※この作品はR-18です。

逆行系催眠術師のIS計画   作:ボルメテウスさん

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終催眠

俺は雨宮催、簡単に言うと、この世界に転生した転生者だ。

 

この世界に転生した要因としては前世では特に気にせず、のんびりと過ごしていたら、ある日、世界が滅んでしまった。

 

何を言っているのか分からないと思うが、実際に起きた出来事だ。

 

そして、その原因としては、織斑一夏という男が築いた謎の勢力によって、世界のバランスが崩れてしまった。

 

その結果、織斑一夏以外の男は奴隷のような扱いを受けるようになり、俺もそこで死んでしまった。

 

そこで死んでしまった時に神と名乗る怪しい男から聞いた説明だと、なんと本来ならば平和だった世界が、神の都合で転生した織斑一夏のせいで滅んでしまったらしい。

 

当初は怒ったが、どうやら、転生して、俺に特典をくれるという話を聞いて、すぐに切り替えた。

 

生き返ったとしても地獄のような世界が待ち受けているならば、過去の世界に行って、歴史を変える。

 

そう思い、当初は暗殺系の力を頼もうとしたが、どうやら織斑一夏は世界の修正力のような何かによって、死んでもすぐに生き返るようだ。

 

どんな手を使っても死ぬし、圧倒的な力で殲滅しても、逆転する。

 

そんな圧倒的な不利な状況の中でどう、歴史を変えるべきか悩んだ末に導いたのはそれは催眠能力である。

 

織斑一夏が世界から愛されている証拠なのか、彼の周りには多くの女性によるハーレムを形成していた。

 

俺はそのハーレムの形成を阻止する為に、催眠能力を使い、それを妨害していく。

 

数多くの出来事、様々な場所で、織斑一夏の行動を妨害することで、俺の存在が気づかれる前に、徐々に彼から女性を奪っていった。

 

彼女達の多くは、心に傷を負わされ、中には自殺まで追い込まれた者もいた。

 

それをまるで見透かしたような行動が、織斑一夏から見えた。

 

なので、俺はその行動よりも前に、催眠で彼女の心を掌握して、ハーレムを崩壊させていった。

 

その結果だろうか

 

「くそっなんでだっ俺はっ俺はっ」

 

数多くの妨害行為。

 

その結果なのか、織斑一夏が本来あっただろう輝かしい歴史は塵となった。

 

そうして出てきたのは、醜い本性を隠したただの女好きのクズ野郎だった。

 

それを見た時、俺は笑いそうになった。

 

やはり、こいつはあの女達の心を弄んだだけの存在なのだろうと。

 

「ようやく、復讐が果たせるな」

 

その言葉と共に、俺はその銃口をただ目の前にいる仇へと向けていく。

 

「さあ、終わらせようぜ、屑野郎?」

 

それを最後に俺の復讐は終わりを迎えた。

 

未来を変える為、自身の私怨の為に、今まで頑張ってきた。

 

だが、それも報われる日が来た。

 

そうして、全てが終わらせると共に、地面に流れる血。

 

それに映る自身を見ながら

 

「あの人達の前には出れないな」

 

それは懺悔かもしれない。

 

催眠によって、本来の人生を変えた彼女達に対してなのか。

 

それとも。

 

「まぁ、今はどちらでも良い」

 

ゆっくりと、自身の額に銃を押し当てる。その時だった。

 

パンッ! 乾いた音が周囲に響き渡ると同時に、頬に走る衝撃。

 

それにより、視界が大きく揺れ動く。

 

なんだ?何が起きた? 理解できない状況に困惑しながらも視線を横に動かすと、そこには一人の少女がいた。

 

「シャルロットさん」

 

そこには転生前の俺にとっては恩人であった人。

 

そして、この世界では催眠で人生を変えた人。

 

その人が、なぜ、ここに。

 

「君、今、死のうとしたでしょ」

 

「それは」

 

「分かるよ。君の目を見ればね。だから止めに来たんだよ。だって、君は僕の大切な友人であり、家族でもあるんだから」

 

そう言って微笑む姿に俺は一瞬目を奪われる。

 

それと同時に思い出すのは、転生前の記憶。

 

彼女が優しくしてくれた日々のことを。

 

「けど、俺は、散々人の人生を変えた。

 

そんな俺が、生きていても」

 

「確かにね。

 

けど、勝手に死ぬのも、都合があまりにも良すぎるよね」

 

催眠をかけていない。

 

本当に、目の前にいるこの人から出ている本音。それが分かった瞬間、俺は涙を流す。

 

「死ぬつもりだったら、その人生を、僕達に頂戴。

 

催眠で変えてきたんだったら、最後まで責任を持って生きて、償って」

 

「シャルロッ……トさん」

 

「大丈夫だよ。君は、一人じゃないんだから」

 

そう言われて抱きしめられると、俺の目からは滝のように涙を流しながら、声を上げて泣いた。

 

催眠で変えられ、認識を変える。

 

それが、どのように変わったのかも分からないし、現実がどんな風に変わるかも分からない。それでも、俺には生きる理由がある。

 

こんなにも優しい人に命を救われたのなら、精一杯足掻いて見せようじゃないか。

 

「それで良いんですよ」

 

ふと聞こえたその言葉はどこか温かく感じた。

 

この後の未来、どうなるのか分からない。

 

ただ言えることは、俺はこうして、生きているということだ。




打ち切りエンドのような感じですが、最終回です。
未完のまま終わらせるのもあれでしたので、思い切って、終わらせる事にしました。
いきなりで、申し訳ございません。
そして、ここまで読んで貰い、ありがとうございました。
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