最強メスガキTS勇者ちゃんが異世界をイク! 作:シチナナナオ
ケネスは朧げな意識の中、軽く頭痛を覚えてうっすらを目を開ける。
昨日一体何があったっけ? 確か……そうだ、散々酒を飲んで、酔っ払った帰りで……最強の女勇者を名乗るメスガキに襲われて……。
……って、そんな事あるはずないかとケネスは思い直す。きっと昨晩の出来事は酒が見せた淫夢だったのだ。
続いて、ゴトゴト、ガタガタという振動音がケネスの耳に入る。
なんだろう、家の近くを何か、荷車でも通っているのだろうか? しかし大分近くを、しかも大きな荷車のようだ。まるで自分自身が荷車の中に入っているかのように大きな音と揺れが……。
そして、目を覚ましたケネスの目の前に広がっていたのは、自分の部屋の天井……ではなく、綺麗な馬車の、緩いカーブを描いた赤い天井だった。
「……知らない天井だ……。」
「お、懐かしいね~。」
「!?」
聞き覚えのある少女の声が真横から聞こえて反射的に飛び起きるケネス。
ケネスが横になっていた座席の対面の座席に、脚を組んで面白そうにニヤニヤとケネスを見ている少女……黒いタイツのようなインナーと赤い装甲に身を包んだアンリエット・コレンスがそこに居た。
「お、おま……。」
「お・は・よ。いい夢見れた?」
ケネスは顔から汗を流しながら、昨晩のアレは夢ではなかったんだと気付き肩を……外れるんじゃないかと思う程深く肩を落とし、手で顔を覆った。
「嘘……だろ……。」
「ところがどっこい……! 嘘じゃありません……!」
現実……! これが現実……! とやたら堂に入った声で告げるアンリエット。
そしてケネスはそこである事実に気付く。
「……お前、転生者だったのか。」
「そうだよ? え、てかようやく気付いたの? 遅くない?」
さっきのネタが分かったのもそうだし、今のもそうだし、この世界には無いハズの知識(ネタ)を知っているという事は、この世界ではない所からやってきた存在……転生者に限られる。
「なあ、一体お前なんなんだよ。何が目的であんな事したんだ? つーか、これどこに向かってんだよ。」
「起きるなり質問攻め~? ま、いいけど。」
どうせ暇だし説明してあげますか、とアンリエットは脚を(わざとパンツが見えるように)組みなおして話始める。
「夜も言ったけど、アタシはアンリエット・コレンス。正真正銘本物のね。信じてもらなくたって真実は変わらないから、別にいいよ。で、なんであんな事したかって言うと~……理由は二つあって、一つはレベル上げかな~?」
「レベル上げ? セックスが?」
「そうだよ~? アタシのスキル【色欲】は性行為、性欲に基づいた行為……セックスに分類される全ての行為、それを行う事で、行った相手の経験値やスキルをコピーして、自分の経験値とスキルに上乗せするっていう……まさにアタシの為にあるようなスキルなんだよね~!」
「……はぁ!? じゃ、何か? 俺の経験値、丸ごとお前に奪われたって事か!?」
「奪ったとは人聞きの悪い。コピーして上乗せって言ったでしょ? 経験値って、ゲームのそれよりちょっと複雑なの。どこで何をして何を得たか。そういう“経験”が積み重なったもの、それが経験値。だからまあ、人それぞれが持つ分厚い本みたいなもんだと思ってくれれば分かりやすいかな? それを丸ごとコピーして、自分の本につなぎ合わせる事が出来る、みたいな感じ。」
「そんな事が……。」
「昨日使った『人間無効』も、そうやって得た物って訳。分かった?」
「……信じがたいが……転生者だったらそういう事もあり得る、のか。」
セックスすればするほど強くなれて、スキルもコピー出来る。
そんなん
そして、彼女の話が本当だとすれば、彼女が最強の冒険者であるという事にも信ぴょう性が窺えるという物。なんせたった一回強者とセックスすればそれだけで強者が持っていた分の経験値を自分の物に出来るのだから。
「で、もう一つが……単に性欲が溜まっちゃったから、頑丈なちんぽが欲しくって、つい……。」
「おまっ……とんだビッチ野郎じゃねーか!! そうだよ良く考えたら最強なんだからわざわざ経験値かき集める必要無いじゃねーか!!」
「そうだよ? 今更気づいた? ついでに言うとぉ~、お兄さんのちんぽ、結構イイ感じだったよ。アタシ気に入っちゃった。……だからこれからアタシの肉バイブになってもらう事にしたんだ~。」
「肉バッ……はあ!?」
「で、今はね~、橋国から出て、プラァト霊峰の方向へ進んでるとこだよ。その前にアルハト村で一旦休むけどね。村までは四日ってとこかな~?」
「ちょっと待て! 肉バイブってどういうことだよ!?」
「そのままの意味……だよっ♥」
