手で割れ目を広げ、尿道の位置を固定する。催した時点で限界が近づきつつあったのか、固定した途端にユエルが赤面した表情で声を発した。
「あー、もう限界や! 昨日から溜め込んだ濃厚おしっこ、ユエルちゃんがお漏らしすんで♥ よー見といてや♥」
ちょろっ、ちょろ……ぷしゃっ、ぷしゃぷしゃじょろろろろろろろろろろろろろろ♥
余程溜め込んでいたのだろう。我慢から解き放たれ、初動の波を超えたユエルの小便は大きな音と飛沫を上げてぶちまけられていった。
真っ黄色の流水が砂に深い染みを作りながら滴り落ちる。強烈なアンモニア臭が広がり、ユエルが身体中から発するメスの匂いと混じり合う。
「はぁぁぁ♥ 誰かにおしっこ見られるなんて、初めてや……ウチ、ちょっとおかしな気分になってまうわ♥」
勢いのある小便を見せつけながら、モフモフと柔らかく大きな尻尾を上機嫌に揺らして悦に浸るユエル。人に排泄を見られることに羞恥や不快感を覚えるどころか、とても気持ちがいいことだと自覚を促される。
「この後はお食事にしましょう。すぐにご案内します……絶品を堪能できますよ」
「そうなん? あはは、楽しみやなぁ♥ んん……けどしっこ止まらへんから、もうちょっと待っとってな♥」
じょぼじょぼと垂れ流しにされる小便を見届けながら、食事の話を行う狂気的な光景。しかし、この館においては何ら不思議のない【ルール】通りの絵だ。
朝の排泄をたっぷりと終えてスッキリしたユエルが案内されたのは、小屋のようだった寝室とは打って変わって広い客間。テーブルや椅子なども用意されており、ここに布団を敷いて寝れば高級な宿泊旅館を名乗ることも難しくないだろう。
だがそこは宿泊場所ではない。エルーンが食事を摂るために使う場所の一つだ。ユエルはそこで正座をし、あるものの匂いを嗅ぎ出した。
「すん、すんすん……♥ はぁ、くっさ♥ くさいわぁ……アンタのこれ、すごい臭くて堪らんわ♥」
――――男の股間に鼻先を近づけ、恍惚とした顔で匂いを嗅いでいる。
首輪も相まって、構図は好物にかぶりつく動物のそれだ。ユエルの吐息でビクンと跳ね、男の肉棒は透明な汁をたらぁと滴らせる。それがまた堪らなく雄臭く、みっともなく拡がったユエルの鼻穴がピクリと蠢いた。
赤黒く脈動する肉の塊。それは紛うことなき男のペニス。男性器と呼ばれる生殖器。間違っても食事に用いるべきものではない。
だがこの館では常識的な食事の方法だ。何故なら【エルーンの餌は精液】であり、ユエルはペニスを拒絶するどころか、それ無しでは生きていけない下級の生物なのだから。
「はぁ、はぁ♥ くさい♥ くさくて、えっぐい形しとるわ♥ ほな、いただきますや♥ んむ……れろ、れろぉぉぉぉ♥♥」
ならば礼儀は必要だ。ユエルのメス臭い匂いに負けない濃厚なオス臭を間近で嗅いでトリップした様子のユエルが、舌を伸ばして肉棒をぺろりぺろりと舐め上げる。
【上の口】で行う食事の作法は先ほどのチン嗅ぎから始まり、次は勃起の促しだ。ユエルは陰嚢に顔を埋めながら、長い舌で竿の下面をゆっくりと舐め上げる。陰嚢から先端を行き来して、緩やかな勃起を導いた。
顔はユエルの裸身を平然と見下ろしているが、首輪を着けた雌ペットがチンポに奉仕する光景は実にエロティックだ。男の竿は正直な反応を返し、ユエルが竿に頬擦りする頃には硬く大きく反り返っていた。
「あむっ♥ じゅる、れろっ♥ じゅぽじゅぽっ♥ ずぢゅっ、ぢゅるるるる♥」
大きくなった肉棒を口でしゃぶる。竿を口内に入れて出し入れし、舌根で絡め取りながら時折精液を強請るように尿道を突く。
「ぢゅぽっ♥ ぢゅっぽぢゅっぽ♥♥ んちゅ、ぢゅずぶちゅる♥ んふっ♥ こふぁいなもん、はじめへや♥ くさくて、エグくて、ほんま、たまらへんわ♥」
口をモゴモゴとさせながら、ペニスの味にうっとりと酔いしれる。やがて鼻の下は伸びていき、頬は窄まり、メスエルーンの本能を丸出しにした食事顔(ひょっとこフェラ顔)を披露しながらユエルは浅ましく肉棒にしゃぶりついた。
精液を自分の大好物だと思い込まされたユエルは、ペニスの匂いや味そのものさえ好みだと感じてしまっていた。彼女はそのまま口で肉棒を奉仕し続け、やがて膨張した竿の先端から放たれる熱くドロドロとしたものを喉に流し込む。
