とりあえず、役目を終えたので町の方に戻ってきてみると待ち伏せをしようとしているのかあちらこちらから気配を感じていた。
どれも殺気などを出しているからわかりやすいと思いながら気づいていないふりをした。勿論、リンネは未来予知でここで襲撃をされることを知っているので落ち着いていた。
なぜならばここで負ける未来は全くないのだから慌てないでいた。そしてディエーラもアパオシャが負けるとは思ってないので信じて歩いていた。そして同行しているフラフィーも同じであった。
ただエレインだけは何も言えない思いで歩いていた時に死角から弓矢がアパオシャに向かって放たれたがその弓矢は当たる寸前のところで止まり弓矢は地面に落ちた。
「全く、待ち伏せをした上に死角から攻撃を仕掛けてくるなんてそれでも正義を掲げる王子軍には思えないのだけど。それとも何ですか悪魔相手にはやっても良いと思っているのかな」
自分は降りかかってきた弓矢の雨を念力で止めてそう言うと隠れていた王子軍が姿を現した。しかも明らかにこちらを戦うつもりであるみたいだ、この前よりも戦力を増やしてきている。しかもすべてが精鋭揃い、なるほどこの様子だと帝国が来るのも時間の問題だなと考えた。
「返事は何もなしですか、まるでロボットみたいですよ。少しは話し合いと言う物をしてほしいのですがね。それも嫌と言うわけですか」
「全く、呆れる連中らなのじゃ。童はすでに予想をしていた。主様、どうするつもりなのじゃ」
自分はまずは話し合いをすることが大切だと言って一人前に出てきた。戦って勝つよりも戦わずに戦いを回避できるのであればそれが最善だ。どうか、向こうも戦わずに済む道を考えていることを願っているばかりだと思っていたら向こうから今度は魔法攻撃をしてきた。
今度は完全に防ぐことはできなかったがほとんど無効化をした。そして強気でこれが最後のチャンスだぞ、我と話し合いで解決する思い、考えはないのかと話したが帰ってきたのは弓矢の雨と魔法攻撃の雨であった。
「そうか・・・其方たちには我と和解するつもりなど全くないということじゃな。その決断が後悔をすることにさせて見せようか。ディエーラ、フラフィーはリンネを援護しながら守りを固めよ。そしてエレインちゃんはどうするつもりなのかな」
自分が振り向いてみるとそこには明らかに考えて強くどちらを味方にすれば良いのだと悩んでいるエレインの姿があった。それを見た自分はエレインに対して
「もし悩んでいるのであれば王子のもとに帰るがいい、もしここで裏切っても我は其方を恨むことはしない。愛するものと対峙するのはとてもつらいのは分かるからな。行くがいいエレインよ。例え道が分かれようとも其方のようなものがいると覚えておく・・・だから、王子軍に戻る手土産に我を背後から刺すがいい」
エレインはそうして自分にしか聞こえない声の大きさでごめんなさいと言ってから自分を背後から刺してきたのだった。自分はすぐに対応してすぐに背中に刺してきた槍を手に取りそのまま王子のもとにエレインを投げてやった。
これで誰にも疑われずに戻れたであろう、短い時間の付き合いであったが楽しかったぞ。そう思いながら戦闘を始めようとしていた。
「そう言えば王子よ、前にも話したかもしれないがもしお主が負けるようなことがあれば少なくてもお前の女を一人頂くことになっていることは忘れていないよな」
「そんな約束など俺たちが勝てば問題はない。そして必ずディエーラを救って見せる。彼女を必ずお前の手から」
「そうか・・・ならば彼女に聞けばいいお前のところにいたいのか、我のところにいたいのかを聞いてみると良い」
そう聞くと王子はすぐにディエーラに対して話をしてきたのである。共にまた戦ってくれとお願いをするがディエーラはすぐにそれを断って今はアパオシャ様の妻になったのだから気にしないでくださいとすぐに返答をした。