そう言うとアンリエットはケネスを無理矢理押し倒し、舌なめずりをしながらケネスを見下ろす。
「これからお兄さんは……アタシがお兄さんのチンポに飽きちゃうまで、ず~~~っと♥ 肉バイブとして旅について来てもらうから。」
「なん……誰がそんな事するか!! 早く戻せ! そ、そうだ、他の……冒険者組合だって、なんていうか!」
「組合にはもうケネス君と一緒に遠征に行くって言っといたから大丈夫だよ? それにぃ、もし大丈夫じゃなかったとしても……。」
そう言って、アンリエットが少し体重を乗せてケネスの両腕に手を添えると、たったそれだけでケネスは指一つ動かす事すらできなくなってしまう。
ケネスが身をよじって拘束から外れようとするのをニヤニヤとしながら見下すアンリエット。限界を感じて、ぐたっ、と脱力するのを見たアンリエットがケネスの耳元で囁く。
「ね? お兄さんみたいな雑魚じゃ私から逃げるなんて無理♥ ……あ、助けなんか期待しても無駄だよ? だって、だ~……れもアタシに手出しなんか出来ないんだ……だって、アタシこれでも最強の冒険者だから♥」
「くっ、くそっ……!!」
「アハ……♥ 低レベルでクソ雑魚ロリコン男のくせに一生懸命頑張ってて可愛い♥ ちゅーしちゃお!」
「んむっ。」
言うや否や無理矢理唇を奪われ、そのまま強引に口内を、舌を蹂躙され……少女のキステクニックに思わずビクリと体を跳ねさせる。
「んちゅ、ちゅっ、れろっ♥ ……ぷぁっ♥ ……ンフ♥」
「……っ、はぁ、はぁ……。」
いっそ、舌でも噛んでやろうかこのクソガキ……そう思うも、それすら『人間無効』の効果で実行に移せない。ケネスはただただ目の前のガキを睨み付けるしかできない。
「……いいね~、その顔……興奮してきちゃう♥ このまま朝の一発始めちゃおっか?」
「ふ、ふざけんな……!」
「とかいいつつ~?」
アンリエットが指を鳴らすと、その瞬間ケネスとアンリエットは裸になり、ケネスの隆起したチンポが露わになり、押さえつけられていたものが急になくなったチンポはぶるんっといきり勃つ。
「やっぱり……♥ キスされただけでギンギンじゃん。」
「ち、畜生……。」
「畜生……? うんうん、ホント、お兄さんのチンポが畜生並みの単純さで助かるよ~♥ アタシももう準備万端だったし。」
言いながら、ギンギンに反り勃ったチンポに股をこすりつけ、ぬちゃぬちゃと愛液でチンポを濡らしていく。そのままぐりぐりと押し付けて、少しずつ体重を移動させて腰を降ろしていくと……幼いまんこがすんなりとチンポを包み込む。
「ほ~ら、入っちゃった♥」
「うっ……!! くあ……。」
腕を抑えていた手を離し、上体を起き上がらせ、後ろに手をつくと、挿れたままぱかっと股を開いて接続部を見せつける。ケネスも、思わず首で頭を持ち上げて凝視してしまう。
「夜だと明かりがなくてあんまり見えなかったけど……ほ~ら♥ 今は……良く見えるでしょ? こんなにずっ……ぽりぃ……♥ 入っちゃってるよ……? こんなに小さなおまんこ、強引に抉って、自分の形に押し広げて……容赦なく何回も何回もどぴゅっちゃったんだよ~。」
「う、く……!」
あえてゆっくり腰を動かしつつ、抜ける直前から根本までを緩やかにストロークする。ただただ肉欲だけを考え、ガツガツと激しく犯しているだけでは味わえない、膣の細かなヒダと、つぶつぶと、温かくて、ヌルヌルとした感触。
「ん~、でも……。」
「うあっ……!?」
何を思ったか、腰を振るのを止め、ずるんっとチンポを引き抜いて立ち上がるアンリエット。何のつもりだと見ていると、アンリアットは向かいの椅子に手をついて、尻を突き出して艶めかしく左右に振る。
「せっかくお兄さんが起きたんだし……昨日しなかった体位でもシたいな~? どーせ体力が続かなくてまた騎乗位に戻っちゃうんだしさ?」
ケネスは「馬鹿にしやがって」と苛立ちを覚えるものの……ふりふり、と煽情的な動きをし続けるメスガキのまんこから、目が離せない。
「ほら、ほら~。早く挿れてよ~♥? おまんこがおちんぽ欲しい欲しいって……♥ えっちなヨダレ垂らしちゃってるの……♥」
「ふざけんな……誰がそんな……。俺はここで降りる! 服を返せ……っ!」
起き上がったケネスはそう言い放ってアンリエットの肩を掴もうとして……。
「ほんとにいいの?」
「は……?」
「ここで降りて、自分の足で元居た所に帰ったら……このおまんこはもう二度と味わえないんだよ?」
「だ、だから……どうしたってんだよ……。」
「もうこのメスガキおまんこに思いっきりずぽずぽして……♥ いっちばん気持ちいい無責任中出し……どびゅどびゅーって♥ 出来なくなっちゃうんだよ?」
もう、あの快楽が味わえない?