ドプッ♥ ドプドプドブドプブビュルルルルルルルル♥
「んっ♥ んんん……ごちゅ♥ ごちゅごちゅごちゅ♥ ぶちゅるるるるるる♥」
およそ食事に相応しくない一気飲みの喉鳴りに、精液を吸い出すようなバキュームの音色。溢れる白濁液を頬を緩ませ嚥下していったユエルは、その雄臭くなった口を開いて肉棒を解放し、顔面で精液を浴び始めた。
ドップ♥ ドプドプドプドプドプ……♥
「あぁ♥ なんやこれぇ……♥ こんなん食べさせてもろたら、他のもん食べられんくなってまうわぁ……♥」
口の中で勢いよく噴き出した後は、顔面に濁流の如くドロドロと流れていく。精液の糸が引かれた唇を開いて歪め、顔全体にザーメンパックをされるユエルはその美味によがり狂ってしまいそうだった。
身体は火照って汗ばみ、秘部が愛液を分泌して『むわぁ♥』とメスの匂いでペニスに対抗しようとする。この絶品を何度でも味わいたい。この味でなければ満足などできるものではないと、全身の毛穴がユエルに訴えていた。彼女はその訴えを無意識に口にしたようだが、支配人はその程度の願いならとニコリと笑って言葉を発する。
「それほど気に入っていただけたなら、明日以降も好きなだけ宿泊していかれたらいかがでしょう? もちろんお代は必要ありません」
巨大な館は維持費を必要とし、人を泊めるにも食事を出すというのなら慈善事業というわけにはいかないだろう。けれど男は何の代償もなしにユエルを館に宿泊させると言い出した。
「ここは色々なものが揃っていますから、知れば知るほど楽しんでいただけますよ。媚薬温泉に精液シャワー、性感マッサージ……この館は、ユエルさんのようなエルーンに宿泊してもらうために造られた場所です。存分に――――自由(支配)を満喫してください」
否。対価はある。ユエルというエルーンの少女が本物の雌へと生まれ変わることだ。
「ほんま? もう、アンタとんでもなく太っ腹なんやなぁ――――なら、たーっぷり味わわせてもらおかな♥」
もっとも、彼女にそれを自覚できるだけの常識は既に備わっていないのだろうけれど。
◆
使命を帯びて旅をするエルーンの少女ユエル。だが、館に何日も泊まり込んだ彼女が帯びているのは使命などではなく【ルール】に添った本能と呼ぶべきものとなっていた。
エルーンを泊める部屋は匂いが充満しやすい。ユエルが来てから新しい泊まりの客は増えていないが、その匂いは加速度的に増していた。もし仮に普通の感性を持つ人の子が部屋の扉を開ければ、その強烈な匂いに噎せ返ってしまうかもしれない。ありえない前提であるため、無駄な想定ではあるが。
「……んあっ♥ あっあっあ♥ ふぅ……もう朝かぁ♥」
くちゅくちゅくちゅ♥
加えて現在の部屋の主と言えば、身体が起きて瞼を開くより早くそのマンコに指を擦り付けて、メスの匂いを一気に攪拌させるようなスケベエルーンだ。
彼女が毎日眠るベッドのシーツは匂いと愛液を吸い込んで変色し、全体のメス臭い匂いの大元となっている。ユエルはそれをさして気にすることもなく、今朝の日課となったオナニーに興じていた。
「んっ、あぁぁぁ♥♥ マンコ気持ちえぇなぁ♥ うんしょ……ケツ穴も穿って、はよイッてまわんと♥」
裸に首輪というスタイルにも慣れ、制限された範囲で不自由なく動けるようになったユエルは、股間を大きく開いてマンコに指を入れ、下からは尻穴を広げてそこにも指を差し込む。愛液でぐちょぐちょに濡れた両穴には、彼女の濃厚な黒毛がびっしりと生い茂って不潔極まりない。
「おっ♥ マンコとケツ穴すっご♥ ずぼずぼたまらんわ♥ おっ、イク♥ イクッ♥♥♥♥」
ブシャッ♥
不潔な女性器から愛液が飛沫を上げ、低いベッドの天井を叩いて匂いをこびりつかせる。不浄の縮れ毛に負けじと、ユエルのイキ顔も鼻の下をめいっぱいに伸ばした酷く下品なものだった。
彼女の常識となった【淫語は隠さず積極的に使う】というルールに基づいたオナニーを終えたユエルは、首輪のリードを引きずって館の廊下に躍り出た。
「ユエルさん、おはようございます」
「んっ♥ おはよ、さんっ♥ あんっ♥ 相変わらず、呑気な顔しとる、なぁっ♥」
「性分ですので。ユエルさんも朝から盛っていますね」
男、支配人の表情は変わりない。相も変わらず、年齢を掴ませない不思議な雰囲気を纏って、股間を手で弄ってオナニーに耽るメスエルーンに言葉を返す。
