まあ、これでこれから王子軍が何をするのかわかっただけでも収穫はあったと思って戻るべきだろう。
それに食材などを採ってくるついでであるからこれ以上はと思いで体に戻ってすぐにその場を後にしたのだった。その後は食材などを集めて戻ってきた、すぐに調理の準備をした。
戻ってディエーラと他愛もない話をしながら過ごしていた、やはり自分はこうしていたほうが幸せだ。実力はあるかもしれないけど平和が一番良い・・・でも最古の魔王軍の政務官と呼ばれた自分が言って良いのかはわからないけど。
でもほかの幹部たちとはほとんど仲が悪かったぐらいだ、もしわかりやすい例え話で言うのであれば戦国時代にいる石田三成みたいな感じだ。一部の者以外はすべて嫌われておりほかの幹部からも煙たがられていた。
ただ主であるアーリマン様にはとても信頼されていたために当時は騎士みたいなものが当たり前だったので騎士にいつも忠実な馬にたとえられて馬野郎と言われていたぐらいだ。
まあ、自分はそんなことは気にしないでいたけどそれは置いといて明日になったら国に戻るから準備をしてくれとお願いをするとすぐにディエーラが赤くしながら
「はい、みんなに雅也さんの将来の嫁と言うことを伝える準備はしっかりとできています」
違うー、その準備ではない。確かにこんなかわいい女性が嫁に来たらそれは嬉しいけど今はそれではない。移動をするから荷物をまとめておいてくださいと言うことだ。
本当に彼女は商人モードにならないといろいろと可愛いボケキャラになってしまっている。まあ、それはそれで面白いから良いけどさ。
そうもしながら自分はディエーラと過ごしているのだった、でも国に戻ったらどうやってスイレンに説明をしようかと今から言い訳を考えるのであった。
その頃、王子軍は最古の暗黒騎士団が滞在していた砦の調査をしていた、もちろんここまで来るのだけでも相当な苦労をしてきた。本来ならば魔物も住めない場所であるために来る必要はなかった。
そう、最古の暗黒騎士団長、アパオシャが現れなければの話である。しかし、現実に出現してその脅威は魔王以上だと女神・アイギスから言われており一度は討伐しようと戦ったが何もできずに敗北して代償としてディエーラを連れていかれた。
王子はディエーラを救うためにもまずは彼、アポオシャの情報を集めるところからしていた。そしてその情報が多く残っているであろう砦跡地に来ていた。
それはもう建物が古く、石で作っていた砦であるためにまだ一応、砦の形は保っていた。形が保っていたのもほかの生物たちが来ることがないので壊されずにいたのであろうと思いながら王子軍たちは砦の中に入って調べ始めていた。
中は当時の状況が分かるようなものが残されており砦自体が強力な結界に守られており状態は大昔とは思えないぐらいに綺麗であった。
調査に同行していたケティイたちも驚きながら何か残されているかを調べていた。その時に一緒に同行していたアンナが古い本みたいなものを見つけて内容を確認してみるとそこに書かれてあったのはアパオシャの日記であり何か手掛かりになると思いで調べ始めた。
だがいくら結界が守られてきたとはいえ相当昔の本みたいで読めない場所もあったがそれでも読み始めた。
日記一日目
自分は今日からこの砦で後方支援になることになったことを記念して日記を書き始めようと思い行動した。これが三日坊主にならないことを祈っている。
○○〇〇〇様は〇〇〇〇〇で良いと言っていたけどこれは明らかにほかの幹部たちのせいだよなと思うのだった。
二日目
この砦はと言うかこの世界は辺境地なので多くの部下はおらず僅か千人ぐらいしかない。まあ、それだけ戦いがないということであろう。それはそれで嬉しい、これぐらいならば○○〇〇が出来るからな。
三日目
知っていたけどこの世界の神はそこまで強くはないね、自分は弱いから大丈夫かなと思っていたけどこれならば安心して暮らせるな。そうだ、部下たちも鍛えてあげよう。この世界は中世のヨーロッパみたいだから騎士みたいな軍団・・・そうだ、暗黒騎士団見たいなものを作ってみますか。
アンナはアパオシャがこの世界に来てからどんなことをしてきたのか詳しく書かれてあったのですぐにこの本を王子たちに教えるのだった。