……そうか、だからどうしたというんだ?
そんなの、耐えられるさ。 今までだって耐えてこられたんだ。
セックスなんて……恋人が出来れば……いや、出来なくたって、娼婦を買えば、それで済む話だ、だから……。
「アタシも転生者だから、分かるよ♥」
「ッ!」
「この世界……辛いよね?♥」
「……なんだと?」
「だってそうでしょ? エロマンガもAVも無い、オナホも無い、女を買うと高い。あるのはエロくない春画、下手くそな官能小説もどき。色気もへったくれも無い裸婦像。記憶の隅に微かに残った日本のエロに想い馳せながらシコるのにも限界があるよね~。」
「それは! ……それ……は……!!」
「ね~ぇ、お兄さん♥」
お尻を突き出したまま、アンリエットは自らマンコを、指で、広げて……。
ああ、これがもし、エロマンガとか、エロ小説とか、エロCGとか、エロアニメとか、日本のエロいコンテンツだったらきっと今のアンリエットには……。
「……我慢するの、もうやめちゃお♥」
くぱぁ♥ と擬音が付いているに違いない。
ケネスは、そんな事を想いながら……気が付くと、ギンギンに勃起したチンポを、突き入れていた。
「あはっ♥ 大人おチンポ来た~♥ 素直になれてえら~い♥ そうだよね~♥? こんな気持ちい事を手放すなんて出来ないよね~♥? 恥ずかしがらなくても良いんだよ? それが自然なんだから♥♥」
「クソッ……クソッ! この、この!」
「あっ♥ イイ! イイよ~♥! 奥の方をごちゅごちゅ乱暴に突かれるのが好きなの♥! お兄さんも気持ちいいでしょ~♥? こんなレイプ紛いの乱暴セックス、他の娘としたら痛がって嫌われちゃうんだからね?」
「うる、さい! お前が、エロ過ぎんのが悪いんだよ! 俺は、俺が悪いんじゃない……!」
「あっ、アンッ♥ ごめんなさぁい♥! エロすぎてごめんなさ、イヒッ♥♥! 全部このおまんこが悪いの♥! 悪いおまんこにお仕置きして~♥? 壊れちゃう位思いっきりぃ……♥♥」
ヨダレを垂らして、少女が見せてはいけないようなアヘ顔で、アンリエットは思い切り乱れに乱れまくった。
……結局、ケネスは誘惑には打ち勝てなかった。それだけ、与えられた快楽の依存性は異常なまでに高く……次第に、他の事などどうでもよくなる程に……強引に、乱暴に、過激に、性を貪り、射精する為だけに腰を振る。何も考えられなくなる。
「はっ、はっ、はっ、はっ……うっ……!!」
そして、一番奥の奥へと押し付けるようにぐりぐりと腰を密着させ……子宮に向かって思い切り射精し……射精が終わるのを待つ事も無く、今も吐き出し続けている精液を潤滑油代わりに、先ほどよりも激しくピストンを再開する。
「……~~~ッ!!♥♥ 中に、キテるぅ……♥♥ 無許可で……無言のっ、本気射精……来たァ……♥♥! んほっ!?♥♥ しかもっ、射精しながらちんぽっ、ずこずこぉっ♥♥!?」
「くそ、メスガキのくせにっ……!! このまんこ……マジでっ……気持ち良過ぎんだよ……! また精液全部持ってかれるっ……勝手に腰が動いちまうっ……!」
「イイッ♥ いいんだよっ♥! それでいいのっ♥! 素直に気持ちいい事だけ考えてっ……♥ セックスして! 気持ちイイ事で脳みそ一杯にして~……おまんこも、精液で一杯にしちゃおっ♥♥!」
「……っ、がぁっ、クソ! また射精すぞっ!! 孕めッ、このメスガキッ! イキ死ねぇっ!」
「んおほぉぉぉ♥」
「アァァァッ!!」
程なくして、二回目の射精。衰えるどころか、むしろ勢いを増して吐き出される精液。どくどくと脈打ちながら精を吐き出し続け、息を荒げ、汗で身体を湿らせながら、快楽で身体を震わせ、脳を焦がす。
快楽で真っ白になった脳みそは、身体にただ「気持ちいいから腰を振れ」とだけ命令した後、ビュルビュル射精しながらピストンする幸せだけ感じて、他には何も考えなくなっていた。
……そして気付いた時には、床で寝そべり、その上でアンリエットが容赦なく腰を振り、ムチムチのお尻がぺちんっと音を立てて叩きつけられる度に、情けなくぶぴゅっと射精する……ほとんど垂れ流し状態の精を搾り取っていた。もはや、ケネスは自分のチンポがどうなっているのか分からない。
というかもはや気持ちイイとか痛いとかそういう感覚すらない。