ユエルは【朝起きたら必ずオナニーをする。オナニーの回数は一日に多ければ多いほど良く、場所を問わずにしたくなったらする】というルールを律儀に守っているだけであり、男はそもそもその常識を彼女に植え付けた張本人。オナニーをする首輪全裸の変態エルーンと、彼女の飼い主とも言える支配人の会話に疑問を挟む余地など一つもない。
「あ、なあなあ♥ 摘み食いしてもかまへんやろ?♥ 今ならお礼にウチの舞いを見したるで♥」
直前までオナニーをしていたユエルは、そう言って返事も聞かずに突如として〝舞い〟始めた。
ユエルの舞いと言えばそれは美しく、情熱的で素晴らしいものだ。家系に伝わる伝統の舞い。戦いにすら影響を及ぼす狐火を纏う踊りだ。
が、ユエルはその場で立ち止まったかと思えば、腰を落としながら両足を左右に限界まで開き、愛液と腸液がべっとりついた両手を揃って頭の後ろで組む。ガッツリ下品にガニ股腋見せポージングをしたユエルは、泊まり込む以前とは比べ物にならないほど獣じみていた。
「ほっほっほっ♥ ちんぽ♥ ちんぽ♥ ちんぽをマンコにぶちこんで〜♥ ウチの子宮に絶品ザーメン食べさせて〜♥ はっ♥ ほっ♥ おほぉ〜♥」
それは聞くに堪えない下劣な言葉を使って腰を振り、マン汁を撒き散らしながらドスケベエルーンの舞を踊るユエルの表情とポーズ……というだけではなかった。
陰毛とケツ毛に飽き足らず、腋の下で蒸れて『むわむわぁ♥』と上気した腋毛。体毛が自然と伸びやすいエルーンの体質と【獣であるエルーンに毛の処理とケアは必要ない】というルールが合わさり、彼女の恥毛は伸び放題になっている。
陰毛は鼠径部まで縮れ毛を伸ばし、捨てた下着の代わりを果たすように広がっている。尻毛は皺の周りを囲むようにびっしりもじゃもじゃ。腋毛は腕を閉じても飛び出す毛量であり、どれもメス臭を全く抑えられないほどに醸し出していた。
一見して喪女じみた不潔な身体だが、ユエルのくびれた裸身は未だ健在だ。そして毛を伸ばすことが獣であるエルーンの正しい姿であると定義した支配人からすれば、美しいユエルが剛毛を靡かせて腰振りダンスを踊る様は望んだ姿に他ならない。
「それほど求めていただけて嬉しい限りです。では朝食前に済ませてしまいましょう」
「うふふ、ほんま甘いなぁ♥ ウチだからえぇけど、怪しい人に騙されたらアカンで?♥」
騙されているのは誰なのか。真実を知らずにみっともない舞で食事を強請ったユエルは、ガニ股で振っていた腰を正面に突き出しながら唇を淫靡に歪めて言葉を重ねた。
「ほな、ウチのマンコにおちんぽぶち込んでや♥ 避妊無視のエルーンマンコに、絶品ザーメンボテ腹になるまで食べさせて欲しくて我慢できひん♥」
ユエルは【精液を食べるなら下の口が一番絶品】のルールに従って、秘所を見せつけるように差し出した。これは摘み食いを強請る行為であり、ユエルからすれば調子のいい頼み事だ。ただ主食である精液を強請るなら、チンポを色気でイライラさせて勃起を促す必然性があるというだけのこと。
畏まる必要性などない。これを得るためにユエルは館に留まっている。そして男もユエルの誘いに乗り、剛毛が前から見える尻穴までびっしりと生い茂ったケダモノエルーンのマンコにチンポを挿入した。
「ん゛♥ あ゛♥ お゛ぉっ♥ ッヘェ♥」
正面から膣に侵入し、壁を抉るように広げていくカリ首。奥まで到達して子宮口を力強く穿つ亀頭。グリグリと子宮を刺激する先頭にユエルが野太い嬌声を上げ、舌を突き出せば空かずに支配人が自身の舌でそれを絡め取る。
「んれろぉ♥ ん゛お゛♥♥ あ゛っあ゛っ♥♥ お゛ぉぉぉぉっ♥♥♥」
獣に遠慮は必要ないとばかりのピストンがユエルのマンコを襲う。見た目だけで見惚れてしまうカリ高チンポに一撃、また一撃と快感を見舞われてユエルの喉声が零れる。瞳を上擦らせてディープキスをするアヘ顔からその嬌声は溢れて止まらない。
「おっおっ、おぉっ♥♥ んほっ♥ すっごいのきてる♥ こないな姿勢なのに、ちゃんとちんぽ奥まで届いて♥ ほんまえっぐいちんぽやわ♥ ……ん゛ッお゛♥♥ ま、まだくるんか♥♥ や、やばい、って…………ぅお゛ォ゛♥♥♥」