それを聞くと王子は自分に対して敵意を出してみて来ていた。そう怒るなよ、神増余がそうしたいと願うのであればそうさせてあげるのも大切なことだと思うよと言うとすぐに王子が怒りだしたのか、一斉攻撃を下した。
そうして一斉攻撃もあっていろんな方向から攻撃が来ていたがどれも攻撃を受けても対してダメージにならないようなものばかりでこれで自分を倒せるのかと思っているのであろうかと思いながら受けていた。
どれも本当に倒すつもりはあるのかと言うと王子軍が何か技を仕掛けてきた。なるほどスキルを使ったのか、それで少しはいい勝負になることを期待しているぞと思いながら待ち受けていると意外な乱入者が現れたのである。
「遅いーー、と思ってきてみればなんですかこの大軍はそれにお前は王子、なんでこんなところにいるのですか。それにこれってもしかしてピンチですか・・・ならば私の十八番である、例のやつをしてあげますよ」
そう言って突如現れたケラウノスはすぐに近くにいた、戦力になりそうな女性を洗脳させた。ケラウノスはどや顔でどうですか、私も役に立つでしょうと言ってきた。
確かに戦力になる女性だしそこは文句言わないけどその二人って前にも洗脳したことある女性じゃないですか、シビアとリオンをまたこの二人を洗脳したのかよと思っていると。
「そう言えば私の記憶違いでなければこの二人は前にも洗脳したことがあるような気がしますが雅也、覚えていますか」
「バリバリ、覚えているですけど。お前の末子に封印していた時に追撃をしてきた二人でしょう、それぐらいは覚えてやれよ」
「えーー、だって覚えきれないってどれも似ているところがあるし逆に覚えていられる方が凄いよ」
「まあ、それは分かるけど絶対にその位置を守ってくれ。これで王子軍を挟撃できる、王子にそれに従う者たちよ。さあ、狂乱の宴を始めようではないか」
「出ました、雅也の中二病。中々王道のセリフを言うわね。でもたまにはほかのセリフとかも言ってみたらどうかしら」
「うるせー、それよりも絶対に逃がすなよ、ケラウノス。逃がしたらチョコレートケーキは当分の間は作らないからな」
そう言うとケラウノスの表情は必死にな顔になり真剣な気持ちで勝負に挑もうしていた。お前は本当に昔からチョコレートケーキに目がないだよ。ケーキで釣られるようではまだまだだぞ。
なお、それを思っているアパオシャは和菓子で平気で釣れます。全く、人のことを言えない立場である。
こうして戦いが幕を開けたと言えないほどの実力差がそこにはあったのだ。王子軍は必死の抵抗で戦いをしようとしたが全くと良いほど相手にならずに戦いはアパオシャの完全勝利に終わった。
「全く、弱いよなお前たちは。それでは約束通りにお前の女の一人を頂くぞと言いたいが今回は不意打ちに話し合いをしようとしているのに攻撃をしてきたことで三人ほど頂く」
王子はそれを聞いてさせるかと言って足を掴んできた。本当にこの辺の根性をもっと戦いに出せたらもっと強くなれるのになと思いながら自分はすでに決まっているが周りを見ているふりをしてから王子軍たちに
「それでは連れて行くメンバーは決まったからそれ以外を王子の城に戻してあげるよ。感謝をするがいい、そして二度と我に戦いに挑もうとするよな。でもないとお前の大切な存在はどんどん周りからいなくなってしまうぞ」
そうして決めた三人の女性以外はすべて王子の城に転送させた、そして残ったのはアンナ、リンネ、シビアの三人であった。自分はとりあえずケラウノスにお疲れ様と言ってからその場で休むことにしたのだった。
今すぐに戻っても良いけど今頃、村や町などでは王子軍が破れたと知らせが届き。逃げ出す準備を始めているところだと思うからせめての情けだと思いで逃がしてあげることにした。
裏切ったことは確かに怒るがそれは無理もないことでもある、あの邪神の幹部が支配しますと言って素直に支配を受け入れてくれるのは獣人、オーク、吸血鬼ぐらいだろうしと思うのだった。