「……あの……アンリエット、さん?」
「ん~? 起きたんだ? なあに~♥?」
「……もう、肉バイブでも、なんでもいいんで……せめて、もう少し、手加減……してくれないと……。」
「え~♥? ……まあ、まだ夜もあるのに朝の一発目からこんなにトバしたら夜にはマジで気持ち良すぎて死んじゃうかもだし……仕方ないか。」
そう言って、アンリエットはぬぽんっ、とチンポを引き抜いて、すっくと立ちあがる。 大量の精液がぶぴっと溢れ出て、太ももを伝って垂れ下がる。
なんとかセックスでイキ殺されるのは回避した……とケネスは起き上がる。
満足気なアンリエットが指を一振りすると、お互いが服を着た状態に戻り、ついでに汗や精液がふき取られた状態になっていた。
「うお……これもスキルか?」
「んーん? これは魔法だよ。ちょっと独自の方法で使ってるから、他のと毛色は違うけどね。」
そう言うと、今度はケネスの方へと向かって指を振る。
すると、先ほどまで絞りに絞られ疲労困憊だったケネスの身体から倦怠感や、限界まで体力を使った後のような疲れが一瞬で抜け去り、爽やかな朝に起きたばかりのような好調具合になっていた。
「……魔法って便利だな……。」
「でしょ~? また今度暇つぶしに教えてあげよっか?」
「は?」
ケネスは訝しげにアンリエットを見るが……アンリエットにとって魔法を教えるという行為は本当にただの暇つぶしで出来てしまうような事らしい。
魔法を教える事によって自分がアンリエットに報復するという可能性は考えないのだろうか、とケネスは考えたが……そういえばコイツ『人間無効』とかいう反則スキル持ってんだった、と思い直す。
「じゃあ……教えてくれ。」
「いいよ、暇だから。あ、後……これも今丁度思い出したから渡しとくね♥」
そう言ってアンリエットが虚空へと手を伸ばし……楕円型の薄い空間の穴の中に手を突っ込みそこから何かを取り出す。
「(アイテムボックス……みたいなやつか……?)」
「はいこれ♥」
そして手渡したのは、革袋に包まれた……大量の金貨だった。
参考までに、昨日いつもより多い収益を得られたケネスの収入は金貨2枚。これだけでも五日は食っていける程度の金であり、そんな金貨が、両手で一杯になる程の量がアンリエットによってポンと手渡され、ケネスの手の中にあった。
「……はぁっ!? な、なんだよこれ?」
「なんだよって、……肉バイブ代?」
「肉バイブ代って……。」
「肉バイブ代は肉バイブ代だよ。そりゃ~無理矢理連れ出して気絶しちゃう位パコらせて旅に同行までさせるんだから、賃金くらい出すって。……もしかして少なかった?」
「いや……少ないっつーか、多すぎ……。」
急に降ってわいた大金を手に、あまりの動揺に二の句が次げないケネス。
……そういえば、こいつ、フザけてるから忘れそうになるけど、最強の冒険者と呼ばれる女なんだった……。当然ケネスの何倍も、何十倍も、何百倍も稼いでるんだろうな……と遠い目になるケネス。
「分かってないな~お兄さんは。いい? 今時じゃ奴隷でもちゃんと賃金を受け取ってそれなりの生活をしているし、性奴隷は現状禁止されてるのは知ってる?」
「え? ……あ、ああ! そうだよ、これ違法じゃん!」
ハッと今更ながらに気付かされるケネスだったが、「だけど」とアンリエットが続ける。
「禁止されているのは、奴隷用の首輪……逆らうと身体ビリビリするアレね? アレを付けた、奴隷として主人の命令に逆らえない人を、性奴隷として扱う事が禁止な訳。」
「……じゃやっぱダメなんじゃ?」
「付けてないじゃん。首輪。つけろって言うならそうしてもいいけど。」
「……つまり……アレか? 俺は、賃金と引き換えに肉バイブになる事を認めてお前について行っている事になっている、と?」
「ん~、より正確に、言うなら……共に冒険をするメスガキに欲情して好き勝手パコッてその上金まで貰ってるクズ野郎、かな?」
「全然正確じゃないだろそれ!!」
と、否定してはいるものの、ケネスはそう聞いて、これ、傍から見たら自分より年下(に見える)の少女に貢がれる上に出会った直後から散々セックスしてる最低な男に見えるって事なのか……? 世の中の男に刺され……っていうか普通に事案では……?