これを聞いた王子はあんなに感謝をしてからみんなを集めて読み始めたのであった。アンナから通じてアイギスもこれを読んでいた。この世界で最古の暗黒の騎士が何をしてきたのかを見ていた。
けれど三日以降はほとんどが日常的な文章になっており特に気になるようなところはなかったが五十日目で気になる文章が見つかったのである。
五十日目
神々との戦いに勝利をして神々たちが己のみを考えていたせいで我が子など置き去りにして逃げてしまったらしい。部下が女神の幼女たちを捕まえてきたのだ。○○○○〇様に報告すると好きにしても良いと言われた。のでとりあえず自分は幼い子供たちは何も関係ないと思い三人の幼女を引き取って育てることにした。
女神ともいえる少女を三人捕まえたと書かれてあったのだ。これはまずいのではないかと思いながら次のページを開けた。
五十一日目
とても警戒をされていた、三人の幼女たちは自分が作ったケーキで懐柔することができた。やはり子供はケーキが好きだよな、しかも聞いた話であるがこの三人の幼女たちは姉妹であるのだ。それはと思って気の毒だけど姉妹だけも一緒でよかったなと思った。
五十二日目
姉妹はケーキは大好物らしいけどまさか、それぞれが好みがあり長女は○○○〇〇〇ケーキで次女がショートケーキ、三女がチーズケーキと言う。一種類だけではほかの二人が可哀そうと言うことでケーキを作るときには三つ作ることになりそうだ。
でも警戒心が無くなり笑みを出して元気そうだから良いかなと思う自分だった。
これを見るだけでは別に幼い女神たちを保護をしているだけの日記になっているだけで特に変化はなかった。けれどもこの書かれてある幼い女神の三姉妹たちとは仲良くできているみたいで何か最古の暗黒騎士とは思えない日記の内容だった。
アンナはもしかしてあの悪魔は人と和解などができるかもしれないと思っていた時に女神アイギスが泣いていることに気がついたのである。アンナは気になって聞いてみるとアイギスもなぜだか分からないけど涙が止まらないらしい。
そして平和な内容の日記が続き、一冊目が終えて二冊目、三冊目と特に変わった様子もない内容が続き日記は始めてから十年になろうとしていた時に起きた。
3647日目
あのメデューサ野郎が次女のお嬢ちゃんに対して殺そうとしてきた。自分は守るために返り討ちをして殺した。そしてまた狙われると思って次女に対して襲ってきたメデューサの力が宿った〇と言うかお守りみたいなものを渡した。これで次女が襲われてもこの〇が守ってくれるはずだ。
これを見た王子軍たちは驚きを隠せないでいた、いくら長い間を過ごしていたとはいえ敵に近いものを助けるために仲間に近い存在を殺すとはと思っている中でアイギスが静かに言い始めていた、その声はアンナしか届かずにいた。
「どうして・・・忘れていたの、私は・・・」
3648日目
敗戦が濃くなってきたみたいだ、どうやら地方では自分が勝っているが本隊が壊滅状態に近いことになったみたいだ。幹部のほとんども戦死をしてしまったらしい。そうして残った魔族たちが自分が世話をしている女神たちを人質にしようと考えたのであろう。
しかも最悪なことにそれを○○○○〇様までもがしようとしていることにいち早く気がついた。このままではこの三姉妹の未来はないと思った自分はすぐに三姉妹だけを連れて砦から出たのである。
目標は神々がいる天界に一番近い場所、あの子たちを親御さんのところに返そうと考えたのである。もう敗戦が濃厚している今ではこれまで見たいな生活はできないだろう。ならば賭けであるが親御さんのところに返したほうが良い。
勿論バレたらお叱りを受けることになるだろう。けれど自分はこの子たちは何も罪がないのだ。子供たちまで大人が勝手に始めたことを巻き込んでほしくないと思いで初めてあの方に不利になることをしたのだった。
これを見た王子軍たちはこの暗黒騎士は思っている以上に人らしくしかも主に不利になるとわかっていても子供たちを助けようとしていた。そしてアンナは泣き出したアイギスを見てどうしたのですかと尋ねてみるとアイギスの口から信じられない言葉が返ってきたのである。
「そこに書かれてある、三姉妹の一人が・・・私だからですから」
これを聞いた王子を含むすべての者たちが唖然として言葉が出なかったのである。そして王子はすぐにその後のページをめくって真相を見ようとしているのだった。