ピストンが加速し、迎え腰で肉棒を味わっていたユエルの喉から本気のオホ声が飛び出してその目が完全に翻った。
と同時に、膣壁の収縮に締め付けられた肉棒から勢いのあるザーメンが解き放たれた。
「ん゛ッほォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥」
完全に白目を剥いたユエルはアクメ声を上げ、舌を突き出したまま顔を反らして館の中に汚い嬌声を響き渡らせた。最高の味を一番美味しい部位で味わって、ユエルは声の抑制など一切できずに弾け飛ぶ。
絶頂で真っ白になった頭の中に電流が走り抜ける。ドプンドプンと子宮に注ぎ込まれる白濁液の味は鮮烈で強烈で、朝一番で夜中まで活動するに足りるエネルギーをユエルに与えた。
無論、たった一度で行為が終わるようなことはありえないのだが。
「ん゛ぁぁぁぁぁぁぁ♥♥ また、おまんこの奥まできてるわ♥ ぶっといチンポに子宮叩かれて、またお腹空いてまうわ♥ はぁ゛っ、あ゛ぁ゛っ♥ ちんぽ♥ ちんぽ♥ 美味しくて、気持ちよすぎて、すっごい♥ あんあんっ、あ゛ぁぁぁぁんっ♥♥」
パンッ♥ パンッ♥ パンッ♥ パンッ♥
食事用の部屋――――ヤリ部屋に響く肉と肉が打ち合う音。ユエルは四つん這いになって声を響かせ、後背位で打ち付けられる肉棒の衝撃で美乳を弾ませ恥毛からは汗を飛ばす。メスの香りを全開で解き放つスケベエルーンに、男の肉棒は常に硬化し萎えることがない。彼女の毛穴から吹き出す汗の匂い。蒸れた下品な恥毛から滴るメスの汁。どれもが極上の味わいだ。
よりピストンが激しくなる。あえて首輪ではなくユエルの大きな狐耳を掴むと、彼女はくすぐったそうに身を捩らせた。
「あぁんっ♥ あかんて♥ 耳は敏感なんやからぁ♥ ハンドルみたいにしたら、ゾクゾクして……ふぉぉぉっ♥♥♥」
ドチュッ♥ ドチュッ♥ ドチュンッ♥
耳をギュッと握り締められ身悶えしながら、ユエルは尻尾を男の腰に巻き付けるようにする。モフモフの尻尾が行う求愛行動は、セックスを食事に見立てればさして不思議ではない。
最も不可思議なユエルへの暗示に比べれば、全ての要素に疑問を感じる必要もなくなってしまう。
「んぉ゛っ♥♥♥ お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛ぉ゛ぉ゛♥♥♥ イグッ♥ ちんぽザーメン美味しすぎて、またイク、イク♥♥ こんなんどこにもいけんくなる♥♥ おっほ♥♥ おほぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥」
開いた口と鼻、伸ばした鼻下と口。涎を飛ばして鼻水の提灯を作り、下品無様な発情顔で叫びを上げるユエル。身も心も館の【ルール】に馴染み切って、ここから出る理由をわざわざ探さなければ見失ってしまいそうだった。
「どこにも行く必要はありません。もっと宿泊していってください。ここはユエルさんのようなエルーンを歓迎する場所……そう言ったはずですよ」
ユエルのような美貌と情熱に溢れ、エルーンの下品でみっともない体毛が似合うドスケベなメスに泊まってもらう場所。
探さなければならないのではない――――ユエルは探す理由を既に忘れている。
「せ、せやな♥ も、もうちょっと、泊まらせてもらうことにしようかな♥ 美味しゅうて敵わんわ〜♥ お゛っ♥ やばッ♥ もッ♥ ぐる゛♥♥ ィイ゛♥♥♥」
ここはエルーンのための館。アヘ顔を浮かべて剛毛マンコでチンポを迎えるドスケベエルーンのために扉を開く、彼女たちに別の意味を持たせる淫猥な館。
ドピュッ♥ ドピュドピュドピュドピュルルルルルルルルルルルルルッ!♥♥
「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♥♥♥♥ んッッほォ、お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛ぉ゛ん゛♥♥♥ イグッ、イグゥ♥♥♥ ほお゛ぉぉお゛ぉぉオ゛ォ゛オ゛ォ゛ォ゛~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!♥♥♥♥♥」
――――エルーンを支配する人から堕落を受け入れさせられる、エルーンのためだけにある館だ。