「ま、降ってわいた災難と祝福のダブルパンチだと思って受け取っておきなよ!」
「祝福は全然安心して受け取れないし災難は勘弁して欲しかったんだが。」
この少女に関して、大抵の事は理解を諦めた方がいいのかもしれない。
てか、祝福は金の事があるからまだ分かるとして災難なのは認めるのかよ。
そう思いつつ、とりあえず受け取った金を落としたりしないように懐に仕舞う。
「……そういえば、これ、プラァト霊峰……? だっけ? そこに何しに行くんだ?」
「国の方から要請があってね~。難易度の高い依頼があるらしいから、それを解決しにいくの。まぁ、パコッても勇者だしね。」
「腐っても、じゃないのかよ……。」
ケネスはそんなノリでよく旅として成り立ってしまっているな、と思うが……成り立ってしまうのがこの少女の強さを裏付けてしまっているとも思う。高難易度依頼を受ければほぼ確実に達成出来てしまうので、生活にも困ることは無い。
「でもプラァト霊峰ってさ~、麓の街に着くまでに村が一個しかないの!!」
「え、それが……?」
「セックス出来ないじゃん!」
「そこかよ!? ……って、ちょ、まて、まさか……。」
「あ、気付いた?
「ああ、うん、そう……っすね。」
マジかよ、とケネスはドン引きして苦笑いするしかなかった。
この女、長い道中でもヤリたいのを我慢出来ないからって見ず知らずの男をかっさらって来たって事かよ……どんだけ無茶苦茶なんだ。あと無理矢理性癖捻じ曲げるってなんだよ怖い。
「……【色欲】を持つと性格も変わったりすんのか……?」
「ん~……どうだろうね? まぁ環境は大きく変化したし、そのせいもあるかもね。今は我慢せずに生きる! がモットーの最強女勇者にいつの間にかなってたんだよね~。」
ま、そりゃそうだ。前世でもこんなんだったらとっくに警察のお世話に……いや……この世界では前世の前科なんて関係無いし、実際ヤッてたとしても特に驚かないな……。
「……我慢せずに生きる、ね。」
「うん♥」
確かに彼女程強くなれば……こと人間においては『人間無効』があるからほぼ無敵だし、それ以外の……人外の存在や魔獣の存在も、過去の偉業……魔王を倒したとか、ドラゴンキラーになったとかいう話を聞くに、彼女にとってこの世で彼女を縛る者や障害に成り得る者は……もう存在しないのかもしれない。
「最強ってのも大変だよね~。前世のワンパンで何でもぶっ倒す漫画でも言ってたけど……。」
「あ~、アレな……実際、そんな感じなのか?」
「ん~……どうだろ。今は今で楽しいっちゃ楽しいよ? 見ての通り、前世じゃ考えられない位に好き勝手出来るし。男も女も、貴族だろうが王様だろうが天使だろうが、私には頭を上げられない。どこまでも強く、自由な存在、それが今のアタシ。」
そう言いながら一拍置くと「ただ……」とアンリエットは馬車の窓から遠くの山を眺め、そしてぽつりと呟いた。
「……前の方が楽しかったかもね。」
ケネスは、純然たる色欲魔のように思えた少女がふと垣間見せた表情に……ほんの少しだけ、寂しさのようなものを感じた。
「……お前……。」
「だからセックスにも飽きたら次はアタシが魔王にでもなろうかな!」
「……は!?」
だがそれは、アンリエットという少女にとって、数多くの“一面”に過ぎないという事を、ケネスは今後の旅を通じて嫌と言う程感じる事になるのだった。
……ついでに、新しい魔王の誕生を阻止するという重大な使命を背負うとか背負わないとか……。
ホントは男がふたなり美少女になるまで書いておきたかったが間に合わなかったので
最終日までになんとか間に合わせたい所存。